JP2021058682A - 注射デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射するための注射デバイスを提供する。【解決手段】カセット取付部分14を有するアクチュエータ10と、カセット収納部分を有するカセットホルダ20と、カセット収納部分とカセット取付部分との間で選択的に動くことができるカセットとを備え、カセット34が、固形用量製剤を含み、カセット収納部分とカセット取付部分との間でカセットを選択的に動かすためにカセットホルダにアクチュエータが受容可能である、注射デバイス。【選択図】図1

Description

注射デバイスは、明示的ではないが、固形用量製剤のヒトまたは動物の体内への注射に特に適している。
固形用量製剤は、注射により低速で、またはライフルから放たれることで高速で、ヒトまたは動物の体内に導入され得る。高速用量投与は、固形用量製剤の人体への導入には適しておらず、したがって、人体への注射を促進するのに不可欠な形状および材料特性を有する固形用量製剤の開発に相当な努力がなされてきた。いくつかの場合、固形用量製剤は、器具またはデバイスの援助なしに皮膚から固形用量製剤を押し入れるのと同じように単純な方法によって人体に導入され得る。
しかしながら、人体に過度のダメージをもたらすことを避けるために、固形用量製剤が人体に浸透するのに必要な力だけをかけて固形用量製剤を導入することが望ましい。ヒトの皮膚は、強度が比較的低いので、手動による適用方法を単独で使用すると固形用量製剤に過度に大きな力がかかりやすい。
器具またはデバイスを使用して固形用量製剤を人体に導入することが知られている。典型的には、器具またはそうした器具の一部分は、衛生学および公衆衛生目的で単回の使用後に処分する必要がある。器具またはその一部分は、焼却または別のやり方により壊されるような方法で処分されなければならない。これは、多くの医用器具またはデバイスを構成する材料の融点が高温であるため、問題がある。さらに、医用器具およびデバイスは、製造が高くつき、したがって使い捨ては好ましくない。
固形用量製剤を人体に注射するのにアクチュエータおよびカセットを使用することが知られている。そうしたアクチュエータおよびカセットは、参照により本明細書に組み込まれるPCT/EP2003/007859に記載されている。
患者は、場合によって、注射デバイスとともに提供される使用説明書に従うままに任された場合、注射デバイスを正しく使用しないことが分かっている。注射デバイスの使用方法のデモンストレーションは、注射デバイスを使用するときの患者によるエラーを減少させることが明らかになっている。しかしながら、既知の注射デバイスは、一般に、患者が、固形用量製剤を含むカセットを取り扱う必要がある。どのように取り扱っても、カセットおよび固形用量製剤の滅菌状態を損ない、注射部位において潜在的な感染に至る恐れがある。
本発明は、上述した問題の解決を追求する。
本発明の一態様は、固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射するための注射デバイスであって、カセット取付部分を有するアクチュエータと、カセット収納部分を有するカセットホルダと、カセット収納部分とカセット取付部分との間で選択的に動くことができるカセットとを備え、カセットは、固形用量製剤を含み、アクチュエータは、カセット収納部分とカセット取付部分との間でカセットを選択的に動かすためにカセットホルダに受
容可能である、注射デバイスを提供する。
本発明の注射デバイスは、使用者がカセットを取り扱う必要をなくし、したがってカセットの滅菌状態が維持される。使用者がカセットを取り扱わないので、注射デバイスの使用における使用者エラーが大幅に減少する。本発明のカセットは、アクチュエータおよび/またはカセットホルダとは別個に処分することができる。
カセット収納部分は、カセットを選択的に保持するための複数の解放可能保持要素を備えることができる。カセット取付部分は、カセットを受けるためのバヨネットフィッティングを備えることができる。カセット取付部分のバヨネットフィッティングおよびカセット収納部分の解放可能締結要素は、カセットホルダ内でのアクチュエータの回転が解放可能締結要素を解放し、カセット収納部分とカセット取付部分との間のカセットの選択的な動きを促進するように、協働可能であってよい。
カセット取付部分のバヨネットフィッティングは、カセットをバヨネットフィッティングに係止する係止機構を備えることができる。
係止機構は、作動前におけるアクチュエータからのカセットの意図しない取り外しを防ぐという点で有利である。
