JP2021051047A - 回転角度検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造を簡素化でき、小型化を図ることができる回転角度検出装置を提供する。【解決手段】回転角度検出装置1は、磁石と、磁石を保持する磁石保持部材20と、磁石と対向し磁石が相対回転することによる磁界の変化を検出する磁気検出手段と、磁気検出手段を保持し、磁石が磁気検出手段に対して相対回転するように、磁石保持部材20に対して支持軸Laを中心に回転可能に磁石保持部材20に装着される検出手段保持部材40と、磁石保持部材20と検出手段保持部材40のいずれか一方に設けられ、弾性変形する弾性部材50と、磁石保持部材20と検出手段保持部材40のいずれか他方に設けられ、検出手段保持部材40が磁石保持部材20に対してホームポジションPから回転すると弾性部材50が弾性変形するように弾性部材50を押す押え部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は回転角度検出装置に関する。
回転する被検出体の位置を検出するための回転角度検出装置として、例えば、特許文献1に開示されたものがある。この回転角度検出装置は、磁石が取り付けられて回転する信号発生ユニット(磁石保持部材)と、信号発生ユニットの磁石と対向し、磁石の回転に伴う磁界の変化を検出する磁気検出手段を有するセンサユニット(検出手段保持部材)と、を有し、信号発生ユニットは、被検出体に連結されて回転される。
特表2014−510278号公報
特許文献1に開示された回転角度検出装置で、例えば、自動二輪車のクイックシフターでシフトペダルの操作を検出する場合には、確実に操作されたことや振動による誤検出などを防止するため磁石が取り付けられた信号発生ユニットとセンサユニットとの間にバネ機構を設けて相対回転にともなう操作でバネを押すようにし、所定の力以上の操作力が加わった場合に角度を検出できるようにしている。これまでのバネ機構では、相対回転にともなってバネを押す構造が複雑となり、回転角度検出装置自体が大きくなってしまうという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、構造を簡素化でき、小型化を図ることができる回転角度検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る回転角度検出装置は、
磁石と、
前記磁石を保持する磁石保持部材と、
前記磁石と対向し前記磁石が相対回転することによる磁界の変化を検出する磁気検出手段と、
前記磁気検出手段を保持し、前記磁石が前記磁気検出手段に対して相対回転するように、前記磁石保持部材に対して支持軸を中心に回転可能に前記磁石保持部材に装着される検出手段保持部材と、
前記磁石保持部材と前記検出手段保持部材のいずれか一方に設けられ、弾性変形する弾性部材と、
前記磁石保持部材と前記検出手段保持部材のいずれか他方に設けられ、前記検出手段保持部材が前記磁石保持部材に対してホームポジションから回転すると前記弾性部材が弾性変形するように前記弾性部材を押す押え部と、を備える、
ことを特徴とする。
本発明によれば、構造を簡素化でき、小型化を図ることができる。
本発明の回転角度検出装置の一実施形態にかかり、(a)は外観の正面図、(b)は背面図である。 図1中のA−A断面図である。 カバーを取り外した状態の背面図である。 図3中のD−D断面図である。 (a)はハウジングのみの背面図、(b)はカバーのみの背面図である。 図1(b)中のC−C断面図である。 図1(a)中のB−B断面図である。 本発明の他の一実施形態にかかるカバーを取り外した状態の背面図である。
以下に、本発明の一実施の形態に係る回転角度検出装置を添付図面に基づいて説明する。
回転角度検出装置1は、図1〜図3に示すように、磁石10と、磁石10を保持する磁石保持部材20と、磁石10の相対回転による磁界の変化を検出する磁気検出手段30と、磁気検出手段30を保持する検出手段保持部材40と、磁石保持部材20と検出手段保持部材40の間に設けられる弾性部材50と、を備えて構成される。
本実施の形態に係る回転角度検出装置1は、例えば自動二輪車のクイックシフターでシフトペダルの操作の検出等に用いられる。シフトペダルの操作によって磁石10を保持し固定された磁石保持部材20の外側に同心上に設けた磁気検出手段30を保持する検出手段保持部材40を回転させ、検出手段保持部材40がホームポジションPから回転すると、弾性部材50を弾性変形させることで、機構の簡素化と回転角度検出装置1の小型化を図っている。
