JP2021038210A - フィルムコーティング上に印刷が施された固形製剤 - Google Patents

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洋佑 加茂
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Abstract

【課題】多湿下に曝されても染料インクのにじみを抑制できる、フィルムコーティング上に印刷が施された固形製剤の提供。【解決手段】固形製剤は、コア、及び該コアを被覆するフィルムコーティングを有する。フィルムコーティング上には、染料インクによる印刷が施されている。固形製剤中又はフィルムコーティング中のポリエチレングリコールの含有率は特定の範囲にある。【選択図】なし

Description

本発明は、フィルムコーティング上に印刷が施された固形製剤に関する。
固形製剤は、薬剤の安定化、矯味、矯臭などの目的で表面にフィルムコーティングを設けることがある。フィルムコーティングは、通常、基剤としてヒドロキシプロピルメチルセルロースを含み、可塑剤としてポリエチレングリコールを含むコーティング剤で形成される。
また、固形製剤には、大きさ、色調、形状などが類似したものがあり、それらを互いに識別するため、社名、社章、製品名、成分含量などを表面に印刷することが行われている。印刷には、顔料インク、染料インクが使用されている。
本発明者らは、所定量以上のポリエチレングリコールを含むフィルムコーティング上に染料インクを用いて印刷を施した固形製剤が多湿下に曝されると、染料インクがにじむ又は消失することを見出した。
本発明は、多湿下に曝されても染料インクのにじみ又は消失を抑制できる、フィルムコーティング上に印刷が施された固形製剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、ポリエチレングリコールの含有量が所定量以下であるフィルムコーティング上に染料インクを用いて印刷を施した固形製剤であれば、多湿下に曝されても染料インクのにじみ又は消失を抑制できることを見出した。本発明者らは、この知見に基づいてさらに検討を重ねて本発明を完成した。
本発明は、以下の態様を含む。
[1]コア、及び該コアを被覆するフィルムコーティングを有する固形製剤であって、前記フィルムコーティング上に染料インクによる印刷が施されており、
前記フィルムコーティングが基剤を含有し、さらに添加剤を含有していてもよく、
前記フィルムコーティング中、添加剤としてのポリエチレングリコールの含有率が、フィルムコーティングの総量を100質量%としたとき、22.3質量%未満である、
固形製剤。
[2]前記フィルムコーティング中、添加剤としてのポリエチレングリコールの含有率が、10質量%以下である、[1]に記載の固形製剤。
[3]前記フィルムコーティング中、添加剤としてのポリエチレングリコールの含有率が、5質量%以下である、[1]又は[2]に記載の固形製剤。
[4]前記基剤が、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群から選択される少なくとも一種を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の固形製剤。
[5]前記固形製剤中のポリエチレングリコールの含有率が、固形製剤の総量を100質量%としたとき、0.86質量%未満である、[1]〜[4]のいずれかに記載の固形製剤。
[6]前記固形製剤中のポリエチレングリコールの含有率が、固形製剤の総量を100質量%としたとき、0.38質量%以下である、[1]〜[5]のいずれかに記載の固形製剤。
[7]前記固形製剤中のポリエチレングリコールの含有率が、固形製剤の総量を100質量%としたとき、0.19質量%以下である、[1]〜[6]のいずれかに記載の固形製剤。
[8]錠剤である、[1]〜[7]のいずれかに記載の固形製剤。
[9]40℃75%RH条件下で6ヶ月間保存後の印字部面積変化率が30%以下である、[1]〜[8]のいずれかに記載の固形製剤。
本発明のフィルムコーティング上に印刷が施された固形製剤は、多湿下に曝されても染料インクのにじみ又は消失を抑制することができる。
図1は、PEG添加率を変化させた場合の初期の印字状態及び加湿後の印字状態を示す写真である。 図2は、PEG添加率を変化させた場合の初期の印字部分面積、加湿後の印字部分面積、及び印字部分面積の変化率を示すグラフである。 図3は、PEG添加率が0.86%の場合の6ヶ月加湿後の印字状態を示す写真である。
本発明の固形製剤(以下、単に「固形製剤」という。)は、コア、及び該コアを被覆するフィルムコーティングを有する固形製剤であって、前記フィルムコーティング上に染料インクによる印刷が施されており、前記フィルムコーティングが基剤を含有し、さらに添加剤を含有していてもよく、前記フィルムコーティング中のポリエチレングリコールの含有率が特定の範囲にある、固形製剤である。
