JP2021038414A - 銀めっき塗装体の製造方法 - Google Patents

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【課題】本発明は、高い光沢性を有し、かつアンダーコート層と銀めっき層間の接着性に優れた銀めっき塗装体の製造方法を提供する。【解決手段】基材上に、少なくともアンダーコート層、銀めっき層及びトップコート層をこの順に有する銀めっき塗装体の製造方法において、ポリオール樹脂をトルエンジイソシアネート系硬化剤及びヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤を含有する塗料組成物を基材上に塗設してアンダーコート層を形成する銀めっき塗装体の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、基材上に少なくともアンダーコート層、銀めっき層及びトップコート層を有する銀めっき塗装体の製造方法に関する。詳しくは高い光沢性を有し、かつアンダーコート層と銀めっき層間の接着性に優れた銀めっき塗装体の製造方法に関する。
基材上に銀めっき層を有する銀めっき塗装体は、銀が金属の中で最も高い反射光沢を有することから、金属、あるいはプラスチック表面に加工され、意匠性材料や反射材料等として利用されている。また銀が有する高い導電性を利用して、例えば電磁波シールド材としても有効に利用できる素材である。
銀めっき層は薄膜であっても高い反射率や高い導電性を示す有用な材料であるが、薄くて柔らかいため力学的強度が弱い。そのような欠点を補うために、様々なハードコート材を利用して表面にトップコート層を設けることが知られている。例えば特開2000−129452号公報(特許文献1)には、液状エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の各種樹脂がトップコート層に使用できることが記載され、特開2001−164380号公報にはイソシアネートとエポキシ樹脂を含有し、硬化剤を含まない層と硬化剤を含む層の二層からなるトップコート層が記載され、特開2003−155580号公報(特許文献2)、特開2004−203014号公報(特許文献3)等にはトップコート層にシリコンアクリル系塗料を使用することが記載され、特開2006−111857号公報(特許文献4)にはウレタン樹脂を使用したトップコート層が開示されている。また特開2008−110101号公報等には銀めっきボタンのトップコート層に紫外線硬化型樹脂を用いても良い旨、記載されている。
一方、銀めっき塗装体を製造するにあたり、基材と銀めっき層の間にアンダーコート層を設けて基材と銀めっき層との密着性を改善することが行われている。このようなアンダーコート層としては、前述した特許文献1にはアルコキシシラン化合物と金属酸化物化合物及び樹脂からなるアンダーコート層が記載され、前述した特開2001−164380号公報には、アルキッド樹脂と不飽和ポリエステル樹脂を主成分とする混合塗料を塗布、乾燥したアンダーコート層が記載され、特開2001−040486号公報には、アクリル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂及びアルコキシチタニウムエステルをそれぞれ特定の比率で含有するアンダーコート剤が記載されている。
また、ポリオール樹脂とイソシアネート硬化剤からなる2液ウレタン塗料を塗装することによって得られるアンダーコート層も知られている。例えば、特許文献2及び特許文献3には、アルキッドポリオールとポリエステルポリオールをトルエンジイソシアネート系硬化剤で硬化させたアンダーコート層が記載され、更に、アクリルポリオールをヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤で硬化させたアンダーコート層に関しても記載されている。特許文献4にもアクリルポリオールをイソシアネート硬化剤で硬化させたアンダーコート層が記載されている。
しかし、実際に前述のようなアンダーコート層の上に銀めっき層、トップコート層を積層すると、高い光沢性が得られない場合があり解決が求められていた。また、アンダーコート層と銀めっき層間の良好な密着性が得られない場合があった。
特開2000−129452号公報 特開2003−155580号公報 特開2004−203014号公報 特開2006−111857号公報
本発明は、高い光沢性を有し、かつアンダーコート層と銀めっき層間の接着性に優れた銀めっき塗装体の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の上記目的は、下記に記載の発明により達成される。