磁石10は、例えばサマリウムコバルト磁石(SmCo:Samarium-Cobalt)が用いられ、粉末原料を圧縮成形して焼結することで、例えば略直方体形状などの所望の形状に形成される(図2参照)。磁石10は、2つの磁極が、例えば直方体形状の中心軸に沿う方向(長手方向)に並ぶように着磁される。磁石10は、例えば、未着磁状態の磁石10を、後述する非磁性金属製の磁石保持部材20に取り付けた後,あるいは樹脂製の磁石保持部材20にインサート成形により取り付けた後に着磁される。こうすることで、磁石保持部材20の所定の位置に固定され所望に着時した状態の磁石10とすることができる。なお、予め着磁した磁石10を磁石保持部材20に取り付けるようにしてもよい。
磁石10が取り付けられる磁石保持部材20は、図2、図3に示すように、被検出体に固定される円筒固定部21と、磁石10が収容される磁石収容部22と、弾性部材50を収容するバネ収容部23と、を備える。磁石保持部材20は、非磁性金属や樹脂などからなる中心部の略円筒状の円筒固定部21と、円筒固定部21の中心軸と直交する平面上で両側に放射状に突き出して略板状の磁石収容部22とバネ収容部23とが一体に形成されて構成されている。
円筒固定部21は、図2、図3に示すように、中心部が固定孔21aとされ、被検出体に設けられた支持軸Laに取り付けられて固定される。固定孔21aには、スプラインが形成され、支持軸Laのスプラインに嵌合されて所定の向き(回転位置)に取り付けられる。円筒固定部21と支持軸Laとの向きを定めて行う固定は、スプラインによる場合に限らず、キーとキー溝とで固定するなど他の構造であってもよい。
なお、磁石保持部材20の円筒固定部21には、後述する検出手段保持部材40が回転可能に取り付けられ、支持軸Laに固定ネジ21bとワッシャ21cを介して検出手段保持部材40の抜け出しが押えられるとともに、磁石保持部材20は、被検出体に固定される(図2、図7参照)。
磁石収容部22は、図2、図3に示すように、円筒固定部21の中心軸と直交する平面上で放射方向の外側に略台形状に突き出して配置され、表面から板厚方向に磁石10を収容する凹部22aが形成されている。凹部22aには、磁石10が取り付けられ、凹部22aの表面よりわずかに低くなるように磁石10が収容されて固定される。
バネ収容部23は、図2、図3に示すように、円筒固定部21の中心軸と直交する平面上で放射方向の外側の磁石収容部22と反対側に略矩形板状に突き出して配置され、放射方向の外側端に開口するコ字状の弾性部材50を挟む開口部23aが形成されている。バネ収容部23は、開口部23aの両端部にアーム部23bを残して(例えるならば、略スパナ形状)形成されている。
バネ収容部23には、図2〜図4、図6に示すように、バネ機構を構成する弾性部材50が収容される。
弾性部材50は、例えば圧縮コイルバネ51と、圧縮コイルバネ51の両端部に当てられる一対の端面部材52とを備える。端面部材52は、圧縮コイルバネ51の外径より大きな円板部52aと、円板部52aの中心部から圧縮コイルバネ51の軸方向内側に突き出す円筒部52bとが一体に形成されている。
圧縮コイルバネ51は、両端部に一対の端面部材52が当てられてバネ収容部23の一対のアーム部23bの間に挟みこむように配置される。これにより、バネ収容部23に挟みこまれる圧縮コイルバネ51は、円筒固定部21(支持軸La)を中心とする半径方向と略直交する方向(支持軸Laを中心とする円弧に沿う方向や支持軸Laを中心とする円周の接線方向)に弾性変形される。
バネ収容部23に挟みこまれた端面部材52は、アーム部23bの板厚より円板部52aの外径が大きく、アーム部23bの板厚方向の表裏両側に円板部52aの一部が突き出した状態となる。これにより、円板部52aの両側の突き出し部分を押すことで、圧縮コイルバネ51を軸方向の両側のいずれからも弾性変形させることができる。
本実施の形態では、図2〜図4に示すように、一対のアーム部23bの間には、圧縮コイルバネ51及び端面部材52に挿通され、圧縮コイルバネ51の軸方向に沿って延びるガイドシャフト53が取り付けられEリングで固定される。ガイドシャフト53には、端面部材52の円筒部52bが摺動可能とされる。これにより、ガイドシャフト53と端面部材52とで圧縮コイルバネ51の軸方向に沿う直線移動をガイドする。
