JP2021041494A - 機械設備の据付用金具及び機械設備の据付方法 - Google Patents
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Abstract
Description
位置決め後は、位置決め金具40とは別の固定金具42,42を、アンカーボルト等によって床面に固定し、各固定金具42に設けたボルト43,43をベース31の外面に締結することで、ベース31を据付可能としている。
また、上記特許文献1,2の据付構造においては、据付後に何らかの理由で水平方向に再度位置決めが必要となった場合には直ちに対応できず、一旦固定具を撤去して再度位置決めを行った後、新たに固定具を設置する手順となり、やはり作業性が悪くなる。特許文献3の発明では、水平位置調節ユニットによって再度の位置決めは可能であるが、水平位置調節ユニットが機械設備の外側へ張り出した状態となるため、やはり設置スペースを広くとる上、張り出した水平位置調節ユニットが作業の邪魔になる場合がある。
前記床面上に固定可能な据付部と、
前記据付部から上方へ立設されて前記機械設備の外面に対向可能な立設部と、
前記立設部に水平方向へ移動可能に設けられ、前記機械設備の外面に当接可能なジャッキ部材と、
前記立設部に水平方向へ移動可能に設けられ、前記機械設備の外面に締結可能なボルト部材と、を含んでなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、上記構成において、前記ボルト部材は、前記立設部へ上下方向に形成された長孔を貫通して設けられることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、上記構成において、前記立設部と前記機械設備の外面との間に所定間隔をおいて前記外面側へ前記ボルト部材を突出させた状態で、前記立設部と前記外面との間で前記ボルト部材に係止可能な座金ブロックをさらに含むことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、上記構成において、前記座金ブロックは、前記ボルト部材に係止した状態で、前記ジャッキ部材によって上方から押圧可能であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、上記構成において、前記座金ブロックと前記ジャッキ部材との間に、上方から調整ボルトを螺合させた押さえ板が、回転規制された状態で介在可能であり、
前記調整ボルトのねじ送り操作によって前記押さえ板を前記ジャッキ部材に、前記調整ボルトを前記座金ブロックにそれぞれ押圧させることで前記座金ブロックを上方から押圧可能としたことを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、機械設備の据付方法であって、
床面上に載置される機械設備の周囲に、請求項1乃至5の何れかに記載の据付用金具を、立設部が前記機械設備の外面に対向する向きで配置し、据付部を前記床面上に固定した状態で、前記機械設備の外面に当接させたジャッキ部材を水平移動させて前記機械設備を水平方向に位置決めした後、ボルト部材を前記機械設備の外面に締結することを特徴とする。
特に、ボルト部材を立設部の長孔を貫通させて設ければ、機械設備のレベル調整による変化量を吸収可能となる。
また、立設部と機械設備の外面との間でボルト部材に係止する座金ブロックを設ければ、水平方向の位置決めによる調整代が大き過ぎたり小さ過ぎたりしても座金ブロックで調整できる。
また、座金ブロックを、ジャッキ部材によって上方から押圧可能とすれば、振動や地震等によるボルト部材の浮き上がりを防止することができる。
また、座金ブロックとジャッキ部材との間に、上方から調整ボルトを螺合させた押さえ板を介在させて座金ブロックを上方から押圧可能とすれば、ボルト部材の浮き上がり防止が簡単に行えると共に、押圧力の調整も容易となる。
図1は、機械設備としての工作機械を床面上に据え付ける際に使用される据付用金具の一例を示す分解斜視図である。この据付用金具1は、金具本体2と、水平位置決め用のジャッキボルト3及び押圧板4と、工作機械のベースへの固定用の一対のボルト5,5及びワッシャ6,6と、ベースとの間隔設定用の座金ブロック7と、床面に埋設した図示しないアンカーへ締結されるアンカー固定ボルト8,8とからなる。
