JP2021055896A - 換気システム - Google Patents

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Abstract

【課題】住宅に使用される換気システムにおいて、フィルタのメンテナンス周期を伸ばすことを目的とする。【解決手段】給気経路の一端に配置され、給気流に対して旋回気流を発生させる給気フード装置1と、給気フード装置1の下流に配置されたフィルタ部2とを備え、給気フード装置1は、旋回気流によって給気流に含まれる複数の異物を、フィルタ部2に搬送される第一異物と、フィルタ部2に搬送されない第二異物とに分離する分離部25を備え、フィルタ部2は、上流側に設けられた上流部と、上流側よりも下流側に給気フード装置1から搬送された第一異物を堆積させる堆積部と、を備えたという構成にしたことにより、フィルタ濾材33のメンテナンス周期を伸ばした換気ステムを得られる。【選択図】図1

Description

本発明は、給気フード装置とフィルタ部とを備えた換気システムに関するものである。
従来の換気システムは給気流に含まれる塵埃がフィルタに入り込み、フィルタが目詰まりすることで必要な給気流量が確保できなくなるという課題を有していた。
先行技術ではフィルタの形状や組成を工夫したり(先行文献1)、帯電装置を設けてプレフィルタを帯電させ捕集性能を向上させたり(先行文献2)していたが、換気システムに係る部材のコスト増加、換気システムの複雑化や大型化といった課題を有していた。
特開2019−42703号公報 特開2016−64409号公報
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、換気システムに係る部材のコスト増加や換気システムの複雑化や大型化を抑えつつ、フィルタの目詰まりを抑制してフィルタの長寿命化を実現することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明に係る換気システムは、給気経路の一端に配置され、給気流に対して旋回気流を発生させる給気フード装置と、前記給気フード装置の下流に配置されたフィルタ部とを備え、前記給気フード装置は、前記旋回気流によって前記給気流に含まれる複数の異物を、前記フィルタ部に搬送される第一異物と、前記フィルタ部に搬送されない第二異物とに分離する分離部を備え、前記フィルタ部は、上流側に設けられた上流部と、前記上流側よりも下流側に前記給気フード装置から搬送された前記第一異物を堆積させる堆積部と、を備えた換気システムとしたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、給気流に含まれる塵埃を前記堆積部に堆積した前記第一異物に吸着させることで、前記フィルタ部へ塵埃が付着することを抑制できるため、前記フィルタ部の長寿命化を実現でき、前記フィルタ部のメンテナンス周期を延長するという効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る換気システムを示す概略図 同実施の形態1に係る給気フード装置の斜視図 同実施の形態1に係る給気フード装置に備わる排出部の側面断面図 同実施の形態1に係る給気フード装置の内部構成を示す側面断面図 同実施の形態1に係る給気フード装置の内部構成を示す側面断面図 (a)同実施の形態1に係るフィルタ部の斜視図、(b)同実施の形態1に係るフィルタ部の側面断面図 同実施の形態1に係るフィルタ部の谷部に堆積した第一異物によって形成される多孔質層と給気流の流れを示す概略図 同実施の形態1に係るフィルタの使用経過日数と圧力損失の関係を示す実験グラフ
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1を用いて、本発明の換気システムに係る給気フード装置1とフィルタ部2を住宅の換気を行う部材等に取り付けた構成の概要について説明する。
住宅の換気を行う換気装置として、給気装置3はケース4と、外気を取り入れる外気取込口5と、取り込んだ外気を室内へ吹出す室内吹出口6と、フィルタ部2と、給気送風機7とを備えている。
外気取込口5は、ケース4の一側面に設けられた開口部である。室内吹出口6は、外気取込口5が設けられた側面と対向する側面に設けられた開口部である。
ケース4は、フィルタ部2と給気送風機7とを内包し、フィルタ部2は給気送風機7よりも外気取込口5に近い位置に配置されている。
