JP2021038710A - 渦巻きポンプ組立用冶具および渦巻きポンプの組立方法 - Google Patents

渦巻きポンプ組立用冶具および渦巻きポンプの組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】分割された複数のライナを接液部に備える渦巻きポンプにおいて、その接液部の組立て作業を容易とする。【解決手段】この渦巻きポンプ1の組立方法は、表側主板12と裏側主板13との間に複数の主羽根11を有するクローズ型のインペラ10と、このインペラ10がフロントケーシング8とバックケーシング9とによって画成された空間に収容されるケーシング2と、ケーシング2内に設けられてフロントライナ31を含んで複数に分割形成されたライナ30と、を備える渦巻きポンプ1に対し、バックケーシング9の前面からフロントケーシング8を装着することによって複数に分割されたライナ30を本固定するまでの間、フロントライナ31をインペラ10に冶具50を用いて仮留めする。【選択図】図2

Description

本発明は、複数に分割形成されたライナを接液部に有する渦巻きポンプの組立て技術に関する。
液体中に高濃度の固形物を含むスラリを渦巻きポンプで移送する場合、渦巻きポンプの接液部内面は、スラリとの接触によって著しく摩耗する。そのため、この種の用途に用いられる渦巻きポンプには、耐摩耗に優れたライナをケーシング内の接液部に設けている。
より具体的には、この種の渦巻きポンプは、表側主板と裏側主板との間に複数の羽根を有するクローズ型のインペラと、フロントケーシングおよびバックケーシングを有するケーシングと、を備える。インペラは、フロントケーシングとバックケーシングとによって画成された空間に収容される。ケーシング内面には、耐摩耗に優れたライナが設けられる。
インペラは、ケーシング内の画成空間に設けられるため、ライナやケーシングは、複数の部品に分割された分割構造とされる。特に、複数に分割形成されるライナは、フロントケーシングの吸込口となるフロントライナを含んで構成される。これにより、ケーシングの内側に、耐摩耗に優れたライナが配置されるので、ライナのみを交換して渦巻きポンプを長期的に運用できる(例えば特許文献1参照)。
特表2007−533886号公報
しかし、複数に分割されたライナは、耐摩耗に優れた硬い材料から形成されるので、ライナへのねじ加工の難易度が高く、分割されたライナをケーシング内部に固定するために、ライナにネジを設けることは品質やコストの面から望ましくない。そのため、複数に分割されたライナは、ライナ自体にはネジを設けずに、組立てられた状態で、ライナを囲繞するケーシングによって保持される構造になっている。
このようなライナ保持構造を接液部に有する渦巻きポンプにおいて、従来、複数のライナのうち、ポンプ吸込口側のフロントライナは、予め、フロントケーシングの内側に取り付けられて一体化されてから、渦巻きポンプ本体側のバックケーシングに組み付けるという組立作業がとられている。
しかし、この接液部の組立方法は、予め、フロントケーシングの内側にフロントライナを取り付けた際に、その取り付け精度が低いと、渦巻きポンプの本体側に組付けられた状態で、所望の組み付け精度を得られない場合があるという問題がある。
また、フロントケーシングの内側にフロントライナを予め精度良く組付けて一体化しても、一体化して重くなった部品(例えば本明細書の実施形態の例では、フロントケーシングの質量は約260kg、フロントライナの質量は約130kg)を渦巻きポンプ本体側のバックケーシングに組み付ける組立作業は容易ではなく、作業員には高いスキルが求められるという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、複数に分割形成されたライナを接液部に備える渦巻きポンプにおいて、その接液部の分解・組立作業を、より安全に且つスムーズに行い得る渦巻きポンプ組立用冶具および渦巻きポンプの組立方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る渦