JP2021050659A - 燃料供給システムおよび車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数成分を含む液体燃料を安定的に使用することが可能な燃料供給システムおよび車両を提供する。【解決手段】燃料供給システムは、タンク内に液化した状態で貯留される複数成分を含む液体燃料を内燃機関に供給する燃料供給システムであって、液体燃料のうち、気化器で気化された第1成分を内燃機関の吸気ポートに供給する第1成分供給部と、液体燃料のうち、気化器で気化されない液体燃料としての第2成分を吸気ポートに供給する第2成分供給部と、を備える。例えば、内燃機関の負荷に基づいて、第2成分を吸気ポートに供給する供給量が調整されるように第2成分供給部を制御する制御部をさらに備える。【選択図】図1
Description
本開示は、燃料供給システムおよび車両に関する。
例えば、液化天然ガス(Liquefied Natural Gas。以下、LNG)を燃料として使用するLNG車が知られている。LNG車には、LNGを貯留するためのタンクが搭載されている。タンクに貯留されたLNGは、内燃機関に供給され、内燃機関で燃焼されて消費される(例えば、特許文献1を参照)。
ところで、LNG燃料(以下、燃料)は、メタン、エタン、プロパン、ブタン等の成分を有している。各成分の沸点は、相互に異なる。また、成分のオクタン価は、高い側からメタン、エタン、プロパン、ブタンの順である。
車載されたLNGタンクが低温で維持されない場合、燃料の各成分の沸点が互いに異なるため、沸点の低いメタンから大気に放出され、成分が変化する。タンク内のメタンやエタンがボイルオフし、燃料の成分が変化(重質化)した燃料は、オクタン価の高いメタンやエタンが抜けたオクタン価の低い燃料であるため、オットーサイクルの燃料として使用する場合、燃料燃焼時にノッキングが発生し易くなる。その結果、燃費の悪化や、内燃機関の故障などが発生する場合がある。なお、重質化した燃料をオットーサイクルの燃料として使用する際に、ノッキングの発生を回避するため、点火時期を遅くした場合、エンジン出力が低下し、燃費が低下するという問題がある。そのため、複数成分を含むLNG燃料などの液体燃料を安定的に使用する必要がある。
本開示の目的は、複数成分を含む液体燃料を安定的に使用することが可能な燃料供給システムおよび車両を提供することである。
上記の目的を達成するため、本開示における燃料供給システムは、
タンク内に液化した状態で貯留される複数成分を含む液体燃料を内燃機関に供給する燃料供給システムであって、
前記液体燃料のうち、気化器で気化された第1成分を前記内燃機関の吸気ポートに供給する第1成分供給部と、
前記液体燃料のうち、前記気化器で気化されない液体燃料としての前記第2成分を前記吸気ポートに供給する第2成分供給部と、
を備える。
タンク内に液化した状態で貯留される複数成分を含む液体燃料を内燃機関に供給する燃料供給システムであって、
前記液体燃料のうち、気化器で気化された第1成分を前記内燃機関の吸気ポートに供給する第1成分供給部と、
前記液体燃料のうち、前記気化器で気化されない液体燃料としての前記第2成分を前記吸気ポートに供給する第2成分供給部と、
を備える。
本開示における車両は、上記燃料供給システムを備える。
本開示における燃料供給システムによれば、複数成分を含む液体燃料を安定的に使用することができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本開示の実施の形態における燃料供給システム1の構成の一例を概略的に示す図である。ここでは、燃料供給システム1は、車両に搭載されている。
図1は、本開示の実施の形態における燃料供給システム1の構成の一例を概略的に示す図である。ここでは、燃料供給システム1は、車両に搭載されている。
