JP2021057974A - 車両用電源システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車載バッテリから電動オイルポンプ用電源回路への過電流を制限可能としつつ、制御装置の起動の完了前に電動オイルポンプ用電源回路の動作を開始可能とする。【解決手段】第1電力供給路(121)により車載バッテリ(10)に電気的に接続され、第1電力供給路を介して供給される車載バッテリからの電力に基づいて、電動オイルポンプ(60)を駆動するための第1電源を生成する第1電源回路(52)と、第1電力供給路における第1電源回路と車載バッテリとの間に設けられ、第1電力供給路における過電流を制限する過電流制限回路(50)とを含み、第1電源回路は、第1電力供給路の状態が、車載バッテリから第1電源回路への電力供給が可能な状態に遷移することに基づいて、第1電源を生成するための動作を開始する、車両用電源システム(12)が開示される。【選択図】図2

Description

本開示は、車両用電源システムに関する。
ECU(Electronic Control Unit)のような制御装置の起動の完了後に、当該制御装置からの指令(例えば電力供給路に設けられるスイッチに対するオン指令)に基づいて、車載バッテリから電動オイルポンプへの電力供給が開始される技術が知られている。
特開2017−105349号公報
しかしながら、上記のような従来技術では、車載バッテリから電動オイルポンプへの電力供給状態を制御装置により管理できるので、異常に起因して生じうる車載バッテリから電動オイルポンプ用電源回路への過電流を、制御装置により制限できるという利点がある反面、制御装置の起動の完了前に電動オイルポンプ用電源回路の動作を開始できないという欠点がある。
そこで、1つの側面では、本発明は、車載バッテリから電動オイルポンプ用電源回路への過電流を制限可能としつつ、制御装置の起動の完了前に電動オイルポンプ用電源回路の動作を開始可能とすることを目的とする。
1つの側面では、第1電力供給路により車載バッテリに電気的に接続され、前記第1電力供給路を介して供給される前記車載バッテリからの電力に基づいて、電動オイルポンプを駆動するための第1電源を生成する第1電源回路と、
前記第1電力供給路における前記第1電源回路と前記車載バッテリとの間に設けられ、前記第1電力供給路における過電流を制限する過電流制限回路とを含み、
前記第1電源回路は、前記第1電力供給路の状態が、前記車載バッテリから前記第1電源回路への電力供給が可能な状態に遷移することに基づいて、前記第1電源を生成するための動作を開始する、車両用電源システムが提供される。
1つの側面では、本発明によれば、車載バッテリから電動オイルポンプ用電源回路への過電流を制限可能としつつ、制御装置の起動の完了前に電動オイルポンプ用電源回路の動作を開始可能とすることができる。
車両用駆動システムの一例を概略的に示す構成図である。 車両用電源システムの一例を概略的に示す構成図である。 第1比較例による車両用電源システムを概略的に示す構成図である。 第2比較例による車両用電源システムを概略的に示す構成図である。 過電流制限回路の構成例を示す回路図である。 図5に示す過電流制限回路の動作説明図である。 過電流制限回路の他の構成例を示す回路図である。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
まず、図1を参照して、車両用電源システムが適用可能な車両用駆動システムについて説明する。
図1は、車両用駆動システムの一例を概略的に示す構成図である。
車両用駆動システム1は、図1に示すように、エンジン2と車輪7とを結ぶ動力伝達経路に、エンジン2の側から順に、エンジン切離クラッチ11、モータ3、モータ切離クラッチ21、変速装置4、及び、出力軸5(及び差動伝動装置6)が設けられる。なお、エンジン2とエンジン切離クラッチ11の間にはダンパが設けられてもよい。また、車両用駆動システムは、図1に示す要素以外の要素を動力伝達経路上に追加的に含んでもよい。
なお、図1に示す例では、エンジン2の回転数を検出する回転数検出センサ31と、モータ3の回転数を検出する回転数検出センサ32と、変速装置4の出力軸5の回転数を検出する回転数検出センサ33とが示されている。また、図1には、エンジン切離クラッチ11等に供給する油圧を発生させる電動オイルポンプ60が図示されている。
モータ3は、例えば3相の交流モータである。この場合、交流モータは、インナーロータ型であってもよいし、アウターロータ型であってもよいし、ステータの外側及び内側の双方にロータが配されたデュアルロータ型であってもよい。なお、モータ3は、発電機能を備えるモータジェネレータとして実現されてもよい。
変速装置4は、例えばAT(Automatic Transmission)である。但し、変速装置4の構成は、任意であり、例えば、DCT(Dual Clutch Transmission)、CVT(Continuously Variable Transmission)、AMT(Automated Manual Transmission)等であってもよい。
エンジン切離クラッチ11は、電動オイルポンプ60を介して付与される油圧が制御されることによりその係合圧が制御され、伝達トルク容量が制御される。エンジン切離クラッチ11が係合状態であるときは、エンジン2からの動力がエンジン切離クラッチ11を介してモータ3側に伝達される。他方、エンジン切離クラッチ11が解放状態又はスリップ係合状態であるときは、エンジン2からエンジン切離クラッチ11を介してモータ3側に伝達される動力が“0”又は比較的小さい値となる。
モータ切離クラッチ21は、電動オイルポンプ60を介して付与される油圧が制御されることによりその係合圧が制御され、伝達トルク容量が制御される。モータ切離クラッチ21が係合状態であるときは、モータ3のトルクがモータ切離クラッチ21を介して変速装置4側に伝達される。他方、モータ切離クラッチ21が解放状態又はスリップ係合状態であるときは、モータ3からモータ切離クラッチ21を介して変速装置4側に伝達される動力が“0”又は比較的小さい値となる。
