JP2021054621A - ベルト機構 - Google Patents

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隆史 大田
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Abstract

【課題】本発明は、重量の重い対象物を搬送しても歯付ベルトの寿命が短くなり難いベルト機構の提供を目的とする。【解決手段】本発明のベルト機構は、平プーリと、歯付プーリと、平プーリ及び歯付プーリ間に巻き掛けられる無端ベルトとを備え、無端ベルトの表面に固定される対象物を歯付プーリの回転駆動により平プーリと歯付プーリとの間で双方向に移動可能とされており、無端ベルトがループ状に連結された複数の歯付ベルトを有し、歯付ベルトが、ベルト本体と、ベルト本体の一方の面に長さ方向に等間隔で配設された複数の歯部と、ベルト本体の幅方向に間隔を開け、長さ方向に沿ってベルト本体に埋設される複数の芯体コードとを備えており、平プーリと接する歯付ベルトの歯部が無端ベルトの外面側に位置し、歯付プーリと接する歯付ベルトの歯部が無端ベルトの内面側に位置するように、複数の歯付ベルトが連結されている。【選択図】図1

Description

本発明は、ベルト機構に関する。
昇降搬送装置として、例えば両端を有する複数の歯付ベルトを連結具でループ状に連結した無端ベルトを一対準備し、上下に対向して配置された二対の歯付プーリ間にそれぞれ巻き掛け、この一対の無端ベルト間に荷台を固定したものが知られている(特開2018−185044号公報参照)。
この昇降搬送装置では、1つの歯付プーリを駆動し、残りの歯付プーリが歯付ベルトにより構成される無端ベルトを介して同期駆動される。上記荷台に対象物を載置した状態で、上記歯付プーリを正方向又は逆方向に回転させると、一対の無端ベルトが走行し、対象物が上下に昇降する。
また、上記公報に記載の昇降搬送装置では、上記歯付ベルトとして、ベルト強力が所定値以上のものを用いることで、重量の大きな対象物の搬送を可能としている。
特開2018−185044号公報
重量の重い対象物を上下方向に搬送する場合、歯付ベルトの歯部と、これと噛み合う歯付プーリとの間には、搬送開始時の衝撃や搬送時の摩擦が大きく加わり易い。この衝撃や摩耗により歯付ベルトの歯に欠けが生じたり、歯部の摩耗が早まったりする。このため、上記公報に記載の昇降搬送装置で重量の重い対象物を搬送すると、無端ベルトを構成する歯付ベルトの寿命が短くなり易い。
本発明はこのような不都合に鑑みてなされたものであり、重量の重い対象物を搬送しても歯付ベルトの寿命が短くなり難いベルト機構の提供を目的とする。
本発明の一態様に係るベルト機構は、平プーリと、歯付プーリと、上記平プーリ及び歯付プーリ間に巻き掛けられる無端ベルトとを備え、上記無端ベルトの表面に固定される対象物を上記歯付プーリの回転駆動により上記平プーリと歯付プーリとの間で双方向に移動可能とされており、上記無端ベルトがループ状に連結された複数の歯付ベルトを有し、上記歯付ベルトが、ベルト本体と、上記ベルト本体の一方の面に長さ方向に等間隔で配設された複数の歯部と、上記ベルト本体の幅方向に間隔を開け、上記長さ方向に沿って上記ベルト本体に埋設される複数の芯体コードとを備えており、上記平プーリと接する歯付ベルトの歯部が上記無端ベルトの外面側に位置し、上記歯付プーリと接する歯付ベルトの歯部が上記無端ベルトの内面側に位置するように、上記複数の歯付ベルトが連結されている。
当該ベルト機構は、無端ベルトが架け渡されるプーリの一方が平プーリであり、この平プーリには当接しないように歯付ベルトの歯部が外面側に位置している。この構成においては、平プーリにはベルト本体が当接する。この場合、例えば搬送開始時に無端ベルトに衝撃が加わったとしても歯付ベルトのベルト本体と平プーリとが適度に滑ることで衝撃が吸収され、無端ベルトを構成する歯付ベルトの破損が抑止される。また、歯付ベルトのベルト本体と平プーリとの間は、摩擦が比較的小さいため、歯付ベルトが摩耗し難い。従って、当該ベルト機構では無端ベルトを構成する歯付ベルトの寿命が短くなり難い。
