JP2021036114A - 外構柱支持装置と外構柱支持方法 - Google Patents

外構柱支持装置と外構柱支持方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モルタル等の打設なしに短時間に設置でき、屋外の庭(土の地面)など基礎が脆弱な場所でも外構柱のぐらつきを防止することができる外構柱支持装置と外構柱支持方法を提供する。【解決手段】外構柱支持装置100が、中空管12と複数の接続部材14とを備える。中空管12は、外構柱10の下端部11の外面11aから半径方向外方に間隔を隔てた内寸法(内径D1)を有する。また、中空管12は、外構柱10の下端部11に作用する転倒モーメントMを圧密された土砂の地耐力fe’で支持可能な外寸法(外径D2と長さL)を有する。複数(4つ)の接続部材14は、外構柱10の下端部11と中空管12の内面12aとの間に位置し、内端面14aが下端部11の外面11aに密着し、外端14bが中空管12の内面12aに密着する。【選択図】図5

Description

本発明は、水栓柱など建物の外構に設けられる外構柱の支持装置と支持方法に関する。
外構とは、居住、生活する建物の外にある構造物を意味する。また、本発明において、外構柱とは、屋外に設置される柱状の部材、例えば水栓柱、庭園灯(ポールライト)、などを意味する。
従来、外構柱(例えば水栓柱)は、建物外壁、フェンス基礎等のコンクリートの側面にU型バンド等で固定されている。またこのようなコンクリート面が無いときは、外構柱(水栓柱)に根巻モルタルを施し、水栓柱を土中に支持している。
根巻モルタルは、外構柱の下端部の周りに矩形の型枠を設置し、その内側にモルタルを打設して硬化させたものである。しかし、外構柱の配管工事や結線工事が完了している場合、根巻モルタルを工事中の屋外で取り付ける必要がある。
この場合、工事中の平坦でない屋外で、モルタルを練り、運搬し、打設する必要が生じる。また、モルタルが硬化するまでは、外構柱と型枠を定位置に仮止めする必要があり、外構柱の設置に長時間を要していた。
これらの問題点を解決するために、例えば特許文献1が提案されている。
特許文献1の「水栓柱支持装置」は、竪筒体が、上端から水栓柱の下部を嵌込む孔部を有する。竪筒体はさらに、下部又は底部に設けられた配管用窓部と、安置用部材とを有する。安置用部材は、竪筒体の下端部から水平に突設されており、竪筒体を安定して設置する機能を有する。
特開平11−286972号公報
上述した特許文献1の「水栓柱支持装置」には、以下の問題点があった。
(1)安置用部材が載る基礎に安置用部材をアンカー等で固定する必要がある。そのため、屋外の庭(土の地面)など基礎が脆弱な場合、竪筒体を強固に固定できない。その結果、水栓柱に作用する外力で水栓柱がぐらつくおそれがある。
(2)竪筒体の孔部に上端から外構柱(この例で水栓柱)の下部を嵌込む必要がある。そのため、外構柱の配管工事や結線工事が完了している場合、工事のやり直しが必要となる。
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の第1の目的は、モルタル等の打設なしに短時間に設置でき、屋外の庭(土の地面)など基礎が脆弱な場所でも外構柱のぐらつきを防止することができる外構柱支持装置と外構柱支持方法を提供することにある。また第2の目的は、配管工事や結線工事が完了している場合でも工事のやり直しなしに外構柱を設置することができる外構柱支持装置と外構柱支持方法を提供することにある。
本発明によれば、屋外に鉛直に設置される柱状の外構柱の下端部を支持する外構柱支持装置であって、
前記下端部の外面から半径方向外方に間隔を隔てた内寸法を有する中空管と、
前記下端部と前記中空管の内面との間に位置し、内端面が前記下端部の前記外面に密着し外端が前記中空管の前記内面に密着した複数の接続部材と、を備え、
前記中空管は、前記外構柱の前記下端部に作用する転倒モーメントを圧密された土砂の地耐力で支持可能な外寸法を有する、外構柱支持装置が提供される。