巻きポンプ組立用冶具は、軸方向での前面側の表側主板と背面側の裏側主板との間に複数の羽根を有するクローズ型のインペラと、自身を構成する前面側のフロントケーシングと背面側のバックケーシングとによって画成された空間に前記インペラを収容するケーシングと、該ケーシング内に接液部として設けられて前記フロントケーシングの吸込口となる前面側のフロントライナを含んで複数に分割形成されたライナと、を備える渦巻きポンプを分解または組み立てる際に用いられる治具であって、前記吸込口の軸線に沿って前面側から挿抜される主軸と、該主軸の先端部に設けられて前記インペラの前記表側主板の入口から前記複数の羽根同士の間に挿入され前記吸込口内の挿入位置にて前記表側主板の内面に掛け止め可能に形成された複数の掛止腕と、前記複数の掛止腕を前記挿入位置に位置させた状態で前記表側主板の入口の前面側から前記複数の掛止腕を掛け止める係止位置とそれを解除した解除位置とに移動可能な掛止腕係脱機構と、前記主軸の基端部に設けられて前記複数の掛止腕が前記挿入位置にて前記表側主板の内面に掛け止められた状態のときに前記フロントライナの吸込口の前端周縁部に当接するとともに前面側から押圧されることで前記フロントライナを前記インペラに仮留めする仮留め板と、を有することを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る渦巻きポンプの組立方法は、軸方向での前面側の表側主板と背面側の裏側主板との間に複数の羽根を有するクローズ型のインペラと、自身を構成する前面側のフロントケーシングと背面側のバックケーシングとによって画成された空間に前記インペラを収容するケーシングと、該ケーシング内に接液部として設けられて前記フロントケーシングの吸込口となる前面側のフロントライナを含んで複数に分割形成されたライナと、を備える渦巻きポンプを組み立てる方法であって、前記バックケーシングの前面側から前記フロントケーシングを装着することによって前記複数に分割されたライナを本固定するまでの間、前記フロントライナを前記インペラに仮留めすることを特徴とする。
本発明によれば、バックケーシングの前面側からフロントケーシングを装着することによって複数に分割されたライナを本固定するまでの間、フロントライナをインペラに仮留めできるので、接液部の分解・組立作業をより安全に且つスムーズに行うことができる。
本発明に係る渦巻きポンプの組立方法が適用される渦巻きポンプの一実施形態を説明する図であり、同図では、軸線に沿った断面を示している。 本発明に係る渦巻きポンプの組立方法に用いられる渦巻きポンプ組立用冶具の第一実施形態を説明する図((a)、(b))であり、同図では、ポンプに装着した使用状態をポンプ側の部品とともに示している。 第一実施形態の渦巻きポンプ組立用冶具の分解斜視図である。 本発明に係る渦巻きポンプの組立方法を説明する斜視図である。 本発明に係る渦巻きポンプの組立方法を説明する要部の縦断面図である。 本発明に係る渦巻きポンプの組立方法を説明する図であり、同図(a)は治具による仮留め状態における渦巻きポンプの要部の縦断面図、(b)は仮留め状態における渦巻きポンプの要部の斜視図である。 本発明に係る渦巻きポンプの組立方法を説明する斜視図であり、同図では、治具で仮留めした状態において、渦巻きポンプからフロントケーシングを着脱する工程を示している。 本発明に係る渦巻きポンプの組立方法を説明する斜視図であり、同図では、治具で仮留め状態の渦巻きポンプからフロントケーシングが取り外された状態から、フロントライナを着脱する工程を示している。 本発明に係る渦巻きポンプの組立方法に用いられる渦巻きポンプ組立用冶具の第二実施形態を説明する縦断面図((a)、(b))である。 本発明に係る渦巻きポンプの組立方法に用いられる渦巻きポンプ組立用冶具の第三実施形態を説明する図((a)、(b))である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
[渦巻きポンプ]
まず、本発明に係る渦巻きポンプの組立方法が適用される渦巻きポンプについて図1を適宜参照しつつ説明する。
