JP2021039043A - 圧力感知素子及び圧力センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】検出感度と出力の直線性とを両立させつつ、圧力センサの小型化を容易とする。【解決手段】半導体基板を用いて形成された圧力感知素子1であって、フレーム12と、フレーム12に支持されたダイアフラム11と、ダイアフラム11に配置されたピエゾ抵抗13と、を備え、ダイアフラム11は、ダイアフラム11の縁部からダイアフラム11中央部方向へと突出する梁部113と、外枠部112及び梁部113からダイアフラム11の中央部を含む範囲に形成された単一の溝部111と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、圧力感知素子及び圧力センサに関するものである。
近年、血圧計、CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)装置、TPMS(Tire Pressure Monitoring System)、MAP(Manifold Air Pressure)センサ等様々な装置にMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて形成された圧力センサが用いられている。
このような圧力センサは、半導体基板からなる圧力感知素子の一部を裏面からエッチングすることによりダイアフラムを形成し、当該ダイアフラム上に、ダイアフラムの歪みを抵抗の変化として検知するピエゾ抵抗を設けて形成されている。
これによって、圧力が加えられた際のダイアフラムの歪みによるピエゾ抵抗の電気抵抗の変化を検出することで、圧力を測定することが可能となる。
このような圧力センサにおいては、微細な圧力の変化を検出可能とするためには、検出感度を向上することが重要となり、また、検出誤差を小さくするためには、出力の直線性を向上することが重要となる。
そこで、検出感度及び出力直線性に優れた圧力センサを提供することを目的として、ダイアフラムの表面を一部を残してエッチング加工等により除去することで、ダイアフラム上に、表面が除去され、膜厚が薄くなった部分である溝部と、表面が除去されておらず、溝部と比較して膜厚が厚い部分である略十字状の梁部と、を形成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、同様に検出感度及び出力直線性に優れた圧力センサを提供することを目的として、溝部及び梁部に加え、ダイアフラムの中央部に、矩形状又は円形状に表面が除去されていない部分を残してボスを形成し、梁部を、このようなボスとダイアフラム周囲のフレームとを接続するように形成したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
米国特許第9764947号公報 米国特許第8381596号公報
このような圧力センサにおいては、多様な用途に対応可能とするため、その小型化が重要となるところ、圧力感知素子作製時のダイアフラム表面の加工精度には自ずと限界があり、過度に細かい加工や複雑な加工は、不可能であるか、可能であるとしてもコストの増大を招く。
この点、特許文献1に記載の圧力センサは、上記のようにダイアフラム上に梁部を略十字状に形成した構成であるところ、ダイアフラムの表面に形成可能な梁部の細さには、上記のような加工精度の問題から限界がある。したがって、圧力センサを小型化していくと、必然的に溝部に対して梁部が太くなり、ダイアフラム面積に対する溝部の面積の割合が小さくなってしまう。この点は、ダイアフラム上に、溝部及び梁部に加えて、ボスが形成された特許文献2に記載の圧力センサにおいても同様である。
そして、ダイアフラム面積に対する溝部の面積の割合が小さくなると、ダイアフラム上に梁部、溝部及び特許文献2に記載の発明においてはさらにボスを形成することによる検出感度及び出力の直線性の向上の効果は小さくなってしまう。したがって、従来の圧力センサでは、検出感度と出力の直線性とを両立させつつ、さらに小型化を図ることは困難であった。
本発明の課題は、検出感度と出力の直線性とを両立させつつ、圧力センサの小型化を容易とすることである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
半導体基板を用いて形成された圧力感知素子であって、
フレームと、前記フレームに支持されたダイアフラムと、前記ダイアフラムに配置されたピエゾ抵抗と、を備え、
前記ダイアフラムは、
前記ダイアフラムの縁部から前記ダイアフラム中央部方向へと突出する梁部と、
前記ダイアフラムの縁部及び前記梁部から前記ダイアフラムの中央部を含む範囲に形成された単一の溝部と、
