JP2021054514A - スパウトとキャップとの組み合わせ - Google Patents

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Masaki Miyoshi
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Abstract

【課題】包装容器本体に装着して用いるスパウトを覆うスパウト用キャップにおいて、包装容器への内容物充填後のボイル殺菌やレトルト殺菌において、キャップの変形や、殺菌処理水の吸い込みなどを引き起こすことがなく、開封後の再密封においても密封性の高い、スパウトとキャップとの組み合わせを提供することを課題とする。【解決手段】スパウトは、プラスチック材料からなる積層体をシート成型して構成されており、円形の注出口は、2段の階段形状に形成され、注出口の1段目および注出口2段目の外側側面には、それぞれにアンダーカットが形成されており、キャップは、プラスチック材料から構成されており、キャップは天部、円筒部、およびインナーリングからなり、このインナーリングは、注出口の2段目のアンダーカットに嵌合して、包装容器を再密封可能であることを特徴とする、スパウトとキャップとの組み合わせ。【選択図】図1

Description

本発明は包装容器に装着するスパウトと、このスパウトを覆うスパウト用キャップとの組み合わせに関するものである。特に液体を内容物とする包装容器に、注ぎ出しを可能にするスパウトを装着する場合に、このスパウトを外側から覆うことのできるキャップとの組み合わせであって、包装容器に内容物が充填され、密封されたのちのボイル・レトルト殺菌が可能であって、開封後においても再密封性の高い、スパウトとキャップとの組み合わせに関するものである。
包装容器は、その使用目的に応じて様々な種類、また形態のものが使用されている。例えばプラスチックフィルムを基材として用い、その要求性能に応じて、プラスチックフィルムやプラスチック被膜などを積層した積層体から構成される容器が、例えば液体用の包装容器として用いられる場合がある。
あるいは、包装容器本体に、液体容器として必要な耐水性を有する紙容器も商品化されており、牛乳や茶などの飲料、他にも酒類などの包装容器として、一般的に用いられている。
このような場合において、内容物の液体を取り出すためのスパウトが、包装容器に取り付けられ密封されていたり、また内容物の保存性の向上を目的として包装容器の積層体にガスバリア層が設けられていることもある。
一方で、スパウトにはスパウト用キャップが取り付けられていることが一般的で、これは開封前にはスパウトを覆って清潔さの維持や異物の付着を防止することに効果的であり、包装容器をスパウトの部分で開封した後には、繰り返しの再密封を可能とするものである。
特許文献1には、このようなスパウトの例として、円筒状の注出口の内側に引張リングを設けて、この引っ張りリングを手指で引っ張って円筒状の内側の積層体を除去して、開口部を設けて、包装容器を開封する方式のスパウトが提案されているが、この場合には、スパウトの被覆には螺合式のスパウト用キャップを注出口に嵌め込んで用いることが一般的である。
この方法によれば、開封性をよくするためには、手指による積層体の引き裂きによる開封であることから、包装容器のガスバリア性に関してスパウト本体の材質、あるいはガスバリアフィルムを構成する材質として、引き裂き性の良い材質を用いる必要がある。
しかしながら、たとえば内容物充填後にボイル殺菌やレトルト殺菌を行う必要がある場合、本体の材質に耐熱性に優れるポリプロピレンを使用することが一般的であるが、ポリプロピレンは引き裂き性に劣るため、開封に支障をきたす恐れがある。
また、螺合式のスパウト用キャップを円筒状の注出口に嵌め込んで用いるために、スパウトの内側になる部分は空間となっており、この状態でボイル殺菌やレトルト殺菌を行うと、空間の空気が膨張して外部と導通、呼吸してスパウト用キャップの変形や、殺菌処理水の吸い込みなどを引き起こして好ましいものではない。
特開2001−114324号公報
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、包装容器本体に装着して用いるスパウトを覆うスパウト用キャップにおいて、包装容器への内容物充填後のボイル殺菌やレトルト殺菌において、キャップの変形や、殺菌処理水の吸い込みなどを引き起こすことがなく、開封後の再密封においても密封性の高い、スパウトとキャップとの組み合わせを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
包装容器に装着するスパウトと、このスパウトを覆うスパウト用キャップとの組み合わせあって、
スパウトは、プラスチック材料からなる積層体をシート成型して構成されており、