同図に示すように、この渦巻きポンプ1は、分割型のライナ30が接液部として内面に設けられたケーシング2を備える。ケーシング2は、軸方向の前面側(同図の左側)のフロントケーシング8と、軸方向の背面側(同図の右側)のバックケーシング9と、を有する。
フロントケーシング8の中央には、フロントケーシング8の前面側に張り出すように円筒状の吸込みカバー部6が突設されている。フロントケーシング8とバックケーシング9とは、周囲の複数個所(この例では8か所)がケーシングボルト41並びにワッシャおよびナット42を用いて固定されている。
分割型のライナ30は、耐摩耗に優れた素材から形成されており、フロントケーシング8の内面の接液部であって、ケーシング2の前面側の接液部を覆うフロントライナ31と、バックケーシング9の内面の接液部であって、ケーシング2の背面側の接液部を覆うバックライナ33と、フロントライナ31とバックライナ33との間の接液部を覆うケーシングライナ32とを有する。複数に分割されたライナ30は、ライナ自体にはネジを設けずに、同図に示すように組立てられた状態で、ライナ30を囲繞するケーシング2によって保持される構造になっている。
ケーシング2の背面側には、ハウジング(軸受箱)20がフレーム7の上に載置固定されている。バックケーシング9の背面がフレーム7の前側面に固定されている。ハウジング20内には、回転軸3が軸線を水平に支持されている。
回転軸3の先端3sは、バックケーシング9の中央からケーシング2の内部に張り出している。この回転軸3の先端3sにインペラ10が片持ち支持されている。インペラ10の軸方向の背面側には、バックケーシング9とハウジング20との間に、軸封装置21が回転軸3を囲繞するように配されている。
本実施形態のインペラ10は、軸方向での前面側に位置する円盤状の表側主板12と、背面側に位置する円盤状の裏側主板13と、表側主板12と裏側主板13との間に相互を繋ぐように設けられた複数の主羽根11と、を有するクローズ型の羽根車である。
複数の主羽根11は、中央から径方向に向けて放射状に広がるようにそれぞれ形成される。裏側主板13の背面13rには、その中心のボス部10bに、回転軸3の先端3sを装着するための装着部13sが回転軸3と同軸に形成されている。
インペラ10の軸方向の前面側には、上記吸込みカバー部6の中央部に円錐台状内面を有する吸込口4が形成され、また、インペラ10の径方向の上方には、吐出口5(図4参照)がケーシング2の上部に設けられている。
これにより、モータ(不図示)の駆動により回転軸3が駆動されてインペラ10が所期の方向に回転することにより、吸込口4からスラリ等の流体を吸い込んでその流体を吐出口5から吐出可能になっている。
[渦巻きポンプ組立用冶具]
次に、本発明の渦巻きポンプ組立方法に用いられる、第一実施形態の渦巻きポンプ組立用冶具について、図2および図3を適宜参照しつつ説明する。
図2は、第一実施形態の渦巻きポンプ組立用冶具によってフロントライナ31がインペラ10に仮留めされている仮留め状態を示しており、同図(a)は、軸方向から見た仮留め状態での治具装着姿勢のイメージを示し、同図(b)は仮留め状態におけるフロントライナ31およびインペラ10部分の軸線に沿った断面を示している。
図2(b)に示すように、第一実施形態の渦巻きポンプ組立用冶具50(以下、単に(治具」ともいう)は、吸込口4の軸線CLに沿って前面側から挿抜される主軸51と、主軸51の先端部に設けられた二つの掛止腕53,53(同図(a)参照)と、フロントライナ31を前面側から押圧してインペラ10に仮留めするための円盤状の仮留め板58と、を有する。
本実施形態の冶具50は、図3に分解斜視図を示すように、主軸51の先端には、ブロック状の基部52が一体に設けられ、基部52の側面に、二つの掛止腕53,53の基端部が一体に固定されている。
二つの掛止腕53,53は、図2(b)に示すように、インペラ10の表側主板12の入口から、同図(a)に示すように複数の主羽根11同士の間に挿入される。そして、二つの掛止腕53,53は、図2に示す渦巻きポンプ1の吸込口4内の挿入位置にて、表側主板12の内面に、後述する掛止腕係脱機構によって、掛け止め可能に形成されている。