を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の圧力感知素子であって、
前記梁部の形状は、前記ダイアフラムを貫通しない範囲で形成された前記溝部によって区画されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の圧力感知素子であって、
前記ピエゾ抵抗は、前記梁部の前記ダイアフラムの縁部側の端部付近に配置されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の圧力感知素子であって、
前記梁部は、前記ダイアフラムの中央部方向へと徐々に幅が狭くなるように形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の圧力感知素子であって、
前記ダイアフラムは、前記ダイアフラムの縁部を周回するように形成された外枠部を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の圧力感知素子であって、
前記ピエゾ抵抗は、前記梁部と前記外枠部との接続部に配置されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、圧力センサであって、
請求項1から6のいずれか一項に記載の圧力感知素子を備えることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の圧力センサであって、
前記圧力感知素子が実装される基板と、
圧力の感知対象となる流体を前記圧力感知素子へと導入するノズルと、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、検出感度と出力の直線性とを両立させつつ、圧力センサの小型化を容易とすることができる。
実施形態に係る圧力センサの構成を示す概略図である。 実施形態に係る圧力センサの圧力感知素子を上面側から見た平面図である。 実施形態に係る圧力センサの圧力感知素子を下面側から見た平面図である。 図2のiv−iv部における断面図である。 変形例1に係る圧力センサの圧力感知素子を上面側から見た平面図である。 実施例1に係る圧力センサの圧力感知素子を上面側から見た平面図である。 実施例2に係る圧力センサの圧力感知素子を上面側から見た平面図である。 比較例1に係る圧力センサの圧力感知素子を上面側から見た平面図である。 比較例2に係る圧力センサの圧力感知素子を上面側から見た平面図である。 比較例3及び比較例4に係る圧力センサの圧力感知素子を上面側から見た平面図である。 実施例及び比較例に係る圧力センサの回路構成を示す図である。 実施例及び比較例に係る圧力センサにつき、感度の試験を行った結果を示すグラフである。 実施例及び比較例に係る圧力センサにつき、出力直線性の試験を行った結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図1から図5に基づいて説明する。ただし、本発明の技術的範囲は図示例に限定されるものではなく、以下において説明する実施の形態には、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を加えることが可能である。
[第1 実施形態の構成]
実施形態に係る圧力センサ100は、図1に示すように、圧力感知素子1と、回路部2と、基板3と、ノズル4と、を備える。
[1 圧力感知素子]
圧力感知素子1は、図2及び図3に示すように、半導体基板を用いて平面視略正方形状に形成された半導体チップである。なお、本実施形態においては、圧力感知素子1のうちダイアフラム11が形成された側を上面、その反対側を下面と定めて説明する。
圧力感知素子1は、図4に示すように、上面側に形成されたシリコン(Si)層である活性層1aと、下面側に形成されたシリコン(Si)層である支持層1cと、これらの間に二酸化ケイ素(SiO)によって形成された絶縁層1bと、の3層から構成されている。
また、圧力感知素子1は、図3及び図4に示すように、下面側中央部が空洞となっており、当該部分の上面側がダイアフラム11を構成し、ダイアフラム11周囲の下面側に空洞が形成されていない部分が、フレーム12を構成している。
また、圧力感知素子1のダイアフラム11には、図2に示すように、4か所にピエゾ抵抗13が備えられている。
[(1) ダイアフラム]
圧力感知素子1は、図3及び図4に示すように、下面側中央部が、活性層1aのみが残るように平面視略正方形状にエッチング加工等により除去されている。これによって、圧力感知素子1には、上面側に活性層1aが薄膜状に残存した部分であるダイアフラム11が形成されている。