スパウトは、フラットもしくは円錐斜面型フランジを有して、円形の注出口を外側に向けて張り出して包装容器に装着されており、
前記円形の注出口は、2段の階段形状に形成され、
注出口の1段目および注出口2段目の外側側面には、それぞれにアンダーカットが形成されており、
また、注出口の2段目の端部は塞がれており、ここに手指でつまむことのできる凸形状、この凸形状を倒すことが可能な折り曲げ線、およびそれに連続するハーフカットが、注出口の2段目の端部を開封可能に設けてあり、
キャップは、プラスチック材料から構成されており、
キャップは天部、円筒部、およびインナーリングからなり、
天部はフランジを有する円盤であって、この円盤内側から下方へ向けて前記円筒部が形成されており、
前記円筒部は、円筒の上部と下部が脆弱部を介して連続しており、
前記円筒の下部は、脆弱部によってキャップから分離・除去可能なタンパーリングであり、
このタンパーリングはその内側側面が、注出口の開封前は注出口の1段目の外側側面のアンダーカットに嵌合可能であって、キャップをスパウトに固定することができ、
前記円筒の上部の内側側面は、タンパーリングを分離・除去してのち、注出口の2段目を開封後に、注出口の1段目の外側側面のアンダーカットに嵌合可能であり、
インナーリングは、円筒部より内側の天部に設けられており
前記円筒の上部の内側側面を注出口の1段目の外側側面のアンダーカットに嵌合した際に、このインナーリングは、注出口の2段目のアンダーカットに嵌合して、包装容器を再密封可能であることを特徴とする、スパウトとキャップとの組み合わせである。
また、請求項2に記載の発明は、
前記スパウトの材質は、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状オレフィンコポリマー樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、のうち1以上を前記積層体中に含むことを特徴とする、請求項1に記載のスパウトとキャップとの組み合わせである。
また、請求項3に記載の発明は、
前記スパウトは、前記積層体を真空成型、または圧空成型によって成型したものであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のスパウトとキャップとの組み合わせである。
また、請求項4に記載の発明は、
前記注出口の1段目、および2段目の外側側面のアンダーカットは、それぞれが外側側面が逆テーパー形状、もしくは外側側面に突起を設けた形状のいずれかであることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスパウトとキャップとの組み合わせである。
また、請求項5に記載の発明は、
前記キャップの材質は、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂のうちの、一つもしくは複数から構成されることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のスパウトとキャップとの組み合わせである。
また、請求項6に記載の発明は、
前記円筒部の前記脆弱部は、ハーフカットもしくはミシン目形状によるものであることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のスパウトとキャップとの組み合わせである。
また請求項7に記載の発明は、
前記タンパーリングには、前記キャップからの分離・除去の取っ掛かりとなる、凸状の突起部を有することを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかに記載のスパウトとキャップとの組み合わせである。
また請求項8に記載の発明は、
前記注出口の2段目の開封前に、前記タンパーリングの内側側面が、注出口の1段目の外側側面のアンダーカットに嵌合した状態で、キャップの前記インナーリングと、注出口の2段目の端部の前記凸形状との間には、クリアランスがあることを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載のスパウトとキャップとの組み合わせである。
本発明によれば、包装容器本体に装着して用いるスパウトを覆うスパウト用キャップであって、包装容器への内容物充填後のボイル殺菌やレトルト殺菌において、キャップの変形や、殺菌処理水の吸い込みなどを引き起こすことがなく、開封後の再密封においても密封性の高い、スパウトとキャップとの組み合わせを提供することが可能である。
すなわちスパウトは、プラスチック材料からなる積層体を、シート成型して構成されていることによって、例えば真空成型法、もしくは圧空成型法などを用いることができ、所望の形状の成型品を、精度よくかつ効率的に生産することができる。
