JP2021048163A - プリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】信号線のインピーダンスの増加を抑制しつつ、プリント配線板の設計の自由度の向上を図ることができるプリント配線板を提供する。【解決手段】プリント配線板1Aは、下面及び上面を有する絶縁層10と、下面に設けられたグランド層20と、グランド層20と対向するように上面に設けられた信号線31Aと、を備える。グランド層20は、複数の第1のグランド線21が交差することで形成されたメッシュ形状を有する。プリント配線板1Aは、透過平面視において、信号線31Aを含むとともに信号線31Aが繰り返し内接している帯状領域を有する。グランド層20は、帯状領域に、第1のグランド線21同士が交差する交差部211を複数有する。信号線31Aは、帯状領域に、信号線31Aの中心が交差部211の中心CPを迂回する迂回部311Aを複数有する。【選択図】図1

Description

本発明は、プリント配線板に関するものである。
差動信号用配線基板は、絶縁層と、絶縁層の一方の面に設けられた複数の信号配線と、絶縁層の他方の面に設けられ、相互に直交する第1及び第2の構成体を有するメッシュ配線(配線パターン)と、を備えており、第1及び第2の構成体の交差部分は信号配線に対向する位置に配置されておらず、信号配線に対向する位置には開口部が形成されている(例えば特許文献1(段落[0019])参照)。
特開2012−227211号公報
一般的に、プリント配線板では、設計の制約上、配線パターンの交差部分上のみを通過するように信号線(通過信号線)を設けざるを得ない場合がある。こうした通過信号線では、当該交差部分上を通過しない信号線(非通過信号線)と比較して、インピーダンスが高くなってしまうため、通過信号線と非通過信号線とが並存すると、インピーダンスを整合させることができない。このため、上記の差動信号用配線基板では、通過信号線を設置することができず、設計の自由度が制限されてしまう、という問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、信号線のインピーダンスの増加を抑制しつつ、プリント配線板の設計の自由度の向上を図ることができるプリント配線板を提供することである。
[1]本発明に係るプリント配線板は、第1及び第2の主面を有する絶縁層と、前記第1の主面に設けられたグランド層と、前記グランド層と対向するように前記第2の主面に設けられた信号線と、を備えたプリント配線板であって、前記グランド層は、複数のグランド線が交差することで形成されたメッシュ形状を有し、前記プリント配線板は、透過平面視において、前記信号線を含むとともに前記信号線が繰り返し内接している帯状領域を有し、前記グランド層は、前記帯状領域に、前記グランド線同士が交差する交差部を複数有し、前記信号線は、前記帯状領域に、前記信号線の中心が前記交差部の中心を迂回する迂回部を複数有するプリント配線板である。
[2]上記発明において、前記迂回部は、折れ線状又は円弧状に屈曲することで、前記交差部を迂回する屈曲部であってもよい。
[3]上記発明において、前記信号線は、相互に隣り合う前記迂回部の間に、前記迂回部同士を接続する接続部を有し、前記接続部は、前記帯状領域の延在方向に実質的に平行に延在していてもよい。
[4]上記発明において、複数の前記交差部の中心間を結ぶ仮想線は、透過平面視において前記接続部の中心線と実質的に一致していてもよい。
[5]上記発明において、複数の前記交差部の中心は、透過平面視において前記帯状領域の中心線上に並んでいてもよい。
本発明では、信号線を含むとともに当該信号線が繰り返し内接している帯状領域に複数の交差部が存在し、その帯状領域に交差部の中心を迂回する迂回部を信号線が有している。これにより、交差部の中心を避けつつ、上記複数の交差部を通過する直線上に信号線を配置することができる。従って、本発明のプリント配線板によれば、信号線のインピーダンスの増加を抑制しつつ、プリント配線板の設計の自由度の向上を図ることができる。
