JP2021050923A - 真贋判別装置、真贋判別システム、偽造防止構造体、および真贋判別方法 - Google Patents

真贋判別装置、真贋判別システム、偽造防止構造体、および真贋判別方法 Download PDF

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理司 梅崎
佳正 渡邊
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佳正 渡邊
元気 山下
Genki Yamashita
元気 山下
亘 辻田
Wataru Tsujita
亘 辻田
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Abstract

【課題】真贋判別対象物の真贋判別を精度よく行うことができる真贋判別装置を得ること。【解決手段】真贋判別装置10は、テラヘルツ波発信部21と、テラヘルツ波受信部22と、真贋判別部34と、を備える。テラヘルツ波発信部21は、互いに周波数が異なる少なくとも2種類のテラヘルツ波を発信する。テラヘルツ波受信部22は、テラヘルツ波発信部21によって発信され真贋判別対象物5によって反射された少なくとも2種類のテラヘルツ波を受信する。真贋判別部34は、テラヘルツ波受信部22によって受信された少なくとも2種類のテラヘルツ波の強度を比較し、比較した結果に基づいて、真贋判別対象物5の真贋を判別する。【選択図】図4

Description

本発明は、真贋判別対象物の真贋を判別する真贋判別装置、真贋判別システム、偽造防止構造体、および真贋判別方法に関する。
従来、紙幣、株券、または商品券などの証券には、偽造防止の工夫が施されている。例えば、紫外線を照射すると発光する特殊なインキによって識別マークが印刷される証券が知られている。かかる証券に対し紫外線照射装置から紫外線を照射することで識別マークが発光し、発光する識別マークを識別することで証券の真贋が判別される。しかしながら、紫外線照射装置は比較的広く用いられており容易に入手可能である。そのため、証券に印刷された識別マークは紫外線照射装置とカメラとを用いることで容易に把握され得る。
そこで、特許文献1には、テラヘルツ波を用いて識別可能な偽造防止構造体および真贋判別装置が提案されている。特許文献1に記載の偽造防止構造体には、特定周波数のテラヘルツ波が透過する開口部が形成されており、かかる偽造防止構造体は、真贋の判別が行われる対象物である真贋判別対象物に取り付けられる。特許文献1に記載の真贋判別装置は、偽造防止構造体が取り付けられた真贋判別対象物にテラヘルツ波を照射し、偽造防止構造体の開口部を透過したテラヘルツ波を受信することによって真贋判別対象物の真贋を判別する。
特開2016−141065号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、偽造防止構造体にしわなどがあると、偽造防止構造体を識別できずに真贋判別対象物の真贋を誤って判別してしまう可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、真贋判別対象物の真贋判別を精度よく行うことができる真贋判別装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の真贋判別装置は、テラヘルツ波発信部と、テラヘルツ波受信部と、真贋判別部と、を備える。テラヘルツ波発信部は、互いに周波数が異なる少なくとも2種類のテラヘルツ波を発信する。テラヘルツ波受信部は、テラヘルツ波発信部によって発信され真贋判別対象物によって反射された少なくとも2種類のテラヘルツ波を受信する。真贋判別部は、テラヘルツ波受信部によって受信された少なくとも2種類のテラヘルツ波の強度を比較し、比較した結果に基づいて、真贋判別対象物の真贋を判別する。
本発明によれば、真贋判別対象物の真贋判別を精度よく行うことができる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる真贋判別システムの構成を示す図 実施の形態1にかかる偽造防止構造体の断面図 実施の形態1にかかるテラヘルツ波吸収層の周波数特性を示す図 実施の形態1にかかる真贋判別装置の構成の一例を示す図 実施の形態1にかかる真贋判別装置による真贋判別処理手順の一例を示すフローチャート 実施の形態1にかかる真贋判別装置の制御部のハードウェア構成の一例を示す図 本発明の実施の形態2にかかる真贋判別装置の構成の一例を示す図 実施の形態2にかかるテラヘルツ波吸収層の周波数特性とテラヘルツ波発信部から発信される2種類のテラヘルツ波との関係を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる真贋判別装置、真贋判別システム、偽造防止構造体、および真贋判別方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる真贋判別システムの構成を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる真贋判別システム100は、真贋判別対象物5の本体6に取り付けられる偽造防止構造体1と、真贋判別対象物5へテラヘルツ波を照射することによって真贋判別対象物5の真贋を判別する真贋判別装置10とを備える。テラヘルツ波は、0.1THz〜10THzの周波数を有する電磁波である。