また、本発明によれば、屋外に鉛直に設置される柱状の外構柱の下端部を支持する外構柱支持方法であって、
前記下端部の外面から半径方向外方に間隔を隔てた内寸法を有し、かつ前記外構柱の前記下端部に作用する転倒モーメントを圧密された土砂の地耐力で支持可能な外寸法を有する中空管を、前記下端部を内側に通して位置決めする中空管位置決め工程(A)と、
前記下端部と前記中空管の内面との間に、内端面が前記下端部の前記外面に密着し外端が前記中空管の前記内面に密着する複数の接続部材を挿入する接続部材挿入工程(B)と、
前記外構柱の前記下端部を地中に鉛直に位置決めし、前記下端部の前記外面と前記中空管との間と、前記中空管とこれを囲む地面との間とに、土砂を充填し、これを圧密する土砂圧密工程(C)と、を有する外構柱支持方法が提供される。
上記本発明の構成によれば、複数の接続部材が、外構柱の下端部と中空管の内面との間に位置し、その内端面が下端部の外面に密着し外端が中空管の内面に密着する。
この構成により、外構柱に作用する外力を複数の接続部材を介して中空管に伝達することができる。
また、中空管が、外構柱の下端部に作用する転倒モーメントを圧密された土砂の地耐力で支持可能な外寸法を有する。
この構成により、中空管に伝達された外力(例えば、外構柱の下端部に作用する転倒モーメント)を、複数の接続部材と中空管を介して圧密された土砂の地耐力で支持することができる。
従って、本発明の外構柱支持装置は、モルタル等を用いない乾式であり、モルタル等の打設なしに短時間に設置できる。また、土砂の地耐力に応じて中空管の外寸法が設定されているので、屋外の庭(土の地面)など基礎が脆弱な場所でも外構柱のぐらつきを防止することができる。
水栓柱の一例を示す断面図(A)と正面図(B)である。 庭園灯(ポールライト)の一例を示す正面図である。 根巻モルタルを用いた従来の水栓柱支持装置の説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。 本発明による第1実施形態の外構柱支持装置の説明図である。 図4のA部拡大図(A)とその平面図(B)である。 中空管の断面図(A)と側面図(B)である。 接続部材の説明図である。 本発明による第2実施形態の外構柱支持装置の説明図である。 本発明による第3、第4実施形態の外構柱支持装置の説明図である。 外構柱の上端に作用する水平荷重と中空管の外面に発生する土砂の地耐力との関係を示す図である。 従来の水栓柱支持装置(A)と本発明による外構柱支持装置(B)(C)の模式図である。 水平荷重と変位との関係を示す試験結果である。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、水栓柱1の一例を示す断面図(A)と正面図(B)である。
この例で、水栓柱1は、断面が正方形の外筒2と、その内側に設置された給水管3とを有する。外筒2は、例えばアルミニウム製であり、その上端はトップキャップ4で閉じられ、下端はエンドキャップ5で閉じられている。また、外筒2と給水管3の間には保温材6が充填されている。
給水管3の下端はエンドキャップ5を貫通して下方に延び、上端は給水口7に接続されている。給水口7は管用ねじが設けられており、ここに例えば蛇口(水栓)が取り付けられ、庭等の散水などに用いられる。
水栓柱1の寸法は、例えば断面が70mm×70mm、高さが900mm又は1200mmのものが一般的である。
図2は、庭園灯8(ポールライト)の一例を示す正面図である。
この例で、庭園灯8は、断面が正方形の外筒と、その内側に設置された配線(図示せず)とを有する。庭園灯8の上部には、周囲を照らす発光部が設置されている。
庭園灯8の寸法は、この例では断面が71mm×71mm、高さが752mmである。
本発明において、外構柱10は、水栓柱1又は庭園灯8である。なお外構柱10は、この例に限定されず、「屋外に設置される柱状の部材」であればよい。また、外構柱10の寸法及び形状も上述の例に限定されない。
以下、外構柱10が水栓柱1である場合を説明する。
図3は、根巻モルタル9を用いた従来の水栓柱支持装置の説明図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。