基材上に、少なくともアンダーコート層、銀めっき層及びトップコート層をこの順に有する銀めっき塗装体の製造方法において、少なくともポリオール樹脂、トルエンジイソシアネート系硬化剤及びヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤を含有する塗料組成物を基材上に塗設してアンダーコート層を形成することを特徴とする銀めっき塗装体の製造方法。
本発明により、高い光沢性を有し、かつアンダーコート層と銀めっき層との接着性に優れた銀めっき塗装体の製造方法を提供することが可能となる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明により得られる銀めっき塗装体は、基材上に少なくともアンダーコート層、銀めっき層及びトップコート層をこの順に有する銀めっき塗装体であり、該アンダーコート層は、少なくともポリオール樹脂、トルエンジイソシアネート系硬化剤及びヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤を含有する塗料組成物を基材上に塗設することで形成する。
本発明においてアンダーコート層の形成に用いる塗料組成物が含有するポリオール樹脂とは、1分子中に2個以上のヒドロキシ基を有する樹脂である。かかる樹脂としてはヒドロキシ基を2個以上有するオリゴマーあるいはポリマーであり、アルキッドポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等の各樹脂を例示することができる。中でも耐候性に優れたアクリルポリオール樹脂が好ましい。
アクリルポリオール樹脂は、ヒドロキシ基を含有する(メタ)アクリル酸エステルと重合性不飽和基を有する化合物とを共重合して得られる。ヒドロキシ基を含有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。重合性不飽和基を有する化合物としては、(メタ)アクリル酸エステルの他、スチレン、α−メチルスチレン等を挙げることができる。これらの重合性化合物は2種類以上を組み合わせて共重合することもできる。
上記アクリルポリオール樹脂は、イソシアネート硬化用のアクリル樹脂として市販されており、例えば、DIC株式会社のアクリディック(登録商標)シリーズ、日立化成株式会社のヒタロイド(登録商標)シリーズを入手して使用することができる。これらのアクリルポリオール樹脂は単独で用いても、複数のアクリルポリオール樹脂を混合して用いても良い。また、市販の2液ウレタン塗料を入手して、その主剤を本発明のポリオール樹脂として使用することもできる。市販の2液ウレタン塗料としては、例えば、大橋化学工業株式会社より市販されているミラーシャインアンダーコートクリアD−1や、アンダーブラックNo.128を挙げることができる。
本発明において、アンダーコート層の形成に用いる塗料組成物が含有するトルエンジイソシアネート(以下TDIとも称す)系硬化剤とは、TDIの誘導体であって、2分子以上のTDIが反応して形成されるポリイソシアネート化合物である。具体的にはTDIのイソシアヌレート体、TDIとトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、ビウレット体、アロファネート体等を挙げることができる。
上記TDI系硬化剤は、例えば、DIC株式会社のバーノック(登録商標)D−750、バーノックD−800、東ソー株式会社のコロネート(登録商標)L45E、コロネート2031、三井化学株式会社のタケネート(登録商標)D103H、タケネートD204等を入手して使用することができる。
本発明においてアンダーコート層の形成に用いる塗料組成物が含有するヘキサメチレンジイソシアネート(以下HDIとも称す)系硬化剤とは、HDIの誘導体であって、2分子以上のHDIが反応して形成されるポリイソシアネート化合物である。具体的にはHDIのイソシアヌレート体、HDIとトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、ビウレット体、アロファネート体等を挙げることができる。
上記HDI系硬化剤も市販されており、例えば、DIC株式会社のバーノックDN−950、バーノックDN−981、東ソー株式会社のコロネートL45E、コロネート2031、三井化学株式会社のタケネートD103H、タケネートD204、旭化成株式会社のデュラネート(登録商標)TPA−100、デュラネートP301−75E、デュラネート24A−100、デュラネートD201等を入手して使用することができる。
本発明においては、アンダーコート層の形成に用いる塗料組成物がTDI系硬化剤とHDI系硬化剤の2種類の硬化剤を含有することによって、得られる銀めっき塗装体において高い光沢性と密着性が得られる。TDI系硬化剤に対してHDI系硬化剤の添加量が7.5〜150質量%の場合、より高い光沢性と密着性が安定的に得られるので好ましく、更に好ましくは15〜75質量%である。
