JP2021036346A - 光学フィルム及び画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】円偏光板による反射防止フィルムにおける反射防止機能を充分に確保しつつ、自発光素子による画像表示パネルについて出射光量の低下を防止する。【解決手段】フィルム材による基材15の上に、コレステリック液晶による反射層10R、10G、10Bを備え、コレステリック液晶による反射層10R、10G、10Bは、複屈折Δnが0.04以上0.11以下である光学フィルム。【選択図】図4
Description
本発明は、有機EL素子等の自発光素子による画像表示パネルのパネル面に配置される光学フィルムに関する。
従来、画像表示パネルのパネル面(視聴者側面)に、直線偏光板及び1/4波長板の積層による円偏光板による反射防止フィルムを配置し、この反射防止フィルムにより外来光の反射を低減する方法が提案されている。この反射防止フィルムは、画像表示パネルのパネル面に向かう外来光を直線偏光板により直線偏光に変換し、続く1/4波長板により円偏光に変換する。この円偏光による外来光は、画像表示パネルの表面等で反射するものの、この反射の際に偏光面の回転方向が逆転する。その結果、この反射光は、到来時とは逆に、1/4波長板により、直線偏光板により遮光される方向の直線偏光に変換された後、続く直線偏光板により遮光され、その結果、外部への出射が著しく抑制される。
しかしながら有機EL素子等による自発光素子による画像表示パネルでは、各画素からの出射光が自然光であることにより、この円偏光板による反射防止フィルムを配置すると、この反射防止フィルムに設けられた直線偏光板による遮光により出射光量がほぼ1/2に低下し、これにより表示画面の輝度が低下する。このため特許文献1、2には、画像表示パネルと反射防止フィルムとの間にコレステリック液晶による反射層を設けて出射光量を増大させる構成が開示されている。すなわちこのコレステリック液晶による反射層は、偏光面に応じて選択的に入射光を反射する光学特性(いわゆる偏光面選択反射特性である)を備え、各画素からの出射光のうち、反射防止フィルムで遮光される方向の円偏光成分を選択的に反射し、反射防止フィルムを透過する方向の円偏光成分を選択的に透過する。これによりこの反射層で反射した円偏光成分は、画像表示パネルのパネル面等における反射において、偏光面の回転方向が反転し、その結果、反射層を透過して反射防止フィルムで遮光されることなく出射されることになり、これにより表示画面の輝度低下を防止することができる。
しかしながらこのようにコレステリック液晶による反射層により輝度低下を防止する場合、反射防止フィルムにより円偏光に変換されて画像表示パネルのパネル面で反射される外来光成分も、このコレステリック液晶による光学フィルムで反射されてパネル面で再度反射し、これにより出射が促されることになる。これによりこの場合、外来光の反射防止機能が損なわれる問題がある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、円偏光板による反射防止フィルムに関して反射防止機能を充分に確保しつつ、自発光素子による画像表示パネルについて出射光量の低下を防止する、ことを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、コレステリック液晶による反射層の複屈折Δnを低減し、この反射層で反射する円偏光成分における反射率の半値幅を低減する、との着想に至り、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) フィルム材による基材の上に、コレステリック液晶による反射層を備え、
前記コレステリック液晶による反射層は、
複屈折Δnが0.04以上0.11以下である光学フィルム。
前記コレステリック液晶による反射層は、
複屈折Δnが0.04以上0.11以下である光学フィルム。
(1)によれば、反射率の半値幅を低減して、対応する自発光素子の画素からの出射光の半値幅に対応する大きさとすることができ、これにより各画素からの出射光については、損失を充分に低減して出射光量の低下を防止することができ、また外来光については、反射光の光量を低減して円偏光板による反射防止フィルムの反射防止機能を充分に確保することができる。
(2) (1)において、前記反射層の液晶材料は、逆分散の波長特性の液晶材料である光学フィルム。
(3) (1)において、
前記反射層の液晶材料は、分子構造に少なくともシクロヘキサン構造を有する液晶材料である光学フィルム。
前記反射層の液晶材料は、分子構造に少なくともシクロヘキサン構造を有する液晶材料である光学フィルム。
(2)又は(3)によれば、より具体的構成により、円偏光板による反射防止フィルムにおける反射防止機能を充分に確保しつつ、自発光素子による画像表示パネルについて出射光量の低下を防止することができる。
(4) 少なくとも出射光が赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域である自発光素子による画素をマトリックス状に配置してなる画像表示パネルのパネル面に配置される光学フィルムにおいて、
入射する外来光を直線偏光により出射する直線偏光板と、
前記直線偏光板から入射する直線偏光の外来光を円偏光により出射する1/4波長板と、