なお、図1には、特定の構成の車両用駆動システム1が示されるが、車両用電源システムが適用可能な車両用駆動システム1の構成は、電動オイルポンプ60を利用する構成である限り、各種変更が加えられてもよい。例えば、車両用電源システムが適用可能な車両用駆動システムは、エンジン2及びエンジン切離クラッチ11を備えていなくてもよい。また、モータ切離クラッチ21についても省略されてもよい。また、モータ3は、2つ以上設けられてもよい。
図2は、車両用電源システム12の一例を概略的に示す構成図である。図2には、車両用電源システム12に加えて、車載バッテリ10が図示されている。図2以降に関する説明において、特に言及しない限り、各種の要素間の“接続”という用語は、“電気的な接続”を意味する。また、以下では、「マイクロコンピュータ」を「マイコン」と略している場合がある。
車両用電源システム12は、車載バッテリ10に接続される。車載バッテリ10は、モータ3の駆動用の高圧バッテリ(図示せず)よりも定格電圧が低いバッテリであり、例えば定格電圧が12Vである。本実施例では、一例として、車両用電源システム12は、図2に示すように、スイッチSW0を介して車載バッテリ10に接続される。スイッチSW0は、リレーや半導体スイッチ等の形態であってよい。スイッチSW0は、車両の利用開始時にユーザからの入力(例えば機械的なスイッチの操作入力や音声入力等)によりオンされてよい。なお、スイッチSW0のオン/オフを変化させるための機械的なスイッチとしては、例えばエンジンスタートスイッチやイグニッションスイッチ又はその類のスイッチであってよい。
車両用電源システム12は、図2に示すように、3系統の電力供給路である第1電力供給路121と、第2電力供給路122と、第3電力供給路123とを含む。
第1電力供給路121、第2電力供給路122、及び第3電力供給路123は、車載バッテリ10に、互いに並列に接続される。なお、図2に示す例では、第1電力供給路121、第2電力供給路122、及び第3電力供給路123のそれぞれは、スイッチSW0を介して接続されるが、これに限られない。例えば、第1電力供給路121、第2電力供給路122、及び第3電力供給路123のいずれか1つ以上は、車載バッテリ10にスイッチSW0を介さずに接続されてもよいし、他のスイッチを介して接続されてもよい。
第1電力供給路121は、一端が上述のように車載バッテリ10に接続され、他端が電動オイルポンプ用電源回路52に接続される。第1電力供給路121には、車載バッテリ10と電動オイルポンプ用電源回路52の間に過電流制限回路50が設けられる。
第2電力供給路122は、一端が上述のように車載バッテリ10に接続され、他端が電気負荷用電源回路46に接続される。第2電力供給路122には、車載バッテリ10と電気負荷用電源回路46の間に電源制限回路44が設けられる。
第3電力供給路123は、一端が上述のように車載バッテリ10に接続され、他端が制御装置用電源回路40に接続される。
車両用電源システム12は、第3電力供給路123に係る系統に関して、制御装置用電源回路40(第3電源回路の一例)と、制御装置42とを含む。
制御装置用電源回路40は、車載バッテリ10にスイッチSW0を介して接続される。なお、スイッチSW0と制御装置用電源回路40との間には、他の要素(例えばフィルタ)が設けられてもよい。
第3電力供給路123の状態は、スイッチSW0のオン/オフ状態に連動して切り替わる。すなわち、第3電力供給路123の状態は、スイッチSW0がオフ状態からオン状態へ遷移すると、電力供給が可能な状態(以下、「電力供給可能な状態」とも称する)に遷移する。また、第3電力供給路123の状態は、スイッチSW0がオン状態からオフ状態へ遷移すると、電力供給が不能な状態(以下、「電力供給不能な状態」とも称する)に遷移する。
制御装置用電源回路40は、第3電力供給路123が、電力供給不能な状態から電力供給可能な状態に遷移することに基づいて、動作を開始する。すなわち、制御装置用電源回路40は、スイッチSW0がオフ状態からオン状態へと遷移すると、動作を開始する。制御装置用電源回路40は、動作を開始すると、車載バッテリ10からの電力に基づいて、制御装置42の動作用の電源(例えば電源電圧が5V)(第3電源の一例)を生成する。
制御装置42は、例えばマイコンにより形成される。制御装置42は、制御装置用電源回路40により生成される電源に基づいて動作する。制御装置42は、動作時、適宜、電源制限回路44を制御する。例えば、制御装置42は、制御装置用電源回路40により電源が生成されると起動し、初期化等を終えて起動が完了するとすぐに、電源制限回路44にオン指令を出力する(矢印S1参照)。また、制御装置42は、電気負荷用電源回路46からの電圧通知を受信し(矢印S2参照)、電気負荷用電源回路46により生成される電源の電源電圧を監視する。そして、制御装置42は、電気負荷用電源回路46により生成される電源の電源電圧が異常値を示した場合に、電源制限回路44にオフ指令(停止指令)を出力する(矢印S1参照)。
車両用電源システム12は、第2電力供給路122に係る系統に関して、電源制限回路44と、電気負荷用電源回路46(第2電源回路の一例)と、電気負荷48とを含む。
電源制限回路44は、車載バッテリ10にスイッチSW0を介して接続される。なお、スイッチSW0と電源制限回路44との間には、他の要素(例えばフィルタ)が設けられてもよい。
電源制限回路44は、車載バッテリ10と電気負荷用電源回路46との間に位置することで、第2電力供給路122の状態を、電力供給可能な状態(第1状態の一例)と、電力供給不能な状態(第2状態の一例)との間で切り替え可能である。具体的には、電源制限回路44は、制御装置42からオン指令を受けると、第2電力供給路122の状態を、電力供給不能な状態から電力供給可能な状態へと遷移させ、電力供給可能な状態を維持する。この場合、スイッチSW0がオン状態であるとき、第2電力供給路122の状態は、電力供給可能な状態となる。他方、電源制限回路44は、制御装置42からオフ指令を受けると、第2電力供給路122の状態を、電力供給不能な状態へと遷移させ、電力供給不能な状態を維持する。この場合、スイッチSW0がオン状態であるにもかかわらず、第2電力供給路122の状態は、電力供給不能な状態(すなわち電気負荷用電源回路46への車載バッテリ10からの電力供給が遮断された制限状態)となる。