図1は、第1実施形態におけるプリント配線板を示す平面図である。 図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。 図3は、図1のIII部の拡大平面図である。 図4は、第1実施形態におけるプリント配線板の帯状領域を説明する平面図である。 図5は、第2実施形態におけるプリント配線板を示す平面図である。 図6は、第3実施形態におけるプリント配線板を示す平面図である。 図7は、第4実施形態におけるプリント配線板を示す平面図である。 図8は、第5実施形態におけるプリント配線板を示す平面図である。
以下、本発明のプリント配線板の実施形態を図面を参照しながら説明する。
<<第1実施形態>>
図1は第1実施形態におけるプリント配線板を示す平面図であり、図2は図1のII-II線に沿った断面図であり、図3は図1のIII部の拡大平面図であり、図4は第1実施形態におけるプリント配線板の帯状領域を説明する平面図である。なお、図1,図3、及び、図4では、便宜上、第1及び第2の接着剤層40,60及び第1及び第2のカバーレイ層50,70を省略している。
本実施形態のプリント配線板は、マイクロストリップ構造を有するフレキシブルプリント配線板(FPC)である。図1及び図2に示すように、プリント配線板1Aは、絶縁層10と、グランド層20と、信号線層30と、を備えている。本実施形態におけるプリント配線板1Aは本発明における「プリント配線板」の一例に相当し、本実施形態における絶縁層10は本発明における「絶縁層」の一例に相当し、本実施形態におけるグランド層20は本発明における「グランド層」の一例に相当する。
絶縁層10は、可撓性を有する絶縁性基材である。図2に示すように、この絶縁層10は、フィルム状であり、下面11と、当該下面11と反対側に位置する上面12と、を有している。本実施形態における下面11は本発明における「第1の主面」の一例に相当し、本実施形態における上面12は本発明における「第2の主面」の一例に相当する。
絶縁層10を構成する材料として、例えば、可撓性を有する樹脂を用いることができる。このような樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)等を用いることができる。
絶縁層10の厚さTは、特に限定されないが、10μm〜120μmとすることができる(10μm≦T≦120μm)。絶縁層10の厚さTは、好ましくは、15μm〜75μm(15μm≦T≦75μm)、より好ましくは、25μm〜50μmとすることができる(25μm≦T≦50μm)。本実施形態においては、絶縁層10としては、厚さ25μmのポリイミド樹脂を用いている。
グランド層20は、絶縁層10の下面11上に設けられており、図1に示すように、メッシュ形状を有している。このグランド層20は、信号線31A(後述)から生じるノイズ、及び、プリント配線板1Aの外部からのノイズを遮蔽する。
このグランド層20は、複数の第1のグランド線21aと、複数の第1のグランド線21bと、を含んでいる。第1のグランド線21aは第1の方向Dに沿って延在しており、第1のグランド線21bは第1の方向Dと直交する第2の方向Dに沿って延在している。なお、本実施形態では、第1の方向Dと第2の方向Dの交差角は90°であるが、特にこれに限定されない。以下、第1のグランド線21a,21bを「第1のグランド線21」と総称することもある。本実施形態における第1のグランド線21は、本発明における「複数のグランド線」の一例に相当する。
図3に示すように、グランド層20(第1のグランド線21)は、第1のグランド線21が相互に交差する交差部211と、第1のグランド線21が交差していない非交差部212と、を有している。本実施形態における交差部211は、本発明における「交差部」の一例に相当する。
交差部211は、グランド層20のメッシュ形状を構成する単位格子(図1参照)の頂点上に位置しており、それぞれの交差部211同士は、相互に離間して設けられている。すなわち、隣り合う交差部211の間には、非交差部212が介在している。