前記1/4波長板から入射する円偏光の外来光を透過すると共に、前記1/4波長板から入射する円偏光の外来光に対して偏光面の回転方向が逆向きである円偏光であって、特定波長帯域の円偏光を反射する反射層とを備え、
前記特定波長帯域は、
前記特定波長帯域の中心波長と、前記画素からの出射光の中心波長との差分絶対値が、30nm以下であり、
前記特定波長帯域の半値幅と、前記画素からの出射光の半値幅との差分絶対値が、30nm以下である光学フィルム。
入射する外来光を直線偏光により出射する直線偏光板と、
前記直線偏光板から入射する直線偏光の外来光を円偏光により出射する1/4波長板と、
前記1/4波長板から入射する円偏光の外来光を透過すると共に、前記1/4波長板から入射する円偏光の外来光に対して偏光面の回転方向が逆向きである円偏光であって、特定波長帯域の円偏光を反射する反射層とを備え、
前記特定波長帯域は、
前記特定波長帯域の中心波長と、前記画素からの出射光の中心波長との差分絶対値が、30nm以下であり、
前記特定波長帯域の半値幅と、前記画素からの出射光の半値幅との差分絶対値が、30nm以下である光学フィルム。
(4)によれば、反射層における反射帯域の中心波長及び半値幅を、対応する画素からの出射光に対応する大きさとすることができる。これにより各画素からの出射光については、損失を充分に低減して出射光量の低下を防止することができる。また外来光については、反射光の光量を低減して円偏光板による反射防止フィルムについて反射防止機能を充分に確保することができる。
(5) (4)において、前記反射層が、
前記赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域にそれぞれ対応する複数の反射層である光学フィルム。
前記赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域にそれぞれ対応する複数の反射層である光学フィルム。
(5)によれば、より具体的構成により、円偏光板による反射防止フィルムにおける反射防止機能を充分に確保しつつ、自発光素子による画像表示パネルについて出射光量の低下を充分に低減することができる。
(6) (4)又は(5)において、
前記反射層は、
複屈折Δnが0.04以上0.11以下のコレステリック液晶による反射層である光学フィルム。
前記反射層は、
複屈折Δnが0.04以上0.11以下のコレステリック液晶による反射層である光学フィルム。
(6)によれば、より具体的な反射層の構成により、円偏光板による反射防止フィルムにおける反射防止機能を充分に確保しつつ、自発光素子による画像表示パネルについて出射光量の低下を防止することができる。
(7) (6)において、
前記反射層の液晶材料は、逆分散の波長特性の液晶材料である光学フィルム。
前記反射層の液晶材料は、逆分散の波長特性の液晶材料である光学フィルム。
(8) (6)において、
前記反射層の液晶材料は、分子構造に少なくともシクロヘキサン構造を有する液晶材料である光学フィルム。
前記反射層の液晶材料は、分子構造に少なくともシクロヘキサン構造を有する液晶材料である光学フィルム。
(7)又は(8)によれば、反射層を構成する液晶材料に関するより具体的構成により、円偏光板による反射防止フィルムにおける反射防止機能を充分に確保しつつ、自発光素子による画像表示パネルについて出射光量の低下を防止することができる。
(9) (4)、(5)、(6)、(7)、(8)の何れかにおいて、低屈折率層と高屈折率層の少なくとも2層以上の積層により反射防止を図る反射防止フィルムが積層された光学フィルム。
(9)によれば、一段と確実に反射防止を図ることができる。
(10) 少なくとも出射光が赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域である自発光素子による画素をマトリックス状に配置してなる画像表示パネルのパネル面に、(1)、(2)、(3)の何れかに記載の光学フィルムを配置した画像表示装置。
(11) 前記画像表示パネルのパネル面に、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)の何れかに記載の光学フィルムを配置した画像表示装置。
(10)又は(11)によれば、円偏光板による反射防止フィルムにおける反射防止機能を充分に確保しつつ、自発光素子による画像表示パネルについて出射光量の低下を防止することができる。
本発明によれば、円偏光板による反射防止フィルムにおける反射防止機能を充分に確保しつつ、自発光素子による画像表示パネルについて出射光量の低下を防止することができる。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置を示す断面図である。この画像表示装置1は、画像表示パネル2のパネル面(視聴者側面)に、感圧接着剤等による粘着剤層4により光学フィルム3が貼り付けられて保持される。ここで画像表示パネル2は、自発光素子による画像表示パネルである。より具体的に、画像表示パネル2は、有機EL素子による画像表示パネルであり、カラー画像の表示に係る赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域でそれぞれ発光して、これら赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域の自然光による出射光をそれぞれ出射する赤色、緑色、青色の画素をマトリックス状に配置して形成される。
