JP2021038207A - アセタール化合物及び除草剤 - Google Patents

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敬介 辻
Keisuke Tsuji
敬介 辻
沼田 昭
Akira Numata
昭 沼田
祐人 臼井
Yuto Usui
祐人 臼井
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Abstract

【課題】 新規な農薬、特に除草剤を提供する。【解決手段】 式(1):【化1】[式中、Qa及びQbは酸素原子等を表し、R1及びR2はC1〜C6アルキル等を表し、Aは水素原子を表し、Z4、Z6、Z8は、C1〜C6アルキル等を表し、nは2の整数を表す。]で表されるアセタール化合物及びそれらを含有する除草剤。【選択図】 なし

Description

本発明は、新規なアセタール化合物又はそれらの塩、並びにアセタール化合物又はそれらの塩を有効成分として含有する農薬、特に除草剤に関するものである。
例えば、特許文献1乃至6には、ある種のアセタール化合物が開示されているが、本発明に係るアセタール化合物に関しては何ら開示されていない。
国際公開第98/006721号 国際公開第2010/040460号 国際公開第2012/059436号 国際公開第2010/000773号 国際公開第2011/073060号 国際公開第2010/081894号
本発明の目的は、より低薬量で各種雑草に対して効果を確実に示し、且つ、土壌汚染や後作物への影響等の問題が軽減された、安全性の高く、除草剤の有効成分として有用な化学物質を提供することである。
本発明者らは、上記の課題解決を目標に鋭意研究を重ねた結果、本発明に係る下記式(1)で表される新規なアセタール化合物が除草剤として優れた除草活性並びに対象となる作物に対する高い安全性を有し、且つ、ホ乳動物、魚類及び益虫等の非標的生物に対してほとんど悪影響の無い、極めて有用な化合物であることを見い出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記〔1〕〜〔4〕に関するものである。
〔1〕
式(1):
Figure 2021038207
[式中、Aは、水素原子を表し、
、Z及びZは、各々独立してC〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、C〜Cアルコキシ、D−1、D−2、D−3、D−4、D−5又はD−6を表し、
D−1乃至D−6は、各々下記の構造を表し、
Figure 2021038207
は、ハロゲン原子を表し、
g3は、1、2又は3の整数を表し、
g4は、1、2、3又は4の整数を表し、
g5は、1、2、3、4又は5の整数を表し、
及びRは、各々独立してC〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシ(C〜C)アルキルを表し、
及びQは、各々独立して酸素原子又は硫黄原子を表すか、或いはR、R、Q及びQが一緒になってG−1、G−2、G−3又はG−4で示される構造を表し、
Figure 2021038207
、R、R、R、R及びRは、各々独立して水素原子、C〜Cアルキル、Qcで置換された(C〜C)アルキル、フェニル又はニトロを表し、
cは、C〜Cアルコキシ又はC〜Cアルケニルオキシを表し、
mは、0又は1の整数を表し、
nは、2の整数を表す。]で表されるアセタール化合物又はその塩。
〔2〕
は、C〜Cアルコキシを表し、
は、C〜Cアルキルを表し、
は、C〜Cアルキルを表し、
及びRは、C〜Cアルキルを表し、
及びQは、酸素原子を表し、
或いは、R、R、Q及びQが一緒になってG−1で示される構造を表す上記〔1〕に記載のアセタール化合物又はその塩。
〔3〕
上記〔1〕乃至〔2〕のいずれかに記載のアセタール化合物並びにその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する農薬。
〔4〕
上記〔1〕乃至〔2〕のいずれかに記載のアセタール化合物並びにその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する除草剤。
本発明化合物は、各種雑草に対して優れた除草活性並びに対象となる作物に対する高い安全性を有し、且つ、ホ乳動物、魚類及び益虫等の非標的生物に対してほとんど悪影響が無く、低残留性で環境に対する負荷も軽い。
従って、本発明は水田、畑地及び果樹園等の農園芸分野において有用な除草剤を提供することができる。
式(1)で表される本発明化合物に関しては、置換基の種類や条件に応じて、場合によっては次式で表されるケト−エノール構造互変異性体の存在が考えられる。故に、置換基
Aを導入した時、エノール構造B−3からはB−1が、B−4からはB−2がそれぞれ製造され、本発明はそれら全ての構造を包含するものである。
Figure 2021038207
本発明に包含される化合物には、置換基の種類によってはE−体及びZ−体の幾何異性体が存在する場合があるが、本発明はこれらE−体、Z−体又はE−体及びZ−体を任意の割合で含む混合物を包含するものである。
また、本発明に包含される化合物は、1個又は2個以上の不斉炭素原子又は不斉硫黄原子の存在に起因する光学活性体が存在するが、本発明は全ての光学活性体又はラセミ体を包含する。
また、本発明に包含される化合物には、置換基の種類によって互変異性体が存在する場合があるが、本発明は全ての互変異性体又は任意の割合で含む互変異性体の混合物を包含するものである。
また、本発明に包含される化合物は、置換基同士の立体障害を原因とする制限された結合回転により、1種又は2種以上の回転異性体として存在する場合があるが、本発明は全ての回転異性体又は任意の割合で含むジアステレオマーの混合物を包含するものである。
本発明に包含される化合物のうちで、常法に従って塩にすることができるものは、例えば、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等のハロゲン化水素酸の塩、硝酸、硫酸、燐酸、塩素酸、過塩素酸等の無機酸の塩、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸の塩、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、酒石酸、蓚酸、マレイン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、マンデル酸、アスコルビン酸、乳酸、グルコン酸、クエン酸等のカルボン酸の塩、グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸の塩、リチウム、ナトリウム、カリウムといったアルカリ金属の塩、カルシウム、バリウム、マグネシウムといったアルカリ土類金属の塩、アルミニウムの塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩等の四級アンモニウム塩とすることができる。
本発明化合物において、N−オキシドとは、複素環上の環を構成する窒素原子が酸化された化合物である。N−オキシドを形成しうる複素環としては、例えばピリジン環が挙げられる。
「式(1)で表される本発明化合物」は、「本発明化合物(1)」とも記載され、また、「式(2−1)で表される化合物」は、「化合物(2−1)」とも記載される。他の化合物についてもこれに準じて同様に記載される。
本明細書におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及び沃素原子が挙げられる。尚、本明細書中「ハロ」の表記もこれらのハロゲン原子を表す。
各置換基の具体例において、「n−」は「ノルマル」を、「i−」は「イソ」を、「sec−」又は「s−」は「セカンダリー」を及び「tert−」又は「t−」は「ターシャリー」を各々意味し、Phはフェニルを意味する。
本明細書におけるC〜Cアルキルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基を表し、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、1,1−ジメチルプロピル、ヘキシル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
本明細書におけるC〜Cアルケニルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状で、且つ分子内に1個又は2個以上の二重結合を有する不飽和炭化水素基を表し、例えばビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチルエテニル、2−ブテニル、2−メチル−2−プロペニル、3−メチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、2−ヘキセニル、2−メチル−2−ペンテニル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
本明細書におけるC〜Cアルキニルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状で、且つ分子内に1個又は2個以上の三重結合を有する不飽和炭化水素基を表し、例えばエチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1,1−ジメチル−2−プロピニル、2−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−ヘキシニル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
本明細書におけるC〜Cアルコキシの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル−O−基を表し、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、n−ブチルオキシ、i−ブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
本明細書におけるC〜Cアルコキシ(C〜C)アルキルの表記は、炭素原子に結合した水素原子が、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の前記の意味であるアルコキシ基によって任意に置換された、炭素原子数がc〜d個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の前記の意味であるアルキル基を表し、このとき、2個以上のアルコキシ基によって置換されている場合、それらのアルコキシは互いに同一でも、又は互いに相異なっていてもよい。例えばメトキシメチル、2−エトキシエチル、2,2−ジメトキシエチル等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
本明細書におけるC〜Cアルケニルオキシの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルケニル−O−を表し、例えば、2−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−メチル−2−プロペニルオキシ、3−メチル−2−ブテニルオキシ等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
本明細書におけるQで置換された(C〜C)アルキルの表記は、炭素原子に結合した何れかの水素原子が、1個以上の置換基Qによって部分的に又は全て置換された炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキルを表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。このとき、置換基Qが2個以上存在するとき、置換基Qは互いに同一でも異なってもよい。
本明細書における農薬とは、農園芸分野における殺虫・殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤及び殺菌剤等を意味する。
本明細書における除草剤とは、水田、畑地及び果樹園等において、作物の生育に悪影響を与える雑草、公園等の芝地において、芝の生育に悪影響を与える雑草、運動場、空地、駐車場、道路脇及び線路端等の非農耕地に無秩序に繁茂する雑草を防除するための薬剤を意味する。
本明細書における雑草とは、水田、畑地、果樹園等の農耕地及び芝地、運動場、空地、駐車場、道路脇、線路端等の非農耕地に自然発生する植物を意味する。