また、キャップはプラスチック材料から構成されていることによって、例えば金型を用いた射出成型法などを用いることができ、所望の形状の成型品を、精度よくかつ効率的に生産することができる。
また、天部はフランジを有する円盤であって、フランジを有することにより、包装容器のキャップをフランジ部分で手指を用いて引き上げることが可能である。また、アンダーカットの嵌合部分、すなわちタンパーリングを分離・除去して、さらに再密封した包装容器を、手指を用いて再開封することが容易に可能である。またフランジ部分は、タンパーリングを分離・除去する際にも、キャップを把持するために、有効である。
またキャップには、円盤内側から下方へ向けて円筒部が形成されており、円筒の下部は
、分離・除去可能なタンパーリングであり、注出口の開封前は、注出口の1段目の外側側面のアンダーカットに嵌合可能であって、スパウトにキャップを固定した状態とすることができる。
したがって、タンパーリングを設けて、またこのタンパーリングによってスパウトにキャップを固定してあることによって、開封前にはスパウトの外力からの保護、清潔さの維持、汚染の防止、また意図しない開封や、改ざんの防止に効果的である。
また、例えば螺合によるスパウトへのキャップの固定とは異なり、嵌合による場合は、完全に密封された空間を形成することがないために、包装容器への内容物充填後の、ボイル殺菌やレトルト殺菌において、空間に密封された気体の膨張、収縮に伴う、キャップの変形や、殺菌処理水の吸い込みなどの防止に効果的である。
円筒の上部は、下部のタンパーリングを分離・除去してのち、注出口の2段目を開封後に、注出口の1段目の外側側面のアンダーカットに嵌合可能である。これによって、タンパーリングを分離・除去した後においても、円筒の上部の嵌合によって、スパウトにキャップを固定した状態とすることができる。
また、フランジを有する天部には、円筒部のさらに内側に、インナーリングを有しており、円筒部の上部を注出口の1段目の外側側面のアンダーカットに嵌合した際に、このインナーリングは、注出口の2段目の外側側面のアンダーカットに嵌合・密着して、包装容器の繰り返しの再密封を可能とする。
このように、インナーリングが注出口の2段目の外側側面に嵌合・密着して、包装容器を再密封可能であり、開封後の繰り返しの再密封においても密封性の高い、スパウトとキャップとの組み合わせを提供することが可能である。
また、特に請求項2に記載の発明によれば、スパウトの材質は、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状オレフィンコポリマー樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、のうち1以上を、スパウトを構成する積層体中に含むことによって、積層体の成型性に優れ、またガスバリア性にも優れるスパウトを実現することに効果的である。
また、特に請求項3に記載の発明によれば、スパウトは、積層体を真空成型、または圧空成型によって成型したものであることによって、所望の形状の成型品を、精度よくかつ効率よく生産することができる。
特に請求項4に記載の発明によれば、注出口の1段目、および2段目の外側側面のアンダーカットは、それぞれが外側側面が逆テーパー形状、もしくは外側側面に突起を設けた形状のいずれかであることによって、スパウトへのキャップの固定がなされた状態で、例えば螺合によるキャップの固定とは異なり、完全に密封された空間を形成することがない。
そのため、包装容器への内容物充填後のボイル殺菌やレトルト殺菌において、空間内の気体の膨張、収縮によるキャップの変形や、殺菌処理水の吸い込みなどの防止に効果的である。
特に請求項5に記載の発明によれば、キャップの材質は、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂のうちの、一つもしくは複数から構成されることによって、これらの汎用樹脂を用いて、成型においてより精密
に外形を形成することができ、剛性などの機械的強度に加えて、一定の耐熱性を備えたキャップを、比較的安価に実現することが可能である。
特に請求項6に記載の発明によれば、円筒部の脆弱部は、ハーフカットもしくはミシン目形状によるものであることによって、その形成は比較的簡易な方法を用いて生産性良く実現することが可能である。また手指を用いてのタンパーリングの分離・除去が容易なキャップとすることができる。
特に請求項7に記載の発明によれば、タンパーリングには、キャップからの分離・除去の取っ掛かりとなる、凸状の突起部を有することによって、特に手指を用いての分離・除去にも好適なキャップとすることができる。
