JP2021054576A - ロープ巻掛本数検出装置及びクレーン - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成でワイヤロープの巻掛本数を検出できるロープ巻掛本数検出装置及びクレーンを提供する。【解決手段】ロープ巻掛本数検出装置1Aは、ブームヘッド121に設けられた複数の先端シーブ150との間にワイヤロープ130が巻き掛けられた複数のフックシーブ170を備え、ワイヤロープ130によってブームヘッド121に吊されたフック140を、そのフック140の上から撮像して画像データを生成する撮像装置10と、画像データからワイヤロープ130に沿った線分を検出し、検出した線分のうち、画像データの画像中央側から画像周縁へ延びる線分の数に基づいて、複数のフックシーブ170と複数の先端シーブ150へのワイヤロープ130の巻掛本数を求める制御部20と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明はロープ巻掛本数検出装置及びクレーンに関する。
クレーンでは、荷を吊り上げるときに、フックに設けられた複数のフックシーブとブーム先端部に設けられた複数の先端シーブにワイヤロープが掛け回される。このとき、ワイヤロープが複数回、フックシーブと先端シーブに掛け回されることがある。
このようなワイヤロープの掛け回しをすると、フックシーブと先端シーブへのワイヤロープの巻掛本数に応じて、ワイヤロープの張力、ウインチの負荷等が変化する。このため、クレーンを正確に制御したりクレーンの安全性を高めたりするには、ワイヤロープの巻掛本数を求める必要がある。そこで、フックシーブと先端シーブへのワイヤロープの巻掛本数を検出するロープ巻掛本数検出装置が開発されている。
例えば、特許文献1には、ワイヤロープ先端のロープソケットがブーム先端部に配置されているか否かを検出するセンサと、ブーム先端部の先端シーブにワイヤロープが巻き掛けられているか否かを検出するセンサと、各センサの出力データに基づいて、ワイヤロープの巻掛本数を求める制御部と、を備えるロープ巻掛本数検出装置が開示されている。
特許文献2には、ブーム先端部に吊され、ワイヤロープが通された第一円筒体と、第一円筒体と異なる高さに、ブーム先端部に吊され、ワイヤロープが通された第二円筒体と、ワイヤロープ先端のフックによって第一円筒体が押し上げられたときに出力する第一スイッチと、同フックによって第二円筒体が押し上げられたときに出力する第二スイッチと、第一スイッチと第二スイッチの出力の時間差に基づいてワイヤロープの巻掛本数を求める判定部と、を備えるロープ巻掛本数検出装置が開示されている。
特許文献1に記載のロープ巻掛本数検出装置では、ブーム先端部の先端シーブ毎にワイヤロープを検出するセンサが設けられている。また、ブーム先端部にロープソケットを検出するセンサが設けられている。このため、装置の構成が複雑である。
また、特許文献2に記載のロープ巻掛本数検出装置では、第一円筒体及び第二円筒体がブーム先端部に吊されている。また、第一円筒体及び第二円筒体にワイヤロープが通されている。さらに、第一円筒体及び第二円筒体の押し上げを検出する第一スイッチ及び第二スイッチが設けられている。このため、特許文献2に記載のロープ巻掛本数検出装置でも、装置の構成が複雑である。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、簡易な構成でワイヤロープの巻掛本数を検出できるロープ巻掛本数検出装置及びクレーンを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の第一の観点に係るロープ巻掛本数検出装置は、
ブーム先端部に設けられた複数の先端シーブとの間にワイヤロープが巻き掛けられた複数のフックシーブを備え、前記ワイヤロープによって前記ブーム先端部に吊られたフックを、該フックの上から撮像して画像データを生成する撮像装置と、