上記平プーリが従動プーリであり、かつ上記歯付プーリより上方に配置されているとよい。このように平プーリを従動プーリとすることで、平プーリが外力に抗することなく連れ回りするため、駆動プーリである歯付プーリから伝わる無端ベルトの動きの変化を吸収し易い。このため、無端ベルトを構成する歯付ベルトの破損や摩耗が発生し難くなる。また、無端ベルトの重力が加わり易い上方を平プーリとすることで、相対的に歯付プーリに無端ベルトの重力が加わり難くなるので、無端ベルトを構成する歯付ベルトの歯部と歯付プーリとの間で発生する衝撃や摩擦を低減できる。従って、歯付ベルトの寿命をさらに長いものとすることができる。
上記無端ベルトが有する歯付ベルトの本数が2本であるとよい。当該ベルト機構では隣接する歯付ベルト間は連結具により連結される。このため、平プーリや歯付プーリは連結具を超えて無端ベルトを回転させることはできない。従って、このように上記歯付ベルトの本数を2本とすることで、連結具の必要数を低減し、無端ベルトを回転させることができる範囲、すなわち無端ベルトの表面に固定される対象物の移動可能範囲を広くとることができる。
上記歯付ベルトが上記ベルト本体と上記複数の歯部との間に境界面を有さないとよい。このように上記歯付ベルトが上記ベルト本体と上記複数の歯部との間に境界面を有さない、つまり上記ベルト本体と上記複数の歯部とが一体成型されていることで、ベルト本体と歯部との間で剥がれが発生し難くなるので、歯付ベルトの寿命をさらに長いものとすることができる。
以上説明したように、当該ベルト機構は、重量の重い対象物を搬送しても歯付ベルトの寿命が短くなり難い。
図1は、本発明の一実施形態に係るベルト機構を含む昇降搬送装置を示す模式的側面図である。 図2は、図1のベルト機構の第1歯付ベルトを示す模式的斜視図である。 図3は、図1の第2連結具の構成を示す模式的断面図である。 図4は、図1のA部分の模式的部分拡大図である。 図5は、図1のB部分の模式的部分拡大図である。
以下、本発明の一実施形態について適宜図面を参照しつつ詳説する。
図1に示す昇降搬送装置は、一対のベルト機構1を有する。一対のベルト機構1は、同様の構成を有し、平プーリ10と、歯付プーリ20と、平プーリ10及び歯付プーリ20間に巻き掛けられる無端ベルト30とを備える。
一対のベルト機構1は、図1に示すように、一対のベルト機構1のそれぞれの平プーリ10が水平方向に対向するように配置され、同様にそれぞれの歯付プーリ20が水平方向に対向するように配置されている。
ベルト機構1は、無端ベルト30の表面に固定される対象物Xを歯付プーリ20の回転駆動により平プーリ10と歯付プーリ20との間で双方向に移動可能とされている。
一対のベルト機構1は、図1に示すように、それぞれの無端ベルト30の内周側(他方のベルト機構1に近い側)に、後述する第1連結具33が対向するように配置されている。対象物Xは、この対向する第1連結具33間に架け渡され、それぞれの第1連結具33に固定される台座X1と、この台座X1に載置される荷物X2を有している。
この構成にあっては、図1で紙面の左側に位置するベルト機構1の歯付プーリ20を時計回りに回転させ、かつ右側に位置するベルト機構1の歯付プーリ20を反時計回りに回転させると、対象物Xは下方に移動する。逆に、図1で紙面の左側に位置するベルト機構1の歯付プーリ20を反時計回りに回転させ、かつ右側に位置するベルト機構1の歯付プーリ20を時計回りに回転させると、対象物Xは上方に移動する。なお、図1に示す対象物Xは例示であり、無端ベルト30の表面に固定される対象物Xの構成はこの構成に限定されるものではない。
<平プーリ>