ダイアフラム11は、図2及び図3に示すように、圧力感知素子1の平面視における縁部付近を除いた部分に、平面視略正方形状に形成され、厚みが薄い部分である溝部111と、溝部111と比較して厚みが厚い部分である外枠部112及び梁部113と、を備える。
[ア 溝部]
溝部111は、図4に示すように、ダイアフラム11上面側の一部が、活性層1aを貫通しない範囲でエッチング加工等により除去された部分であり、外枠部112及び梁部113とは一体的に形成されている。また、外枠部112及び梁部113と比較して、厚みが薄くなるように形成された部分である。
溝部111は、図2及び図3に示すように、外枠部112及び梁部113からダイアフラム11の中央部を含む範囲の全面にわたって形成される単一の溝であって、溝部111の全面が均一な厚みで形成されている。
[イ 外枠部]
溝部111は、図2及び図3に示すように、ダイアフラム11とフレーム12との境界から間隔を空けて、ダイアフラム11の縁部を残すように形成されている。すなわち、ダイアフラム11の縁部には溝部111が形成されず、ダイアフラム11の縁部を周回するように配置された、溝部111と比較して厚みが厚い部分である外枠部112が備えられている。
[ウ 梁部]
図2及び図3に示すように、略正方形状に形成されたダイアフラム11の各辺の中央部付近には、ダイアフラム11の縁部からダイアフラム11の中央部方向へと突出するように配置された、溝部111と比較して厚みが厚い部分である4つの梁部113が備えられている。
4つの梁部113は、上述したように活性層1aにエッチング加工等によって溝部111が形成されることによって区画され、ダイアフラム11の中央部方向へ突出する形状が形成される。また、4つの梁部113は、図2及び図3に示すように、ダイアフラム11の中央部付近において交わることなく、それぞれ独立して形成されている。
また、梁部113は、それぞれ、図2及び図3に示すように、ダイアフラム11中央部方向へと平面視における幅が徐々に狭くなるように形成されている。
なお、ダイアフラム11の中央部とは、平面視におけるダイアフラム11の形状の重心位置近傍の部分のことを指す。また、ダイアフラム11の縁部とは、ダイアフラム11のうち周囲のフレーム12等との境界の近傍の部分を指し、ダイアフラム11に外枠部112がフレーム12等との境界に沿って周回するように形成されている場合には、外枠部112が形成された部分がこれに該当する。
[(2) フレーム]
圧力感知素子1は、図3及び図4に示すように、下面側中央部のみが平面視略正方形状にエッチング加工等により除去されており、圧力感知素子1の縁部は、活性層1a、支持層1c及び絶縁層1bの3層が残存し、ダイアフラム11と比べて厚みが厚くなるように形成されている。当該部分がフレーム12である。
[(3) ピエゾ抵抗]
圧力感知素子1は、図2に示すように、ダイアフラム11に配置されたピエゾ抵抗13を備える。
ピエゾ抵抗13は、各梁部113のダイアフラム11の縁部側の端部付近、具体的には、各梁部113と外枠部112との接続部と重なる位置に、梁部113毎に1つずつ、計4つ備えられている。
なお、ピエゾ抵抗13は、必ずしもその全体がダイアフラム11上に位置している必要はなく、図2に示すように、一部がフレーム12上に位置していてもよい。このような場合においても、その他の一部がダイアフラム11上に位置していれば、本発明においては、ピエゾ抵抗13はダイアフラム11に配置されているものとする。ただし、少なくともピエゾ抵抗13の中心が、ダイアフラム11上に位置していることが好ましい。
ピエゾ抵抗13は、ダイアフラム11上に、例えば拡散やイオン打ち込み等によって形成され、ダイアフラム11が圧力を受けて撓んだ際に、ダイアフラム11の撓み量に応じて発生する応力に比例して、電気抵抗率が変化するように構成されたものである。また、後述のように、4つのピエゾ抵抗13は、ホイートストンブリッジを構成するように、回路部2によって接続されている。
[2 回路部]
回路部2は、図1に示すように、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)21と、ワイヤ22と、を備える。
回路部2は、4つのピエゾ抵抗13を接続してホイートストンブリッジを構成し、ピエゾ抵抗13に電圧を印加することで、ダイアフラムの撓み量に応じて発生する応力に比例したピエゾ抵抗13の電気抵抗率によって生じる出力電位差から、圧力を計測する。また、ASIC21においては、センサ出力の校正や、駆動電圧範囲の変更等、種々の調整がなされる。
なお、このような圧力センサにおける回路部の構成は周知の技術であることから、詳細な説明は省略する。
[3 基板]
基板3は、図1に示すように、圧力感知素子1及び回路部2がその一面に固定される板状の部材であり、後述のノズル4と共に、圧力センサ100の外側のケースとなる。