真贋判別対象物5の本体6は、真贋の判別が行われる対象物であり、例えば、証券、公的文書、カード、または電子機器などである。証券は、例えば、紙幣、株券、または商品券などである。電子機器は、例えば、遮断器または電力量計などのように品質が求められる電子機器である。真贋判別対象物5の本体6は、例えば、紙または樹脂などによって形成される。
真贋判別装置10は、真贋判別対象物5のうち偽造防止構造体1が設けられる領域に向けて2種類以上のテラヘルツ波を発信する。真贋判別対象物5に偽造防止構造体1が含まれる場合、真贋判別装置10が発信した2種類以上のテラヘルツ波は偽造防止構造体1によって反射される。偽造防止構造体1は、真贋判別装置10が発信する2種類以上のテラヘルツ波の各々に対する反射率が異なる。
真贋判別装置10は、受信した2種類以上のテラヘルツ波の強度を比較し、比較した結果に基づいて、真贋判別対象物5の真贋を判別する。例えば、真贋判別装置10は、受信した2種類以上のテラヘルツ波の比と予め設定された値である設定値との差が予め設定された範囲内であるか否かに基づいて、真贋判別対象物5の真贋を判別する。真贋判別対象物5が偽造防止構造体1を含む場合、真贋判別装置10で受信される2種類以上のテラヘルツ波の比と設定値との差が予め設定された範囲内になるため、真贋判別装置10は真贋判別対象物5が真であると判定する。また、真贋判別対象物5が偽造防止構造体1を含まない場合、真贋判別装置10で受信される2種類以上のテラヘルツ波の比と設定値との差が予め設定された範囲外になるため、真贋判別装置10は真贋判別対象物5が贋であると判定する。
真贋判別対象物5が紙などで形成される場合、使用による劣化によってしわが生じ、偽造防止構造体1にもしわが生じることがある。偽造防止構造体1にしわが生じている場合、真贋判別装置10から発信されたテラヘルツ波は、偽造防止構造体1のしわの影響により散乱量が増加する。そのため、偽造防止構造体1にしわが生じている場合、真贋判別装置10で受信されるテラヘルツ波の強度である受信強度は偽造防止構造体1にしわがない場合より低下する。また、偽造防止構造体1に汚れが生じた場合においても、真贋判別装置10でのテラヘルツ波の受信強度は偽造防止構造体1に汚れがない場合より低下する。
偽造防止構造体1にしわまたは汚れなどがある場合、偽造防止構造体1にしわまたは汚れなどがない場合に比べ、2種類以上のテラヘルツ波の受信強度は共に低下するが、2種類以上のテラヘルツ波の受信強度の比は変化しないか変化したとしてもその変化は無視できる程度に小さい。そこで、真贋判別装置10は、上述したように、2種類以上のテラヘルツ波の受信強度を比較し、比較した結果に基づいて、真贋判別対象物5の真贋を判別する。これにより、真贋判別装置10は、偽造防止構造体1にしわまたは汚れなどがある場合であっても、真贋判別対象物5の真贋判別を精度よく行うことができる。
以下、真贋判別システム100の構成についてさらに詳細に説明する。まず、偽造防止構造体1について詳細に説明する。図2は、実施の形態1にかかる偽造防止構造体の断面図である。
図2に示すように、偽造防止構造体1は、テラヘルツ波を吸収するテラヘルツ波吸収層2と、真贋判別対象物5の本体6に接着する接着層3と、テラヘルツ波吸収層2と接着層3との間に設けられるテラヘルツ波反射層4とを有する積層体である。偽造防止構造体1は、テラヘルツ波吸収層2、テラヘルツ波反射層4、および接着層3が積層されて構成される。
テラヘルツ波吸収層2は、炭酸カルシウムなどの吸収材料によって形成され、真贋判別装置10から発信される2種類以上のテラヘルツ波の各々に対する吸光度が異なる。図3は、実施の形態1にかかるテラヘルツ波吸収層の周波数特性を示す図である。図3において、縦軸はテラヘルツ波に対するテラヘルツ波吸収層2の吸収率を示し、横軸は周波数を示す。なお、図3に示す吸収率は、テラヘルツ波吸収層2の吸光度を百分率で表したものである。
図3に示すように、テラヘルツ波吸収層2の吸収率のスペクトルは、周波数fをピークとする第1の吸収スペクトル領域と、周波数fをピークとする第2の吸収スペクトル領域とを含む。図3に示す吸収率は、テラヘルツ波が偽造防止構造体1へ入射してから反射により偽造防止構造体1から出射される過程において、入射されるテラヘルツ波のうちテラヘルツ波吸収層2での反射または散乱などによってテラヘルツ波吸収層2を透過しないテラヘルツ波の割合を示す。
図3に示す例では、周波数fを有するテラヘルツ波に対するテラヘルツ波吸収層2の吸収率は、周波数f,fを有するテラヘルツ波に対するテラヘルツ波吸収層2の吸収率に比べて小さく、例えば、0%〜1%の範囲である。周波数fは、第1の吸収スペクトル領域と第2の吸収スペクトル領域との間の周波数である。なお、テラヘルツ波吸収層2の周波数特性は、図3に示す特性に限定されない。例えば、上述した第2の吸収スペクトル領域における吸収率は、周波数fと同じ吸収率であってもよい。また、偽造防止構造体1は、真贋判別装置10が発信する2種類以上のテラヘルツ波の各々に対する反射率が異なる構成であればよく、図3に示す構成に限定されない。