平プーリ10は、その外周面に歯部を有さないプーリである。つまり、平プーリ10の外周は、その回転軸方向から見て円形状である。また、平プーリ10は、従動プーリであり、かつ歯付プーリ20より上方に配置されている。
このように平プーリ10を従動プーリとすることで、平プーリ10が外力に抗することなく連れ回りするため、駆動プーリである歯付プーリ20から伝わる無端ベルト30の動きの変化を吸収し易い。このため、歯付プーリ20と平プーリ10との間で回転速度の差による引張力が大きくなり難いので、無端ベルト30を構成する歯付ベルトの破損や摩耗が発生し難くなる。
また、無端ベルト30の重力が加わり易い上方を平プーリ10とすることで、相対的に歯付プーリ20に無端ベルト30の重力が加わり難くなる。これにより無端ベルト30を構成する歯付ベルトの歯部31b(図2参照)と歯付プーリ20との間で発生する衝撃や摩擦を低減できる。従って、歯付ベルトの寿命をさらに長いものとすることができる。
平プーリ10は円柱状のいわゆるストレート形状とすることもできるが、円柱状で中央部が太く両端がしだいに細くなる紡錘状のいわゆるクラウン形状とすることが好ましい。このように平プーリ10をクラウンタイプとすることで、無端ベルト30が蛇行することを抑止できる。
平プーリ10の径(外周の直径)は、無端ベルト30の搬送速度と平プーリ10の回転数との関係から適宜決定されるが、後述する歯付プーリ20と同様とするとよい。
<歯付プーリ>
歯付プーリ20は、その外周面に歯部21(図5参照)を有するプーリである。歯付プーリ20は、駆動プーリであり、かつ平プーリ10より下方に配置されている。
歯付プーリ20は駆動プーリであるので、例えばその中心軸をモータ等の駆動装置により回転駆動される。また、図1に示すように、第1連結具33の可動範囲は、最大でも上方は平プーリ10に当接するまで、下方は歯付プーリ20に当接するまでの範囲である。第1連結具33が上記範囲を超えると、第1連結具33や対象物Xが破損するおそれがあるためである。従って、当該ベルト機構1は、上記駆動装置の駆動を制御し、第1連結具33の移動を上記範囲内に制御する制御部を有することが好ましい。
歯付プーリ20の径(歯部21を除く外周の直径)は、上記駆動装置の回転数やトルク及び対象物Xに対する所望の搬送速度から適宜決定される。
<無端ベルト>
無端ベルト30は、2本の歯付ベルト(第1歯付ベルト31及び第2歯付ベルト32)と、2つの連結具(第1連結具33及び第2連結具34)とを有する。
図1に示すように、第1歯付ベルト31の両端部と、第2歯付ベルト32の両端部とがそれぞれ第1連結具33及び第2連結具34により連結され、無端ベルト30はループ状に連結されている。
(歯付ベルト)
2本の歯付ベルトは同様の構成を有する。第1歯付ベルト31を例にとり説明すると、第1歯付ベルト31は、図2に示すように、ベルト本体31aと、ベルト本体31aの一方の面に長さ方向に等間隔で配設された複数の歯部31bと、ベルト本体31aの幅方向に間隔を開け、上記長さ方向に沿ってベルト本体31aに埋設される複数の芯体コード31cとを備える。
〔ベルト本体〕
ベルト本体31aの主成分は、ゴム又は樹脂である。上記ゴムとしては、エチレン−プロピレンゴム(EPR)やエチレンプロピレンジエンモノマーゴム(EPDM)等のエチレン−α−オレフィンエラストマー、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、水素添加ニトリルゴム(H−NBR)等を挙げることができる。上記ゴムは、これらのうちの1種でもよいが、2種以上をブレンドしたものであってもよい。上記樹脂としては、熱可塑性のポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン等を挙げることができる。ベルト本体31aの主成分としては、低発塵性の観点から樹脂が好ましく、中でも耐摩耗性に優れる熱可塑性ウレタンが好ましい。ここで、「主成分」とは、最も含有量の多い成分を意味し、好ましくは含有量が50質量%以上、より好ましくは90質量%以上の成分をいう。