特に請求項8に記載の発明によれば、注出口の2段目の開封前に、タンパーリングの内側側面が、注出口の1段目の外側側面のアンダーカットに嵌合した状態で、キャップのインナーリングと、注出口の2段目の端部の凸形状との間には、クリアランスがあることによって、開封前においてインナーリングと、注出口の2段目の端部の凸形状との接触を防ぎ、変形や、意図に反した開封などを防止することに効果的である。
図1は、本発明に係るスパウトとキャップとの組み合わせの一実施態様において、その外観を説明するための、斜視模式図である。 図2は、本発明に係るスパウトとキャップとの組み合わせの一実施態様において、スパウト部分を露出させて可視とした斜視模式図である。 図3は、本発明に係るスパウトとキャップとの組み合わせの一実施態様において、その開封前の状態を説明するための、スパウトを含む断面模式図である。 図4は、本発明に係るスパウトとキャップとの組み合わせの一実施態様において、その開封およびタンパーリングの分離・除去の状態を説明するための、スパウトを含む断面模式図である。 図5は、本発明に係るスパウトとキャップとの組み合わせの一実施態様において、その開封後、再密封の状態を説明するための、スパウトを含む断面模式図である。
以下、本発明を図1〜図5を参照しながら、更に詳しい説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
図1は、本発明に係るスパウトとキャップとの組み合わせの一実施態様において、その外観を説明するための、斜視模式図である。
本発明は、包装容器に装着するスパウトと、このスパウトを覆うスパウト用キャップ(100)との組み合わせである。但し、図1に示す例において、スパウトはキャップ(100)に覆われているために不可視である。
キャップ(100)は、プラスチック材料から構成されており、天部(10)、円筒部(20)、およびインナーリングからなる。ただしインナーリングは天部(10)に覆われており、インナーリングとの接点(13)が破線で示されている。
天部(10)はフランジ(11)を有する円盤であって、この円盤内側から下方へ向けて円筒部(20)が形成されている。天部(10)にフランジ(11)を有することによって、キャップ(100)の着脱や、把持をより容易に行うことが可能である。
また、天部(10)に隠されて不可視ではあるが、天部(10)の下側には、円筒部との接点(12)、およびインナーリングとの接点(13)があり、図1に示す例においていずれも破線で示してある。
円筒部(20)は、円筒の上部(22)と下部が脆弱部を介して連続しており、円筒の下部は、脆弱部(24)によってキャップ(100)から分離・除去可能なタンパーリング(21)である。タンパーリング(21)には、キャップ(100)からの分離・除去の取っ掛かりとなる、凸状の突起部(23)を設けることができる。
この分離・除去は、例えば手指を用いてこの突起(23)をきっかけとして、脆弱部(24)を破壊して行うことができる。この破壊は、突起(23)をつまんだまま、タンパーリング(21)を円周方向に引っ張って、脆弱部分(24)を引き裂くことによって行うことができる。また脆弱部(24)の形状は、例えば、ハーフカットや、ミシン目形状で、実現することが可能である
キャップ(100)は、前述のようにプラスチック材料から構成されており、その材質は、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂のうちの、一つもしくは複数から構成することができる。
すなわち、これらの汎用樹脂を用いて、例えば金型を用いた射出成型においてより精密に外形を形成することができ、剛性などの機械的強度に加えて、一定の耐熱性を備えたキャップを比較的安価に実現することが可能である。
図2は、本発明に係るスパウトとキャップとの組み合わせにおいて、スパウト部分を露出させて可視とした斜視模式図である。
スパウト(30)は、プラスチック材料からシート成型して構成されている。例えばプラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体とすることができる。
具体例としては、外側になる面から、
ポリプロピレン樹脂/エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム/ポリプロピレン樹脂、
あるいは、
ポリエチレン樹脂/エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム/ポリエチレン樹脂、
とすることができる。
このとき積層体の厚さは、例えば0.6mm程度とすることができ、積層体の成型性と、スパウトとしての剛性を兼ね備えたものとすることが可能である。
例えば、スパウト(30)は、積層体を真空成型、または圧空成型によって成型することができる。この場合には所望の形状の成型品を、精度よくかつ効率よく生産することができる。
