JP2021050804A - 管継手 - Google Patents
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Abstract
Description
管継手は、樹脂管が溶融接続される樹脂継手部と、金属管がネジ嵌合により接続される金属継手部とが、互いに接続されて構成されている。
金属継手部には、六角形状の係合部が一体に設けられている。互いにネジ嵌合した金属継手部及び金属管を螺合する際に、係合部にパイプレンチやスパナ等の工具が取付けられる。
管継手における金属継手部の軸線方向の長さが短くなると、管継手の収まりが向上する(管継手を所定の空間内に収納し易くなる)。しかしながら、金属継手部に第1工具を取付ける際に、樹脂継手部に第1工具が干渉して、管継手に金属管を接続する作業性が低下する。
本発明の管継手は、樹脂管が溶融接続される溶融接続部を有する樹脂継手部と、第1端部に金属管がネジ嵌合により接続されるネジ部が形成され、第2端部の外側の表面が前記樹脂継手部に覆われた金属継手部と、前記金属継手部の軸線方向に見たときに六角形状を呈し、前記金属継手部の外周面に設けられた係合部と、を備え、前記係合部の内接円の径は、前記樹脂継手部における前記金属継手部側の端部の外径よりも大きいことを特徴としている。
この際に、金属管に第2工具が取付けられているため、第1工具の軸線方向の長さ(幅)が係合部の軸線方向の長さより長いと、第1工具が係合部よりも第1端部側に張り出すことができない場合がある。
従って、工具を用いて管継手に金属管を接続する作業性を確保しつつ、管継手の軸線方向の長さを短くして、管継手の収まりを向上させることができる。
一般的に、係合部の軸線方向の長さは10mmである。また、金属継手部における係合部と樹脂継手部と間の部分は、管継手の金属継手部と樹脂管とを固定するのに用いられ、この部分の軸線方向の長さは25mmである。係合部の第1端部側の端と樹脂継手部との軸線方向の距離を、10mmと25mmとの和の35mmよりも短い35mm未満とすることで、金属継手部の軸線方向の長さをより確実に短くすることができる。
係合部の第1端部側の端と樹脂継手部との軸線方向の距離が10mm以上50mm未満であることで、係合部の第1端部側の端と樹脂継手部との軸線方向の距離が、従来の管継手における係合部の第1端部側の端と樹脂継手部との軸線方向の距離よりも短くなる。また、一般的に第1工具の軸線方向の長さは15mm以上40mm以下である。このため、第1工具が係合部から第2端部側に張り出しても、係合部に第1工具が取付けられる。従って、係合部の外周面に第1工具を取付けて、第1工具を用いて管継手に金属管を接続する作業性を確保しつつ、管継手の収まりを向上させることができる。
この発明によれば、管継手における軸線方向の長さをより短くすることができる。
この発明によれば、把持部により樹脂管を把持して、管継手に樹脂管を容易に接続することができる。
以下、本発明に係る管継手の第1実施形態を、図1から図4を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の管継手1は、いわゆるソケット型の継手(変換継手)であり、樹脂管200と金属管210とを接続する。なお、図1では、樹脂管200及び金属管210を二点鎖線で示している。
以下では、まず樹脂管200及び金属管210について説明する。
金属管210は、円筒状の口金211と、多層管212と、を備えている。なお、管継手1と接続されるものは金属管210に限るものではなく、金属製のネジ部を備えた圧力計や流量計、温度計等の計器類でもよい。
口金211の第1端部の内周面には、管雌ネジ部214が形成されている。第1端部の外周面には、スパナ等の第2工具222を係合させるための管係合部215が形成されている。口金211における第1端部とは反対側の第2端部は、多層管212との接続部216になっている。
多層管212は、図示はしないが、管状に形成されたポリエチレン樹脂層、アルミニウム層等を、径方向に積層して構成されている。多層管212の端部は、口金211の接続部216に外嵌されている。
なお、金属管210の構成はこれに限定されない。
樹脂継手部10及び金属継手部30は、それぞれ円筒状に形成されている。樹脂継手部10及び金属継手部30は、互いに共通の軸線上に、この軸線に沿う方向に位置をずらして配置された状態で互いに接続されている。以下では、この共通の軸線を、軸線Oと言う。軸線Oに直交する方向を径方向と言い、軸線O回りに周回する方向を周方向という。樹脂継手部10に対する金属継手部30側を先端側と言い、金属継手部30に対する樹脂継手部10側を基端側と言う。
継手本体11は、円筒状に形成されている。継手本体11は、軸線O上に配置されている。継手本体11における基端側の部分の内径、及び樹脂管200の外径は、互いに同等である。
加熱線は、例えばニクロム線で形成されている。加熱線は、ニクロム線をコイル状に形成して構成され、継手本体11の内周面における基端側の部分に配置されている。