前記画像データから前記ワイヤロープに沿った線分を検出し、検出した前記線分のうち、前記画像データの画像中央側から画像周縁へ延びる線分の数に基づいて、前記複数のフックシーブと前記複数の先端シーブへの前記ワイヤロープの巻掛本数を求める巻掛本数検出部と、
を備える。
ブーム先端部に設けられた複数の先端シーブとの間にワイヤロープが巻き掛けられた複数のフックシーブを備え、前記ワイヤロープによって前記ブーム先端部に吊られたフックを、該フックの上から撮像して画像データを生成する撮像装置と、
前記画像データから前記ワイヤロープに沿った線分を検出し、検出した前記線分のうち、前記画像データの画像中央側から画像周縁へ延びる線分の数に基づいて、前記複数のフックシーブと前記複数の先端シーブへの前記ワイヤロープの巻掛本数を求める巻掛本数検出部と、
を備える。
好ましくは、前記巻掛本数検出部は、前記線分の、前記画像データの前記周縁にある端部の数をカウントすることにより、前記線分の数をカウントする。
好ましくは、前記巻掛本数検出部は、前記画像データから前記ワイヤロープのエッジを求め、求めた前記エッジから前記ワイヤロープの前記線分を検出する。
或いは、前記巻掛本数検出部は、前記ワイヤロープを、前記複数のフックシーブと前記複数の先端シーブとに巻掛本数を変えて掛け回す毎に、前記フック及び、前記フックに設けられた複数のフックシーブとブーム先端部に設けられた複数の先端シーブとに巻き掛けられたワイヤロープの前記フック側にある部分を撮像して得た複数の画像データによって学習されたニューラルネットワークの学習済みモデルを用いて、前記画像データを、前記複数のフックシーブと前記複数の先端シーブへの前記ワイヤロープの巻掛本数に応じて分類する。
好ましくは、前記撮像装置は、前記フックに吊られる荷を監視する吊荷監視カメラである。
本発明の第二の観点に係るクレーンは、本発明の第一の観点に係るロープ巻掛本数検出装置を備える。
本発明の構成によれば、巻掛本数検出部が、撮像装置によって生成された画像データからワイヤロープに沿った線分を検出し、検出した線分のうち、画像データの画像中央側から画像周縁へ延びる線分の数に基づいて、複数のフックシーブと複数の先端シーブへのワイヤロープの巻掛本数を求めるだけである。このため、装置の構成が簡易である。
以下、本発明の実施の形態に係るロープ巻掛本数検出装置及びクレーンについて図面を参照して詳細に説明する。なお、図中、同一又は同等の部分には同一の符号を付す。
(実施の形態1)
実施の形態1に係るロープ巻掛本数検出装置は、ラフテレーンクレーンに装備され、ワイヤロープの巻掛本数を検出する装置である。まず、図1を参照して、ラフテレーンクレーンの構成について説明する。続いて、図2を参照して、ワイヤロープの巻き掛けと検出対象である巻掛本数について説明する。次に、図3−図5を参照して、ロープ巻掛本数検出装置の構成について説明する。
実施の形態1に係るロープ巻掛本数検出装置は、ラフテレーンクレーンに装備され、ワイヤロープの巻掛本数を検出する装置である。まず、図1を参照して、ラフテレーンクレーンの構成について説明する。続いて、図2を参照して、ワイヤロープの巻き掛けと検出対象である巻掛本数について説明する。次に、図3−図5を参照して、ロープ巻掛本数検出装置の構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るロープ巻掛本数検出装置1Aが装備されたラフテレーンクレーン100の側面図である。
ラフテレーンクレーン100は、図1に示すように、走行機能を有する車両本体101の上に旋回体110を介して設けられたブーム120と、ブーム120の先端部から垂下するワイヤロープ130と、ワイヤロープ130に接続された、荷を吊るためのフック140と、を備えている。
ブーム120は、基部のフートピンがブラケットに取り付けられると共に、その中間部が起伏シリンダに支えられている。これにより、ブーム120は、起伏することができる。また、ブーム120は、テレスコピック式であり、伸縮することができる。ブーム120の先端には、ブームヘッド121が設けられている。その内部には、先端シーブ150が設けられている。先端シーブ150には、ワイヤロープ130が巻き掛けられている。