このようにして、本実施例では、制御装置42は、電源制限回路44を介して、第2電力供給路122の状態を制御できる。
電気負荷用電源回路46は、上述のように、電源制限回路44を介して、車載バッテリ10に接続される。電気負荷用電源回路46は、第2電力供給路122が、電力供給不能な状態から電力供給可能な状態へと電源制限回路44によって遷移させられた後に、動作可能となり、動作を開始する。すなわち、電気負荷用電源回路46は、制御装置用電源回路40及びそれに伴い制御装置42がスイッチSW0のオフ状態からオン状態への遷移に応答して立ち上がった後、制御装置42が電源制限回路44にオン指令を出力するまでは、動作を開始できない。そして、制御装置42が電源制限回路44にオン指令を出力し、第2電力供給路122が、電力供給不能な状態から電力供給可能な状態へと電源制限回路44によって遷移させられると、電気負荷用電源回路46は、車載バッテリ10からの電力に基づいて、電気負荷48(車載電気負荷の一例)の動作用の電源(例えば電源電圧が25V)(第2電源の一例)を生成する。
なお、電気負荷用電源回路46は、動作中、生成した電源電圧の値を制御装置42に通知する(矢印S2の電圧通知)。
電気負荷48は、任意であるが、例えばモータ3を駆動するインバータ(図示せず)のスイッチング素子や、モータ3の回転角度を検出するレゾルバ等であってよい。電気負荷48は、電気負荷用電源回路46により生成される電源に基づいて動作する。例えば、インバータのスイッチング素子は、電気負荷用電源回路46により生成される電源に基づいて生成されるゲート信号(ゲートに印加される電圧)に応じて動作する。なお、電気負荷48と電気負荷用電源回路46との間には、他の電源回路が設けられてもよい。
車両用電源システム12は、第1電力供給路121に係る系統に関して、過電流制限回路50と、電動オイルポンプ用電源回路52(第1電源回路の一例)と、電動オイルポンプ用のマイコン電源回路54と、電動オイルポンプ用のマイコン56と、駆動回路58、電動オイルポンプ60とを含む。
過電流制限回路50は、車載バッテリ10にスイッチSW0を介して接続される。なお、スイッチSW0と過電流制限回路50との間には、他の要素(例えばフィルタ)が設けられてもよい。
過電流制限回路50は、第1電力供給路121において生じうる過電流を制限する。過電流制限回路50は、車載バッテリ10と電動オイルポンプ用電源回路52との間に位置することで、電動オイルポンプ用電源回路52への車載バッテリ10からの電力供給を遮断すること(電力供給不能な状態への遷移)が可能である。また、電動オイルポンプ用電源回路52は、電源制限回路44とは異なり、制御装置42からオフ指令を受けることなく自律的に、電力供給不能な状態に遷移させることが可能である。具体的には、過電流制限回路50は、過電流を検出すると、第1電力供給路121を遮断する。この場合、スイッチSW0がオン状態であるにもかかわらず、電動オイルポンプ用電源回路52への車載バッテリ10からの第1電力供給路121の状態は、電力供給不能な状態(すなわち過電流が制限された状態)となる。過電流制限回路50の具体的な構成例については後述する。
電動オイルポンプ用電源回路52は、上述のように、過電流制限回路50を介して、車載バッテリ10に接続される。電動オイルポンプ用電源回路52は、第1電力供給路121が、電力供給不能な状態から電力供給可能な状態へと遷移することに基づいて、動作を開始する。すなわち、電動オイルポンプ用電源回路52は、スイッチSW0がオフ状態からオン状態へ遷移することに基づいて、動作を開始する。このように、本実施例では、電動オイルポンプ用電源回路52は、上述した制御装置用電源回路40と同様、スイッチSW0がオフ状態からオン状態へ遷移するとすぐに、動作を開始できる。電動オイルポンプ用電源回路52は、動作を開始すると、車載バッテリ10からの電力に基づいて、電動オイルポンプ60等の動作用の電源(例えば電源電圧が15V〜20V)(第1電源の一例)を生成する。
マイコン電源回路54は、電動オイルポンプ用電源回路52により生成される電源に基づいて、マイコン56の動作用の電源(例えば電源電圧が5V)を生成する。
マイコン56は、マイコン電源回路54により生成される電源に基づいて動作する。マイコン56は、動作時、駆動回路58を介して電動オイルポンプ60を制御する。
駆動回路58は、電動オイルポンプ用電源回路52により生成される電源に基づいて、動作する。駆動回路58は、動作時、マイコン56から指令(矢印S3参照)に応じて、電動オイルポンプ60を駆動する。
ここで、図3及び図4にそれぞれに示す第1比較例及び第2比較例と対比して、本実施例の効果を説明する。
図3は、第1比較例による車両用電源システム12Aを概略的に示す構成図であり、図4は、第2比較例による車両用電源システム12Cを概略的に示す構成図である。なお、図3では、電動オイルポンプ用電源回路52Aに接続されるマイコン電源回路54、マイコン56、駆動回路58、及び電動オイルポンプ60の図示は、省略されているが、これらは、図2と同じであってもよい。なお、図3及び図4に示す第1比較例及び第2比較例に関して、本実施例と同様であってよい構成要素には、図2と同じ参照符号を付している。
第1比較例による車両用電源システム12Aは、電動オイルポンプ用電源回路52Aが、電源制限回路44及び電気負荷用電源回路46を介して、車載バッテリ10に接続される点が、電動オイルポンプ用電源回路52が電源制限回路44及び電気負荷用電源回路46とは別の第1電力供給路121で車載バッテリ10に接続される本実施例に対して、異なる。
従って、第1比較例では、電動オイルポンプ用電源回路52Aは、電気負荷用電源回路46により電源が生成されるまでは、電源を生成できない。すなわち、電動オイルポンプ用電源回路52Aは、電気負荷用電源回路46と同様、制御装置用電源回路40及びそれに伴い制御装置42AがスイッチSW0のオフ状態からオン状態への遷移に応答して立ち上がった後、制御装置42Aが電源制限回路44にオン指令(矢印S1参照)を出力するまでは、動作を開始できない。