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置を示す断面図である。この画像表示装置1は、画像表示パネル2のパネル面(視聴者側面)に、感圧接着剤等による粘着剤層4により光学フィルム3が貼り付けられて保持される。ここで画像表示パネル2は、自発光素子による画像表示パネルである。より具体的に、画像表示パネル2は、有機EL素子による画像表示パネルであり、カラー画像の表示に係る赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域でそれぞれ発光して、これら赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域の自然光による出射光をそれぞれ出射する赤色、緑色、青色の画素をマトリックス状に配置して形成される。
光学フィルム3は、円偏光板の機能により外来光の反射防止を図る反射防止フィルムであり、図示しないセパレータフィルムを剥離して粘着剤層4を露出させた後、この粘着剤層4により画像表示パネル2のパネル面に貼り付けられて保持される。なお感圧接着剤による粘着剤層4に代えて例えば紫外線硬化性樹脂等の各種の接着剤、粘着剤により光学フィルム3を配置してもよい。
なおこの実施形態において、画像表示装置1は、光学フィルム3の画像表示パネル2とは逆側面に、表面の微細凹凸形状により反射防止を図る反射防止フィルム、又は少なくとも屈折率1.20以上1.40以下の低屈折率層及び屈折率1.60以上2.00以下の高屈折率層の2層の積層構造により反射防止を図る反射防止フィルム(いわゆるARフィルムである)11が積層されて設けられ、これにより一段と反射防止を図ることができるように構成される。なおこの反射防止フィルム11にあっては、必要に応じて省略してもよい。
光学フィルム3は、透明フィルム材による基材6に、直線偏光板7、1/4波長板8、正Cプレート9、反射層10が積層されて形成される。ここで基材6は、この種の光学フィルムに適用可能な各種の透明フィルム材を広く適用することができるものの、この実施形態ではTAC(トリアセチルセルロース)による透明フィルム材が適用され、視聴者側面にハードコート層6Aが設けられる。
直線偏光板7は、透過軸方向と直交する方向の直線偏光成分を吸収するいわゆるシート・ポラライザー型の偏光子であり、ポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素等を含浸させた後、延伸して直線偏光板としての光学的機能を担う光学的機能層7Aが作製される。直線偏光板7は、この光学的機能層7Aが直接基材6に保持されて配置されるものの、TAC等による透明フィルム材による基材によりこの光学的機能層7Aを挟持して基材6に保持するようにしてもよい。また光学的機能層7Aの画像表示パネル2側面に、別途、TAC等による透明フィルム材による基材を配置してもよい。
1/4波長板8は、透過光に1/2波長の位相差を付与する1/2波長位相差層8Aと、透過光に1/4波長の位相差を付与する1/4波長位相差層8Bとの積層により構成され、この1/2波長位相差層8A、1/4波長位相差層8Bがそれぞれ硬化した液晶材料により作製される。1/4波長板8は、この1/2波長位相差層8Aと1/4波長位相差層8Bとの遅相軸方向が、直線偏光板7の透過軸方向に対して時計方向及び反時計方向にそれぞれ15度及び75度の角度を成すように配置され、これにより直線偏光板7の透過光に対して逆分散の波長特性により機能するように構成される。
正Cプレート9は、この画像表示装置1の表示画面について、斜め方向から見た特性を正面方向から見た特性に近づけて視野角特特性を改善する目的で設けられる。
これら1/2波長位相差層8A、1/4波長位相差層8B、正Cプレート9は、それぞれ転写用の光学フィルムである転写フィルムに作製された1/2波長位相差層8A、1/4波長位相差層8B、正Cプレート9を転写法により直線偏光板7に順次転写して作製され、又はそれぞれ転写フィルムに作製された1/2波長位相差層8A、1/4波長位相差層8B、正Cプレート9を転写法により積層して1/2波長位相差層8A、1/4波長位相差層8B、正Cプレート9の積層体を作製した後、この積層体を転写法により直線偏光板に転写して作製される。なお転写法により1/2波長位相差層8A、1/4波長位相差層8B、正Cプレート9の積層体に係る一部構成を積層した後、転写法を利用してこの一部構成の積層体と残りの部材とを直線偏光板7に順次積層するようにしてもよい。
1/4波長板8は、逆波長分散性を備えた液晶材料による位相差層によって単層により作製してもよく、さらには逆波長分散性を有する光学フィルムを用いて作製してもよい。具体的には、逆波長分散性を有する帝人社製ピュアエース、あるいは特表2010−522892号公報、特開2006−243470号公報、特開2007−243470号公報、特開2009−75494号公報、特開2009−62508号公報、特開2009−179563号公報、特開2009−242717号公報、特開2009−242718号公報、特許第4222360号公報、特許第4186981号公報、などに記載されている液晶化合物が例示できる。
コレテステリック液晶のらせん軸は概ね基板に対して垂直方向を向いているため、斜めから観察したとき色相が変化する。そこで1/4波長板8は、位相差値を設計することで、コレステリック液晶特有の斜めからの色味変化を緩和することが可能である。