交差部211は、平面視(プリント配線板1Aを上方又は下方(プリント配線板1Aの主面に対する法線方向)から見た場合の平面視)において正方形状の外形を有している。本実施形態では、交差部211は、第1のグランド線21aの外形(具体的には、第1のグランド線21aの外形に沿って延在する仮想線)と、第1のグランド線21bの外形(具体的には、第1のグランド線21bの外形に沿って延在する仮想線)と、により画定される正方形状の領域である。
非交差部212は、グランド層20の交差部211以外の部分であり、非交差部212においては、第1のグランド線21同士が交差していない。非交差部212は、グランド層20のメッシュ形状を構成する単位格子の一辺上に位置しており、平面視において、長方形状の外形を有している。
第1のグランド線21の線幅Wは、10μm〜500μmとすることができる(10μm≦W≦500μm)。第1のグランド線21の線幅Wは、好ましくは、50μm〜300μm(50μm≦W≦300μm)、より好ましくは、70μm〜150μmとすることができる(70μm≦W≦150μm)。本実施形態では、第1のグランド線21の線幅Wは、150μmである。
グランド層20のメッシュ形状のピッチP(互いに平行な隣り合う第1のグランド線21同士の距離)は、150μm〜1300μmとすることができる(150μm≦P≦1300μm)。本実施形態では、ピッチPは、860μmである。
また、グランド層20の厚さTは、12μm〜50μmとすることができる(12μm≦T≦50μm)。本実施形態では、厚さTは、33μmである。
グランド層20は、金属又はカーボン等の導電性材料から構成されている。グランド層20を構成する金属としては、例えば、銅、銀、金を挙げることができる。本実施形態では、グランド層20を構成する材料として銅を用いる。特に限定されないが、グランド層20は、サブトラクティブ法又はセミアディティブ法等の方法で形成することができる。
図2に示すように、信号線層30は、絶縁層10の上面12上に設けられている。この信号線層30は、信号線31Aと、一対の第2のグランド線32a,32bと、を有している。本実施形態における信号線31Aは、本発明における「信号線」の一例に相当する。
図1に示すように、信号線31Aは、絶縁層10を介してグランド層20と対向しているとともに、全体的に図中のX方向に延在している。この信号線は、本実施形態では、透過平面視(プリント配線板1Aを上方又は下方(プリント配線板1Aの主面に対する法線方向)から透過して見た場合の平面視)において、第1のグランド線21となす角が45°となっているが、特にこれに限定されない。本実施形態における信号線31Aは、シングルエンド信号伝送用の信号線である。
この信号線31Aは、複数の迂回部311Aと、複数の接続部312と、を有している。本実施形態における迂回部311Aが本発明における「屈曲部」の一例に相当し、本実施形態における接続部312が本発明における「接続部」の一例に相当する。
図3に示すように、迂回部311Aは、2つの接続部312(一方の接続部312a及び他方の接続部312b)の間に位置している。この迂回部311Aは、透過平面視において、上述のグランド層20の交差部211の中心CPの周囲に設けられている。なお、本実施形態では、第1のグランド線21aの中心線CLと第1のグランド線21bの中心線CLとが交差する点が、交差部211の中心CPである(図1参照)。
この迂回部311Aは、折れ線状の外形を有しており、本実施形態では、信号線31Aの延在方向(X方向)に対して垂直な方向(Y方向)に突出するコの字状の外形を有している。より具体的には、図3に示すように、この迂回部311Aは、第1の部分311aと、第2の部分311bと、第3の部分311cと、を有している。
第1の部分311aは、一端で一方の接続部312aと接続されており、当該接続部312aの一端からY方向に沿って延在している。この第1の部分311aは、直線状に延在しており、上記一方の接続部312aと垂直に接続されている。
第2の部分311bは、一端が第1の部分311aの他端と接続されており、当該第1の部分311aの他端からX方向に沿って延在している。この第2の部分311は直線状に延在している。この第2の部分311bは、第1の部分311aの他端と垂直に接続しているとともに、接続部312a,312bと略平行に延在している。