磁気検出手段30は、図2に示すように、磁石10と対向し磁石10に対して相対回転することによる磁界の変化を検出する。本実施の形態では、磁石10が固定され、固定された磁石10に対して磁気検出手段30が回転し、磁界の変化を検出する。
磁気検出手段30は、磁気検出素子31と、回路基板32と、を備えて構成される。磁気検出素子31と電子部品(図示しない)が回路基板32上に実装されて電気的に接続される。磁気検出素子31は、磁石10に対する相対回転に伴う磁界の変化を感知するホールICなどで構成される。電子部品は、磁気検出素子31の出力信号を処理するICチップや保護回路を構成するコンデンサなどの部品で構成される。
磁気検出素子31は、回路基板32の磁石10と対向する面に取り付けられ、電子部品などは回路基板32の磁石10と反対側の面に取り付けられる。
回路基板32は、図示しない配線パターンが形成されて磁気検出素子31や電子部品を電気的に接続する。配線パターンは、電子部品を接続するとともに、例えば電源用の2本の配線および磁気検出手段30からの信号取り出し用の2本の配線を備えて4本の配線で構成される。磁気検出手段30は、検出手段保持部材40内に収容される(図2参照)。回路基板32の配線パターンに接続された配線コード33は、検出手段保持部材40から外部に導出され、外部機器などとの接続に用いられる。
検出手段保持部材40は、図1、図2、図5に示すように、磁石保持部材20を収容して取り囲むハウジング41と、ハウジング41の開口部41aを塞ぐカバー42と、を備えて、金属や樹脂などで構成される。ハウジング41は、図5(a)に示すように、外形が略滴状とされており、基端部(図5(a)での下部)の大きな円弧と先端部(図5(a)での上部)の小さな円弧とを2つの直線で結んだ形状とされている。
ハウジング41は、先端部の小さな円弧を頂点とする略三角形の部分が板状とされ、貫通孔が形成された連結入力部41bとされる。連結入力部41bには、連結ロッドなどを介して、例えば、シフトペダルと連結される。
ハウジング41は、図5(a)に示すように、磁石保持部材20が収容される収容空間41cを備える。収容空間41cは、略三角形の連結入力部41bを除く基端側の大きな円弧を下辺とする略台形状の箱状の凹部で構成される。収容空間41cは、磁石保持部材20全体を収容できる大きさとされ、磁石収容部22およびバネ収容部23を収容し(図3参照)、カバー42を閉じて収容できる収容高さが確保される(図2参照)。
ハウジング41は、被検出体の支持軸Laに固定された磁石保持部材20を収容し、その外側を囲んで支持軸Laを中心に回転可能に装着される。ハウジング41は、収容空間41cに、図2および図5(a)に示すように、磁石保持部材20の円筒固定部21を支持する軸受を構成する回転支持部41dが形成され、カバー42にも、図5(b)に示すように、同軸上に軸受を構成する回転支持部42aが形成してある。これにより、図2および図7に示すように、ハウジング41の収容空間41c内に収容されて固定状態の磁石保持部材20に対して外側を囲むハウジング(検出手段保持部材40)41が回転支持部41dおよび回転支持部42aによって中心軸方向の位置が定められる。これと同時に、ハウジング41は、回転支持部41dおよび回転支持部42a(図2参照)を中心に回転可能に支持される。磁石保持部材20は、支持軸Laに固定ネジ21bとワッシャ21cを介して検出手段保持部材40の抜け出しが押えられるとともに、被検出体に固定される。回転支持部41dおよび回転支持部42aには、ダストシール43が配置され、ハウジング41内へのダストの浸入を防止する。
カバー42は、図5(b)に示すように、ハウジング41の開口部41a(図5(a)参照)に対応する大きな円弧を下辺とする略台形状とされ、ハウジング41の開口部41aを塞いでネジで取り付けられる。カバー42は、既に説明したように、回転支持部42aが形成され、回転支持部42aにダストシール43が配置されている。
検出手段保持部材40のハウジング41は、図1、図2に示すように、基板収容部44と、コード保持部45とを備える。基板収容部44は、回路基板32に実装された磁気検出素子31を収容する空間を構成しており、磁石保持部材20の磁石10と対向するように磁気検出素子31が配置され、この状態を保持して回路基板32がネジや接着剤などで基板収容部44に固定される。
コード保持部45は、基板収容部44の側方に連通して円筒状に形成され、回路基板32に接続された配線コード33をハウジング41の外部に導出できるようにしてある。