本発明においてアンダーコート層の形成に用いる塗料組成物におけるTDI系硬化剤とHDI系硬化剤を合わせた硬化剤の量は、アンダーコート層の形成に用いる塗料組成物が含有するポリオール樹脂が有する、それらと反応する官能基の量に依存するが、概ねアンダーコート層の全固形分量に対して5〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜30質量%である。ポリイソシアネート化合物の量が多すぎると、未反応のイソシアネート基が水と反応して炭酸ガスが発生するなどの不要な化学反応によりアンダーコート層に欠陥が発生する場合がある。また、少なすぎるとアンダーコート層の強度が十分に保てない場合がある。
本発明におけるアンダーコート層には密着性向上のためにシランカップリング剤を含有しても良い。密着性を向上させるシランカップリング剤としては、メルカプト基を有するシランカップリング剤、イソシアネート基を有するシランカップリング剤またはアミノ基を有するシランカップリング剤を挙げることができる。メルカプト基を有するシランカップリング剤としては、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等を挙げることができる。イソシアネート基を有するシランカップリング剤としては、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。アミノ基を有するシランカップリング剤としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
これらのシランカップリング剤は、単独で使用しても組み合わせて使用しても良い。これらシランカップリング剤の好ましい添加量は、アンダーコート層の全固形分量に対して3〜50質量%である。
本発明におけるアンダーコート層には、上記したポリオール樹脂以外に、例えば、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、シリコン樹脂などの他の樹脂を含有することができる。その場合、ポリオール樹脂以外の樹脂の含有量は、ポリオール樹脂の含有量の30質量%以下であることが好ましく、更に上記した各種樹脂に適した硬化剤を含有することができる。
本発明におけるアンダーコート層には硬化促進剤を含有してもよい。硬化促進剤としては、株式会社ナガシマのウレタン硬化促進剤、三精塗料工業株式会社の乾燥促進剤A、日東物産株式会社、サンアプロ株式会社、日本化学産業株式会社及び三菱化学株式会社などより硬化促進剤として市販される1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン−7や1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノネン−5のフェノール塩、オレイン酸塩及びオクチル酸塩等を使用することができる。硬化促進剤の使用量は、アンダーコート層の固形分量に対して1質量%以下であることが好ましい。
本発明におけるアンダーコート層には、表面の面質を改善するためにレベリング剤を含有してもよい。レベリング剤としては東振化学株式会社、DIC株式会社、BYK株式会社等より、シリコン系レベリング剤、フッ素系レベリング剤等を入手して利用することができる。レベリング剤の使用量は、アンダーコート層の固形分量に対して0.1質量%以下であることが好ましい。
本発明においてアンダーコート層は、上記したポリオール樹脂や硬化剤等の化合物を有機溶媒等に溶解して塗料組成物を作製し、それを基材上に塗設して形成する。塗設方法としては従来公知の塗布方法及び乾燥方法を用いればよく、塗布方法としては、例えばグラビヤロール方式、リバースロール方式、ディップロール方式、バーコーター方式、ダイコーター方式、カーテンコーター方式、ナイフコーター方式、エアースプレー方式、エアレススプレー方式、ディップ方式等の塗布方式を挙げることができる。この中でも、複雑な表面形状にも塗布できるエアースプレー方式が特に好ましい方式である。アンダーコート層の乾燥後の膜厚は5〜30μmが好ましいが特に限定されるものではない。
塗料組成物に使用する有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ソルベッソ(登録商標)100等の炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類、ブチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブアセテート等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、イソ酪酸イソブチル等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類が挙げられるがこれに限定されるものではない。これらの有機溶剤は塗料組成物に含有する成分の溶解性によって、また得られるアンダーコート層の面質の観点から適宜選択され、単独でも用いても2種以上混合して使用してもよい。