第3の部分311cは、一端で第2の部分311bの他端と接続されており、当該第2の部分311bの他端から−Y方向に沿って延在している。この第3の部分311cは、直線状に延在しており、上記第1の部分311aと略平行となっている。この第3の部分311cは、他端で他方の接続部312bと接続されている。
そのため、迂回部311Aは、全体として、透過平面視において交差部211の中心CPをY方向側に迂回しており、信号線31Aの中心線CLも交差部211の中心CPを迂回している。
また、本実施形態において、迂回部311Aは、透過平面視において、交差部211の一部及び非交差部212の一部と重なっている。特に、迂回部311Aは、非交差部212に対して、2か所で重なっている(換言すれば、迂回部311Aは、非交差部212上を2回通過している)。
なお、本実施形態では、透過平面視において、迂回部311Aが交差部211の一部と重なっているがこれに限定されない。例えば、迂回部311Aは、接続部312からY軸方向により大きく突出することで交差部211と重ならないような外形を有していてもよい。
接続部312は、直線状の外形を有しており、本実施形態では、信号線31Aの実質的な延在方向(図中のX方向)に沿って延在している。すなわち、接続部312の延在方向は、信号線31Aの延在方向と実質的に平行となっている。この接続部312は、相互に隣り合う迂回部311Aの間に介在しており、迂回部311A同士を接続している。また、図3に示すように、この接続部312は、透過平面視において、接続部312の中心線CLと、グランド層20の交差部211の中心CPを通過する仮想線VLとが実質的に一致するように配置されている。なお、特にこれに限定されず、接続部312が、幅方向(Y方向)において、仮想線VLと重なっていればよい。本実施形態における仮想線VLは、本発明における「仮想線」の一例に相当する。
図4に示すように、信号線31Aは、平面視において、全体が帯状領域S(図4中の塗り潰し部分)の内側に含まれており、迂回部311A及び接続部312は、いずれも帯状領域Sの内側に含まれている。また、信号線31Aは、帯状領域Sに繰り返し内接している。本実施形態では、全ての迂回部311A及び接続部312が、帯状領域Sの長辺s、sに繰り返し内接している。なお、帯状領域Sは、平面視における信号線31Aの全体幅Wと同一の幅を有する仮想上の帯状領域である。
また、帯状領域Sには、グランド層20の交差部211の中心CPが複数含まれている。これらの中心CPは、帯状領域Sにおいて、仮想線VL上(中心線CL上)に一列に並んでいる。一方で、中心CPは、複数の帯状領域Sの中心線CL上には位置していない。換言すれば、当該中心CPは、当該中心線CLから偏心して並んでいる。なお、中心線CLは、帯所領域Sの2本の長辺s、sのいずれからも等距離に位置し、かつ、当該2本の長辺s、sと平行な仮想上の線である。
信号線31Aの線幅W(図4参照)は、10μm〜500μmとすることができる(10μm≦W≦500μm)。第1のグランド線21の線幅Wは、好ましくは、50μm〜300μm(50μm≦W≦300μm)、より好ましくは、70μm〜150μmとすることができる(70μm≦W≦150μm)。本実施形態では、信号線31Aの線幅Wは、215μmである。
図1に戻り、一対の第2のグランド線32a,32bは、信号線31Aの両側に配置されている。この一対の第2のグランド線32a,32bは、信号線31Aと実質的に同一方向(図中のX方向)に延在しており、信号線31Aと第2のグランド線32a,32bは実質的に平行に延在している。これらの第2のグランド線32a,32bは、第1のグランド線21と同様に、信号線31Aから生じるノイズ、及び、プリント配線板1Aの外部からのノイズを遮蔽する。なお、特に図示しないが、第2のグランド線32a,32bは、スルーホールを介して上述のグランド層20に接続されている。