本実施の形態では、ハウジング41は、支持軸Laを中心にホームポジションPに対して角度±θの範囲、例えば±3度の範囲で回転可能され、この回転範囲(例えば、6度の範囲)を回転角度の検出範囲としている。ホームポジションPは、例えば、図3に示すように、ハウジング41の連結入力部41bに操作力が作用しない中立位置である。回転角度は、ホームポジション(中立位置)Pを中心にハウジング41を時計回りや反時計回りに回転させる操作力が作用することによって検出が行われる。
このためハウジング41は、先端部の内側部両側にストッパ部46が突き出すように形成してある(図5(a)参照)。ストッパ部46は、略台形状の磁石収容部22の外側面との間に支持軸Laを中心とする円周方向の隙間をあけて対向し、ストッパ部46に磁石収容部22(図2参照)が当たることで回転角度が規制される(図3参照)。なお、回転角度の検出範囲は、ストッパ部46と磁石収容部22の外側面との支持軸Laを中心とする円周方向の隙間を変更することで、任意に設定することができる。
回転角度検出装置1では、回転角度を検出する際、確実に操作された状態で検出や振動などによる誤検出などを防止する必要がある。そこで、ハウジング41がホームポジションPに位置した状態で所定の大きさ以上の操作力が加わった場合にハウジング41の回転が起こり、回転角度の検出ができるようにしてあり、弾性部材50を弾性変形させることによるバネ荷重(バネによる反力)を越えたときに検出を開始する。
ハウジング41の基端部(図5(a)での下部)の内側部両側に一対の押え部47が対向して設けられ圧縮コイルバネ51を挟むように端面部材52に当てられる。カバー42の内側表面にも一対の押え部48が対向して設けられ端面部材52に当てられている。つまり、圧縮コイルバネ51は、それぞれの端面部材52にハウジング41側の押え部47とカバー42側の押え部48が当てられて押えられている。これにより、ハウジング41がホームポジションPから回転する場合には、圧縮コイルバネ51が端面部材52を介して押え部47および押え部48で押して圧縮コイルバネ51を弾性変形させた後に初めてハウジング41が回転されることになる。したがって、圧縮コイルバネ51が弾性変形することによるバネ荷重を調整することで、バネ荷重に打ち勝つ操作力が作用するまで回転が生じないようにする。この圧縮コイルバネ51を弾性変形させることは、ハウジング41のホームポジションPから時計回りや反時計回りのいずれの回転方向からでも生じ、この弾性変形によって回転角度の検出が開始される。ハウジング41の回転が生じた後は、圧縮コイルバネ51がさらに弾性変形され、バネ定数に基づくバネ荷重が発生する。
本実施形態の回転角度検出装置1では、圧縮コイルバネ51が押え部47,48で押される場合に支持軸Laを中心とする円周方向(円弧方向)に押されることになるが、押え部47,48と端面部材52との接触点が変化しても圧縮コイルバネ51の両端部の端面部材52を介して押すことで圧縮コイルバネ51を確実に弾性変形させることができる。また、圧縮コイルバネ51の両端部の端面部材52をガイドシャフト53に沿って直線上を移動するようにガイドすることで、圧縮コイルバネ51が中心軸方向からずれて弾性変形することが防止される。これにより、一層確実に圧縮コイルバネ51を弾性変形させることができ圧縮コイルバネ51により発生するバネ荷重を効率よく安定した反力としてハウジング41に伝えることができる。
このような回転角度検出装置1による回転角度の検出は、例えば、自動二輪車のクイックシフターのシフトペダルの操作の検出を行う場合、磁石保持部材20の円筒固定部21が被検出体の支持軸Laのスプラインに嵌合されて回転位置が定められて回転角度検出装置1が固定される。また、ハウジング41の連結入力部41bにシフトペダルと連動する連結ロッドを連結して操作力が伝達されるようにし、ハウジング41がホームポジションPとなるように設置する。
この後、シフトペダルが操作されると、連結ロッドを介してハウジング41に操作力が作用するが、圧縮コイルバネ51の弾性変形が生じるまでは、ハウジング41は回転せず、設定した弾性変形によるバネ荷重による反力を越えた操作力が加わることによってハウジング41の回転が開始される。
ハウジング41の回転が開始されると、磁石保持部材20に保持された磁石10に対して磁気検出素子31が相対回転され、相対回転にともなう磁界の変化を検知する。磁気検出素子31の検知信号は、例えば、回路基板32に実装されたICチップで処理される。磁気検出素子31では、例えば、回転角度がホームポジションPから角度±θ、例えば±3度の範囲で変化すると、各回転方向で回転角度に比例して直線的に変化する出力信号が出力される。出力信号は、コード保持部45から外部に導出された配線コード33を介して外部機器である変速機の制御部などに送られ、変速操作が自動的に行われる。