根巻モルタル9は、モルタル製であり、その中心に水栓柱1の下端部が埋設されている。
根巻モルタル9の寸法は、この例で、平面寸法が200mm×200mmの正方形であり、高さは280mmである。水栓柱1の上端は、地表面GLから600mmに位置し、根巻モルタル9の全体が地中に埋設されている。
水栓柱1には、給水口7に取り付けた散水用ホースを人が引っ張ったときに、約85Nの水平荷重Pが作用する。また人が誤ってぶつかったときに、約310Nの水平荷重Pが作用する。従って、水栓柱1の頂部に、これらの水平荷重Pが作用したときに、水栓柱1がぐらつかないことが好ましい。
上述した根巻モルタル9を用いた従来の水栓柱支持装置の場合、根巻モルタル9の周囲は埋戻した土を用い、足で踏み固めて使用している。
後述する実施例で、赤黒土を用い足で踏み固めた場合の推定地耐力(横方向地耐力)は、平均35kN/m程度であった。
また、この場合、水栓柱1の頂部に310Nの水平荷重Pを作用させたときの頂部の変位は約18〜23mmであった。
図4は、本発明による第1実施形態の外構柱支持装置100の説明図である。
この図において、外構柱10は水栓柱1であり、水栓柱1の下端から下方に延びる給水管3に管継手を介して別の給水管3が接続されている。
外構柱支持装置100は、屋外に鉛直に設置される柱状の外構柱10(この例で水栓柱1)の下端部11を支持する。
図5は、図4のA部拡大図(A)とその平面図(B)である。
この図において、外構柱支持装置100は、中空管12と複数の接続部材14とを備える。
中空管12は、外構柱10の下端部11の外面11aから半径方向外方に間隔を隔てた内寸法(この例で内径D1)を有する。
また、中空管12は、外構柱10の下端部11に作用する転倒モーメントMを圧密された土砂18の地耐力fe’で支持可能な外寸法(この例で外径D2と長さL)を有する。外寸法の設定方法については後述する。
複数(この例で4つ)の接続部材14は、外構柱10の下端部11と中空管12の内面12aとの間に位置し、内端面14aが下端部11の外面11aに密着し、外端14bが中空管12の内面12aに密着するようになっている。
この構成により、外構柱10に作用する外力を複数の接続部材14を介して中空管12に伝達することができる。
図6は、中空管12の断面図(A)と側面図(B)である。
この例で、中空管12は、内径D1、外径D2、長さLの中空円管である。中空管12の内寸法(すなわち内径D1)は、好ましくは、外構柱10を内側に通してその上端10aから下端部11まで移動可能な大きさを有する。
図7は、接続部材14の説明図であり、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)はC−C矢視図である。
この例で、4つの接続部材14は、同一であり、図5に示すように、それぞれ使用時に鉛直方向に延びる平板(この例で金属板15)からなる。
接続部材14(金属板15)の内端面14aが、外構柱10の下端部11の外面11aを把持するように平面視(図7B参照)で2方向に折り曲げられている。
すなわち、図7(A)において、矩形の金属板15の下方部分15bに複数(この例で3つ)のスリット15cを設け、スリット15cで分割された複数(この例で4つ)の下方部分15b(以下、「分割片」と呼ぶ)を交互に反対方向に折り曲げている。
この場合、2方向に折り曲げられた分割片の内端面14aのなす角度は、中空管12の四隅に密着するように、この例では約90度に設定されている。なおこの角度は、90度に限定されず、中空管12に密着する限りで、自由に設定することができる。
また、外端14bの位置は、4つの接続部材14が外構柱10の下端部11と中空管12の内面12aとの間に位置し、内端面14a(4つの分割片)が下端部11の外面11aに密着した状態で、外端14bが中空管12の内面12aに密着するように設定されている。
この構成により、外構柱10に作用する外力を内端面14aと外端14bを介して中空管12に伝達することができる。