図1に示すように、圧力感知素子1は、基板3上に、その下面側において接続され、圧力感知素子1のダイアフラム11及びフレーム12と、基板3とによって囲まれた空洞が形成されている。また、基板3には、当該空洞を介して圧力感知素子1の下面側が大気と接触するように、圧力感知素子1の直下に貫通孔31が設けられている。
これによって、ダイアフラム11の上面側に存在する検出対象となる流体の圧力に応じて、ダイアフラム11の上面側と下面側との間に圧力差が生じ、ダイアフラム11が撓むこととなる。
[4 ノズル]
ノズル4は、図1に示すように、基板3上に設置された圧力感知素子1及び回路部2を覆うようにして備えられ、圧力感知素子1によって圧力が感知される流体を取り込む取込口41を備える。
基板3とノズル4とによって、取込口41によって外部と繋がり、内部に圧力感知素子が配置された空間が形成され、当該空間内に取込口41から導入された流体の圧力が、圧力感知素子1によって感知されることとなる。
[第2 実施形態の効果]
本実施形態に係る圧力センサ100は、圧力感知素子1のダイアフラム11に、厚みが薄い部分である溝部111と、溝部111と比較して厚みが厚い部分である複数の梁部113と、を備える。
圧力センサの圧力感知素子に形成されたダイアフラムが平面状である場合、検出感度と出力の直線性とはトレードオフの関係となり、ダイアフラムを薄くするほど、これが変形し易くなり検出感度が向上する一方、出力の直線性は低下する傾向にある。
これに対し、本実施形態によれば、ダイアフラム11上面側の中央部を含む範囲に一続きに溝部111を形成し薄くすることで感度を向上させつつ、溝部111が形成されず、厚みが厚い部分である梁部113を、ダイアフラムの縁部から突出するように残すことで、出力の直線性の低下も防止できる。
また、この際、例えば、特許文献1に記載の圧力センサのように、圧力感知素子のダイアフラム上に、梁部を略十字状に形成した場合と比較すると、梁部113はそれぞれ別個に形成されており、ダイアフラムの中央部にまで形成されていないことから、ダイアフラム内において厚みが薄くなる部分である溝部の面積の減少を抑えることができる。このような効果は、梁部113が、ダイアフラム11の中央部方向へと徐々に幅が狭くなるように形成されていることで、より高めることができる。
なお、特許文献1に記載の圧力センサのように、圧力感知素子のダイアフラム上に、梁部を略十字状に形成した場合においても、梁部を細く形成すれば、溝部面積の減少を抑えることは一応可能であるが、圧力感知素子を小型化していくと、加工精度の限界から、ある時点で形成可能な梁部の細さは限界に達し、溝部に対して梁部が太くなり、ダイアフラム面積に対する溝部の面積の割合が小さくなってしまう。また、この点は、溝部及び梁部に加えて、ボスが形成された特許文献2に記載の圧力センサにおいても、ボスの小型化には同様に限界があることから、変わるところはない。
これに対し、本実施形態によれば、ダイアフラム11上面側の中央部を含む範囲に一続きに溝部111が形成されており、特許文献1及び2に記載の圧力センサと比較して、溝部111の形状が単純であることから、圧力感知素子1が小型化された場合にも、加工精度の限界を原因とするダイアフラム11における溝部111の面積の減少を抑制できる。
また、本実施形態に係る圧力センサ100によれば、圧力感知素子1のピエゾ抵抗13が、各梁部113のダイアフラム11縁部側の端部付近、具体的には、梁部113と外枠部112との接続部と重なる位置に配置されている。これによって、ピエゾ抵抗13を、ダイアフラム11が変形し易い部分に配置できることから、感度を向上することができる。
また、本実施形態に係る圧力センサ100は、圧力感知素子1のダイアフラム11の縁部に溝部111が形成されず、ダイアフラム11の縁部を周回するように、外枠部112が備えられている。これによって、梁部113のダイアフラム11の縁部側の端部付近に配置されたピエゾ抵抗13が、フレーム12から外枠部112の分離れた位置に配置されることから、ダイアフラム11の変形につきフレーム12の影響を受け難い位置に配置されることとなり、感度を向上することができる。
[第3 変形例]
上記実施形態においては、圧力感知素子1の下面側中央部が平面視略正方形状にエッチング加工等により除去され、ダイアフラム11が平面視略正方形状に形成された場合につき説明したが、ダイアフラムの形状はこれに限られない。
例えば、図5に示す変形例1に係る圧力感知素子1Aのように、圧力感知素子1Aの下面側中央部を平面視略円形状にエッチング加工等により除去し、ダイアフラム11Aにつき、平面視略円形状に形成してもよい。
また、この場合、ダイアフラム11A上の溝部111Aの形状につき、ダイアフラム11A全体の形状に合わせ、梁部113Aに面していない部分が円弧をなすように形成してもよい。
