JP2021055637A - 暖機制御方法 - Google Patents

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【課題】三元触媒の低温活性化が可能であり、排ガス中に含まれる一酸化炭素、炭化水素ガス及び窒素酸化物(NOx)を好適に浄化可能な暖機制御方法を提供する。【解決手段】三元触媒を用いて内燃機関から排出される排ガス中に含まれる一酸化炭素、炭化水素ガス及び窒素酸化物(NOx)を浄化するときの暖機制御方法であって、理論空燃比よりも酸素が多いリーン状態である排ガスを触媒活性化前の前記三元触媒に供給することと、前記三元触媒の触媒活性化後に前記排ガスを前記リーン状態からストイキ状態近傍に切り替え、前記ストイキ状態近傍に切り替えられた前記排ガスを前記三元触媒に供給することと、を含む暖機制御方法。【選択図】図1

Description

本発明は、暖機制御方法に関する。
内燃機関から排出される排ガス中には一酸化炭素(CO)、炭化水素ガス、NO、NO等の窒素酸化物(NO)等の成分が含まれており、排気経路に三元触媒等を配置することでこれらの成分をそれぞれ酸化又は還元して浄化する技術が知られている。また、CO、炭化水素ガス、NO等の成分の浄化機能を好適に発揮するために三元触媒を活性温度まで上昇させる必要があり、三元触媒を早期に活性化温度にまで上昇させる触媒暖機の方法も提案されている。
例えば、周期的なリッチ/リーン燃料供給工程にて燃料を供給して燃焼させ、生成した排ガスを触媒に接触させることによって、排ガス中のNOを接触還元する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、排ガス流の上流側に、アルミナ系金属酸化物担体に銀、アルカリ土類金属元素及び白金族元素を担持させてなるNO吸蔵物質含有層を設け、その下流側に三元触媒を設けて、その雰囲気がリーンからリッチまで変化する排ガスと接触させて、排ガス中の窒素酸化物を除去する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、触媒暖機時にまず筒内昇温を優先した制御を実施して点火時期のリタード量を増加させることで、触媒暖機時間を短縮可能な筒内昇温システムが知られている(例えば、特許文献3参照)。
また、触媒暖機を促進するため、排ガス温度センサと、排気バルブ及び吸気バルブの開閉タイミングを変化可能な可変バルブ機構とを備えた制御装置を用いて排ガスの温調を行うことが知られている(例えば、特許文献4参照)。
また、内燃機関の吸入空気量を検出する吸入空気量センサと、吸入空気量を減少させる空気系制御と燃料噴射量を増加させる噴射系制御とを併用して排気空燃比をリーン状態からリッチ状態に切り替えることで、NO還元型触媒のNO浄化能力を回復させる再生処理を実行する方法が知られている(例えば、特許文献5参照)。
特開2003−071249号公報 特開平08−182928号公報 特開2017−150420号公報 特開2018−044496号公報 特開2016−142170号公報
例えば、特許文献1では、触媒層が酸素貯蔵材を必要としており、また、冷間始動の直後の暖機運転時の排ガス雰囲気について検討されていない。
特許文献2では、NO吸蔵物質含有層を必要としており、また、リーンからリッチまで変化する排ガスと三元触媒とを接触させて、排ガス中の窒素酸化物を除去する方法が開示されている。しかし、特許文献2では、暖機運転時の排ガス雰囲気について検討されていない。
さらに、特許文献3及び4においても、暖機運転時の排ガス雰囲気について検討されていない。
特許文献5では、排気空燃比をリーン状態からリッチ状態に切り替えることが開示されているが、排ガス中に含まれる一酸化炭素、炭化水素ガス及び窒素酸化物(NO)をいずれも好適に浄化する際に改善の余地がある。