なお、金属板15の下方部分15bの分割数は、この例では4つであるが、中空管12の四隅に密着する限りで、3以下でも5以上でもよい。
図5において、中空管12の長さLと接続部材14の長さ(使用時の上下方向長さ)は、実質的に同一であるが、相違してもよい。
またこの図において、中空管12の全体が地表面GLより下に埋設され、中空管12の上端高さは、地表面GLと実質的に同一である。しかし、中空管12の上端高さは、地表面GLと相違してもよい。
図5において、下端部11の外面11aと中空管12との間と、中空管12とこれを囲む地面との間とに、圧密された土砂18を有する。土砂18は、例えば、外構工事に適した良質土(赤黒土、山砂、等)であり、圧密により40〜60kN/mの推定地耐力を有するものを用いることが好ましい。
図8は、本発明による第2実施形態の外構柱支持装置100の説明図である。
この例において、中空管12の上端高さは、地表面GLよりも下方に設定されている。また、外構柱10の下端10bは、中空管12の中間に位置している。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。
図9は、本発明による第3、第4実施形態の外構柱支持装置100の説明図である。
図9(A)は、第3実施形態図であり、中空管12が中空矩形管である例を示している。また、図9(B)は、第4実施形態図であり、外構柱10の断面が円形である例を示している。
なお、中空管12は、中空矩形管又は中空円管に限定されず、その他の形状、例えば、多角形管、楕円管であってもよい。
また、外構柱10の下端部11の断面形状は、上述の例では矩形又は円形であるが、本発明はこれらに限定されず、その他の形状であってもよい。
また、接続部材14は、上述の例では、折り曲げた平板(金属板15)であるが、外構柱10と中空管12の間(隙間)に内端面と外端を密着して挿入できる限りで、その他の形状(例えば、複数に分割されたドーナツ形状)であってもよい。
本発明による外構柱支持方法は、上述した外構柱支持装置100を用い、屋外に鉛直に設置される柱状の外構柱10の下端部11を支持する方法である。
本発明の外構柱支持方法は、中空管位置決め工程(A)、接続部材挿入工程(B)、及び土砂圧密工程(C)を有する。
中空管位置決め工程(A)では、上述した中空管12を、外構柱10の下端部11を内側に通して位置決めする。
中空管12は、下端部11の外面11aから半径方向外方に間隔を隔てた内寸法を有し、かつ外構柱10の下端部11に作用する転倒モーメントMを圧密された土砂18の地耐力fe’で支持可能な外寸法を有する。
なお地耐力fe’とは、地盤の(短期)横方向地耐力を意味する。鉛直方向地耐力をfeとすると、以下の関係がある。
fe’≒fe×2/3
接続部材挿入工程(B)では、下端部11と中空管12の内面12aとの間に、複数の接続部材14を挿入する。
接続部材14は、内端面14aが下端部11の外面11aに密着し、外端14bが中空管12の内面12aに密着する。
土砂圧密工程(C)では、外構柱10の下端部11を地中に鉛直に位置決めし、下端部11の外面11aと中空管12との間と、中空管12とこれを囲む地面との間とに、土砂18を充填し、これを圧密する。
外面11aと中空管12との間と、中空管12とこれを囲む地面との間の圧密による土砂18の地耐力fe’は、実質的に同等であるのがよい。この構成により、地耐力fe’の差に起因する中空管12の変形を防止することができる。
なお、中空管12の内側の土砂18は、接続部材14の面外変形を防止する機能と、外構柱10から中空管12に作用する力の一部を伝達して、接続部材14の面内応力を低減する機能とを有する。
上述した本発明の実施形態によれば、複数の接続部材14が、外構柱10の下端部11と中空管12の内面12aとの間に位置し、その内端面14aが下端部11の外面11aに密着し外端14bが中空管12の内面12aに密着する。
この構成により、外構柱10に作用する外力を複数の接続部材14を介して中空管12に伝達することができる。