ベルト本体31aの平均厚さは、第1歯付ベルト31に要求される強度等により適宜決定されるが、例えば1mm以上10mm以下とできる。
ベルト本体31aの長さは、無端ベルト30を平プーリ10及び歯付プーリ20間に巻き掛けられるために必要な長さとされる。例えばベルト本体31aの長さは、平プーリ10と歯付プーリ20との間隔に平プーリ10の1/4周長及び歯付プーリ20の1/4周長を加えた長さとできる。なお、平プーリ10と歯付プーリ20との間隔は、対象物Xを移動させる高さに応じて決定される。また、第2歯付ベルト32は第1歯付ベルト31と等長とされる。
ベルト本体31aは、各種添加剤を含んでもよい。このような添加剤としては、例えば酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、防曇剤、難燃剤、表面調整剤、顔料、フィラー、ワックス等が挙げられる。
〔歯部〕
歯部31bは、断面が台形、三角形、半円形、山形、波形、正規分布曲線状等の凸条部である。また、歯部31bは、その稜線(軸方向)がベルト本体31aの幅方向と一致するように配設されている。
歯部31bの平均高さ及び歯部31b間のピッチは、対象物Xの重量等に応じて適宜決定される。歯部31bの平均高さは、例えば1.0mm以上10mm以下とできる。また、歯部31b間のピッチは、例えば10mm以上30mm以下とできる。
なお、少なくとも第2歯付ベルト32については、歯付プーリ20の歯部21と、第2歯付ベルト32の歯部32bとは噛み合うように、双方の平均高さ及びピッチが規定される(図5参照)。
歯部31bの主成分は、ベルト本体31aと同様とできる。また、歯部31bにはベルト本体31aと同様の添加剤を含めてもよい。
第1歯付ベルト31は、ベルト本体31aと複数の歯部31bとの間に境界面を有さない、つまりベルト本体31aと複数の歯部31bとが一体成型されたものであるとよい。このように第1歯付ベルト31がベルト本体31aと複数の歯部31bとの間に境界面を有さないことで、ベルト本体31aと歯部31bとの間で剥がれが発生し難くなる。第1歯付ベルト31の寿命をさらに長いものとすることができる。
第2歯付ベルト32についても同様であるが、第1歯付ベルト31がベルト本体31aと複数の歯部31bとの間に境界面を有さないことが特に好ましい。後述するように当該ベルト機構1では、平プーリ10に当接する第1歯付ベルト31をベルト本体31aが内周側となるようにして用いる。ベルト本体31aは帯状で切れ込みがないため、離散的に配置されている歯部31bを内周面とする場合に比べ、曲げによるストレスを受け易く、境界面を有する場合、その境界面を起点として剥がれが生じ易くなる。これに対し、ベルト本体31aと複数の歯部31bとの間の境界面を有さないものとすることで、剥がれの起点をなくし、ベルト本体31aと歯部31bとの間での剥がれの発生を効果的に抑止することができる。
なお、ベルト本体31aと複数の歯部31bとの間に境界面を有さない第1歯付ベルト31は、例えば並列された複数の芯体コード31cの周囲にベルト本体31a及び複数の歯部31bを形成するための樹脂組成物を押出成型することで得ることができる。
〔芯体コード〕
複数の芯体コード31cは、円形断面を有する線状体である。複数の芯体コード31cは、ベルト本体31aに埋設されている。この複数の芯体コード31cは、ベルト本体31aの長さ方向と平行で、かつベルト本体31aの他方の面(歯部31bが配設されていない面)からの距離が一定となるように配設されている。つまり、複数の芯体コード31cは平面状に配設され、この芯体コード31cが形成する平面は、ベルト本体31aの表面と平行である。また、複数の芯体コード31cは、等間隔に配設されている。この複数の芯体コード31cにより第1歯付ベルト31の強度、耐久性、駆動の正確性等を向上することができる。