以上により、特許文献1〜5では、三元触媒の低温活性化、並びに、排ガス中に含まれる一酸化炭素、炭化水素ガス及び窒素酸化物(NO)を好適に浄化可能な暖機制御方法について改善の余地がある。
本開示の目的は、三元触媒の低温活性化が可能であり、排ガス中に含まれる一酸化炭素、炭化水素ガス及び窒素酸化物(NO)を好適に浄化可能な暖機制御方法を提供することである。
上記課題を解決するための手段は以下のとおりである。
<1> 三元触媒を用いて内燃機関から排出される排ガス中に含まれる一酸化炭素、炭化水素ガス及び窒素酸化物(NO)を浄化するときの暖機制御方法であって、理論空燃比よりも酸素が多いリーン状態である排ガスを触媒活性化前の前記三元触媒に供給することと、前記三元触媒の触媒活性化後に前記排ガスを前記リーン状態からストイキ状態近傍に切り替え、前記ストイキ状態近傍に切り替えられた前記排ガスを前記三元触媒に供給することと、を含む暖機制御方法。
<2> 前記リーン状態である排ガスは、空気過剰率λが1.1以上である<1>に記載の暖機制御方法。
<3> 前記リーン状態である排ガスについて、前記三元触媒による一酸化炭素、炭化水素ガス及び窒素酸化物(NO)の少なくともいずれか1つの浄化率が特定の閾値以上となった後に、前記排ガスが前記ストイキ状態近傍に切り替えられる<1>又は<2>に記載の暖機制御方法。
<4> 前記リーン状態である排ガスについて、前記三元触媒による一酸化炭素及び炭化水素ガスの合計の浄化率が特定の閾値以上となった後に、前記排ガスが前記ストイキ状態近傍に切り替えられる<1>又は<2>に記載の暖機制御方法。
<5> 前記三元触媒の温度が特定の閾値以上となった後に、前記排ガスが前記ストイキ状態近傍に切り替えられる<1>又は<2>に記載の暖機制御方法。
本開示によれば、三元触媒の低温活性化が可能であり、排ガス中に含まれる一酸化炭素、炭化水素ガス及び窒素酸化物(NO)を好適に浄化可能な暖機制御方法を提供することができる。
各実施例、比較例及び参考例にて用いた三元触媒を含む触媒床を備えるガス流路の概略構成図である。 各実施例、比較例及び参考例での前処理及び昇温試験での温度プロファイルである。 比較例1、2及び実施例1において、図1中の出ガスにおける各排ガス成分の浄化率の結果を示すグラフである。 比較例2について入りガス温度と、CO、C及びNOのガス浄化率との関係を示すグラフである。 参考例1において空気過剰率が特定の値であるガス組成である入りガスを用いたときの図1中の出ガスにおける各排ガス成分の浄化率の結果を示すグラフである。 参考例2において空気過剰率が特定の値であるガス組成である入りガスを用いたときの図1中の出ガスにおける各排ガス成分の浄化率の結果を示すグラフである。 参考例3において空気過剰率が特定の値であるガス組成である入りガスを用いたときの図1中の出ガスにおける各排ガス成分の浄化率の結果を示すグラフである。 参考例4において空気過剰率が特定の値であるガス組成である入りガスを用いたときの図1中の出ガスにおける各排ガス成分の浄化率の結果を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合、原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
[暖機制御方法]
本開示の暖機制御方法は、三元触媒を用いて内燃機関から排出される排ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素ガス(HC)及び窒素酸化物(NO)を浄化するときの暖機制御方法であって、理論空燃比よりも酸素が多いリーン状態である排ガスを触媒活性化前の前記三元触媒に供給することと、前記三元触媒の触媒活性化後に前記排ガスを前記リーン状態からストイキ状態近傍に切り替え、前記ストイキ状態近傍に切り替えられた前記排ガスを前記三元触媒に供給することと、を含む。
