JP2021043436A - 光学素子および画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】出射光の強度を向上させることが可能な光学素子および画像表示装置を提供する。【解決手段】透光性の材料で構成された導光部(10)と、導光部(10)上に形成された回折格子部(20)を有し、回折格子部(20)は導光部(10)を覆う板状部(21)と板状部(21)に形成された凸部(22)を備え、凸部(22)は板状部(21)の主面に対して角度φ1だけ傾斜した第1のスランテッドグレーティングを備えている光学素子(100)。【選択図】図1

Description

本発明は、光学素子および画像表示装置に関し、特に回折格子を用いた光学素子および画像表示装置に関する。
従来から、車両内に各種情報を表示する装置として、アイコンを点灯表示する計器盤が用いられている。また、表示する情報量の増加とともに、計器盤に画像表示装置を埋め込むことや、計器盤全体を画像表示装置で構成することも提案されている。
しかし、計器盤は車両のフロントガラスより下方に位置しているため、計器盤に表示された情報を運転者が視認するには、運転中に視線を下方に移動させる必要があるため好ましくない。そこで、フロントガラスに画像を投影して、運転者が車両の前方を視認したときに情報を読み取れるようにするヘッドアップディスプレイ(以下HUD:Head Up Display)も提案されている(例えば、特許文献1を参照)。このようなHUDでは、フロントガラスの広い範囲に画像を投影するための光学装置が必要であり、光学装置の小型化および軽量化が望まれている。
一方で、小型の光学装置を用いて光を投影する画像表示装置としては、メガネ形状をしたヘッドマウント型のHUDが知られている(例えば、特許文献2を参照)。ヘッドマウント型のHUDでは、光源から照射された光を視聴者の眼に直接照射して、視聴者の網膜に画像を投影している。このようなヘッドマウント型のHUDでは、光源から視聴者に光を照射する際に回折格子を備えた光学素子を用いている。
特開2018−118669号公報 特表2018−528446号公報
回折格子を備える光学素子を用いたHUDでは、光源から光学素子への光の入射角度と回折格子の構造によって光の投影方向が決定される。また、回折格子の構造としては、垂直な凹凸形状を有するピラードグレーティングや、断面が三角形状のブレーズドグレーティング、一方向に傾斜した凹凸形状を有するスランテッドグレーティングなど様々な構造が知られている。また画像表示装置では、光源からの光を光学素子に対して斜めに入射する場合が多く、光学素子から外部に光を照射するために最適な条件を用いて出射光の強度を向上させることが困難であった。
そこで本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、出射光の強度を向上させることが可能な光学素子および画像表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の光学素子は、透光性の材料で構成された導光部と、前記導光部上に形成された回折格子部を有し、前記回折格子部は、前記導光部を覆う板状部と、前記板状部に形成された凸部を備え前記凸部は、前記板状部の主面に対して角度φ1だけ傾斜した第1のスランテッドグレーティングを備えていることを特徴とする。
このような本発明の光学素子では、回折格子部の凸部が板状部の主面に対して角度φ1だけ傾斜した第1のスランテッドグレーティングを構成しているため、漏れモードによる板状部での光の伝搬との組み合わせにより、他の構造の回折格子よりも出射光の強度を向上させることが可能となる。
また、本発明の一態様では、前記凸部は、前記板状部の主面に対して角度φ2だけ傾斜した第2のスランテッドグレーティングを備えている。
また、本発明の一態様では、前記第1のスランテッドグレーティングと前記第2のスランテッドグレーティングは、互いに反対方向に傾斜している。
また、本発明の一態様では、前記第1のスランテッドグレーティングと前記第2のスランテッドグレーティングは、互いに対向方向に傾斜している。
また、本発明の一態様では、前記凸部の傾斜角度は、−45度以上45度以下の範囲である。
また、本発明の画像表示装置は、上記何れかの光学素子と、前記導光部を介して前記回折格子部に対して光を照射する光源部を備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様では、前記光源部は、前記板状部に対して角度θだけ傾斜した方向から前記光を照射し、前記角度θは、前記凸部と同じ方向に傾斜している。
本発明では、出射光の強度を向上させることが可能な光学素子および画像表示装置を提供することができる。