また、圧力感知素子の層構造は、上記3層構造に限られない。例えば、絶縁層としてのSiO層を有しないシリコンの単層構造であってもよいし、支持層については、ガラス等の材料を用いてもよい。
その他、圧力センサ100における圧力感知素子1以外の構成(回路部2、基板3及びノズル4)については、圧力センサとして機能し得るものであれば任意であり、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記においては、圧力感知素子1のダイアフラム11の下面側の空洞に大気を導入し、圧力感知素子1の下面側が大気と接触するようにした上で、上面側に圧力を測定する対象となる流体を導入する場合につき説明したが、基板3に貫通孔31を設けることなく、圧力感知素子1のダイアフラム11及びフレーム12と、基板3とによって囲まれた空洞を低真空とするようにしてもよい。また、上記とは反対に、圧力感知素子1のダイアフラム11の上面側の空間を大気で満たし、又は低真空とした上で、下面側の空洞内に圧力を測定する対象となる流体が導入されるようにしてもよい。
次に、本発明の実施例及び比較例に係る圧力センサにつき、感度及び出力直線性に係る試験を行った結果について説明する。
[第1 実施例及び比較例の構成]
以下の実施例及び比較例に係る圧力センサを用意した。
[1 実施例1]
[(1) 圧力感知素子の構成:図6に示す圧力感知素子1B]
・層構造:活性層(Si)5.0μm、支持層(Si)625μm及びその間の絶縁層(SiO)の3層
・圧力感知素子サイズ:平面視各辺1.0mmの略正方形
・ダイアフラムサイズ:平面視各辺0.426mmの略正方形(各角を丸めた形状)
・ダイアフラム厚み:梁部及び外枠部5.0μm、溝部3.5μm(溝部深さ1.5μm)
・ピエゾ抵抗サイズ:平面視各辺60μmの略正方形
・梁部形状:図6に示すように根元から先端部へと徐々に幅が狭くなる形状、外枠部からの突出長0.085mm(対向する梁部間の間隔0.25mm)
・外枠部:幅0.003mm、ダイアフラムの縁部を周回するように形成
・ダイアフラム面積(Sd):0.212mm
・溝部面積(St):0.132mm
・St/Sd=0.62
[(2) 回路部の構成]
図11に示す通り。
この場合、ダイアフラムが受けた圧力(応力)により各ピエゾ抵抗(Rn)が変化し、圧力に応じて下記計算式でVoutを出力することとなる。
Vout=(V+)−(V−)
=[R4/(R1+R4)xVDD]−[R2/(R2+R3)xVDD]
[2 実施例2]
図7に示す圧力感知素子1Cのように、梁部の突出長を0.135mm(対向する梁部間の間隔0.15mm)としたものである。この場合、ダイアフラム面積(Sd):0.212mm、溝部面積(St):0.118mm、St/Sd=0.56となる。なお、その他の構成は実施例1と同様である。
[3 比較例1]
図8に示す圧力感知素子1Dのように、梁部がダイアフラムの中央部で接続されるようにしたものである。この場合、ダイアフラム面積(Sd):0.212mm、溝部面積(St):0.049mm、St/Sd=0.23となる。なお、その他の構成は実施例1と同様である。
[4 比較例2]
図9に示す圧力感知素子1Eのように、ダイアフラムの中央部付近に溝部を形成せず、一辺0.12mmの略正方形の四つの角を丸めた形状に形成された厚みが梁部及び外枠部と同一(5.0μm)となる部分(ボス114)を備えたものである。この場合、ダイアフラム面積(Sd):0.212mm、溝部面積(St):0.118mm、St/Sd=0.56となる。なお、その他の構成は実施例1と同様である。
[5 比較例3]
図10に示す圧力感知素子1Fのように、ダイアフラムに溝部を設けず、ダイアフラム全体の厚みを3.5μmとしたものである。この場合、ダイアフラム面積(Sd):0.212mm、溝部面積(St):0mm、St/Sd=0となる。なお、その他の構成は実施例1と同様である。
[6 比較例4]
図10に示す圧力感知素子1Fのように、ダイアフラムに溝部を設けず、ダイアフラム全体の厚みを5.0μmとしたものである。この場合、ダイアフラム面積(Sd):0.212mm、溝部面積(St):0mm、St/Sd=0となる。なお、その他の構成は実施例1と同様である。
[第2 試験方法]
上記実施例及び比較例に係る圧力センサについて、以下の条件下で、スパン電圧(mV)及び出力直線性(%FS)を算出した。
・気温:常温(25°C)
・電源電圧:3.3V
・印加圧力:0〜10kPa(圧力感知素子下面(支持層側)より印加)
・スパン電圧 :10kPa印加時出力
・出力直線性:ワースト値
[第3 試験結果]
試験の結果を図12及び図13に示す。
[第4 評価]