ワイヤロープ130は、先端シーブ150からブーム120の基部に向かって延びている。その基部の近傍には、ワイヤロープ130が接続されたウインチドラム160が設けられている。ワイヤロープ130は、ウインチドラム160が回転することにより、巻き上げ、繰り下げされる。
一方、ワイヤロープ130は、上述した先端シーブ150に巻き掛けられた後、その下へ垂下している。その先には、フック140が接続されている。
フック140には、フックシーブ170が設けられている。そして、ワイヤロープ130にかかる張力を小さくするため、ワイヤロープ130がフックシーブ170と、上述した先端シーブ150とに巻き掛けられている。
このフックシーブ170と先端シーブ150への、ワイヤロープ130の巻き掛けの数、すなわち、巻掛本数がロープ巻掛本数検出装置1Aの検出対象である。続いて、図2を参照して、この巻き掛けと巻掛本数について説明する。
図2は、ラフテレーンクレーン100が備えるフックシーブ170と先端シーブ150に巻き掛けされたワイヤロープ130の一例を示す概念図である。なお、図2では、理解を容易にするため、各シーブの隙間を大きくして、各シーブの位置を明確にしている。また、先端シーブ150の符号150を、シーブの数に合わせて、符号151−154としている。フックシーブ170についても同様に符号170を、符号171−174としている。
図2に示すように、フック140には、4つのフックシーブ171−174が同軸に設けられている。同様に、ブームヘッド121にも、4つの先端シーブ151−154が同軸に設けられている。また、ブームヘッド121には、先端シーブ151にワイヤロープ130を導くための、先端後部シーブ155が設けられている。
ワイヤロープ130は、先端後部シーブ155に掛けられた後、先端シーブ151に掛けられ、その下側、すなわちフック140の側に延ばされている。さらに、ワイヤロープ130は、フック140のフックシーブ171に巻き掛けられている。続いて、ワイヤロープ130は、その上側、すなわち、ブームヘッド121の側に延ばされている。
その後、ワイヤロープ130は、先端シーブ152、フックシーブ172、先端シーブ153、フックシーブ173、先端シーブ154の順序で、各シーブに巻き掛けられている。ワイヤロープ130は、先端シーブ154に巻き掛けられた後、フック140の側に延ばされ、フック140が備えるブロック部141に固定されている。
ワイヤロープ130は、以上の巻き掛けにより、ブームヘッド121とフック140の間を往復し、結果7つのシーブに巻き掛けられている。この各シーブに巻き掛けられた数のことを巻掛本数という。なお、図2には、巻掛本数が7であるワイヤロープ130の巻き掛けの例が示されている。
ラフテレーンクレーン100では、上述したフック140のブロック部141のほか、ブームヘッド121にワイヤロープ130の先端を固定することができる。ラフテレーンクレーン100のオペレータは、ワイヤロープ130の張力を小さくするため、フック140に吊り下げる荷の重量に応じて、先端シーブ151−154とフックシーブ171−174への巻き掛けを変更する。また、ワイヤロープ130の固定先を変更する。
例えば、オペレータは、先端後部シーブ155に掛けた後、ワイヤロープ130を先端シーブ151にだけ巻き掛け、その先端をフック140のブロック部141に固定する。すなわち、ワイヤロープ130を巻掛本数が1の状態にする。その他、オペレータは、ワイヤロープ130を先端シーブ151とフックシーブ171に巻き掛け、その先端をブームヘッド121に固定する。すなわち、ワイヤロープ130を巻掛本数が2の状態にする。
このように、オペレータは、荷の重量に応じて、所望の巻掛本数で、ワイヤロープ130を巻き掛ける。なお、図2に示すブームヘッド121とフック140の場合、巻掛本数は、シーブの数から最大8である。