第1実施形態における光学素子100の構造を示す模式斜視図である。 光学素子100における光路について説明する模式図であり、図2(a)はスランテッドグレーティングの場合を示し、図2(b)はピラードグレーティングの場合を示し、図2(c)はブレーズドグレーティングの場合を示している。 導光部10から回折格子部20への光の進行と取出しについて、シミュレーションをした結果を示す図であり、図3(a)はスランテッドグレーティングの場合を示し、図3(b)はピラードグレーティングの場合を示し、図3(c)はブレーズドグレーティングの場合を示している。 光学素子100への入射光Linの照射を示す模式図である。 スランテッドグレーティングにおける入射光Linの偏光角度Φと電場Eyの関係を示すグラフである。 漏れ伝搬長Lの測定結果を示す図である。 凸部22の傾斜方向と入射光Linの入射方向による光出射の相違を示す図であり、図7(a)(c)は凸部22の傾斜と同じ方向から入射させた場合を示し、図7(b)(d)は凸部22の傾斜と反対の方向から入射させた場合を示している。 スランテッドグレーティングにおける電場の2次元可視化マップである。 第2実施形態における光学素子100で、導光部10から回折格子部20への光の進行と取出しについて、シミュレーションをした結果を示す図であり、図9(a)はスランテッドグレーティングの場合を示し、図9(b)はピラードグレーティングの場合を示し、図9(c)はブレーズドグレーティングの場合を示している。 光学素子100への入射光Linの照射を示す模式図である。 スランテッドグレーティングにおける入射光Linの偏光角度Φと電場Eyの関係を示すグラフである。 漏れ伝搬長Lの測定結果を示す図である。 凸部22の傾斜方向と入射光Linの入射方向による光出射の相違を示す図であり、図13(a)(c)は凸部22の傾斜と同じ方向から入射させた場合を示し、図13(b)(d)は凸部22の傾斜と反対の方向から入射させた場合を示している。 第3実施形態における光学素子110の構造を示す模式図である。 光学素子110の製造方法を示す工程図である。 光学素子110を用いた画像表示装置による表示を示す模式斜視図である。 第4実施形態における光学素子120の構造を示す模式図である。 光学素子120の製造方法を示す工程図である。 光学素子120を用いた画像表示装置による表示を示す模式斜視図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付すものとし、適宜重複した説明は省略する。図1は、本実施形態における光学素子100の構造を示す模式斜視図である。図1に示すように光学素子100は、導光部10と、回折格子部20を備えている。また、回折格子部20は板状部21と、凸部22と、凹部23を備えている。なお図1は、光学素子100の構造を模式的に示したものであり、図中の寸法や角度は光学素子100における実寸を示すものではない。
導光部10は、光を透過する材料で構成された略板状の部分であり、上面に回折格子部20が形成されている。導光部10のサイズは限定されないが、例えば幅d=15mm、厚さt=0.1〜100mm程度の大きさが挙げられる。導光部10を構成する材料は限定されないが、例えばSiOを主成分とするガラスやポリマーを用いることが好ましい。図1では、導光部10として直方体のものを例示したが、後述するように導光部10の形状は限定されない。一例として、導光部10を厚さ1mm以下のポリマーで構成する場合には、光学素子100に可撓性をもたせることができ、ロールトゥロールで製造することも可能となる。
回折格子部20は、導光部10上に形成された略板状の部分であり、導光部10とは屈折率が異なる材料で構成されている。図1に示した回折格子部20の例では、導光部10の主面全体を板状部21が覆い、板状部21の表面には複数の凸部22と凹部23が周期的に形成されて回折格子を構成している。図1に示した例では、回折格子部20の凸部22と凹部23は、それぞれ紙面の奥行方向にストライプ状に延伸して形成されている。
回折格子部20を構成する材料は限定されないが、導光部10との屈折率差が大きな材料を用いることが好ましく、例えばTiOを主成分とする屈折率2.5程度の誘電体を用いることが好ましい。回折格子部20は公知の方法で形成することができ、例えばフォトリソグラフィ技術やナノインプリント技術、EBL(Electron Beam Lithography)技術等を用いることができる。
回折格子部20のサイズは特に限定されないが、面内方向にも光を導波できる厚さを有することが好ましく、例えば全厚hが788±12nm程度、凸部22の高さdが210±10.5nm程度、凸部22の幅wが230nm程度、凹部23の周期Λが696nm程度が挙げられる。また図1に示した例では、回折格子部20の凸部22と凹部23は板状部21の主面に対して角度φ1だけ傾斜して形成されており、スランテッドグレーティングを構成している。したがって、凸部22と凹部23で構成される回折格子は、本発明における第1のスランテッドグレーディングに相当している。
