JP2021057969A - グロメットインナ、グロメット、およびワイヤハーネス - Google Patents

グロメットインナ、グロメット、およびワイヤハーネス Download PDF

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Abstract

【課題】車両パネルに対するインナ付きグロメットの嵌合作業における作業性を向上させることができるグロメットインナ、グロメット、およびワイヤハーネスを提供する。【解決手段】グロメットインナ3Aは、内部に配索材Wが挿通されるグロメットアウタ2が装着される環状装着部10と、環状装着部10の径方向内側の端部から嵌合方向に突出して形成され、車両パネル100の貫通孔101に対して嵌合する筒状嵌合部20と、嵌合方向から視た場合において、筒状嵌合部20の周方向に間隔をあけて複数形成され、筒状嵌合部20が貫通孔101に嵌合された嵌合状態において車両パネル100の内側面100bに接触することで筒状嵌合部20を車両パネル100に係止する係止部30とを備える。筒状嵌合部20は、嵌合方向側の端部において周方向に形成された端面21と、端面21から嵌合方向に突出して形成される突出部22Aとを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、グロメットインナ、グロメット、およびワイヤハーネスに関する。
車両のワイヤハーネス等に適用される従来のグロメットは、例えば、車両パネルに対して当該車両パネルの外側から挿入して嵌合する構造になっている。グロメットは、例えば、合成ゴム、エラストマ等の軟質性の材料で構成されるグロメットアウタと、硬質性の合成樹脂材料で構成されるグロメットインナとを有する。例えば、特許文献1には、樹脂製のインナ部材および弾性のグロメット本体を備えたグロメットが開示されている。
また、特許文献2には、壁板の挿通孔に装着される環状部材が、第1フランジ部の内周から延出して挿通孔の内周面を覆う第1筒状部と、第1筒状部の先端から突出し壁板への固定を果たす第1係止突起と、第1筒状部の周方向に形成された筒部切欠部に連ねて第1フランジ部の内周側を切り欠いて第1フランジ部の下の壁板を露出されたフランジ切欠部とを備えることが開示されている。
また、特許文献3には、グロメットが、グロメット本体およびインナ部材を備え、インナ部材が、パネルの貫通孔内に配設可能な環状に形成された周壁部と、周壁部の一端から外側に張り出して設けられた鍔部と、周壁部の他端側から一端側に向けて延びるロック片とを有することが開示されている。
また、特許文献4には、周方向の一部に分断部が形成された環状の周壁部と、周壁部の一端から外周側に張り出すように設けられた鍔部と、周壁部に設けられ、取付孔の周縁部に係止可能な複数の係止部とを含むインナ本体と、分断部に挿入されることで分断部を開いてインナ本体を拡径させると共に拡径状態に保つ拡径部とを備えるインナ部材が開示されている。
特開2015−198530号公報 特開2015−42039号公報 特開2017−7463号公報 特開2017−158355号公報
ところで、車両パネルに設けられた貫通孔にグロメットを嵌合する場合、作業者が車両パネルの外側からグロメットを嵌合方向に押し込んで嵌合作業を行っている。しかしながら、車両パネルの外側のレイアウトによりグロメットを押し込めない場合がある。そこで、車両パネルの内側からグロメットを引っ張ろうとすると、電線を引っ張るか、または、グロメットインナを引っ張ることとなる。電線は、グロメットアウタの一部とともにまとめられテープ巻きされているので、当該電線を引っ張るとグロメットアウタが変形し、電線がグロメットアウタからずれてしまう場合がある。
本発明は、車両パネルに対するインナ付きグロメットの嵌合作業における作業性を向上させることができるグロメットインナ、グロメット、およびワイヤハーネスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るグロメットインナは、内部に配索材が挿通され、固定対象物の両側面のうちの一方の外側面に接触し当該外側面と前記配索材との間を止水するグロメットアウタが装着される環状装着部と、前記環状装着部の径方向内側の端部から嵌合方向に突出して形成され、前記固定対象物の両側面のうちの他方の内側面から前記外側面にかけて貫通する貫通孔に対して嵌合する筒状嵌合部と、前記嵌合方向から視た場合において、前記筒状嵌合部の周方向に間隔をあけて複数形成され、前記筒状嵌合部が前記貫通孔に嵌合された嵌合状態において前記固定対象物の内側面に接触することで前記筒状嵌合部を前記固定対象物に係止する係止部と、を備え、前記筒状嵌合部は、前記嵌合方向側の端部において周方向に形成された端面と、前記端面から前記嵌合方向に突出して形成される1以上の突出部と、を有することを特徴とする。