水田雑草としては、例えば、ヒルムシロ(roundleaf pondweed, Potamogeton distinctus)等に代表されるヒルムシロ科(Potamogetonaceae)雑草、ヘラオモダカ(water plantain, Alisma canaliculatum)、ウリカワ(pygmy arrowhead, Sagittaria pygmaea)及びオモダカ(threeleaf arrowhead, Sagittaria trifolia)等に代表されるオモダカ科(Alismataceae)雑草、アゼガヤ(chinese sprangletop, Leptochloa chinensis)、オニアゼガヤ(bearded sprangletop, Leptochloa fascicularis)、イヌビエ(barnyard grass, Echinochloa crus-galli)、コヒメビエ(junglerice, Echinochloa colonum)、タイヌビエ(late watergrass, Echinochloa oryzicola)、タイワンアシカキ(southern cutgrass, Leersia hexandra)、アシカキ(Homalocenchrus japonocus)タイワンアイアシ(saramollagrass, Ischaemum rugosum)、ツノアイアシ(itchgrass, Rottboellia cochinchinensis)、メリケンニクキビ(broadleaf signalgrass, Brachiaria platyphylla)、アレキサンダーグラス(Alexandergrass, Brachiaria plantaginea)、オニメヒシバ(large crabgrass, Digitaria sanguinalis)、タツノツメガヤ(crowfoot grass, Dactyloctenium aegyptium)、オヒシバ(goosegrass, Eleusine indica)、雑草イネ(red rice, Oryza sativa)、ギョウギシバ(bermuda grass, Cynodon dactylon)、オオクサキビ(fall panicum, Panicum dichotomiflorum)及びキシュウスズメノヒエ(knotgrass, Paspalum distichum)等に代表されるイネ科(Gramineae)雑草、クログワイ(Eleocharis kuroguwai)、ヒデリコ(globe fringerush, Fimbristylis miliacea)、イヌホタルイ(japanese bulrush, Schoenoplectus juncoides)、ホタルイ(Scirpus juncoides)、シズイ(Schoenoplectus nipponicus)、ヒメカンガレイ(ricefield bulrush, Schoenoplectus mucronatus)、ミズガヤツリ(Cyperus serotinus)、タマガヤツリ(smallflower umbrella sedge, Cyperus difformis)、コゴメガヤツリ(rice flat sedge, Cyperus iria)、ハマスゲ(purple nutsedge, Cyperus rotundus)、キハマスゲ(yellow nutsedge, Cyperus esculentus)、コウキヤガラ(cosmopolitan bulrush, Bolboschoenus martimus)及びヒナガヤツリ(Cyperus hakonensis)等に代表されるカヤツリグサ科(Cyperaceae)雑草、ウキクサ(common duckmeat, Spirodela polyrhiza)及びアオウキクサ(duckweed, Lemna paucicostata)等に代表されるウキクサ科(Lemnaceae)雑草、イボクサ(asian spiderwort, Murdannia keisak)及びマルバツユクサ(benghal dayflower, Commelina benghalensis)等に代表されるツユクサ科(Commelinaceae)雑草、ミズアオイ(heartleaf false pickerelweed, Monochoria korsakowii)、アメリカコナギ(ducksalad, Heteranthera limosa)、ホテイアオイ(water hyacinth, Eichhornia crassipes)及びコナギ(oval-leafed pondweed, Monochoria vaginalis)等に代表されるミズアオイ科(Pontederiaceae)雑草、ミゾハコベ(threestamen waterwort, Elatine triandra)等
に代表されるミゾハコベ科(Elatinaceae)雑草、ヒメミソハギ(Ammannia multiflora)及びキカシグサ(indian toothcup, Rotala indica)等に代表されるミソハギ科(Lythraceae)雑草、チョウジタデ(Lidwigia epilobioides)及びキダチキンバイ(mexican primrose-willow, Ludwigia octovalvis)等に代表されるアカバナ科(Oenotheraceae)雑草、アブノメ(rushlike dopatrium, Dopatrium junceum)、オオアブノメ(Gratiola japonica)、キクモ(dwarf ambulia, Limnophila sessilifolia)、アゼナ(prostrate false pimpernel, Lindernia pyxidaria)及びアメリカアゼナ(yellowseed false pimpernel, Lindernia dubia)等に代表されるゴマノハグサ科(Scrophulariaceae)雑草、クサネム(indian jointvetch, Aeschynomene indica)及びアメリカツノクサネム(hemp sesbania, Sesbania exaltata)等に代表されるマメ科(Leguminosae)雑草、ナガエツルノゲイトウ(alligator weed, Alternanthera philoxeroides)及びハリビユ(spiny amaranth, Amaranthus spinosus)等に代表されるヒユ科(Amaranthaceae)雑草、ヤナギタデ(water pepper, Polygonum hydropiper)等に代表されるタデ科(Polygonaceae)雑草、ナガボノウルシ(gooseweed, Sphenoclea zeylanica)等に代表されるナガボノウルシ科(Sphenocleaceae)雑草、ヨウサイ(swamp morningglory, Ipomoea aquatica)等に代表されるヒルガオ科(Convolvulaceae)雑草、デンジソウ(water clover, Marsilea minuta)等に代表されるデンジソウ科(Marsileaceae)雑草、並びにアメリカセンダングサ(devil's beggarticks, Bidens frondosa)、タカサブロウ(false daisy, Eclipta prostrata)、カッコウアザミ(goatweed, Ageratum conyzoides)及びタウコギ(three-lobe beggarticks, Bidens tripartita)等に代表されるキク科(Asteraceae)雑草等が挙げられる。
畑地雑草としては、例えば、イヌホウズキ(black nightshade, Solanum nigrum)及びシロバナヨウシュチョウセンアサガオ(jimsonweed, Datura stramonium)等に代表されるナス科(Solanaceae)雑草、アメリカフウロ(Granium carolinianum)等に代表されるフウロソウ科(Geraniaceae)雑草、イチビ(velvetleaf, Abutilon theophrasti)及びアメリカキンゴジカ(prickly sida, Sida spinosa)等に代表されるアオイ科(Malvaceae)雑草、マルバアサガオ(tall morning-glory, Ipomoea purpurea)、アメリカアサガオ(ivyleaf morning-glory, Ipomoea hederacea)、コヒルガオ(japanese bindweed, Calystegia hederacea)等のアサガオ類(Ipomoea spps.)及びヒルガオ類(Calystegia spps.)等に代表されるヒルガオ科(Convolvulaceae)雑草、イヌビユ(purple amaranth,
Amaranthus lividus)アオゲイトウ(redroot pigweed, Amaranthus retroflexus)、オオホナガアオゲイトウ(palmer amaranth, Amaranthus palmeri)、ヒユモドキ(tall waterhemp, Amaranthus tuberculatus)及びアオビユ(Amaranthus retroflexus)等に代表されるヒユ科(Amaranthaceae)雑草、オナモミ(common cocklebur, Xanthium pensylvanicum)、ブタクサ(common ragweed, Ambrosia artemisiaefolia)、オオブタクサ(giant ragweed, Ambrosia trifida )、ヒメムカシヨモギ(horseweed, Conyza canadensis)、ヒマワリ(common sunflower, Helianthus annuus)、コシカギク(pineappleweed, Matricaria matricarioides)、ハキダメギク(hairy galinsoga, Galinsoga ciliata)、セイヨウトゲアザミ(canada thistle, Cirsium arvense)、ノボロギク(common groundsel, Senecio vulgaris)及びヒメジョオン(annual fleabane, Erigeron annus)等に代表されるキク科(Asteraceae)雑草、イヌガラシ(variableleaf yellowcress, Rorippa indica)、ノハラガラシ(wild mustard, Sinapis arvensis)及びナズナ(shepherd's
purse, Capsella Bursapastoris)等に代表されるアブラナ科(Brassicaceae)雑草、イヌタデ(oriental lady's thumb, Polygonum Blumei)及びソバカズラ(wild buckwheat,
Polygonum convolvulus)等に代表されるタデ科(Polygonaceae)雑草、スベリヒユ(common purslane, Portulaca oleracea)等に代表されるスベリヒユ科(Portulacaceae)雑草、シロザ(lambsquarters, Chenopodium album)、コアカザ(figleaved goosefoot, Chenopodium ficifolium)、ロシアアザミ(russian thistle, Salsola tragus)及びホウキギ(kochia, Kochia scoparia)等に代表されるアカザ科(Chenopodiaceae)雑草、ハ