本実施形態の冶具50は、二つの掛止腕53,53よりも主軸51の基端側に、軸方向に沿ってスライド可能な第三の掛止腕54が挿入される。本実施形態では、第三の掛止腕54は、基端側の部分に、主軸51を挿入可能に形成されて径方向に延びるスリット54sが形成されている。これにより、主軸51の先端側の端部に、3つの掛止腕53,53、54が設けられている。
3つの掛止腕53,53、54は、図3に示すように、基端側から径方向外側に延びる基部53a,53a、54aと、各基部53a,53a、54aから背面側に向けて斜めに伸びる斜部53b,53b、54bと、各斜部先端の位置で径方向外側に向かい且つ前側に戻る鉤爪部53c,53c、54cと、をそれぞれ有する。各掛止腕53,53、54の全体が、クローズ型のインペラ10の入口からインペラの主羽根11の間にそれぞれ挿入されるとともに、ポンプの吸込口4内の挿入位置にて、表側主板12の接液部内面に、先端の鉤爪部53c,53c、54cが掛け止め可能に配置される。
ここで、第一実施形態の治具50では、第三の掛止腕54が、二つの掛止腕53,53を挿入位置に位置させた状態で、表側主板12の入口の外側から二つの掛止腕53,53を掛け止める係止位置とそれを解除した解除位置とに自身とともに移動可能な掛止腕係脱機構となっている。
すなわち、冶具50の複数の掛止腕53,53、54は、第三の掛止腕54が分割式になっており、インペラ入口の内径は、複数の掛止腕53,53、54の外径よりも小さい。そして、本実施形態の掛止腕係脱機構では、図2および図3に示すように、第三の掛止腕54の前面側の位置に、掛止腕係脱機構を構成する拡幅用フック55が設けられている。拡幅用フック55は、基端部に主軸51が挿通される挿通穴55hが軸方向に沿って形成されたボス55aを有し、ボス55aの外周面から径方向外側に張り出すフック腕55bの先端に、背面側に向けて張り出すテーパ爪55tが形成されている。
拡幅用フック55は、第三の掛止腕54の外側から主軸51に挿入され、複数の掛止腕53,54を挿入位置に位置させた状態で、吸込口4の前面側からワッシャ56を介してナット57によって主軸51に固定される。冶具50の主軸51にねじ込まれたナット57を締め付けると、拡幅用フック55が、スライド用の第三の掛止腕54をカムの作用によって径方向にスライド移動され、これによって、複数の掛止腕53,53、54が径方向に開く構造になっている。
これにより、拡幅用フック55のテーパ爪55tが押し爪となり、掛止腕54のテーパ溝54tに嵌め込まれると、テーパ溝54tに沿って軸方向および径方向に第三の掛止腕54が移動し、インペラ10の入口の前面側から複数の掛止腕53,53、54を開閉(径方向内外への移動)可能になっている。これにより、インペラ10の主羽根11と主羽根11の間に、冶具50のうち、図3に示す治具掛止部50s1が位置決めされる機構になっている。
さらに、第一実施形態の冶具50では、冶具50の前面側の端部は、フロントライナ31の吸込口4の前端周縁部4sに対向する円形の仮留め板58によって締め付け可能になっている。
つまり、本実施形態では、仮留め板58は、冶具50のうち、図3に示す治具掛止部50s2を構成しており、図2(b)に示すように、主軸51の基端部に設けられて、複数の掛止腕53,53、54が挿入位置にて表側主板12の内面に掛け止められた状態のときに、ナット59を締め付けることによって、フロントライナ31の吸込口4の前端周縁部4sに当接するとともに、前面側からナット59に押圧される。これにより、フロントライナ31を前面側から押圧して、インペラ10にフロントライナ31を仮留め可能に構成されている。
[渦巻きポンプの組立・分解方法]
次に、上記渦巻きポンプ1の接液部の組立・分解方法について、渦巻きポンプ1のフロントケーシング8を取外す際の分解手順について説明する。