燃料供給システム1は、燃料供給系統2と、タンク4A,4Bと、残量検出センサ5A,5Bと、気化器6と、気液分離器8と、レギュレータ9と、燃料供給制御装置10と、冷却水流路20A,20Bと、吸気圧力センサ31と、吸気温度センサ32と、燃料温度センサ33と、燃料圧力センサ34と、流量調整弁40とを備えている。
燃料供給系統2は、燃料供給路3A,3B,3Cと、遮断弁7A,7Bと、を有している。燃料供給系統2は、タンク4Aと気化器6とを接続する。
タンク4Aは、燃料としての液化天然ガス(LNG)を貯留する。タンク4Aに充填される燃料には、メタン、エタン、プロパン、ブタンの各成分が含まれる。各成分の沸点は相互に異なる。大気圧において、メタンの沸点は約−161.5℃である。エタンの沸点は−89℃である。プロパンの沸点は−42℃である。ブタンの沸点は−1℃である。
残量検出センサ5Aは、タンク4A内の燃料の残量を検出する。残量検出センサ5Aには、公知のセンサ、例えば、タンク4Aの燃料の液面レベルを検出するセンサが用いられる。
気化器6は、タンク4Aから送られる燃料を気化させる。燃料供給系統2は、気化器6と気液分離器8とを接続する。
気液分離器8は、気化器6から供給された燃料を、気化された燃料と、気化されない燃料とに分離する。
冷却水流路20Aは、冷却水(温水)をエンジンE(内燃機関)側から気化器6に供給する。気化器6内の燃料は、冷却水により気化される。例えば、気化器6内の温度がプロパンの沸点未満であってエタンの沸点以上である場合、気化器6内でエタン、メタンが気化され、プロパン、ブタンは気化されない。以下の説明で、燃料としてのLNGのうちエタン、メタンを「第1成分」という。また、プロパン、ブタンを「第2成分」という。
冷却水流路20Bは、冷却水(温度)を気化器6からエンジンE側に流す。
燃料供給路3Bは、気液分離器8とタンク4Bとを接続する。
遮断弁7Bは、燃料供給路3Bを開閉する。遮断弁7Bが開かれた場合、液体燃焼としての第2成分(プロパン、ブタン)は気液分離器8からタンク4Bに供給される。遮断弁7Bが閉じられた場合、液体燃焼としての第2成分は気液分離器8からタンク4Bに供給されない。
タンク4Bは、液体燃料としての第2成分(プロパン、ブタン)を貯留する。
残量検出センサ5Bは、タンク4B内の第2成分の残量を検出する。残量検出センサ5Bには、公知のセンサ、例えば、タンク4Bの第2成分の液面レベルを検出するセンサが用いられる。
遮断弁7Aは、気化器6と気液分離器8とを接続する燃料供給系統2を開閉する。遮断弁7Aが開かれた場合、燃料は、気化器6から気液分離器8に供給される。遮断弁7Aが閉じられた場合、燃料は、気化器6から気液分離器8に供給されない。
流量調整弁40は、冷却水流路20Bに設けられる。流量調整弁40は、エンジンE側から冷却水流路20Aを介して気化器6に供給される冷却水(温水)の流量を調整する。
燃料供給路3Aは、レギュレータ9を介して、気液分離器8と吸気ポート51とを接続する。
図2は、燃焼室50と吸気ポート51との位置関係を概略的に示す図である。図2に示すように、吸気ポート51は、燃焼室50(シリンダー)に連通している。吸気ポート51に対して吸気バルブ56が配置されている。排気ポート58(図1を参照)に対して排気バルブ59が配置されている。
吸気ポート51は、互いに形状の相違するタンジェンシャルポート52とヘリカルポート53(本開示の「第2成分噴射部」に相当する)とを有している。
レギュレータ9は、吸気マニホールド57内の吸気圧力に基づいて、気液分離器8から供給される第1成分の圧力を調整する。本開示の「第1成分供給部」は、燃料供給路3A、レギュレータ9およびフューエルインジェクター54を有する。
フューエルインジェクター54は、燃料供給路3Aにより供給された第1成分を、吸気ポート51のタンジェンシャルポート52およびヘリカルポート53に噴射する。タンジェンシャルポート52は、一般的に、混合気の均質燃焼を実現するために、燃焼室50内に供給される吸気をシリンダー接線方向に供給することによって燃焼室50内全体の大きなスワールを形成するためのものであり、スワール流が圧縮行程末期まで持続されると、着火時期においてスワール流の増速で発生する気流の乱れによって均質混合気が生成され、燃焼速度が高められて良好な均質燃焼を実現することが可能である。
