JP2021043367A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置のプロセスカートリッジを入れ替えた場合でも、感光体ドラムの表面電位を精度よく補正するための技術を提供する。【解決手段】装置本体とプロセスカートリッジを備え、プロセスカートリッジは、像担持体と、帯電バイアスに応じて像担持体の表面に表面電位を形成する帯電手段を有し、装置本体は、表面電位が狙い値となるように帯電バイアスを決定する制御手段と、帯電手段に帯電バイアスを印加する電源手段と、像担持体の表面に実際に形成された表面電位を検知して検知結果を取得する電位検知手段を有し、制御手段は、狙い値と検知結果のずれを補正する補正後帯電バイアスを決定するものであり、帯電バイアスが異なる複数の条件における複数の検知結果を用いて、プロセスカートリッジの側および装置本体の側におけるずれの要因を求めることで補正後帯電バイアスを決定する画像形成装置を用いる。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来知られている画像形成装置として、例えば、電子写真方式あるいは静電記録方式を用いた複写機、レーザビームプリンタ、ファクシミリ装置などがある。このような画像形成装置において、メンテナンスを容易にするために、プロセスカートリッジを用いる構成が知られている。プロセスカートリッジは、感光体ドラム、帯電ローラ、クリーニング部材、現像スリーブ、トナー容器などを一体化した、画像形成装置に着脱可能な部材である。
プロセスカートリッジを用いた画像形成時には、帯電ローラが放電を行って感光体ドラム表面を一様に帯電させる。このときの電位を暗部電位Vと呼ぶ。続いて、露光装置が光を感光体ドラム表面に照射して静電潜像を形成する。このときの像形成部分の電位を明部電位Vと呼ぶ。そして、現像スリーブが感光体ドラムにトナーを供給することで、感光体ドラム表面に形成された静電潜像がトナー像として顕像化する。
続いて、転写装置がトナー像を記録材へ転写し、定着装置が記録材上の像を定着させることにより、記録画像が形成される。一方、記録材分離後のプロセスカートリッジ側では、クリーニング部材が感光体ドラム表面から転写残トナーを掻き取り、次の画像形成に備える。
電子写真方式の画像形成装置における画像濃度は、現像コントラストVcontと相関がある。ここで現像コントラストVcontは、感光体ドラムの明部電位Vと現像バイアスVdcとの電位差である。また、非露光部にトナーが付着し白地部が汚れてしまう画像カブリは、現像バックコントラストVbackと相関がある。ここで現像バックコントラストVbackは、感光体ドラムの暗部電位Vと現像バイアスVdcとの電位差である。よって、適正な画像を得るためには、暗部電位Vや明部電位Vなどの表面電位を基準電位として、VcontとVbackを適正に制御する必要がある。
従来、感光体ドラムの使用状況などに基づいて感光体ドラムの表面電位を推定し、VcontとVbackを制御する方法が知られている。しかしながら、装置本体側の要因やプロセスカートリッジ側の要因によって、暗部電位Vが狙った値から外れてしまう場合がある。この原因として例えば、気圧の影響による放電開始電圧の振れや、画像形成装置本体の高圧回路公差による出力値の振れなどが挙げられる。
そこで特許文献1では、感光体ドラム表面電位を実際に検知し、精度良く補正する構成を提案している。具体的に特許文献1では、正極性と負極性の直流電圧を帯電ローラに印加する。これにより、感光体ドラムの正極性と負極性の各々で放電が開始した際に帯電ローラに印加した直流電圧(放電開始電圧)を判断し、判断した各々の放電開始電圧に基づき感光体ドラムの表面電位を算出している。
なお、感光体ドラムの正極性と負極性の各々の放電特性が異なる場合がある。そこで特許文献2では、露光手段によってドラム上の表面電位が安定した状態の基準電位を作り、基準電位と非露光時の表面電位検知結果との差を用いて、感光体ドラムの表面電位を算出している。
特開2012−013881号公報 特開2018−005036号公報
しかしながら、感光体ドラムの表面電位は、画像形成装置本体の高圧電源のバラつきや、プロセスカートリッジのバラつきの影響を受けて変動する。そのため、プロセスカートリッジを入れ替えた場合には、表面電位を再度検知する必要がある。また、本体に挿入したプロセスカートリッジの使用状況によっては感光体ドラムの露光時の表面電位が安定しない場合があり、検知精度が低下する可能性がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像形成装置のプロセスカートリッジを入れ替えた場合でも、感光体ドラムの表面電位を精度よく補正するための技術を提供することにある。
本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
装置本体と、前記装置本体に対して交換可能なプロセスカートリッジを備える画像形成装置であって、
前記プロセスカートリッジは、
像担持体と、
帯電バイアスに応じて前記像担持体の表面を帯電させて表面電位を形成する帯電手段と、を有し、
前記装置本体は、
前記表面電位が狙い値となるように前記帯電バイアスを決定する制御手段と、
前記帯電手段に前記帯電バイアスを印加する電源手段と、
前記像担持体の表面に実際に形成された前記表面電位を検知して検知結果を取得する電位検知手段と、を有し、
前記制御手段は、前記表面電位の前記狙い値と前記検知結果のずれが補正されるような補正後帯電バイアスを決定するものであり、前記帯電バイアスが異なる複数の条件において前記電位検知手段に前記検知結果を取得させ、取得された複数の前記検知結果を用いて、前記プロセスカートリッジの側における前記ずれの要因および前記装置本体の側における前記ずれの要因を求めることにより、前記補正後帯電バイアスを決定する