金具本体2は、アンカー固定ボルト8,8で固定される四角板状の据付部10と、据付部10の端部から垂直に立ち上がる四角板状の立設部11とからなる側面視L字状で、据付部10と立設部11との間には補強リブ12,12・・が固定されている。
据付部10における各アンカー固定ボルト8の貫通孔10a(図3)は、立設部11側へ延びる長孔となって、アンカー固定ボルト8を緩めた状態では、アンカー固定ボルト8が貫通孔10aに当接する範囲で金具本体2の移動を許容している。
立設部11の幅方向両側には、上下方向に延びる一対の長孔13,13が形成され、長孔13,13の上方で立設部11の幅方向中央には、ネジ孔14が貫通形成されている。
ボルト5,5は、立設部11の長孔13,13を貫通可能となっている。
座金ブロック7は、立設部11の幅と略同じ長さを有するブロック状で、長手方向の両端下面には、図2にも示すように、長孔13,13を貫通したボルト5,5に上方から嵌合可能な逆U字状の溝17,17がそれぞれ形成されている。また、長手方向の中央には、両端よりも一段低くなる平面視長方形状の凹部18が形成されて、凹部18の中央で幅方向の片側寄りには、透孔19が形成されている。
まず、図3に示すように、床面Lにセットした複数の基礎ブロック30上に、工作機械のベース31が載置される。このベース31の周囲に複数の金具本体2を、立設部11がベース31の外面と平行となる向きで、且つ当該外面との間に所定の間隔が生じるように配置する。そして、各金具本体2の据付部10を、アンカー固定ボルト8,8によって床面Lに固定する。
次に、水平方向の位置決めを行う。すなわち、移動させたい方向と反対側に位置する金具本体2において、立設部11のネジ孔14にジャッキボルト3を外側から螺合させ、先端とベース31の外面との間に押圧板4を介在させた状態で、六角頭部15を利用して工具でジャッキボルト3をねじ送りすれば、ベース31を基礎ブロック30上で前後及び左右に水平移動させることができる。
次に、ボルト5,5を立設部11の長孔13,13に貫通させて、ベース31の外面に設けたネジ孔32,32にあてがう。このときベース31の上下高さが調節されてネジ孔32,32の高さが変わっても、長孔13,13によって対応できる。
次に、立設部11とベース31との間に座金ブロック7を、透孔19をベース31側にして、両端の溝17,17がボルト5,5に上方から嵌合するようにボルト5,5間に掛け渡す格好で介在させる。
そして、アンカー固定ボルト8,8を締結して金具本体2を床面Lに固定した後、ボルト5,5をネジ孔32,32に締結すれば、工作機械の据付が完了する。
なお、水平方向の位置決め後に座金ブロック7を立設部11とベース31との間に介在させる際、立設部11とベース31との間隔が座金ブロック7の幅よりも大き過ぎてアンカー固定ボルト8,8と貫通孔10a,10aとの調整代で対応できない場合は、幅の大きい座金ブロック7に交換したり、新たにスペーサを追加したりして調整を行う。逆に立設部11とベース31との間隔が座金ブロック7の幅よりも小さ過ぎてアンカー固定ボルト8,8と貫通孔10a,10aとの調整代で対応できない場合は、幅の小さい座金ブロック7に交換したり、座金ブロック7を削ったりして調整を行う。
ここでは座金ブロック7によって立設部11とベース31との間隔が確保されるので、押圧板4を支障なくベース31の外面にセットすることができる。また、基礎ブロック30がベース31よりも外側に突出した位置にあって金具本体2をベース31に十分近づけて配置できないような場合も、座金ブロック7によって広くなった間隔を埋めることができる。
押さえ板20は、座金ブロック7の凹部18に上方から嵌合する平面視長方形状で、凹部18の幅内に収まる幅を有している。また、押さえ板20の長手方向の中央で短手方向の片側寄りには、ガイドボルト21が上方からねじ込まれて下方へ突出している。さらに、押さえ板20の長手方向の両端で且つ短手方向でガイドボルト21の反対側には、一対の調整ボルト22,22が上方から螺合している。
この押さえ板20は、図6に示すように、ボルト5,5間に架設された座金ブロック7の凹部18に嵌合させて、ガイドボルト21を透孔19に貫通させると、調整ボルト22,22の下端が凹部18の上面に当接した状態で座金ブロック7上に回転規制された状態でセットされる。よって、この状態で調整ボルト22,22を回転操作すれば、押さえ板20は、ガイドボルト21が透孔19にガイドされながらねじ送りされて上下に移動することになる。