これに対して、本実施例によれば、上述のように、電動オイルポンプ用電源回路52は、電源制限回路44及び電気負荷用電源回路46を介さずに、車載バッテリ10に接続されるので、スイッチSW0がオフ状態からオン状態へと遷移するとすぐに、動作を開始することが可能である。これにより、スイッチSW0がオフ状態からオン状態へと遷移すると、電動オイルポンプ60の動作の速やかな開始が可能となる。
また、第1比較例による車両用電源システム12Aでは、電気負荷用電源回路46の異常時、制御装置42Aは、電源制限回路44にオフ指令(矢印S1参照)を出力することで、車載バッテリ10から電源制限回路44を介した電気負荷用電源回路46以降への電力供給を遮断する。従って、電気負荷用電源回路46の異常時は、正常な電動オイルポンプ用電源回路52Aについても停止され、それに伴い電動オイルポンプ60の動作が不能となる。
また、第1比較例による車両用電源システム12Aでは、電動オイルポンプ用電源回路52Aの短絡故障時、電気負荷用電源回路46についても停止される。すなわち、電動オイルポンプ用電源回路52Aの短絡故障時、制御装置42Aは、電源制限回路44にオフ指令(矢印S1参照)を出力することで、車載バッテリ10から電源制限回路44を介した電気負荷用電源回路46以降への電力供給を遮断する。従って、電動オイルポンプ用電源回路52Aの短絡故障時は、正常な電気負荷用電源回路46についても停止され、それに伴い電気負荷48の動作が不能となる。
これに対して、本実施例によれば、上述のように、電動オイルポンプ用電源回路52は、電源制限回路44及び電気負荷用電源回路46を介さずに、車載バッテリ10に接続されるので、第1比較例で生じる上述した不都合を防止できる。すなわち、電気負荷用電源回路46の異常や、電動オイルポンプ用電源回路52の短絡故障が、互いに影響を及ぼしてしまうことを防止できる。
また、第1比較例による車両用電源システム12Aは、制御装置42Aが電動オイルポンプ用電源回路52Aの動作を制御する点が、制御装置42が電動オイルポンプ用電源回路52の動作を制御しない本実施例に対して、異なる。
このため、第1比較例による車両用電源システム12Aでは、制御装置42Aの故障時、制御装置42Aは、電動オイルポンプ用電源回路52Aを停止させる。具体的には、第1比較例では、制御装置42Aは、自身の異常の発生時に、電動オイルポンプ用電源回路52にオフ指令を出力する(矢印S4参照)。
これに対して、本実施例によれば、上述のように、制御装置42が電動オイルポンプ用電源回路52の動作を制御しないので、電動オイルポンプ用電源回路52は、制御装置42の故障時も、停止させられることなく動作できる。
ところで、第2比較例による車両用電源システム12Cは、本実施例による車両用電源システム12と同様、電動オイルポンプ用電源回路52が電源制限回路44及び電気負荷用電源回路46とは別の第1電力供給路121で車載バッテリ10に接続されるので、本実施例と同様に、第1比較例で生じる上述した不都合を低減できる。
しかしながら、第2比較例による車両用電源システム12Cは、本実施例による車両用電源システム12と異なり、電動オイルポンプ用電源回路52と車載バッテリ10の間に過電流制限回路50を備えていない。また、第2比較例による車両用電源システム12Cは、本実施例による車両用電源システム12と同様に(第1比較例による車両用電源システム12Aとは異なり)、制御装置42が電動オイルポンプ用電源回路52の動作を制御しない(制御できない)。
従って、第2比較例による車両用電源システム12Cでは、電動オイルポンプ用電源回路52の短絡故障時は、車載バッテリ10からの過電流を制限できないという不都合がある。
これに対して、本実施例によれば、上述のように、電動オイルポンプ用電源回路52と車載バッテリ10の間に過電流制限回路50を備えるので、電動オイルポンプ用電源回路52の短絡故障時は、過電流制限回路50が機能して、車載バッテリ10からの過電流を制限できる。
以上説明した本実施例によれば、とりわけ、以下のような優れた効果が奏される。
本実施例によれば、上述のように、電動オイルポンプ用電源回路52は、電源制限回路44及び電気負荷用電源回路46を介さずに、車載バッテリ10に接続されるので、制御装置42の起動の完了前に車載バッテリ10から電動オイルポンプ用電源回路52への電力供給を開始できる。
また、本実施例によれば、上述のように、電動オイルポンプ用電源回路52は、電動オイルポンプ用電源回路52と車載バッテリ10の間に過電流制限回路50を備えるので、電動オイルポンプ用電源回路52の短絡故障時は、過電流制限回路50が機能し、車載バッテリ10からの過電流を制限できる。
従って、本実施例によれば、車載バッテリ10から電動オイルポンプ用電源回路52への過電流を制限可能としつつ、制御装置42の起動の完了前に電動オイルポンプ用電源回路52の動作を開始可能とすることができる。
また、本実施例によれば、上述のように、制御装置42が電動オイルポンプ用電源回路52の動作を制御しないので、制御装置42の故障時も、電動オイルポンプ用電源回路52及びそれに伴い電動オイルポンプ60の動作を継続できる。
また、本実施例によれば、上述のように、電動オイルポンプ用電源回路52は、電源制限回路44及び電気負荷用電源回路46を介さずに、車載バッテリ10に接続されるので、電気負荷用電源回路46の異常や、電動オイルポンプ用電源回路52の短絡故障が、互いに影響を及ぼしてしまうことを防止できる。この結果、各種の異常時に電気負荷48及び電動オイルポンプ60が動作を継続できる可能性を高めることができる。
次に、図5以降を参照して、過電流制限回路50の具体的な構成例について説明する。
図5は、過電流制限回路50の構成例を示す回路図である。図5には、過電流制限回路50に加えて、スイッチSW0、車載バッテリ10、コンデンサC2、及び電動オイルポンプ用電源回路52が図示されている。
過電流制限回路50は、図5に示すように、電流制限部510(第1回路部の一例)と、ラッチ停止回路部520(第2回路部の一例)とを含む。なお、コンデンサC2は、電動オイルポンプ用電源回路52の入力電圧を平滑化する。
電流制限部510は、第1電力供給路121に第1レベル以上の過電流が発生しないように過電流を制限する機能を有する。すなわち、電流制限部510は、第1電力供給路121に第1レベル以上の過電流が発生すると、第1レベル以上の過電流が生じないように動作する。第1レベルは、制限したい過電流の上限レベルに応じて適宜設定されてよい。