カセットホルダは、カセットホルダ本体と、カセットホルダインサートとを備えることができる。カセットホルダインサートは、カセットホルダ本体から除去可能であり、カセット収納部分を画成する。カセットホルダインサートは、使い捨てであってよい。
アクチュエータは、再使用可能であってよい。
本発明のさらなる一態様は、固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射する方法であって、a)アクチュエータ、カセットホルダ、および固形用量製剤を含むカセットを備える注射デバイスを用意するステップと、b)カセットをカセットホルダからアクチュエータへと選択的に動かすステップと、c)固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射するようにアクチュエータを動作させるステップと、d)処分のためにカセットをアクチュエータからカセットホルダへと選択的に動かすステップとを含む、方法を提供する。
本発明のさらなる一態様は、固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射する方法であって、a)アクチュエータ、カセットホルダ、および固形用量製剤を含むカセットを備える注射デバイスを用意するステップと、b)アクチュエータをカセットホルダと位置合わせするステップと、c)カセットに係合するようにアクチュエータをカセットホルダに挿入するステップと、d)カセットをアクチュエータに係止するようにカセットホルダに対してアクチュエータを回転させるステップと、e)アクチュエータをカセットホルダから引き出すステップと、f)固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射するステップと、g)アクチュエータをカセットホルダと位置合わせするステップと、h)アクチュエータをカセットホルダに挿入するステップと、i)カセットをカセットホルダに係止するようにアクチュエータを回転させるステップとを含む、方法を提供する。
本発明のいくつかの実施形態は、以下に記載されるような図面に示されている。
アクチュエータアセンブリと、カセットホルダとを備える、本発明による注射デバイスの説明図である。 図1のカセットホルダの詳細図である。 カセットホルダに挿入可能なカセットホルダインサートの詳細図である。 最初の使用の前にデモンストレーションを受けずに初めて従来技術の注射デバイスを使用したときの、患者一人当たりのエラーの数のグラフである。 最初の使用の前にデモンストレーションを受けずに初めてデバイスを使用した場合と、2度目の使用の前にデモンストレーションを受けてからデバイスを使用した場合の、患者一人当たりのエラーの数を比較したグラフである。
次に、図面を参照して、いくつかの実施形態を述べる。
図1を参照すると、固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射するアクチュエータアセンブリ10およびカセットホルダ20が提供される。
アクチュエータアセンブリ10は、本体部分12と、カセット取付部分14とを備える。本体部分12は、アクチュエータを動作させる機構を収容する。カセット取付部分14は、固形用量製剤を含むカセット34をバヨネット型フィッティング16などに受容するように構成される。
図2に示されるように、カセットホルダ20は、一方端が開いているカセットホルダ本体22を備える。カセットホルダインサート24は、カセットホルダ本体22の開端に挿入可能である。インサート24は、カセット34を収納するカセット収納部分26を備える。カセット収納部分26は、カセット34を所定位置に保持するようにカセット34に押し付けられるように付勢される3つの湾曲プロング28によって画成される。カセットホルダ本体22およびインサート24は、一実施形態では、プラスチック製であるが、カセットホルダ20は、金属製であってよい。一実施形態では、カセットホルダ本体20およびインサート24は、使い捨てである。他の実施形態では、カセットホルダインサート24だけが使い捨てである。
複数のカセットホルダは、個々に除去可能なシールによる真空形成包装のような滅菌包装内に収納され得る。あるいは、個々のカセットホルダが例えばそれ自体の真空形成包装を有し、各包装済みカセットホルダが非滅菌容器に収納されてもよい。