凸部22の傾斜角度φ1は、−45度以上45度以下の範囲であることが好ましい。傾斜角度φ1が上記範囲外の場合には、凸部22の形成が困難になるうえに、凸部22が凹部23の上方にオーバーハングする領域が大きくなりすぎ、板状部21の面内における周期的な屈折率差が小さくなり、回折格子の機能が低下する。傾斜角度φ1が小さすぎる場合には、凸部22が板状部21の主面に垂直なピラードグレーティングに近くなり、後述するようなスランテッドグレーティングによる利点が生じ難くなる。ここで、スランテッドグレーティングを構成する凸部22と凹部23の形状としては、凸部22の側面が平行に傾斜している場合だけではなく、図1に示したように凸部22側面の傾斜が異なって場合も含める。このとき、凸部22の傾斜角度φ1とは、凸部22の上端と下端における中央を結んだ線が、板状部21の主面との間でなす角度である。
図2は、光学素子100における光路について説明する模式図であり、図2(a)はスランテッドグレーティングの場合を示し、図2(b)はピラードグレーティングの場合を示し、図2(c)はブレーズドグレーティングの場合を示している。図2(a)〜図2(c)では、簡便のため導光部10の図示を省略して回折格子部20についてのみ図示している。なお図2(a)〜図2(c)は、光学素子100における光の進行を模式的に示したものであり、正確な光の入射位置や進行経路、出射位置を反映したものではない。
図示しない光源部からは、光学素子100に向けてレーザ光が照射される。ここでレーザ光は位相が揃ったコヒーレントな光であり、コリメートレンズ等によってコリメート光として照射される。図2(a)〜図2(c)に示したように、入射光Linは図示を省略した導光部10と回折格子部20の界面に傾斜角度θで入射し、板状部21に入射する。導光部10と板状部21の界面では、入射光Linの一部は板状部21内に入射し、一部が反射光として導光部10内に反射される。入射光Linのうち導光部10と板状部21の界面で反射された光は、導光部10内を進行して側面と裏面で反射されて再び主面に到達し、再び回折格子部20に入射する。
入射光Linのうち板状部21内を進行する光は、導光部10と回折格子部20の屈折率に応じて進行角度が変化し、凸部22と凹部23による回折条件を満たす出射角度方向に出射光LO1として出射される。また、回折格子部20に取り込まれた光は、屈折率と入射角を適切に選択することにより空気との界面での漏れモードの条件を満たすことができ、回折格子部20内で繰り返し反射されて板状部21内を伝搬して、出射光LO1とは異なる位置から回折条件を満たす出射角度方向に出射光LO2,LO3として出射される。
図3は、導光部10から回折格子部20への光の進行と取出しについて、シミュレーションをした結果を示す図であり、図3(a)はスランテッドグレーティングの場合を示し、図3(b)はピラードグレーティングの場合を示し、図3(c)はブレーズドグレーティングの場合を示している。図中横軸は凸部22と凹部23が周期的に並ぶx軸方向の位置を示し、図中中央近傍に示した破線位置は光の入射位置を示している。図中縦軸は高さ方向であるy軸方向の位置を示し、原点は導光部10と板状部21の界面位置を示している。また、図中に白抜きでグレーティング形状を示しており、図中の濃淡は電場分布を示している。
シミュレーションには有限差分時間領域FDTD(Finite Difference Time Domain)法を用い、シミュレーション条件としては導光部10の屈折率を1.54とし、回折格子部20の屈折率を2.52とし、空気の屈折率を1.00とした。また、凸部22と凹部23のピッチは696nmとし、凸部22の幅を230nmとし、凸部22の高さを210nmとし、導光部10の主面から凸部22の上面までの厚さを788nmとした。また、入射光Linを直径5μmの発散角6.12度とし、波長を852nmとした。スランテッドグレーティングの傾斜角度φ1は45度に設定した。
入射光Linの板状部21への入射角度θは、それぞれスランテッドグレーティングで32.6度、ピラードグレーティングで62.3度、ブレーズドグレーティングで19.5度とした。これらの入射角度θは、それぞれのグレーティング構造において0度から90度の範囲で最も明瞭な回折パターンを示した値を選択している。
図中に示した矢印は、光学素子100の内外における光の伝搬ベクトルであり、非共鳴および共鳴時の光はt(n)およびt(r)で表示している。添え字R,M↑,M↓はそれぞれ大気層、誘電体層上、誘電体層下方向を示し、回折次数Nは、0,±1,±2の添え字で表記している。よって非共鳴(もしくは共鳴)N次透過光はtRN (n or r)で表し、非共鳴(もしくは共鳴)上方N次伝搬光はtM↑N (n or r)で表している。
図3(a)〜図3(c)に示したように、いずれの回折格子構造においても、基板法線方向に回折ベクトルtR0が伸びており、界面下方においては+x方向に対しジグザグに進行する伝搬ベクトルtM↑,↓からなる光学モードが見られる。各構造において、板状部21内を+x方向に伝搬する漏れ伝搬長Lと、回折電場|Ey|が異なることもわかる。