図1に戻って、ラフテレーンクレーン100には、負荷を算出してラフテレーンクレーン100の転倒、破損を防止する過負荷防止装置200が装備されている。過負荷防止装置200は負荷を算出する。その算出時にワイヤロープ130の巻掛本数を用いて荷の重さを求める。一般に、オペレータが、操作パネル等の入力手段を用いて、過負荷防止装置200に巻掛本数を入力する。
しかし、上述したように、ワイヤロープ130の巻き掛けは複雑である。その結果、オペレータが、巻掛本数を誤ってカウントし、その誤った数を巻掛本数として入力してしまうことがある。その場合、過負荷防止装置200が正しい荷の重さを求めることができず、十分に機能しなくなるおそれがある。
そこで、正確な巻掛本数を得るため、ラフテレーンクレーン100には、ロープ巻掛本数検出装置1Aが装備されている。次に、図3−図5を参照して、ロープ巻掛本数検出装置1Aの構成について説明する。
図3は、ロープ巻掛本数検出装置1Aの構成を示すブロック図である。図4は、ロープ巻掛本数検出装置1Aが備える撮像装置10が撮像した画像の一例を示す図である。図5は、ロープ巻掛本数検出装置1Aが備える制御部20のハードウエア構成図である。
図3に示すように、ロープ巻掛本数検出装置1Aは、撮像装置10と、画像処理、巻掛本数検出等の各種処理を行う制御部20と、制御部20の処理で使用されるデータ及びプログラム等が格納された記憶部30と、を備える。
撮像装置10には、フック140に吊り下げられた荷を監視する吊荷監視カメラが使用されている。すなわち、撮像装置10は、図1に示すように、ブームヘッド121に設置されている。そして、図示しないレンズを下に向け、ブームヘッド121から吊り下げられたワイヤロープ130の一部分とフック140を撮像する。
詳細には、ワイヤロープ130は、上述したように、フックシーブ170と先端シーブ150とに巻き掛けられている。撮像装置10は、そのワイヤロープ130の巻掛状態を撮像するため、レンズを、フック140に向けている。これにより、撮像装置10は、図4に示すように、フック140を上から視たときの画像を撮像する。その結果、撮像装置10は、フック140と、フック140からその周辺に延びていくワイヤロープ130と、を撮像する。
図3に戻って、撮像装置10は、撮像して作成した画像データを制御部20に送信する。
一方、ロープ巻掛本数検出装置1Aは、図5に示すように、CPU(Central Processing Unit)50と、メモリ60と、撮像装置10と接続するためのI/Oポート70と、を備えている。
制御部20は、記憶部30に格納されたロープ巻掛本数検出プログラム31をCPU50が実行することにより実現されている。そして、ソフトウエアとして構成される処理ブロックを有する。すなわち、制御部20は、図3に示す画像取得部21、画像分析部22及び、巻掛本数検出部23の各処理ブロックを有する。
画像取得部21は、撮像装置10が生成した画像データを取得する。例えば、撮像装置10が1秒間に30フレームの画像データを生成する場合、そのうちの1フレームに相当する画像データを取得する。なお、画像分析部22及び巻掛本数検出部23の処理能力にもよるが、画像取得部21は、撮像装置10が画像データを生成する毎に、その画像データを取得しても良い。
画像分析部22は、画像取得部21が取得した画像データから画像の濃淡のエッジを算出するエッジ算出部221と、エッジ算出部221が算出した濃淡のエッジから、ワイヤロープ130を線分として検出する線分検出部222と、を有する。
エッジ算出部221は、濃淡差の境界、すなわちエッジを算出するためのソーベルフィルタを用いて、各画素のエッジ値を求める。
詳細には、エッジ算出部221は、記憶部30からフィルタデータ32を読み出し、そのフィルタデータ32に含まれる、縦方向のエッジを検出するためのソーベルフィルタを用いて、各画素の縦方向のエッジ値を求める。また、エッジ算出部221は、読み出したフィルタデータ32に含まれる、横方向のエッジを検出するためのもう一つのソーベルフィルタを用いて、各画素の横方向のエッジ値を求める。