図3に示す周波数特性は計測によって得られるが、テラヘルツ波を発信するデバイスである発信デバイスは、一般に、発信するテラヘルツ波の強度が周波数に応じて異なる特性を有している。この場合、計測される周波数特性は、真贋判別装置10が有する発信デバイスの周波数特性とテラヘルツ波吸収層2の周波数特性とを合わせた特性であってもよい。このように、発信デバイスの周波数特性とテラヘルツ波吸収層2の周波数特性とを合わせた特性を事前に測定することで、発信デバイスが周波数に応じて異なる強度のテラヘルツ波を発信する場合であっても、後述する設定値を容易に決定することができる。
テラヘルツ波反射層4は、テラヘルツ波を反射する。テラヘルツ波反射層4は、銀またはアルミニウムなどの金属材料によって形成され、真贋判別装置10から発信される2種類以上のテラヘルツ波の各々に対する反射率は同じである。テラヘルツ波反射層4の反射率は、例えば、80%〜100%の範囲である。なお、2種類以上のテラヘルツ波の各々に対するテラヘルツ波反射層4の反射率は、真贋判別装置10による真贋判別対象物5の真贋判別の精度に影響を与えない範囲であればよい。例えば、2種類以上のテラヘルツ波の各々に対する反射率は互いに異なっていてもよい。接着層3は、例えば、アクリル樹脂系接着剤またはエポキシ系接着材などによって形成される。
次に、真贋判別装置10について詳細に説明する。図4は、実施の形態1にかかる真贋判別装置の構成の一例を示す図である。図4に示す真贋判別装置10は、計測部11と、制御部12と、表示部13とを備える。表示部13は、例えば、液晶ディスプレイまたはOEL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイである。
計測部11は、テラヘルツ波発信部21と、テラヘルツ波受信部22とを備える。テラヘルツ波発信部21は、上述したテラヘルツ波発信デバイスである。テラヘルツ波発信部21は、真贋判別対象物5のうち偽造防止構造体1が設けられる領域へ向けて互いに異なる周波数を有する2種類以上のテラヘルツ波を発信する。例えば、テラヘルツ波発信部21は、図3に示す周波数fを有するテラヘルツ波、図3に示す周波数fを有するテラヘルツ波、および図3に示す周波数fを有するテラヘルツ波のうち少なくとも2種類のテラヘルツ波を順次発信する。
テラヘルツ波発信部21から発信されたテラヘルツ波は、テラヘルツ波吸収層2を透過してテラヘルツ波反射層4で反射され、再びテラヘルツ波吸収層2を透過して偽造防止構造体1から出射される。以下、周波数fを有するテラヘルツ波をテラヘルツ波Wと記載し、周波数fを有するテラヘルツ波をテラヘルツ波Wと記載し、周波数fを有するテラヘルツ波をテラヘルツ波Wと記載する。
テラヘルツ波受信部22は、テラヘルツ波発信部21によって発信され偽造防止構造体1で反射された2種類以上のテラヘルツ波を順次受信する。テラヘルツ波発信部21およびテラヘルツ波受信部22の各々は、例えば、共鳴トンネルダイオードなどのデバイスである。また、テラヘルツ波発信部21は、差周波発生方式のデバイスなどであってもよく、テラヘルツ波受信部22は、テラヘルツ分光器などであってもよい。
制御部12は、発信制御部31と、AD(Analog to Digital)変換部32と、記憶部33と、真贋判別部34とを備える。発信制御部31は、テラヘルツ波発信部21からのテラヘルツ波の発信を制御する電圧または電流をテラヘルツ波発信部21へ出力する。テラヘルツ波発信部21は、発信制御部31から出力される電圧または電流に応じた周波数のテラヘルツ波を発信する。
AD変換部32は、テラヘルツ波受信部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号へ変換し、変換したデジタル信号を真贋判別部34へ出力する。テラヘルツ波受信部22から出力されるアナログ信号は、テラヘルツ波受信部22で受信されるテラヘルツ波の波形を表す信号である。
記憶部33は、真贋判別対象物5の真贋を判別するための設定値C1,C2などの設定値を記憶する。以下において、設定値C1,C2の各々を個別に区別せずに示す場合、設定値Cと記載する場合がある。設定値Cは、2種類以上のテラヘルツ波に対する偽造防止構造体1の反射率の比に基づいて設定される。2種類以上のテラヘルツ波に対するテラヘルツ波反射層4の反射率が同じであれば、2種類以上のテラヘルツ波に対する偽造防止構造体1の反射率の比は、2種類以上のテラヘルツ波に対するテラヘルツ波吸収層2の透過率の比と同じである。テラヘルツ波吸収層2の透過率は、テラヘルツ波吸収層2の吸収率を1から減算した値である。
例えば、テラヘルツ波Wに対するテラヘルツ波吸収層2の吸収率が90%であり、テラヘルツ波Wに対するテラヘルツ波吸収層2の吸収率が0%であるとする。また、テラヘルツ波W,Wに対するテラヘルツ波反射層4の反射率は、100%であるとする。この場合、テラヘルツ波Wに対する偽造防止構造体1の反射率は10%であり、テラヘルツ波Wに対する偽造防止構造体1の反射率は100%である。