ことを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、画像形成装置のプロセスカートリッジを入れ替えた場合でも、感光体ドラムの表面電位を精度よく補正するための技術を提供することができる。
実施例1の帯電バイアス決定シーケンスのフローチャート 実施例1のプロセスカートリッジの概略を示す断面図 実施例1の画像形成装置の概略を示す断面図 実施例1の画像形成装置の制御ブロック図 感光体ドラムの表面電位を検知する構成の回路図 転写電圧値と転写電流値の関係を説明する図 実施例2の帯電バイアス決定シーケンスのフローチャート
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、以下の説明で一度説明した部材についての材質、形状などは、特に改めて記載しない限り後の説明においても初めの説明と同様のものである。
[実施例1]
(画像形成装置の説明)
電子写真の画像形成装置100の全体構成について、図3の概略断面図を参照して説明する。画像形成装置100は、画像形成装置本体100aとプロセスカートリッジ1を含む。図3の画像形成装置100は、プロセスカートリッジ1を装着した状態である。画像形成装置本体100aは概略、露光装置12、転写ローラ11、定着装置13、制御ユニット50、高圧電源104を備えている。プロセスカートリッジ1は、交換やメンテナンスのために画像形成装置本体100aに対して交換可能である。
画像形成動作の概略を説明する。制御ユニット50(制御手段)は、形成される画像の画像情報を、外部からの受信やメモリからの読み出しにより取得する。そして制御ユニット50は、露光装置12を制御して、画像情報に基づいた情報光LTをプロセスカートリッジ1の感光体ドラム表面に照射させる。これにより、帯電ローラ5によって帯電している感光体ドラム表面に静電潜像が形成される。この静電潜像が、プロセスカートリッジ1のトナー収容室14に収容された現像剤(トナーT)で現像されることで、トナー像が形成される。
上記のトナー像の形成と同期して、カセットに格納された記録材Pが、ピックアップローラと圧接部材により一枚ずつ分離給送される。記録材Pとして例えば記録紙、OHPシート、布等を利用できる。給送された記録材Pは、搬送ガイドGDに沿って、感光体ドラム4と転写ローラ11とが対向する転写部に移動する。転写部においては、転写ローラ11が感光体ドラム4上のトナー像を記録材Pに転写する。
なお、複数色を用いてカラー画像を形成する画像形成装置を用いる場合、それぞれの色に対応する複数のプロセスカートリッジ1を用いても良い。その場合、各色の感光体ドラム4上のトナー像をいったん転写ベルト等の中間転写体に転写してから、記録材Pにカラー画像を形成しても良い。
続いて記録材Pは、搬送ガイドGDに沿って定着装置13へと搬送される。定着装置13は、駆動ローラと、ヒータとを内蔵すると共に支持体によって回転可能に支持された筒状シートで構成された定着回転体とからなり、通過する記録材Pに熱及び圧力を印加して転写されたトナー像を定着する。続いて、排出ローラ(不図示)が記録材Pを搬送し、反転搬送経路を通して排出部Hへと排出する。
(プロセスカートリッジの説明)
次に、図2の概略断面図を用いて、プロセスカートリッジ1の構成を説明する。
プロセスカートリッジ1は、ドラム枠体1a(ドラムユニット)と、現像ユニット1bを備える。ドラム枠体1aは、感光体ドラム4(像担持体)を回転可能に支持する。またドラム枠体1aには、帯電ローラ5(帯電手段)、クリーニングブレード6、CRGメモリ3aが設けられている。現像ユニット1bは、現像室15とトナー収容室14から構成されている。現像室15には、現像スリーブ7、マグネットローラ8および規制ブレード9が配置されている。トナー収容室14はトナーTを収容する。トナー収容室14は、攪拌部材10を備えている。
プロセスカートリッジ1は画像形成装置本体に着脱可能である。ドラムユニット部分と
現像ユニット部分を個別に本体に着脱可能としてもよいし、ドラムユニット部分と現像ユニット部分を一体化してもよい。また、現像ユニットの現像室部分とトナー収容室部分を個別に着脱可能としても良い。
プロセスカートリッジ1は、感光層を有する感光体ドラム4を回転駆動する。本実施例では、感光体ドラム4の径はΦ24mm、回転駆動の速さは370mm/secとする。帯電ローラ5は、導電性の弾性ローラであり、芯金と、芯金を覆う導電性弾性層とを有する。帯電ローラ5の芯金の径はφ6mm、導電性弾性層部の径φ12mmとする。帯電ローラ5は、感光体ドラム4に所定の押圧力で圧接されている。
また、プロセスカートリッジ1には、CRGメモリ3a(カートリッジ側メモリ)が装着されている。CRGメモリ3aとして例えば、プロセスカートリッジ(CRG)に配置された不揮発性メモリを利用できる。CRGメモリ3aには、画像形成制御に係る各種情報が記憶されている。本実施例では特に、表面電位の推定においてプロセスカートリッジ側に起因する変動要因を補正するための情報が記憶される。
(プロセスカートリッジにおける画像形成動作)
画像形成装置100は、高圧電源104(電源手段)を有している。高圧電源104は、帯電ローラ5の芯金に帯電バイアスを印加する。帯電ローラ5の芯金への帯電バイアス印加によって、感光体ドラム4の表面電位と帯電ローラ5の電位の電位差が放電開始電圧以上となると、放電が開始する。その結果、感光体ドラム4の表面が一様に帯電して、感光体ドラム表面に暗部電位(V)が形成される。本実施例では、帯電バイアス印加時の標準帯電バイアスVpreを、−1050Vとした。このときの、暗部電位Vの狙いの値(VDTarget)を、−500Vとした。