ここで、エッジ値は、ソーベルフィルタに方向性があるため、例えば、画像の左から右へ画素の輝度が低くなる場合、正の値をとり、その逆の場合に負の値をとる。すなわち、エッジ値は、エッジの強度のほか、濃淡の方向性を示す。
エッジ算出部221は、求めた各画素のエッジ値からエッジ画像を生成する。
線分検出部222は、エッジ算出部221が生成したエッジ画像から、線分を検出する。
詳細には、線分検出部222は、エッジ値の絶対値が所定の閾値よりも大きい画素が一定の長さ以上に連続する部分を線分として検出する。そして、線分検出部222は、検出した線分を、エッジ値が正の値の線分とエッジ値が負の値の線分とに分類する。続いて、線分検出部222は、正の値を示すエッジ値の線分と、その線分と隣合い、かつ傾きの差が一定の範囲内にある負の値を示すエッジ値の線分との組み合わせを画像内全領域から求める。線分検出部222は、求めた線分の組み合わせそれぞれを、ワイヤロープ130それぞれの一対の輪郭線とする。線分検出部222は、一対の輪郭線から、それら輪郭線の間に位置する中間線を求める。
巻掛本数検出部23は、線分検出部222が求めた中間線のうち、画像の端部、すなわち、画像の周縁まで延びる中間線を、ブームヘッド121の先端シーブ150から延びるワイヤロープ130を示す線と判定する。或いは先端シーブ150へ戻るワイヤロープ130を示す線と判定する。これは、撮像装置10が、画面中央側のフック140から画面周縁まで延びていく状態のワイヤロープ130の画像を撮像することに基づく。巻掛本数検出部23は、判定して得た線の数を、巻掛本数とする。これにより、巻掛本数検出部23は、巻掛本数を検出する。
巻掛本数検出部23は、検出した巻掛本数を、過負荷防止装置200に送信する。過負荷防止装置200は、受信した巻掛本数が、オペレータの入力した本数と一致するか否かを判定する。巻掛本数検出部23は、一致しない場合、表示パネルに警告を表示する。或いはブザーに警告音を発生させる。これにより、オペレータに確認を促し、クレーン作業の安全性を確保する。
なお、巻掛本数検出部23が、線分検出部222が求めた中間線から巻掛本数を検出しているが、巻掛本数検出部23は、線分検出部222が輪郭とした線分から巻掛本数を検出しても良い。
また、巻掛本数検出部23は、検出した巻掛本数を、過負荷防止装置200に送信しているが、ロープ巻掛本数検出装置1Aそれ自体が表示パネルを備え、その表示パネルに検出した巻掛本数を表示して、オペレータに確認を促しても良い。
以上のように、実施の形態1に係るロープ巻掛本数検出装置1Aでは、制御部20が撮像装置10によって生成された画像データから巻掛本数を求めるだけなので、装置の構成が簡易である。また、ロープ巻掛本数検出装置1Aでは、特殊なセンサをラフテレーンクレーン100に設けることなく、巻掛本数を検出できる。
ロープ巻掛本数検出装置1Aが検出した巻掛本数を過負荷防止装置200に送信するので、過負荷防止装置200がオペレータの入力した本数と照合することにより、過負荷防止装置200の誤動作を防止できる。また、過負荷防止装置200が正確な荷の荷重を算出できる。
また、撮像装置10が吊荷監視装置であるので、巻掛本数を検出するだけでなく、荷の監視もできる。さらに、既存の吊荷監視装置を使用することにより、製造コストを小さくすることができる。
(実施の形態2)
実施の形態1に係るロープ巻掛本数検出装置1Aでは、画像分析部22が画像のエッジを求め、さらに線分を検出している。そして、巻掛本数検出部23が、画像分析部22が検出した線分から、巻掛本数を検出している。しかし、本発明はこれに限定されない。実施の形態2に係るロープ巻掛本数検出装置1Bは、分類ニューラルネットワーク24を備え、その分類ニューラルネットワーク24が、上記画像分析部22と巻掛本数検出部23の処理を行う。