コベ(common chickweed, Stellaria media)等に代表されるナデシコ科(Caryophyllaceae)雑草、オオイヌノフグリ(persian speedwell, Veronica persica)等に代表されるオオバコ科(Plantaginaceae )雑草、ツユクサ(asiatic dayflower, Commelina communis)及びマルバツユクサ(benghal dayflowe, Commelina benghalensis)等に代表されるツユクサ科(Commelinaceae)雑草、ホトケノザ(henbit, Lamium amplexicaule)及びヒメオドリコソウ(purple deadnettle, Lamium purpureum)等に代表されるシソ科(Labiatae)雑草、ショウジョウソウ(wild poinsettia, Euphorbia heterophylla)、コニシキソウ(Euphorbia supina)及びオオニシキソウ(spotted spurge, Euphorbia maculata)等に代表されるトウダイグサ科(Euphorbiaceae)雑草、ヤエムグラ(false cleavers , Galium spurium)及びアカネ(asian madder, Rubia akane)等に代表されるアカネ科(Rubiaceae)雑草、サンシキスミレ(pansy, Viola tricolor )及びスミレ(Viola mandshurica)等に代表されるスミレ科(Violaceae)雑草アメリカツノクサネム(hemp sesbania, Sesbania exaltata)及びエビスグサ(sicklepod, Cassia obtusifolia)等に代表されるマメ科(Fabaceae)雑草、ヒナゲシ(filed poppy, Papaver rhoeas)等に代表されるケシ科(Papaveraceae)雑草、並びにカタバミ(creeping woodsorrel, Oxsalis courniculata)に代表されるカタバミ科(Oxsaldaseae)等の広葉雑草(Broad-leaved weeds)。野生ソルガム(Sorgham bicolor)、オオクサキビ(fall panicum, Panicum dichotomiflorum)、シャッターケーン(shattercane, Sorgham bicolor)、ジョンソングラス(johnson grass, Sorghum halepense)、イヌビエ(barnyard grass, Echinochloa crus-galli var. crus-galli)、ヒメイヌビエ(cockspur grass, Echinochloa crus-galli var. praticola)、栽培ビエ(japanese barnyard millet, Echinochloa utilis)、メヒシバ(southern crabgrass, Digitaria ciliaris)、ススキメヒシバ(sourgrass, Digitaria insularis)、ムレメヒシバ(jamaican crabgrass, Digitaria horizontalis)、カラスムギ(wild oat, Avena fatua)、ブラックグラス(blackgrass, Alopecurus myosuroides)、セイヨウヌカボ(windgrass, Apera spica-venti)、ウマノチャヒキ(downy brome, Bromus tectorum)、ネズミムギ(italian ryegrass , Lolium multiflorum)、ボウムギ(rigid ryegrass, Lolium rigidum)、ヒメカナリークサヨシ(littleseed canarygrass, Phalaris minor)、スズメノカタビラ(annual bluegrass, Poa annua)、オヒシバ(goosegrass, Eleusine indica)、エノコログサ(green foxtail, Setaria viridis)、オヒシバ(goosegrass, Eleusine indica)、エノコログサ(green foxtail, Setaria viridis)、アキノエノコログサ(giant foxtail, Setaria faberi)シグナルグラス(signalgrass, Brachiaria decumbens)、シンクリノイガ(southern sandbur, Cenchrus echinatus )及びスズメノテッポウ(shortawn foxtail, Alopecurus aegualis)等に代表されるイネ科(Poaceae)雑草(Graminaceous weeds)、並びにハマスゲ(purple nutsedge, Cyperus rotundus,Cyperus esculentus)等に代表されるカヤツリグサ科雑草(Cyperaceous weeds)等が挙げられる。
また、本発明化合物は、水田、畑地及び果樹園等の農園芸分野以外に芝地、運動場、空地、道路脇、市街の有休地及び線路端等の雑草の生育を制御する必要のある非農耕地、或いは、堤防ののり面、河川敷、道路の路肩及びのり面、鉄道敷、公園緑地、グラウンド、駐車場、空港、工場及び貯蔵設備等の工業施設用地、休耕地、或いは、樹園地、牧草地、芝生地、林業地等において、土壌処理、土壌混和処理及び茎葉処理のいずれの処理方法においても使用できる。その雑草としては、畑地および果樹園用雑草で述べたものに加えて、スズメノカタビラ(annual bluegrass, Poa annua)、セイヨウタンポポ(dandelion, Taraxacum officinale)、アレチノギク(hairy fleabane, Conyza bonariensis)、オオアレチノギク(guernsey fleabane, Conyza sumatrensis)、ヒメムカシヨモギ(horseweed, Conyza canadensis)、タネツケバナ(wavy bittercress, Cardamine flexuosa)、シロツメクサ(white clover, Trifolium repens)、チドメグサ(lawn pennywort, Hydrocotyle sibthorpioides)、オオバコ(Chinese plantain, Plantago asiatica)、ヒメクグ(green kyllinga, Cyperus brevifolius、Kyllinga brevifolia)、スギナ(field
horsetail, Equisetum arvense)等が挙げられる。
本明細書における作物とは、畑作物或いは水田作物、園芸作物、芝、果樹などを包含し、具体的には例えば、トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、ソルガム、ワタ、ダイズ、ピーナッツ、ソバ、テンサイ、ナタネ、ヒマワリ、サトウキビ及びタバコ等の農作物類;ナス科野菜(ナス、トマト、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ等)、ウリ科野菜(キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロン等)、アブラナ科野菜(ダイコン、カブ、セイヨウワサビ、コールラビ、ハクサイ、キャベツ、カラシナ、ブロッコリー、カリフラワー等)、キク科野菜(ゴボウ、シュンギク、アーティチョーク、レタス等)、ユリ科野菜(ネギ、タマネギ、ニンニク、アスパラガス)、セリ科野菜(ニンジン、パセリ、セロリ、アメリカボウフウ等)、アカザ科野菜(ホウレンソウ、フダンソウ等)、シソ科野菜(シソ、ミント、バジル等)、イチゴ、サツマイモ、ヤマノイモ及びサトイモ等の野菜類;仁果類(リンゴ、セイヨウナシ、ニホンナシ、カリン、マルメロ等)、核果類(モモ、スモモ、ネクタリン、ウメ、オウトウ、アンズ、プルーン等)、カンキツ類(ウンシュウミカン、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ等)、堅果類(クリ、クルミ、ハシバミ、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツ等)、液果類(ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリー等)、ブドウ、カキ、オリーブ、ビワ、バナナ、コーヒー、ナツメヤシ、ココヤシ及びアブラヤシ等の果実類;チャ、クワ、街路樹(トネリコ、カバノキ、ハナミズキ、ユーカリ、イチョウ、ライラック、カエデ、カシ、ポプラ、ハナズオウ、フウ、プラタナス、ケヤキ、クロベ、モミノキ、ツガ、ネズ、マツ、トウヒ、イチイ、ニレ、トチノキ等)、サンゴジュ、イヌマキ、スギ、ヒノキ、クロトン、マサキ及びカナメモチ等の果樹以外の樹木類;シバ類(ノシバ、コウライシバ等)、バミューダグラス類(ギョウギシバ等)、ベントグラス類(コヌカグサ、ハイコヌカグサ、イトコヌカグサ等)、ブルーグラス類(ナガハグサ、オオスズメノカタビラ等)、フェスク類(オニウシノケグサ、イトウシノケグサ、ハイウシノケグサ等)、ライグラス類(ネズミムギ、ホソムギ等)、カモガヤ及びオオアワガエリ等の芝生類;オイルパーム及びナンヨウアブラギリ等の油糧作物類;花卉類(バラ、カーネーション、キク、トルコギキョウ、カスミソウ、ガーベラ、マリーゴールド、サルビア、ペチュニア、バーベナ、チューリップ、アスター、リンドウ、ユリ、パンジー、シクラメン、ラン、スズラン、ラベンダー、ストック、ハボタン、プリムラ、ポインセチア、グラジオラス、カトレア、デージー、バーベナ、シンビジューム、ベゴニア等);観葉植物等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
更に、イソキサフルトール等のHPPD阻害剤、イマゼタピル、チフェンスルフロンメチル等のALS阻害剤、グリホサート等のEPSP合成酵素阻害剤、グルホシネート等のグルタミン合成酵素阻害剤、セトキシジム等のアセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤、フルミオキサジン等のPPO阻害剤、ブロモキシニル、ジカンバ及び2,4-D等の除草剤に対する耐性を古典的な育種法、ならびに遺伝子組換え技術により付与された農園芸用植物も含まれる。
古典的な育種法により耐性を付与された農園芸用植物の例として、イマゼタピル等のイミダゾリノン系ALS阻害型除草剤に耐性のナタネ、コムギ、ヒマワリ、イネ、トウモロコシがありClearfield(商品名)の商品名で既に販売されている。
同様に、古典的な育種法によるチフェンスルフロンメチル等のスルホニルウレア系ALS阻害型除草剤に耐性のダイズがあり、STSダイズの商品名で既に販売されている。同様に古典的な育種法によりトリオンオキシム系、アリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草剤などのアセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性が付与された農園芸用植物の例としてSRコーン等がある。アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性が付与された農園芸用植物はプロシーディングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシーズ・オブ・ジ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカ(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)87
巻、7175〜7179頁(1990年)等に記載されている。又アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性の変異アセチルCoAカルボキシラーゼがウィード・サイエンス(Weed Science)53巻、728〜746頁(2005年)等に報告されており、こうした変異アセチルCoAカルボキシラーゼ遺伝子を遺伝子組換え技術により植物に導入するかもしくは抵抗性付与に関わる変異を作物アセチルCoAカルボキシラーゼに導入する事により、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤に耐性の植物を作出することができる。更に、キメラプラスティ技術(Gura T. 1999. Repairing the Genome's Spelling Mistakes. Science 285: 316-318)に代表される塩基置換変異導入核酸を植物細胞内に導入して作物(アセチルCoAカルボキシラーゼ/除草剤標的)遺伝子に部位特異的アミノ酸置換変異を引き起こすことにより、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤/除草剤に耐性の植物を作出することができる。
遺伝子組換え技術により耐性を付与された農園芸用植物の例として、グリホサート耐性のトウモロコシ、ダイズ、ワタ、ナタネ、テンサイ品種があり、ラウンドアップレディ(RoundupReady)(商品名)、アグリシュアー・GT(AgrisureGT)(商品名)等の商品名で既に販売されている。同様に遺伝子組換え技術によるグルホシネート耐性のトウモロコシ、ダイズ、ワタ、ナタネ品種があり、リバティーリンク(LibertyLink)(商品名)等の商品名で既に販売されている。同様に遺伝子組換え技術によるブロモキシニル耐性のワタはBXNの商品名で既に販売されている。
上記農園芸用植物には、遺伝子組換え技術を用いて、例えば、バチルス属で知られている選択的毒素等を合成する事が可能となった植物も含まれる。