このような回転角度検出装置1によれば、ハウジング41の回転にともない磁石保持部材20のバネ収容部23に収容した圧縮コイルバネ51を押え部47,48で押すことで弾性変形させるようにしたので、バネ荷重による反力で運転者は確実にシフトペダルを操作したことを感知することができるとともに、振動などでハウジング41が回転することを防止でき、誤検出が生じることもなく、確実にシフトペダルの操作を検出することができる。
また、磁石保持部材20にバネ収容部23を設け、ハウジング41およびカバー42の押え部47,48で圧縮コイルバネ51を弾性変形する構造としたので、部品点数が少なくバネ機構の構造が簡素化され、回転角度検出装置1を小型化することができる。
また、バネ機構として磁石保持部材20にバネ収容部23を設け、ハウジング41およびカバー42の押え部47,48でバネ収容部23の弾性部材50を押すようにすれば良く、バネ収容部23の配置を磁石保持部材20の円筒固定部21の周囲のいずれの位置にも配置可能となり、例えば図8に示すように、連結入力部41bに対して時計回りに約120度回転させてバネ収容部23を配置することもできる。これにより、ハウジング41を対応した形状に変更することで、圧縮コイルバネ51を弾性変形するバネ機構を変更せずに、回転角度検出装置1を取り付け環境に簡単に合わせて設置することができる。
(変形例)
回転角度検出装置1では、磁石保持部材20に設けるバネ収容部23とハウジング41に設ける押え部47とを互いに反対に設置し、ハウジング41にバネ収容部を設け、磁石保持部材20に押え部を設けて回転にともない弾性部材50を弾性変形させるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、弾性部材50の両端部に当てる端面部材52をガイドシャフト53でガイドして直線上を移動するようにしたが、検出範囲が小さく、弾性部材50の弾性変形にともなう移動範囲が小さい場合などでは、ガイドシャフト53を省略することも可能である。
また、検出対象の一例として自動二輪車のクイックシフターでのシフトペダルの操作の検出としたが、これに限らず他の回転角度の検出に適用することもでき、特に振動環境下での回転角度の検出に好適である。
また、回転角度の検出範囲(±θ)は、例えば±3度の範囲とする場合に限らず、これより小さい範囲や大きい範囲の角度の検出であってもよい。
また、弾性部材50は、圧縮コイルバネ51で構成する場合に限らず、さらバネなど圧縮によりバネ荷重が生じる他の弾性部材で構成することもできる。
以上、実施形態とともに、具体的に説明したように、回転角度検出装置1は、 磁石10と、磁石10を保持する磁石保持部材20と、磁石10と対向し磁石10が相対回転することによる磁界の変化を検出する磁気検出手段30と、磁気検出手段30を保持し、磁石10が磁気検出手段30に対して相対回転するように、磁石保持部材20に対して支持軸Laを中心に回転可能に磁石保持部材20に装着される検出手段保持部材40と、磁石保持部材20と検出手段保持部材40のいずれか一方に設けられ、弾性変形する弾性部材50と、磁石保持部材20と検出手段保持部材40のいずれか他方に設けられ、検出手段保持部材40が磁石保持部材20に対してホームポジションPから回転すると弾性部材50が弾性変形するように弾性部材50を押す押え部47,48と、を備えて構成されている。
かかる構成によれば、弾性部材50を弾性変形させることが磁石保持部材20に収容した弾性部材50と、検出手段保持部材40に設けた押え部47,48で構成することが可能となり、操作にともなう反力を得るための構造を簡素化でき、同心上を相対回転させることで回転角度検出装置1自体の小型化を図ることができる。
回転角度検出装置1は、弾性部材50は、支持軸Laを中心とする半径方向と略直交する直交方向に弾性変形し、一対の押え部47,48は、弾性部材50を直交方向の両側から挟み込むように配置されて構成されている。
かかる構成によれば、弾性部材50をその中心軸からずれることなく弾性変形させることができ、弾性部材50による反力を効率よく操作側の検出手段保持部材40に伝達することができる。