芯体コード31cの主成分としては、特に限定されないが、例えばスチール、アラミド、カーボン、ガラス、ポリエステル等を挙げることができる。
芯体コード31cの断面直径は、特に限定されないが、一般的には0.2mm以上2.5mm以下である。
芯体コード31c間の平均間隔(芯体コード31cの中心軸間の距離)の下限としては、0.3mmが好ましい。一方、芯体コード31c間の平均間隔の上限としては、4mmが好ましい。芯体コード31c間の平均間隔が上記下限未満であると、第1歯付ベルト31の可撓性が不十分となるおそれがある。逆に、芯体コード31c間の平均間隔が上記上限を超えると、芯体コード31cによるベルトの強度、耐久性、駆動の正確性等の向上効果が不十分となるおそれがある。
また、最も外側に配設される芯体コード31cの中心軸と、これと近接するベルト本体31aの側面との平均距離(「芯体コード31cとベルト本体31aの側面との平均距離」ともいう)の下限としては、0.3mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。一方、上記芯体コード31cとベルト本体31aの側面との平均距離の上限としては、1mmが好ましく、0.7mmがより好ましい。上記芯体コード31cとベルト本体31aの側面との平均距離が上記下限未満であると、第1歯付ベルト31の製造時に、最も外側に配設される芯体コード31cがベルト本体31aの側面から露出するおそれがある。逆に、上記芯体コード31cとベルト本体31aの側面との平均距離が上記上限を超えると、ベルト本体31aの側縁が駆動時にばたつき易くなり、芯体コード31cによる駆動の正確性の向上効果が不十分となるおそれがある。なお、最も外側に配設される芯体コード31cは、ベルト本体31aの両側に2本存在する。
芯体コード31cの本数は、ベルト本体31aの平均幅、芯体コード31cの平均間隔、及び芯体コード31cとベルト本体31aの側面との平均距離により決定されるが、芯体コード31cの本数は、通常10本以上100本以下とされる。
(連結具)
第1連結具33及び第2連結具34は、隣接する歯付ベルト、すなわち第1歯付ベルト31及び第2歯付ベルト32の端部間を連結する。また、上述したように第1連結具33には、対象物Xの台座X1の一方の端部が連結されている。
第1歯付ベルト31及び第2歯付ベルト32の端部間を連結する構造について、図3に示す第2連結具34を例示して説明する。
図3に示す第2連結具34は、第1歯付ベルト31及び第2歯付ベルト32を挟持する一対の板材(第1板材34a及び第2板材34b)と、この一対の板材を締結する複数の締結具34cとを有する。
第1歯付ベルト31及び第2歯付ベルト32は、図3に示すように、その端部どうしが当接するよう第2連結具34により一直線状に連結される。
第1板材34aは、図3に示すように、第1歯付ベルト31が当接する領域に第1歯付ベルト31の歯部31bと噛み合う凹凸を有し、第2歯付ベルト32が当接する領域に第2歯付ベルト32のベルト本体32aが当接する平面を有している。
一方、第2板材34bは、第2歯付ベルト32が当接する領域に第2歯付ベルト32の歯部32bと噛み合う凹凸を有し、第1歯付ベルト31が当接する領域に第1歯付ベルト31のベルト本体31aが当接する平面を有している。
第1板材34a及び第2板材34bは、複数の締結具34cにより締結されている。この締結具34cとしては、例えばボルト及びナットで構成することができる。
このように複数の締結具34cで第1板材34a及び第2板材34bを締結することで、第1歯付ベルト31及び第2歯付ベルト32は連結されている。このとき、第1歯付ベルト31の歯部31bは第1板材34aの凹凸と噛み合い、第2歯付ベルト32の歯部32bは第2板材34bの凹凸と噛み合うので、第1板材34a及び第2板材34bが第2連結具34から抜け出すことを抑止できる。