フロントケーシング8を取外す際は、図3に示す治具50のうち、治具掛止部50S1を、図4に示すように、フロントケーシング8(接液部はフロントライナ31)の正面中央の吸込口4から軸方向に沿って挿入する。次いで、図5に示すように、ポンプの吸込口4内の挿入位置にてナット57を締め込むことにより、治具掛止部50S1の3つの掛止腕53,53、54を径方向に拡幅し、インペラ10の表側主板12の内側面に掛止腕53,53、54を係合させて治具掛止部50S1を取りつける。
詳しくは、図4に示すように、フロントケーシング8(接液部はフロントライナ31)の正面中央の吸込口4から治具掛止部50S1を挿入する。図5に断面を示すように、インペラ10の内部に、治具掛止部50S1の、固定側の二つの掛止腕53および可動側の第三の掛止腕54を差し込む。その際、この例では、2つの掛止腕53をインペラ10の下側に、第三の掛止腕54がインペラ10の上側になるように回し入れる。
次いで、拡幅用フック55先端のテーパ爪55tを、第三の掛止腕54のスリット54sに差し込み、ナット57を治具掛止部50S1の主軸51の先端に締込む。これにより、テーパ爪55tのカム面によって、第三の掛止腕54が径方向に押圧され、第三の掛止腕54がインペラ10内で径方向に広がる。
これにより、各掛止腕53,54先端の鉤爪部53c,53c、54cが、インペラ正面側の表側主板12の内壁面に係止される。主軸51を軸方向の前後に引っ張っても治具掛止部50S1がインペラ10から抜けないことを確認する。
次いで、図6(a)に示すように、図3に示す治具50のうち、治具挟持部50S2を治具掛止部50S1の軸部先端に取付け、ナット59を締め付けることによって、治具掛止部50S1の軸部に固定し、フロントライナ31の入口部に、治具挟持部50S2の仮留め板58を対向させ、ナット59を締込んで仮留め板58を挟持する。
これにより、フロントライナ31を挟持状態として仮固定できる。仮固定後に、フロントケーシング8を、クレーン(またはチェーンブロック)を使用して仮吊りする(この例のフロントケーシング8の質量は約260kgある。)。
フロントケーシング8を仮吊り後に、図7に示すように、フロントケーシング8をその周方向にて固定している計8個のナットおよびワッシャ42を、バックケーシング9側のケーシングボルト41からそれぞれ取り外し、フロントケーシング8を軸方向の前方に引き出して取り外す。
次いで、フロントライナ31を、クレーン(またはチェーンブロック)を使用して仮吊りし、その後、図8に示すように、治具50の治具挟持部50S2、治具掛止部50S1、を順に取外す(この例のフロントライナ31の質量は約130kgある。)。これにより、フロントケーシング8並びにフロントライナ31および調整プレート34の部分を分解できる。
次に、フロントケーシング8の取付け手順について説明する。フロントケーシング8を組み付ける際は、基本的には上述した分解手順とは逆の手順となる。
つまり、図8に示すように、まず、上述した治具50の装着手順によって、治具50の治具掛止部50S1をインペラ10に取り付ける。調整プレート34をケーシングライナ32(この例のケーシングライナ32の質量は約180kgある。)の前側端面に取付ける。
次いで、仮吊りしているフロントライナ31を軸方向前方から取付け、フロントライナ31が脱落しないように、上述した治具50の装着手順によって、治具挟持部50S2でフロントライナ31をインペラ10に仮固定する。
次いで、図7に示すように、8本のケーシングボルト41に対してフロントケーシング8のボルトの装着穴を通し、その状態のケーシングボルト41に、ケーシングボルト41の前面側から計8個のワッシャおよびナット42を装着して締込み、フロントケーシング8を本固定する。
これにより、バックケーシング9の前面側からフロントケーシング8を装着することによって複数に分割されたライナ30が本固定される。フロントライナ31の組立てが終ったら、治具50(50S1、50S2)を取外す。以下、インペラクリアランスを調整し、オイルの補給、プーリおよびVベルトを取付けるとともに心出し調整を行う等の必要な作業を行う。