給気送風機7は、モータと、モータの軸に接続されたファンとを備えている。モータとファンは図示しない。ファンの種類は、軸流ファンや遠心ファンなど、いずれの種類でも選択可能である。モータの種類は、交流型、直流型など、いずれの種類でも選択可能である。
外気取込口5には、ダクト8の一端が接続され、ダクト8の他端は、家屋の外壁の一部を想定した外壁9に接続されている。外壁9には、図示しない開口が設けられ、室外と連通する。
給気フード装置1は、外壁9の図示しない開口を覆うようにして、外壁9に接続される。
以上が、給気フード装置1とフィルタ部2を住宅の換気を行う部材等に取り付けた構成の概要である。
次に、給気フード装置1の外観構成について図2を用いて説明する。
給気フード装置1は、カバー部10と、ベース部11とで構成された六面体形状である。
カバー部10部はベース部11に接続して給気フード装置1の外郭を成している。
カバー部10は、四角形の正面板12と、正面板12の各辺から垂直方向に延設した長方形の側面板13とから構成される角型の箱体である。実施の形態1の正面板12は平面状であるが、中央部が突出したドーム形状であってもよい。
ベース部11は、正面板12と略同一の四角形である。
側面板13は、長方形の開口である給気流入口14を設けている。給気流入口14は、側面板13の長辺方向の中心よりもベース部11に寄った位置に配置されている。
カバー部10とベース部11とから成る空間は、流入空気を旋回させる旋回流発生手段として、整流板15を内包している。
複数の整流板15は、正面板12の略中心から垂直方向に伸ばした中心軸16に対して環状かつ等間隔に配置され、カバー部10及びベース部11に接続している。給気フード装置1の内部に大きな虫や鳥類が侵入しないように、給気流入口14や整流板15に網を備えても良い。
ベース部11は、中心軸16と略同心円の管体として給気流出口17が、図示しないリベットやネジなどによって接続されている。
側面板13のひとつは、側面板13から突出する排出部18を備えている。
排出部18は、内面及び外面において傾斜を有する排出促進面19と、側面板13から略垂直方向に伸びた排出側面20と、側面板13と略平行な排出底面21とを備えている。
排出底面21は長方形の排出口22を設けている。
排出部18の構成について詳細は後述する。
以上が、給気フード装置1の外観構成である。
次に、排出部18の構成の詳細について図3を用いて説明する。図3は、排出部18付近であって、正面板12と平行な面で切った拡大断面図である。
排出促進面19は、中心軸23に対して略対称に配置されている。
排出促進面19、排出側面20、排出底面21は一体となるように形成され、排出口22は常時、開口している。
排出促進面19は、排出口22へ向かって開口断面積が小さくなるように傾斜させている。
排出口22は、給気フード装置1の内部及び外部を連通するように排出底面21に設けられている。
以上が、排出部18の詳細な構成である。
次に、給気フード装置1の内部構成について図4及び図5を用いて説明する。
図4は、給気フード装置1を中心軸16に沿って切断した側面断面図である。
カバー部10とベース部11とから成る空間には、前述した整流板15に加えて、内筒管24と、分離部25とを内包している。
分離部25は、旋回室26と、分離室27とを備えている。
旋回室26は、空間分割板31より成る円錐台形状であり、上流側底部28の内寸直径D1に対して下流側底部29の内寸直径D2が大きい(D1<D2)関係にある。旋回室26を構成する側面には貫通孔30が設けられており、分離室27と連通している。
分離室27は、カバー部10と、空間分割板31とから成る空間であるが、詳細については後述する。
整流板15と内筒管24は、中心軸16に対して略同心円となるように配置されており、内筒管24の外側に整流板15は配置されている。
内筒管24は、給気流出口17に図示しないネジなどによって接続された管体であり、内筒管24と給気流出口17は略同心円となるように配置され、それぞれは連通している。
内筒管24の端部24aは、下流側底部29よりも上流側底部に近い位置に配置されている。つまり、端部24aを給気流入口14よりも上流側底部28に近い位置へ配置している。
なお、本実施の形態では、給気流出口17の内径D3よりも内筒管24の内径D4の方が小さいが(D3<D4)、同じ寸法(D3=D4)であってもよい。
図5は、分離室27を内包する位置において、正面板12と平行な面で切断した側面断面図である。まず、分離室27について詳述する。
分離室27は、X軸及びY軸を用いて表される座標平面において、四つの象限に跨る環状空間である。