使用時には、アクチュエータアセンブリ10をカセットホルダ20と軸方向に位置合わせする。アクチュエータアセンブリ10のカセット取付部分14をカセットホルダ20に挿入する。用量カセット取付部分は、予め定めた方向におけるアクチュエータアセンブリ10の60度の回転によりアクチュエータアセンブリ10が湾曲プロング28に対して作用し湾曲プロング28がそれらの間に保持するカセットに対して変位されるように、インサート24の湾曲プロング28と協働することができる。カセット34は、次いで、湾曲プロング28から解放され、バヨネットフィッティング16によって保持される。アクチュエータアセンブリ10は、約60度の最大角度にしか回転することができない。回転は、アクチュエータアセンブリ10上かカセット収納部分26内のどちらかに画成される止め具(図示せず)によって制限される。
カセット34は、用量投与端(図示せず)と、取付端3)とを備える。カセット34の取付端36は、カセットホルダインサート24から外方に突き出ている。カセット34の取付端36は、アクチュエータアセンブリ10のカセット取付部分14のバヨネット型フィッティング16と協働することができる、バヨネット型フィッティングなどを備える。アクチュエータアセンブリ10がカセットホルダインサート24から引き出されると、カセット34は、アクチュエータアセンブリ10のバヨネットフィッティング16によって保持されるようになる。
カセット34の用量投与端は、固形用量製剤を含み、カセット34がアクチュエータアセンブリ10によって保持されると露出する。
固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射するには、カセット34を皮膚に対して、90度の角度で保持する。可聴クリック音が聞こえるまで、アクチュエータアセンブリ10を押し下げる。クリック音は、アクチュエータ機構が動作し固形用量製剤がカセット34から皮膚を介してヒトまたは動物の体内に注射されたことを示す。固形用量製剤の注射後、アクチュエータアセンブリ10を注射部位からまっすぐ引き抜く。
固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射した後、アクチュエータアセンブリ10をカセットホルダインサート24と軸方向に位置合わせする。使用後、アクチュエータアセンブリ10のカセット取付部分14を、カセットホルダ20に挿入する。アクチュエータアセンブリ10は、60度の回転により、カセットホルダインサート24の3つのプロング28に対して作用するにようになる。アクチュエータアセンブリ10は、約60度の最大角度にしか回転することができない。回転は、アクチュエータアセンブリ10かカセット収納部分26内のどちらかに画成される止め具(図示せず)によって制限される。3つのプロング28は、それらがカセット34を所定位置に保持する位置では、弾性的に付勢される。3つのプロング28は、カセットのプロング28の間に画成される空間への出し入れを可能にする圧縮力またはねじり力が加えられることによって変位される。カセット34がプロング28の間の空間に挿入された後、プロング28は、応力がかからない構成に戻り、カセット34を保持する。カセットの用量投与端は、カセットホルダ本体22の開端とは別の方向に向いている。カセットホルダ20および/またはカセットホルダインサート24は、安全なやり方で処分される。
注射デバイスは、使用者によるカセットの取り扱いを評価するために試験された。下表は、評価のために使用したサンプルデータセットを示している。
Figure 2021058682
患者ごとの年齢、利き手、分かっている器用さの問題および主な注射部位を記録した。各患者には、デバイスとともに提供される使用説明書に従って注射デバイスを使用するように依頼し、(図4に要約されるように)デバイスの使用における患者ごとのエラーの数を記録した。
エラーの大半は、使用者がカセットを扱ったときに起こった。次いで、各使用者は、デバイスの使用方法のデモンストレーションを受け、(図5に要約されているように)起きたエラーを最初の使用試験と比較した。エラーの数は、最初の使用試験と比較すると、やり直した使用試験では、77.5%低下した。したがって、評価は、患者が注射デバイスとともに提供される使用説明書に従うままに任された場合に正しくないやり方で注射デバイスを使用するという患者の明確な問題があることを示した。

Claims (17)

  1. 固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射するための注射デバイスであって、
    カセット取付部分を有するアクチュエータと、
    カセット収納部分を有するカセットホルダと、
    前記カセットホルダの前記カセット収納部分と、前記アクチュエータの前記カセット取付部分との間で選択的に動くことができるカセットと
    を備え、
    前記カセットが、固形用量製剤を含み、前記カセット収納部分と前記カセット取付部分との間で前記カセットを選択的に動かすために前記カセットホルダによって前記アクチュエータが受容可能である、