このように、本実施形態の渦巻きポンプの分解・組立方法によれば、治具50は、渦巻きポンプ1の接液部の分解および組立を行う際、フロントケーシング8の脱着を行うときに、複数に分割されたライナ30を本固定するまでの間、フロントライナ31が脱落しないように、フロントライナ31をインペラ10に仮固定(仮留め)できる。
特に、本実施形態の渦巻きポンプの組立方法では、渦巻きポンプ1のフロントケーシング8およびフロントライナ31の分解・組立作業を行うときに、専用の治具50を使用するので、この冶具50を用いれば、フロントライナ31の分解・組立作業を行うとき、フロントライナ31をインペラ10に対して容易に仮留めできる。
そのため、フロントケーシング8の分解・組立作業を、より安全に且つスムーズに行うことができる。よって、本実施形態の冶具50を用いたポンプの分解・組立方法によれば、フロントライナ31やフロントケーシング8を予め一体化することなく別々に分解および組み付けができる。
以上説明したように、本実施形態のポンプ組立用冶具を用いたポンプの組立方法によれば、接液部の分解・組立作業が容易となる。
なお、本発明に係るポンプ組立用冶具およびポンプの組立方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、第二実施形態の冶具50Bを図9に示す。同図において、同図(a)は、第二実施形態の渦巻きポンプ組立用冶具並びにフロントライナおよびインペラの部分の分解図を示し、同図(b)は、第二実施形態の渦巻きポンプ組立用冶具によって、フロントライナがインペラに仮留めされている仮留め状態を示している。なお、上述した第一実施形態と同一または対応する構成には同一の符号を付すとともにその説明は適宜省略する(以下の第三実施形態において同じ)。
図9に示すように、第二実施形態の冶具50Bは、外周面に雄ねじが形成されている主軸51Bと、主軸51Bの雄ねじに螺合する雌ねじが内径に形成されている円筒状の外筒52aと、を有する。主軸51Bの先端には、2つの支持鍔51bの間に支軸部61aが設けられ、軸支用駒61が支軸部61aの軸回りに回転自在に且つ軸方向の移動が拘束された状態で固定されている。
そして、外筒52aの外周面先端部には、複数の掛止腕53Bが、各掛止腕53Bの基端部60aが主軸51Bの軸線と直交する支軸まわりに回動自在に支持されている。さらに、各掛止腕53Bの途中部分60b(略中間部)は、連結リンク60の両端が主軸51Bの軸線と直交する支軸まわりに回動自在に設けられ、連結リンク60を介して軸支用駒61の側面部に連結されて四節リンクによる掛止腕開閉機構52Bを構成している。
この第二実施形態の冶具50Bの構成によれば、冶具50Bを挿入位置に位置させた状態で、外筒52aを手で支持しつつ主軸51Bを自身軸回りに回転させると、主軸51Bを軸方向に進退させることにより、四節リンクによって複数の掛止腕53,54を開閉できる。
つまり、外筒52aを手で支持しつつ主軸51Bを軸方向奥側に前進すると同図(b)に示すように、複数の掛止腕53Bを外側に開くことができる。また、外筒52aを手で支持しつつ主軸51Bを軸方向手前側に後退させると同図(a)に示すように、複数の掛止腕53,54を内側に窄めて閉じることができる。
よって、上述した第一実施形態の冶具50同様にして、分割された複数のライナ30を接液部に備える渦巻きポンプにおいて、その接液部の組立てを容易とすることができる。
次に、第三実施形態の冶具50Cを図10に示す。同図では、第三実施形態の渦巻きポンプ組立用冶具によってフロントライナがインペラに仮留めされている仮留め状態を示し、同図(a)は、軸方向から見た仮留め状態での装着姿勢のイメージを示し、同図(b)は仮留め状態におけるフロントライナおよびインペラの部分の軸線に沿った断面を示している。
図10に示すように、第三実施形態の冶具50Cは、外周面に雄ねじが形成されている主軸51Cと、主軸51Cの先端に固定された三つ又の保持腕52Cと、保持腕52Cの先端に固定された円環状の支持リング49と、支持リング49の周方向に離隔して放射状に外方に張り出す複数(この例では5つ)の掛止腕53Cと、各掛止腕53Cの基端部を支持リングに固定する二本の固定ボルト44と、を有する。