図4に示すように、本実施形態では、第2のグランド線32aと信号線31A(帯状領域の辺s)との最小距離dは、第2のグランド線32bと信号線31A(帯状領域の辺s)との最小距離dと等しくなっている(d=d)。また、第2のグランド線32aと信号線31Aとの最大距離dは、第2のグランド線32bと信号線31Aとの最大距離dと等しくなっている(d=d)。
これらの距離d〜dは、300μm〜515μmであることが好ましい(300μm≦d〜d≦515μm)。この範囲の中で、信号線31Aと第2のグランド線32a,32bとの距離を設定することで、第2のグランド線32a,32bに起因する信号線31Aのインピーダンスの変動を殆ど無くすことができる。なお、本実施形態では、最小距離d,dは、300μmであり、最大距離d,dは、515μmである。
また、信号線層30の厚さTは、12μm以上50μm以下とすることができる(12μm≦T≦50μm)。本実施形態では、厚さTは、33μmである。
信号線層30は、グランド層20と同一の材料から構成されている。また、特に限定されないが、信号線層30は、グランド層20と同様に、サブトラクティブ法又はセミアディティブ法等の方法で形成することができる。
図2に示すように、プリント配線板1Aは、第1の接着剤層40と、第1のカバーレイ層50と、第2の接着剤層60と、第2のカバーレイ層70と、をさらに備えている。
第1の接着剤層40は、絶縁層10の下面11に設けられており、グランド層20を覆っている。第1の接着剤層40を構成する材料は、特に限定されず、ポリアミド系の熱溶融型接着剤、ポリウレタン系熱溶融型接着剤、ポリエステル系熱溶融型接着剤、オレフィン系熱溶融型接着剤等を用いることができる。より具体的には、例えば、アクリル系樹脂や、スチレンゴム、ポリフェニレンエーテル等の材料を用いることができる。
特に限定されないが、第1の接着剤層40の厚さTは、3μm〜30μmとすることができる(3μm≦T≦30μm)。本実施形態においては、第1の接着剤層40の厚さTは、25μmである。
第1のカバーレイ層50は、第1の接着剤層40を介して、絶縁層10及びグランド層20に接着されている。第1のカバーレイ層50を構成する材料としては、特に限定されないが、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)等を用いることができる。第1のカバーレイ層50は、絶縁層10と同じ材料で構成することが好ましい。特に限定されないが、第1のカバーレイ層50の厚さTは、7.5μm〜50μmとすることができる(7.5μm≦T≦50μm)。第1のカバーレイ層50の厚さTは、好ましくは、10μm〜35μmとすることができる(10μm≦T≦35μm)。本実施形態においては、厚さTが12.5μmのポリイミド樹脂製の第1のカバーレイ層50を用いる。
第2の接着剤層60は、絶縁層10の上面12に設けられており、信号線層30を覆っている。第2の接着剤層60を構成する材料は、第1の接着剤層40を構成する材料と同様の材料を用いることができる。また、第2の接着剤層60の厚さTも第1の接着剤層40の厚さTと同様とすることができる(T=T)。
第2のカバーレイ層70は、第2の接着剤層60を介して、絶縁層10及び信号線層30に接着されている。第2のカバーレイ層70を構成する材料は、第1のカバーレイ層50を構成する材料と同様の材料を用いることができる。また、第2のカバーレイ層70の厚さTも第1のカバーレイ層50の厚さTと同様とすることができる(T=T)。
ここで、一般的に、迂回部を有さず交差部上を通過する直線状の信号線(通過信号線)は、迂回部を有さず非交差部上を通過する直線状の信号線(非通過信号線)に比べて、単位長さにおいて、グランド層の第1のグランド線上を通過する回数が少なくなる。よって、通過信号線は、非通過信号線に比べて、グランド層と対向する部分の総面積が少なくなってしまうので、通過信号線のインピーダンスが、非通過信号線のインピーダンスに比べて、高くなってしまう。従って、プリント配線体において通過信号線と非通過信号線とを並存させると、インピーダンスを整合させることができない。このため、従来のプリント配線板では、通過信号線及び非通過信号線の一方しか設置することができず、設計の自由度が制限されてしまう場合がある。