実施の形態1に係るロープ巻掛本数検出装置1Aでは、画像分析部22が画像のエッジを求め、さらに線分を検出している。そして、巻掛本数検出部23が、画像分析部22が検出した線分から、巻掛本数を検出している。しかし、本発明はこれに限定されない。実施の形態2に係るロープ巻掛本数検出装置1Bは、分類ニューラルネットワーク24を備え、その分類ニューラルネットワーク24が、上記画像分析部22と巻掛本数検出部23の処理を行う。
以下、図6及び図7を参照して、実施の形態2に係るロープ巻掛本数検出装置1Bの構成について説明する。実施の形態2では、実施の形態1と異なる構成について説明する。
図6は、実施の形態2に係るロープ巻掛本数検出装置1Bの構成を示すブロック図である。図7は、ロープ巻掛本数検出装置1Bが備える分類ニューラルネットワーク24の構成を示す概念図である。
図6に示すように、制御部20は、実施の形態1で説明した画像取得部21と、分類ニューラルネットワーク24と、を備えている。
分類ニューラルネットワーク24は、画像データを、ワイヤロープ130の巻掛本数に応じて分類する。
詳細には、分類ニューラルネットワーク24は、ニューロンと呼ばれるノードを複数個、有している。それらノードが結合している。これにより、分類ニューラルネットワーク24は、入力層241、中間層242及び出力層243を有する。中間層242は、1層以上の単数又は複数のN層を有する。
入力層241の各ノードi(i=1,2・・・m)には、画像データの各画素の値Xiが入力される。
これに対して、中間層242では、各層の、前の層の出力が、ノード間の重みで重み付けされ、活性化関数で演算された結果が後の層に伝達される。中間層242では、畳み込み層とプーリング層を繰り返すことにより、実施の形態1で説明した画像分析部22の各処理に相当する特徴マップを生成する。また、巻掛本数検出部23の判定処理、カウント処理に相当する処理を行う。その結果、中間層242は、最終的に、画像データをワイヤロープ130の巻掛本数に応じて分類する。そして、その分類結果を出力層243に出力する。
出力層243は、巻掛本数と同数のノードを有する。そして、各ノードj(j=1・・・n)は、画像データが、ワイヤロープ130の巻掛本数に応じて分類される確率Pjを出力する。
分類ニューラルネットワーク24は、入力層241から、ワイヤロープ130の巻掛本数に応じて分類された複数の画像データが入力され、かつ出力層243から、その分類結果が出力される状態に、予め学習させておく。このとき、ノード間の重みそれぞれをバックプロパゲーション手法により調整する。そして、分類ニューラルネットワーク24を学習させた後、得られたノード間の重みそれぞれで重みパラメータθを生成し、その重みパラメータθを記憶部30に記憶させておく。
なお、この学習では、ロープ巻掛本数検出装置1Bが装備されるラフテレーンクレーン100で行われる、ワイヤロープ130の巻掛パターンそれぞれの画像データと、ワイヤロープ130の巻掛本数と、が対応付けられた学習データを用いる。例えば、図2に示すラフテレーンクレーン100の場合、学習データは、巻掛本数1−8の巻掛パターンそれぞれの画像データと、その巻掛パターンでの巻掛本数と、が対応付けられた学習データを用いる。学習データには、より正確な学習をするため、巻掛パターン毎に、ブームヘッド121からフック140までの距離を変えて撮像した複数の画像データを用いると良い。
制御部20は、記憶部30から重みパラメータθを読み出し、分類ニューラルネットワーク24のノード間を結合それぞれの重みを、読み出した重みパラメータθの各値に設定する。これにより、制御部20は、画像データをワイヤロープ130の巻掛本数に応じて分類する学習済みモデルを構築する。
制御部20は、学習済みモデルが構築された分類ニューラルネットワーク24の入力層241に、画像取得部21で得た画像データを入力し、出力層243の、最も確率が大きい出力値を示すノード、すなわち、最も確からしい巻掛本数を、ワイヤロープ130の巻掛本数と判定する。これにより、制御部20は、ワイヤロープ130の巻掛本数を検出する。