続いて露光装置12が、露光開口を介して、形成される画像の画像情報に基づいた情報光LTを感光体ドラム4に照射する。これにより、感光体ドラム表面でキャリア発生層からのキャリアにより電荷が消失して、明部電位(V)が形成される。この時の明部電位は、−100Vとなるようにした。この結果、感光体ドラム4上で、暗部電位Vと明部電位Vによって静電潜像が形成される。
詳しくは後述するが、情報光LTの照射により形成される明部電位Vは、0に近い値に収束していくため、比較的安定している。一方、帯電バイアス印加により形成される暗部電位Vは、高圧電源の状態やプロセスカートリッジの個体差による振れが大きいため、比較的狙いの値から外れやすい。
続いて、トナー収容室14内部のトナーTにより静電潜像が現像されて、可視像が形成される。
本実施例では、トナーTは絶縁性一成分磁性現像剤であるネガトナーの磁性トナーとする。トナーTの体積平均粒径は、約8.0μmである。またトナーTは、トナー収容室14に400g収容される。
トナー収容室14内には、攪拌部材10が配置されている。本実施例の攪拌部材10は、材質ポリエチレンテフタレートのシートを、取り付け軸AX上に固定することにより形成される。具体的には、シートの嵌合穴を取り付け軸AX上に設けたダボと嵌合し、ダボの先端を熱溶着によって拡大することで、シートを取り付け軸AX上に固定する。このように形成された攪拌部材10を、トナー収容室14の枠体に設置し、駆動手段によって回転させることで、トナー収容室14内のトナーTを現像室へと搬送する。
現像室15には、回転可能に設置された現像スリーブ7が設けられている。本実施例の現像スリーブ7は、非磁性のアルミスリーブの表面に導電性粒子を含有する樹脂層をコー
トしたものである。現像スリーブ7の表面は、算術平均粗さRa1.0となるようにした。また、スリーブ径はΦ16.0mmとした。画像形成時においては、現像スリーブ7を350mm/secにて回転して、感光体ドラム4と現像スリーブ7の対向部にトナーTを搬送できる。現像スリーブ7は中空形状をしており、中には多極構造の磁界発生手段を有した非回転のマグネットローラ8が内包されている。マグネットローラ径はΦ14mmとした。マグネットローラ8は、磁力によりトナーTを現像スリーブ7に引きつける。
現像スリーブ7の近傍には、規制ブレード9が固定されている。規制ブレード9は、現像スリーブ7に所定の圧力で弾性的に当接する。これにより、現像スリーブ7上に担持されたトナーTの層が一定の厚さに規制される。同時に、摩擦帯電によりトナーTに電荷が付与される。本実施例では、規制ブレード9はゴム硬度JISAで40°のシリコーンゴムで形成されている。また、規制ブレード9が現像スリーブ7に当接した時の当接圧Pr[Pr:現像スリーブ長手方向の単位長さ(1cm)あたりの当接加重(gf)]が約25g/cmとなるように、規制ブレード9を配置した。
本実施例においては、現像スリーブ7と感光体ドラム4間に不図示の間隔保持部材を配置することによって、両者の間に間隙が形成されている。前記間隙は300μmに設定した。また、現像スリーブ7には現像電源が接続される。現像電源は、電圧を現像スリーブ7に印加して、感光体ドラム4と現像スリーブ7との間に所定の電界を形成する。これにより、感光体ドラム4表面の静電潜像がトナーTにより反転現像され可視化される。
本実施例においては、現像電源は、現像スリーブ7に直流電圧−350V、交流電圧1200Vpp、周波数1500Hz、矩形波の波形の電圧を印加した。前記電圧を現像スリーブ7に印加することによって、感光体ドラム4と現像スリーブ7の間隙をトナーTが飛翔することが可能となる。それによって、ネガ帯電したトナーTによって感光体ドラム4上の潜像部を電気的に吸着させることで現像し、画像形成を行う。ただし、本発明の適用対象は非接触現像型、接触現像型を問わない。なお、高圧電源104が現像電源であっても良いし、高圧電源104とは別に現像電源を配置しても良い。また、後述する図5においては、帯電電圧印加回路5aと転写電圧印加回路11aが別の構成として描かれているが、高圧電源104が帯電電圧印加回路5aおよび転写電圧印加回路11aを兼ねていても良い。
(装置本体における動作)
続いて、高圧電源104が転写ローラ11にトナー像と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム4上のトナー像が記録材Pに転写される。記録材Pは搬送ガイドGDを経由して搬送される。一方、プロセスカートリッジ1においては、ドラム枠体1aに固定されたクリーニングブレード6によって感光体ドラム4に残留したトナーTが除去される。その後、感光体ドラム4の表面が再び帯電ローラ5によって帯電されて、上記の工程が繰り返される。
(ブロック図)
次に、図4を用いて、画像形成装置100の制御ブロック図について説明する。画像形成装置本体100aに配置される制御ユニット50は、画像形成のために必要な様々な情報処理や、装置の各構成要素の制御を行う制御手段である。制御ユニット50として例えば、CPU、メモリ、周辺機器との情報の入出力用のインターフェース(入出力I/F)等の演算資源を有する情報処理装置を利用できる。制御ユニット50に含まれる各機能ブロックは、それぞれが物理的な実体を持っていても良いし、プログラムモジュール等として実現されていても良い。本実施例では、制御ユニット50に含まれる機能ブロックとして、制御部101、画像形成部102および露光制御部105を記載しているが、機能ブロックの区分はこれに限定されない。