これに対して、本実施形態におけるプリント配線板1Aでは、信号線31Aの中心線CLを迂回部311Aによって交差部211の中心CPから迂回させて、信号線31Aを非交差部212上を通過するように設けることで、信号線31Aがグランド層20上を通過する回数を増やすことができる。すなわち、信号線31Aのグランド層20と対向する部分の総面積を増加させることができるため、信号線31Aのインピーダンスの増加を抑制することができる。
これに加えて、本実施形態におけるプリント配線板1Aでは、上記の信号線31Aを、全体的にはグランド層20の複数の交差部211の上を通過させる(つまり、図4に示すように帯状領域Sが一直線上に並んだ複数の交差部211と重なる)ように設けることができる。特に、本実施形態では、信号線31Aの接続部312が、交差部211の中心点CPを通る仮想線VL上を通過している。このように、信号線31A全体を、交差部211上を通過させることができるため、通過信号線と実質的に同一の位置に信号線31Aを設けることが可能となる。
以上のように、本実施形態におけるプリント配線板1Aでは、信号線31Aのインピーダンスが非通過信号線のインピーダンスに対して大きくなり過ぎることがなく、且つ、このような信号線31Aを通過信号線と実質的に同一の位置に設けることができる。従って、本実施形態におけるプリント配線板1Aでは、信号線31Aのインピーダンスの増加を抑制しつつ、信号線31Aの設計の自由度の向上を図ることができる。
さらに、本実施形態で説明した全体として交差部211の中心CP上を通過する信号線31Aと、非通過信号線を混在させることができるので、プリント配線板1Aにおいて、信号線層30の省スペース化を図ることもできる。
特に、本実施形態では、信号線31Aの接続部312の中心線CLが、グランド層20の交差部211の中心CPを通過する仮想線VLと一致している。従って、信号線31Aの設計において、中心CP上を通る直線に迂回部311Aを追加するだけでよいので、プリント配線板1Aの設計が容易となる。
ここで、下記表1に、実施例のプリント配線板1Aの信号線31Aのインピーダンスと、比較例のプリント配線板の信号線のインピーダンスと、参考例のプリント配線板の信号線のインピーダンスと、を示す。実施例は、上述した実施形態に従って作製したプリント配線板である。これに対し、比較例のプリント配線板は、信号線を直線形状(すなわち、迂回部を有しない形状)としたうえで、当該信号線をグランド層の交差部の中心のみを通過するよう設けたこと以外、実施例と同様の構成を有するものとした。また、参考例のプリント配線板は、信号線を直線形状としたうえで、当該信号線をグランド層の非交差部の中心(隣接する交差部間の中点)のみを通過するよう設けたこと以外、実施例と同様の構成を有するものとした。
Figure 2021048163
上記表1に示すように、信号線をグランド層の非交差部のみを通過させた参考例において、最もインピーダンスの値が小さくなった一方で、信号線をグランド層の交差部のみを通過させた比較例において、最もインピーダンスの値が大きくなった。これに対して、実施例では、比較例と比べて、参考例とのインピーダンスの差が小さくなっており、通過信号線と実質的に同一の位置に信号線31Aを設けているにも関わらず、信号線31Aのインピーダンスの増加を抑制できていることが確認できた。
<<第2実施形態>>
図5は、第2実施形態におけるプリント配線板1Bを示す平面図である。本実施形態では、帯状領域Sの中心線CLがグランド層20の交差部211の中心CPを通過する点で第1実施形態と相違するが、それ以外の構成は第1実施形態と同様である。以下に、第2実施形態における信号線31B及び帯状領域Sについて第1実施形態との相違点についてのみ説明し、第1実施形態と同様の構成である部分については同一符号を付してその説明を省略する。
上述の通り、第2実施形態では、帯状領域Sの中心線CLが、グランド層20の交差部211の中心CPを通っている。すなわち、複数の中心CPが、中心線CL上に直線状に並んでおり、複数の中心CPを通る仮想線VLと、帯状領域Sの中心線CLが実質的に一致している。