図4は、光学素子100への入射光Linの照射を示す模式図である。図4は図2(a)および図3(a)に示したスランテッドグレーティングの場合を示しており、SiOからなる導光部10とTiOからなる回折格子部20の界面がxy平面であり、厚さ方向がz軸方向であり、凸部22はy軸方向にストライプ状に延伸して形成されている。光学素子100の外部に設けられた光源部(図示省略)からは、y軸方向に偏光した入射光Linが板状部21の主面に対してx軸方向に傾斜角度θだけ傾いて入射される。入射光Linの偏光方向は、光軸周りに偏光角度Φを回転させることができ、図4はΦ=90度でy軸に沿った偏光の場合を示している。また、スランテッドグレーティングの凸部22もx軸方向に傾斜角度φ1だけ傾いて形成されている。光学素子100と光源部とで本発明における画像表示装置が構成される。
図5は、スランテッドグレーティングにおける入射光Linの偏光角度Φと電場Eyの関係を示すグラフである。図中央に示したレーダーパターンは入射角Linの偏光角度Φとz=0.70μmの位置での|Ey|の関係を示している。レーダーパターンの周囲に示した(b)〜(h)は、それぞれ偏光角度Φ=0度、30度、60度、90度、120度、150度、180度におけるEyと|Ey|のフィールドプロファイルを示している。
図5に示したように、偏光角度Φ=0度、30度、60度、90度、120度、150度、180度での|Ey|の値は、それぞれ0.00457、0.291、0.503、0.581、0.503、0.291、0.00457となっている。したがって、入射光Linは、凸部22の延伸方向と平行な偏光角度Φ=90度とすることで、出射光の強度を最大にできることが確認できる。
図6は、漏れ伝搬長Lの測定結果を示す図である。図6では、z=0.70μmの位置におけるxy平面での|Ey|の分布を示しており、入射光Linの入射位置からx軸方向への光の拡がりを漏れ伝搬長Lとしている。図6に示したように、偏光角度Φ=90度では漏れ伝搬長Lは約6.00μmであった。
図3(b)に示したピラードグレーティングおよび図3(c)に示したブレーズドグレーティングについても、図4〜図6と同様に|Ey|と漏れ伝搬長Lを算出した。スランテッドグレーティング、ピラードグレーティングおよびブレーズドグレーティングでは、|Ey|の最大値はそれぞれ0.581、0.160、0.184であり、漏れ伝搬長Lはそれぞれ6.00μm、7.25μm、5.25μmであった。したがって、スランテッドグレーティングを用いることで、ピラードグレーティングとブレーズドグレーティングよりも出射光強度を向上できることがわかる。
図7は、凸部22の傾斜方向と入射光Linの入射方向による光出射の相違を示す図であり、図7(a)(c)は凸部22の傾斜と同じ方向から入射させた場合を示し、図7(b)(d)は凸部22の傾斜と反対の方向から入射させた場合を示している。図7(a)(b)に示すように、いずれの場合においても板状部21内に入射した光は、入射光Linが入射された方向に漏れ伝搬長Lで伝搬して、出射光LO1,LO2,LO3が外部に取り出される。図7(c)(d)は、z=0.70、1.10、1.50、1.90の位置における|Ey|のラインプロファイルを示しており、z=0.70と1.10は板状部21内での伝搬モードを表し、z=1.50と1.90は凸部22より上方での回折モードを表している。また、図7(c)(d)では|Ey|のピークトップ位置を破線で示している。
図7(c)(d)で示したように、z=0.70と1.10での伝搬モードでは入射光Linの入射方向によらずピークトップが同程度となっているが、z=1.50と1.90の回折モードでは凸部22の傾斜と同じ方向から入射させた場合のほうが|Ey|のピークが約10%大きくなっている。
また、一般的な電磁場長の定義に当てはめると、0〜0.320λは近接場、0.320λ〜0.640λは遷移、0.640λ〜は遠方場領域であり、z=1.50でのEyラインプロファイルは近接場であるが、z=1.90のプロファイルは遠方場であると見なせる。図7(c)(d)に示したように、遠方場条件下で近接場条件でのEyフィールドベースラインが25%近く維持されており、光学素子100で良好に光照射が可能なことがわかる。
図8は、スランテッドグレーティングにおける電場の2次元可視化マップである。図中縦軸は入射角度θを示し、図中横軸はx軸方向での光入射位置からの距離を示している。図中の(a)〜(d)は、それぞれz=0.70、1.10、1.50、1.90の位置におけるEyのマッピングイメージを示している。また、図中縦軸に示した矢印は、θ=±32.6度を示している。
図8(a)(b)に示すように、回折格子部20内に位置する高さz=0.70、1.10において、入射角θと距離xに対応した2次元Eyマップはθ=±32.6°で鏡面対称のほぼ同一のEy振幅レベルを示した。これは、図7(c)で見られる伝搬モードのEy振幅ピークが図7(d)で見られるピークとほぼ同一であることを示している。一方で図8(c)(d)に示すように、回折格子部20の表面近傍に位置する高さz=1.50,1.90における2次元Eyマップはθ=±32.6°で鏡面対称位置とは異なるEy振幅レベルを示した。これは、図7(c)で見られる回折モードのEy振幅ピークが図7(d)で見られるピークと若干異なることを示している。