電流制限部510は、p型(pチャネル)のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field−Effect Transistor)であるスイッチング素子MOS1(第1スイッチの一例)と、トランジスタTR4(第4スイッチの一例)と、抵抗R1〜R3とを含む。
スイッチング素子MOS1は、第1電力供給路121に設けられる。スイッチング素子MOS1は、ソースが第1電力供給路121上の接続点P50に接続され、ドレインが電動オイルポンプ用電源回路52に接続され、ゲートが接続点P51に接続される。
トランジスタTR4は、PNPトランジスタであり、エミッタが第1電力供給路121に接続され、コレクタが接続点P51に接続され、ベースが第1電力供給路121上の接続点P50に接続される。
抵抗R1及び抵抗R2は、第1電力供給路121とグランドの間に、直列接続される。抵抗R1と抵抗R2の間には、接続点P51が接続される。過電流が発生していない状況下(以下、単に「正常時」とも称する)では、接続点P51には、抵抗R1及び抵抗R2の分圧に応じた電圧が発生する。接続点P51の電圧は、スイッチング素子MOS1のゲートに印加される電圧となる。抵抗R1及び抵抗R2の各抵抗値は、正常時に、スイッチング素子MOS1がオン状態になるように設定される。
抵抗R3は、トランジスタTR4のベースとエミッタの間に設けられる。抵抗R3は、第1電力供給路121に第1レベル以上の過電流が流れたときに、トランジスタTR4がオンするような抵抗値を有する。
このような過電流制限回路50によれば、第1電力供給路121に第1レベル以上の過電流が発生すると、トランジスタTR4がオンし、トランジスタTR4がオンすると、接続点P51(及びそれに伴いスイッチング素子MOS1にゲートに印加される電圧)が増加し、スイッチング素子MOS1がオフする。スイッチング素子MOS1がオフすると、P0点(車載バッテリ10の正極側の電位を有する点)と電動オイルポンプ用電源回路52との間が遮断される。すなわち、電動オイルポンプ用電源回路52への車載バッテリ10からの第1電力供給路121が電力供給不能な状態となる。
なお、スイッチング素子MOS1がオフすると、上述したように、第1電力供給路121を流れる過電流が制限されるので、トランジスタTR4はオフする。この場合、スイッチング素子MOS1がオンし、電動オイルポンプ用電源回路52への車載バッテリ10からの第1電力供給路121が電力供給可能な状態となる。
ラッチ停止回路部520は、第2レベル以上の過電流の所定時間ΔT1以上の継続的な発生に応答してスイッチング素子MOS1をオフさせかつスイッチング素子MOS1をオフさせた状態を維持する機能を有する。
第2レベルは、制限したい過電流のレベルに応じて決まり、第1レベル以下であれば任意である。従って、第2レベルは、第1レベルと同じであってもよい。
ラッチ停止回路部520は、ラッチ回路521と、トランジスタTR3(第3スイッチの一例)と、抵抗R5〜R8とを含む。
ラッチ回路521は、トランジスタTR0と、トランジスタTR2(第2スイッチの一例)と、コンデンサC1と、抵抗R4とを含む。
トランジスタTR0は、PNPトランジスタであり、エミッタが第1電力供給路121に接続され、コレクタが接続点P52に接続され、ベースが接続点P53に接続される。
トランジスタTR2は、NPNトランジスタであり、エミッタが接続点P51(すなわちスイッチング素子MOS1のゲート)に接続され、コレクタが接続点P53に接続され、ベースが接続点P52に接続される。
コンデンサC1は、一端が接続点P52に接続され、他端がグランドに接続される。コンデンサC1は、トランジスタTR3がオンしたときにトランジスタTR2へと流れる電流を制限し、トランジスタTR2を保護する。
抵抗R4は、トランジスタTR0のエミッタとベースの間に設けられる。抵抗R4は、第1電力供給路121に第2レベル以上の過電流が発生している状況下でトランジスタTR2がオンしたときに、トランジスタTR0がオンするような抵抗値に設定される。
トランジスタTR3は、PNPトランジスタであり、エミッタが第1電力供給路121に接続され、コレクタが抵抗R5、R6を介してグランドに接続され、ベースが抵抗R7を介して接続点P50(第1電力供給路121)に接続される。
抵抗R5、R6は、コンデンサC1とともに、トランジスタTR3がオンしたときにトランジスタTR2へと流れる電流を制限し、トランジスタTR2を保護する。本実施例では、トランジスタTR3がオンしてから所定時間ΔT1経過後にトランジスタTR2がオンするように、コンデンサC1の容量等が設定される。なお、所定時間ΔT1は、トランジスタTR2を保護可能な適当な値であり、厳密に一定である必要はなく、環境条件等に応じて変わりうる。
抵抗R7、R8は、トランジスタTR3のベースとエミッタの間に設けられる。抵抗R7、R8は、第1電力供給路121に第2レベル以上の過電流が流れたときに、トランジスタTR3がオンするような抵抗値を有する。なお、抵抗R7、R8の一方は省略されてもよい。
図6は、図5に示す過電流制限回路50の動作説明図である。図6には、上から順に、P0点(車載バッテリ10の正極側の電位を有する点)の電圧の変化態様、第1電力供給路121を流れる電流の変化態様、及び電動オイルポンプ用電源回路52の入力電圧(コンデンサC2の高電位側の電圧)の変化態様が、横軸を時間とした時系列で示される。
図6では、時点t0にて、スイッチSW0がオフ状態からオン状態に遷移している。なお、図6では、電動オイルポンプ用電源回路52の短絡故障は、時点t0では発生しておらず、時点t1で発生するものとする。そして、電動オイルポンプ用電源回路52の短絡故障は、時点t1で発生した後、図6で示すその後の期間中は継続するものとする。
スイッチSW0がオフ状態からオン状態に遷移すると、P0点の電圧は、車載バッテリ10の電源電圧(例えば12V)まで急峻に立ち上がる。また、スイッチSW0がオフ状態からオン状態に遷移すると、第1電力供給路121に瞬時的な過電流(突入電流)が発生する(図6の波形部分600参照)。図6では、時点t0の直後に、第1レベル以上(かつ第2レベル以上)の過電流が発生し、それに伴い、電流制限部510が機能する。しかしながら、正常時は、スイッチSW0がオフ状態からオン状態に遷移する際の過電流は、瞬時的な過電流であるため、ラッチ停止回路部520のトランジスタTR2はオンせず、当該瞬時的な過電流が流れた後は、スイッチング素子MOS1が正常にオン状態を維持する。