また、スパウト(30)は、フラットもしくは円錐斜面型フランジ(5)を有して、円形の注出口(31)を、外側に向けて張り出して包装容器に装着されている。
このフランジ(5)によって、スパウト(30)を包装容器本体と接着、もしくは溶着することができ、例えば熱溶着の場合には、シーラント層をフランジ(5)を溶着する最表面に設けた積層体とすることができる。
円形の注出口(31)は、2段の階段形状に形成され、注出口の1段目(1)および注出口2段目(3)の外側側面(2)および外側側面(4)には、それぞれにアンダーカットが形成されている。
ここでいうアンダーカットは、外側側面から張り出した部分を上部に残すようにして、下の部分を削り取ったような形状であって、例えば外側側面(2)、および外側側面(4)のそれぞれを、逆テーパー形状、またはそれらの外側側面に、突起を設けた凹凸形状として実現することが可能である。図2に示す例においては、外側側面(2)、および外側側面(4)が逆テーパー形状の例である。
このアンダーカットによって、注出口の1段目(1)の外側側面(2)とタンパーリング(21)の内側、また注出口の1段目(1)の外側側面(2)と円筒の上部(22)の内側が嵌合して、スパウト(30)とキャップ(100)を固定することが可能になる。
また、注出口の2段目(3)の外側側面(4)とインナーリング(21)の内側が嵌合・密着して、スパウト(30)の開口部を密封、再密封することが可能となる。
また、注出口の2段目(3)の端部(6)は塞がれており、ここに手指でつまむことのできる凸形状(7)、この凸形状を倒すことが可能な折り曲げ線(8)、およびそれに連続するハーフカット(9)が、注出口の2段目(3)の端部(6)を開封可能に設けてある。
すなわち、凸形状(7)を手指でつまみ、折り曲げ線(8)で折り曲げて、引き裂きを開始し、ハーフカット(9)に沿って、注出口の2段目(3)の端部(6)を引き裂いて開封が行われる。
図2に示す例において、ハーフカット(9)の形状は、注出口の2段目(3)の端部(6)の周縁に沿った円形とした例であり、この形状が開口部の形状となる。この例のほか、ハーフカット(9)による開口部の形状は、注出口として支障がない範囲において任意である。
またハーフカットの深さについては、例えば積層体中のガスバリア性などの機能性を付与する層がある場合には、その層を毀損して、機能性を阻害することのない範囲、また開封に支障がない範囲を考慮して決定すればよい。
前述のように、スパウト(30)は例えばプラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体とすることができる。
スパウト(30)の材質は、たとえば、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状オレフィンコポリマー樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、のうち1以上を、スパウトを構成する積層体中に含むことができる。これによって、積層体の成型性に優れ、またガスバリア性にも優れるスパウトを実現することに効果的である。
そのほかにも、プラスチックフィルムは、たとえばポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミド、等が使用でき、包装容器の用途や、要求される品質に応じて適宜選択することができる。
これらのうち、特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィ
ルムとする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。そのほか延伸ポリアミドフィルムを用いる場合には、積層体に突き刺しに対する強靭性や、衝撃に対する強靭性を付与することができる。
またプラスチックフィルムは、接着剤層を介して他の層と積層して積層体とすることができる。積層体の層構成やその材料構成、厚さなどは、要求される品質に応じて、適宜設計することができる。
そのほか、たとえば内容物の保存性を向上させることなどを目的として、たとえば、プラスチックフィルムの表面にガスバリア層を設けてなる、ガスバリアフィルムを積層体中の1層として用いることができる。
また、積層体の表面の層にシーラント層を設けることができる。すなわち、2枚の積層体をシーラント層同士が対向するように重ねて、加熱、加圧してヒートシールすることによって互いを接着させ、スパウト(30)の包装容器本体への溶着を可能にする。
シーラント層の材質としては、熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