したがって、偽造防止構造体1から反射されるテラヘルツ波Wの強度は、偽造防止構造体1から反射されるテラヘルツ波Wの強度の10倍である。そのため、設定値C1は、「10」に設定される。なお、テラヘルツ波反射層4でのテラヘルツ波W,Wの反射率が互いに同じであれば、テラヘルツ波反射層4でのテラヘルツ波W,Wの反射率が100%でない場合であっても、テラヘルツ波W,Wに対する偽造防止構造体1の反射率の比は変わらない。
また、テラヘルツ波Wに対するテラヘルツ波吸収層2の吸収率が90%であり、テラヘルツ波Wに対するテラヘルツ波吸収層2の吸収率が45%であるとする。また、テラヘルツ波反射層4でのテラヘルツ波W,Wの反射率は、100%であるとする。この場合、テラヘルツ波Wに対する偽造防止構造体1の反射率は10%であり、テラヘルツ波Wに対する偽造防止構造体1の反射率は55%である。そのため、設定値C2は、「5.5」に設定される。
真贋判別部34は、AD変換部32から出力されるデジタル信号と記憶部33に記憶された設定値Cとに基づいて、真贋判別対象物5の真贋を判別する。真贋判別部34は、読出部41と、信号処理部42と、判別部43とを備える。
読出部41は、記憶部33から設定値Cを読み出す。信号処理部42は、AD変換部32から出力されるデジタル信号に基づいて、テラヘルツ波受信部22で受信される2種類以上のテラヘルツ波の各々の強度である受信強度を算出する。また、信号処理部42は、2種類以上のテラヘルツ波の受信強度の比である強度比Rを算出する。
例えば、テラヘルツ波発信部21からテラヘルツ波Wとテラヘルツ波Wとが順次発信され、偽造防止構造体1によって反射されたテラヘルツ波Wとテラヘルツ波Wがテラヘルツ波受信部22で受信されたとする。この場合、信号処理部42は、AD変換部32から出力されるデジタル信号に基づいて、テラヘルツ波Wの受信強度とテラヘルツ波Wの受信強度とを算出する。そして、信号処理部42は、テラヘルツ波Wの受信強度に対するテラヘルツ波Wの受信強度の比RABを強度比Rとして算出する。
また、テラヘルツ波発信部21からテラヘルツ波Wとテラヘルツ波Wとテラヘルツ波Wとが順次発信され、偽造防止構造体1によって反射されたテラヘルツ波Wとテラヘルツ波Wとテラヘルツ波Wがテラヘルツ波受信部22で受信されたとする。この場合、信号処理部42は、AD変換部32から出力されるデジタル信号に基づいて、テラヘルツ波Wの受信強度とテラヘルツ波Wの受信強度とテラヘルツ波Wの受信強度とを算出する。そして、信号処理部42は、テラヘルツ波Wの受信強度に対するテラヘルツ波Wの受信強度の比RABとテラヘルツ波Wの受信強度に対するテラヘルツ波Wの受信強度の比RACとを強度比Rとして算出する。
判別部43は、強度比Rと設定値Cとの差が予め設定された範囲内であるか否かに基づいて、真贋判別対象物5の真贋を判別する。判別部43は、強度比Rと設定値Cとの差が予め設定された範囲内である場合、真贋判別対象物5は真であると判別する。また、判別部43は、強度比Rと設定値Cとの差が予め設定された範囲外である場合、真贋判別対象物5は贋であると判別する。
例えば、テラヘルツ波発信部21からテラヘルツ波Wとテラヘルツ波Wとが順次発信され、偽造防止構造体1によって反射されたテラヘルツ波Wとテラヘルツ波Wがテラヘルツ波受信部22で受信されたとする。この場合、読出部41は、設定値C1を記憶部33から読み出す。判別部43は、テラヘルツ波Wの受信強度に対するテラヘルツ波Wの受信強度の比RABと設定値C1との差が予め設定された範囲内であるか否かに基づいて、真贋判別対象物5の真贋を判別する。
また、テラヘルツ波発信部21からテラヘルツ波Wとテラヘルツ波Wとテラヘルツ波Wとが順次発信され、偽造防止構造体1によって反射されたテラヘルツ波Wとテラヘルツ波Wとテラヘルツ波Wがテラヘルツ波受信部22で受信されたとする。この場合、読出部41は、設定値C1,C2を記憶部33から読み出す。判別部43は、比RABと設定値C1との差が予め設定された範囲内であり、且つ比RACと設定値C2との差が予め設定された範囲内である場合に、真贋判別対象物5が真であると判定する。
なお、上述した例では、判別部43は、真贋判別対象物5に偽造防止構造体1が含まれるか否かに応じて、真贋判別対象物5の真贋を判別するが、判別部43による真贋の判別方法は、上述した例に限定されない。例えば、テラヘルツ波吸収層2の形状が識別マークを表してもよい。識別マークは、文字、記号、または模様などによって構成される。テラヘルツ波吸収層2は、例えば、パターニングなどによって識別マークに対応する形状に形成される。
判別部43は、テラヘルツ波吸収層2の形状が識別マークを表す場合、真贋判別対象物5のうち、強度比Rと設定値Cとの差が予め設定された範囲内である領域を判定する。判別部43は、真贋判別対象物5のうち強度比Rと設定値Cとの差が予め設定された範囲内である領域の形状と、比較用形状とを比較する。判別部43は、強度比Rと設定値Cとの差が予め設定された範囲内である領域の形状と比較用形状との一致度が予め設定された値以上である場合に、真贋判別対象物5が真であると判定する。比較用形状は、しわのない状態の偽造防止構造体1のテラヘルツ波吸収層2と同一形状である。かかる比較用形状を示す情報は記憶部33に記憶され、読出部41によって記憶部33から読み出される。