図7および図8に示したように、スランテッドグレーティングでは、板状部21に対して凸部22の傾斜角度φ1と同じ方向に角度θだけ傾斜した方向から入射光Linを照射することで、出射光の強度を向上できることがわかる。
上述したように、本発明の光学素子100では、回折格子部20の凸部22が板状部21の主面に対して角度φ1だけ傾斜したスランテッドグレーティングを構成しているため、漏れモードによる板状部21での光の伝搬との組み合わせにより、他の構造の回折格子よりも出射光の強度を向上させることが可能となる。また、本発明の画像表示装置は、光学素子100と光源部を備え、導光部10を介して板状部21に対して角度θだけ傾斜した方向から入射光Linを照射し、角度θはスランテッドグレーティングと同じ方向に傾斜していることで、出射光の強度を向上させることが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図9〜図13を用いて説明する。第1実施形態と重複する内容は説明を省略する。本実施形態では、導光部10をTiOで構成し、回折格子部20をSiOで構成した場合を示している。
図9は、本実施形態における光学素子100で、導光部10から回折格子部20への光の進行と取出しについて、シミュレーションをした結果を示す図であり、図9(a)はスランテッドグレーティングの場合を示し、図9(b)はピラードグレーティングの場合を示し、図9(c)はブレーズドグレーティングの場合を示している。
シミュレーション条件としては導光部10の屈折率を2.52とし、回折格子部20の屈折率を1.54とし、空気の屈折率を1.00とした。また、凸部22と凹部23のピッチは696nmとし、凸部22の幅を230nmとし、凸部22の高さを210nmとし、導光部10の主面から凸部22の上面までの厚さを788nmとした。また、入射光Linを直径5μmの発散角6.12度とし、波長を632.8nmとした。スランテッドグレーティングの傾斜角度φ1は45度に設定した。
入射光Linの板状部21への入射角度θは、それぞれスランテッドグレーティングで22.0度、ピラードグレーティングで0.0度、ブレーズドグレーティングで11.0度とした。これらの入射角度θは、それぞれのグレーティング構造において0度から90度の範囲で最も明瞭な回折パターンを示した値を選択している。
図中に示した矢印は、光学素子100の内外における光の伝搬ベクトルであり、非共鳴および共鳴時の光はt(n)およびt(r)で表示している。添え字R,M↑,M↓はそれぞれ大気層、誘電体層上、誘電体層下方向を示し、回折次数Nは、0,±1,±2の添え字で表記している。よって非共鳴(もしくは共鳴)N次透過光はtRN (n or r)で表し、非共鳴(もしくは共鳴)上方N次伝搬光はtM↑N (n or r)で表している。
図9(a)〜図9(c)に示したように、いずれの回折格子構造においても、基板法線方向に回折ベクトルtR0が伸びており、界面下方においては+x方向に対しジグザグに進行する伝搬ベクトルtM↑,↓からなる光学モードが見られる。各構造において、板状部21内を+x方向に伝搬する漏れ伝搬長Lと、回折電場|Ey|が異なることもわかる。
図10は、光学素子100への入射光Linの照射を示す模式図である。図10は図9(a)に示したスランテッドグレーティングの場合を示しており、TiOからなる導光部10とSiOからなる回折格子部20の界面がxy平面であり、厚さ方向がz軸方向であり、凸部22はy軸方向にストライプ状に延伸して形成されている。光学素子100の外部に設けられた光源部(図示省略)からは、y軸方向に偏光した入射光Linが板状部21の主面に対してx軸方向に傾斜角度θだけ傾いて入射される。入射光Linの偏光方向は、光軸周りに偏光角度Φを回転させることができ、図10はΦ=90度でy軸に沿った偏光の場合を示している。また、スランテッドグレーティングの凸部22もx軸方向に傾斜角度φ1だけ傾いて形成されている。光学素子100と光源部とで本発明における画像表示装置が構成される。
図11は、スランテッドグレーティングにおける入射光Linの偏光角度Φと電場Eyの関係を示すグラフである。図中央に示したレーダーパターンは入射角Linの偏光角度Φとz=0.70μmの位置での|Ey|の関係を示している。レーダーパターンの周囲に示した(b)〜(h)は、それぞれ偏光角度Φ=0度、30度、60度、90度、120度、150度、180度におけるEyと|Ey|のフィールドプロファイルを示している。
図11に示したように、偏光角度Φ=0度、30度、60度、90度、120度、150度、180度での|Ey|の値は、それぞれ0.0、0.0057、0.017、0.023、0.017、0.0.057、0.0となっている。したがって、入射光Linは、凸部22の延伸方向と平行な偏光角度Φ=90度とすることで、出射光の強度を最大にできることが確認できる。