このように、据付用金具1つで水平方向の位置決めと固定との両機能を具備するため、省スペースでベース31の位置決めと固定とが行え、作業の邪魔にならない。また、ジャッキボルト3を設けたまま据付できるため、水平方向での再度の位置決めにも容易に対応可能となる。
また、立設部11とベース31の外面との間に所定間隔をおいて当該外面側へボルト5を突出させた状態で、立設部11と当該外面との間でボルト5に係止可能な座金ブロック7をさらに備えるので、水平方向の位置決めによる金具本体2の調整代が大き過ぎたり小さ過ぎたりしても座金ブロック7で調整できる。よって、貫通孔10aによる調整代を長くして金具本体2が必要以上に大きくなるおそれがなくなる。
特に、座金ブロック7とジャッキボルト3との間に、上方から調整ボルト22を螺合させた押さえ板20が、回転規制した状態で介在可能であり、調整ボルト22のねじ送り操作によって押さえ板20をジャッキボルト3に、調整ボルト22を座金ブロック7にそれぞれ押圧させることで座金ブロック7を上方から押圧可能としているので、ボルト5の浮き上がり防止が簡単に行えると共に、押圧力の調整も容易となる。
ボルト部材も同様で、2本のボルトに限らず、1本や3本以上のボルトも使用できる。
座金ブロックも、等間隔或いは厚みが異なるように複数に分割して、立設部とベースとの間隔に応じて使う枚数を選択したりしてもよい。ボルトとの係止構造も上記形態に限らず、溝を用いずにボルトを座金ブロックに貫通させる構造も採用できる。
金具本体も上記形態に限らず、据付部や立設部の形状を変えたり、補強リブの枚数や形状を変えたりしても差し支えない。補強リブの省略も可能である。
その他、工作機械やベースの形状も上記形態に限定するものではなく、機械設備も工作機械に限らない。
Claims (6)
- 床面上に載置される機械設備の周囲に配置され、前記機械設備を水平方向に位置決めして据え付けるための据付用金具であって、
前記床面上に固定可能な据付部と、
前記据付部から上方へ立設されて前記機械設備の外面に対向可能な立設部と、
前記立設部に水平方向へ移動可能に設けられ、前記機械設備の外面に当接可能なジャッキ部材と、
前記立設部に水平方向へ移動可能に設けられ、前記機械設備の外面に締結可能なボルト部材と、
を含んでなることを特徴とする機械設備の据付用金具。 - 前記ボルト部材は、前記立設部へ上下方向に形成された長孔を貫通して設けられることを特徴とする請求項1に記載の機械設備の据付用金具。
- 前記立設部と前記機械設備の外面との間に所定間隔をおいて前記外面側へ前記ボルト部材を突出させた状態で、前記立設部と前記外面との間で前記ボルト部材に係止可能な座金ブロックをさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の機械設備の据付用金具。
- 前記座金ブロックは、前記ボルト部材に係止した状態で、前記ジャッキ部材によって上方から押圧可能であることを特徴とする請求項3に記載の機械設備の据付用金具。
- 前記座金ブロックと前記ジャッキ部材との間に、上方から調整ボルトを螺合させた押さえ板が、回転規制された状態で介在可能であり、
前記調整ボルトのねじ送り操作によって前記押さえ板を前記ジャッキ部材に、前記調整ボルトを前記座金ブロックにそれぞれ押圧させることで前記座金ブロックを上方から押圧可能としたことを特徴とする請求項4に記載の機械設備の据付用金具。 - 床面上に載置される機械設備の周囲に、請求項1乃至5の何れかに記載の据付用金具を、立設部が前記機械設備の外面に対向する向きで配置し、据付部を前記床面上に固定した状態で、前記機械設備の外面に当接させたジャッキ部材を水平移動させて前記機械設備を水平方向に位置決めした後、ボルト部材を前記機械設備の外面に締結することを特徴とする機械設備の据付方法。
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JPH08326740A (ja) * | 1995-05-29 | 1996-12-10 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 重量物の支持装置 |
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JP2018001363A (ja) * | 2016-07-06 | 2018-01-11 | 富士機械製造株式会社 | 機械固定治具 |
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