基剤は、皮膜を形成することができる成分である限り、特に制限されず、通常、水溶性基剤である。具体例としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デキストリン、プルラン、アミノアルキルメタアクリレートコポリマー、(メタ)アクリル酸コポリマー、カルボキシビニルポリマー、白糖、マンニトール、ゼラチンなどが挙げられる。基剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。基剤は、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。
固形製剤中の基剤の含有率は、固形製剤の総量を100質量%としたとき、例えば0.5質量%以上、好ましくは1質量%以上であってもよく、例えば10質量%以下、好ましくは5質量%以下であってもよい。フィルムコーティング中の基剤の含有率は、フィルムコーティングの総量を100質量%としたとき、例えば50質量%以上、好ましくは55質量%以上であってもよく、例えば80質量%以下、好ましくは75質量%以下であってもよい。
なお、本明細書において、数値範囲の下限及び上限は任意に組み合わせることができる。また、各数値は、四捨五入して当該値になるものを含むことができる。
フィルムコーティングは、基剤に加えて、添加剤(以下、「フィルムコーティング用添加剤」という。)を含有していてもよい。フィルムコーティング用添加剤は、基剤以外にフィルムコーティングに添加しうる全ての成分を意味し、薬学的に許容される添加剤である限り、特に制限されず、例えば、滑沢剤、可塑剤、着色剤が挙げられる。フィルムコーティング用添加剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
滑沢剤としては、例えば、タルクが挙げられる。
可塑剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、トリアセチン、中鎖脂肪酸トリグリセリド、アセチルグリセリン脂肪酸エステル、クエン酸トリエチル、これら2種以上の組合せなどが挙げられる。これらのうち、ポリエチレングリコール以外の可塑剤が好ましい。
着色剤としては、例えば、酸化鉄(例:三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄)、酸化チタン、これら2種以上の組合せなどが挙げられる。
フィルムコーティングは、基剤及びフィルムコーティング用添加剤を含有することが好ましく、基剤、滑沢剤、及び着色剤を含有することがより好ましい。固形製剤中の滑沢剤及び着色剤の各成分の含有率は、固形製剤の総量を100質量%としたとき、例えば、0.01質量%以上(好ましくは0.1質量%以上)であってもよく、1質量%以下(好ましくは0.9質量%以下)であってもよい。フィルムコーティングの総量を100質量%としたとき、滑沢剤の含有率は、例えば5質量%以上(好ましくは10質量%以上)であってもよく、30質量%以下(好ましくは25質量%以下)であってもよく、着色剤の含有率は、例えば1質量%以上(好ましくは5質量%以上)であってもよく、25質量%以下(好ましくは20質量%以下)であってもよい。
固形製剤中のポリエチレングリコールの含有率は、固形製剤の総量を100質量%としたとき、0.86質量%未満が好ましく、0.38質量%以下がより好ましく、0.19質量%以下(例えば、0.15質量%以下、0.08質量%以下、又は0質量%)がさらに好ましい。フィルムコーティング中、添加剤(又は可塑剤)としてのポリエチレングリコールの含有率は、フィルムコーティングの総量を100質量%としたとき、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下(例えば、4質量%以下、2質量%以下、又は0質量%)が特に好ましい。含有率が%未満または%以下で表されているとき、その範囲には0質量%が含まれる。固形製剤及び/又はフィルムコーティングがポリエチレングリコールを実質的に含有しないことも好ましい。ここで、「実質的に」とは、不可避的に含有される場合を除くことを意味する。また、「ポリエチレングリコール」とは、数平均分子量200〜20000のポリエチレングリコール(例えば、マクロゴール200、400、1500、4000、6000、20000)を包含する意味で用いる。ポリエチレングリコールの含有率が低いほど、染料インクのにじみ又は消失を抑制することができる。なお、固形製剤中又はフィルムコーティング中の可塑剤の含有率は、ポリエチレングリコールの含有率と同様の範囲から選択することができ、固形製剤又はフィルムコーティングが可塑剤を実質的に含有しないことも好ましい。
フィルムコーティングは、1層又は2層以上の多層であってもよい。フィルムコーティングが多層である場合、最外層中、添加剤(又は可塑剤)としてのポリエチレングリコールの含有率は、最外層の総量を100質量%としたとき、22.3質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、15質量%がさらに好ましく、10質量%以下がさらにより好ましく、5質量%以下が特に好ましい。なお、最外層中の可塑剤の含有率は、ポリエチレングリコールの含有率と同様の範囲から選択することができ、最外層が可塑剤を実質的に含有しないことも好ましい。