    注射デバイス。
  2. 前記カセット収納部分が、前記カセットを選択的に保持するための複数の解放可能保持要素を備える、請求項1に記載の注射デバイス。
  3. 前記カセット取付部分が、前記カセットを受容するためのバヨネットフィッティングを備える、請求項1または2に記載の注射デバイス。
  4. 前記カセットホルダに対する前記アクチュエータの回転が前記解放可能保持要素を解放し、前記カセット収納部分から前記カセット取付部分へのおよび/または前記カセット取付部分から前記カセット収納部分への前記カセットの選択的な動きを促進するように、前記カセット取付部分の前記バヨネットフィッティングおよび前記カセット収納部分の前記解放可能保持要素が協働可能である、請求項3に記載の注射デバイス。
  5. 前記バヨネットフィッティングが、前記カセットを前記アクチュエータに係止するための解放可能係止機構を備える、請求項3または4に記載の注射デバイス。
  6. 前記カセットホルダが、カセットホルダ本体と、カセットホルダインサートとを備え、前記カセットホルダインサートが、前記カセットホルダ本体から除去可能であり前記カセット収納部分を画成する、請求項1から5のいずれかに記載の注射デバイス。
  7. 前記アクチュエータが、軸方向の力がヒトまたは動物の身体の方向に前記アクチュエータに加えられたとき固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射するように前記カセットを作動させる圧力作動式のアクチュエータである、請求項1から6のいずれかに記載の注射デバイス。
  8. 前記カセットホルダが、プラスチック製である、請求項6に記載の注射デバイス。
  9. 前記カセットホルダインサートが、使い捨てであり、前記カセットホルダ本体が、再使用可能である、請求項6から8のいずれかに記載の注射デバイス。
  10. 前記アクチュエータが、再使用可能である、請求項1から9のいずれかに記載の注射デバイス。
  11. 前記アクチュエータの回転が、前記カセットホルダまたは前記アクチュエータのどちらかによって画成される止め具によって制限される、請求項4から10のいずれかに記載の注射デバイス。
  12. 前記カセットホルダ内の前記アクチュエータの回転が、任意の方向に60度に制限され
    る、請求項4から11に記載の注射デバイス。
  13. 実質的に、図面に示されるおよび/または図面を参照して記載されるような注射デバイス。
  14. カセットホルダ本体と、カセットホルダインサートとを備えるカセットホルダであって、前記カセットホルダインサートが、固形用量製剤を含むカセットを選択的に収容するように構成される、カセットホルダ。
  15. 固形用量製剤を含むカセットをさらに備える、請求項15に記載のカセットホルダ。
  16. 固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射する方法であって、a)アクチュエータ、カセットホルダ、および固形用量製剤を含むカセットを備える注射デバイスを用意するステップと、b)前記カセットを前記カセットホルダから前記アクチュエータへと選択的に動かすステップと、c)前記固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射するように前記アクチュエータを動作させるステップと、d)処分のために前記カセットを前記アクチュエータから前記カセットホルダへと選択的に動かすステップとを含む、方法。
  17. 固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射する方法であって、a)アクチュエータ、カセットホルダ、および固形用量製剤を含むカセットを備える注射デバイスを用意するステップと、b)前記アクチュエータを前記カセットホルダと位置合わせするステップと、c)前記カセットに係合するように前記アクチュエータを前記カセットホルダに挿入するステップと、d)前記カセットを前記アクチュエータに係止するように前記カセットホルダに対して前記アクチュエータを回転させるステップと、e)前記アクチュエータおよび前記カセットを前記カセットホルダから引き出すステップと、f)前記固形用量製剤をヒトまたは動物の体内に注射するステップと、g)前記アクチュエータを前記カセットホルダと位置合わせするステップと、h)前記アクチュエータおよび前記カセットを前記カセットホルダに挿入するステップと、i)前記カセットを前記カセットホルダに係止するように前記アクチュエータを回転させるステップとを含む、方法。
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