具体的には、1/4波長板8は、逆波長分散の波長分散性であって、正面位相差を測定波長550nmで130nmから150nmにすることが好ましく、135nmから145nmにすることがより好ましい。遅相軸は偏光板の吸収軸に対して、45度もしくは135度に設計する。このとき外光反射防止機能を付与するため、ポジティブCプレートの厚み方向の位相差Rth(C)として、1/4波長板が有する厚み方向のRth(A)としたときに測定波長590nmで、|Rth(A)+Rth(C)|≦30nmであることが好ましく、|Rth(A)+Rth(C)|≦20nmであることがより好ましい。逆波長分散の波長分散性は測定波長λの位相差値をRe(λ)として、Re(450)/Re(550)が0.83から0.92であることが好ましく、0.85から0.89であることがより好ましい。Re(650)/Re(550)が1.00から1.18であることが好ましく、1.02から1.10であることがより好ましい。
正分散波長特性を有する1/2波長位相差層8Aと1/4波長位相差層8Bとの2層により1/4波長板8を構成する場合、1/2波長位相差層8Aの位相差は正面位相差を測定波長550nmで220nmから290nmにすることが好ましく、230nmから275nmにすることがより好ましい。1/4波長位相差層8Bの位相差は正面位相差を測定波長550nmで100nmから150nmにすることが好ましく、110nmから140nmにすることがより好ましい。1/2波長位相差層8Aと1/4波長位相差層8Bとは同じ材料を適用することが好ましい。1/2波長位相差層8Aと1/4波長位相差層8Bの遅相軸の組み合わせは偏光板の吸収軸に対してそれぞれ15度±5度以内と75度±5度以内とに設定することが好ましい。波長分散性は測定波長λの位相差値をRe(λ)として、Re(450)/Re(550)が1.01から1.17であることが好ましく、1.05から1.13であることがより好ましい。Re(650)/Re(550)が0.90から0.99であることが好ましく、0.93から0.97であることがより好ましい。このとき外光反射防止機能を付与するため、ポジティブCプレートの厚み方向の位相差Rthは測定波長590nmで−140nmから−40nmであることが好ましい。
なおここで転写法は、例えば基材の上に所望の層を形成する場合に、この層を直接当該基材上に形成するのでは無く、一旦、離型性の支持体上に剥離可能に該層を積層形成して転写体(転写フィルム)を作製した後、工程、需要等に応じて、該支持体上に形成した層を、最終的に該層を積層すべき基材(被転写基材)上に接着、積層し、その後、該支持体を剥離除去することにより、該基材上に所望の層を形成する方法である。
このように直線偏光板7、1/4波長板8、正Cプレート9を画像表示パネル2のパネル面に配置する場合、図2に示すように、自然光による外来光L1は、直線偏光板7により直線偏光に変換された後、1/4波長板8により円偏光に変換される。なおこの図2においては、矢印によりこの自然光及び円偏光を示す。この円偏光による外来光L1は、画像表示パネル2のパネル面で反射して偏光面の回転方向が逆転し、その結果、1/4波長板8を透過して直線偏光板7により遮光される方向の直線偏光に変換され、続く直線偏光板7により遮光され、その結果、外部への出射が著しく抑制されて反射防止が図られる。
しかしながら単純に、画像表示パネル2のパネル面に直線偏光板7、1/4波長板8、正Cプレート9を配置しただけの場合、赤色、緑色、青色の各画素から出射される赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域の出射光LR、LG、LBにあっては、画像表示パネル2が自発光素子である有機EL素子による画像表示パネルであり、各画素から自然光により出射されることにより、直線偏光板7で遮光されて約1/2の光量が吸収されることになり、その結果、出射光量が著しく低下することになる。
このためこの実施形態では、反射層10が設けられ、赤色、緑色、青色の各画素から出射される赤色、緑色、青色の出射光LR、LG、LBの波長帯域であって、直線偏光板7で遮光される直線偏光成分に対応する円偏光成分を選択的に画像表示パネル2に向けて反射し、これにより出射光量の低下を防止する。
すなわちこの場合、図3に示すように、赤色、緑色、青色の各画素からの出射光LR、LG、LBは、自然光であることにより、回転方向が逆向きである2種類の円偏光の合成光により画像表示パネル2から出射されていることになり、この2種類の円偏光のうちの一方の円偏光成分L2が反射層10、正Cプレート9、1/4波長板8、直線偏光板7を透過して出射される。また残る1種類の円偏光成分L3は、反射層10で選択的に反射された後、画像表示パネル2のパネル面で反射して偏光面の回転方向が逆転し、その後、反射層10、正Cプレート9、1/4波長板8、直線偏光板7を透過して出射される。これにより単純に、画像表示パネル2のパネル面に直線偏光板7、1/4波長板8、正Cプレート9を配置しただけの場合に比して、この場合、各画素からの出射光は格段的に効率良く出射されることになり、出射光量の低下を防止することができる。