また、上記グロメットインナにおいて、前記突出部は、各前記係止部に対応して形成されるものである。
また、上記グロメットインナにおいて、前記突出部は、前記嵌合方向から視た場合において外側面の少なくとも1つに形成されるリブを有するものである。
また、上記グロメットインナにおいて、前記配索材と前記突出部とを締結する締結部をさらに備え、前記配索材は、前記締結部により前記突出部に固定されるものである。
上記目的を達成するために、本発明に係るグロメットは、内部に配索材が挿通され、固定対象物の両側面のうちの一方の外側面に接触し当該外側面と前記配索材との間を止水するグロメットアウタと、前記グロメットアウタが装着されるグロメットインナと、を備え、前記グロメットインナは、前記グロメットアウタが装着される環状装着部と、前記環状装着部の径方向内側の端部から嵌合方向に突出して形成され、前記固定対象物の両側面のうちの他方の内側面から前記外側面にかけて貫通する貫通孔に対して嵌合する筒状嵌合部と、前記嵌合方向から視た場合において、前記筒状嵌合部の周方向に間隔をあけて複数形成され、前記筒状嵌合部が前記貫通孔に嵌合された嵌合状態において前記固定対象物の内側面に接触することで前記筒状嵌合部を前記固定対象物に係止する係止部と、を備え、前記筒状嵌合部は、前記嵌合方向側の端部において周方向に形成された端面と、前記端面から前記嵌合方向に突出して形成される1以上の突出部と、を有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るワイヤハーネスは、配索材と、内部に前記配索材が挿通され、固定対象物の両側面のうちの一方の外側面に接触し当該外側面と前記配索材との間を止水するグロメットアウタ、および、前記グロメットアウタが装着されるグロメットインナを有するグロメットと、を備え、前記グロメットインナは、前記グロメットアウタが装着される環状装着部と、前記環状装着部の径方向内側の端部から嵌合方向に突出して形成され、前記固定対象物の両側面のうちの他方の内側面から前記外側面にかけて貫通する貫通孔に対して嵌合する筒状嵌合部と、前記嵌合方向から視た場合において、前記筒状嵌合部の周方向に間隔をあけて複数形成され、前記筒状嵌合部が前記貫通孔に嵌合された嵌合状態において前記固定対象物の内側面に接触することで前記筒状嵌合部を前記固定対象物に係止する係止部と、を備え、前記筒状嵌合部は、前記嵌合方向側の端部において周方向に形成された端面と、前記端面から前記嵌合方向に突出して形成される1以上の突出部と、を有することを特徴とする。
本発明に係るグロメットインナ、グロメット、およびワイヤハーネスは、車両パネルに対するインナ付きグロメットの嵌合作業における作業性を向上させることができる、という効果を奏する。
図1は、第1実施形態に係るグロメットインナが適用されたグロメットおよびワイヤハーネスの概略構成を示す斜視図である。 図2は、第1実施形態に係るグロメットインナが適用されたグロメットおよびワイヤハーネスの概略構成を示す他の斜視図である。 図3は、第1実施形態に係るグロメットインナが適用されたグロメットの概略構成を示す分解斜視図である。 図4は、第1実施形態に係るグロメットインナを嵌合方向から視た平面図である。 図5は、第1実施形態に係るグロメットインナが適用されたグロメットおよびワイヤハーネスの概略構成を示す側面図である。 図6は、第2実施形態に係るグロメットインナが適用されたグロメットおよびワイヤハーネスの概略構成を示す斜視図である。 図7は、第2実施形態に係るグロメットインナが適用されたグロメットおよびワイヤハーネスの概略構成を示す側面図である。