本開示の暖機制御方法では、リーン状態である排ガスを触媒活性化前の三元触媒に供給して排ガス中のCO、HC、NO等の各成分を浄化し、触媒活性化後に排ガスをリーン状態からストイキ状態近傍に切り替える。これにより、三元触媒の低温活性化が可能であり、排ガス中に含まれるCO、HC及びNOを好適に浄化可能である。この理由としては、例えば、以下のように推測される。まず、酸素過剰雰囲気であるリーン状態にてCO及びHCの酸化反応が促進されて三元触媒の活性温度が低温化し、酸化反応の発熱によって触媒床の温度上昇が早期化される。触媒床温度の上昇により、NOの還元反応も促進される。しかし、三元触媒の触媒活性化後では、酸素の還元反応が優位となるため、酸素過剰雰囲気下ではNOの還元反応が停滞し、NOの浄化率が低下又は停滞すると考えられる。一方、本開示の暖機制御方法では、三元触媒の触媒活性化後に排ガスをリーン状態からストイキ状態近傍に切り替えることでNOの還元反応の停滞を抑制でき、CO、HCの高い浄化率を確保しつつ、NOを好適に浄化可能である。
さらに、本開示の暖機制御方法では、空気と燃料とが混合されたリーン状態である混合気体を内燃機関に供給し、内燃機関から排出された排ガスを三元触媒に供給することにより、リーン状態である排ガスが触媒活性化前の三元触媒に供給される。これにより、三元触媒の暖機時に燃費低減効果が得られる。
また、三元触媒の熱容量により、リーン状態からストイキ状態近傍に切り替えた後も、酸素過剰雰囲気下の反応熱で昇温された触媒床温度が低下せずに維持され、短い期間、及び低投入熱量にてCO、HC及びNOの高い浄化率を確保することができる。
以下、本開示の暖機制御方法の各構成について説明する。
本開示の暖機制御方法にて用いる三元触媒としては、CO及びHCの酸化とNOの還元とを同時に行って排ガスを浄化することが可能であれば特に限定されず、従来公知の三元触媒を用いることができる。三元触媒としては、アルミナ、セリア−ジルコニア系複合酸化物等のセラミックの担体に触媒貴金属を担持させたものが挙げられる。より具体的には、アルミナ、セリア−ジルコニア系複合酸化物等の担体にロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、プラチナ(Pt)を担持させた触媒である、Rh/Al系、Pd/Al系、Pt/Al系、Rh/CZ系、Pd/CZ系、Pt/CZ系等の三元触媒が挙げられる。
三元触媒に供給されるリーン状態である排ガスは、三元触媒の低温活性化の観点から、空気過剰率λが1.1以上であることが好ましく、1.1〜1.9であることがより好ましい。三元触媒に供給される排ガスの空気過剰率は、内燃機関に供給される空気と燃料とが混合された混合気体の空気過剰率を変動させることで調節できる。例えば、内燃機関に供給される混合気体をリーン状態からストイキ状態に切り替えることにより、三元触媒に供給されるリーン状態である排ガスをストイキ状態である排ガスに切り替えることができる。
本開示の暖機制御方法では、三元触媒の触媒活性化後に排ガスをリーン状態からストイキ状態近傍に切り替えられる。本開示において「ストイキ状態近傍」は、三元触媒に供給される排ガスの空気過剰率がλ=1である場合だけでなく、内燃機関に供給される混合気体の空気過剰率が1に制御される際に混合気体の実際の空気過剰率が上下に変動した値に対応する排ガスの空気過剰率λも包含する。
三元触媒の触媒活性化後に排ガスをリーン状態からストイキ状態近傍に切り変える場合、三元触媒に供給されるストイキ状態近傍である排ガスは、例えば、空気過剰率λは0.95〜1.05であってもよく、1.00〜1.05であってもよい。
三元触媒に供給されるリーン状態である排ガスは、三元触媒の触媒活性化後にリーン状態からストイキ状態近傍に切り替えられる。リーン状態からストイキ状態近傍に切り替えられる三元触媒の触媒活性の基準としては、特に限定されない。
例えば、三元触媒の温度、三元触媒によるCO、HC、NOの少なくともいずれかの浄化率、三元触媒によるCO及びHCの合計の浄化率などが、特定の閾値以上となった後に、三元触媒に供給される排ガスがストイキ状態近傍に切り替えられてもよい。