これに対して外来光L1は、直線偏光板7により直線偏光に変換された後、1/4波長板8により円偏光に変換され、画像表示パネル2のパネル面で反射して偏光面の回転方向が逆転し、反射層10に入射することになる。ここで画像表示パネル2の出射光は、各画素から出射される赤色、緑色、青色の限られた波長帯域の出射光であるのに対して、このようにして反射層10に入射する外来光L1は、これら赤色、緑色、青色の波長帯域を含む広い波長帯域の入射光である。これにより画像表示パネル2のパネル面で反射した外来光L1は、赤色、緑色、青色の各画素からの出射光LR、LG、LBに対応する波長帯域の成分L1Bが選択的に反射層10で反射されるものの、残りの殆んどの成分は反射層10を透過して1/4波長板8に入射し、ここで直線偏光に変換されて直線偏光板7により遮光される。これにより反射防止機能を充分に確保することができる。
しかしながらこのように赤色、緑色、青色の各画素からの出射光LR、LG、LBに対応する波長帯域のみ、反射層10で反射する場合であっても、外来光の一部成分L1Bが反射層10で反射され、この反射された成分が画像表示パネル2のパネル面で反射した後、反射層10、正Cプレート9、1/4波長板8、直線偏光板7を順次透過して出射され、これにより反射防止機能を充分に確保できないことが判った。
そこでこの実施形態では、反射層10で反射に供する波長帯域を狭帯域化し、外来光の反射層10における反射を一段と低減し、これにより一段と反射防止機能を確保する。
ここでこの実施形態において、反射層10は(図1)、画像表示パネル2側より、画像表示パネル2の赤色画素からの出射光LRの赤色波長帯域について、直線偏光板7で遮光される直線偏光成分に対応する円偏光成分を選択的に反射する赤色反射層10R、画像表示パネル2の緑色画素からの出射光LGの緑色波長帯域について、直線偏光板7で遮光される直線偏光成分に対応する円偏光成分を選択的に反射する緑色反射層10G、画像表示パネル2の青色画素からの出射光LBの青色波長帯域について、直線偏光板7で遮光される直線偏光成分に対応する円偏光成分を選択的に反射する青色反射層10Bが順次設けられる。
ここでこれら反射層10R、10G、10Bは、コレステリック液晶による重合性液晶材料による液晶層により形成される。ここでコレステリック液晶による液晶層は、ヘリカルな分子配列に基づく特異な光学特性を示し、ヘリカル軸に平行に入射した光はコレステリック螺旋のピッチに対応する波長において、螺旋の回転方向に応じて一方の回転方向の円偏光成分を選択的に反射し、他方の回転方向の円偏光成分を透過するという、偏光面に応じた選択的な反射特性を示す。このコレステリック液晶層による選択反射の中心波長λはn・pにより表され、またこの選択反射の波長帯域(半値幅である)ΔλはΔn・pで表される。なおここでpはコレステリック液晶層の螺旋ピッチ、nは液晶の平均屈折率である。Δλ=Δn/n・λであるため、ΔλはΔn/nに依存する。液晶平均屈折率nは大きく値が変化しないことにより、実質Δnを制御することでΔλを設定する。なおΔnは液晶層の複屈折であり、液晶分子の長軸に平行及び垂直な方向の屈折率の差(ne−no)で表される。なお本発明におけるΔnの具体的な算出方法は、始めに、カイラル剤を加えることなく使用する液晶材料をホモジニアス配向させて配向固定したとき発現する550nmにおけるリタデーション(Re)を計測する。なおこの計測には例えば王子計測機器社製KOBRA−WRを使用することができる。次に作製したホモジニアス配向のサンプル厚み(d)を測定し、Re=Δn・dの関係式よりΔnを算出する。
ここで各画素からの出射光LR、LG、LBの波長帯域に対して、反射層10R、10G、10Bにおける反射帯域幅が狭くなると、反射層10R、10G、10Bにおいて各画素から出射光の損失が増大することになるものの、これとは逆に出射光LR、LG、LBの波長帯域に対して、反射層10R、10G、10Bにおける反射帯域幅が広くなると、十分に反射防止機能を確保できなくなる。また各画素の出射光LR、LG、LBの中心波長に対して、反射層10R、10G、10Bにおける反射帯域の中心波長がずれていると、各画素からの出射光の損失が増大することになる。
そこでこの実施形態では、画像表示パネル2から出射される赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域の出射光LR、LG、LBの中心波長に対して、反射層10R、10G、10Bにおける反射帯域の中心波長がそれぞれほぼ一致するように設定し、さらに赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域の出射光LR、LG、LBの半値幅が、反射層10R、10G、10Bにおける反射帯域の半値幅Δnとほぼ一致するように設定する。
より具体的に、画像表示パネル2から出射される赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域の出射光LR、LG、LBの中心波長と、対応する反射層10R、10G、10Bにおける反射帯域の中心波長との差分値は、その絶対値が30nm以下に設定されるものの、好ましくは、その絶対値が20nm以下に設定され、より好ましくは、その絶対値が10nm以下に設定される。なおここで出射光LR、LG、LBの中心波長は、各出射光LR、LG、LBのピーク光量により定義される半値幅の中心波長である。また反射帯域の中心波長は、反射率に係る半値幅の中心波長であり、反射率に係る半値幅は、反射率のピーク値の1/2の反射率を示す波長帯域幅である。