この様な遺伝子組換え植物で発現される殺虫性毒素としては、例えばバチルス・セレウス(Bacillus cereus)やバチルス・ポピリエ(Bacillus popilliae)由来の殺虫性タンパク;バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)由来のCry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1又はCry9C等のδ-エンドトキシン、VIP1、VIP2、VIP3又はVIP3A等の殺虫性タンパク;線虫由来の殺虫性タンパク;さそり毒素、クモ毒素、ハチ毒素又は昆虫特異的神経毒素等の動物によって産生される毒素;糸条菌類毒素;植物レクチン;アグルチニン;トリプシン阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤、パタチン、シスタチン、パパイン阻害剤等のプロテアーゼ阻害剤;リシン、トウモロコシ-RIP、アブリン、サポリン、ブリオジン等のリボゾーム不活性化タンパク(RIP);3-ヒドロキシステロイドオキシダーゼ、エクジステロイド-UDP-グルコシルトランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ等のステロイド代謝酵素;エクダイソン阻害剤;HMG-CoAリダクターゼ;ナトリウムチャネル阻害剤、カルシウムチャネル阻害剤等のイオンチャネル阻害剤;幼若ホルモンエステラーゼ;利尿ホルモン受容体;スチルベンシンターゼ;ビベンジルシンターゼ;キチナーゼ;グルカナーゼ等が挙げられる。
また、この様な遺伝子組換え植物で発現される毒素として、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1又はCry9C等のδ-エンドトキシンタンパク、VIP1、VIP2、VIP3又はVIP3A等の殺虫性タンパクのハイブリッド毒素、一部を欠損した毒素、修飾された毒素も含まれる。ハイブリッド毒素は組換え技術を用いて、これらタンパクの異なるドメインの新しい組み合わせによって作り出される。一部を欠損した毒素としては、アミノ酸配列の一部を欠損したCry1Abが知られている。修飾された毒素としては、天然型毒素のアミノ酸の1つ又は複数が置換されている。
これら毒素の例及びこれら毒素を合成する事ができる組換え植物は、例えば欧州特許出願公開第0374753号明細書、国際公開第93/07278号、国際公開第95/34656号、欧州特許出願公開第0427529明細書、欧州特許出願公開第451878号明細書、国際公開第03/052073号等の特許文献に記載されている。これらの組換え植物に含まれる毒素は、特に、鞘翅目害虫、双翅目害虫、鱗翅目害虫への耐性を植物へ付与する。
又、1つもしくは複数の殺虫性の害虫抵抗性遺伝子を含み、1つ又は複数の毒素を発現する遺伝子組換え植物は既に知られており、いくつかのものは市販されている。これら遺伝子組換え植物の例として、イールドガード(YieldGard)(商品名)(Cry1Ab毒素を発現するトウモロコシ品種)、イールドガードルートワーム(YieldGard Rootworm)(商品名)(Cry3Bb1毒素を発現するトウモロコシ品種)、イールドガードプラス(YieldGard Plus)(商品名)(Cry1AbとCry3Bb1毒素を発現するトウモロコシ品種)、ハーキュレックスI(Herculex I)(商品名)(Cry1Fa2毒素とグルホシネートへの耐性を付与するためのホスフィノトリシン N-アセチルトランスフェラーゼ(PAT)を発現するトウモロコシ品種)、NuCOTN33B(商品名)(Cry1Ac毒素を発現するワタ品種)、ボルガードI(Bollgard I)(商品名)(Cry1Ac毒素を発現するワタ品種)、ボルガードII(Bollgard II)(商品名)(Cry1AcとCry2Ab毒素を発現するワタ品種)、VIPCOT(商品名)(VIP毒素を発現するワタ品種)、ニューリーフ(NewLeaf)(商品名)(Cry3A毒素を発現するジャガイモ品種)、ネイチャーガード アグリシュアー GT アドバンテージ(NatureGard(商品名)Agrisure(商品名)GT Advantage)(GA21グリホサート耐性形質)、アグリシュアー CB アドバンテージ(Agrisure(商品名) CB Advantage)(Bt11コーンボーラー(CB)形質)、プロテクタ(Protecta)(商品名)等が挙げられる。
上記作物には、遺伝子組換え技術を用いて、選択的な作用を有する抗病原性物質を産生する能力を付与されたものも含まれる。
抗病原性物質としては、例えばPRタンパク(PRPs:欧州特許出願公開第0392225号明細書に記載されている);ナトリウムチャネル阻害剤、カルシウムチャネル阻害剤(ウイルスが産生するKP1、KP4、KP6毒素等が知られている)等のイオンチャネル阻害剤;スチルベンシンターゼ;ビベンジルシンターゼ;キチナーゼ;グルカナーゼ;ペプチド抗生物質、ヘテロ環を有する抗生物質、植物病害抵抗性に関与するタンパク因子(植物病害抵抗性遺伝子と呼ばれ、国際公開第03/000906号に記載されている)等の微生物が産生する物質等が挙げられる。このような抗病原性物質とそれを産生する遺伝子組換え植物は、欧州特許出願公開第0392225号明細書、国際公開第95/33818号、欧州特許出願公開第0353191号明細書等に記載されている。
上記作物には、遺伝子組換え技術を用いて、油糧成分改質やアミノ酸含量増強形質などの有用形質を付与した作物も含まれる。例として、VISTIVE(商品名)(リノレン含量を低減させた低リノレン大豆)或いは、high-lysine(hig hoil) corn(リジン或いはオイル含有量を増量したコーン)等が挙げられる。
更に、上記の古典的な除草剤形質或いは除草剤耐性遺伝子、殺虫性害虫抵抗性遺伝子、抗病原性物質産生遺伝子、油糧成分改質やアミノ酸含量増強形質などの有用形質について、これらを複数組み合わせたスタック品種も含まれる。
式(1)で表される本発明化合物は、例えば以下の方法により製造することができる。
製造法1
本発明化合物(1)のうち、化合物(1−1)は、例えば、化合物(2−1)と、化合物(51)とを反応させることにより製造することができる。
Figure 2021038207
(式中、Z、Z、Z、A及びnは前記と同じ意味を表し、RはC〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシ(C〜C)アルキルを表し、Qは酸素原子又は硫黄原子を表す。)
化合物(1−1)は、化合物(2−1)と化合物(51)とを、酸の存在下、溶媒中又は無溶媒で反応させることで製造することができる。
用いる酸としては例えば、酢酸、p−トルエンスルホン酸、Amberlyst 15
Hydrogen form dry(「Amberlyst」は登録商標)等のブレンステッド酸、ボロントリフルオリド−エチルエーテル コンプレックス等のルイス酸が挙げられる。
用いる酸の等量としては、化合物(2−1)1当量に対して、0.01から10当量の範囲で用いることができ、0.05から5当量の範囲が好ましい。
用いる化合物(51)の当量としては、化合物(2−1)1当量に対して、0.5から50当量の範囲で用いることができ、1から20当量の範囲が好ましい。
化合物(51)の或るものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒としては反応に不活性であればよく、例えばテトラヒドロフラン等のエーテル類、トルエン等の炭化水素類等が挙げられる。
反応温度は、−80℃から反応混合物の還流温度まで任意の温度で設定することができ、0℃から反応混合物の還流温度の範囲が好ましい。
反応時間は、反応基質の濃度、反応温度によって変化するが、通常5分から100時間の範囲で任意に設定でき、1時間から48時間の範囲が好ましい。
製造法2
本発明化合物(1)のうち、R、R、Q及びQが一緒になってG−1で示される構造である化合物(1−2)は、例えば、化合物(2−1)と、化合物(52)とを反応させることにより製造することができる。
Figure 2021038207
(式中、Z、Z、Z、A、R、R、R、R、R、R、Q、Q、m及びnは前記と同じ意味を表す。)
化合物(1−2)は、化合物(2−1)と化合物(52)とを、酸の存在下、溶媒中又は無溶媒で反応させることで製造することができる。
用いる酸としては例えば、酢酸、p−トルエンスルホン酸、Amberlyst 15
Hydrogen form dry(「Amberlyst」は登録商標)等のブレンステッド酸、ボロントリフルオリド−エチルエーテル コンプレックス等のルイス酸が挙げられる。
用いる酸の等量としては、化合物(2−1)1当量に対して、0.01から10当量の範囲で用いることができ、0.05から5当量の範囲が好ましい。
用いる化合物(52)の当量としては、化合物(2−1)1当量に対して、0.5から50当量の範囲で用いることができ、1から20当量の範囲が好ましい。
化合物(52)の或るものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。
溶媒を用いる場合、用いられる溶媒としては反応に不活性であればよく、例えばテトラヒドロフラン等のエーテル類、トルエン等の炭化水素類等が挙げられる。
反応温度は、−80℃から反応混合物の還流温度まで任意の温度で設定することができ、0℃から反応混合物の還流温度の範囲が好ましい。
反応時間は、反応基質の濃度、反応温度によって変化するが、通常5分から100時間の範囲で任意に設定でき、1時間から48時間の範囲が好ましい。
製造法3
本発明化合物(1)のうち、R、R、Q及びQが一緒になってG−2で示される構造である化合物(1−3)は、例えば、化合物(2−1)と、化合物(53)とを反応させることにより製造することができる。
Figure 2021038207
(式中、Z、Z、Z、A、Q、Q及びnは前記と同じ意味を表す。)
化合物(1−3)は、化合物(2−1)と化合物(53)とを、製造法2と同様の反応条件で反応させることにより製造することができる。
化合物(53)の或るものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。
製造法4
本発明化合物(1)のうち、R、R、Q及びQが一緒になってG−3で示される構造である化合物(1−4)は、例えば、化合物(2−1)と、化合物(54)とを反応させることにより製造することができる。
Figure 2021038207
(式中、Z、Z、Z、A、Q、Q及びnは前記と同じ意味を表す。)
化合物(1−4)は、化合物(2−1)と化合物(54)とを、製造法2と同様の反応条件で反応させることにより製造することができる。
化合物(54)の或るものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。
製造法5
本発明化合物(1)のうち、R、R、Q及びQが一緒になってG−4で示される構造である化合物(1−5)は、例えば、化合物(2−1)と、化合物(55)とを反応させることにより製造することができる。
Figure 2021038207
(式中、Z、Z、Z、A、Q、Q及びnは前記と同じ意味を表す。)
化合物(1−5)は、化合物(2−1)と化合物(55)とを、製造法2と同様の反応条件で反応させることにより製造することができる。
化合物(55)の或るものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。
製造法1〜5に用いられる化合物(2−1)は、下記の反応式で示される製造ルートにしたがって製造することができる。
[反応式1]
Figure 2021038207
(式中、Z、Z、Z、A、n及びは前記と同じ意味を表し、「Me」はメチルを表す。)
[製造工程1]
化合物(5−1)を文献既知の公知の方法、例えば、ケミストリー・ア・ヨーロピアン・ジャーナル[Chemistry A European Journal]2008年,14巻,9864〜9867頁の支援情報[Supporting infomation]7項等に記載の方法に準じて、炭酸エステル
と反応させることにより、化合物(4−1)を製造することができる。
化合物(5−1)の或るものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の公知の方法、例えば、国際公開第2017/217553号、国際公開第2010/089210号等に準じて製造することができる。
[製造工程2]
化合物(4−1)を、化合物(61)と反応させて、化合物(3−1)を製造することができる。