貫通孔30は座標平面の第二象限に位置し、分離室27は第三象限と第四象限では空間分割板31に沿った曲面37a及び曲面37bから成る分離室底面37を備える。分離室27は、正面板12及び側面板13の内壁に接続している。つまり、分離室27は、正面板12と、側面板13と、分離室底面37とを備えている。そして、分離室27は排出口22と連通している。
次に、正面板12の内壁から空間分割板31に向けて延設した流入気流制御板32が分離室27に配置されている。流入気流制御板32は、排出口22の上方において、第三象限から第四象限にかけて上方へ傾斜して配置されている。
流入気流制御板32は、端部32a及び端部32bを備えている。空間分割板31と端部32aとの間の空間と、空間分割板31と端部32bとの間の空間にはそれぞれ隙間を設けている。
次に図6を用いて、フィルタ部2について説明する。図6(a)はフィルタ部2の斜視図、図6(b)はX−Y軸平面及びY−Z軸平面で切り出したフィルタ部2の部分断面図である。
フィルタ部2は、フィルタ濾材33と、枠部34とを備えている。
フィルタ濾材33は、頂部35と、堆積部として谷部36とが成す角度θで連なり、全長L2、幅W1、高さH1のプリーツ形状である。頂部35と隣り合う頂部35との間の距離(ピッチ)はPである。W1及びL2の値が定まり、Pまたはθのいずれか一方の値が定まれば、他方の値も一意に決めることができる。
枠部34は、全長L、幅W2、高さH2のY軸方向に開口した厚みTの四角形上の枠体である。
枠部34は、フィルタ濾材33を枠取りするようにして、フィルタ濾材33と接着剤などにより接続されている。
次に、上記構成における気流の流れと異物が分離される仕組みについて説明する。
給気送風機7の運転を開始すると、給気装置3は外気取込口5から室内吹出口6へ向けて気流を発生させる。
給気フード装置1の内部は負圧となるため、異物を含む屋外空気は、図4の屋外空気の流れAに示すように、給気流入口14より給気フード装置1の内部へ流入する。
屋外空気は、図4の屋外空気流Bに示すように、整流板15を通過することで旋回気流となり、端部24aを給気流入口14よりも上流側底部28に近い位置に配置しているので、旋回室26で上流側底部28へ向かいながら旋回する。また、上流側底部28の内寸直径D1に対して下流側底部29の内寸直径D2が大きい(D1<D2)関係であるため、旋回室26において旋回気流を効率よく生成することができる。ここで、異物は遠心力により空間分割板31に移動し、貫通孔30を通過する際に分離室27へ搬送される。異物を分離した空気は、図4の屋外空気流Cに示すように内筒管24に流入し、徐々に旋回気流から層流へと変化しながら給気流出口17、ダクト8、外気取込口5、室内吹出口6の順に移動して室内へと供給される。つまり、屋外空気は給気フード装置1、ダクト8、給気装置3によって構成される給気経路を経て、給気流として室内に共有される。
ここで、屋外の空気に含まれる異物のうち、分離部25の作用によって分離室27へ搬送されなかった異物を第一異物、分離室27へ搬送された異物を第二異物と定義する。第一異物とはすなわち、内筒管24から先の流路においても依然として屋外空気に含まれる異物のことである。第一異物は給気経路に配置されたフィルタ部2のフィルタ濾材33に堆積していく。第一異物がフィルタ部2や給気流に対して与える影響については後述する。まずは、第二異物について詳しく述べる。
分離室27に搬送された第二異物は、一旦、分離室27のなかに貯留される。
分離室27の空気は、旋回室26の旋回気流の影響により、図5の屋外空気流Dに示すように、旋回室26と同方向の旋回気流となっている(但し、全ての気流が同方向とは限らない)。そのため、分離室27に貯留した第二異物もその流れの影響で移動する。
分離室底面37が排出口22に向かって下り傾斜となっているので、旋回気流によって搬送された第二異物は、分離室底面37の傾斜により排出部18に流入する。排出部18は、排出促進面19が中心軸23に対して略対象に配置されているので、第二異物を集めやすくなっている。
分離室底面37は、曲面37a、曲面37bにより、スムーズに第二異物を排出部18に導くことができる。
また、排出口22は、中心軸16方向に長さを持たせた長方形であり、分離室27を流れる旋回気流が排出口22を横断することとなり、移動してきた第二異物は、排出口22に流入しやすくなっている。なお、排出口22の中心軸16方向の長さは、分離室27の中心軸16方向の長さ(厚み)と略等しい寸法としてもよい。