またさらに赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域の出射光LR、LG、LBの半値幅と、対応する反射層10R、10G、10Bにおける反射率の半値幅との差分値は、その絶対値が30nm以下に設定されるものの、好ましくは、その絶対値が20nm以下に設定され、より好ましくは、その絶対値が10nm以下に設定される。
より具体的に、この種の画像表示パネルにおいて、赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域の出射光LR、LG、LBは、一般的に、中心波長が624nm、525nm、458nmであり、それぞれ半値幅が約40nm、30nm、20nmである。これにより反射層10R、10G、10Bは、複屈折Δnが0.04≦Δn≦0.11を満足する液晶層を適用することにより、これらの条件を満足するように反射層10R、10G、10Bを作製することができる。
ここで反射層10R、10G、10Bは、コレステリック液晶に係る塗工液を塗工した後、乾燥硬化して作製される。この塗工液に係る組成物は、液晶材料と、この液晶材料に対して旋回性を有するカイラル剤とを含有する。またこの組成物は、レベリング剤、重合開始剤、添加剤等を含有してもよい。ここでこの複屈折Δnの条件を満足する液晶材料にあっては、逆分散波長特性を示す液晶材料を適用することができ、又はシクロヘキサン構造を有する液晶材料を適用することができる。
ここでこのような逆分散性を有する液晶材料としては、例えば、特表2010−522892号公報、特開2006−243470号公報、特開2007−243470号公報、特開2009−75494号公報、特開2009−62508号公報、特開2009−179563号公報、特開2009−242717号公報、特開2009−242718号公報、特許第4222360号公報、特許第4186981号公報、などに記載されている液晶化合物が例示できる。
またシクロヘキサン構造を有する液晶材料は、例えば特開2001−163833、特開2007−91612、特開2007−91796、特開2006−241403、特開2006−70080、特開2006−37005、特開2006−8928に記載された液晶材料の分子末端にアクリレート基などの重合性基を付与することにより作製したものもしくは特開2008−274204に記載された材料を適用することができる。
またカイラル剤は、BASF社製パリオカラーLC756を適用することができる。コレステリック液晶層は、このカイラル剤と液晶材料との比率を可変してコレステリック液晶層の螺旋ピッチpを調整し、中心波長、半値幅を調整することができる。
この実施形態において、反射層10は、対応する転写フィルムから転写法により反射層10R、10G、10Bの積層体を、基材6、直線偏光板7、1/4波長板8、正Cプレート9の積層体に転写して形成される。
〔転写フィルム〕
図4は、この反射層10の転写に供する光学フィルムである転写フィルムを示す図である。転写フィルム17は、基材15に配向層16、反射層10R、10G、10Bを順次作製して形成され、紫外線硬化性樹脂等による接着剤層により基材6、直線偏光板7、1/4波長板8、正Cプレート9の積層体に貼合された後、基材15を配向層16と一体に剥離して光学フィルム3が作製される。
図4は、この反射層10の転写に供する光学フィルムである転写フィルムを示す図である。転写フィルム17は、基材15に配向層16、反射層10R、10G、10Bを順次作製して形成され、紫外線硬化性樹脂等による接着剤層により基材6、直線偏光板7、1/4波長板8、正Cプレート9の積層体に貼合された後、基材15を配向層16と一体に剥離して光学フィルム3が作製される。
ここで基材15は、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂による透明フィルム材が適用されるものの、PETフィルム材に代えて、TAC(Triacetylcellulose)フィルム材、COP(Cyclo Olefin Polymer)フィルム材等、この種のフィルム材に適用される各種透明フィルム材を広く適用することができる。
配向層16は、光配向の手法により配向能が付与される光配向層により構成される。より具体的に、配向層16は、例えば光2量化型の材料を使用した光配向層により構成されるものの、光2量化型の材料に限らず、種々の光配向層材料を広く適用することができる。なおこの光2量化型の材料については、「M.Schadt, K.Schmitt, V. Kozinkov and V. Chigrinov : Jpn. J. Appl.Phys., 31, 2155 (1992)」、「M. Schadt, H. Seiberle and A. Schuster : Nature, 381, 212 (1996)」等に開示されている。配向層16は、この配向層16に係る塗工液を塗工して乾燥させた後、直線偏光による紫外線の照射により作製される。なお配向層16は、微細なライン状凹凸形状の賦型処理により作製してもよく、基材15の表面に形成したポリイミド膜等のラビング処理により、又は基材15の表面の直接のラビング処理により、微細なライン状凹凸形状を作製して配向層16としても良い。