このように、判別部43は、真贋判別対象物5のうち強度比Rと設定値Cとの差が予め設定された範囲内である領域の形状が、識別マークの形状と同じであるか否かに基づいて、真贋判別対象物5の真贋を判別することができる。
また、記憶部33は、設定値Cに代えて、基準範囲Arを示す情報を記憶することもできる。この場合、読出部41は、記憶部33から基準範囲Arを示す情報を読み出す。判別部43は、強度比Rが基準範囲Ar内にあるか否かに基づいて、真贋判別対象物5の真贋を判別する。
また、上述した例では、テラヘルツ波発信部21からテラヘルツ波Wが発信される例を説明したが、テラヘルツ波発信部21からテラヘルツ波Wは発信されなくてもよい。また、テラヘルツ波発信部21は、周波数が異なる4種類以上のテラヘルツ波の受信強度を比較し、比較した結果に基づいて、真贋判別対象物5の真贋を判別することもできる。
図5は、実施の形態1にかかる真贋判別装置による真贋判別処理手順の一例を示すフローチャートである。図5に示すように、真贋判別装置10のテラヘルツ波発信部21は、2種類以上のテラヘルツ波を真贋判別対象物5へ照射する(ステップS10)。ステップS10において、2種類以上のテラヘルツ波は、真贋判別対象物5のうち偽造防止構造体1が設けられる領域に照射される。真贋判別装置10のテラヘルツ波受信部22は、真贋判別対象物5によって反射した2種類以上のテラヘルツ波を受信する(ステップS11)。真贋判別対象物5が偽造防止構造体1を含む場合、ステップS11において受信されるテラヘルツ波は、真贋判別対象物5に含まれる偽造防止構造体1によって反射されたテラヘルツ波である。
真贋判別装置10の制御部12は、ステップS11でテラヘルツ波受信部22が受信した2種類以上のテラヘルツ波の強度を検出する(ステップS12)。制御部12は、ステップS11でテラヘルツ波受信部22が受信した2種類以上のテラヘルツ波の強度の比である強度比Rを算出する(ステップS13)。制御部12は、強度比Rと設定値Cとの差が予め設定された範囲内であるか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14において、真贋判別対象物5が偽造防止構造体1を含む場合、強度比Rと設定値Cとの差が予め設定された範囲内になり、真贋判別対象物5が偽造防止構造体1を含まない場合、強度比Rと設定値Cとの差が予め設定された範囲外になる。
制御部12は、強度比Rと設定値Cとの差が予め設定された範囲内であると判定した場合(ステップS14:Yes)、真贋判別対象物5が真であると判定する(ステップS15)。また、制御部12は、強度比Rと設定値Cとの差が予め設定された範囲内ではないと判定した場合(ステップS14:No)、真贋判別対象物5が贋であると判定する(ステップS16)。
制御部12は、ステップS15の処理またはステップS16の処理が終了した場合、判別結果を表示部13に表示させ(ステップS17)、図5に示す処理を終了する。制御部12は、真贋判別対象物5が真であると判別した場合、ステップS17において、真贋判別対象物5が真であることを示す情報を表示部13に表示させる。また、制御部12は、真贋判別対象物5が贋であると判別した場合、ステップS17において、真贋判別対象物5が贋であることを示す情報を表示部13に表示させる。
図6は、実施の形態1にかかる真贋判別装置の制御部のハードウェア構成の一例を示す図である。図6に示すように、真贋判別装置10の制御部12は、プロセッサ101と、メモリ102と、入出力回路103とを備えるコンピュータを含む。プロセッサ101、メモリ102、および入出力回路103は、例えば、バス104によって互いにデータの送受信が可能である。
記憶部33は、メモリ102によって実現される。AD変換部32は、入出力回路103によって実現される。プロセッサ101は、メモリ102に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、発信制御部31および真贋判別部34の機能を実行する。プロセッサ101は、例えば、処理回路の一例であり、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、およびシステムLSI(Large Scale Integration)のうち1つ以上を含む。
メモリ102は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、およびEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)のうち1つ以上を含む。また、メモリ102は、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録された記録媒体を含む。かかる記録媒体は、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルメモリ、光ディスク、コンパクトディスク、およびDVD(Digital Versatile Disc)のうち1つ以上を含む。なお、制御部12は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)およびFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路を含んでいてもよい。