以下に、本発明におけるグロメットインナ、グロメット、およびワイヤハーネスの実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、下記実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態におけるグロメットインナ、グロメット、およびワイヤハーネスについて図1〜図5を参照しつつ説明する。図1は、第1実施形態に係るグロメットインナが適用されたグロメットおよびワイヤハーネスの概略構成を示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係るグロメットインナが適用されたグロメットおよびワイヤハーネスの概略構成を示す他の斜視図である。図3は、第1実施形態に係るグロメットインナが適用されたグロメットの概略構成を示す分解斜視図である。図4は、第1実施形態に係るグロメットインナを嵌合方向から視た平面図である。図5は、第1実施形態に係るグロメットインナが適用されたグロメットおよびワイヤハーネスの概略構成を示す側面図である。なお、図1〜図5の各図(図6、図7を含む)において、配索材、車両パネルを二点鎖線で表している。
以下の説明では、図1〜図5の各図(図6、図7を含む)における軸方向は、各実施形態におけるグロメットインナ、グロメット、およびワイヤハーネスの軸方向であり、配索材の配索方向であり、車両パネルに設けられた貫通孔の貫通方向である。特に、軸方向のうち、車両パネルの外側面から内側面に向かう方向を第1方向とし、当該第1方向の反対方向を第2方向とする。この第1方向は、車両パネルに対するグロメット1の嵌合方向に相当する。また、以下の説明で用いる各方向は、特に断りのない限り、グロメット1が車両パネル100に組み付けられた状態での方向として説明する。
グロメット1は、自動車等の車両(不図示)に配索されるワイヤハーネスWHに組み込まれるものである。ワイヤハーネスWHは、例えば、車両に搭載される各機器間の接続のために、電源供給や信号通信に用いられる複数の配索材Wを束にして集合部品とし、コネクタ等で複数の配索材Wを各機器に接続するようにしたものである。図1、図2に示すワイヤハーネスWHは、配索材Wと、グロメット1とを備える。ワイヤハーネスWHは、この他、さらに、コルゲートチューブ、樹脂テープ、プロテクタ等の外装部材、電気接続箱、固定具など種々の構成部品を含んで構成されてもよい。配索材Wは、例えば、金属棒、電線、電線束等によって構成される。金属棒は、導電性を有する棒状部材の外側を、絶縁性を有する被覆部によって覆ったものである。電線は、複数の導電性を有する金属素線からなる導体部(芯線)の外側を、絶縁性を有する被覆部によって覆ったものである。電線束は、当該電線を束ねたものである。ワイヤハーネスWHは、例えば、複数の配索材Wを束ねて集約すると共に、束ねられた配索材Wの端末に設けられたコネクタ等を介して各種機器が電気的に接続される。
グロメット1は、例えば、固定対象物である車両パネル100を境界にして区画された2つの空間に渡って配索材Wを配索する際に、当該車両パネル100に形成された貫通孔101に挿入し嵌合することで配索材Wを車両パネル100に固定するものである。車両パネル100は、例えば、車両の車体等を構成する金属板である。貫通孔101は、円形状に形成されており、車両パネル100を貫通方向(板厚方向)に沿って貫通する。貫通孔101は、車両パネル100の両側面のうちの一方の外側面100aから他方の内側面100bにかけて貫通する(図1、図2、図5)。車両パネル100を境界にして区画された2つの空間は、例えば、車内空間(キャビン等)と車外空間(エンジンコンパートメント等)である。また、グロメット1は、ワイヤハーネスWHの配索材Wが挿通され当該配索材Wの周囲に外装された状態で貫通孔101に組み付けられることで、貫通孔101を通る配索材Wを保護すると共に当該貫通孔101を止水(防水)するものである。グロメット1は、貫通孔101の防水の他、防塵、遮音等の機能も有する。グロメット1は、内部に配索材Wが挿通されるグロメットアウタ2、および、グロメットアウタ2が装着されるグロメットインナ3Aを有する。
グロメットアウタ2は、車両パネル100の両側面のうちの一方の外側面100aに接触し当該外側面100aと配索材Wとの間を止水するものである。グロメットアウタ2は、絶縁性を有する軟質性の材料、例えば、合成ゴム、エラストマ、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等により形成される。グロメットアウタ2は、大径筒状部51と、複数の小径筒状部52と、連結部53とで構成される。大径筒状部51は、円筒状に形成されており、各小径筒状部52よりも大きな外径を有する。大径筒状部51は、軸方向と直交する方向に配列された2つの小径筒状部52に対して、軸方向において連結部53を介して連結されている。大径筒状部51は、内側面にグロメットインナ3Aの環状装着部10が嵌まり込むための嵌合溝が形成されている。大径筒状部51は、グロメットアウタ2にグロメットインナ3Aが装着された装着状態で、内側に複数の配索材Wが挿通される。小径筒状部52は、略円筒状に形成されており、上記装着状態で内側に各配索材Wが挿通される。小径筒状部52は、内部空間が配索材Wの断面形状に合わせて円柱状に形成される。連結部53は、大径筒状部51の軸方向における第2方向側の端部と、各小径筒状部52の軸方向における第1方向側の端部とを連結する。