本開示の「第2成分供給部」は、燃料供給路3C、液体圧送ポンプ41およびフューエルインジェクター55を有する。
燃料供給路3Cは、液体圧送ポンプ41を介して、タンク4Bと吸気ポート51とを接続する。フューエルインジェクター55は、燃料供給路3Cにより供給された液体燃料としての第2成分をヘリカルポート53に噴射する。具体的には、フューエルインジェクター55は、噴射した液体燃料としての第2成分が燃焼室50の内壁面に沿って旋回するように、吸気バルブ56より燃料流れ方向上流側に所定の角度で配置される。液体燃料としての第2成分が燃焼室50の内壁面に沿って旋回することで、気化潜熱によって、燃焼室50の内壁面付近(ノッキングが発生し易い箇所)を極部的に冷却することが可能となる。
液体圧送ポンプ41は、タンク4B内の液体燃料としての第2成分を所定圧でフューエルインジェクター55に送出する。
図1に示すように、吸気ポート51の側面には吸気マニホールド57が締結されている。吸気圧力センサ31は、吸気マニホールド57に配置されている。吸気圧力センサ31は、吸気マニホールド57に流入する吸気の圧力を検出する。
吸気温度センサ32は、吸気マニホールド57に配置されている。吸気温度センサ32は、吸気マニホールド57に流入する吸気の温度を検出する。
燃料温度センサ33は、気化器6と気液分離器8とを接続する燃料供給系統2に配置され、当該燃料供給系統2内の燃料温度を検出する。
燃料圧力センサ34は、気化器6と気液分離器8とを接続する燃料供給系統2に配置され、当該燃料供給系統2内の燃料圧力を検出する。
燃料供給制御装置10は、例えば電子制御ユニット100(Electronic Control Unit:ECU)により構成される。ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、入力装置および出力装置を有している。CPUは、ROMに格納されたプログラムをRAMに展開して後述する各機能を実行する。また、ROMには、気化器6内でブタンを含む成分が気化されるための温度と圧力との関係を示すテーブルが格納されている。燃料供給制御装置10は、取得部11、判定部12および制御部13としての各機能とを有する。
取得部11は、残量検出センサ5Aからタンク4A内の燃料の残量を取得する。取得部11は、残量検出センサ5Bからタンク4B内の液体燃料としての第2成分の残量を取得する。また、取得部11は、吸気圧力センサ31から吸気圧力情報を取得する。また、取得部11は、吸気温度センサ32から吸気温度情報を取得する。また、取得部11は、燃料温度センサ33から検出結果を取得する。また、取得部11は、燃料圧力センサ34から検出結果を取得する。
判定部12は、例えば、1ストローク当たりの燃料噴射時間(ms)に基づいて、エンジンEが中負荷以上であるか否かについて判定する。なお、1ストローク当たりの燃料噴射時間は、エンジンEの吸気量とインジェクター係数から算出された燃料量に基づいて求められる。なお、エンジンEの吸気量は、吸気圧力センサ31により検出される吸気圧力および吸気温度センサ32により検出される吸気温度、大気圧センサ(不図示)により検出される気圧、および、クランクアングルセンサ(不図示)から検出されるエンジン回転数に基づいて求められる。
例えば、タンク4Aが低温で維持されない場合、沸点の低いメタンから気化し、大気に放出され(燃料の重質化)、燃料のオクタン価が低下する。図3は、エンジンEの負荷とノッキングとの関係を示す図である。図3に示すように、エンジンEの負荷が中負荷以上である場合、オクタン価の低下した燃料を使うと、燃料燃焼時にノッキングが発生し易くなり、エンジンEの破損や、エンジンEの出力低下が発生する要因となる。一方、エンジンEの負荷が中負荷未満である場合、燃料燃焼時にノッキングが発生し難くなる。