図12は、漏れ伝搬長Lの測定結果を示す図である。図12では、z=0.70μmの位置におけるxy平面での|Ey|の分布を示しており、入射光Linの入射位置からx軸方向への光の拡がりを漏れ伝搬長Lとしている。図12に示したように、偏光角度Φ=90度では漏れ伝搬長Lは約7.00μmであった。
図9(b)に示したピラードグレーティングおよび図9(c)に示したブレーズドグレーティングについても、図10〜図12と同様に|Ey|と漏れ伝搬長Lを算出した。スランテッドグレーティング、ピラードグレーティングおよびブレーズドグレーティングでは、|Ey|の最大値はそれぞれ0.324、0.0530、0.0635であり、漏れ伝搬長Lはそれぞれ7.00μm、10.00μm、8.00μmであった。したがって、スランテッドグレーティングを用いることで、ピラードグレーティングとブレーズドグレーティングよりも出射光強度を向上できることがわかる。
図13は、凸部22の傾斜方向と入射光Linの入射方向による光出射の相違を示す図であり、図13(a)(c)は凸部22の傾斜と同じ方向から入射させた場合を示し、図13(b)(d)は凸部22の傾斜と反対の方向から入射させた場合を示している。図13(a)(b)に示すように、いずれの場合においても板状部21内に入射した光は、入射光Linが入射された方向に漏れ伝搬長Lで伝搬して、出射光LO1,LO2,LO3が外部に取り出される。図13(c)(d)は、z=0.70、1.10、1.50、1.90の位置における|Ey|のラインプロファイルを示しており、z=0.70と1.10は板状部21内での伝搬モードを表し、z=1.50と1.90は凸部22より上方での回折モードを表している。また、図13(c)(d)では|Ey|のピークトップ位置を破線で示している。
図13(c)(d)で示したように、z=0.70と1.10での伝搬モードでは入射光Linの入射方向によらずピークトップが同程度となっているが、z=1.50と1.90の回折モードでは凸部22の傾斜と同じ方向から入射させた場合のほうが|Ey|のピークが約10%大きくなっている。
また、一般的な電磁場長の定義に当てはめると、0〜0.320λは近接場、0.320λ〜0.640λは遷移、0.640λ〜は遠方場領域であり、z=1.50でのEyラインプロファイルは近接場であるが、z=1.90のプロファイルは遠方場であると見なせる。図13(c)(d)に示したように、遠方場条件下で近接場条件でのEyフィールドベースラインが25%近く維持されており、光学素子100で良好に光照射が可能なことがわかる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図14〜図16を用いて説明する。第1実施形態と重複する内容は説明を省略する。図14は、本実施形態における光学素子110の構造を示す模式図である。図14に示すように光学素子110は、板状部21上に複数の凸部22a,22bが形成され、凸部22a,22bを覆う導光部30a,30bが形成されている。第1実施形態と同様に、板状部21は導光部10上に形成されているが、本実施形態では図示を省略している。
凸部22aは、板状部21の主面に対して角度φ1だけ傾斜して形成されており、凸部22a間に形成された凹部とで、第1のスランテッドグレーティングを構成している。凸部22bは、板状部21の主面に対して角度φ2だけ傾斜して形成されており、凸部22b間に形成された凹部とで、第2のスランテッドグレーティングを構成している。
凸部22a,22bの傾斜角度φ1,φ2は、それぞれ−45度以上45度以下の範囲であることが好ましい。また、図14に示すように、第1のスランテッドグレーティングを構成する凸部22aと、第2のスランテッドグレーティングを構成する凸部22bは、互いに反対方向に傾斜している。ここで、互いに反対方向に傾斜とは、傾斜角度φ1,φ2の正負が異なり、さらに板状部21に垂直な方向から凸部22a,22bが傾斜している方向が反対を意味している。
導光部30a,30bは、それぞれ凸部22a,22bを覆って形成された光を透過する材料で構成された略板状の部分である。導光部30a,30bのサイズは限定されないが、例えば厚さt=0.1〜100mm程度の大きさが挙げられる。
板状部21、凸部22a,22b導光部30a,30bを構成する材料は限定されないが、例えばSiOを主成分とするガラスやポリマーやTiOを用いることが好ましい。
図14に示したように、光学素子110の板状部21側から光を入射させた場合には、入射光は、板状部21内および導光部30a,30b内の面内方向において、第1実施形態で述べたように漏れモードによって伝搬する。面内方向に伝搬した光は、第1のスランテッドグレーティングを構成する凸部22aと、第2のスランテッドグレーティングを構成する凸部22bによってそれぞれ回折され、光学素子110の外部に向かって出射される。このとき、導光部30a,30bの表面から出射する光は、凸部22a,22bの傾斜方向と反対側に進み、光学素子110の中央方向に集光される。また、板状部21側から出射する光は、凸部22a,22bの傾斜方向と同方向側に進み、互いに反対方向に拡大するように取り出される。