反射層10Rは、赤色波長帯域について上述した中心波長、半値幅の条件を満足する液晶材料による塗工液を塗工した後、乾燥、硬化して作製される。ここでこのようにして作製されたコレステリック液晶層は、その表面に配向規制力が発現する。これによりこの実施形態では、続いて緑色波長帯域について上述した中心波長、半値幅の条件を満足する液晶材料による塗工液を塗工した後、乾燥、硬化して緑色波長帯域に係る反射層10Gが作製される。また続いて、同様に青色波長帯域について上述した中心波長、半値幅の条件を満足する液晶材料による塗工液を塗工した後、乾燥、硬化して青色波長帯域に係る反射層10Bが作製される。
なおこれら赤色反射層10R、緑色反射層10G、青色反射層10Bの順序にあっては、必要に応じて入れ替えるようにしてもよい。
〔実施例〕
図5は、本発明の実施例及び比較例の計測結果を示す図表である。この図5において、参考例は、画像表示パネル2のみの特性であり、半値幅B、半値幅G、半値幅Rは、それぞれ青色画素、緑色画素、赤色画素からの出射光の半値幅であり、それぞれ20nm、30nm、40nmであった。
図5は、本発明の実施例及び比較例の計測結果を示す図表である。この図5において、参考例は、画像表示パネル2のみの特性であり、半値幅B、半値幅G、半値幅Rは、それぞれ青色画素、緑色画素、赤色画素からの出射光の半値幅であり、それぞれ20nm、30nm、40nmであった。
比較例1は、通常の正の波長分散特性による液晶材料(分子構造A)を使用してコレステリック液晶層による反射層10R、10G、10Bを作製し、正Cプレート、1/2波長位相差層及び1/4波長位相差層の積層による1/4波長板、直線偏光板と積層し、さらに反射防止フィルム11と積層して参考例に係る画像表示パネルのパネル面に配置した構成である。なおここでこのコレステリック液晶層は、複屈折Δnは、0.15であり、半値幅B、半値幅G、半値幅Rは、それぞれ60nm、70nm、80nmであった。
比較例2は、比較例1の構成において反射層10を省略した構成である。この図5の例では、この比較例2の出射光量を基準にして、この比較例2の出射光量に対する倍率により実施例、比較例の出射光量(輝度向上率)を示す。これにより比較例1の出射光量は、比較例2の1.67倍であった。比較例2は、反射層10を設けたことにより比較例1に比して輝度向上率が増大しているものの、外光反射率が増大していることを見て取ることができる。
なお分子構造Aは、BASF社製パリオカラーLC242であり、反射層10R、10G、10Bは、上記化合物の100重量部に対して、LC756をそれぞれ4.3重量部、5.1重量部、5.9重量部を加えたものをメチルエチルケトンにより固形分25%で溶解させ、さらに各溶液に開始剤イルガキュア907を4%加えて、再度溶解させ、PET基材上にミヤバー#8で塗工後、90度のオーブンにて1分間乾燥した後、UV硬化により作製した。
実施例1〜3は、それぞれシクロヘキサン構造を有する分子構造1、2、3の液晶材料によりコレステリック液晶層の反射層10R、10G、10Bを作製した例であり、実施例4は、逆分散の波長特性を備えた逆分散液晶1〜3によりコレステリック液晶層の反射層10R、10G、10Bを作製した例である。
反射層10R、10G、10Bは、上記化合物(分子構造1〜3)の100重量部に対して、LC756をそれぞれ4.3重量部、5.1重量部、5.9重量部を加えたものをメチルエチルケトンにより固形分25%で溶解させ、さらに各溶液に開始剤イルガキュア907を4%加えて、再度溶解させ、PET基材上にミヤバー#8で塗工後、90度のオーブンにて1分間乾燥した後、UV硬化により作製した。
また逆分散液晶1においては、特表2010−522892号公報記載の化合物(1)、RM(1)、RM(3)の混合物を5:3:2の配合比で配合した材料を、分子構造1〜3に係る化合物に代えて適用した点を除いて、実施例1〜3と同一に反射層10R、10G、10Bを作製した。
実施例1は、複屈折Δnが0.10であり、半値幅B、半値幅G、半値幅Rは、35nm、45nm、55nmであった。実施例2は、複屈折Δnが0.11であり、半値幅B、半値幅G、半値幅Rは、それぞれ40nm、50nm、60nmであった。また実施例3は、複屈折Δnが0.09であり、半値幅B、半値幅G、半値幅Rは、それぞれ30nm、40nm、50nmであった。これら実施例1〜3は、比較例1に比して外光反射率を低減して、比較例1とほぼ同等の輝度向上率を得ることができる。
実施例4は、複屈折Δnが0.05であり、半値幅B、半値幅G、半値幅Rは、それぞれ20m、30nm、40nmであった。実施例4は、実施例1〜3と同様に、比較例1に比して外光反射率を低減して、比較例1とほぼ同等の輝度向上率を得ることができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更することができる。
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更することができる。
すなわち上述の実施形態では、配向層の上に、順次、塗工液を塗工して硬化させることにより反射層10R、10G、10Bの積層構造を形成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、反射層の上に直接続く反射層の塗工液を塗工して硬化させる代わりに、それぞれ対応する配向層を作製した後、塗工液を塗工硬化して反射層を作製して、反射層10R、10G、10Bの積層構造を形成してもよい。また透明フィルム材による基材に配向層及び反射層を作製して転写フィルムによる3種類の光学フィルムを作製し、この転写フィルムを使用して反射層を順次転写することにより反射層10R、10G、10Bの積層構造を形成してもよい。