なお、ノッキングが発生するときの混合気の燃え方としては、スパークプラグで着火した混合気の火炎は、燃焼室50(シリンダー)の内壁面の方向に伝わっていく。火炎が伝わっていく過程でその前方にある未燃混合気は、それまで燃えた混合気の膨張により圧縮されて高温となる。このとき、未燃混合気が自己着火温度に達すると、火炎が未燃混合気に伝わる前に燃えてしまう。これにより、ノッキングが発生する。図4は、点火時期とエンジンEの負荷との関係を示す図である。図4に理想的な点火タイミングを実線で示す。また、図4に実際の点火タイミングを破線で示す。エンジンEの負荷が中負荷以上である場合、ノッキングを回避するため、図4に示すように、実際の点火タイミングを理想的な点火タイミングより遅くする必要がある。点火時期を理想的なタイミングより遅くした場合、エンジン出力の低下や、燃費の低下が発生する場合がある。
本実施の形態においては、制御部13は、エンジンEの負荷が中負荷以上である場合、かつ、タンク4B内の液体燃料としての第2成分の液面が下限値以上である場合、液体燃料としての第2成分(プロパン、ブタン)がヘリカルポート53に噴射されるように、液体圧送ポンプ41およびフューエルインジェクター55を制御する。なお、この場合において、制御部13は、第1成分(メタン、エタン)がタンジェンシャルポート52およびヘリカルポート53に噴射されるように、フューエルインジェクター54を制御する。
これに対して、制御部13は、エンジンEの負荷が中負荷未満である場合、または、タンク4B内の液体燃料としての第2成分の液面が下限値未満である場合、第2成分がヘリカルポート53に噴射されないように、液体圧送ポンプ41およびフューエルインジェクター55を制御する。なお、この場合において、制御部13は、第1成分がタンジェンシャルポート52およびヘリカルポート53に噴射されるように、フューエルインジェクター54を制御する。
なお、制御部13は、エンジンEの負荷が中負荷未満である場合であっても、タンク4B内の液体燃料としての第2成分の液面が上限値を超える場合、液体燃料としての第2成分がヘリカルポート53に噴射されるように、液体圧送ポンプ41およびフューエルインジェクター55を制御する。
制御部13は、エンジンE側から気化器6に流れる冷却水(温水)の流量を調整することによって、気化器6内の温度がプロパンの沸点未満であってエタンの沸点以上になるように、流量調整弁40を制御する。換言すれば、制御部13は、冷却水の流量を調整することによって、気化器6において第1成分が気化され、第2成分が気化されないように、流量調整弁40を制御する。なお、制御部13は、冷却水の流量に代えて、又は、追加して温度を調整することによって、気化器6において第1成分が気化され、第2成分が気化されないように、流量調整弁40を制御してもよい。
制御部13は、燃料温度センサ33の検出結果および燃料圧力センサ34の検出結果に基づいて、気化器6において第2成分が液化される状態であるか否かについて判定する。制御部13は、第2成分が液化される状態でない場合、燃料供給路3Bを閉じるように遮断弁7Bを制御する。
制御部13は、エンジンEが停止している場合、気化器6と気液分離器8との間の燃料供給系統2を閉じるように遮断弁7Aを制御し、かつ、燃料供給路3Bを閉じるように遮断弁7Bを制御する。
次に、燃料供給制御装置10の燃料供給処理の一例について図5を参照して説明する。図5は、燃料供給処理の一例を示すフローチャートである。本フローは、エンジンEの始動により開始される。以下、取得部11、判定部12および制御部13としての機能を有するECU100が、燃料供給処理を行うものとして説明する。なお、ECU100は、気化器6内の温度がプロパンの沸点未満であってエタンの沸点以上になるように流量調整弁40を制御する。