塗料組成物を塗布した後の乾燥方法としては、常温で自然乾燥させることもできるが、加熱乾燥してポリオール樹脂とイソシアネート硬化剤の硬化反応を促進させることが好ましい。加熱温度は高い方が好ましいが、温度が高すぎると基材が変形する虞があるので基材が変形しない温度の範囲で加熱する必要がある。通常は60〜150℃で20〜120分程度の加熱乾燥を行う。
本発明の銀めっき塗装体の製造方法では、基材上に設けたアンダーコート層上に銀めっき層を積層し、更にその銀めっき層の上にトップコート層を積層する。銀めっき層を形成させる好ましい方法は、銀めっき層を形成させるアンダーコート層の表面を、塩化第一スズを含有する銀鏡用活性処理液で処理して第一スズイオンをアンダーコート層の表面に担持させ、この活性化処理したアンダーコート層上に銀鏡反応により銀めっき層を形成させることである。
塩化第一スズを含有する銀鏡用活性処理液で処理する処理方法としては、銀めっき層を形成させるアンダーコート層の表面を銀鏡用活性処理液中に浸漬する方法、銀めっき層を形成させるアンダーコート層の表面に塩化第一スズ等を含む銀鏡用活性処理液を塗布する方法等がある。塗布方法としては、特に基材の形状を選ばないスプレー塗布が好適である。更に表面に余分に付着した活性化処理液を脱イオン水または精製蒸留水で洗浄することが好ましい。
塩化第一スズを含有する銀鏡用活性処理液としては、例えば特開2007−197743号公報、特開2006−111912号公報等に記載の活性化処理液等が挙げられる。
銀鏡用活性処理液で処理する工程の後には、銀イオンによる活性化処理を行う工程を設けても良い。銀イオンによる活性化処理は例えば硝酸銀を含有する処理液での処理が例示できる。この工程で用いる硝酸銀水溶液の濃度は0.1mol/L以下の希薄な溶液が好ましく、この液を塩化第一スズで処理されたアンダーコート層に接触させる。この銀イオン処理を行う場合、銀イオン処理後に脱イオン水で洗浄しておくことが好ましい。これら活性化処理には常に新液が供給されるスプレー塗布が好適である。
銀鏡反応による銀めっき層の形成は、硝酸銀及びアンモニアを含むアンモニア性硝酸銀溶液と、還元剤及び強アルカリ成分を含む還元剤溶液の2液を、上記活性化処理を施したアンダーコート層表面上で混合されるように塗布する。これにより酸化還元反応が生じることで金属銀が析出し、銀被膜が形成され銀めっき層となる。
前記還元剤溶液としては、グルコース、グリオキサール等のアルデヒド化合物を含有する水溶液、硫酸ヒドラジン、炭酸ヒドラジンまたはヒドラジン水和物等のヒドラジン化合物含有する水溶液、亜硫酸ナトリウムまたはチオ硫酸ナトリウム等を含有する水溶液を挙げることができる。
アンモニア性硝酸銀水溶液には、良好な銀を生成させるためにいくつかの添加剤を加えることもできる。例えば、モノエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアミノアルコール化合物、グリシン、アラニン、グリシンナトリウム等のアミノ酸またはその塩等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
前記アンモニア性硝酸銀溶液と還元剤溶液の2液を、銀めっき層を形成させる表面上で混合されるように塗布する方法としては、2種の水溶液を予め混合し、この混合液をアンダーコート層表面に吹き付ける方法、スプレーガンのヘッド内で2種の水溶液を混合して直ちに吐出する構造を有する同芯スプレーガンを用いて吹き付ける方法、2種の水溶液を2つのスプレーノズルを持つ双頭スプレーガンから各々吐出させ吹き付ける方法、2種の水溶液を2つの別々のスプレーガンを用いて、同時に吹き付ける方法等がある。これらは状況に応じて任意に選ぶことができる。
続いて、脱イオン水または精製蒸留水を用いて銀めっき層の表面を水洗し、その表面上に残留する銀鏡反応後の溶液等を取り除くことが好ましい。また銀めっき層上に前述したトップコート層を設ける前に、析出した金属銀を安定化させる目的で、銀と反応もしくは親和性を有する有機化合物を含む溶液に浸漬または該溶液を塗布する等の表面処理を行うことができる。
該有機化合物としてはチオール基もしくはチオン基を有する含窒素複素環化合物を挙げることができる。該含窒素複素環化合物が有する複素環としては、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環が好ましい。