このようにして排出部18へ流入した第二異物は、給気フード装置1の外側で自然風が吹くと、その自然風に誘引される形で分離室27の外へ引っ張り出される。詳細な説明を加えると、給気フード装置1の外側では排出部18の近傍を自然風(横風)が吹くことがある。自然風は排出促進面19の傾斜に沿って向きを変え、下方向の気流となる。特に、本実施の形態1では、排出促進面19に衝突する自然風がスムーズに向きを変えられるように、逆さ富士のように徐々に傾斜が急になる面形状とした。排出口22の近傍に存在する第二異物は、この気流に誘引される形で給気フード装置1の外へ引っ張り出されるのである。つまり、分離室27に一時貯留している第二異物は、自然風が吹くたびに、給気フード装置1の外へ排出されるため、分離室27に一時貯留された第二異物の排出作業は不要となる。
さて、先にも述べたとおり、給気送風機7により給気フード装置1の内部は負圧となっているため、室外の空気は給気流入口14からだけでなく、排出口22からも分離室27の内部へ流入しようとする。
排出口22から分離室27へ流入する空気は図5のY軸方向へ流れ込む。
分離室27では、貫通孔30を通って流れ込む気流があり、排出口22から分離室27へ流入した空気は、この気流の一部となる。
このような排出口22から流入した空気は、分離室27に一時貯留されている第二異物を巻き上げ、貫通孔30を通り内筒管24から下流へ飛散する再飛散現象が発生することがある。
しかし、排出口22の上方を覆うように傾斜を有する流入気流制御板32を備えることで、排出口22から流入した気流を流入気流制御板32に衝突させて、貫通孔30から離れる方向へ気流を向かわせることができる。この時舞い上がる異物は、図5のY軸よりも右側(つまり第四象限の側)に向けることができる。つまり、舞い上がる異物を貫通孔30から遠ざけることができるので、貫通孔30への異物の再流入を減少させ、再飛散現象を抑制できるため、分離性能の低下を抑制することができる。
それでは次に、第一異物がフィルタ濾材33への堆積するメカニズム及び第一異物が給気流や給気流に含まれる塵埃へ与える影響について図7を使って説明する。図7は、図6のX−Y平面で切り取ったフィルタ濾材33の拡大断面図である。
分離室27へ搬送されなかった第一異物は給気流に含まれたまま、谷部36へ堆積していく。
第一異物とは、フィルタ濾材33の隣り合う頂部35の距離(ピッチ)Pより小さく、かつ頂部35と谷部36とが成す角度θより小さく、かつ奥行きLよりも小さい物体である。そして第一異物には小虫などが含まれており、その形状は一様ではない。そのため、谷部36に堆積した第一異物の層には多数の孔が形成されて多孔質層となる。
このような構成によれば、給気流が多孔質層を通過する際に、給気流に含まれる塵埃の一部は第一異物を核として吸着される。これにより、フィルタ濾材33に侵入する塵埃の量を低減してフィルタ濾材33の目詰まりを抑制し、フィルタ濾材33の長寿命化を図ることができる。つまり、第一異物を塵埃の吸着剤としての役割を担うため、第一異物の堆積によって形成された多孔質層を給気流の濾過装置として活用することができる。
また、プリーツ形状のフィルタ濾材33を通過する給気流は、多孔質層がなければ谷部36の先端付近に集中しようとして、それ以外の部分を通過する給気流の量が少ない。そのため谷部36の先端付近が塵埃で目詰まりして通風抵抗部分となりやすい。しかし、給気流が多孔質層の孔を通過する場合、給気流の流れは様々な方向に変化するため、給気流は谷部36に集中することなく、フィルタ濾材33へと至ることになる。つまり、多孔質層が谷部36に形成されたことで、多孔質層がない場合と比べて、給気流はフィルタ濾材33の広い範囲を通過する。これによりフィルタ濾材33の全体で塵埃を満遍なく捕集するので、通風抵抗部分の形成を抑制することができる。フィルタ濾材33をプリーツ形状にする目的は、フィルタ濾材33の有効面積を大きくすることである。本願発明では、追加の部材を用意することなく、給気流に含まれる第一異物を活用してフィルタ濾材33をプリーツ形状にした目的に対する効果を高めることができる。
なお、上記の効果は実験でも確かめられており、図8に示している。
図8は、給気流が通過するフィルタ濾材33の圧力損失が時間経過とともにどのように変化するかをまとめたグラフである。グラフの線Aは本願発明の換気システム、線Bは第一異物がフィルタへ侵入しない工夫をした換気システムである。どちらの換気システムも給気流量は等しく120m/hである。フィルタ濾材33の仕様は、W1=約220mm、H1=約190mm、L2=約35mm、P=約4mmである。