また、第2実施形態においても、信号線31Bの中心線CLが、交差部211の中心CPを迂回している。このとき、仮想線VL上には、接続部312の一方の辺が重なっている。
よって、この第2実施形態におけるプリント配線板1Bにおいても、上述の第1実施形態と同様に、信号線31Bのインピーダンスの増加の抑制効果と、信号線31Bの設計の自由度の向上効果が得られる。
さらに、本実施形態では、信号線31Bが、交差部211の中心CPに対して対称な外形を有しているため、信号線31Bの配置の設計時に、インピーダンスの調整が行いやすく、信号線31Bの設計がより容易となる。
<<第3実施形態>>
図6は、第3実施形態におけるプリント配線板1Cを示す平面図である。本実施形態では、信号線31Cの外形が第1実施形態と相違するが、それ以外の構成は第1実施形態と同様である。以下に、第3実施形態における信号線31Cについて第1実施形態との相違点についてのみ説明し、第1実施形態と同様の構成である部分については同一符号を付してその説明を省略する。
第3実施形態では、信号線31Cが、図中のY方向に突出する迂回部311Cに加えて、迂回部311Cとは逆方向(−Y方向)に突出する迂回部311Cを有している。迂回部311C,311Cは、いずれも、信号線31Cの中心線CLが、交差部211の中心CPを迂回するように屈曲している。迂回部311Cは、図3に示す第1実施形態の迂回部311Aと同一の構成を有している。一方、迂回部311Cは、上記迂回部311A(図3参照)の第1の部分311aと第3の部分の延在方向を逆方向に変更したものである。また、これらの迂回部311C,311Cは、相互に接続部312によって接続されている。
また、本実施形態では、グランド層20の複数の交差部211が帯状領域Sにおいて、仮想線VL上に並んでいるとともに、当該仮想線VLが帯状領域Sの中心を通過している。
したがって、この第3実施形態におけるプリント配線板1Cにおいても、上述の第1実施形態と同様に、信号線31Cのインピーダンスの増加の抑制効果と、信号線31Cの設計の自由度の向上効果が得られる。
また、第2実施形態と同様に、信号線31Cが、交差部211の中心CPに対して対称な外形を有しているため、信号線31Cの配置の設計時に、インピーダンスの調整が行いやすく、信号線31Cの設計がより容易となる。
<<第4実施形態>>
図7は、第4実施形態におけるプリント配線板1Dを示す平面図である。本実施形態では、信号線31Dの迂回部311Dの外形が第1実施形態と相違するが、それ以外の構成は第1実施形態と同様である。以下に、第4実施形態における信号線31Dについて第1実施形態との相違点についてのみ説明し、第1実施形態と同様の構成である部分については同一符号を付してその説明を省略する。
第4実施形態における信号線31Dの迂回部311Dは、三角形状(厳密には、三角形から一辺を取り除いた形状)の外形を有しており、グランド層20の交差部211を画定する2辺に沿って1回折れ曲がっている。本実施形態は、図3に示す第1実施形態における迂回部311Aの第2の部分311bの長さを0に変更して、第1の部分311aと第3の部分311cとを直接接続するように変更したものである。これにより、迂回部311Dは、信号線31Dの中心線CLが、交差部211の中心CPを迂回するように屈曲している。
また、本実施形態においても、グランド層20の交差部211が帯状領域Sにおいて、一直線状に並んでいる。
したがって、この第4実施形態におけるプリント配線板1Dにおいても、上述の第1実施形態と同様に、信号線31Dのインピーダンスの増加の抑制効果と、信号線31Dの設計の自由度の向上効果が得られる。
<<第5実施形態>>
図8は、第5実施形態におけるプリント配線板1Eを示す平面図である。本実施形態では、信号線31Eの迂回部311Eの外形が第1実施形態と相違するが、それ以外の構成は第1実施形態と同様である。以下に、第5実施形態における信号線31Eについて第1実施形態との相違点についてのみ説明し、第1実施形態と同様の構成である部分については同一符号を付してその説明を省略する。