グロメットインナ3Aは、例えば、絶縁性を有する硬質の合成樹脂材料により形成される。グロメットインナ3Aは、グロメットアウタ2の軸方向における第1方向(嵌合方向)側から装着され、グロメット1を構成する(図3)。グロメットインナ3Aは、環状装着部10と、筒状嵌合部20と、係止部30と、バンドクランプ40とを備える。
環状装着部10は、円環状に形成されており、グロメットアウタ2が装着される部分である。環状装着部10は、筒状嵌合部20の第2方向の端部から径方向外側に突出して形成され周方向に延在している。環状装着部10は、上記装着状態で、グロメットアウタ2の内側面に設けられた嵌合溝に嵌まり込むようになっている。
筒状嵌合部20は、円筒状に形成されており、環状装着部10の径方向内側の端部から嵌合方向に突出して形成され、貫通孔101に対して嵌合する部分である。筒状嵌合部20は、嵌合方向側の端部において周方向に形成された端面21と、端面21から嵌合方向に突出して形成される2つの突出部22Aとを有する。突出部22Aは、配索材Wに合わせて形成される。突出部22Aは、端面21の周方向において、係止部30の近傍、例えば隣り合う位置に配置される(図4)。突出部22Aは、リブ23と、締結用貫通孔25とを有する。リブ23は、嵌合方向から視た場合において外側面に2つ形成される。本実施形態のリブ23は、突出部22Aの外側面のうち、径方向に対向する面にそれぞれ形成されている。2つのリブ23は、一方が径方向外側に向けて突出し、他方が径方向内側に向けて突出する。締結用貫通孔25は、突出部22Aを、筒状嵌合部20の周方向に沿って貫通する。締結用貫通孔25は、バンドクランプ40が挿通可能に形成される。締結用貫通孔25は、周方向の両端の開口がそれぞれ筒状嵌合部20の端面21の近傍に形成されている。本実施形態における突出部22Aは、筒状嵌合部20が貫通孔101に挿通され、かつ嵌合状態となる前の半嵌合状態において、例えばグロメット1を第1方向に引っ張るための掴み代として機能する。
係止部30は、車両パネル100の貫通孔101にグロメット1を係止させる部分である。係止部30は、筒状嵌合部20が貫通孔101に嵌合された嵌合状態において、車両パネル100の内側面100bに接触することで筒状嵌合部20を車両パネル100に係止する。係止部30は、嵌合方向から視た場合において、筒状嵌合部20の外側面に周方向に間隔をあけて複数(例えば3つ)形成される。本実施形態における3つの係止部30は、嵌合方向から視た場合において、筒状嵌合部20の外側面に周方向に等間隔で形成されている。すなわち、軸方向の中心軸の中心角が略120°となるように形成されている(図4)。
バンドクランプ40は、締結部の一例であり、配索材Wと突出部22Aとを締結するものである。バンドクランプ40は、配索材Wを突出部22Aに結束し固定する。バンドクランプ40は、合成樹脂等で構成されている。バンドクランプ40は、帯状に形成され、片面に複数の係止歯が連続して形成されている。バンドクランプ40の一端には、他端側の部分が通されることにより任意の係止歯と噛み合ってバンドクランプ40をロックする。バンドクランプ40は、突出部22Aに設けられた締結用貫通孔25に挿通された状態で、配索材Wを突出部22Aに結束し固定する。
次に、第1施形態におけるグロメット1の貫通孔101に対する嵌合作業の流れについて説明する。