含窒素複素環化合物の具体例としては2−メルカプト−4−フェニルイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、1−エチル−2−メルカプトベンズイミダゾール、1,3−ジエチルベンゾイミダゾリン−2−チオン、2,2′−ジメルカプト−1,1′−デカメチレンジイミダゾリン、2−メルカプト−4−フェニルチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、3−エチルベンゾチアゾリン−2−チオン、3−ドデシルベンゾチアゾリン−2−チオン、2−メルカプトベンゾオキサゾール、1−フェニル−3−メチルピラゾリン−5−チオン、3−メルカプト−5−ノニル−1,2,4−トリアゾール、2−メルカプト−5−フェニル−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−5−n−ヘプチルオキサチアゾール、2−メルカプト−5−n−ヘプチルオキサジアゾール、2−メルカプト−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、5−メルカプト−1−フェニルテトラゾール、2−メルカプト−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
上記のようにして形成された銀めっき層は傷つきやすいため、本発明においては、更に銀めっき層の表面にトップコート層を設ける。かかるトップコート層としては、透明で十分な強度を有する層を容易に形成することができるので、熱あるいは光硬化型のトップコート樹脂組成物を用いて形成することが好ましい。
本発明の銀めっき塗装体の製造方法において、トップコート層を形成するための塗料組成物としては、熱硬化型樹脂を含有する塗料組成物が一般的である。熱硬化型樹脂としては、例えば特開2000−129448号公報、特開2003−155580号公報及び2006−111857号公報等に記載されるエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂、アクリルシリコン樹脂及びウレタン樹脂等を挙げることができる。これらの中でも透明性が高く塗布が容易であることから、メラミン樹脂、ウレタン樹脂及びアクリルシリコン樹脂を含有する塗料組成物が好適に使用される。
メラミン樹脂を含有する塗料組成物としては、アルキッドポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール等のポリマーまたはオリゴマーと硬化剤としてメラミンとホルマリンを縮合して得られるメラミン樹脂を混合したメラミン塗料が例示される。ウレタン樹脂を含有する塗料組成物としては、アルキッドポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール等のポリマーまたはオリゴマーと硬化剤としてイソシアネート化合物を混合した2液ウレタン塗料が例示される。アクリルシリコン樹脂を含有する塗料組成物としては、アクリル樹脂と硬化剤としてアルコキシシラン化合物(シリコン系硬化剤)を混合したアクリルシリコン塗料が例示される。
一般に市販されている熱硬化型塗料としては、例えば株式会社オリジンのオリジツーク(登録商標)#100(アクリルシリコン塗料)、大橋化学工業株式会社のネオポリナール(登録商標)No.800S(アクリルシリコン塗料)、オーマック(登録商標)No.100(E)(アクリルシリコン塗料)、ポリナール(登録商標)No.800(HN−INP)(アクリルウレタン塗料)、ネオハードクリアH(メラミン塗料)等が好適に使用される。
熱硬化型樹脂からなるトップコート層を設けるための方法としては、上記した塗料組成物を有機溶媒に溶解あるいは希釈して塗設することが一般的である。かかる有機溶媒としては、前記のアンダーコート層を形成する際に使用する有機溶剤と同様の化合物が例示される。
これらの有機溶剤は塗料組成物に含有する成分の溶解性によって、また得られるトップコート層の塗布面の面質等の観点から適宜選択され、単独でも用いられるが、2種以上混合して使用されることが多い。トップコート層を塗設するために用いられる塗料組成物の塗布方法としては従来公知の塗布方法によればよく、例えばグラビヤロール方式、リバースロール方式、ディップロール方式、バーコーター方式、ナイフコーター方式、エアースプレー方式、エアレススプレー方式、ディップ方式等を挙げることができる。この中でも、複雑な表面形状にも塗布できるエアースプレー方式が特に好ましい方式である。
トップコート層を塗設するために、紫外線硬化樹脂を含有する塗料組成物を用いることもできる。好ましく用いられる紫外線硬化型樹脂としては、エチレン性不飽和基を有するモノマー及びオリゴマー化合物である。具体的には、アミド系モノマー、(メタ)アクリレートモノマー、ウレタンアクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート及びエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。アミド系モノマーとしては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン等のアミド化合物がある。