先ず、ステップ100において、ECU100は、エンジンEの負荷に関する情報を取得する。具体的には、ECU100は、吸気圧力センサ31から吸気圧力情報を取得し、吸気温度センサ32から吸気温度情報を取得し、大気圧センサ(不図示)から検出結果を取得し、クランクアングルセンサ(不図示)から検出結果を取得する。
ステップS110において、ECU100は、残量検出センサ5Bの検出結果を取得する。
ステップS120において、ECU100は、取得されたエンジンEの負荷に関する情報に基づいて、エンジンEの負荷が中負荷以上であるか否かについて判定する。エンジンEの負荷が中負荷以上である場合(ステップS120:YES)、処理は、ステップS130に遷移する。エンジンEの負荷が中負荷未満である場合(ステップS120:NO)、処理は、ステップS150に遷移する。
ステップS130において、ECU100は、取得された残量検出センサ5Bの検出結果に基づいて、タンク4B内の第2成分の液面が下限値以上であるか否かについて判定する。第2成分の液面が下限値以上である場合(ステップS130:YES)、処理は、ステップS140に遷移する。第2成分の液面が下限値未満である場合(ステップS130:NO)、処理は、ステップS160に遷移する。
ステップS140において、ECU100は、第1成分がタンジェンシャルポート52およびヘリカルポート53に噴射されるように、フューエルインジェクター54を制御する。また、ECU100は、液体燃料としての第2成分がヘリカルポート53に噴射されるように、液体圧送ポンプ41およびフューエルインジェクター55を制御する。その後、図5に示す処理は、終了する。
ステップS150において、ECU100は、取得された残量検出センサ5Bの検出結果に基づいて、タンク4B内の第2成分の液面が上限値を超えているか否かについて判定する。第2成分の液面が上限値を超えている場合(ステップS150:YES)、処理はステップS140に遷移する。第2成分の液面が上限値以下である場合(ステップS150:NO)、処理はステップS160に遷移する。
ステップS160において、ECU100は、第1成分がタンジェンシャルポート52およびヘリカルポート53に噴射されるように、フューエルインジェクター54を制御する。また、ECU100は、液体燃料としての第2成分がヘリカルポート53に噴射されないように、液体圧送ポンプ41およびフューエルインジェクター55を制御する。その後、図5に示す処理は、終了する。
上記実施の形態における燃料供給システム1によれば、タンク4A内に液化した状態で貯留される液化天然ガスを気化器6内で気化させてエンジンEに供給する燃料供給システム1であって、液化天然ガスのうち、気化器6で気化された第1成分をエンジンEの吸気ポート51に供給する第1成分供給部と、液化天然ガスのうち、気化器6で気化されない液体燃料としての第2成分を吸気ポート51に供給する第2成分供給部と、エンジンEの負荷が中負荷以上である場合、液体燃料としての第2成分がヘリカルポートに噴射されるように、フューエルインジェクター55を制御するECU100と、を備える。
図6は、エンジンEの負荷とノッキングとの関係を示す図である。図7は、点火時期とエンジンEの負荷との関係を示す図である。上記実施の形態における燃料供給システム1によれば、液体燃料としての第2成分の気化潜熱によって、燃焼室50(シリンダー)の内壁面付近が冷却される。そのため、内壁面付近にある未燃混合気の温度が低下する。これにより、スパークプラグで着火した混合気の火炎が、燃焼室50の内壁面の方向に伝わっていく過程で、その前方の内壁面近傍にある未燃混合気は、それまで燃えた混合気の膨張により圧縮されても自己着火温度に上昇しない。その結果、燃焼室50の内壁面近傍にある未燃混合気は、火炎が未燃混合気に伝わる前に燃えないため、ノッキングを回避することが可能となる。以上によれば、エンジンEの負荷が中負荷以上である領域は、第2成分を使用するとノッキングしやすい領域(図3を参照)であったが、本実施の形態では、図6に示すように、第2成分を液体燃料として使用することで、気化潜熱を利用してノッキングしにくくする領域である気化潜熱利用領域とすることができる。
