JP2021058501A - 背凭れおよび椅子 - Google Patents
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Abstract
Description
これにより、第2領域は突出部により着座者の腰部に応じた初期形状に形成され、さらに着座者から加えられる荷重により弾性変形しやすいため、着座者の背中の湾曲により追従しやすくなり座り心地が良くなる。
これにより、突出部に近づくほど開口がより密に配列されるため、突出部の近傍がより変形しやすくなる。
開口が左右方向の延びる矩形状で上下方向および左右方向に並んで複数形成されていることで、開口が形成されている位置において、上下方向に沿う断面に対して左右方向に沿う断面の背凭れ本体の断面積を小さくすることができる。このため、上下方向に沿って撓みやすくなり、着座者の背中の湾曲により追従しやすくなる。
上記態様の椅子によれば、背凭れが着座者の背中の湾曲に沿うように変形するため、座り心地が良くなる。
図1は、椅子1の斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る椅子1は、着座者の背中を支持する背凭れ2と、着座者の臀部を支持する座3と、背凭れ2および座3を支持する支持構造体4と、を有する。本実施形態の椅子1は、背凭れ2や座3がクッション材を有しない、いわゆるヌードシェルタイプの椅子である。具体的に、椅子1は、上述した背凭れ2や座3が支持構造体4に支持されて構成されている。
図1に示すように、背凭れ2は、背凭れ本体21と、2つの脚体収容部25と、を備える。背凭れ本体21の前面(荷重支持面21a)は、着座者の腰部および背部を含む背中を後方から支持する。脚体収容部25は、背凭れ本体21の左右方向両端の下部にそれぞれ設けられ、支持構造体4の背凭れ支持部45に支持される。
背凭れ本体21には、前後方向に背凭れ2を貫通する後述の複数の開口23が形成されている。
図1に示すように、座3は、支持構造体4に下方から支持されている。具体的に、座3は、座本体(支持板)31と、座本体31を支持構造体4に固定するための連結部(不図示)と、を備えている。座3は、樹脂材料を射出成形することにより一体形成されている。したがって、座3は、弾性変形可能に構成されている。
前側連続部36は、主支持部35の前端縁に連なっている。具体的に、前側連続部36は、側面視において、上側連結杆44及び前脚41がなす角部に倣って前方に向かうに従い下方に湾曲しながら延在している。
座本体31の下面(裏面)には、支持構造体4との連結部(不図示)が形成されており、座3は、連結部を介して支持構造体4に固定されている。
図1に示すように、支持構造体4は、左右一対の脚体40と、フレーム(不図示)と、を備えている。
各脚体40は、金属等からなるパイプ材が左右方向から見て(側面視において)、台形枠状に屈曲されて形成されている。具体的に、脚体40は、前脚41と、後脚42と、下側連結杆43と、上側連結杆44と、背凭れ支持部45と、を備えている。
下側連結杆43は、前脚41の下端部から後方に延在している。下側連結杆43は、接地キャップ46を介して床面Fに接地される。
後脚42は、下側連結杆43の後端部から上方に延在している。本実施形態において、後脚42は、上方に向かうに従い前方に向けて傾斜している。
上側連結杆44は、前脚41の上端部から後方に延在している。
図2に示すように、背凭れ本体21には、前後方向に背凭れ2を貫通する複数の開口23が形成されている。複数の開口23は、左右方向および上下方向に並んで配列されている。図2において、各開口23は左右方向に延びる矩形状である。
開口23の形状は、左右方向に延びる矩形に限られず、正方形や、上下方向に延びる矩形でもよい。また、開口23の形状は、左右方向または上下方向に延びる多角形、楕円、スリット等でもよい。図2では、それぞれの開口23の形状および寸法は同じであるが、開口23の形状および寸法はそれぞれ異なっていてもよい。
着座者が着座した時に、背中のうち湾曲が大きい腰部に第2領域R2が接触する。また、背中において腰部よりも上側に位置し、腰部よりも湾曲の小さい背部には第1領域R1が接触する。このように、第2領域R2は突出部22により着座者の腰部の湾曲に応じた形状にあらかじめ形成されている。