シーラント層の形成には、押出機などを用いて溶融した樹脂を製膜して、積層体上に層形成することができる。あるいは、あらかじめフィルムの状態に製膜してある材料を、ラミネートによって積層することによって、積層体の表面にシーラント層を形成することも可能である。
図3は、本発明に係るスパウトとキャップとの組み合わせの一実施態様において、その開封前の状態を説明するための、スパウトを含む断面模式図である。
タンパーリング(21)はその内側側面(28)が、注出口(31)の開封前は注出口の1段目(1)の外側側面(2)のアンダーカットに嵌合可能であって、これによってキャップ(100)をスパウト(30)に固定することができる。すなわちタンパーリング(21)の内側側面(28)には、この嵌合のためのテーパー形状、もしくは凹凸形状が形成されている。
このとき、タンパーリング(21)の内側側面(28)が、注出口の1段目(1)の外側側面(2)のアンダーカットに嵌合した状態で、キャップ(100)のインナーリング(25)と、注出口の2段目(3)の端部(6)の凸形状(7)との間には、クリアランス(26)がある状態とすることができる。
インナーリング(25)は、円筒部(20)より内側に位置しており、天部(10)に接続して設けられている。後述するが、インナーリング(25)はその内側が、注出口の2段目(3)の外側側面(4)と、密着、嵌合することが可能である。
クリアランス(26)があることによって、開封前においてインナーリング(25)と、注出口の2段目(3)の端部(6)の凸形状(7)との接触を防ぎ、変形や、意図しない開封を防止することができる。
図4は、本発明に係るスパウトとキャップとの組み合わせの一実施態様において、その開封およびタンパーリングの分離・除去の状態を説明するための、スパウトを含む断面模式図である。
すなわち、図4に示す例において、スパウト(30)には、開封された開口部(32)が形成されており、タンパーリング(21)は分離・除去がなされた状態である。
円筒の上部(22)の内側側面(27)は、タンパーリング(21)を分離・除去してのち、注出口の2段目(3)を開封後に、注出口の1段目(1)の外側側面(2)のアンダーカットに嵌合可能である。すなわち円筒の上部(22)の内側側面(27)には、この嵌合のためのテーパー形状、または凹凸形状が形成されている。
また、注出口の2段目(3)の端部(6)は、包装容器を密封した状態においては塞がれており、図4に示す例においては、ここに凸形状(7)、折り曲げ線(8)、およびそれに連続する注出口の2段目(3)の端部周縁に沿った円形状のハーフカット(9)が、注出口の2段目(3)の端部(6)に設けてある。
例えば端部(6)の開封は、凸形状(7)を手指でつまんで、折り曲げ線(8)によって凸形状(7)を倒すこと、さらに円形状のハーフカット(9)に沿って、注出口の2段目(3)の端部周縁に沿って、端部(6)を円形に引き裂くことによって行うことができる。引き裂いた端部(6)はスパウト(30)から分離・除去して、スパウト(30)には開口部(32)を形成することができる。
タンパーリング(21)、および注出口の2段目(3)の端部(6)を分離・除去した後には、残ったキャップ(100)を、矢印(29)方向に押し下げて、円筒の上部(22)の内側側面(27)を注出口の1段目(1)の外側側面(2)のアンダーカットに嵌合することができる。
図5は、本発明に係るスパウトとキャップとの組み合わせの一実施態様において、その開封後、再密封の状態を説明するための、スパウトを含む断面模式図である。
円筒の上部(22)の内側側面(27)を注出口の1段目(1)の外側側面(2)のアンダーカットに嵌合した際に、インナーリング(25)は、注出口の2段目(3)外側側面(4)のアンダーカットに嵌合して、包装容器を再密封することができる。
図2〜図5に示す例において、注出口の1段目(1)の外側側面(2)のアンダーカット、および注出口の2段目(3)のアンダーカットは、逆テーパー形状のものの例であるが、本発明においては、これらの外側側面のアンダーカットは、それぞれが外側側面が逆テーパー形状、もしくは外側側面に突起を設けた凹凸形状の、いずれかとすることができる。
このようにして、本発明によれば、包装容器本体に装着して用いるスパウトを覆うスパウト用キャップにおいて、包装容器への内容物充填後のボイル殺菌やレトルト殺菌において、キャップの変形や、殺菌処理水の吸い込みなどを引き起こすことがなく、開封後の再密封においても密封性の高い、スパウト(30)とキャップ(100)との組み合わせを提供することが可能である。
1・・・注出口の1段目
2・・・外側側面
3・・・注出口の2段目
4・・・外側側面
5・・・フランジ
6・・・端部
7・・・凸形状
8・・・折り曲げ線
9・・・ハーフカット
10・・・天部
11・・・フランジ
12・・・円筒部との接点
13・・・インナーリングとの接点