以上のように、実施の形態1にかかる真贋判別装置10は、テラヘルツ波発信部21と、テラヘルツ波受信部22と、真贋判別部34と、を備える。テラヘルツ波発信部21は、互いに周波数が異なる少なくとも2種類のテラヘルツ波を発信する。テラヘルツ波受信部22は、テラヘルツ波発信部21によって発信され真贋判別対象物5によって反射された少なくとも2種類のテラヘルツ波を受信する。真贋判別部34は、テラヘルツ波受信部22によって受信された少なくとも2種類のテラヘルツ波の強度を比較し、比較した結果に基づいて、真贋判別対象物5の真贋を判別する。偽造防止構造体1にしわまたは汚れなどがある場合、2種類以上のテラヘルツ波の受信強度の比は変化しないか変化してもその変化は無視できる程度に小さいため、真贋判別装置10は、真贋判別対象物5の真贋判別を精度よく行うことができる。
また、真贋判別部34は、少なくとも2種類のテラヘルツ波の強度の比と予め設定された設定値Cとの差に基づいて、真贋判別対象物5の真贋を判別する。これにより、例えば、テラヘルツ波受信部22で受信される少なくとも2種類のテラヘルツ波の強度の比を予め計測することによって基準になる設定値Cを適切に設定することができる。
また、実施の形態1にかかる真贋判別システム100は、真贋判別装置10と偽造防止構造体1とを備える。偽造防止構造体1は、テラヘルツ波吸収層2と、接着層3と、テラヘルツ波反射層4とを備える。テラヘルツ波吸収層2は、少なくとも2種類のテラヘルツ波の各々に対する吸光度が異なる。接着層3は、真贋判別対象物5の本体6に接着する。テラヘルツ波反射層4は、テラヘルツ波吸収層2と接着層3との間に設けられ、少なくとも2種類のテラヘルツ波を反射する。これにより、真贋判別対象物5の真贋判別を精度よく行うことができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2では、2種類以上のテラヘルツ波の各々を単一周波数で発信することに代えて、2種類以上のテラヘルツ波の各々を周波数変調により発信する点で、実施の形態1と異なる。以下においては、実施の形態1と同様の機能を有する構成要素については同一符号を付して説明を省略し、実施の形態1の真贋判別装置10と異なる点を中心に説明する。
図7は、本発明の実施の形態2にかかる真贋判別装置の構成の一例を示す図である。図7に示すように、実施の形態2にかかる真贋判別装置10Aは、制御部12に代えて、制御部12Aを有する点で、真贋判別装置10と異なる。制御部12Aは、発信制御部31に代えて、発信制御部31Aを有すると共に、周波数変調部35をさらに有する点で、制御部12と異なる。
発信制御部31Aは、テラヘルツ波発信部21から発信されるテラヘルツ波の種類に応じた電圧を周波数変調部35へ出力する。例えば、発信制御部31Aは、周波数fを含む周波数帯のテラヘルツ波をテラヘルツ波発信部21に発信させる場合に第1の電圧を周波数変調部35へ出力する。また、発信制御部31Aは、周波数fを含む周波数帯のテラヘルツ波をテラヘルツ波発信部21に発信させる場合に第1の電圧とは異なる第2の電圧を周波数変調部35へ出力する。
周波数変調部35は、発信制御部31Aから出力される電圧に応じた周波数帯においてテラヘルツ波の周波数を周期的に変化させ出力させるための電圧または電流をテラヘルツ波発信部21へ出力する。例えば、発信制御部31Aから出力される電圧が第1の電圧であるとする。この場合、周波数変調部35は、テラヘルツ波発信部21から周波数fを含む周波数帯で周波数が周期的に変化するテラヘルツ波が発信されるように、同一の振幅で周波数を変調させた電圧または電流をテラヘルツ波発信部21へ供給する。
また、発信制御部31Aから出力される電圧が第2の電圧であるとする。この場合、周波数変調部35は、テラヘルツ波発信部21から周波数fを含む周波数帯で周波数が周期的に変化するテラヘルツ波が発信されるように、同一の振幅で周波数を変調させた電圧または電流をテラヘルツ波発信部21へ供給する。
テラヘルツ波発信部21は、周波数変調部35から出力される電圧および電流に基づいて2種類以上のテラヘルツ波の各々を周波数変調によって順次発信する。図8は、実施の形態2にかかるテラヘルツ波吸収層の周波数特性とテラヘルツ波発信部から発信される2種類のテラヘルツ波との関係を示す図である。図8に示すテラヘルツ波吸収層2の周波数特性は、図3に示すテラヘルツ波吸収層2の周波数特性と同じである。
図8に示す例では、真贋判別装置10Aから発信されるテラヘルツ波は2種類である。2種類のテラヘルツ波のうち一方のテラヘルツ波は、中心周波数が周波数fであり且つ変調幅fWを有するテラヘルツ波であり、他方のテラヘルツ波は、中心周波数が周波数fであり且つ変調幅fWを有するテラヘルツ波である。