また、三元触媒の下流側での排ガス中の酸素、CO、HC等の各成分の濃度が特定の閾値以下となった後に、三元触媒に供給される排ガスがストイキ状態近傍に切り替えられてもよい。
なお、炭化水素ガス(HC)としては、メタン、プロピレン等が挙げられ、排ガスは1種の炭化水素ガスを含んでいてもよく、2種以上の炭化水素ガスを含んでいてもよい。
より具体的には、リーン状態である排ガスについて、三元触媒による一酸化炭素及び炭化水素ガスの合計の浄化率が体積比率で、好ましくは20%以上、より好ましくは20%〜85%、さらに好ましくは20%〜40%となった後に、排ガスがストイキ状態近傍に切り替えられてもよい。
また、三元触媒の温度が好ましくは200℃〜350℃、より好ましくは230℃〜270℃又は310℃〜350℃となった後に、排ガスがストイキ状態近傍に切り替えられてもよい。
例えば、三元触媒がRh/Al系である場合、三元触媒の温度が230℃〜270℃となった後に、排ガスがストイキ状態近傍に切り替えられてもよく、三元触媒がPd/Al系である場合、三元触媒の温度が310℃〜350℃となった後に、排ガスがストイキ状態近傍に切り替えられてもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下に示すように、一酸化炭素、炭化水素ガスであるプロピレン及び窒素酸化物(NO)を含む排ガスを三元触媒を用いて昇温しつつ浄化処理を行い、排ガス成分の浄化挙動から三元触媒の活性評価を行った。
[比較例1]
図1に示すように、以下に示す三元触媒を含む触媒床(面積707mm、容積35cc)を備えるガス流路に以下の表1に示すガス組成1の混合ガス(図1中の入りガス)を触媒床上流側からガス流路内に流量30L/minの条件にて流通させ、触媒床を通過することで排ガス成分が浄化されたガス(図1中の出ガス)の各排ガス成分の浄化率を触媒床下流側にて測定した。また、ガス流路内の触媒床の直前に温度センサを設けて入りガスの温度を測定し、CO、C及びNOの浄化率については、ベスト測器株式会社製のBex−5900Cを用い、非分散赤外吸収法(ND−IR法)、水素炎イオン化法(FID法)及び化学発光法(CLD法)によりそれぞれ測定した。
三元触媒・・・Rh/Al系三元触媒(サソールケミカルズ社製、Al、比表面積124m/g、TH100を、硝酸ロジウム水溶液に浸漬させて得られたRhを担持させた触媒、Rh担持量0.1質量%)
なお、図2に示す温度プロファイルにて前処理、及び排ガス成分の浄化挙動を確認する昇温試験を行った。
表1中のガス組成1は、空気過剰率λ=1.00であるストイキ状態のガス組成である。表1中のガス組成1及びガス組成2は体積比率である。
なお、表1中のガス組成1は、内燃機関に供給された空気と燃料とが混合された混合気体における空気過剰率λ=1.00に相当し、ガス組成2は、前述の混合気体における空気過剰率λ=1.02に相当する。
Figure 2021055637
[比較例2]
表1のガス組成1の混合ガスに代えて表1のガス組成2の混合ガスをガス流路内に流通させた以外は比較例1と同様にして前処理及び昇温試験を行った。
表1中のガス組成2は、空気過剰率λ=1.95であるリーン状態のガス組成である。
[実施例1]
前処理及び昇温試験にて表1のガス組成2の混合ガスをガス流路内に流通させ、100℃から15℃/minの条件にて昇温試験開始して560秒後にガス組成2の混合ガスをガス組成1の混合ガスに切り替えてガス流路内に流通させた以外は比較例1と同様にして前処理及び昇温試験を行った。
比較例1、2及び実施例1において、図1中の出ガスにおける各排ガス成分の浄化率の結果を図3に示す。
図3に示すように、実施例1では、入りガスが低い温度にてCO、C及びNOのいずれにおいても浄化率に優れており、排ガス成分を充分に浄化することができた。