図15は、光学素子110の製造方法を示す工程図である。はじめに図15(a)に示すように、平板状の板状部21にレジスト膜41を塗布する。次に図15(b)に示すように、レジスト膜41を例えば電子ビーム描画法等を用いてパターニングし、板状部21表面を部分的に露出させる。次に図15(c)に示すように、露出した板状部21およびレジスト膜41を覆うようにマスク層42を形成する。マスク層42の材料としては、後工程での反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)に耐える金属材料等を用いることができ、例えばCrを蒸着することで形成することができる。
次に図15(d)に示すように、レジスト膜41を除去して、レジスト膜41のパターンが形成されていた領域の板状部21を露出させる。次に図15(e)に示すように、板状部21を角度φ1だけ傾斜させ状態で、マスク層42を用いて板状部21の一部領域に反応性イオンエッチングを行い凸部22aを形成する。次に図15(f)に示しように、板状部21を図15(e)とは反対側に角度φ2だけ傾斜させた状態で、マスク層42を用いて板状部21の残りの領域に反応性イオンエッチングを行い凸部22bを形成する。図15(e)(f)の反応性イオンエッチングに際しては、凸部22a,22bを形成する領域以外に他のマスク層を形成しておくとしてもよい。次に図15(g)に示すように、マスク層42を除去し、板状部21の一方の面上に凸部22a,22bが形成される。
次に図15(h)に示すように、板状部21を角度φ1だけ傾斜させた状態で、凸部22aが形成された領域上に導光部30aを形成する。次に図15(i)に示すように、板状部21を図15(e)とは反対側に角度φ2だけ傾斜させた状態で、凸部22bが形成された領域上に導光部30bを形成する。これにより図15(j)に示すように、凸部22aおよび導光部30aによる第1のスランテッドグレーティングと、凸部22bおよび導光部30bによる第2のスランテッドグレーティングとが板状部21上に形成された光学素子110が得られる。ここで図15(h)(i)における導光部30a,30bの形成方法は限定されないが、例えばSiOやTiOをスパッタ法、電子ビーム蒸着法、スピンコート法等で堆積させる方法等が挙げられる。
図16は、光学素子110を用いた画像表示装置による表示を示す模式斜視図である。図16に示すように画像表示装置は、光源部Sと、光学素子110と、スクリーン50を備えている。
光源部Sは、光学素子110に向けてレーザ光を照射する部材であり、レーザ光はコリメートレンズ等によってコリメート光として照射される。スクリーン50は、光学素子110から出射された光によって投影図Pが投影される板状の部材である。スクリーン50として、光透過性のガラスや樹脂を用いると、視聴者はスクリーン50に投影された投影図Pを背景に重ね合わせたヘッドアップディスプレイとして視認することができる。
図14に示したように、光学素子110では凸部22aと凸部22bは互いに反対方向に傾斜しており、出射光は光学素子110の中央方向に集光される。したがって、図14において第1のスランテッドグレーティングからの回折光と、第2のスランテッドグレーティングからの回折光が交わる距離にスクリーン50を配置すると、本実施形態の画像表示装置ではスクリーン50上の一箇所に投影図Pを投影することができる。これにより、スクリーン50上に投影画像Pを高輝度で投影することができる。
また、光学素子110からスクリーン50までの距離を図16に示した位置から変化させることで、スクリーン50上に投影される投影画像Pは2つに分離する。これにより、スクリーン50上に投影される投影画像Pの表示を簡便に変更することができる。また、視聴者の視線中央から分離した方向に投影画像Pを投影できるため、周辺視野を用いた画像表示に用いることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図17〜図19を用いて説明する。第1実施形態と重複する内容は説明を省略する。図17は、本実施形態における光学素子120の構造を示す模式図である。図17に示すように光学素子120は、板状部21上に複数の凸部22a,22bが形成され、凸部22a,22bを覆う導光部30a,30bが形成されている。第1実施形態と同様に、板状部21は導光部10上に形成されているが、本実施形態では図示を省略している。
本実施形態の光学素子120では、凸部22a,22bが互いに対向方向に傾斜している点が第3実施形態とは異なっている。ここで、互いに対向方向に傾斜とは、傾斜角度φ1,φ2の正負が異なり、さらに凸部22aは凸部22bが形成された方向に傾斜し、凸部22bは凸部22aが形成された方向に傾斜していることを意味している。