中心周波数が周波数fであり且つ変調幅fWを有するテラヘルツ波に対する偽造防止構造体1の見かけの吸収率は、周波数fのテラヘルツ波が偽造防止構造体1へ照射された場合に比べて低くなる。また、中心周波数が周波数fであり且つ変調幅fWを有するテラヘルツ波に対する偽造防止構造体1の見かけの吸収率は、周波数fのテラヘルツ波が偽造防止構造体1へ照射された場合に比べて高くなる。なお、見かけの吸収率とは、周波数変調の1周期分のテラヘルツ波に対する偽造防止構造体1の計測上の吸収率である。
2種類のテラヘルツ波のうち一方のテラヘルツ波に対する偽造防止構造体1の見かけの吸収率と他方のテラヘルツ波に対する偽造防止構造体1の見かけの吸収率とが近づくと、強度比Rが小さくなるため、真贋判別対象物5に対する真贋の判別精度が低下する。
そこで、真贋判別装置10Aの周波数変調部35では、周波数fA1〜周波数fA2の範囲で変調されるように変調幅fWが設定される。周波数fA1〜周波数fA2の範囲の周波数に対する偽造防止構造体1の吸収率は、周波数fに対する偽造防止構造体1の吸収率Rの50%以上である。これにより、中心周波数が周波数fであり且つ変調幅fWを有するテラヘルツ波に対する偽造防止構造体1の見かけの吸収率の過度の低下が防止される。
また、周波数変調部35では、周波数fB1〜周波数fB2の範囲で変調されるように変調幅fWが設定される。周波数fB1〜周波数fB2の範囲の周波数に対する偽造防止構造体1の吸収率は、周波数fに対する偽造防止構造体1の吸収率Rの10%以下である。これにより、中心周波数が周波数fであり且つ変調幅fWを有するテラヘルツ波に対する偽造防止構造体1の見かけの吸収率の過度の上昇が防止される。
このように、真贋判別装置10Aでは、2種類のテラヘルツ波に対する偽造防止構造体1の見かけの吸収率の過度の低下および上昇を抑えることができるため、強度比Rが小さくなりすぎることを抑制できる。そのため、真贋判別装置10Aは、真贋判別対象物5に対する真贋の誤判別を抑制することができる。なお、変調幅fW,fWは、真贋判別対象物5に対する真贋の誤判別を抑制できる範囲で設定されればよく、上述した例に限定されない。
このように、真贋判別装置10Aでは、各々周波数変調された2種類以上のテラヘルツ波がテラヘルツ波発信部21から発信される。これにより、真贋判別装置10Aでは、テラヘルツ波発信部21と偽造防止構造体1との間で多重反射による干渉ノイズによる誤判別を抑制することができる。以下、多重反射による干渉ノイズについて説明する。
ここで、テラヘルツ波発信部21から発信されるテラヘルツ波が単一周波数の連続波であり且つテラヘルツ波受信部22で受信されるテラヘルツ波の強度が予め設定された時間間隔で繰り返し検出が行われる場合を考える。この場合、テラヘルツ波発信部21と偽造防止構造体1との間でテラヘルツ波の多重反射が発生すると、テラヘルツ波はテラヘルツ波発信部21と偽造防止構造体1との間で反射しながら減衰していく。テラヘルツ波発信部21は連続してテラヘルツ波を発信する。そのため、テラヘルツ波の多重反射の状態は、テラヘルツ波発信部21から発信された新たなテラヘルツ波の多重反射と新たなテラヘルツ波の前にテラヘルツ波発信部21から発信されたテラヘルツ波の多重反射が混在した状態になる。
テラヘルツ波の受信強度が検出される際に、多重反射したテラヘルツ波がテラヘルツ波受信部22での検出レベル未満に減衰していない場合、テラヘルツ波受信部22によって受信されるテラヘルツ波の波形に干渉ノイズが含まれる。かかる干渉ノイズは、計測部11と偽造防止構造体1の間の距離によって強度が変化する。そのため、例えば、偽造防止構造体1にしわがある場合、干渉ノイズの強度が変化し、真贋判別対象物5の真贋を誤って判別してしまう要因になる。
そこで、真贋判別装置10Aは、周波数変調されたテラヘルツ波を真贋判別対象物5へ照射する。このように、テラヘルツ波の周波数を時間と共に変化させることで、テラヘルツ波が単一周波数の連続波である場合に比べ、テラヘルツ波の多重反射による干渉ノイズを低減することができ、真贋判別の精度を向上させることができる。
また、上述した例では、真贋判別装置10Aは、2種類のテラヘルツ波を発信するが、真贋判別装置10と同様に、3種類以上のテラヘルツ波を発信することもできる。例えば、真贋判別装置10Aのテラヘルツ波発信部21は、中心周波数が周波数fであり且つ変調幅fWを有するテラヘルツ波を発信することができる。真贋判別装置10Aの判別部43は、真贋判別装置10の判別部43と同様の処理に、3種類以上のテラヘルツ波の受信強度に基づいて、真贋判別対象物5の真贋を判別することができる。
図7に示す真贋判別装置10Aの制御部12Aのハードウェア構成は、図6に示す真贋判別装置10の制御部12のハードウェア構成と同じである。プロセッサ101は、メモリ102に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、発信制御部31Aおよび周波数変調部35の機能を実行することができる。