(メタ)アクリレートモノマーとしては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、フェノールのアルキレンオキサイド付加物のアクリレート類、グリコールの(メタ)アクリレート類、ポリオール及びそのアルキレンオキサイドの(メタ)アクリル酸エステル化物、イソシアヌール酸EO変成ジまたはトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリオールと有機ポリイソシアネート反応物に対して、更にヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを反応させた反応物等が挙げられる。ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸との脱水縮合物が挙げられる。エポキシアクリレートは、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸を付加反応させたもので、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレート、フェノールあるいはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテルのジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加反応体等が挙げられる。
光重合開始剤としては、ベンゾイン類、アセトフェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、ケタール類、ベンゾフェノン類及びキサントン類等が挙げられる。これらの光重合開始剤は単独で使用することも、安息香酸系、アミン系等の光重合開始促進剤と組み合わせて使用することもできる。
上記光重合開始剤の含有量は紫外線硬化型樹脂に対して0.01〜20質量%が好ましく、0.5〜7質量%が特に好ましい。
上記トップコート層を塗設するために用いる塗料組成物を硬化させるためには、熱硬化型樹脂の場合には加熱を、紫外線硬化型樹脂の場合には紫外線を照射すれば良い。紫外線を照射する手段としては、例えばキセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源が挙げられる。
熱硬化型樹脂からなるトップコート層の厚さは10〜50μmの範囲が好ましく、紫外線硬化型樹脂からなるトップコートは3〜10μmの範囲が好ましい。該層が薄すぎると銀めっき層を保護する役割としての機能が得られず、均一な塗膜が形成されない。逆に厚すぎると、周辺部分が局所的に更に厚塗りとなる。更に光の透過距離が長くなり光のロスが増加するため銀めっき層の反射率を低下させ好ましくない。
トップコート層には意匠性を向上させるために顔料、染料等の色材を添加しても良い。顔料としては、例えばカーボンブラック、キナクリドン、ナフトールレッド、シアニンブルー、シアニングリーン、ハンザイエロー等の有機顔料、酸化チタン、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、弁柄、複合金属酸化物等の無機顔料を挙げることができ、これらの顔料から選ばれる1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。顔料の分散は、特に限定はされず、通常の方法、例えば、ダイノーミル、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、ニーダー、ロール、ディゾルバー、ホモジナイザー、超音波振動、攪拌子等により顔料粉を直接分散させる方法等が用いられる。その際、分散剤、分散助剤、増粘剤、カップリング剤等の使用が可能である。顔料の添加量は、顔料の種類により隠蔽性が異なるので特に限定はされないが、通常は、トップコート層の樹脂成分の固形分に対して0.1〜5質量%である。
染料としては、例えばアゾ系、アントラキノン系、インジコイド系、硫化物系、トリフェニルメタン系、キサンテン系、アリザリン系、アクリジン系、キノンイミン系、チアゾール系、メチン系、ニトロ系、ニトロソ系等の染料を挙げることができ、これらの染料から選ばれる1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。染料の添加量は、染料の種類により隠蔽性が異なるので特に限定はされないが、通常は、トップコート層の樹脂成分の固形分に対して0.1〜5質量%である。
トップコート層には、更に添加剤としてレベリング剤、金属粉、ガラス粉、抗菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等を含有していてもよい。また、トップコート層と銀めっき層の密着性を向上させるために、特開2013−202818号公報に記載のチオール類またはチオ尿素類を含有しても良い。