一方、比較例1では、CO、C及びNOのいずれにおいても同程度の浄化率になる入りガスの温度が高く、実施例1の方が触媒の活性温度が低温化していた。
また、比較例2では、入りガスの温度が高くなるとNOの還元反応が停滞してしまい、NOの浄化率が低く、排ガス成分を充分に浄化することができなかった。この理由は、触媒活性温度を超える高温域では酸素の還元反応が優位となるため、酸素過剰雰囲気下ではNOの還元反応が停滞するためと考えられる。
また、比較例2について入りガス温度と、CO、C及びNOのガス浄化率との関係を図4に示す。図4では、還元剤であるCO及びCの合計のガス浄化率が20%〜85%となる領域にて化学量論比の切り替え、例えば、ガス組成2からガス組成1への切り替えを行ってもよいことを示している。
[参考例1]
実施例1にて用いたRh/Al系の三元触媒を用い、以下の表2に示す空気過剰率λ=1.00であるストイキ状態のガス組成、及び以下の表2に示す空気過剰率λ=1.26、1.33、1.40、1.47又は1.55であるリーン状態のガス組成にて比較例1と同様にして前処理及び昇温試験を行った。
なお、表2中のガス組成は、空気過剰率λが小さい順から順番に、内燃機関に供給された空気と燃料とが予め混合された混合気体における空気過剰率λ=1.00、1.002、1.004、1.006、1.008及び1.01に相当する。
参考例1において空気過剰率λ=1.00、1.26、1.33、1.40、1.47又は1.55であるガス組成である入りガスを用いたときの図1中の出ガスにおける各排ガス成分の浄化率の結果を図5に示す。なお、表2の空気過剰率λは、評価装置の設定入りガス濃度の酸化剤(NO及びO)と還元剤(CO及びC)の量比から算出した。
Figure 2021055637
図5に示すように、空気過剰率がλ=1.00を超えている酸素過剰雰囲気では、空気過剰率がλ=1.00の場合よりも、より低温にてCO及びCの浄化率が高くなっており、CO及びCの浄化に対する触媒の活性温度が低温化していた。
次に、空気過剰率がλ=1.00を超えている酸素過剰雰囲気では、入りガスの温度が高くなるとNOの還元反応が停滞してしまい、NOの浄化率が低く、排ガス成分を充分に浄化することができなかった。一方、空気過剰率がλ=1.00の場合、入りガスの温度が高くなるとNOの浄化率が高まり、NOを充分に浄化することができた。
従って、参考例1の結果から、まず空気過剰率がλ=1.00を超えている酸素過剰雰囲気であるリーン状態のガス組成にて排ガスの浄化を行い、さらに、入りガス温度が所定の温度になったとき、CO、C及びNOの合計のガス浄化率が所定の範囲、例えば250℃付近になったとき、CO、C、NO等のガス浄化率が所定の範囲になったときなどに、リーン状態のガス組成からストイキ状態のガス組成に切り替えて排ガスの浄化を行うことが好ましい。これにより、排ガス中に含まれる一酸化炭素、炭化水素ガス及び窒素酸化物(NO)をそれぞれ高い浄化率で好適に浄化することができると考えられる。
[参考例2]
参考例1にて用いたRh/Al系の三元触媒の代わりにPd/Al系の三元触媒(サソールケミカルズ社製、Al、比表面積124m/g、TH100を、硝酸パラジウム水溶液に浸漬させて得られたPdを担持させた触媒、Pd担持量0.25質量%)を用い、以下の表3に示す空気過剰率λ=0.45又は0.69であるリッチ状態のガス組成、表3に示す空気過剰率λ=1.00であるストイキ状態のガス組成、及び表3に示す空気過剰率λ=1.95又は2.87であるリーン状態のガス組成にて参考例1と同様にして前処理及び昇温試験を行った。
なお、表3中のガス組成は、空気過剰率λが小さい順から順番に、内燃機関に供給された空気と燃料とが予め混合された混合気体における空気過剰率λ=0.96、0.98、1.00、1.02及び1.04に相当する。
参考例2において空気過剰率λ=0.45、0.69、1.00、1.95又は2.87であるガス組成である入りガスを用いたときの図1中の出ガスにおける各排ガス成分の浄化率の結果を図6に示す。