固形製剤において、フィルムコーティングの質量割合は、コア100質量部に対して、例えば、1〜15質量部、好ましくは2〜10質量部である。
コアは、フィルムコーティングされる対象を意味し、固形製剤が錠剤(フィルムコーティング錠)の場合は素錠を意味する。コアは、通常、活性成分を含有する。活性成分は、その種類に制限はなく、種々の疾患の治療剤(又は予防剤)を利用でき、例えば、生活習慣病治療剤(高血圧治療剤、糖尿病治療剤、糖尿病性神経障害治療剤、高脂血症治療剤、血小板凝集抑制剤、骨粗鬆症治療剤、狭心症治療剤、心不全治療剤、抗不整脈剤など)、カテコールアミン分泌過剰状態の治療剤、悪性腫瘍治療剤、解熱・鎮痛剤、抗炎症剤、喘息治療剤、悪心・嘔吐治療剤、アレルギー疾患治療剤、消化管鎮痙剤、胃腸薬、整腸剤、食道炎治療剤、膵炎治療剤、抗リウマチ剤、認知症治療剤、パーキンソン病治療剤、排尿障害治療剤(過活動膀胱治療剤など)、インスリン製剤、抹消循環障害治療剤、睡眠導入剤などが挙げられる。
典型的な活性成分としては、糖尿病治療剤(シタグリプチンリン、ダパグリフロジンなど)、糖尿病性神経障害治療剤(エパルレスタットなど)、骨粗鬆症治療剤(ミノドロン酸など)、褐色細胞腫のカテコールアミン分泌過剰状態の治療剤(メチロシンなど)、悪性腫瘍剤治療剤(チラブルチニブ、エンコラフェニブ、ビニメチニブなど)、気管支喘息又はアレルギー性鼻炎の治療剤(プランルカストなど)、悪心又は嘔吐の治療剤(アプレピタントなど)、慢性膵炎又は術後逆流性食道炎の治療剤(カモスタットなど)、慢性安定狭心症又は慢性心不全の治療剤(イバブラジンなど)、過活動膀胱治療剤(イミダフェナシンなど)、末梢循環障害治療剤(リマプロスト アルファデクスなど)、パーキンソン病治療剤(オピカポンなど)、がん悪液質治療剤(アナモレリンなど)、ビタミン、アミノ酸、ペプチド、ミネラル、生薬が挙げられる。
活性成分の形態は、特に制限されず、塩、水和物、又は溶媒和物の形態であってもよい。
活性成分は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
固形製剤中の活性成分の含有率は、固形製剤の総量を100質量%としたとき、例えば0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上であってもよく、例えば30質量%以下、好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下であってもよい。
コアは、添加剤(以下、「コア用添加剤」という。)を含有していてもよい。コア用添加剤としては、薬学的に許容される添加剤である限り、特に制限されず、例えば、賦形剤、崩壊剤、崩壊補助剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、矯味剤、矯臭剤、界面活性剤、香料、着色剤、抗酸化剤、湿潤剤などが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
賦形剤としては、例えば、乳糖水和物、無水乳糖、白糖、精製白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、ブドウ糖、トレハロース、果糖、デンプン(例えば、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン)、デキストリン、結晶セルロース、粉末セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、マクロゴール20000、軽質無水ケイ酸、無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム水和物、沈降炭酸カルシウム、カオリンなどが挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、デンプン(例えば、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン)、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロ―スナトリウム、カンテン末、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、部分アルファ―化デンプン、D−マンニトールなどが挙げられる。
崩壊補助剤としては、例えば、結晶セルロース、乳糖、マクロゴール1500、マクロゴール4000、無水リン酸水素カルシウムなどが挙げられる。
結合剤としては、例えば、デンプン、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルメロースナトリウム、プルラン、メチルセルロース、アラビアゴム、ゼラチン、トラガント、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