本実施例では、本体メモリ3b(本体側メモリ)はROM、RAMなどの記憶手段を利用する。RAMには、センサによる検知結果や、CPUによる演算結果などが格納される。ROMには、制御プログラムや、予め求められたデータテーブルなどが格納される。ただし、本体メモリ3bとして制御ユニット50を構成する情報処理装置が備えるメモリを用いても良い。制御ユニット50は、本体メモリ通信部110を介して本体メモリ3bと通信する。制御ユニット50はまた、CRGメモリ通信部109を介してCRGメモリ3aと通信する。各メモリ通信部は例えば、メモリリーダや通信配線などで構成される。
制御ユニット50において、制御部101は、画像形成装置100の全体を統括的に制御するブロックである。制御部101は、プログラムやユーザの操作に従い、後述するフローチャートに記載された各種の制御を実行する。画像形成部102は、形成されるべき画像データに基づいて画像パターンを生成したり、画像書き出し位置を決定したりする。露光制御部105は、画像形成部102が生成した画像パターンに基づいて、感光体ドラム4に照射されるレーザ光の光量やタイミングを決定し、制御信号を露光装置12へ伝達する。
画像形成装置本体100aが構成要素として備える駆動部103は、画像形成装置100の各ユニットを駆動するための動力源である。駆動部103には、ポリゴンスキャナ、感光体ドラム4、現像スリーブ7等を回転駆動するためのモータなどが含まれる。駆動部103は、制御部101からの制御信号に基づき動作する。
高圧電源104は、感光体ドラム4、帯電ローラ5、現像スリーブ7、転写ローラ11、定着装置13等の各構成要素に高電圧を印加する電源である。ただし、構成要素ごとに電源装置を分けても構わない。以下、転写ローラ11に印加する電圧を転写電圧と記載する。
環境センサ107(環境情報取得手段)は、画像形成装置100に備えられた環境情報を計測するセンサである。ここでは、環境情報として温度と湿度が計測される。環境センサ107は、計測した温度と湿度を制御部101に送信する。
電流検知部108は、感光体ドラム4の表面電位を検知し、検知した表面電位情報を制御部101に送信する。電流検知部108は、後述する転写電流検知回路11bに相当し、既存の電流検知回路によって構成できる。図4では電流検知部108が装置本体に組み込まれているが、プロセスカートリッジ1に電流検知部108を配置しても構わない。電流検知部108は、本発明の電位検知手段に相当する。あるいは、センサである電流検知部108と、センサの出力に基づいて表面電位を算出する制御ユニット50とを合わせて、電位検知手段だと考えても良い。
(感光体ドラムの表面電位検知)
電流検知部108が転写ローラ11を介して感光体ドラム4の表面電位を測定する方法について説明する。図5は、感光体ドラム4および転写ローラ11の周辺の、電位検知に関連する構成を模式的に示した回路図である。図6は、転写電圧値と転写電流値の関係を説明する図である。
制御部101は、高圧電源104が転写ローラ11に印加する転写電圧値を取得する。転写電圧値は、例えば、制御部101が高圧電源104を制御するときの制御値を参照することで取得できる。制御部101はまた、電流検知部108としての転写電流検知回路11bが転写ローラ11を介して検知した、感光体ドラム4に流れる電流値(以下、転写
電流値と記す)を取得する。そして、転写電圧値と転写電流値を比較することにより、感
光体ドラム4の表面電位を検知する。以下の説明では、制御部101は、感光体ドラム4の表面電位のうち、暗部電位Vの値を検知する。ただし本発明はそれに限ったものではなく、明部電位Vなど、任意の表面電位を検知して良い。
図6を用いて、感光体ドラム4の暗部電位Vの算出方法について説明する。図6は転写電圧値(横軸)と転写電流値(縦軸)の関係を示す。転写電流値は感光体ドラム4の暗部電位Vに対してパッシェンの法則に従い、ある転写電圧値を境に放電が開始する。この転写電圧値を放電開始電圧とする。なお後述するように、本実施例では、明部電位を基準電位として扱う。そこで、以降の説明では明部電位について「V」という接頭辞を付ける。また、算出対象となる暗部電位については、区別のために、「V」という接頭辞を付ける。ここで、以下のように各放電開始電圧値を定義する。
01:明部電位Vに対して正の放電開始電圧(明部正放電開始電圧)
02:明部電位Vに対して負の放電開始電圧(明部負放電開始電圧)
11:暗部電位Vに対して正の放電開始電圧(暗部正放電開始電圧)
12:暗部電位Vに対して負の放電開始電圧(暗部負放電開始電圧)
ここで、上記の各放電開始電圧の値は、表面電位(暗部電位Vおよび明部電位V)の値、感光体ドラム4と転写ローラ11の距離、気圧、温度、湿度、感光体ドラム4の膜厚、等に依存する。
なお、正の放電開始電圧と負の放電開始電圧は、完全な対称関係ではない。そのため本実施例では、まず基準電位である明部電位Vを測定し、続いて、明部電位Vの放電開始電圧と暗部電位Vの放電開始電圧との電位差から、暗部電位を測定する必要がある。
図6に丸符号で示したように、放電開始電圧においては転写電流値が急激に変化する。そこで、制御部101は、高圧電源104を制御して印加電圧を少しずつ変化させていき、電流検知部108による検出値が急激に変化したときに、放電が開始したと判断する。
なお、上述したように、明部電位Vは、帯電バイアスや感光体ドラム4の膜厚に依らず比較的安定している。そこで本実施例では、予め、明部電位Vの理想値(V0ID)をCRGメモリ3aまたは本体メモリ3bに格納しておく。予め実験によってVの収束値を求めておき、理想値V0IDとすることも好ましい。