樹脂継手部10は、端子ピン14を一対備えている。なお、一対の端子ピン14、継手本体11における基端側の部分、及び加熱線で、樹脂管200が溶融接続される溶融接続部16を構成する。
ボス15は、円筒状に形成されて継手本体11の外周面に設けられている。ボス15は、各端子ピン14を囲んでいる。
継手本体11及びボス15は、樹脂管200と同様の材料で一体に形成されている。
継手本体11の外周面における一対の端子ピン14の間に位置する部分には、インジケータ用の小突起19が配置されている。小突起19は、継手本体11の外周面に形成された穴内に配置されている。
小突起19は、樹脂継手部10と樹脂管200との接続が良好に行われると、径方向外側に向かって突出する。
把持片26は、継手本体11の基端面に固定されている。把持片26,27の第2端部同士は、軸線Oに平行な他の軸線周り互いに回転可能に連結されている。係止部材28は、把持片26の第1端部に回転可能に連結されている。係止部材28は、把持片26,27の第1端部同士を連結したり、この連結を解除したりすることができる。
係止部材28により互いの第1端部を連結された把持片26,27全体としての内径、及び樹脂管200の外径は、互いに同等である。係止部材28により互いの第1端部を連結された把持片26,27は、把持片26,27の間に配置された樹脂管200を把持する。
なお、把持部25の構成は、これに限定されない。
連結部31、直管部32、及びネジ接続部33は、それぞれ円筒状に形成されている。連結部31、直管部32、及びネジ接続部33は、軸線O上に、基端側から先端側に向かってこの順に配置されている。連結部31は、金属継手部30の基端部(第2端部)に形成されている。ネジ接続部33は、金属継手部30の先端部(第1端部)に形成されている。金属継手部30の先端部は、金属継手部30の基端部とは反対側の端部である。
金属継手部30において、連結部31からネジ接続部33に向かう向きが先端側であり、ネジ接続部33から連結部31に向かう向きが基端側である。
連結部31の外周面には、環状突起(不図示)が連結部31と同軸に配置されている。環状突起の外周面には、ローレット溝(不図示)が形成されている。ローレット溝の種類は特に限定されないが、ローレット溝の種類は、例えばJIS B 0951:1962に規定される、アヤ目 m0.5である。
連結部31及び環状突起の径方向外側の表面は、樹脂継手部10の継手本体11に覆われている。ローレット溝の溝内に継手本体11の一部が入り込むことで、樹脂継手部10に対して金属継手部30の連結部31が軸線O周りに回転するのが規制されている。
係合部40の内接円C1の径は、継手本体11の先端部(金属継手部30側の端部)の外径よりも大きい。なお、継手本体11の先端部にカシメリング18が取付けられている場合には、係合部40の内接円C1の径をカシメリング18の外径よりも大きくする。
係合部40は、互いに平行な一対の表面40aを3組備えている。互いに平行な一対の表面40a間の距離は、継手本体11の先端部の外径よりも大きい。
樹脂管200の外径が65A(76.3mm)の場合、継手本体11の先端部の外径は、100mmである。この場合、係合部40の内接円C1の径は100mmより大きくなる。例えば、呼びが105mm、幅が34mmのスパナが用いられる。係合部40の先端から基端側に向かって34mmの範囲の外径が、樹脂継手部10の先端部も含めて、100mm以下であることが好ましい。
係合部40の軸線O方向の長さは、例えば10mmである。図1に示すように、係合部40の先端と樹脂継手部10の継手本体11との軸線O方向の距離L1は、10mm以上35mm未満であることが好ましい。
金属継手部30及び係合部40は、砲金等の金属で形成された塊を削り出して形成されている。
樹脂継手部10の内部空間と、金属継手部30の内部空間とは、互いに連通している。
樹脂管200の端部の外周面を図示しないスクレーパで削り、樹脂管200のこの端部を管継手1の溶融接続部16内に挿入する。樹脂管200のこの端部を、把持部25により把持する。一対の端子ピン14間に通電すると、加熱線により樹脂継手部10の継手本体11及び樹脂管200が溶融する。これにより、管継手1と樹脂管200とが接続される。小突起19が、径方向外側に向かって突出する。
図3に示すように、第1工具221がスパナの場合、第1工具221の幅(軸線O方向の長さ)L2は17mm〜34mm程度である。
図1に示すように、金属管210の管係合部215に、第2工具222を取付ける。第1工具221に対して第2工具222を、軸線O回りの所定の向きに相対的に回転させる。雄ネジ部33aに管雌ネジ部214が締め付けられ、管継手1と金属管210とが接続される。
従来の管継手6では、管継手6と樹脂管200とを固定するために、公知のクランプ230を用いている。クランプ230は、把持部231,232を備えている。把持部231,232の軸線O方向の長さは、それぞれ25mm程度である。把持部231,232は、図示しない部材により互いに連結されている。