まず、作業者は、グロメットアウタ2の各小径筒状部52、及び、グロメットインナ3Aの筒状嵌合部20に対して必要な配索材Wが挿通された状態で、車両パネル100の外側面100aから貫通孔101に外力を付加し、グロメットインナ3Aの筒状嵌合部20を外側面100aから貫通孔101に挿入する。このとき、筒状嵌合部20の外周面上の係止部30が内側面100b側に進出すると、弾性変形によって係止部30が車両パネル100の内側面100b側にて貫通孔101の周縁の車両パネル100の内側面100bに係止される状態となる。また、グロメットアウタ2の第1方向側の端部(リップ部51a)は、車両パネル100の外側面100aから受ける反力によって径方向外側に弾性変形し、貫通孔101の周縁の外側面100aに密着し、貫通孔101の全周縁をシールする状態となる。この結果、グロメットインナ3Aの係止部30と、グロメットアウタ2のリップ部51aとの間に車両パネル100を挟むことにより、グロメット1が車両パネル100の貫通孔101に装着される。グロメット1は、筒状嵌合部20が貫通孔101に嵌合された嵌合状態において、車両パネル100に対して軸方向の移動が規制される。具体的には、グロメット1は、上記嵌合状態において、係止部30により第1方向側の移動が規制され、グロメットアウタ2の大径筒状部51の第1方向側の端部により第2方向側の移動が規制される。
グロメットインナ3Aは、筒状嵌合部20が、嵌合方向側の端部の周方向に形成された端面21と、端面21から嵌合方向に突出して形成される突出部22Aとを有する。例えば、インナ付きのグロメット1を車両パネル100に嵌合させる嵌合作業において、係止部30が貫通孔101内に位置しており、筒状嵌合部20を車両パネル100に係止できていない際に、作業者がグロメットインナ3Aの突出部22Aを嵌合方向に向けて引っ張ることで、係止部30を車両パネル100の内側面100bに接触させることが可能となる。この結果、従来の嵌合作業時において、電線を嵌合方向に引っ張ることがないので、例えば配索材Wがグロメット1からずれることなく嵌合作業を行うことができる。
以上のように、第1実施形態におけるグロメットインナ3A、グロメット1、および、ワイヤハーネスWHは、車両パネル100の貫通孔101に嵌合する筒状嵌合部を備え、筒状嵌合部20が、嵌合方向側の端部において周方向に形成された端面21と、端面21から嵌合方向に突出して形成される突出部22Aとを有する。これにより、例えば、グロメット1を車両パネル100に嵌合させる嵌合作業において、係止部30が貫通孔101内に位置し、かつ筒状嵌合部20を車両パネル100に係止できていない半係止状態で、作業者がグロメットインナ3Aの突出部22Aを嵌合方向に向けて引っ張ることで、係止部30を車両パネル100の内側面100bに接触させることが可能となる。この結果、嵌合作業時に配索材Wを嵌合方向に引っ張る必要がなくなり、嵌合作業における作業性を向上させることができる。
また、第1実施形態におけるグロメットインナ3A、グロメット1、およびワイヤハーネスWHは、突出部22Aが、嵌合方向から視た場合において外側面に形成されるリブ23を有する。これにより、作業者がグロメットインナ3Aの突出部22Aを嵌合方向に向けて引っ張る際に、当該作業者の手指にリブ23が引っかかることで摩擦力が増加し、突出部22Aを容易に引っ張ることが可能となる。この結果、従来の嵌合作業と比べて、より作業性を向上させることができる。
また、第1実施形態におけるグロメットインナ3A、グロメット1、およびワイヤハーネスWHは、配索材Wが、バンドクランプ40により突出部22Aに固定される。突出部22Aは、バンドクランプ40が挿通される締結用貫通孔25を有し、当該締結用貫通孔25に挿通されたバンドクランプ40により配索材Wが突出部22Aに固定される。これにより、嵌合作業時の上記半係止状態において、作業者が配索材Wを嵌合方向に向けて引っ張ることで、係止部30を車両パネル100の内側面100bに接触させることが可能となる。つまり、配索材Wがグロメットインナ3Aに固定されているので、作業者が配索材Wを嵌合方向に引っ張っても配索材Wがグロメットアウタ2からずれにくくなる。この結果、嵌合作業における作業性を向上させることができる。
また、第1実施形態におけるグロメットインナ3A、グロメット1、およびワイヤハーネスWHは、突出部22Aが、配索材Wに合わせて形成され、かつ係止部30の近傍に配置される。これにより、作業者がグロメットインナ3Aの突出部22A(または配索材W)を嵌合方向に向けて引っ張る際に、引張力が突出部22A近傍の係止部30に伝わりやすくなり、係止部30が容易に係止しやすくなる。
なお、上記第1実施形態では、グロメットインナ3A、グロメット1、およびワイヤハーネスWHは、バンドクランプ40を有しているが、これに限定されず、バンドクランプ40が省略されていてもよい。つまり、配索材Wがバンドクランプ40により突出部22Aに固定されていなくとも、作業者がグロメットインナ3Aの突出部22Aを嵌合方向に向けて引っ張ることで、係止部30を車両パネル100の内側面100bに接触させることが可能となり、上述した効果を奏することができる。