回転角度検出装置1は、弾性部材50は、圧縮コイルバネ51と、圧縮コイルバネ51の両端部に当てられる一対の端面部材52と、を備え、一対の押え部47,48は、一対の端面部材52を挟み込むように配置され、検出手段保持部材40が磁石保持部材40に対してホームポジションPから回転すると端面部材52を介して圧縮コイルバネ51を押すように構成してある。
かかる構成によれば、圧縮コイルバネ51の両端部の端面部材52を介して押して弾性変形させることで、圧縮コイルバネ51が検出手段保持部材40の回転にともなって円周方向に押されても、圧縮コイルバネ51を両端部の端面部材52を介して押すことで直線状に押えて弾性変形させ、確実に反力を発生させることができる。
回転角度検出装置1は、一対の押え部47,48の間に設けられ、圧縮コイルバネ51の軸方向に沿って延び、圧縮コイルバネ51に挿通されるガイドシャフト53を備え、ガイドシャフト53は、圧縮コイルバネ51の軸方向に沿う端面部材52の直線移動をガイドするように構成してある。
かかる構成によれば、圧縮コイルバネ51に当てられた端面部材52がガイドシャフト53によって直線上を移動するようにガイドされることで、弾性変形がガイドシャフト53に沿う直線方向となり、一層が確実に弾性変形させて反力を発生させることができる。
なお、本発明は、各実施形態で説明した構成を単独あるいは組み合わせて構成することができるものである。
また、本発明は、上記実施形態に限定するものではない。例えば、磁石、磁石保持部材、ハウジングなどの材料は、上記の記載に限定するものでなく、同一機能を有するものに変えることもできる。磁気検出素子もホールICに限らず他の素子を用いることもできる。
1 回転検出装置
10 磁石
20 磁石保持部材
21 円筒固定部
21a 固定孔
21b 固定ネジ
21c ワッシャ
22 磁石収容部
22a 凹部
23 バネ収容部
23a 開口部
23b アーム部
30 磁気検出手段
31 磁気検出素子(ホールIC)
32 回路基板
33 配線コード
40 検出手段保持部材
41 ハウジング
41a 開口部
41b 連結入力部
41c 収容空間
41d 回転支持部
42 カバー
42a 回転支持部
43 ダストシール
44 基板収容部
45 コード保持部
46 ストッパ部
47 押え部
48 押え部
50 弾性部材
51 圧縮コイルバネ
52 端面部材
52a 円板部
52b 円筒部
53 ガイドシャフト
La 支持軸
P ホームポジション
θ 回転角度

Claims (4)

  1. 磁石と、
    前記磁石を保持する磁石保持部材と、
    前記磁石と対向し前記磁石が相対回転することによる磁界の変化を検出する磁気検出手段と、
    前記磁気検出手段を保持し、前記磁石が前記磁気検出手段に対して相対回転するように、前記磁石保持部材に対して支持軸を中心に回転可能に前記磁石保持部材に装着される検出手段保持部材と、
    前記磁石保持部材と前記検出手段保持部材のいずれか一方に設けられ、弾性変形する弾性部材と、
    前記磁石保持部材と前記検出手段保持部材のいずれか他方に設けられ、前記検出手段保持部材が前記磁石保持部材に対してホームポジションから回転すると前記弾性部材が弾性変形するように前記弾性部材を押す押え部と、を備える、
    ことを特徴とする回転角度検出装置。
  2. 前記弾性部材は、前記支持軸を中心とする半径方向と略直交する直交方向に弾性変形し、
    一対の前記押え部は、前記弾性部材を前記直交方向の両側から挟み込むように配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転角度検出装置。
  3. 前記弾性部材は、圧縮コイルバネと、前記圧縮コイルバネの両端部に当てられる一対の端面部材と、を備え、
    一対の前記押え部は、前記一対の端面部材を挟み込むように配置され、前記検出手段保持部材が前記磁石保持部材に対して前記ホームポジションから回転すると前記端面部材を介して前記圧縮コイルバネを押す、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の回転角度検出装置。
  4. 一対の前記押え部の間に設けられ、前記圧縮コイルバネの軸方向に沿って延び、前記圧縮コイルバネに挿通されるガイドシャフトを備え、
    前記ガイドシャフトは、前記圧縮コイルバネの軸方向に沿う前記端面部材の直線移動をガイドする、
    ことを特徴とする請求項3に記載の回転角度検出装置。
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