以上のように、実施の形態2にかかる真贋判別装置10Aは、少なくとも2種類のテラヘルツ波の各々を周波数変調によりテラヘルツ波発信部21に発信させる周波数変調部35を備える。そのため、真贋判別対象物5の真贋判別を精度よく行うことができる。
なお、実施の形態1,2にかかる真贋判別装置10,10Aは、表示部13を有するが、表示部13を有しない構成であってもよい。例えば、表示部13はスマートフォンなどの端末装置の表示部であってもよい。この場合、真贋判別装置10,10Aには無線または有線による通信を行う通信部が設けられ、真贋判別装置10,10Aは、通信部を介して、端末装置へ真贋判別結果を示す情報を送信することができる。端末装置は、真贋判別装置10,10Aから無線通信によって受信した真贋判別結果を示す情報を表示部13に表示する。なお、真贋判別装置10,10Aと端末装置との間の通信は、例えば、無線LAN(Local Area Network)通信またはBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信などによって行われる。また、真贋判別装置10,10Aと端末装置との間で送受信される情報は、真贋判別結果を示す情報に限定されず、端末装置から真贋判別装置10,10Aを制御するための制御信号であってもよい。また、真贋判別装置10,10Aは、2以上の装置から構成されてもよい。
また、真贋判別対象物5の本体6は、上述したように、電子機器であってもよい。この場合、偽造防止構造体1は、例えば、電子機器の筐体表面または筐体内側に取り付けられる。電子機器の筐体は、プラスチックなどの樹脂部材によって構成される。テラヘルツ波は、プラスチックなどの樹脂部材を透過する特徴を有している。そのため、電子機器の筐体の内側に偽造防止構造体1を取り付けた場合であっても、電子機器を分解することなく真贋の判別を行うことができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 偽造防止構造体、2 テラヘルツ波吸収層、3 接着層、4 テラヘルツ波反射層、5 真贋判別対象物、10,10A 真贋判別装置、11 計測部、12,12A 制御部、13 表示部、21 テラヘルツ波発信部、22 テラヘルツ波受信部、31,31A 発信制御部、32 AD変換部、33 記憶部、34 真贋判別部、35 周波数変調部、41 読出部、42 信号処理部、43 判別部、100 真贋判別システム。

Claims (6)

  1. 互いに周波数が異なる少なくとも2種類のテラヘルツ波を発信するテラヘルツ波発信部と、
    前記テラヘルツ波発信部によって発信され真贋判別対象物によって反射された前記少なくとも2種類のテラヘルツ波を受信するテラヘルツ波受信部と、
    前記テラヘルツ波受信部によって受信された前記少なくとも2種類のテラヘルツ波の強度を比較し、比較した結果に基づいて、前記真贋判別対象物の真贋を判別する真贋判別部と、を備える
    ことを特徴とする真贋判別装置。
  2. 前記真贋判別部は、
    前記少なくとも2種類のテラヘルツ波の強度の比と予め設定された値との差に基づいて、前記真贋判別対象物の真贋を判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載の真贋判別装置。
  3. 前記少なくとも2種類のテラヘルツ波の各々を周波数変調により前記テラヘルツ波発信部に発信させる周波数変調部を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の真贋判別装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の真贋判別装置と、
    偽造防止構造体と、を備え、
    前記偽造防止構造体は、
    前記少なくとも2種類のテラヘルツ波の各々に対する吸光度が異なるテラヘルツ波吸収層と、
    前記真贋判別対象物の本体に接着する接着層と、
    前記テラヘルツ波吸収層と前記接着層との間に設けられ、前記少なくとも2種類のテラヘルツ波を反射するテラヘルツ波反射層と、を備える
    ことを特徴とする真贋判別システム。
  5. 互いに周波数が異なる少なくとも2種類のテラヘルツ波の各々に対する吸光度が異なるテラヘルツ波吸収層と、
    真贋判別対象物の本体に接着する接着層と、
    前記テラヘルツ波吸収層と前記接着層との間に設けられ、前記少なくとも2種類のテラヘルツ波を反射するテラヘルツ波反射層と、を備える
    ことを特徴とする偽造防止構造体。
  6. 互いに周波数が異なる少なくとも2種類のテラヘルツ波を発信するテラヘルツ波発信ステップと、
    前記テラヘルツ波発信ステップによって発信され真贋判別対象物によって反射された前記少なくとも2種類のテラヘルツ波を受信するテラヘルツ波受信ステップと、
    前記テラヘルツ波受信ステップによって受信された前記少なくとも2種類のテラヘルツ波の強度を比較し、比較した結果に基づいて、前記真贋判別対象物の真贋を判別する真贋判別ステップと、を含む
    ことを特徴とする真贋判別方法。
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