本反応では化合物(4−1)で表される化合物1当量に対して、式(61)で表される化合物は、0.5〜100当量の範囲で用いることができる。必要ならば、トリエチルアミン、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基を使用することができる。使用することができる塩基の量は、化合物(4−1)1当量に対して、0.1〜100当量の範囲で用いることができる。
本反応は、無溶媒で実施してもよいが、溶媒を用いてもよく、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン等の極性溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ペンタン、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水素類が挙げられる。これらの溶媒は単独で用いても、これらの内の2種類以上を混合して用いてもよい。
反応温度は、−80℃から反応混合物の還流温度までの任意の温度を設定することができ、反応時間は、反応基質の濃度、反応温度によって変化するが、通常5分から100時間の範囲で任意に設定できる。
式(61)で表される化合物の或るものは公知化合物であり、一部は市販品として入手できる。また、それ以外のものも文献記載の公知の方法に準じて製造することができる。
[製造工程3]
化合物(3−1)を、加水分解することにより、化合物(2−1)を製造することができる。
本反応では、必要ならば水、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、アセトン等の溶媒を使用してもよい。これらの溶媒は単独で用いても、これらの内の2種類以上を混合して用いてもよい。
必要ならば式(3−1)で表される化合物1当量に対して0.1〜100当量の塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸等の酸存在下で反応させることができる。
反応温度は、−80℃から反応混合物の還流温度までの任意の温度を設定することができ、反応時間は、反応基質の濃度、反応温度によって変化するが、通常5分から100時間の範囲で任意に設定できる。
製造法1〜5及び反応式1において、必要であれば窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で実施しても良い。
製造法1〜5及び反応式1において、反応終了後の反応混合物は、直接濃縮、又は有機溶媒に溶解し、水洗後濃縮、又は氷水に投入、有機溶媒抽出後濃縮といった通常の後処理を行ない、目的の本発明化合物を得ることができる。また、精製の必要が生じたときには、再結晶、カラムクロマトグラフ、薄層クロマトグラフ、液体クロマトグラフ分取等の任意の精製方法によって分離、精製することができる。
本発明化合物は水田用の除草剤として、湛水下の土壌処理及び茎葉処理のいずれの処理方法においても使用できる。
また、本発明化合物は、畑地および果樹園用の除草剤として、土壌処理、土壌混和処理及び茎葉処理のいずれの処理方法においても使用できる。
また、本発明化合物は、水田、畑地及び果樹園等の農園芸分野以外に芝地、運動場、空地、道路脇、市街の有休地及び線路端等の雑草の生育を制御する必要のある非農耕地、或いは、堤防ののり面、河川敷、道路の路肩及びのり面、鉄道敷、公園緑地、グラウンド、駐車場、空港、工場及び貯蔵設備等の工業施設用地、休耕地、或いは、樹園地、牧草地、芝生地、林業地等において、土壌処理、土壌混和処理及び茎葉処理のいずれの処理方法においても使用できる。
本発明化合物を除草剤として施用するにあたっては、通常適当な固体担体又は液体担体と混合し、更に所望により界面活性剤、浸透剤、展着剤、増粘剤、凍結防止剤、結合剤、固結防止剤、崩壊剤及び分解防止剤等を添加して、水和剤、乳剤、フロアブル剤、ドライフロアブル剤、液剤、粉剤、粒剤又はゲル剤等任意の剤型の製剤にて実用に供することができる。また、省力化及び安全性向上の観点から、上記任意の剤型の製剤を水溶性包装体に封入して供することもできる。
固体担体としては、例えば石英、カオリナイト、パイロフィライト、セリサイト、タルク、ベントナイト、酸性白土、アタパルジャイト、ゼオライト及び珪藻土等の天然鉱物質類、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム及び塩化カリウム等の無機塩類、合成珪酸並びに合成珪酸塩が挙げられる。
液体担体としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール及びイソプロパノール等のアルコール類、キシレン、アルキルベンゼン及びアルキルナフタレン等の芳香族炭化水素類、ブチルセロソルブ等のエーテル類、シクロヘキサノン等のケトン類、γ−ブチロラクトン等のエステル類、N−メチルピロリドン、N−オクチルピロリドン等の酸アミド類、大豆油、ナタネ油、綿実油及びヒマシ油等の植物油並びに水が挙げられる。
これら固体及び液体担体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン性界面活性剤、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、アルキルナフタレンスルホン
酸のホルマリン縮合物の塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸及び燐酸塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸及び燐酸塩、ポリカルボン酸塩及びポリスチレンスルホン酸塩等のアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩及びアルキル4級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤並びにアミノ酸型及びベタイン型等の両性界面活性剤が挙げられる。
これら界面活性剤の含有量は、特に限定されるものではないが、本発明の製剤100質量部に対し、通常0.05から20質量部の範囲が望ましい。また、これら界面活性剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明化合物は必要に応じて製剤又は散布時に他種の除草剤、各種殺虫剤、殺菌剤、植物生長調節剤又は共力剤等と混合施用してもよい。
特に、他の除草剤と混合施用することにより、施用薬量の減少による低コスト化、混合薬剤の相乗作用による殺草スペクトラムの拡大や、より高い殺草効果が期待できる。この際、同時に複数の公知除草剤との組み合わせも可能である。
本発明化合物の施用薬量は適用場面、施用時期、施用方法、栽培作物等により差異はあるが一般には有効成分量としてヘクタール(ha)当たり0.005から50kg程度が適当である。
次に本発明化合物を用いる場合の製剤の配合例を示す。但し本発明の配合例は、これらのみに限定されるものではない。尚、以下の配合例において「部」は質量部を意味する。
水和剤
本発明化合物 0.1〜80部
固体担体 5〜98.9部
界面活性剤 1〜10部
その他 0〜 5部
その他として、例えば固結防止剤、分解防止剤等が挙げられる。
乳 剤
本発明化合物 0.1〜30部
液体担体 45〜95部
界面活性剤 4.9〜15部
その他 0〜10部
その他として、例えば展着剤、分解防止剤等が挙げられる。
フロアブル(flowable)剤
本発明化合物 0.1〜70部
液体担体 15〜98.89部
界面活性剤 1〜12部
その他 0.01〜30部
その他として、例えば凍結防止剤、増粘剤等が挙げられる。
ドライフロアブル(dry flowable)剤
本発明化合物 0.1〜90部
固体担体 0〜98.9部
界面活性剤 1〜20部
その他 0〜10部
その他として、例えば結合剤、分解防止剤等が挙げられる。
液 剤
本発明化合物 0.01〜70部
液体担体 20〜99.99部
その他 0〜10部
その他として、例えば凍結防止剤、展着剤等が挙げられる。
粒 剤
本発明化合物 0.01〜80部
固体担体 10〜99.99部
その他 0〜10部
その他として、例えば結合剤、分解防止剤等が挙げられる。
粉 剤
本発明化合物 0.01〜30部
固体担体 65〜99.99部
その他 0〜10部
その他として、例えばドリフト防止剤、分解防止剤等が挙げられる。
使用に際しては上記製剤をそのままで、又は水で1〜10000倍に希釈して散布する。
製剤例
次に具体的に本発明化合物を有効成分とする農薬製剤例を示すがこれらのみに限定されるものではない。尚、以下の配合例において「部」は質量部を意味する。
〔配合例1〕水和剤
本発明化合物No.1−001 20部
パイロフィライト 76部
ソルポール5039 2部
(アニオン性界面活性剤:東邦化学工業(株)商品名)
カープレックス#80 2部
(合成含水珪酸:塩野義製薬(株)商品名)
以上を均一に混合粉砕して水和剤とする。
〔配合例2〕乳 剤
本発明化合物No.1−001 5部
キシレン 75部
N−メチルピロリドン 15部
ソルポール2680 5部
(アニオン性界面活性剤:東邦化学工業(株)商品名)
以上を均一に混合して乳剤とする。
〔配合例3〕フロアブル剤
本発明化合物No.1−001 25部
アグリゾールS−710 10部
(非イオン性界面活性剤:花王(株)商品名)
ルノックス1000C 0.5部
(アニオン性界面活性剤:東邦化学工業(株)商品名)
キサンタンガム 0.02部
水 64.48部
以上を均一に混合した後、湿式粉砕してフロアブル剤とする。
〔配合例4〕ドライフロアブル剤
本発明化合物No.1−001 75部
ハイテノールNE−15 5部
(アニオン性界面活性剤:第一工業製薬(株)商品名)
バニレックスN 10部
(アニオン性界面活性剤:日本製紙(株)商品名)
カープレックス#80 10部
(合成含水珪酸:塩野義製薬(株)商品名)
以上を均一に混合粉砕した後、少量の水を加えて撹拌混合捏和し、押出式造粒機で造粒し、乾燥してドライフロアブル剤とする。
〔配合例5〕粒 剤
本発明化合物No.1−001 1部
ベントナイト 55部
タルク 44部
以上を均一に混合粉砕した後、少量の水を加えて撹拌混合捏和し、押出式造粒機で造粒し、乾燥して粒剤とする。
本発明化合物は必要に応じて製剤または散布時に他種の除草剤、各種殺虫剤、殺菌剤、植物生長調節剤又は共力剤等と混合施用しても良い。
特に、他の除草剤と混合施用することにより、施用薬量の減少による低コスト化、混合薬剤の相乗作用による殺草スペクトラムの拡大や、より高い殺草効果が期待できる。この際、同時に複数の公知除草剤との組み合わせも可能である。
本発明化合物と混合使用されるのに好ましい除草剤としては、例えば、アセトクロール(acetochlor)、アシフルオルフェン(acifluorfen)、アクロニフェン(aclonifen)、アラクロール(alachlor)、アロキシジム(alloxydim)、アロキシジムナトリウム(alloxydim-sodium)、アメトリン(ametryn)、アミカルバソン(amicarbazone)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、アミノシクロピラクロール(aminocyclopirachlor)、アミノシクロピラクロールの塩およびエステル(aminocyclopirachlor-salts and esters)、アミノピラリド(aminopyralid)、アミノピラリドの塩およびエステル(aminopyralid-salts and esters)、アミプロホスメチル(amiprophos-methyl)、アミトロール(amitrol)、アニロホス(anilofos)、アシュラム(asulam)、アトラジン(atrazine)、アザフェニジン(azafenidin)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、ベフルブタミド(beflubutamid)、ベナゾリンエチル(benazolin-ethyl)、ベンカルバゾン(bencarbazone)、ベンフルラリン(benfluralin、benefin)、ベンフレセート(benfuresate)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)、ベンスリド(bensulide)、ベンタゾン(bentazone)、ベンタゾンナトリウム(bentazone-sodium)、ベンタゾンの塩(bentazone-salts)、ベンチオカーブ(benthiocarb)、ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、ビアラホス(bialaphos)、ビアラホスナトリウム(bialaphos-sodium)、ビシクロピロン(bicyclopyrone)、ビフェノックス(bifenox)、ビスピリバック(bispyribac)、ビスピリバックナトリウム(bispyribac-sodium)、ブロマシル(bromacil)、ブロモブチド(bromobutide)、ブロモフェノキシム(bromofenoxim)、ブロモキシニル(bromoxynil)、ブロモキシニルの塩およびエステル(bromoxynil-salts and esters)、ブタクロール(butachlor)、ブ