以上のように、実施の形態2に係るロープ巻掛本数検出装置1Bでは、分類ニューラルネットワーク24が画像データをワイヤロープ130の巻掛本数に応じて分類する。このため、実施の形態1と比較して、装置の構成がより簡易である。
また、分類ニューラルネットワーク24がワイヤロープ130の巻掛パターンを学習させることにより、どのラフテレーンクレーン100、どのフック140でも、ロープ巻掛本数検出装置1Bを装備させることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。例えば、実施の形態1及び2では、制御部20が、検出したワイヤロープ130の巻掛本数を過負荷防止装置200に出力しているが、本発明はこれに限定されない。制御部20が、過負荷防止装置200に出力するか否かは任意である。
例えば、制御部20は、ロープ巻掛本数検出装置1A、1Bが表示パネルを備える場合、過負荷防止装置200に検出した巻掛本数を出力せず、その表示パネルに巻掛本数のデータを出力しても良い。この場合、表示パネルは、吊荷監視カメラの画像を表示する監視用モニターであっても良い。
また、ロープ巻掛本数検出装置1A、1Bが過負荷防止装置200から、過負荷防止装置200に入力された巻掛本数のデータを受信し、受信した巻掛本数と検出した巻掛本数を比較することにより、過負荷防止装置200に入力された巻掛本数が正しいか否かを判定しても良い。この場合、判定結果を過負荷防止装置200にフィードバックしたり表示パネルに警告を表示したりすると良い。このような形態でもラフテレーンクレーン100の安全性を高めることができる。
実施の形態1では、エッジ算出部221が画像のエッジを検出し、線分検出部222が検出されたエッジから線分を検出している。しかし、本発明はこれに限定されない。エッジ算出部221及び線分検出部222に換えて、画像内の人物のポーズを検出する、OpenPoseと呼ばれる画像認識処理部を用いても良い。OpenPoseでは、人物の器官点、例えば、肩、肘、手等を検出し、各器官点の関係を識別するが、フック140のフックシーブ170とワイヤロープ130の画像端部を器官点とし、これら器官点の関係から線分を求めてその線分を含む画像データを生成しても良い。この場合、得られた画像データを、実施の形態2で説明した分類ニューラルネットワーク24に入力し、分類ニューラルネットワーク24から、ワイヤロープ130の巻掛本数の分類結果を得ても良い。
実施の形態2では、分類ニューラルネットワーク24に撮像装置10で撮像した画像データをそのまま入力している。しかし、本発明はこれに限定されない。撮像装置10で撮像した画像に、エッジ抽出、エッジ強調、ノイズ除去、2値化等の画像処理を施した後、その画像処理後の画像データを分類ニューラルネットワーク24に入力しても良い。この場合、分類ニューラルネットワーク24は、画像処理後の画像データを含む学習データを用いて、分類ニューラルネットワーク24を予め学習させておくと良い。
実施の形態2では、分類ニューラルネットワーク24が予め学習しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ロープ巻掛本数検出装置1Bが学習器を備え、学習器が、撮像装置10が撮像して作成した画像データと、その画像のときに、オペレータが過負荷防止装置200に入力した巻掛本数と、を含む学習データに用いて、分類ニューラルネットワーク24を学習させても良い。
実施の形態1及び2では、撮像装置10が吊荷監視カメラであるが、本発明はこれに限定されない。撮像装置10は、フック140の上面側を撮像できる装置であれば良く、吊荷監視カメラ以外のカメラ、例えば、ロープ巻掛本数検出装置1A、1B専用のカメラであっても良い。
実施の形態1及び2では、撮像装置10がブームヘッド121に設置されているが、撮像装置10は、複数のフックシーブ170−174を備え、ワイヤロープ130によってブームヘッド121に吊られたフック140を、すなわち、ブーム先端部に吊られたフック140を、そのフック140の上から撮像できる限りにおいて、撮像装置10が設置される位置は任意である。