本発明において銀めっき塗装体が有する基材としては、各種のプラスチック類、金属類、ガラス類、ゴム類等が用いられる。プラスチック類としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂等のポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂及びこれらを複合化した樹脂、またナイロン繊維、パルプ繊維等の有機繊維で強化した繊維強化プラスチック(FRP)等が挙げられるが特に限定されるものではない。金属としては、鉄、アルミ、ステンレススチール、銅、真鍮等が挙げられるが特に限定されるものではない。ガラスも各種無機ガラス等、特に限定されるものではない。
本発明の銀めっき塗装体の製造方法においては、基材上にアンダーコート層を形成するが、基材の種類によってはアンダーコート層と基材との接着が十分でない場合がある。そのような場合には、基材とアンダーコート層との密着性向上を目的に、基材に前処理を施してもよい。前処理法としては、洗剤、溶剤洗浄や超音波洗浄での洗浄処理等の湿式法、コロナ処理、紫外線照射、電子線照射処理等の乾式処理が挙げられる。また基材の種類により、例えばポリプロピレンでは接着性改善のために、鉄、アルミでは防錆のために、プライマー層を基材とアンダーコート層の間に設けることもできる。
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、無論この記述により本発明が限定されるものではない。
(比較例1)
アクリルポリオール樹脂溶液ミラーシャインアンダーコートクリアD−1(大橋化学工業株式会社製:固形分濃度50質量%)100質量部に対して、トルエンジイソシアネート系硬化剤バーノックD−750(DIC株式会社製:アダクト体、固形分濃度75質量%)を24質量部、シンナー(メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソ酪酸イソブチルを質量比1:1:1の割合で混合)を100質量部添加して混合した。この混合液にレベリング剤(BYK株式会社製BYK−323)をアンダーコート層の固形分量に対して0.02質量%になるように添加して、アンダーコート層用の塗料組成物を得た。表面をイソプロピルアルコールで洗浄、乾燥したABS樹脂板に、上記塗料組成物をスプレーガンで塗布した後、80℃で1時間加熱乾燥して、厚さ15μmのアンダーコート層を形成した。
0.1モルの塩酸及び0.1モルの塩化第一スズを含む銀鏡用活性化処理液を水で1000gとし、上記アンダーコート層にスプレーガンで吹き付けて活性化処理を行い、その後、脱イオン水にて洗浄した。引き続き、0.05モルの硝酸銀を水に溶解して1000gとし、この液をスプレーガンで吹き付けて銀イオンによる活性化処理を行い、その後、脱イオン水にて洗浄した。
銀鏡めっき液は、次のようにして調製した。脱イオン水に硝酸銀20gを溶解して1000gとした硝酸銀溶液と、別に、脱イオン水に濃度28質量%アンモニア水溶液を100g、モノエタノールアミンを5g溶解して1000gとしたアンモニア溶液を調液した。使用前に、これらの硝酸銀溶液とアンモニア溶液を1対1で混合してアンモニア性硝酸銀溶液とした。次に、脱イオン水に硫酸ヒドラジンを10g、モノエタノールアミンを5g、及び水酸化ナトリウムを10g溶解して1000gとした還元剤溶液を調液した。
このようにして得られたアンモニア性硝酸銀溶液と還元剤溶液を、双頭スプレーガンを使用して同時に吹き付けて銀めっき層を形成させ、脱イオン水にて洗浄し、表面の水を十分取り除いた後に、45℃で30分間乾燥させた。
上記銀めっき層の上にトップコート層を設けた。2液ウレタン塗料の主剤(大橋化学工業株式会社製ポリナールNo.800(HN−INP))100質量部に対して、イソシアネート系硬化剤(大橋化学工業株式会社製硬化剤IP−60)を12.5質量部、シンナー(大橋化学工業株式会社製シンナーNo.6400)を100質量部添加して混合した。この混合液にペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネートをトップコート層の固形分量に対して1質量%となるように添加してトップコート層のウレタン塗料組成物とし、上記銀めっき層上にスプレーガンでスプレー塗布した。80℃30分加熱乾燥して20μmのトップコート層を形成させた。このようにしてABS樹脂に銀鏡めっきを施した銀めっき塗装体を得た。
(比較例2)
比較例1のアンダーコート層の塗料組成物において、バーノックD−750を24質量部添加することに代えて、ヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤バーノックDN−981(DIC株式会社製:イソシアヌレート体、固形分濃度75質量%)を24質量部添加した以外は、比較例1と同様にして銀めっき塗装体を得た。
(実施例1)