第1連結具33についても同様の構成で第1板材34a及び第2板材34bの他方の端部どうしを連結することができる。なお、第1連結具33には対象物Xの台座X1も連結されるが、この連結についても例えばボルト及びナット等の締結具を用いることで実現できる。
図3に示す連結構造は一例であって、他の連結構造を排除するものではない。例えば歯付ベルト31の一部の歯部31bと第2歯付ベルト32の同数の歯部32bとを噛み合わせ、一対の板材をそれぞれ第1歯付ベルト31のベルト本体31a及び第2歯付ベルト32のベルト本体32aに当接させて締結する構造とすることもできる。
<プーリと歯付ベルトとの関係>
当該ベルト機構1では、図4に示すように、平プーリ10と接する歯付ベルトである第1歯付ベルト31の歯部31bが無端ベルト30の外面側に位置している。
この場合、平プーリ10には第1歯付ベルト31のベルト本体31aが当接する。ベルト本体31aの表面は凹凸のない平面である。一方、平プーリ10の表面にも凹凸がないことから、平プーリ10と第1歯付ベルト31とは面で接触することとなる。平プーリ10は従動プーリであるので、無端ベルト30が歯付プーリ20の回転により移動すれば、無端ベルト30の一部を構成する第1歯付ベルト31が移動し、この接触面の摩擦により平プーリ10が連れ回ることとなる。
この時、例えば第1歯付ベルト31が静止状態から急に移動を開始した場合、平プーリ10との間は単に面接触しているのみであるので、平プーリ10が第1歯付ベルト31の動きに追従できなかったとしても、平プーリ10と第1歯付ベルト31との間に滑りが生じ、第1歯付ベルト31が強く引っ張られることがない。従って、当該ベルト機構1の無端ベルト30が破損し難い。
また、第1歯付ベルト31が比較的定速で移動している場合にあっても、この適度な滑りにより第1歯付ベルト31の特定の部位に力が集中することが抑止できる。このため、無端ベルト30の摩耗に位置による偏りが生じ難く、比較的均一に摩耗する。摩耗による無端ベルト30の寿命は最も摩耗が進んだ位置で決まるので、均一に摩耗する場合が結果的に寿命が長くなる。つまり、当該ベルト機構1の無端ベルト30は、寿命が短くなり難い。
一方、当該ベルト機構1では、図5に示すように、歯付プーリ20と接する歯付ベルトである第2歯付ベルト32の歯部32bが無端ベルト30の内面側に位置している。
この場合、歯付プーリ20には第2歯付ベルト32の歯部32bが当接する。歯付プーリ20はその外周面に歯部21を有しており、この歯部21が第2歯付ベルト32の歯部32bと噛み合う。歯付プーリ20は駆動プーリであるので、駆動された歯付プーリ20の回転は、歯付プーリ20の歯部21と第2歯付ベルト32の歯部32bとの噛み合わせにより第2歯付ベルト32の移動、すなわち無端ベルト30の移動として確実に伝達される。従って、駆動プーリである歯付プーリ20から無端ベルト30への伝達効率が高く、エネルギーの消費を抑えられる。
<利点>
当該ベルト機構1は、無端ベルト30が架け渡されるプーリの一方が平プーリ10であり、この平プーリ10には当接しないように第1歯付ベルト31の歯部31bが外面側に位置している。この構成においては、平プーリ10にはベルト本体31aが当接する。この場合、例えば搬送開始時に無端ベルト30に衝撃が加わったとしても第1歯付ベルト31のベルト本体31aと平プーリ10とが適度に滑ることで衝撃が吸収され、無端ベルト30を構成する第1歯付ベルト31及び第2歯付ベルト32の破損が抑止される。また、第1歯付ベルト31のベルト本体31aと平プーリ10との間は、摩擦が比較的小さいため、第1歯付ベルト31が摩耗し難い。従って、当該ベルト機構1では無端ベルト30を構成する第1歯付ベルト31及び第2歯付ベルト32の寿命が短くなり難い。