流動化剤としては、例えば、軽質無水ケイ酸、タルク、含水二酸化ケイ素などが挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、タルク、カルナウバロウ、サラシミツロウ、ミツロウ、ショ糖脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムなどが挙げられる。
矯味剤としては、例えば、白糖、クエン酸、アスコルビン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、グルタミン酸ナトリウム、5−イノシン酸ナトリウム、5−グアニル酸ナトリウムなどが挙げられる。
矯臭剤としては、例えば、トレハロース、リンゴ酸、マルトース、グルコン酸カリウム、アニス精油、バニラ精油、カルダモン精油などが挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、ポリソルベート(ポリソルベート80など)、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合物、ラウリル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
香料としては、例えば、レモン油、オレンジ油、メントール、はっか油などが挙げられる。
着色剤としては、例えば、酸化鉄(三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄など)、酸化チタンなどが挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸ナトリウム、L−システイン、亜硫酸ナトリウム、ビタミンEなどが挙げられる。
湿潤剤としては、例えば、ポリソルベート80、ラウリル酸硫酸ナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、マクロゴール、ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。
代表的なコアとしては、活性成分、賦形剤、結合剤、崩壊剤、及び滑沢剤を含むコア、さらに流動化剤を含む前記コアが挙げられる。これらのコアにおいて、固形製剤の総量を100質量%としたとき、
活性成分の含有率は、例えば0.5質量%以上又は1質量%以上であってもよく、15質量%以下又は10質量%以下であってもよく、
賦形剤の含有率は、例えば50質量%以上、55質量%以上、又は60質量%以上であってもよく、75質量%以下、70質量%以下、又は65質量%以下であってもよく、
結合剤の含有率は、例えば1質量%以上又は5質量%以上であってもよく、20質量%以下又は15質量%以下であってもよく、
崩壊剤の含有率は、例えば10質量%以上、15質量%以上、又は20質量%以上であってもよく、30質量%以下又は25質量%以下であってもよく、
流動化剤の含有率は、例えば0.1質量%以上であってもよく、1質量%以下又は0.5質量%以下であってもよく、
滑沢剤の含有率は、例えば0.1質量%以上であってもよく、1質量%以下又は0.5質量%以下であってもよい。
フィルムコーティング上の印刷に用いられる染料インクとしては、例えば、
(1) 「FD&C染料」と称される、米国食品医薬品局(FDA)により施行された食品医薬品化粧品法のもとで人による摂取が認可された合成色素;
(2) 天然(通常は、植物)の供給源から由来する天然色素;
が挙げられる。
FD&C染料としては、例えば、レッド3号(エリスロシン)、レッド40号(アルーラレッド)、イエロー6号(サンセットイエローFCF)、イエロー5号(タートラジン)、グリーン3号(ファーストグリーンFCF)、ブルー1号(ブリリアントブルーFCF)、ブルー2号(インジゴチン)、これら2種以上の組合せなどが挙げられる。
天然色素としては、例えば、ポルフィリン系色素(クロロフィルなど)、カロチノイド系色素(カロテン、キサントフィルなど)、フラボノイド系色素(カルコン、アントシアニン、3−デオキシアントシアニン、フラボノイド重合体など)、キノイド系色素(アントラキノンなど)、ベタレイン、モナスカス、イリドイド、これら2種以上の組合せなどが挙げられる。
固形製剤は、多湿下にあっても染料インクのにじみ又は消失を抑制することができる。例えば、40℃75%RH条件下で6ヶ月間保存後の印字部面積変化率は、30%以下であることが好ましく、25%以下であることがより好ましく、20%以下であることがさらに好ましい。前記印字部面積変化率は、0%以上であってもよいが、通常、0.01%以上である。印字部面積変化率は、初期の印字部面積からの変化率を意味する。ここで、「初期」とは、製造直後;最終包装(医薬品の販売又は授与のための包装であり、法令に規定された表示等を施して市場に出荷又は流通する製品としての形態)から取り出した直後などの意味で用いる。印字部面積変化率は、デジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス製 型式:VHX-5000)を用いて、輝度による自動面積測定により算出することができる。
固形製剤は、フィルムコーティング上に印刷を施し得るものであれば、剤形に特に制限はないが、錠剤又はカプセル剤が好ましく、特に錠剤が好ましい。固形製剤は、サプリメント(又は栄養機能食品)であってもよい。また、固形製剤は、経口投与製剤であってもよく、非経口製剤であってもよい。