図6では、時点t1にて、電動オイルポンプ用電源回路52の短絡故障が発生する(図6の波形部分601参照)。すなわち、時点t1では、短絡故障によって電動オイルポンプ用電源回路52の入力電圧が異常値0Vへと低下する。これに伴い、第1電力供給路121に過電流が発生し始める(図6の波形部分602参照)。なお、短絡故障によって過電流が発生するときは、図6に示すように、急峻に高いレベルの過電流が発生する。従って、たとえ第2レベルが第1レベルよりもわずかに低くても、第2レベル以上の過電流の発生時と、第1レベル以上の過電流の発生時とは略同時(時点t1の直後)である。
この場合、時点t1の直後、電流制限部510が機能する。図6では、短絡故障は、時点t1から所定時間ΔT1経過後の時点t2に至っても継続している。従って、第1電力供給路121の過電流が第1レベル以下となるように電流制限部510が機能している状態が、時点t1から所定時間ΔT1経過後の時点t2に至るまで継続する(図6の波形部分603参照)。そして、時点t1から所定時間ΔT1経過後の時点t2では、ラッチ回路521のトランジスタTR2がオンし、ラッチ回路521が機能する。すなわち、ラッチ回路521のトランジスタTR2がオンすると、トランジスタTR0のベースに電流が流れ、トランジスタTR0がオンする。トランジスタTR0がオンすると、トランジスタTR2のベースに、トランジスタTR0を介して電流が流れ続ける。このため、その後、スイッチング素子MOS1がオフして第1電力供給路121の過電流が第2レベル未満となりトランジスタTR3がオフしても、トランジスタTR0のオン状態が維持され、それに伴い、スイッチング素子MOS1のオフ状態が維持される。その結果、過電流が制限された状態が維持(ラッチ)される。図6では、時点t2以降、第1電力供給路121の電流が低下し(図6の波形部分604参照)、時点t3以降、第1電力供給路121の電流が略0となる(図6の波形部分605参照)。
このようにして、図5に示す過電流制限回路50によれば、電流制限部510及びラッチ停止回路部520を有することで、制御装置42からの指令を受けることなく自律的に、過電流を制限し、かつ、制限状態を維持できる。
なお、図5には、特定の構成を有する過電流制限回路50が示されるが、同等の機能を備える限り、過電流制限回路自体の構成は多様に変更可能である。例えば、図7に示す過電流制限回路50Aが利用されてもよい。図7に示す過電流制限回路50Aは、トランジスタTR3がトランジスタTR4と共通の抵抗R3を、センス抵抗としている点が異なる。具体的には、図7に示す過電流制限回路50Aは、図5に示した過電流制限回路50に対して、ラッチ停止回路部520がラッチ停止回路部520Aで置換された点が異なり、ラッチ停止回路部520Aは、図5に示したラッチ停止回路部520に対して、抵抗R7、R8を備えていない点が異なる。この場合、トランジスタTR3とトランジスタTR4とでセンス抵抗を共通化することで、部品点数を低減し、効率的な構成を実現できる。
なお、上述したように、第1電力供給路121に、制限すべきレベルの過電流が発生した場合、トランジスタTR3とトランジスタTR4とでは、同時又はトランジスタTR3の方が先にオンすることが望ましい。すなわち、第2レベルが第1レベル以下であることが望ましい。これは、第2レベルが第1レベルより高い場合、トランジスタTR4が先にオンすることになるが、この場合、過電流が第1レベル付近で張り付いた状態(図6の波形部分603参照)が、所定時間ΔT1経過後も継続してしまうという、不都合が生じるためである。
この点、図5に示した過電流制限回路50では、トランジスタTR3のベースとエミッタの間と、トランジスタTR4のベースとエミッタの間には、少なくとも1つは異なる抵抗素子が接続される。すなわち、図5に示した過電流制限回路50では、トランジスタTR3のベースとエミッタの間には、抵抗R3、R7、R8が接続されるのに対して、トランジスタTR4のベースとエミッタの間には、抵抗R3だけが接続されるので、抵抗R3、R7、R8のうちの、抵抗R7、R8が異なる。これにより、第1電力供給路121に、制限すべきレベルの過電流が発生した場合に、第1レベルを第2レベルよりも確実に高くすること(これに伴い、トランジスタTR3をトランジスタTR4よりも確実に先にオンさせること)が容易である。すなわち、抵抗R7、R8の抵抗値を適切に定めることで、製品ごとに、トランジスタTR3及びトランジスタTR4に、ある程度の個体差があった場合でも、トランジスタTR3をトランジスタTR4よりも確実に先にオンさせることが可能である。
なお、図7では、トランジスタTR3のエミッタは、トランジスタTR0のエミッタよりもP0点に近い位置で、第1電力供給路121に接続されているが、第1電力供給路121に対するトランジスタTR3のエミッタの接続点の位置は、トランジスタTR4のエミッタ(又は抵抗R3)よりもP0点に近い限り、任意である。従って、トランジスタTR3のエミッタは、例えば図7に示す接続点P54に接続されてもよい。
また、図5では、トランジスタTR3のベースは、トランジスタTR4のベースと同じ接続点P50で第1電力供給路121に接続されているが、第1電力供給路121に対するトランジスタTR3のベースの接続点の位置は、第2レベルが第1レベル以下である限り、任意である。例えば、図5において、トランジスタTR3のベースは、トランジスタTR0のエミッタと同じ位置で第1電力供給路121に接続されてもよい。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した実施例では、車両用電源システム12は、第2電力供給路122に係る系統の構成要素(電源制限回路44、電気負荷用電源回路46、電気負荷48)を備えているが、第2電力供給路122は省略されてもよい。同様に、第3電力供給路123についても省略されてもよい。また、第1電力供給路121に対して並列に4系統以上の電力供給路が設定されてもよい。