一定時間を経過するごとにフィルタ濾材33を取り出して、100m/hの風量を加えた時の圧力損失を測定している。その結果、線Bに示す第一異物がフィルタ濾材33に堆積しない換気システムの圧力損失が時間の経過とともに大きくなることが確認された。つまり、第一異物をフィルタ濾材33の谷部36へ堆積させることで、本実施の形態で説明した仕組みにより圧力損失の上昇を抑制できるのである。なお、図8に示す効果を得るためには、上流側底部28と下流側底部29との間の距離L1に対する下流側底部29の内寸直径D2の比率は、L1/D2=0.36以上、下流側底部29の内寸直径D2に対するダクト8の内寸直径D5の比率は、D2/D5=1.4以上1.7以下、として、旋回気流の平均風速が1.7m/sec以上3.5m/sec以下となるように給気送風機7の出力を調整することが好ましい。
以上により、フィルタ濾材33の圧力損失上昇を抑制して長寿命化を実現し、メンテナンス周期を延長した換気システムを提供することができる。
なお、実施の形態1に示した給気装置3は、給気流と排気流との間で熱交換を行う熱交換素子を有する熱交換形換気装置としてもよい。熱交換形換気装置の給気流と排気流は、熱交換素子を通過する際に熱エネルギーを交換するので、換気に伴う熱エネルギーの損失を低減する。熱エネルギーの交換効率を高めるためには、給気流量と排気流量を等しくすることが好ましい。しかし、フィルタ濾材33が塵埃によって目詰まりすると、圧力損失が高くなり給気流量が減少するため、熱交換効率も低くなる。そこで、本願発明の換気システムを搭載することで、フィルタの圧力損失上昇を抑制して長寿命化を実現できるので、メンテナンス周期を延長するのと同様に、高い熱交換効率を維持することができるという効果を奏する。
(実施の形態の概要)
給気経路の一端に配置され、給気流に対して旋回気流を発生させる給気フード装置と、前記給気フード装置の下流に配置されたフィルタ部と、を備え、前記給気フード装置は、前記旋回気流によって前記給気流に含まれる複数の異物を、前記フィルタ部に搬送される第一異物と、前記フィルタ部に搬送されない第二異物とに分離する分離部を備え、前記フィルタ部は、上流側に設けられた上流部と、前記上流側よりも下流側に前記給気フード装置から搬送された前記第一異物を堆積させる堆積部と、を備えた構成を有する。
これにより、給気流に含まれる塵埃を前記堆積部に堆積した前記第一異物に吸着させることにより、前記フィルタ部へ塵埃が付着することを抑制できるため、長寿命化(フィルタのメンテナンス周期を延長)するという効果を奏する。
また、前記フィルタ部は、前記上流部として設けられた頂部と、前記堆積部として設けられた谷部と、を有するプリーツ形状を備えた構成にしてもよい。
これにより、プリーツ形状の前記谷部に前記第一異物を効率良く堆積させることができるという効果を奏する。
また、前記給気フード装置は、前記第二異物を前記給気フード装置外に落下させるための落下開口を備えた構成にしてもよい。
これにより、前記フィルタ部に搬送されない前記第二異物を自動的に除去できるので、前記給気フード装置のメンテナンス性を高める効果を奏する。
また、前記給気フード装置は、屋外に設けられた構成にしてもよい。
これにより、前記第二異物を屋外へ自動的に除去できるので、前記給気フード装置のメンテナンス性を高める効果を奏する。
また、前記分離部は円錐台形状を備え、上流側底部の直径に対して下流側底部の直径が大きいという構成にしてもよい。
これにより、前記分離部において効率良く旋回気流を生成できるので、前記給気フード装置は前記第一異物と前記第二異物とに効率よく分離できる効果を奏する。
また、前記上流側底部と前記下流側底部との間の距離に対する前記下流側底部の直径の比率は0.36以上とした構成にしてもよい。
これにより、前記分離部において効率良く旋回気流を生成できるので、前記給気フード装置は前記第一異物と前記第二異物とに効率よく分離できる効果を奏する。
また、前記給気フード装置の下流に上流から下流に向けて送風する換気装置を備えた構成にしてもよい。
これにより、前記フィルタ部の目詰まりによって前記換気装置に搭載される換気送風機用モータに対する負荷の増大による騒音値の上昇や低寿命化といった不具合を抑制するという効果を奏する。
また、前記給気フード装置は、ダクトを介して前記換気装置と接続された構成にしてもよい。
これにより、前記給気フード装置および前記換気装置の施工を多様化できるので、幅広い住宅に設置可能という効果を奏する。