また、当該ベルト機構1では隣接する第1歯付ベルト31及び第2歯付ベルト32間は第1連結具33及び第2連結具34により連結される。このため、平プーリ10や歯付プーリ20は第1連結具33及び第2連結具34を超えて無端ベルト30を回転させることはできない。従って、このように歯付ベルトの本数を2本とすることで、連結具の必要数を低減し、無端ベルト30を回転させることができる範囲、すなわち無端ベルト30の表面に固定される対象物Xの移動可能範囲を広くとることができる。
[その他の実施形態]
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
上記実施形態では、無端ベルトが有する歯付ベルトの本数が2本である場合を説明したが、歯付ベルトの本数は2本には限定されず、3本以上であってもよい。
上記実施形態では、平プーリが歯付プーリより上方に配置されている場合を説明したが、平プーリは歯付プーリより下方に配置されてもよい。また、一対のベルト機構それぞれで平プーリの位置が異なってもよいが、搬送の制御性の観点から、一対のベルト機構で平プーリの位置は同じであることが好ましい。
また、上記実施形態では平プーリが従動プーリである場合を説明したが、平プーリを駆動プーリとすることもできる。
上記実施形態では、昇降搬送装置が一対のベルト機構を有する場合を説明したが、昇降搬送装置は、1つのベルト機構で構成されてもよいし、3つ以上のベルト機構で構成されてもよい。
上記実施形態では、本発明のベルト機構が昇降搬送装置に用いられている場合を説明したが、本発明のベルト機構の用途は昇降搬送装置に限定されるものではなく、例えば水平搬送装置に用いることも可能である。
本発明のベルト機構は、重量の重い対象物を搬送しても歯付ベルトの寿命が短くなり難い。
1 ベルト機構
10 平プーリ
20 歯付プーリ
21 歯部
30 無端ベルト
31 第1歯付ベルト
31a ベルト本体
31b 歯部
31c 芯体コード
32 第2歯付ベルト
32a ベルト本体
32b 歯部
33 第1連結具
34 第2連結具
34a 第1板材
34b 第2板材
34c 締結具
X 対象物
X1 台座
X2 荷物

Claims (4)

  1. 平プーリと、
    歯付プーリと、
    上記平プーリ及び歯付プーリ間に巻き掛けられる無端ベルトと
    を備え、
    上記無端ベルトの表面に固定される対象物を上記歯付プーリの回転駆動により上記平プーリと歯付プーリとの間で双方向に移動可能とされており、
    上記無端ベルトがループ状に連結された複数の歯付ベルトを有し、
    上記歯付ベルトが、
    ベルト本体と、
    上記ベルト本体の一方の面に長さ方向に等間隔で配設された複数の歯部と、
    上記ベルト本体の幅方向に間隔を開け、上記長さ方向に沿って上記ベルト本体に埋設される複数の芯体コードと
    を備えており、
    上記平プーリと接する歯付ベルトの歯部が上記無端ベルトの外面側に位置し、上記歯付プーリと接する歯付ベルトの歯部が上記無端ベルトの内面側に位置するように、上記複数の歯付ベルトが連結されているベルト機構。
  2. 上記平プーリが従動プーリであり、かつ上記歯付プーリより上方に配置されている請求項1に記載のベルト機構。
  3. 上記無端ベルトが有する歯付ベルトの本数が2本である請求項1又は請求項2に記載のベルト機構。
  4. 上記歯付ベルトが上記ベルト本体と上記複数の歯部との間に境界面を有さない請求項1、請求項2又は請求項3に記載のベルト機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018025304A (ja) * 2014-10-31 2018-02-15 三ツ星ベルト株式会社 ベルト機構

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