この第三実施形態の例では、支持リング49に形成されている二本の固定ボルト44を挿入する挿入穴が、ゆとりを持って大きく形成されることで掛止腕係脱機構を簡素な構成によって構成している。
つまり、各掛止腕53Cの、二本の固定ボルト44を緩めた状態で冶具50Cを挿入位置に位置させた状態で、各掛止腕53Cの二本の固定ボルト44を順に締め込むことにより、円環状の支持リング49と5つの掛止腕53Cとでインペラ10の表側主板12を挟持するようにして自立させることができる。
その後、上述した第一実施形態の冶具50同様にして、主軸51の先端側からワッシャを通してナット59を締込んで仮留め板58により挟持することにより、フロントライナ31を仮固定(仮留め)し、挟持状態として保持できる。
1 渦巻きポンプ
2 ケーシング
3 回転軸
4 吸込口
5 吐出口
6 吸込みカバー部
7 フレーム
8 フロントケーシング
9 バックケーシング
10 インペラ(羽根車)
11 主羽根(羽根)
12 表側主板
13 裏側主板
20 ハウジング
21 軸封装置
30 ライナ
31 フロントライナ
32 ケーシングライナ
33 バックライナ
34 調整プレート
41 ケーシングボルト
42 ワッシャおよびナット
43 ケーシングライナ固定ナット
44 固定ボルト
50、50B、50C ポンプ組立用冶具
50S1 治具掛止部
50S2 治具挟持部
51、51B、51C 主軸
52 基部
52a 外筒
53、54 掛止腕
53C 掛止腕
54s スリット
54t テーパ溝
55 拡幅用フック
55t テーパ爪
56 ワッシャ
57 ナット
58 仮留め板
59 ナット
CL 軸線

Claims (3)

  1. 軸方向での前面側の表側主板と背面側の裏側主板との間に複数の羽根を有するクローズ型のインペラと、自身を構成する前面側のフロントケーシングと背面側のバックケーシングとによって画成された空間に前記インペラを収容するケーシングと、該ケーシング内に接液部として設けられて前記フロントケーシングの吸込口となる前面側のフロントライナを含んで複数に分割形成されたライナと、を備える渦巻きポンプを分解または組み立てる際に用いられる治具であって、
    前記吸込口の軸線に沿って前面側から挿抜される主軸と、
    該主軸の先端部に設けられて前記インペラの前記表側主板の入口から前記複数の羽根同士の間に挿入され前記吸込口内の挿入位置にて前記表側主板の内面に掛け止め可能に形成された複数の掛止腕と、
    前記複数の掛止腕を前記挿入位置に位置させた状態で前記表側主板の入口の前面側から前記複数の掛止腕を掛け止める係止位置とそれを解除した解除位置とに移動可能な掛止腕係脱機構と、
    前記主軸の基端部に設けられて前記複数の掛止腕が前記挿入位置にて前記表側主板の内面に掛け止められた状態のときに前記フロントライナの吸込口の前端周縁部に当接するとともに前面側から押圧されることで前記フロントライナを前記インペラに仮留めする仮留め板と、を有することを特徴とする渦巻きポンプ組立用冶具。
  2. 軸方向での前面側の表側主板と背面側の裏側主板との間に複数の羽根を有するクローズ型のインペラと、自身を構成する前面側のフロントケーシングと背面側のバックケーシングとによって画成された空間に前記インペラを収容するケーシングと、該ケーシング内に接液部として設けられて前記フロントケーシングの吸込口となる前面側のフロントライナを含んで複数に分割形成されたライナと、を備える渦巻きポンプを組み立てる方法であって、
    前記バックケーシングの前面側から前記フロントケーシングを装着することによって前記複数に分割されたライナを本固定するまでの間、前記フロントライナを前記インペラに仮留めすることを特徴とする渦巻きポンプの組立方法。
  3. 請求項1に記載の渦巻きポンプ組立用冶具を用いて前記仮留めをする請求項2に記載の渦巻きポンプの組立方法。
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