ここで、検知結果であるV11とV12の中点(V1M)と、V01とV02の中点(V0M)の電位差は、暗部電位Vと明部電位Vの電位差と等しい。よって、感光体ドラム4の暗部電位Vと、各放電開始電圧V11、V12、V01、V02と、明部電位Vの理想値V0IDには、式(1)の関係が成り立つ。そこで制御部101は、式(1)に、検知結果である各放電開始電圧の値を当てはめて、感光体ドラム4の暗部電位Vを算出する。

= (V11+V12)/2 − (V01+V02)/2 + V0ID …式(1)
なお、本実施例では、精度向上のために正負両方の放電開始電圧を用いて暗部電位Vを算出した。しかし、正または負いずれか一方の放電開始電圧のみを用いて暗部電位Vを取得することもできる。式(11)は正の転写を用いる場合であり、式(12)は負の転写を用いる場合である。

= V11 − V01 + V0ID …式(11)
= V12 − V02 + V0ID …式(12)
また本実施例では、転写電圧を印加した際に流れる転写電流値を検出することにより、感光体ドラム4の暗部電位Vを算出している。しかし、本発明はそれに限ったものではない。電圧と電流の関係が分かれば良いので、例えば一定電流を印加した場合の電圧を検知することにより暗部電位Vを算出しても良い。
(帯電バイアスの傾き・帯電バイアス以外の振れ量の算出)
本実施例の感光体ドラム4の表面電位は、画像形成装置本体100aの高圧電源104の帯電バイアス、感光体ドラムの膜厚、温湿度、気圧などに応じて変動する。ここで、ドラムの膜厚や、温度、湿度、気圧が変化した場合、それに伴って放電開始電圧も変化する。そのため、膜厚等の変化に応じて帯電電圧の絶対値が変化したとしても、理想値とのずれ量は一定である。一方、帯電バイアスは、回路抵抗の定数などで理想値と出力値の傾きが変化する。例えば、制御により狙った帯電バイアス値と、実際に印加される帯電バイアス値がずれる場合がある。そこで、この帯電バイアスの振れを算出し、補正に利用する必要がある。
また従来例では、感光体ドラム4の表面電位の振れの要因が分からないため、カートリッジユニットの交換時に再度検知をする必要があった。しかし、交換するカートリッジが新品でない場合に感光体ドラムの表面電位が安定せず、検知結果の精度が悪化する場合があった。
本実施例では、帯電バイアスの振れ量を算出するために、2つの条件を設定して測定を行う。第1の条件では、帯電バイアスを上と同じく−1050V(第1の帯電バイアス)として各放電開始電圧を求めた。また、式(1)により第1の暗部電位V1(A)を算出する(第1の検知結果)。第2の条件では、帯電バイアスを−850V(第2の帯電バイアス)に変えて各放電開始電圧を求めたのち、式(1)により第2の暗部電位V1(B)を算出する(第2の検知結果)。
続いて、2つの条件での検知結果を用いて、帯電バイアスの傾きαと、感光体ドラム4と帯電ローラ5間の放電開始電圧の振れ量である、カートリッジ起因の振れ量βを算出する。帯電バイアスの傾きαは、表面電位の狙い値と実測値のずれにおける、装置本体側の要因に対応する本体側補正情報である。カートリッジ起因の振れ量βは、上記の狙い値と実測値のずれにおける、プロセスカートリッジ側の要因に対応するカートリッジ側補正情報である。
制御部101は、帯電バイアスの傾きαを、式(2)により算出する。帯電バイアスの傾きαは、画像形成装置本体100aの高圧電源104側の振れに関する情報である。制御部101は、式(2)により算出した帯電バイアスの傾きαを本体メモリ3bに保存する。

α = (V1(A)−V1(B)) / (−1050+850)) …式(2)
続いて制御部101は、カートリッジ起因の振れ量βを、式(3)により算出する。ここで、Vの基準値(狙いの値)をVDTargetとおく。

β = (V1(A)−VDTarget) − (α−1)×Vpre …式(3)

式(3)の右辺第1項には、カートリッジ側の要因による振れと、画像形成装置本体100aの高圧電源104の要因による振れが混ざっている。また、右辺第2項は、高圧電源104の要因による振れを示している。したがって式(3)により、カートリッジ側の要因による振れを示す振れ量βを分離している。
制御部101は、算出したカートリッジ起因の振れ量βを、CRGメモリ3aに保存する。このとき、カートリッジ起因の振れ量βとともに、感光体ドラム4の表面電位検知時の環境情報を保存することも好ましい。
なお、本実施例では第2の条件での帯電バイアスを−850Vとしているが、帯電バイ
アスの絶対値が放電開始電圧以上であれば、任意の値を選択できる。
(帯電バイアスの補正量算出)
実使用上において、画像形成装置本体100aの設置場所の気圧や高圧回路公差の影響により、放電開始電圧や帯電バイアスの出力値が狙いから振れ、感光体ドラム4の暗部電位も狙いからの振れが生じる。この暗部電位の狙いからの振れを補正するために、帯電バイアスを補正する必要がある。
帯電バイアスの補正量を算出する際には、以下の式(4)を用いて、画像形成時の補正後帯電バイアスVcrを決定する。ここで、基準とする帯電バイアス値を、基準帯電バイアスVとする。また、基準帯電バイアスVを印加した時の、想定される表面暗部電位を、VDTargetとする。また、CRGメモリ3aと本体メモリ3bに保存された補正量があるものとする。

cr = V − (帯電高圧の振れ量+カートリッジ起因の振れ量)
= V − ((α−1)×V+ β)
…式(4)
このように、式(4)では、基準帯電バイアスVに対して、高圧電源の振れを示すαとカートリッジ起因の振れを示すβを用いた補正が行われる。式(4)で算出された補正後帯電バイアスVcrを帯電ローラ5に印加することで、暗部電位Vが狙い値であるVDTargetになる。その結果、現像コントラストVcontや現像バックコントラストVbackの制御を適正に行えるようになり、安定した画像形成が可能となる。
(帯電バイアス決定フロー)