固形製剤は、フィルムコーティング上に印刷を施し得るものであれば、形状に特に制限はない。例えば、錠剤の場合は、丸形であってもよく、異形(例えば、オーバル形、菱形、三角形など)であってもよい。
固形製剤は公知の方法により製造することができる。例えば、活性成分(又はそれを公知の造粒法により造粒し、必要に応じて乾燥、整粒、分級などを行って得られたもの)を、必要に応じて薬学的に許容される添加剤と混合し、打錠機(例えば、ロータリー打錠機、単発打錠機など)を用いて打錠するか、又はカプセルに充填することによりコアを調製し、コアをコーティング剤で被覆し、印刷機を用いてコーティング上に染料インクによる印刷を施すことにより固形製剤を得ることができる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において、「%」は、特に断りのない限り、「質量%」を意味する。
<試験製剤の調製>
乳糖水和物216.0g、結晶セルロース17.5g、トウモロコシデンプン70g、デキストリン35g、軽質無水ケイ酸1.4g、及びステアリン酸マグネシウム0.7gを混合し、ロータリー式打錠機(菊水製作所株式会社製)を用いて打錠することにより素錠を得た。次にヒプロメロース20.3g、タルク7.2g、酸化チタン4.9g、黒酸化鉄0.07g、及び表1に示す割合のポリエチレングリコールを混合し、精製水333.6gに懸濁させコーティング剤を調製し、素錠を通気式コーティング機(フロイント産業株式会社製)に入れ、調製したコーティング剤を必要量噴霧しコーティング錠を得た。その後、錠剤印刷機で染料インクにて印字した。
処方を以下の表1に示す。
<処方表>
<測定方法>
各処方の印字錠をシャーレの上にのせ、温度40℃、相対湿度75%の安定性試験機に設置し、定期的にサンプリングして印字のにじみを観察した。また、イニシャル品及び安定性試験機に設置してから7日後及び6カ月後のサンプルについて、写真撮影又はデジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス製 型式:VHX-5000)を用いた画像解析を実施した。具体的には、輝度による自動面積測定(抽出:輝度0-128、整形:穴埋めON、印字部以外の小さい粒を手動で除去した。)により、印字部右側の総面積を算出した。またイニシャル品の測定と同条件下で6カ月品を測定した。
<結果・考察>
図1に安定性試験設置前の印字状態の写真、及び加湿条件下に1週間置いた後の印字状態の写真を示す。PEGの添加率が0.86%の場合、加湿条件下で保管した場合に染料インクのにじみが認められた。
続いて画像解析の結果について図2に示す。PEGの添加率が0.86%の場合、イニシャル品と比較して6カ月品の印字部の面積は大きく変化し、にじみにより文字が消えたため面積が極端に小さくなった(図3)。

Claims (9)

  1. コア、及び該コアを被覆するフィルムコーティングを有する固形製剤であって、
    前記フィルムコーティング上に染料インクによる印刷が施されており、
    前記フィルムコーティングが基剤を含有し、さらに添加剤を含有していてもよく、
    前記フィルムコーティング中、添加剤としてのポリエチレングリコールの含有率が、フィルムコーティングの総量を100質量%としたとき、22.3質量%未満である、
    固形製剤。
  2. 前記フィルムコーティング中、添加剤としてのポリエチレングリコールの含有率が、10質量%以下である、請求項1に記載の固形製剤。
  3. 前記フィルムコーティング中、添加剤としてのポリエチレングリコールの含有率が、5質量%以下である、請求項1又は2に記載の固形製剤。
  4. 前記基剤が、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群から選択される少なくとも一種を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の固形製剤。
  5. 前記固形製剤中のポリエチレングリコールの含有率が、固形製剤の総量を100質量%としたとき、0.86質量%未満である、請求項1〜4のいずれかに記載の固形製剤。
  6. 前記固形製剤中のポリエチレングリコールの含有率が、固形製剤の総量を100質量%としたとき、0.38質量%以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の固形製剤。
  7. 前記固形製剤中のポリエチレングリコールの含有率が、固形製剤の総量を100質量%としたとき、0.19質量%以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の固形製剤。
  8. 錠剤である、請求項1〜7のいずれかに記載の固形製剤。
  9. 40℃75%RH条件下で6ヶ月間保存後の印字部面積変化率が30%以下である、請求項1〜8のいずれかに記載の固形製剤。
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