また、図7に示すように、エンジンEの負荷が中負荷以上であっても、点火時期を理想的な点火タイミングに近づけることが可能となるため、エンジン出力の低下や、燃費の低下を防止することができる。また、エンジンEの負荷が中負荷以上であっても、高オクタン価の第1成分を使用するばかりでなく、低オクタン価の液体燃料としての第2成分を、燃焼室50の内壁面付近を極部的に冷却するために使用するため、LNG燃料を安定的に使用することができる。なお、仮に、エンジンEの高負荷領域において、ノッキングを回避するため、点火タイミングを遅くする必要がある場合であっても、燃焼室50の内壁面近傍にある未燃混合気が自己着火温度に上昇しにくくなる分だけ、本開示における点火時期を、図4に示す点火時期に比較して早く(進角)することが可能となる。
また、上記実施の形態における燃料供給システム1によれば、ECU100は、エンジンEの負荷が中負荷未満である場合であっても、タンク4B内の第2成分の液面が上限値を超える場合、第2成分がヘリカルポート53に噴射されるように、液体圧送ポンプ41およびフューエルインジェクター55を制御する。これにより、LNG燃料を安定的に使用することができる。また、第2成分がタンク4Bから溢れる前に、タンク4B内の第2成分を消費するため、第2成分がタンク4Bから溢れることを防止することができる。
また、上記実施の形態における燃料供給システム1によれば、気化器6の液化天然ガスの気化には、エンジンEの冷却水(温水)が用いられる。これにより、液化天然ガスを気化するための熱源を、特別に設けなくても済むため、システムのコストを低減することが可能となる。
なお、上記実施の形態においては、液体燃料として液化天然ガス(LNG)について説明したが、本開示はこれに限らず、例えば、沸点が相互に異なる複数成分を含む液体燃料であればよい。
また、上記実施の形態においては、ECU100が液体燃料としての第2成分が噴射されるように液体圧送ポンプ41およびフューエルインジェクター55を制御する場合を、エンジンEの負荷が中負荷以上である場合としたが、本開示はこれに限らない。例えば、エンジンEの負荷が閾値以上(例えば、高負荷以上)である場合であってもよい。また、ECU100は、エンジンEの負荷に応じて、第2成分の噴射量を調整するように液体圧送ポンプ41およびフューエルインジェクター55を制御してもよい。
また、上記実施の形態においては、液化天然ガスの中の第1成分をメタンおよびエタンとし、第2成分をプロパンおよびブタンとしたが、本開示はこれに限らない。例えば、第1成分をメタンとし、第2成分をエタン、プロパン、および、ブタンとしてもよい。この場合、ECU100は、気化器6内の温度がエタンの沸点未満であってメタンの沸点以上になるように流量調整弁40を制御する。
また、上記実施の形態においては、液化天然ガスの中の第1成分が気化され、液化天然ガスの中の第2成分が気化されないように、気化器6内の温度を調整したが、本開示はこれに限らず、例えば、気化器6内の圧力を調整してもよい。
その他、上記実施の形態は、何れも本開示の実施をするにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本開示の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本開示はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本開示は、複数成分を含む液体燃料を安定的に使用することが要求される燃料供給システムを備えた車両に好適に利用される。
1 燃料供給システム
2 燃料供給系統
3A,3B,3C 燃料供給路
4A,4B タンク
5A,5B 残量検出センサ
6 気化器
7A,7B 遮断弁
8 気液分離器
9 レギュレータ
10 燃料供給制御装置
11 取得部
12 判定部
13 制御部
20A 冷却水流路
20B 冷却水流路
31 吸気圧力センサ