また、上述した実施例では、第1電力供給路121に係る系統には、電動オイルポンプ60に関連する構成のみが設けられるが、電動オイルポンプ60に関連しない他の電気負荷が設けられてもよい。この場合、他の電気負荷は、エンジン2の補機関係の負荷であってもよい。この場合、電気負荷用電源回路46の異常等に起因してモータ3の駆動が不能となった場合でも、エンジン2の適切な運転状態を維持できる可能性を高めることができる。
<付記>
以上の実施例に関し、更に以下を開示する。なお、以下で記載する効果のうちの、一の形態に対する追加的な各形態に係る効果は、当該追加的な各形態に起因した付加的な効果である。
(1)一の形態は、第1電力供給路(121)により車載バッテリ(10)に電気的に接続され、前記第1電力供給路を介して供給される前記車載バッテリからの電力に基づいて、電動オイルポンプ(60)を駆動するための第1電源を生成する第1電源回路(52)と、
前記第1電力供給路における前記第1電源回路と前記車載バッテリとの間に設けられ、前記第1電力供給路における過電流を制限する過電流制限回路(50)とを含み、
前記第1電源回路は、前記第1電力供給路の状態が、前記車載バッテリから前記第1電源回路への電力供給が可能な状態に遷移することに基づいて、前記第1電源を生成するための動作を開始する、車両用電源システム(12)である。
本形態によれば、過電流制限回路を備えることで、第1電源回路の短絡故障時に生じうる車載バッテリから電動オイルポンプ用電源回路への過電流を、制限できる。また、第1電源回路は、第1電力供給路の状態が車載バッテリから第1電源回路への電力供給が可能な状態に遷移することに基づいて、第1電源を生成するための動作を開始するので、制御装置からのオン指令に基づくことなく自律的に、電動オイルポンプ用電源回路が動作を開始できる。このようにして、本形態によれば、車載バッテリから電動オイルポンプ用電源回路への過電流を制限可能としつつ、制御装置の起動の完了前に電動オイルポンプ用電源回路の動作を開始可能とすることができる。
(2)また、本形態においては、好ましくは、前記過電流制限回路は、
前記第1電力供給路に設けられる第1スイッチ(MOS1)を有し、前記第1スイッチがオフすることで前記第1電力供給路における過電流を制限する第1回路部(510)と、
前記第1電力供給路における過電流の継続的な発生に応答して前記第1スイッチをオフさせかつオフさせた状態を維持する第2回路部(520)とを含む。
この場合、第1電力供給路の状態が車載バッテリから第1電源回路への電力供給が可能な状態に遷移する際に生じうる突入電流(瞬時的な過電流)に対しては第1スイッチがオフ状態を維持しない態様で、第1電力供給路における過電流を適切に制限できる。
(3)また、本形態においては、好ましくは、前記第2回路部は、オン時に前記第1スイッチをオフさせる第2スイッチ(TR2)を有するラッチ回路(521)と、前記第1電力供給路における過電流の発生に応答してオンする第3スイッチ(TR3)とを備え、
前記ラッチ回路は、前記第3スイッチの継続的なオン状態に応答して前記第2スイッチがオンしかつオンした状態を維持する。
この場合、ラッチ回路と、ラッチ回路を機能させる第3スイッチとを利用して、第1電力供給路における過電流の継続的な発生に応答して、第1スイッチをオフさせかつオフさせた状態を維持できる。
(4)また、本形態においては、好ましくは、前記第1回路部は、前記第1電力供給路における過電流の発生に応答してオンする第4スイッチ(TR4)であって、オン時に前記第1スイッチをオフさせる第4スイッチ(TR4)を更に含む。
この場合、ラッチ回路が機能するまでに第1電力供給路における過電流のレベルが過大に上昇してしまうことを、第4スイッチを利用して防止できる。
(5)また、本形態においては、好ましくは、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチは、それぞれ、前記第1電力供給路にベース及びエミッタが電気的に接続されるトランジスタであり、
前記第3スイッチのベースとエミッタの間に電気的に接続される抵抗素子(R3、R7、R8)と、前記第4スイッチのベースとエミッタの間に電気的に接続される抵抗素子(R3)とは、前記第1電力供給路における過電流の発生に応答して前記第3スイッチが前記第4スイッチよりも先にオンするように、少なくとも1つ(R7、R8)が異なる。
この場合、第4スイッチが第3スイッチよりも先にオンすることで生じる不都合(過電流のレベルが過大に上昇しないものの、過電流が発生しているにもかかわらずラッチ回路が機能しないという、不都合)を容易かつ確実に防止できる。
(6)また、本形態においては、好ましくは、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチは、それぞれ、前記第1電力供給路にベース及びエミッタが電気的に接続されるトランジスタであり、
前記第3スイッチのベースとエミッタの間に電気的に接続される抵抗素子(R3)と、前記第4スイッチのベースとエミッタの間に電気的に接続される抵抗素子(R3)とは、共通である。
この場合、部品点数を低減し、効率的な構成を実現できる。
(7)また、本形態においては、好ましくは、前記第1電源回路に対して並列に、第2電力供給路(122)により前記車載バッテリに電気的に接続され、前記第2電力供給路を介して供給される前記車載バッテリからの電力に基づいて、車載電気負荷(48)を駆動するための第2電源を生成する第2電源回路(46)と、
制御装置(42)と
前記第2電力供給路における前記第2電源回路と前記車載バッテリとの間に設けられ、前記制御装置からの入力信号に基づいて、前記第2電力供給路の状態を、前記車載バッテリから前記第2電力供給路への電力供給が可能な第1状態と、前記車載バッテリから前記第2電力供給路への電力供給が不能な第2状態との間で遷移させる電源制限回路(44)とを更に含み、
前記第2電源回路は、前記電源制限回路が前記第2電力供給路の状態を前記第2状態から前記第1状態へと遷移させた後に、前記第2電源を生成するための動作を開始する。