また上述の実施形態では、正Cプレートを備えてなる円偏光板による反射防止フィルムに、転写法により反射層を転写した後、画像表示パネルのパネル面に配置する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、透明フィルム材による基材に反射層を配置してなる光学フィルムを画像表示パネルのパネル面に順次配置した後、円偏光板による反射防止フィルムを配置する場合、さらには転写法を利用することなく反射層を設けた光学フィルムを円偏光板による反射防止フィルムと積層した後、画像表示パネルのパネル面に配置する場合等、種々の形態により配置する場合に広く適用することができる。
また上述の実施形態では、出射光が赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域である各画素に対応する3つの反射層について、それぞれ複屈折Δnを設定し、さらには中心波長、半値幅を設定する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必ずしもこれら3つの反射層の全てが上述の条件を満足するように設定する必要は無く、これら3つの反射層の一部のみ上述の条件を満足するように設定してもよい。
また上述の実施形態では、赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域の出射光を選択的に反射する3つの反射層10R、10G、10Bを積層する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必要に応じてこれら3つの反射層のうちの2層のみ又は1層のみを設けるようにしてもよい。またこの反射層の積層構造に対応するように、各画素の駆動の条件を設定するようにしてもよい。このようにして例えば青色波長帯域のみについて反射層10Bを設けるようにすれば、青色画素のみ駆動の条件を緩和することができ、これにより青色画素に係る有機EL素子の駆動条件を緩和することができる。ここで有機EL素子では短波長側で効率が低下することにより、長波長側に比して短波長側で駆動の条件が厳しいものの、このようにして青色波長帯域にのみ反射層10Bを設けることにより、青色画素の駆動の条件を緩和することができれば、有機ELパネルの信頼性、有機ELパネルを使用した画像表示装置の信頼性を一段と向上することができる。
1 画像表示装置
2 画像表示パネル
3 光学フィルム
4 粘着剤層
6 基材
6A ハードコート層
7 直線偏光板
7A 光学的機能層
8 1/4波長板
8A 1/4波長位相差層
8B 1/8波長位相差層
9 正Cプレート
10、10R、10G、10B 反射層
11 反射防止フィルム
15 基材
16 配向層
17 転写フィルム
2 画像表示パネル
3 光学フィルム
4 粘着剤層
6 基材
6A ハードコート層
7 直線偏光板
7A 光学的機能層
8 1/4波長板
8A 1/4波長位相差層
8B 1/8波長位相差層
9 正Cプレート
10、10R、10G、10B 反射層
11 反射防止フィルム
15 基材
16 配向層
17 転写フィルム
Claims (6)
- 少なくとも出射光が赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域である自発光素子による画素をマトリックス状に配置してなる画像表示パネルのパネル面に配置される光学フィルムにおいて、
入射する外来光を直線偏光により出射する直線偏光板と、
前記直線偏光板から入射する直線偏光の外来光を円偏光により出射する1/4波長板と、
前記1/4波長板から入射する円偏光の外来光を透過すると共に、前記1/4波長板から入射する円偏光の外来光に対して偏光面の回転方向が逆向きである円偏光であって、特定波長帯域の円偏光を反射する反射層とを備え、
前記反射層は、フィルム材による基材の上に、コレステリック液晶により形成されており、
前記コレステリック液晶による反射層は、
複屈折Δnが0.04以上0.11以下であり
前記特定波長帯域は、
前記特定波長帯域の中心波長と、前記画素からの出射光の中心波長との差分絶対値が、30nm以下であり、
前記特定波長帯域の半値幅と、前記画素からの出射光の半値幅との差分絶対値が、30nm以下であり、
前記反射層の液晶材料は、逆分散の波長特性の液晶材料であり、
前記1/4波長板は、逆波長分散の波長分散性である、
光学フィルム。 - 前記反射層の液晶材料は、分子構造に少なくともシクロヘキサン構造を有する液晶材料である
請求項1に記載の光学フィルム。 - 前記反射層が、
前記赤色波長帯域、緑色波長帯域、青色波長帯域にそれぞれ対応する複数の反射層である
請求項1から請求項2に記載の光学フィルム。 - 前記反射層の液晶材料は、分子構造に少なくともシクロヘキサン構造を有する液晶材料である
請求項1から請求項3までのいずれかに記載の光学フィルム。 - 低屈折率層と高屈折率層の少なくとも2層以上の積層により反射防止を図る反射防止フィルムが積層された
請求項1から請求項4までのいずれかに記載の光学フィルム。 - 前記画像表示パネルのパネル面に、請求項1から請求項5までのいずれかに記載の光学フィルムを配置した
画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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