また、上記第1実施形態では、グロメットインナ3A、グロメット1、およびワイヤハーネスWHは、各突出部22Aがリブ23を有しているが、これに限定されず、省略されていてもよい。また、リブ23は、突出部22Aの外側面のうち、径方向に対向する面にそれぞれ形成されているが、周方向に対向する面にそれぞれ形成されていてもよいし、径方向に対向する面の一方に形成されていてもよいし、周方向に対向する面の一方に形成されていてもよい。また、リブ23は、突出部22Aの外側面の軸方向に沿って1つ形成されているが、これに限定されず、複数形成されていてもよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態におけるグロメットインナ、グロメット、およびワイヤハーネスについて図6および図7を参照しつつ説明する。図6は、第2実施形態に係るグロメットインナが適用されたグロメットおよびワイヤハーネスの概略構成を示す斜視図である。図7は、第2実施形態に係るグロメットインナが適用されたグロメットおよびワイヤハーネスの概略構成を示す側面図である。
第2実施形態におけるグロメットインナ3B、グロメット1、およびワイヤハーネスWHは、筒状嵌合部20における突出部22Bの第1方向(嵌合方向)の長さ(高さ)L2が突出部22Aの第1方向の長さL1より短い点で上記第1実施形態とは異なる。以下では、上記第1実施形態と同様の構成要素には、共通の符号を付すとともに、共通する構成、作用、効果について、重複した説明はできるだけ省略する。
グロメットインナ3Bは、筒状嵌合部20が2つの突出部22Bを有する。突出部22Bは、端面21から嵌合方向に突出して形成され、第1方向の長さL2を有する。突出部22Bの第1方向の長さL2は、突出部22Aの第1方向の長さL1に対して、L2<L1の関係を有する。本実施形態の各突出部22Bは、突出部22Aと異なり、嵌合方向から視た場合において外側面に形成されるリブ23を有していないが、締結用貫通孔25を有している。
以上のように、第2実施形態におけるグロメットインナ3B、グロメット1、およびワイヤハーネスWHは、突出部22Bが、バンドクランプ40が挿通される締結用貫通孔25を有する。配索材Wは、締結用貫通孔25に挿通されたバンドクランプ40により突出部22Bに固定される。これにより、嵌合作業時の上記半係止状態において、作業者が配索材Wを嵌合方向に向けて引っ張ることで、係止部30を車両パネル100の内側面100bに接触させることが可能となる。つまり、配索材Wがグロメットインナ3Bに固定されているので、作業者が配索材Wを嵌合方向に引っ張っても配索材Wがグロメットアウタ2からずれにくくなる。この結果、嵌合作業における作業性を向上させることができる。
なお、上記第1および上記第2実施形態では、各突出部22A,22Bは、配索材Wに合わせて形成されるが、これに限定されるものではなく、例えば、各係止部30に対応して形成されてもよい。各突出部22A,22Bが、各係止部30に対応して形成されることで、作業者がグロメットインナ3A,3Bの突出部22A,22B(または配索材W)を嵌合方向に向けて引っ張る際に、引張力が突出部22A,22B近傍の係止部30に伝わりやすくなり、係止部30が容易に係止しやすくなる。
また、上記第1および上記第2実施形態では、貫通孔101は、円形状に形成されているが、これに限定されるものではなく、楕円形状、長孔形状であってもよい。この場合、筒状嵌合部20は、貫通孔101の形状に合わせて、楕円筒状、長孔の筒状に形成されていてもよい。
また、上記第1および上記第2実施形態では、グロメットアウタ2は、大径筒状部51が円筒状に形成されているが、これに限定されるものではなく、楕円筒形状、長孔筒形状であってもよい。また、小径筒状部52は、内部空間が配索材Wの断面形状に合わせて形成されることから、例えば内部空間が楕円柱状であってもよい。
また、上記第1および上記第2実施形態では、環状装着部10は、グロメットアウタ2の大径筒状部51の内側面に合わせて円環状に形成されているが、これに限定されるものではなく、楕円形状、長孔形状であってもよい。
また、筒状嵌合部
1 グロメット
2 グロメットアウタ
3A,3B グロメットインナ
10 環状装着部
20 筒状嵌合部
21 端面
22A,22B 突出部
23 リブ
25 締結用貫通孔
30 係止部