20・・・円筒部
21・・・タンパーリング
22・・・円筒の上部
23・・・突起部
24・・・脆弱部
25・・・インナーリング
26・・・クリアランス
27・・・内側側面
28・・・内側側面
29・・・矢印
30・・・スパウト
31・・・注出口
32・・・開口部
100・・・キャップ

Claims (8)

  1. 包装容器に装着するスパウトと、このスパウトを覆うスパウト用キャップとの組み合わせであって、
    スパウトは、プラスチック材料からなる積層体をシート成型して構成されており、
    スパウトは、フラットもしくは円錐斜面型フランジを有して、円形の注出口を外側に向けて張り出して包装容器に装着されており、
    前記円形の注出口は、2段の階段形状に形成され、
    注出口の1段目および注出口2段目の外側側面には、それぞれにアンダーカットが形成されており、
    また、注出口の2段目の端部は塞がれており、ここに手指でつまむことのできる凸形状、この凸形状を倒すことが可能な折り曲げ線、およびそれに連続するハーフカットが、注出口の2段目の端部を開封可能に設けてあり、
    キャップは、プラスチック材料から構成されており、
    キャップは天部、円筒部、およびインナーリングからなり、
    天部はフランジを有する円盤であって、この円盤内側から下方へ向けて前記円筒部が形成されており、
    前記円筒部は、円筒の上部と下部が脆弱部を介して連続しており、
    前記円筒の下部は、脆弱部によってキャップから分離・除去可能なタンパーリングであり、
    このタンパーリングはその内側側面が、注出口の開封前は注出口の1段目の外側側面のアンダーカットに嵌合可能であって、キャップをスパウトに固定することができ、
    前記円筒の上部の内側側面は、タンパーリングを分離・除去してのち、注出口の2段目を開封後に、注出口の1段目の外側側面のアンダーカットに嵌合可能であり、
    インナーリングは、円筒部より内側の天部に設けられており
    前記円筒の上部の内側側面を注出口の1段目の外側側面のアンダーカットに嵌合した際に、このインナーリングは、注出口の2段目のアンダーカットに嵌合して、包装容器を再密封可能であることを特徴とする、スパウトとキャップとの組み合わせ。
  2. 前記スパウトの材質は、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状オレフィンコポリマー樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、のうち1以上を前記積層体中に含むことを特徴とする、請求項1に記載のスパウトとキャップとの組み合わせ。
  3. 前記スパウトは、前記積層体を真空成型、または圧空成型によって成型したものであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のスパウトとキャップとの組み合わせ。
  4. 前記注出口の1段目、および2段目の外側側面のアンダーカットは、それぞれが外側側面が逆テーパー形状、もしくは外側側面に突起を設けた形状のいずれかであることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスパウトとキャップとの組み合わせ。
  5. 前記キャップの材質は、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂のうちの、一つもしくは複数から構成されることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のスパウトとキャップとの組み合わせ。
  6. 前記円筒部の前記脆弱部は、ハーフカットもしくはミシン目形状によるものであることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のスパウトとキャップとの組み合わせ。
  7. 前記タンパーリングには、前記キャップからの分離・除去の取っ掛かりとなる、凸状の突起部を有することを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかに記載のスパウトとキャップとの組み合わせ。
  8. 前記注出口の2段目の開封前に、前記タンパーリングの内側側面が、注出口の1段目の外側側面のアンダーカットに嵌合した状態で、キャップの前記インナーリングと、注出口の2段目の端部の前記凸形状との間には、クリアランスがあることを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載のスパウトとキャップとの組み合わせ。
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