この場合、電動オイルポンプ以外の車載電気負荷を駆動するための第2電源を適切に生成できる。また、第2電力供給路が第1電力供給路とは異なるので、第1電源回路の短絡故障時に第2電源回路の動作が継続できなくなったり、第2電源回路の故障時に第1電源回路の動作が継続できなくなったりするといった具合に、一方の故障が他方に影響してしまうことを、防止できる。
なお、第1電源回路は、第2電源回路とは異なり、制御装置により制御されることなく動作できるので、制御装置の故障時も動作を継続できる。
(8)また、本形態においては、好ましくは、前記第1電源回路及び前記第2電源回路のそれぞれに対して並列に、第3電力供給路(123)により前記車載バッテリに電気的に接続され、前記第3電力供給路を介して供給される前記車載バッテリからの電力に基づいて、前記制御装置が動作するための第3電源を生成する第3電源回路(40)を更に含み、
前記第3電源回路は、前記第3電力供給路の状態が、前記車載バッテリから前記第3電源回路への電力供給が可能な状態に遷移することに基づいて、前記第3電源を生成するための動作を開始する。
この場合、例えばユーザによる車両の利用開始時等に、第3電力供給路の状態が、車載バッテリから第3電源回路への電力供給が可能な状態に遷移することに基づいて、制御装置が動作するための第3電源を速やかに生成できる。この結果、車両用電源システムに速やかに動作を開始させることができる。
1 車両用駆動システム
2 エンジン
3 モータ
4 変速装置
5 出力軸
6 差動伝動装置
7 車輪
10 車載バッテリ
11 エンジン切離クラッチ
12 車両用電源システム
21 モータ切離クラッチ
40 制御装置用電源回路
42 制御装置
44 電源制限回路
46 電気負荷用電源回路
48 電気負荷
50 過電流制限回路
52 電動オイルポンプ用電源回路
54 マイコン電源回路
56 マイコン
58 駆動回路
60 電動オイルポンプ
121 第1電力供給路
122 第2電力供給路
123 第3電力供給路
510 電流制限部
520 ラッチ停止回路部
520A ラッチ停止回路部
521 ラッチ回路

Claims (8)

  1. 第1電力供給路により車載バッテリに電気的に接続され、前記第1電力供給路を介して供給される前記車載バッテリからの電力に基づいて、電動オイルポンプを駆動するための第1電源を生成する第1電源回路と、
    前記第1電力供給路における前記第1電源回路と前記車載バッテリとの間に設けられ、前記第1電力供給路における過電流を制限する過電流制限回路とを含み、
    前記第1電源回路は、前記第1電力供給路の状態が、前記車載バッテリから前記第1電源回路への電力供給が可能な状態に遷移することに基づいて、前記第1電源を生成するための動作を開始する、車両用電源システム。
  2. 前記過電流制限回路は、
    前記第1電力供給路に設けられる第1スイッチを有し、前記第1スイッチがオフすることで前記第1電力供給路における過電流を制限する第1回路部と、
    前記第1電力供給路における過電流の継続的な発生に応答して前記第1スイッチをオフさせかつオフさせた状態を維持する第2回路部とを含む、請求項1に記載の車両用電源システム。
  3. 前記第2回路部は、オン時に前記第1スイッチをオフさせる第2スイッチを有するラッチ回路と、前記第1電力供給路における過電流の発生に応答してオンする第3スイッチとを備え、
    前記ラッチ回路は、前記第3スイッチの継続的なオン状態に応答して前記第2スイッチがオンしかつオンした状態を維持する、請求項2に記載の車両用電源システム。
  4. 前記第1回路部は、前記第1電力供給路における過電流の発生に応答してオンする第4スイッチであって、オン時に前記第1スイッチをオフさせる第4スイッチを更に含む、請求項3に記載の車両用電源システム。
  5. 前記第3スイッチ及び前記第4スイッチは、それぞれ、前記第1電力供給路にベース及びエミッタが電気的に接続されるトランジスタであり、
    前記第3スイッチのベースとエミッタの間に電気的に接続される抵抗素子と、前記第4スイッチのベースとエミッタの間に電気的に接続される抵抗素子とは、前記第1電力供給路における過電流の発生に応答して前記第3スイッチが前記第4スイッチよりも先にオンするように、少なくとも1つが異なる、請求項4に記載の車両用電源システム。
  6. 前記第3スイッチ及び前記第4スイッチは、それぞれ、前記第1電力供給路にベース及びエミッタが電気的に接続されるトランジスタであり、
    前記第3スイッチのベースとエミッタの間に電気的に接続される抵抗素子と、前記第4スイッチのベースとエミッタの間に電気的に接続される抵抗素子とは、共通である、請求項4に記載の車両用電源システム。
  7. 前記第1電源回路に対して並列に、第2電力供給路により前記車載バッテリに電気的に接続され、前記第2電力供給路を介して供給される前記車載バッテリからの電力に基づいて、車載電気負荷を駆動するための第2電源を生成する第2電源回路と、
    制御装置と
    前記第2電力供給路における前記第2電源回路と前記車載バッテリとの間に設けられ、前記制御装置からの入力信号に基づいて、前記第2電力供給路の状態を、前記車載バッテリから前記第2電力供給路への電力供給が可能な第1状態と、前記車載バッテリから前記第2電力供給路への電力供給が不能な第2状態との間で遷移させる電源制限回路とを更に含み、
    前記第2電源回路は、前記電源制限回路が前記第2電力供給路の状態を前記第2状態から前記第1状態へと遷移させた後に、前記第2電源を生成するための動作を開始する、請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の車両用電源システム。
  8. 前記第1電源回路及び前記第2電源回路のそれぞれに対して並列に、第3電力供給路により前記車載バッテリに電気的に接続され、前記第3電力供給路を介して供給される前記車載バッテリからの電力に基づいて、前記制御装置が動作するための第3電源を生成する第3電源回路を更に含み、
    前記第3電源回路は、前記第3電力供給路の状態が、前記車載バッテリから前記第3電源回路への電力供給が可能な状態に遷移することに基づいて、前記第3電源を生成するための動作を開始する、請求項7に記載の車両用電源システム。
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