タフェナシル(butafenacil)、ブタミホス(butamifos)、ブテナクロール(butenachlor)、ブトラリン(butralin)、ブトロキシジム(butroxydim)、ブチレート(butylate)、カフェンストロール(cafenstrole)、カルベタミド(carbetamide)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone-ethyl)、クロメトキシフェン(chlomethoxyfen)、クロメトキシニル(chlomethoxynil)、クロランベン(chloramben)、クロランベンの塩およびエステル(chloramben-salts and esters)、クロランスラムメチル(chloransulam-methyl)、クロルフルレノールメチル(chlorflurenol-methyl)、クロリダゾン(chloridazon)、クロリムロンエチル(chlorimuron-ethyl)、クロロブロムロン(chlorobromuron)、クロロトルロン(chlorotoluron)、クロロクスロン(chloroxuron)、クロルフタリム(chlorphtalim)、クロルプロファム(chlorpropham)、クロロIPC(chlorpropham)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、クロルタルジメチル(chlorthal-dimethyl)、クロルチアミド(chlorthiamid)、シニドンエチル(cinidon-ethyl)、シンメスリン(cinmethylin)、シノスルフロン(cinosulfuron)、クレトジム(clethodim)、クロジナホップ(clodinafop)、クロジナホッププロパルギル(clodinafop-propargyl)、クロマゾン(clomazone)、クロメプロップ(clomeprop)、クロピラリド(clopyralid)、クロピラリドの塩およびエステル(clopyralid-salts and esters)、CNP、クミルロン(cumyluron)、シアナジン(cyanazin)、シクロエート(cycloate)、シクロピリモレート(cyclopyrimorate、SW-065/試験名)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、シクロキシジム(cycloxydim)、シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)、DAH-500(試験名)、ダラポン(dalapon)、ダゾメット(dazomet)、デスメディファム(desmedipham)、デスメトリン(desmetryn)、ダイカンバ(dicamba)、ダイカンバの塩およびエステル(dicamba-salts and esters)、ジクロベニル(dichlobenil)、ジクロホップ(diclofop)、ジクロホップメチル(diclofop-methyl)、ジクロルプロップ(dichlorprop)、ジクロルプロップの塩およびエステル(dichlorprop-salts and esters)、Pジクロルプロップ(dichlorprop-P)、Pジクロルプロップの塩およびエステル(dichlorprop-P-salts and esters)、ジクロスラム(diclosulam)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、ジフルフェニカン(diflufenican)、ジフルフェンゾピル(diflufenzopyr)、ジフルフェンゾピルナトリウム(diflufenzopyr-sodium)、ジメピペレート(dimepiperate)、ジメタメトリン(dimethametryn)、ジメタクロール(dimethachlor)、ジメテナミド(dimethenamid)、Pジメテナミド(dimethenamid-p)、ジメシピン(dimethipin)、ジニトロアミン(dinitramine)、ジノセブ(dinoseb)、ジノテルブ(dinoterb)、DNOC、ジフェナミド(diphenamid)、ジクワット(diquqt)、ジチオピル(dithiopyl)、ジウロン(diuron)、DSMA、ダイムロン(dymron)、エンドタール(endothal)、EPTC、エスプロカルブ(esprocarb)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、エタメトスルフロンメチル(ethametsulfuron-methyl)、エトフメセート(ethofumesate)、エトベンザニド(etobenzanid)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、フェノキサプロップ(fenoxaprop)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop-ethyl)、フェノキサスルホン(fenoxasulfone)、フェンキノトリオン(fenquionotrion)、フェントラザミド(fentrazamide)、フラムプロップ(flamprop)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、フロラスラム(florasulam)、フルアジホップ(fluazifop)、フルアジホップブチル(fluazifop-butyl)、フルアゾレート(fluazolate)、フルカルバゾンナトリウム(flucarbazone-sodium)、フルセトスルフロン(flucetosulfuron)、フルクロラリン(flucloralin)、フルフェナセット(flufenacet)、フルフェンピルエチル(flufenpyl-ethyl)、フルメツラム(flumetsulam)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac-pentyl)、フルミオキサジン(flumioxazin)、フルオメツロン(fluometuron)、フルオログリコフェンエチル(fluoroglycofen-ethyl)、フルピルスルフロン(flupyrsulfuron)、フルポキサム(flupoxam)、フルレノール(flurenol)、フルリドン(fluridone)、フルロクロリドン(flurochloridone)、フルロキシピル(fluroxypyr)、フルロキシピルのエステル(fluroxypyr-esters)、フルプリミドール(flurprimidol)、フルタモン(flurtamone)、フルチアセットメチル(fluthiacet-methyl)、フォメサフェン(fomes
afen)、フォラムスルフロン(foramsulfuron)、フォサミン(fosamine)、グルホシネート(glufosinate)、グルホシネートアンモニウム(glufosinate-ammonium)、グリホサート(glyphosate)、グリホサートアンモニウム(glyphosate-ammonium)、グリホサートイソプロピルアミン(glyphosate-iso-propylammonium)、グリホサートカリウム(glyphosate-potassium)、グリホサートナトリウム(glyphosate-sodium)、グリホサートトリメシウム(glyphosate-trimesium)、ハロウキシフェン(halauxifen)、ハロウキシフェンの塩およびエステル(halauxifen-salts and esters)、ハロサフェン(halosafen)、ハロスルフロン(halosulfuron)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron-methyl)、ハロキシホップ(haloxyfop)、ハロキシホップメチル(haloxyfop-methyl)、ヘキサジノン(hexazinone)、イマザメタベンズメチル(imazamethabenz-methyl)、イマザモックス(imazamox)、イマザピク(imazapic)、イマザピル(imazapyr)、イマゼタピル(imazethapyr)、イマザキン(imazaquin)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、インダノファン(indanofan)、インダジフラム(indaziflam)、ヨードスルフロンメチルナトリウム(iodosulfuron-methyl-sodium)、アイオキシニル(ioxynil octanoate)、アイオキシニルの塩およびエステル(ioxynil-salts and esters)、イプフェンカルバゾン(ipfencarbazone)、イソプロチュロン(isoproturon)、イソウロン(isouron)、イソキサベン(isoxaben)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、カルブチレート(karbutilate)、ラクトフェン(lactofen)、レナシル(lenacil)、リニュロン(linuron)、マレイン酸ヒドラジド(maleic hydrazide)、MCPA、MCPAの塩およびエステル(MCPA-salts and esters)、MCPB、MCPBの塩およびエステル(MCPB-salts and esters)、メコプロップ(mecoprop、MCPP)、メコプロップの塩およびエステル(mecoprop-salts and esters)、Pメコプロップ(mecoprop-P、MCPP-P)、Pメコプロップの塩およびエステル(mecoprop-P-salts and esters)、メフェナセット(mefenacet)、メフルイジド(mefluidide)、メソスルフロンメチル(mesosulfuron-methyl)、メソトリオン(mesotrione)、メタム(metam)、メタミホップ(metamifop)、メタミトロン(metamitron)、メタザクロール(metazachlor)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、メタゾスルフロン(metazosulfuron)、メチオゾリン(methiozolin)、メチルアジド(methyl azide)、臭化メチル(methyl bromide)、メチルダイムロン(methyl dymron)、ヨウ化メチル(methyl iodide)、メトベンズロン(metobenzuron)、メトラクロール(metolachlor)、Sメトラクロール(metolachlor-S)、メトスラム(metosulam)、メトリブジン(metribuzin)、メトスルフロンメチル(metsulfuron-methyl)、メトクスロン(metoxuron)、モリネート(molinate)、モノリニュロン(monolinuron)、モノスルフロン(monosulfuron)、モノスルフロンメチル(monosulfuron-methyl)、MSMA、ナプロアニリド(naproanilide)、ナプロパミド(napropamide)、ナプタラム(naptalam)、ナプタラムナトリウム(naptalam-sodium)、ネブロン(neburon)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、ノルフルラゾン(norflurazon)、OK-701(試験名)、オレイン酸(oleic acid)、オルベンカーブ(orbencarb)、オルソスルファムロン(orthosulfamuron)、オリザリン(oryzalin)、オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジアゾン(oxadiazon)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、パラコート(paraquat)、ペラルゴン酸(pelargonicacid)、ペンディメタリン(pendimethalin)、ペノキススラム(penoxsulam)、ペンタノクロール(pentanochlor)、ペントキサゾン(pentoxazone)、ペトキサミド(pethoxamid)、フェンメディファムエチル(phenmedipham-ethyl)、ピクロラム(picloram)、ピクロラムの塩およびエステル(picloram-salts and esters)、ピコリナフェン(picolinafen)、ピノキサデン(pinoxaden)、ピペロフォス(piperophos)、プレチラクロール(pretilachlor)、プリミスルフロンメチル(primisulfuron-methyl)、プロジアミン(prodiamine)、プロフルアゾール(profluazol)、プロフォキシジム(profoxydim)、プロメトン(prometon)、プロメトリン(prometryn)、プロパクロール(propachlor)、プロパニル(propanil)、プロパキザホップ(propaquizafop)、プロパジン(propazin)、プロファム(propham)、プロピソクロール(propisochlor)、プロポキシカルバゾンナトリウム(p