また、前記旋回気流の平均風速は、1.7m/sec以上3.5m/sec以下にしてもよい。
これにより、前記分離部において効率良く旋回気流を生成できるので、前記給気フード装置は前記第一異物と前記第二異物とに効率よく分離できる効果を奏する。
また、前記フィルタ部は、前記換気装置内または前記ダクト内に配置された構成にしてもよい。
これにより、ダクトおよび換気装置の施工を多様化できるので、幅広い住宅に設置可能という効果をさらに高めることができる。
また、前記第一異物は、谷部に堆積させながら多孔質層を形成する構成にしてもよい。
これにより、給気流が前記多孔質層の孔を通過するため前記谷部の広い範囲に給気流が入るので、給気流に含まれる塵埃が一箇所に集中して目詰まりし易くなることを抑制するという効果を奏する。
また、前記換気装置は、前記給気流と排気流との間で熱交換を行う熱交換素子を有する構成にしてもよい。これにより、前記換気装置は給排気による熱エネルギーの損失を低減できるが、前記堆積部により前記フィルタ部の目詰まりが抑制され、給気流量と排気流量が不均等になるのを抑制できるので、熱エネルギーの回収効率を高めるという効果を奏する。
本発明に係る換気システムは、フィルタのメンテナンス周期の延長を可能とするものであるので、住宅に使用される給気機能を持った換気システムとして有用である。
1 給気フード装置
2 フィルタ部
3 給気装置
4 ケース
5 外気取込口
6 室内吹出口
7 給気送風機
8 ダクト
9 外壁
10 カバー部
11 ベース部
12 正面板
13 側面板
14 給気流入口
15 整流板
16 中心軸
17 給気流出口
18 排出部
19 排出促進面
20 排出側面
21 排出底面
22 排出口
23 中心軸
24 内筒管
24a 端部
25 分離部
26 旋回室
27 分離室
28 上流側底部
29 下流側底部
30 貫通孔
31 空間分割板
32 流入気流制御板
32a 端部
32b 端部
33 フィルタ濾材
34 枠部
35 頂部
36 谷部
37 分離室底面
37a 曲面
37b 曲面

Claims (13)

  1. 給気経路の一端に配置され、給気流に対して旋回気流を発生させる給気フード装置と、
    前記給気フード装置の下流に配置されたフィルタ部と、を備え、
    前記給気フード装置は、
    前記旋回気流によって前記給気流に含まれる複数の異物を、前記フィルタ部に搬送される第一異物と、前記フィルタ部に搬送されない第二異物とに分離する分離部を備え、
    前記フィルタ部は、
    上流側に設けられた上流部と、
    前記上流側よりも下流側に前記給気フード装置から搬送された前記第一異物を堆積させる堆積部と、を備えた換気システム。
  2. 前記フィルタ部は、
    前記上流部として設けられた頂部と、
    前記堆積部として設けられた谷部と、を有するプリーツ形状を備えた請求項1記載の換気システム。
  3. 前記給気フード装置は、
    前記第二異物を前記給気フード装置外に落下させるための落下開口を備えた請求項1記載の換気システム。
  4. 前記給気フード装置は、
    屋外に設けられた請求項3記載の換気システム。
  5. 前記分離部は円錐台形状を備え、上流側底部の直径に対して下流側底部の直径が大きい請求項1記載の換気システム。
  6. 前記上流側底部と前記下流側底部との間の距離に対する前記下流側底部の直径の比率は0.36以上とする請求項5記載の換気システム。
  7. 前記給気フード装置の下流に上流から下流に向けて送風する換気装置を備えた請求項1記載の換気システム。
  8. 前記給気フード装置は、
    ダクトを介して前記換気装置と接続された請求項7記載の換気システム。
  9. 前記下流側底部の直径に対する前記ダクトの直径の比率は、1.4以上1.7以下とする請求項8記載の換気システム。
  10. 前記旋回気流の平均風速は、1.7m/sec以上3.5m/sec以下である請求項9記載の換気システム。
  11. 前記フィルタ部は、
    前記換気装置内または前記ダクト内に配置された請求項8記載の換気システム。
  12. 前記第一異物は、谷部に堆積させながら多孔質層を形成する請求項1記載の換気システム。
  13. 前記換気装置は、前記給気流と排気流との間で熱交換を行う熱交換素子を有する請求項7に記載の換気システム。
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