Figure 2021055637
[参考例3]
参考例1にて用いたRh/Al系の三元触媒を用い、以下の表3に示すガス組成にて参考例2と同様にして前処理及び昇温試験を行った。参考例3において空気過剰率λ=0.45、0.69、1.00、1.95又は2.87であるガス組成である入りガスを用いたときの図1中の出ガスにおける各排ガス成分の浄化率の結果を図7に示す。
[参考例4]
参考例1にて用いたRh/Al系の三元触媒の代わりにRh/CZ系の三元触媒(CeO−ZrO−La−Y酸化物(30−60−5−5、質量比、比表面積63m/g)を、硝酸ロジウム水溶液に浸漬させて得られたRhを担持させた触媒、Rh担持量0.1質量%)を用い、以下の表3に示すガス組成にて参考例2と同様にして前処理及び昇温試験を行った。参考例4において空気過剰率λ=0.45、0.69、1.00、1.95又は2.87であるガス組成である入りガスを用いたときの図1中の出ガスにおける各排ガス成分の浄化率の結果を図8に示す。
図6〜図8に示すように、空気過剰率がλ=1.00を超えている酸素過剰雰囲気では、空気過剰率がλ=1.00以下の場合よりも、より低温にてCO及びCの浄化率が高くなっており、CO及びCの浄化に対する触媒の活性温度が低温化していた。
次に、図6〜図8に示すように、空気過剰率がλ=1.00を超えている酸素過剰雰囲気では、入りガスの温度が高くなるとNOの還元反応が停滞してしまい、NOの浄化率が低く、排ガス成分を充分に浄化することができなかった。一方、空気過剰率がλ=1.00の場合、入りガスの温度が高くなるとNOの浄化率が高まり、NOを充分に浄化することができた。
従って、参考例2〜4の結果から、まず空気過剰率がλ=1.00を超えている酸素過剰雰囲気であるリーン状態のガス組成にて排ガスの浄化を行い、さらに、入りガス温度が所定の温度になったとき、CO、C及びNOの合計のガス浄化率が所定の範囲になったとき、CO、C、NO等の特定のガス浄化率が所定の範囲になったときなどに、リーン状態のガス組成からストイキ状態のガス組成に切り替えて排ガスの浄化を行うことが好ましい。これにより、排ガス中に含まれる一酸化炭素、炭化水素ガス及び窒素酸化物(NO)をそれぞれ高い浄化率で好適に浄化することができると考えられる。

Claims (5)

  1. 三元触媒を用いて内燃機関から排出される排ガス中に含まれる一酸化炭素、炭化水素ガス及び窒素酸化物(NO)を浄化するときの暖機制御方法であって、
    理論空燃比よりも酸素が多いリーン状態である排ガスを触媒活性化前の前記三元触媒に供給することと、
    前記三元触媒の触媒活性化後、前記排ガスを前記リーン状態からストイキ状態近傍に切り替え、前記ストイキ状態近傍に切り替えられた前記排ガスを前記三元触媒に供給することと、を含む暖機制御方法。
  2. 前記リーン状態である排ガスは、空気過剰率λが1.1以上である請求項1に記載の暖機制御方法。
  3. 前記リーン状態である排ガスについて、前記三元触媒による一酸化炭素、炭化水素ガス及び窒素酸化物(NO)の少なくともいずれか1つの浄化率が特定の閾値以上となった後に、前記排ガスが前記ストイキ状態近傍に切り替えられる請求項1又は請求項2に記載の暖機制御方法。
  4. 前記リーン状態である排ガスについて、前記三元触媒による一酸化炭素及び炭化水素ガスの合計の浄化率が特定の閾値以上となった後に、前記排ガスが前記ストイキ状態近傍に切り替えられる請求項1又は請求項2に記載の暖機制御方法。
  5. 前記三元触媒の温度が特定の閾値以上となった後に、前記排ガスが前記ストイキ状態近傍に切り替えられる請求項1又は請求項2に記載の暖機制御方法。
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Citations (9)

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