ropoxycarbazone-sodium)、プロピリスルフロン(propyrisulfuron)、プロピザミド(propyzamide)、プルスルホカーブ(prosulfocarb)、プロスルフロン(prosulfuron)、ピラクロニル(pyraclonil)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen-ethyl)、ピラスルホトール(pyrasulfotole)、ピラゾリネート(pyrazolynate)、ピラゾスルフロン(pyrazosulfuron)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron-ethyl)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、ピリダフォル(pyridafol)、ピリデート(pyridate)、ピリフタリド(pyriftalid)、
ピリミノバックメチル(pyriminobac-methyl)、ピリミスルファン(pyrimisulfan)、ピリチオバックナトリウム(pyrithiobac-sodium)、ピロキサスルホン(pyroxasulfone)、ピロキシスラム(pyroxsulam)、キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac)、キノクラミン(quinoclamine)、キザロホップ(quizalofop)、キザロホップエチル(quizalofop-ethyl)、キザロホップテフリル(quizalofop-tefuryl)、Pキザロホップ(quizalofop-P)、Pキザロホップエチル(quizalofop-P-ethyl)、Pキザロホップテフリル(quizalofop-P-tefuryl)、リムスルフロン(rimsulfuron)、サフルフェナシル(saflufenacil)、セトキシジム(sethoxydim)、シデュロン(siduron)、シマジン(simazine)、シメトリン(simetryn)、SL-261(試験名)、スルコトリオン(sulcotrione)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、スルフォメツロンメチル(sulfometuron-methyl)、スルフォスルフロン(sulfosulfuron)、TCBA(2,3,6-TBA)、TCBAの塩およびエステル(2,3,6-TBA-salts and esters)、TCTP(chlorthal-dimethyl,tetorachlorothiophene)、テブタム(tebutam)、テブティウロン(tebuthiuron)、テフリルトリオン(tefuryltrione)、テンボトリオン(tembotrione)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、ターバシル(terbacil)、ターブメトン(terbumeton)、ターブチラジン(terbuthylazine)、ターブトリン(terbutryn)、テトラピオン(tetrapion/flupropanate)、テニルクロール(thenylchlor)、チアザフルロン(thiazafluron)、チアゾピル(thiazopyr)、チジアジミン(thidiazimin)、チジアズロン(thidiazuron)、チエンカルバゾンメチル(thiencarbazone-methyl)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron-methyl)、トルピラレート(tolpyralate)、トプラメゾン(topramezon)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、トリアファモン(triafamone)、トリアレート(triallate)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリアジフラム(triaziflam)、トリベニュロンメチル(tribenuron-methyl)、トリクロピル(triclopyr)、トリクロピルの塩およびエステル(triclopyr-salts and esters)、トリディファン(tridiphane)、トリエタジン(trietazine)、トリフルディモキサジン(trifludimoxadin)、トリフロキシスルフロン(trifloxysulfuron)、トリフルラリン(trifluralin)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron-methyl)、トリトスルフロン(tritosulfuron)、2,4-PA、2,4-PAの塩およびエステル(2,4-PA-salts and esters)、2,4-DB、2,4-DBの塩およびエステル(2,4-DB-salts and esters)、2,4-D、フロピラウキシフェン(florpyrauxifen)、フロピラウキシフェンベンジル(florpyrauxifen-benzyl)、フルセトスルフロン(flucetosulfuron)、ランコトリオン(lancotrione)、ランコトリオン−ナトリウム塩(lancotrione-sodium)、プロスルホカーブ(prosulfocarb)、チアフェナシル(tiafenacil)等が挙げられる。これらの成分は単独でまたは2種以上混合して使用することができ、混合する場合の比も自由に選択できる。
薬害軽減剤としては、例えば、AD-67、ベノキサコル(benoxacor)、クロキントセットメキシル(cloquintocet-mexyl)、シオメトリニル(cyomerinil)、ジクロルミド(dichlormid)、ジシクロノン(dicyclonone)、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ジエトレート(diethorate)、DKA-24、ダイムロン(dymron)、フェンクロラゾールエチル(fenclorazole-ethyl)、フェンクロリム(fenclorim)、ヘキシム(HEXIM)、フルラゾール(flurazole)、フルキソフェニム(fluxofenim)、フリラゾール(furilazole)、イソキサジフェン(isoxadifen)、イソキサジフェンエチル(isoxadifen-ethyl)、MCPA、メコプロップ(mecoprop)、メトカミフェン(metcamifen)、メフェンピル(mefenpyr
)、メフェンピルエチル(mefenpyr-ethyl)、メフェンピルジエチル(mefenpyr-diethyl)、メフェネート(mephenate)、MG-191、NA(Naphthalic anhydride)、OM(Octamethylene-diamine)、オキサベトリニル(oxabetrinil)、PPG-1292、R-29148等が挙げられる。これらの成分は単独でまたは2種以上混合して使用することができ、混合する場合の比も自由に選択できる。
以下に本発明の除草剤において、活性成分として用いられる式(1)で表されるアセタール化合物の合成例、試験例を実施例として具体的に述べることで、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
[合成例]
以下の合成例に記載した中圧分取液体クロマトグラフィーは、山善社製、中圧分取装置;YFLC−Wprep(流速18ml/min、シリカゲル40μmのカラム)を使用した。
また、実施例のプロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値は、基準物質としてMeSi(テトラメチルシラン)を用い、300MHzにて測定した。また測定に使用した溶媒を以下の合成例中に記載する。また、実施例のプロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値における記号は、下記の意味を表す。
s:シングレット、brs:ブロードシングレット、m:マルチプレット
合成例1:3−ヒドロキシ−2−(2−メトキシ−4,6−ジメチルフェニル)−5−(2−(メトキシメチル)−1,4−ジオキサスピロ[4,4]ノナン−7−イル)シクロペンタ−2−エン−1−オンの製造(化合物No.2−002)
4−ヒドロキシ−3−(2−メトキシ−4,6−ジメチルフェニル)−[1,1’−ビ(シクロペンタン)]−3−エン−2,3’−ジオン226mg及び3−メトキシ−1,2−プロパンジオール0.5mlの混合溶液に、Amberlyst15 Hydrogen form dry(「Amberlyst」は登録商標)200mgを添加し、室温にて60時間撹拌した。反応終了後、該反応溶液に1mol/L塩酸水溶液3ml及び飽和食塩水3mlを添加し、酢酸エチルにて抽出した(5ml×2回)。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水・乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残留物をn−ヘキサン:酢酸エチル[50:50〜35:65のグラジエント(体積比、以下同じである。)]にて溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、目的物55mgを無色樹脂状物として得た。
1H NMR(CDCl3);δ6.73 (brs, 1H), 6.60 (brs, 1H), 4.30-3.30 (m, 11H), 3.30-1.20 (m, 16H).
ヒドロキシのプロトンに相当するシグナルは観測されなかった。
以下に合成例1に用いた、本発明化合物の製造中間体の合成例を記載する。
製造中間体合成例1:4−ヒドロキシ−3−(2−メトキシ−4,6−ジメチルフェニル)−[1,1’−ビ(シクロペンタン)]−3−エン−2,3’−ジオンの合成
工程1:メチル 4−メトキシ−3−(2−メトキシ−4,6−ジメチルフェニル)−2−オキソシクロペンタ−3−エン−1−カルボキシレートの製造
63質量%水素化ナトリウム(鉱油中に分散)0.54g及びテトラヒドロフラン10mlの混合溶液に、別途調整した3−メトキシ−2−(2−メトキシ−4,6−ジメチルフェニル)シクロペンタ−2−エン−1−オン(国際公開第2010/089210号および国際公開第2017/217553号記載の方法により合成した)2.3g、炭酸ジメチル10ml及びテトラヒドロフラン19mlの混合溶液を室温にて添加し、溶媒の還流温度にて5時間撹拌した。反応終了後、該反応溶液を室温まで放冷し、水100ml及
び酢酸2mlを順次添加した後、酢酸エチルにて抽出した(100ml×2回)。得られた有機層を飽和食塩水次いで無水硫酸ナトリウムで脱水・乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残留物をn−ヘキサン:酢酸エチル[7:3〜1:1のグラジエント]にて溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、目的物2.6gを薄黄色液体として得た。
1H NMR(CDCl3);δ6.67 (brs, 1H), 6.55 (brs, 1H), 3.90-3.60 (m, 10H), 3.30-2.60 (m, 1H), 2.30 (s, 3H), 2.15-2.00 (m, 4H).