比較例1のアンダーコート層の塗料組成物において、バーノックD−750を24質量部添加することに代えて、バーノックD−750を16質量部及びバーノックDN−981を8質量部添加した以外は、比較例1と同様にして銀めっき塗装体を得た。
(比較例3)
比較例1のアンダーコート層の塗料組成物に3−メルカプトプロピルトリメトキシシランをアンダーコート層の固形分量に対して5質量%になるように添加したこと以外は比較例1と同様にして銀めっき塗装体を得た。
(比較例4〜7及び実施例2〜7)
比較例3のアンダーコート層の塗料組成物において、バーノックD−750を24質量部添加することに代えて、表1に示した種類と量のTDI系硬化剤とHDI系硬化剤を添加した以外は、比較例3と同様にして銀めっき塗装体を得た。
(比較例8)
比較例3のトップコート層の塗料組成物を下記塗料組成物に代えた以外は比較例3と同様にして銀めっき塗装体を得た。アクリルシリコン塗料の主剤(大橋化学工業株式会社製オーマックNo.100(E))100質量部に対して、シリコン系硬化剤(大橋化学工業株式会社製オーマックNo.100用硬化剤W)を25質量部、シンナー(メチルエチルケトンとブチルセロソルブを質量比1:1の割合で混合)を100質量部添加して混合した。この混合液にペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネートを樹脂固形分量に対して5質量%となるように添加して、比較例8のトップコート層のアクリルシリコン塗料組成物とした。
(実施例8、9)
比較例8のアンダーコート層の塗料組成物において、バーノックD−750を24質量部添加することに代えて、表1に示した種類と量のTDI系硬化剤とHDI系硬化剤を添加した以外は、比較例8と同様にして銀めっき塗装体を得た。
Figure 2021038414
(光沢性評価)
実施例1〜9及び比較例1〜8で得られた銀めっき塗装体の外観の優劣を目視で判断した。30度の角度で蛍光灯光源を反射させ、蛍光灯の像及び像周辺部の曇りを次の基準に基づいて判定した。○を良好な結果とする。評価試験の結果を表2に示す。
○;蛍光灯の像が鮮鋭に見え、像周辺部に曇りもなく光沢性が良好。
△;蛍光灯の像がわずかに歪んでいるか、または像周辺部に曇りがわずかに見える。
×;蛍光灯の像が歪んでいるか、または像周辺部が曇っている。
(密着性評価1)
実施例1〜9及び比較例1〜8で得られた銀めっき塗装体に対して、トップコート層の塗装終了から1日後に、1mm間隔で10マス×10マスの碁盤の目状にトップコート層面からABS基材に達するようにカッターナイフで傷を入れた。傷を入れた部分の上からセロファンテープを強く貼り付けた後にそのテープを剥離する操作を3回繰り返し、塗膜の剥離状況から次の基準に基づいて判定した。評価試験の結果を表2に示す。
○;どのマス目にも塗膜の剥がれが見られない。
△;塗膜が剥がれた面積が100マスの碁盤目内で2%未満である。
×;塗膜が剥がれた面積が100マスの碁盤目内で2%以上である。
(密着性評価2)
実施例1〜9及び比較例1〜8で得られた銀めっき塗装体に対して、トップコート層面からABS基材に達するようにカッターで十字に傷を入れた。これらのサンプルをスガ試験株式会社の塩水噴霧試験機(型式STP−90)にて濃度5質量%食塩水を35℃の環境で30日間噴霧した。塩水噴霧したサンプルを水洗、乾燥し、十字に傷を入れた部分の上からセロファンテープを強く貼り付けた後にそのテープを剥離し、塗装の剥離状況から次の基準に基づいて判定した。評価試験の結果を表2に示す。
○;塗膜の剥離の最も広い部分の幅が、カット線の中心から2mm未満
△;塗膜の剥離の最も広い部分の幅が、カット線の中心から2mm以上4mm未満
×;塗膜の剥離の最も広い部分の幅が、カット線の中心から4mm以上
Figure 2021038414
表2から、本発明により、高い光沢性を有する銀めっき塗装体が得られ、また密着性評価1及び密着性評価2の何れの評価においても十分な密着性を有する銀めっき塗装体が得られた。これらのことから、本発明により、高い光沢性を有し、かつアンダーコート層と銀めっき層との接着性に優れた銀めっき塗装体の製造方法を提供することができる。

Claims (1)

  1. 基材上に、少なくともアンダーコート層、銀めっき層及びトップコート層をこの順に有する銀めっき塗装体の製造方法において、少なくともポリオール樹脂、トルエンジイソシアネート系硬化剤及びヘキサメチレンジイソシアネート系硬化剤を含有する塗料組成物を基材上に塗設してアンダーコート層を形成することを特徴とする銀めっき塗装体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022059252A (ja) * 2020-10-01 2022-04-13 株式会社オリジン 電磁波シールド

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