32 吸気温度センサ
33 燃料温度センサ
34 燃料圧力センサ
40 流量調整弁
41 液体圧送ポンプ
50 燃焼室(シリンダー)
51 吸気ポート
52 タンジェンシャルポート
53 ヘリカルポート
54,55 フューエルインジェクター
56 吸気バルブ
57 吸気マニホールド
58 排気ポート
59 排気バルブ
100 ECU
2 燃料供給系統
3A,3B,3C 燃料供給路
4A,4B タンク
5A,5B 残量検出センサ
6 気化器
7A,7B 遮断弁
8 気液分離器
9 レギュレータ
10 燃料供給制御装置
11 取得部
12 判定部
13 制御部
20A 冷却水流路
20B 冷却水流路
31 吸気圧力センサ
32 吸気温度センサ
33 燃料温度センサ
34 燃料圧力センサ
40 流量調整弁
41 液体圧送ポンプ
50 燃焼室(シリンダー)
51 吸気ポート
52 タンジェンシャルポート
53 ヘリカルポート
54,55 フューエルインジェクター
56 吸気バルブ
57 吸気マニホールド
58 排気ポート
59 排気バルブ
100 ECU
Claims (9)
- タンク内に液化した状態で貯留される複数成分を含む液体燃料を内燃機関に供給する燃料供給システムであって、
前記液体燃料のうち、気化器で気化された第1成分を前記内燃機関の吸気ポートに供給する第1成分供給部と、
前記液体燃料のうち、前記気化器で気化されない液体燃料としての第2成分を前記吸気ポートに供給する第2成分供給部と、
を備える、
燃料供給システム。 - 前記内燃機関の負荷に基づいて、前記第2成分を前記吸気ポートに供給する供給量が調整されるように前記第2成分供給部を制御する制御部をさらに備える、
請求項1に記載の燃料供給システム。 - 前記第2成分供給部は、前記第2成分を前記吸気ポートの中のヘリカルポートに噴射する第2成分噴射部を有し、
前記制御部は、前記第2成分の噴射量が調整されるように前記第2成分噴射部を制御する、
請求項2に記載の燃料供給システム。 - 前記第2成分噴射部は、前記内燃機関の吸気バルブよりも燃料流れ方向上流側に、噴射される前記第2成分が内燃機関のシリンダーの内壁面に沿って旋回するように配置されている、
請求項3に記載の燃料供給システム。 - 前記気化器内の液体燃料の気化には、前記内燃機関の冷却水が用いられる、
請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料供給システム。 - 前記制御部は、前記液体燃料のうち、前記気化器で前記第1成分が気化され、かつ、前記気化器で前記第2成分が気化されないように、前記冷却水の流量を調整する制御を実行する、
請求項5に記載の燃料供給システム。 - 前記制御部は、前記液体燃料のうち、前記気化器で前記第1成分が気化され、かつ、前記気化器で前記第2成分が気化されないように、前記冷却水の温度を調整する制御を実行する、
請求項5または6に記載の燃料供給システム。 - 前記気化器から流出された液体燃料を、前記第1成分と前記第2成分とに分離する気液分離器と、
分離された前記第2成分を貯留するタンクと、
をさらに備え、
前記第1成分供給部は、分離された前記第1成分を前記気液分離器からレギュレータを介して前記吸気ポートに供給し、
前記第2成分供給部は、分離された前記第2成分を前記タンクから前記吸気ポートに圧送するポンプを有する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の燃料供給システム。 - 請求項1から8のいずれか一項に記載の燃料供給システムを備える、車両。
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JP2019174046A JP2021050659A (ja) | 2019-09-25 | 2019-09-25 | 燃料供給システムおよび車両 |
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