上述したように、感光体ドラム4の暗部電位が狙いの値から振れが生じてしまう要因として、放電開始電圧の振れ要因と、帯電バイアスの振れ要因がある。感光体ドラム4と帯電ローラ5間の放電開始電圧は、感光体ドラムの膜厚、環境(温度、湿度)、気圧などの変化に応じて振れが生じる。また、帯電バイアス出力は高圧回路公差などに応じて振れが生じる。
暗部電位の振れ要因である気圧要因と高圧回路公差要因は、画像形成装置を使用し続けている間はほぼ不変の振れ量である。そのため、交換したカートリッジユニットの感光体ドラムの膜厚値および交換時の環境(温度、湿度)が、感光体ドラム表面電位検知を実行した時のドラム膜厚値および環境(温度、湿度)と同じ場合は、CRGメモリ3aまたは本体メモリ3bに記録してある帯電バイアスの傾きαとカートリッジ起因の振れ量βにより帯電バイアスを補正すれば良い。そのようにしても、交換した使用状況の異なるカートッジに対しても狙いの暗部電位にすることが可能である。
図1は、本実施例における帯電バイアスを決定する際のフローチャートである。
(ステップS101)画像形成装置100の電源ON時、プロセスカートリッジ1が画像形成装置100の本体に装着された時、ある所定の印刷枚数に達した時などに、帯電バイアス決定シーケンスをスタートさせる。典型的には、本フローは、カートリッジ交換時、定期点検時、オペレータによる調整時など、画像形成装置のメンテナンスモードにおいて実行される。
(ステップS102)制御部101は、CRGメモリ通信部109を介してプロセスカートリッジ1のCRGメモリ3aと通信を確立する。制御部101はまた、本体メモリ通信部110を介して本体メモリ3bと通信を確立する。
(ステップS103)制御部101は、CRGメモリ3a内にカートリッジ起因の振れ
量の記録があるか否か確認する。CRGメモリ3a内にカートリッジ起因の振れ量の記録がある場合は(S103:Y)、ステップS104に進む。
(ステップS104)制御部101は、本体メモリ3bに帯電バイアス傾きの記録があるか否かを確認する。本体メモリ3bに帯電バイアスの傾きがある場合は(S104:Y)、ステップS109に進む。
(ステップS109)ステップS109においては、カートリッジ側の振れ要因を補正するための情報である振れ量βと、高圧電源側の振れ要因を補正するための情報である傾きαがいずれも取得済みである。そこで制御部101は、ドラム表面電位を検知せずに、記録されている帯電バイアス傾きαとカートリッジ起因の振れ量βを用いて、式(4)に従って補正後帯電バイアスを算出する。
一方、帯電バイアス傾きの記録が無い場合(S103:N)、または、カートリッジ起因の振れ量の記録がない場合(S104:N)は、ステップS105に進む。
(ステップS105)制御部101は、第1の条件の帯電バイアス(例えば−1050V)でドラム表面電位を検知し、検知結果としてV1(A)を取得する。
(ステップS106)続いて制御部101は、第2の条件の帯電バイアス(例えば−850V)でドラム表面電位を検知し、検知結果としてV1(B)を取得する。そして、V1(A)とV1(B)から、式(2)と式(3)を用いて、帯電バイアスの傾きαとカートリッジ起因の振れ量βを算出する。
(ステップS107)制御部101は、算出されたカートリッジ起因の振れ量βを、CRGメモリ通信部109を介してCRGメモリ3aに記録する。
(ステップS108)制御部101は、帯電バイアスの傾きαを、本体メモリ通信部110を介して本体メモリに記録する。
(ステップS109)制御部101は、帯電バイアスの傾きαと、カートリッジ起因の振れ量βを基に、式(4)を用いて補正後帯電バイアスVcrを算出する。
(ステップS110)制御部101は、画像形成時の帯電バイアスを、補正後帯電バイアスVcrに変更する。
(ステップS111)以上で、帯電バイアス決定シーケンスが終了する。画像形成装置100は、メンテナンスモードを終了してスタンバイ状態になる。
以上説明したように、感光体ドラム表面の電位推定において、カートリッジ側のずれ要因(例えば、ドラム表面電位のばらつき)に対応する情報と、画像形成装置本体側のずれ要因(例えば、高圧電源のずれ量)に対応する情報を、分離して算出できる。
ここで、カートリッジ側の情報はCRGメモリに保存される。そのため、プロセスカートリッジが、ある第1の画像形成装置から別の第2の画像形成装置に使い回された場合でも、そのプロセスカートリッジに関する情報を改めて算出する必要がなくなる。
また、本体側の情報は本体メモリに保存される。そのため、画像形成装置において、ある第1のプロセスカートリッジが別の第2のプロセスカートリッジに交換された場合でも、画像形成装置本体に関する情報を改めて算出する必要がなくなる。
以上より本実施例によれば、プロセスカートリッジを入れ替えた場合でも、精度よく画像形成時の帯電バイアスを補正することが可能となり、安定した画像形成が可能となる。
(変形例)
上記フローでは、検知時の環境情報(例えば、温度や湿度)と、現在(画像形成)時の環境情報についての検討を行っていない。しかし、検知時の環境情報をCRGメモリ3aや本体メモリ3bに記録することで、現在の環境情報と検知時の環境情報の違いに応じて、画像形成時の補正後帯電バイアスをさらに補正することもできる。
例えば、高圧電源の制御値が同じであっても、温度が高いほど、感光体ドラムの表面電位の絶対値も増加する傾向があることが知られている。そこで、メモリ中に保存された検知時の温度よりも現在の温度が高い場合は、表面電位の絶対値を下げる方向に高圧電源の制御値を補正すると良い。逆に、メモリ中に保存された検知時の温度よりも現在の温度が低い場合は、表面電位の絶対値を上げる方向に補正すると良い。また、湿度についても、湿度が高いほど感光体ドラムの表面電位の絶対値が増加する傾向が知られている。そのため、温度の場合と同様に制御値を補正すると良い。また、温度および湿度と関連性のある、空気中の絶対水分量についても、同様の補正が可能である。