実施例1及び2と比較例3及び4との比較から、ダイアフラム上に、梁部を残して溝部を形成することで、感度と出力直線性とを両立できることが分かる。
すなわち、ダイアフラム全体の厚みを3.5μmとした比較例3と比較した場合、実施例1及び2は、僅かなSpan電圧の低下と引き換えに、出力直線性が大きく向上している。また、ダイアフラム全体の厚みを5.0μmとした比較例4と比較した場合、実施例1は、出力直線性が僅かに向上するとともに感度が大きく向上し、実施例2も、出力直線性はほぼ同等で、感度が大きく向上している。
また、実施例1及び2と、比較例1との比較により、ダイアフラム上に溝部が形成されていない部分である梁部を略十字状に形成した場合と比較して、梁部を、ダイアフラム中央部に達することなく、各梁部が独立して形成されるようにし、溝部がダイアフラムの中央部を含む範囲に一続きに形成されるようにした方が、感度及び出力直線性を向上できることが分かる。
また、実施例1と比較例2との比較から、梁部の大きさが同一であれば、ダイアフラムの中央部に厚みが厚い部分を残すことなく、ダイアフラムの中央部を含めて溝部とした方が、感度及び出力直線性を向上できることが分かる。
また、実施例2と比較例2とを比較すると、溝部面積を揃えた場合においても、実施例2は、比較例2と比較して、出力直線性はほぼ同等で、感度が向上しており、好ましいものと言える。なお、圧力センサにおいて、感度と出力の直線性はいずれも重要な要素であるが、出力の直線性はASICにおいてある程度補正可能であることから、圧力感知素子の構成によって向上を図る必要性がより高いのは、感度の方である。
さらに、小型化の容易性の観点からも、比較例2よりも実施例2の方が好ましいものと言える。すなわち、比較例2は、溝部を、ダイアフラムの中央部を残して環状に形成する必要があることから、圧力感知素子を小型化するほど、溝部を設計通りに形成し、中央部の厚みが厚い部分であるボス114を予定した大きさとすることが難しくなる。これに対して、実施例2によれば、溝部は、ダイアフラムの中央部を含む範囲に一続きに形成され、遥かに単純な形状であることから、圧力感知素子が小型化された場合においも、設計通りの溝部面積とすることが容易である。
100 圧力センサ
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F 圧力感知素子
11、11A、11B、11C、11D、11E、11F ダイアフラム
111、111A、111B、111C、111D、111E、111F 溝部
112、112A、112B 外枠部
113、113A、113B、113C、113D 梁部
12、12A、12B フレーム
13 ピエゾ抵抗

Claims (8)

  1. 半導体基板を用いて形成された圧力感知素子であって、
    フレームと、前記フレームに支持されたダイアフラムと、前記ダイアフラムに配置されたピエゾ抵抗と、を備え、
    前記ダイアフラムは、
    前記ダイアフラムの縁部から前記ダイアフラム中央部方向へと突出する梁部と、
    前記ダイアフラムの縁部及び前記梁部から前記ダイアフラムの中央部を含む範囲に形成された単一の溝部と、
    を備えることを特徴とする圧力感知素子。
  2. 前記梁部の形状は、前記ダイアフラムを貫通しない範囲で形成された前記溝部によって区画されることを特徴とする請求項1に記載の圧力感知素子。
  3. 前記ピエゾ抵抗は、前記梁部の前記ダイアフラムの縁部側の端部付近に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧力感知素子。
  4. 前記梁部は、前記ダイアフラムの中央部方向へと徐々に幅が狭くなるように形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の圧力感知素子。
  5. 前記ダイアフラムは、前記ダイアフラムの縁部を周回するように形成された外枠部を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の圧力感知素子。
  6. 前記ピエゾ抵抗は、前記梁部と前記外枠部との接続部に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の圧力感知素子。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の圧力感知素子を備えることを特徴とする圧力センサ。
  8. 前記圧力感知素子が実装される基板と、
    圧力の感知対象となる流体を前記圧力感知素子へと導入するノズルと、
    を備えることを特徴とする請求項7に記載の圧力センサ。
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