工程2:メチル 4−メトキシ−3−(2−メトキシ−4,6−ジメチルフェニル)−2,3’−ジオキソ−[1,1’−ビ(シクロペンタン)]−3−エン−1−カルボキシレートの製造
メチル 4−メトキシ−3−(2−メトキシ−4,6−ジメチルフェニル)−2−オキソシクロペンタ−3−エン−1−カルボキシレート2.6g及びアセトニトリル28mlの混合溶液に、2−シクロペンテン−1−オン0.8ml及び炭酸カリウム1.7gを順次添加し、60℃にて2時間撹拌した。反応終了後、該反応溶液中の固体をセライトろ過にて取り除き、減圧下にて溶媒を留去し、目的物3.2gを淡黄色油状物として得た。
1H NMR(CDCl3);δ6.66 (brs, 1H), 6.54 (brs, 1H), 3.85-3.50 (m, 9H), 3.40-1.40 (m, 15H).
工程3:4−ヒドロキシ−3−(2−メトキシ−4,6−ジメチルフェニル)−[1,1’−ビ(シクロペンタン)]−3−エン−2,3’−ジオンの製造
メチル 4−メトキシ−3−(2−メトキシ−4,6−ジメチルフェニル)−2,3’−ジオキソ−[1,1’−ビ(シクロペンタン)]−3−エン−1−カルボキシレート3.2g及び1,4−ジオキサン39mlの混合溶液に、4mol/l塩酸水溶液39mlを添加し、70℃にて5時間撹拌した。反応終了後、該反応溶液に水100mlを添加し、酢酸エチルにて抽出した(100ml×3回)。得られた有機層を飽和食塩水次いで無水硫酸ナトリウムで脱水・乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残留物をn−ヘキサン:酢酸エチル[1:1〜0:1のグラジエント]にて溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、目的物2.4gを白色個体として得た。
融点;103−105℃
1H NMR(CDCl3);δ6.73 (brs, 1H), 6.65-6.55 (m, 1H), 3.85-3.65 (m, 3H), 2.90-1.40
(m, 16H).
ヒドロキシのプロトンに相当するシグナルは観測されなかった。
本発明化合物は、前記製造法及び実施例に準じて合成することができる。合成例1と同様に製造した本発明化合物の例を第1表〜第8表に示す。
表中、「Me」の記載はメチルを、「Ph」の記載はフェニルを、「=」の記載は二重結合を、「≡」の記載は三重結合をそれぞれ表す。
表中、D−1乃至D−6の記載は、各々下記の構造を表す。
Figure 2021038207
上記の構造式において記載した番号は、置換基Xの置換位置を表すものであり、例えば、表中、「D−1[4−F]」との記載は「4−フルオロフェニル」を表す。
また、表中、「*1」の記載は「樹脂状」をそれぞれ意味する。
〔第1表〕
Figure 2021038207
Figure 2021038207
Figure 2021038207
〔第2表〕
Figure 2021038207

Figure 2021038207
Figure 2021038207
Figure 2021038207
〔第3表〕
Figure 2021038207
Figure 2021038207
〔第4表〕
Figure 2021038207
Figure 2021038207
〔第5表〕
Figure 2021038207
Figure 2021038207
〔第6表〕
Figure 2021038207
Figure 2021038207
〔第7表〕
Figure 2021038207
Figure 2021038207
Figure 2021038207
〔第8表〕
Figure 2021038207

Figure 2021038207
Figure 2021038207
Figure 2021038207
本発明化合物のうち、融点の記載のない化合物のH−NMRデータを第9表に示す。
尚、プロトン核磁気共鳴ケミカルシフト値は、基準物質としてMeSi(テトラメチルシラン)を用い、重クロロホルム溶媒中で、300MHzにて測定した。
また、第9表の記号は下記の意味を表す。brs:ブロードシングレット、m:マルチプレット。「*3」の記載は、ヒドロキシのプロトンに相当するシグナルが観測されなかったことを表す。
〔第9表〕
Figure 2021038207
試験例
次に、本発明化合物の除草剤としての有用性について、以下の試験例において具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
〔試験例1〕湛水条件における雑草発生前処理による除草効果試験
1/10000アールのワグネルポットに沖積土壌を入れた後、水を入れて混和し、水深4cmの湛水条件とした。タイヌビエの種子を上記カップに混播した後、2.5葉期のイネ苗を移植した。播種当日、配合例2に準じて調製した本発明化合物の乳剤を所定の薬量になるように水で希釈し、水面に処理した。カップを25乃至30℃の温室内に置いて植物を育成し、薬剤処理3週間後に、各種植物に対する影響を下記の判定基準に従い調査した。結果を第10表に示す。
判定基準
5 … 殺草率 90%以上 (ほとんど完全枯死)
4 … 殺草率 70%以上90%未満
3 … 殺草率 40%以上70%未満
2 … 殺草率 20%以上40%未満
1 … 殺草率 5%以上20%未満
0 … 殺草率 5%以下 (ほとんど効力なし)
〔試験例2〕茎葉処理による除草効果試験
1/10000アールのワグネルポットに沖積土壌を入れた後、水を入れて混和し、水深0.1乃至0.5cmの条件とした。イヌビエ、アゼガヤ及びイネの種子を播種し、25乃至30℃の温室内に置いて植物を育成した。14日間育成したのち、配合例2に準じて調製した本発明化合物の乳剤を所定の薬量になるように水で希釈し、茎葉部へ小型スプレーで均一に処理した。薬剤処理3週間後に、各種植物に対する影響を試験例1の判定基準に従って調査した。結果を第11表に示す。
〔試験例3〕土壌処理による除草効果試験
縦21cm、横13cm、深さ7cmのプラスチック製箱に殺菌した洪積土壌を入れ、メヒシバ、エノコログサ、イヌビエ、カラスムギ、ブラックグラス、イタリアンライグラス、セイヨウヌカボ、トウモロコシ、ダイズ、コムギ、ビート及びナタネの種子をそれぞれスポット状に播種し、約1.5cm覆土した。次いで配合例2に準じて調製した本発明化合物の乳剤を所定の薬量になるように水で希釈し、土壌表面へ小型スプレーで均一に処理した。プラスチック製箱を25乃至30℃の温室内に置いて植物を育成し、薬剤処理3週間後に、各種植物に対する影響を試験例1の判定基準に従って調査した。結果を第12表に示す。
〔試験例4〕茎葉処理による除草効果試験
縦21cm、横13cm、深さ7cmのプラスチック製箱に殺菌した洪積土壌を入れ、メヒシバ、エノコログサ、イヌビエ、カラスムギ、ブラックグラス、イタリアンライグラス、セイヨウヌカボ、トウモロコシ、ダイズ、コムギ、ビート及びナタネの種子をそれぞれスポット状に播種し、約1.5cm覆土した後、25乃至30℃の温室内において植物を育成した。14日間育成したのち,配合例2に準じて調製した本発明化合物の乳剤を所定の薬量になるように水で希釈し、茎葉部へ小型スプレーで均一に処理した。薬剤処理3週間後に、各種植物に対する影響を試験例1の判定基準に従って調査した。結果を第13表に示す。
尚、第10表乃至第13表中の記号は以下の意味を表す。
A:タイヌビエ、B:アゼガヤ、C:メヒシバ、D:エノコログサ、E:イヌビエ、F:カラスムギ、G:ブラックグラス、H:イタリアンライグラス、I:セイヨウヌカボ、a:移植イネ、b:直播イネ、c:トウモロコシ、d:ダイズ、e:コムギ、f:ビート、g:ナタネ
また処理薬量(g/ha)とは、1ヘクタール(1ha)当たりに換算したときに、記
載した数値のグラム(g)数だけ処理されるように濃度を調整したことを表す。
〔第10表〕
Figure 2021038207
〔第11表〕
Figure 2021038207
〔第12表〕
Figure 2021038207
〔第13表〕
Figure 2021038207
本発明のアセタール化合物は新規な化合物であり、イネ用、トウモロコシ用、ダイズ用、麦用、ビート用及びナタネ用の選択性除草剤として有用である。

Claims (4)

  1. 式(1):
    Figure 2021038207
    [式中、Aは、水素原子を表し、
    、Z及びZは、各々独立してC〜Cアルキル、C〜Cアルキニル、C〜Cアルコキシ、D−1、D−2、D−3、D−4、D−5又はD−6を表し、
    D−1乃至D−6は、各々下記の構造を表し、
    Figure 2021038207
    は、ハロゲン原子を表し、
    g3は、1、2又は3の整数を表し、
    g4は、1、2、3又は4の整数を表し、
    g5は、1、2、3、4又は5の整数を表し、
    及びRは、各々独立してC〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシ(C〜C)アルキルを表し、
    及びQは、各々独立して酸素原子又は硫黄原子を表すか、或いはR、R、Q及びQが一緒になってG−1、G−2、G−3又はG−4で示される構造を表し、
    Figure 2021038207
    、R、R、R、R及びRは、各々独立して水素原子、C〜Cアルキル、Qcで置換された(C〜C)アルキル、フェニル又はニトロを表し、
    cは、C〜Cアルコキシ又はC〜Cアルケニルオキシを表し、
    mは、0又は1の整数を表し、
    nは、2の整数を表す。]で表されるアセタール化合物又はその塩。
  2. は、C〜Cアルコキシを表し、
    は、C〜Cアルキルを表し、
    は、C〜Cアルキルを表し、
    及びRは、C〜Cアルキルを表し、
    及びQは、酸素原子を表し、
    或いは、R、R、Q及びQが一緒になってG−1で示される構造を表す請求項1に記載のアセタール化合物又はその塩。
  3. 請求項1乃至請求項2のいずれかに記載のアセタール化合物並びにその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する農薬。
  4. 請求項1乃至請求項2のいずれかに記載のアセタール化合物並びにその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する除草剤。
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