[実施例2]
本発明の実施例2について説明する。本実施例は、CRGメモリ3aと本体メモリ3bに記録された情報を基にメンテナンスモードでの表面電位の検知内容を決定することで、検知時間を短縮しダウンタイムを短くする。なお、実施例1と重複する構成要素や処理内容については、記載を簡略化する。
実施例1における検知モードは2種類であった。すなわち、帯電バイアスの傾きαと帯電バイアスの振れ量βの両方のデータが保存されている場合は表面電位の検知を行わず、傾きαと振れ量βのいずれか一方でも保存されていない場合は、第1および第2の条件の両方で検知を行っていた。一方、本実施例では、検知モードを3種類とする。すなわち、傾きαと振れ量βの両方が保存されている場合は検知を行わず、いずれか一方が保存されており他方が保存されていない場合は第2の条件での検知を省略し、いずれも保存されていない場合は第1および第2の条件で検知を行う。
(帯電バイアスの傾き・カートリッジ起因の振れ量の算出)
まず、CRGメモリ3aにカートリッジ起因の振れ量βが記録されているが、本体メモリ3bに帯電バイアスの傾きαが記録されていない場合、制御部101は、以下の式(5)を用いて帯電バイアスの傾きαを算出する。したがって、第1の条件による一回の測定を行ってV1(A)を算出するだけで十分であり、第2の条件で測定する必要が無い。

α = 1 + (V1(A)−β−(VDTarget))/Vpre …式(5)
また、本体メモリ3bに帯電バイアスの傾きαが記録されているが、CRGメモリ3aにカートリッジ起因の振れ量βが記録されていない場合、上記の式(3)を用いてカートリッジ起因の振れ量βを算出する。したがってこの場合も、第1の条件で測定を行ってV1(A)を算出するだけで十分であり、第2の条件で測定する必要が無い。
このように本実施例では、式(5)または式(3)を用いることで、第2の条件による測定と表面電位の算出という工程を省略できる。その結果、メンテナンスモードの時間を短縮できる。
(本実施例における帯電バイアス決定フロー)
図7は本実施例における帯電バイアスを決定するフローチャートである。各構成の動作について詳しく説明する。実施例1の図1と同様の工程については、詳しい記載を省略する。本実施例における検知モードを表1に示す。本フローでは、記録の有無に応じて、「検知せず」、「第1の条件のみ検知」、「第1および第2の条件で検知」という3種類の検知モードのいずれかが選択されるので、実施例1に比べて詳細な制御が可能になり、ダウンタイム短縮につながる。
Figure 2021043367
(ステップS201)画像形成装置100の電源ON時、プロセスカートリッジの交換時、所定の印刷枚数に達した時などにメンテナンスモードに入り、フローが開始される。
(ステップS202)制御部101は、CRGメモリ3aおよび本体メモリ3bと通信を確立する。
(ステップS203)制御部101は、本体メモリ3bを参照して帯電バイアスの傾きαが記録されているかどうか確認するとともに、CRGメモリ3aを参照してカートリッジ起因の振れ量βが記録されているかどうか確認する。そして、記録の有無に応じて検知モードを選択する。ここでは、
Case1:傾きαと振れ量βともに保存されている場合
Case2:傾きαと振れ量βのいずれか一方は保存されている場合
Case3:傾きαと振れ量βどちらも保存されていない場合
として、Case1ではステップS208に、Case2ではステップS205に、Case3ではステップS204に進む。
(ステップS204)傾きαと振れ量βの両方とも記録がない場合、制御部101は、第2の条件での測定を実行し、検知結果としてV1(B)を算出する。
(ステップS205)制御部101は、第1の条件での測定を実行し、検知結果としてV1(A)を算出する。そして制御部101は、式(2)と式(3)から、傾きαと振れ量βを算出する。
(ステップS206)制御部101は、振れ量βをCRGメモリ3aに記録する。
(ステップS207)制御部101は、帯電バイアスの傾きαを本体メモリ3bに記録する。
(ステップS208)ステップS203の判定結果がどのようになっていても、本ステップまでには傾きαと振れ量βが取得済みである。そこで制御部101は、式(4)を用いて補正後帯電バイアスVcrを算出する。
(ステップS209)制御部101は、画像形成時の帯電バイアスを、補正後帯電バイアスVcrに変更する。
(ステップS210)以上により、帯電バイアス決定シーケンスが終了する。
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1と同様に、CRGメモリ3aと本体メモリ3bを参照して帯電バイアスが補正されるので、安定した画像形成が可能になる。さらに本実施例では、必要な範囲でのみドラム表面電位の検知が行われるので、ダウンタイムが短くなる。
なお、実施例1で述べたような温度や湿度などの環境情報に基づく補正は、本実施例にも好ましく適用できる。
1:プロセスカートリッジ、4:感光体ドラム、5:帯電ローラ、50:制御ユニット
、100:画像形成装置、100a:装置本体、104:高圧電源

Claims (13)

  1. 装置本体と、前記装置本体に対して交換可能なプロセスカートリッジを備える画像形成装置であって、
    前記プロセスカートリッジは、
    像担持体と、
    帯電バイアスに応じて前記像担持体の表面を帯電させて表面電位を形成する帯電手段と、を有し、
    前記装置本体は、