実施の形態1及び2では、ロープ巻掛本数検出装置1A、1Bがラフテレーンクレーン100に装備されているが、本発明は、ワイヤロープ130が、フック140に設けられた複数のフックシーブ170とブーム120の先端部に設けられた複数の先端シーブ150とに巻き掛けられるクレーン全般に適用可能である。
1A,1B…ロープ巻掛本数検出装置、10…撮像装置、20…制御部、21…画像取得部、22…画像分析部、23…巻掛本数検出部、24…分類ニューラルネットワーク、30…記憶部、31…ロープ巻掛本数検出プログラム、32…フィルタデータ、50…CPU、60…メモリ、70…I/Oポート、100…ラフテレーンクレーン、101…車両本体、110…旋回体、120…ブーム、121…ブームヘッド、130…ワイヤロープ、140…フック、141…ブロック部、150,151−154…先端シーブ、155…先端後部シーブ、160…ウインチドラム、170,171−174…フックシーブ、200…過負荷防止装置、221…エッジ算出部、222…線分検出部、241…入力層、242…中間層、243…出力層、θ…重みパラメータ
Claims (6)
- ブーム先端部に設けられた複数の先端シーブとの間にワイヤロープが巻き掛けられた複数のフックシーブを備え、前記ワイヤロープによって前記ブーム先端部に吊られたフックを、該フックの上から撮像して画像データを生成する撮像装置と、
前記画像データから前記ワイヤロープに沿った線分を検出し、検出した前記線分のうち、前記画像データの画像中央側から画像周縁へ延びる線分の数に基づいて、前記複数のフックシーブと前記複数の先端シーブへの前記ワイヤロープの巻掛本数を求める巻掛本数検出部と、
を備えるロープ巻掛本数検出装置。 - 前記巻掛本数検出部は、前記線分の、前記画像データの前記周縁にある端部の数をカウントすることにより、前記線分の数をカウントする、
請求項1に記載のロープ巻掛本数検出装置。 - 前記巻掛本数検出部は、前記画像データから前記ワイヤロープのエッジを求め、求めた前記エッジから前記ワイヤロープの前記線分を検出する、
請求項1又は2に記載のロープ巻掛本数検出装置。 - 前記巻掛本数検出部は、前記ワイヤロープを、前記複数のフックシーブと前記複数の先端シーブとに巻掛本数を変えて掛け回す毎に、前記フック及び、前記フックに設けられた複数のフックシーブとブーム先端部に設けられた複数の先端シーブとに巻き掛けられたワイヤロープの前記フック側にある部分を撮像して得た複数の画像データによって学習されたニューラルネットワークの学習済みモデルを用いて、前記画像データを、前記複数のフックシーブと前記複数の先端シーブへの前記ワイヤロープの巻掛本数に応じて分類する、
請求項1又は2に記載のロープ巻掛本数検出装置。 - 前記撮像装置は、前記フックに吊られる荷を監視する吊荷監視カメラである、
請求項1から4のいずれか1項に記載のロープ巻掛本数検出装置。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載のロープ巻掛本数検出装置を備えるクレーン。
Priority Applications (1)
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JP2019178432A JP2021054576A (ja) | 2019-09-30 | 2019-09-30 | ロープ巻掛本数検出装置及びクレーン |
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2019
- 2019-09-30 JP JP2019178432A patent/JP2021054576A/ja active Pending
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