第5実施形態における信号線31Eの迂回部311Eは、円弧状の外形を有している。本実施形態は、図3に示す第1実施形態における迂回部311Aの第1〜第3の部分311a〜311bを、それぞれ、円弧を構成する曲線形状に変更したものである。これにより、迂回部311Eは、信号線31Eの中心線CL10が、交差部211の中心CPを迂回するように屈曲している。
また、本実施形態においても、グランド層20の交差部211が帯状領域Sにおいて、一直線状に並んでいる。
したがって、この第5実施形態におけるプリント配線板1Eにおいても、上述の第1実施形態と同様に、信号線31Eのインピーダンスの増加の抑制効果と、信号線31Eの設計の自由度の向上効果が得られる。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上記実施形態では、第2のグランド線32a,32bの間に1本の信号線が設けられているがこれに限定されず、第2のグランド線32a,32bの間に複数本の信号線が設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、信号線31A〜31Eとしてシングルエンド信号伝送用の信号線(シングルエンドライン)を例示したがこれに限定されず、信号線31A〜31Eは差動信号伝送用の信号線(差動ペアライン)であってもよい。
また、上記実施形態では、プリント配線板1A〜1Eとして、FPCを例示したがこれに限定されず、プリント配線板1A〜1Eはリジッド基板であってもよい。
1A〜1E…プリント配線板
10…絶縁層
11…下面
12…上面
20…グランド層
21,21a,21b…第1のグランド線
211…交差部
CP…交差部の中心
VL…仮想線
212…非交差部
CL,CL…第1のグランド線の中心線
30…信号線層
31A〜31E…信号線
311A,311C,311C,311D,311E…迂回部
311a〜311c…第1〜第3の部分
312,312a,312b…接続部
CL,CL〜CL10…信号線の中心線
CL…接続部の中心線
32,32a,32b…第2のグランド線
〜S…帯状領域
CL,CL…帯状領域の中心線
40…第1の接着剤層
50…第1のカバーレイ層
60…第2の接着剤層
70…第2のカバーレイ層

Claims (5)

  1. 第1及び第2の主面を有する絶縁層と、
    前記第1の主面に設けられたグランド層と、
    前記グランド層と対向するように前記第2の主面に設けられた信号線と、を備えたプリント配線板であって、
    前記グランド層は、複数のグランド線が交差することで形成されたメッシュ形状を有し、
    前記プリント配線板は、透過平面視において、前記信号線を含むとともに前記信号線が繰り返し内接している帯状領域を有し、
    前記グランド層は、前記帯状領域に、前記グランド線同士が交差する交差部を複数有し、
    前記信号線は、前記帯状領域に、前記信号線の中心が前記交差部の中心を迂回する迂回部を複数有するプリント配線板。
  2. 請求項1に記載のプリント配線板であって、
    前記迂回部は、折れ線状又は円弧状に屈曲することで、前記交差部を迂回する屈曲部であるプリント配線板。
  3. 請求項1又は2に記載のプリント配線板であって、
    前記信号線は、相互に隣り合う前記迂回部の間に、前記迂回部同士を接続する接続部を有し、
    前記接続部は、前記帯状領域の延在方向に実質的に平行に延在しているプリント配線板。
  4. 請求項3に記載のプリント配線板であって、
    複数の前記交差部の中心間を結ぶ仮想線は、透過平面視において前記接続部の中心線と実質的に一致しているプリント配線板。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のプリント配線板であって、
    複数の前記交差部の中心は、透過平面視において前記帯状領域の中心線上に並んでいるプリント配線板。
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