すなわち、第1、第2、第3領域R1、R2、R3における左右方向における開口23の端部同士の間の距離Wを、それぞれW1、W2、W3とすると、W1>W2を満たす。また、W3>W2も満たす。
このように、第1領域R1および第3領域R3と比較し、第2領域R2は、着座者の背中のうち、湾曲が大きい腰部に沿うように変形しやすい。
すなわち、第1、第2、第3領域R1、R2、R3における上下方向の開口23の端部同士の間の距離Dを、それぞれD1、D2、D3とすると、D1>D2、およびD3>D
2を満たす。
着座者の背中が背凭れ2にあたると、背凭れ2の上端部21bに下方向への荷重が加わる。なお、「下方向への荷重」とは、厳密に鉛直下方向への荷重に限らず、鉛直下方向に対して、前後方向へ向けてある程度の角度を持つ方向への荷重も含む。
この時、第1領域R1および第3領域R3よりも剛性の小さい第2領域R2が、より弾性変形しやすい。特に、第2領域R2において、左右方向および上下方向における開口23の端部同士の間の距離W、Dの小さく、開口23がより密に配列されている箇所では、左右方向に沿う断面における背凭れ本体21の断面積を小さくすることができるため、より剛性が小さくなる。このため、開口23が密に配列されている箇所では、より変形しやすくなる。
このように、突出部22では、着座者から加えられる荷重により弾性変形しやすいため、着座者の背中の湾曲により追従しやくなり座り心地が良くなる。
これにより、第2領域R2は突出部22により着座者の腰部の湾曲に応じた初期形状に形成され、さらに着座者から加えられる荷重により弾性変形しやすいため、着座者の背中の湾曲により追従しやすくなり座り心地が良くなる。
これにより、突出部22では開口23がより密に配列されるため、突出部22の近傍がより変形しやすくなる。
開口23が左右方向に延びる矩形状で上下方向および左右方向に並んで複数形成されていることで、開口23が形成されている位置において、上下方向に沿う断面に対して左右方向に沿う断面の背凭れ本体21の断面積を小さくすることができる。このため、上下方向に沿って撓みやすくなり、着座者の背中の湾曲により追従しやすくなる。
本態様によれば、背凭れ2が着座者の背中の湾曲に沿うように変形するため、座り心地がよい椅子を提供することができる。
また、開口23の左右方向の幅を変更することで、左右方向における開口23の端部同士の間の距離Wの寸法を調整してもよい。
また、支持構造体4がパイプ等により枠状に形成された構成について説明したが、この構成に限られない。支持構造体4は、例えば4本の脚柱が座3の各角部をそれぞれ支持する構成であってもよく、1本の脚柱の上端部から座支持部が張り出している構成等であってもよい。
Claims (5)
- 前方を向く荷重支持面を有する背凭れ本体を備え、
前記背凭れ本体は、上下方向において中間部に位置する第2領域と、前記第2領域よりも上側に位置する第1領域と、を有し、
前記第1領域および前記第2領域には、それぞれ、前記上下方向および左右方向に並ぶ複数の開口が形成されており、
前記第1領域における前記左右方向で隣り合う前記開口の端部同士の間の距離は、前記第2領域における前記左右方向で隣り合う前記開口の端部同士の間の距離よりも大きい、背凭れ。 - 前記背凭れ本体は、前記第2領域において前記左右方向に延在し、前方向に向かって突出する突出部を有する、請求項1に記載の背凭れ。
- 前記上下方向における前記開口の端部同士の間の距離は、前記背凭れ本体の上端部から前記突出部に向かうにしたがって小さくなり、前記背凭れ本体の下端部から前記突出部に向かうにしたがって小さくなる、請求項2に記載の背凭れ。
- 前記開口は前記左右方向に延びる矩形状である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の背凭れ。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の背凭れを備える、椅子。
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