把持部231でクランプ部32Aを把持し、把持部232で樹脂管200を把持することで、管継手6と樹脂管200とを固定している。
クランプ230の把持部231を取付けるためのクランプ部32Aが管継手6に必要であるため、管継手6の金属継手部30の軸線O方向の長さが長くなる。
この際に、金属管210に第2工具222が取付けられているため、第1工具221の軸線O方向の長さ(幅)が係合部40の軸線O方向の長さより長いと、第1工具221が係合部40よりも先端側に張り出すことができない場合がある。
従って、工具221,222を用いて管継手1に金属管210を接続する作業性を確保しつつ、管継手1の軸線O方向の長さを短くして、管継手1の収まりを向上させることができる。
一般的に、係合部の軸線方向の長さは10mmである。また、金属継手部における係合部と樹脂継手部と間の部分は、管継手の金属継手部と樹脂管とを固定するのに用いられ、この部分の軸線方向の長さは25mmである。係合部40の先端と継手本体11との軸線O方向の距離L1を、10mmと25mmとの和の35mmよりも短い35mm未満とすることで、金属継手部30の軸線O方向の長さをより確実に短くすることができる。
管継手1は、把持部25を備えている。従って、把持部25により樹脂管200を把持して、管継手1に樹脂管200を容易に接続することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図5を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態の管継手2は、第1実施形態の管継手1の係合部40に代えて、係合部50を備えている。
係合部50は、係合部40と同様に、軸線O方向に見たときに六角形状を呈している。この例では、係合部50の内接円の径は、継手本体11における先端部の外径よりも小さい。係合部50の内接円の径は、直管部32の外径よりも大きい。
係合部50の先端と樹脂継手部10との軸線O方向の距離L4は、10mm以上50mm未満である。なお、距離L4は、10mm以上35mm未満であることがより好ましい。
距離L4が10mm以上50mm未満であることで、係合部50の先端と樹脂継手部10との軸線O方向の距離が、従来の管継手における係合部の先端と樹脂継手部との軸線方向の距離よりも短くなる。
この場合の係合部50に取付けられる第1工具221の幅は、第1工具221がスパナである場合には、JIS 4630:1998 スパナの規格により、例えば10mm以上40mm以下である。このため、第1工具221が係合部50から基端側に張り出しても、係合部50に第1工具221が取付けられる。従って、係合部50の外周面に第1工具221を取付けて、第1工具221を用いて管継手1に金属管を接続する作業性を確保しつつ、管継手1の収まりを向上させることができる。
なお、係合部50の内接円の径は特に限定されず、継手本体11における先端部の外径と同等でもよいし、この外径よりも大きくてもよい。
例えば、前記第1実施形態及び第2実施形態では、係合部40,50は、樹脂継手部10(継手本体11)の先端面に接触していてもよい。このように構成することで、管継手における軸線O方向の長さをより短くすることができる。
10 樹脂継手部
16 溶融接続部
25 把持部
30 金属継手部
33a 雄ネジ部(ネジ部)
40,50 係合部
200 樹脂管
210 金属管
C1 内接円
L1,L4 距離
O 軸線
Claims (5)
- 樹脂管が溶融接続される溶融接続部を有する樹脂継手部と、
第1端部に金属管がネジ嵌合により接続されるネジ部が形成され、第2端部の外側の表面が前記樹脂継手部に覆われた金属継手部と、
前記金属継手部の軸線方向に見たときに六角形状を呈し、前記金属継手部の外周面に設けられた係合部と、
を備え、
前記係合部の内接円の径は、前記樹脂継手部における前記金属継手部側の端部の外径よりも大きい管継手。 - 前記係合部の前記第1端部側の端と前記樹脂継手部との前記軸線方向の距離は、35mm未満である請求項1に記載の管継手。
- 樹脂管が溶融接続される溶融接続部を有する樹脂継手部と、
第1端部に金属管がネジ嵌合により接続される雄ネジ部が形成され、第2端部の外側の表面が前記樹脂継手部に覆われた金属継手部と、
前記金属継手部の軸線方向に見たときに六角形状を呈し、前記金属継手部の外周面に外部に露出するように設けられた係合部と、
を備え、
前記係合部の前記第1端部側の端と前記樹脂継手部との前記軸線方向の距離は、10mm以上50mm未満である管継手。 - 前記係合部は、前記樹脂継手部の前記第1端部側の端面に接触している請求項1から3のいずれか一項に記載の管継手。
- 前記樹脂継手部に設けられ前記樹脂管を把持する把持部を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の管継手。
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