図17に示したように、光学素子120の板状部21側から光を入射させた場合には、入射光は、板状部21内および導光部30a,30b内の面内方向において、第1実施形態で述べたように漏れモードによって伝搬する。面内方向に伝搬した光は、第1のスランテッドグレーティングを構成する凸部22aと、第2のスランテッドグレーティングを構成する凸部22bによってそれぞれ回折され、光学素子120の外部に向かって出射される。このとき、導光部30a,30bの表面から出射する光は、凸部22a,22bの傾斜方向と反対側に進み、互いに反対方向に拡大するように取り出される。また、板状部21側から出射する光は、凸部22a,22bの傾斜方向と同方向側に進み、光学素子120の中央方向に集光される。
図18は、光学素子120の製造方法を示す工程図である。図18(a)〜(d)までの工程は、図15(a)〜(d)までの工程と同様であるため説明を省略する。次に図18(e)に示すように、板状部21を角度φ1だけ傾斜させ状態で、マスク層42を用いて板状部21の一部領域に反応性イオンエッチングを行い凸部22aを形成する。ここで、凸部22aを形成する領域は第3実施形態とは異なっている。次に図18(f)に示すように、板状部21を図18(e)とは反対側に角度φ2だけ傾斜させた状態で、マスク層42を用いて板状部21の残りの領域に反応性イオンエッチングを行い凸部22bを形成する。次に図18(g)に示すように、マスク層42を除去し、板状部21の一方の面上に凸部22a,22bが形成される。
次に図18(h)に示すように、板状部21を角度φ1だけ傾斜させた状態で、凸部22aが形成された領域上に導光部30aを形成する。次に図18(i)に示すように、板状部21を図18(e)とは反対側に角度φ2だけ傾斜させた状態で、凸部22bが形成された領域上に導光部30bを形成する。これにより図18(j)に示すように、凸部22aおよび導光部30aによる第1のスランテッドグレーティングと、凸部22bおよび導光部30bによる第2のスランテッドグレーティングが板状部21上に形成された光学素子120が得られる。
図19は、光学素子120を用いた画像表示装置による表示を示す模式斜視図である。図19に示すように画像表示装置は、光源部Sと、光学素子120と、スクリーン50を備えている。
図19に示したように、光学素子120では凸部22aと凸部22bは互いに対向方向に傾斜しており、出射光は互いに反対方向に拡大するように進行する。したがって、本実施形態の画像表示装置ではスクリーン50上の二箇所に投影図Pを投影することができる。 また、光学素子120からスクリーン50までの距離を図19に示した位置から変化させることで、スクリーン50上に投影される投影画像Pの間隔が変化する。これにより、スクリーン50上に投影される投影画像Pの表示を簡便に変更することができる。また、視聴者の視線中央から分離した方向に投影画像Pを投影できるため、周辺視野を用いた画像表示に用いることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
100,110,120…光学素子
10,30a,30b…導光部
20…回折格子部
21…板状部
22,22a,22b…凸部
23…凹部
41…レジスト膜
42…マスク層

Claims (7)

  1. 透光性の材料で構成された導光部と、
    前記導光部上に形成された回折格子部を有し、
    前記回折格子部は、前記導光部を覆う板状部と、前記板状部に形成された凸部を備え
    前記凸部は、前記板状部の主面に対して角度φ1だけ傾斜した第1のスランテッドグレーティングを備えていることを特徴とする光学素子。
  2. 請求項1に記載の光学素子であって、
    前記凸部は、前記板状部の主面に対して角度φ2だけ傾斜した第2のスランテッドグレーティングを備えていることを特徴とする光学素子。
  3. 請求項2に記載の光学素子であって、
    前記第1のスランテッドグレーティングと前記第2のスランテッドグレーティングは、互いに反対方向に傾斜していることを特徴とする光学素子。
  4. 請求項2に記載の光学素子であって、
    前記第1のスランテッドグレーティングと前記第2のスランテッドグレーティングは、互いに対向方向に傾斜していることを特徴とする光学素子。
  5. 請求項1から4の何れか一つに記載の光学素子であって、
    前記凸部の傾斜角度は、−45度以上45度以下の範囲であることを特徴とする光学素子。
  6. 請求項1から5の何れか一つに記載の光学素子と、
    前記導光部を介して前記回折格子部に対して光を照射する光源部を備えることを特徴とする画像表示装置。
  7. 請求項6に記載の画像表示装置であって、
    前記光源部は、前記板状部に対して角度θだけ傾斜した方向から前記光を照射し、
    前記角度θは、前記凸部と同じ方向に傾斜していることを特徴とする画像表示装置。
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