40 バンドクランプ
51 大径筒状部
52 小径筒状部
53 連結部
100 車両パネル
100a 外側面
100b 内側面
101 貫通孔
W 配索材
WH ワイヤハーネス

Claims (6)

  1. 内部に配索材が挿通され、固定対象物の両側面のうちの一方の外側面に接触し当該外側面と前記配索材との間を止水するグロメットアウタが装着される環状装着部と、
    前記環状装着部の径方向内側の端部から嵌合方向に突出して形成され、前記固定対象物の両側面のうちの他方の内側面から前記外側面にかけて貫通する貫通孔に対して嵌合する筒状嵌合部と、
    前記嵌合方向から視た場合において、前記筒状嵌合部の周方向に間隔をあけて複数形成され、前記筒状嵌合部が前記貫通孔に嵌合された嵌合状態において前記固定対象物の内側面に接触することで前記筒状嵌合部を前記固定対象物に係止する係止部と、を備え、
    前記筒状嵌合部は、
    前記嵌合方向側の端部において周方向に形成された端面と、
    前記端面から前記嵌合方向に突出して形成される1以上の突出部と、を有する
    ことを特徴とするグロメットインナ。
  2. 前記突出部は、
    各前記係止部に対応して形成される
    請求項1に記載のグロメットインナ。
  3. 前記突出部は、
    前記嵌合方向から視た場合において外側面の少なくとも1つに形成されるリブを有する
    請求項1または2に記載のグロメットインナ。
  4. 前記配索材と前記突出部とを締結する締結部をさらに備え、
    前記配索材は、
    前記締結部により前記突出部に固定される
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のグロメットインナ。
  5. 内部に配索材が挿通され、固定対象物の両側面のうちの一方の外側面に接触し当該外側面と前記配索材との間を止水するグロメットアウタと、
    前記グロメットアウタが装着されるグロメットインナと、を備え、
    前記グロメットインナは、
    前記グロメットアウタが装着される環状装着部と、
    前記環状装着部の径方向内側の端部から嵌合方向に突出して形成され、前記固定対象物の両側面のうちの他方の内側面から前記外側面にかけて貫通する貫通孔に対して嵌合する筒状嵌合部と、
    前記嵌合方向から視た場合において、前記筒状嵌合部の周方向に間隔をあけて複数形成され、前記筒状嵌合部が前記貫通孔に嵌合された嵌合状態において前記固定対象物の内側面に接触することで前記筒状嵌合部を前記固定対象物に係止する係止部と、を備え、
    前記筒状嵌合部は、
    前記嵌合方向側の端部において周方向に形成された端面と、
    前記端面から前記嵌合方向に突出して形成される1以上の突出部と、を有する
    ことを特徴とするグロメット。
  6. 配索材と、
    内部に前記配索材が挿通され、固定対象物の両側面のうちの一方の外側面に接触し当該外側面と前記配索材との間を止水するグロメットアウタ、および、前記グロメットアウタが装着されるグロメットインナを有するグロメットと、を備え、
    前記グロメットインナは、
    前記グロメットアウタが装着される環状装着部と、
    前記環状装着部の径方向内側の端部から嵌合方向に突出して形成され、前記固定対象物の両側面のうちの他方の内側面から前記外側面にかけて貫通する貫通孔に対して嵌合する筒状嵌合部と、
    前記嵌合方向から視た場合において、前記筒状嵌合部の周方向に間隔をあけて複数形成され、前記筒状嵌合部が前記貫通孔に嵌合された嵌合状態において前記固定対象物の内側面に接触することで前記筒状嵌合部を前記固定対象物に係止する係止部と、を備え、
    前記筒状嵌合部は、
    前記嵌合方向側の端部において周方向に形成された端面と、
    前記端面から前記嵌合方向に突出して形成される1以上の突出部と、を有する
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
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JP2001099359A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Sumitomo Wiring Syst Ltd グロメット

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