    前記表面電位が狙い値となるように前記帯電バイアスを決定する制御手段と、
    前記帯電手段に前記帯電バイアスを印加する電源手段と、
    前記像担持体の表面に実際に形成された前記表面電位を検知して検知結果を取得する電位検知手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記表面電位の前記狙い値と前記検知結果のずれが補正されるような補正後帯電バイアスを決定するものであり、前記帯電バイアスが異なる複数の条件において前記電位検知手段に前記検知結果を取得させ、取得された複数の前記検知結果を用いて、前記プロセスカートリッジの側における前記ずれの要因および前記装置本体の側における前記ずれの要因を求めることにより、前記補正後帯電バイアスを決定する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記複数の条件において取得された前記複数の検知結果から、前記ずれにおける前記プロセスカートリッジの側の要因に対応するカートリッジ側補正情報と、前記装置本体の側の要因に対応する本体側補正情報を算出し、前記カートリッジ側補正情報と前記本体側補正情報を用いて、前記補正後帯電バイアスを算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記プロセスカートリッジは、カートリッジ側メモリを有し、
    前記装置本体は、本体側メモリを有し、
    前記制御手段は、前記カートリッジ側補正情報を前記カートリッジ側メモリに保存し、前記本体側補正情報を前記本体側メモリに保存する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記補正後帯電バイアスを決定するときに、前記カートリッジ側メモリにおける前記カートリッジ側補正情報の保存の有無、および、前記本体側メモリにおける前記本体側補正情報の保存の有無に応じて、前記電位検知手段が前記検知結果を取得するときの検知モードを決定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記カートリッジ側補正情報と前記本体側補正情報の両方が保存されているときは、前記電位検知手段による前記検知結果の取得を行わず、保存されている前記カートリッジ側補正情報および前記本体側補正情報を用いて前記補正後帯電バイアスを算出する
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記カートリッジ側補正情報と前記本体側補正情報のいずれもが保存されていないときは、前記電位検知手段に、前記帯電バイアスが異なる複数の条件における前記検知結果を取得させる
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記カートリッジ側補正情報と前記本体側補正情報のうち、いずれか
    一方の補正情報が保存されており、他方の補正情報が保存されていないときは、前記電位検知手段に一回の前記検知結果を取得させ、前記一回の検知結果と、前記一方の補正情報に基づいて、前記他方の補正情報を算出する
    ことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記複数の条件それぞれにおける前記帯電バイアスと、前記複数の条件それぞれにおいて得られた前記検知結果に基づいて前記帯電バイアスの傾きを算出し、前記本体側補正情報とする
    ことを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、前記表面電位の前記狙い値と前記検知結果のずれと、前記帯電バイアスの傾きとを用いて、前記カートリッジ側補正情報を取得する
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記画像形成装置は、前記像担持体と対向して配置されており、前記電源手段から転写電圧を印加されることにより前記像担持体の表面に形成されたトナー像を記録材に転写する転写手段をさらに有し、
    前記電位検知手段は、前記転写手段に流れる転写電流の値を検知し、前記転写電圧の値および前記転写電流の値に基づいて、前記検知結果を取得する
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記電位検知手段は、前記転写電圧の値を変化させながら前記転写電流の値を検知することにより、前記帯電手段と前記像担持体の間で放電が開始する放電開始電圧を取得し、前記複数の条件に対応する複数の前記放電開始電圧に基づいて、前記検知結果を取得することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記画像形成装置は、温度と湿度の少なくともいずれかを含む環境情報を取得する環境情報取得手段をさらに有し、
    前記環境情報取得手段は、取得した前記環境情報を、前記カートリッジ側補正情報とともに前記カートリッジ側メモリに保存するものであり、
    前記制御手段は、前記検知結果を取得したときの前記環境情報と、現在の前記環境情報に基づいて、前記補正後帯電バイアスの決定を行う。
    ことを特徴とする請求項3〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御手段は、前記プロセスカートリッジが前記装置本体に対して交換されたときのメンテナンスモードにおいて、前記補正後帯電バイアスの決定を行う
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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