また、中空管12が、外構柱10の下端部11に作用する転倒モーメントMを圧密された土砂18の地耐力fe’で支持可能な外寸法を有する。
この構成により、中空管12に伝達された外力(例えば、外構柱10の下端部11に作用する転倒モーメントM)を、複数の接続部材14と中空管12を介して圧密された土砂18の地耐力fe’で支持することができる。
従って、本発明の外構柱支持装置100は、モルタル等を用いない乾式であり、モルタル等の打設なしに短時間に設置できる。また、土砂18の地耐力fe’に応じて中空管12の外寸法が設定されているので、屋外の庭(土の地面)など基礎が脆弱な場所でも外構柱10のぐらつきを防止することができる。
なお、外構柱10の配管工事又は配線工事が完了し、下端部11が地面より掘下げられた空洞内に位置している場合、中空管位置決め工程(A)において、中空管12を、外構柱10の上端10aから下端部11まで移動させる。
この方法により、配管工事や結線工事が完了している場合でも工事のやり直しなしに本発明の外構柱支持装置100を設置することができる。
図10は、外構柱10の上端10aに作用する水平荷重Pと中空管12の外面12bに発生する土砂18の地耐力fe’との関係を示す図である。
この図において、中空管12の外寸法は外径D2、長さLであり、外構柱10の全長はHである。また、外構柱10の下端10bと中空管12の下端との高さが一致しているものとする。
外構柱10の下端部11に作用する転倒モーメントMは、外構柱10の下端10bを中心として、式(1)で示される。
M=P×H・・・(1)
一方、地盤内には転倒モーメントMに対向して、自重による抵抗モーメントM1と、側圧抵抗モーメントM2が発生する。
従って、転倒モーメントMで外構柱10がぐらつかないためには、式(2)が満たされる必要がある。
M<M1+M2・・・(2)
ここで、自重による抵抗モーメントM1は、側圧抵抗モーメントM2に比較して小さい(例えば、M1:M2≠22:170〜14:280)。そこで、M1を無視すると、式(3)が得られる。
M<M2・・・(3)
一方、側圧抵抗モーメントM2は、式(4)で示される。
M2≧(側面積)×(横方向地耐力)×(下端からの作用距離)
=(D2×L)×(fe’)×(L×1/3)
=(1/3)×D2×L×fe’・・・(4)
以上より、式(5)が得られる。
P×H<(1/3)×D2×L×fe’・・・(5)
上述した実施形態において、P=85N、D2=216mm、L=247mm、H=900mmと場合、式(5)から、fe’>17.4kN/mとなる。
すなわち、この例で、17.4kN/mの推定地耐力(横方向地耐力)まで圧密することで、外構柱10のぐらつきを防止できることがわかる。
図11は、従来の水栓柱支持装置(A)と本発明による外構柱支持装置(B)(C)の模式図である。
この図において、(B)は、本発明の第1実施形態であり、(C)は、本発明の第2実施形態である。すなわち、(B)では、中空管12の全体が地表面GLより下に埋設され、中空管12の上端高さは、地表面GLと実質的に同一である。また、(C)では、中空管12の上端高さは、地表面GLよりも下方に設定されている。また、外構柱10の下端10bは、中空管12の中間に位置している。
従来例(A)では、根巻モルタル9の寸法は200mm×200mm×280mmの立方体である。本発明では、従来例(A)に近い寸法の直径216mm×283mmの円筒形である。
図11に示した(A)(B)(C)の外構柱10の上端10aに水平荷重Pを負荷し、その際の上端10aの水平変位を計測した。
なお、従来例の根巻モルタル9の周囲の土は、従来と同様に足で踏み固めて使用した。この結果、赤黒土を用い足で踏み固めた場合の推定地耐力(横方向地耐力)は、平均35kN/m程度であった。
一方、本発明の中空管12の周囲の土は、足で踏み固めた後、桟木等を用いて圧密した。この結果、圧密後の推定地耐力(横方向地耐力)は、45〜59kN/m程度であった。
図12は、水平荷重Pと水平変位との関係を示す試験結果である。この図において、縦軸は水平荷重(N)、横軸は水平変位(mm)、図中のA,B,Cは、図11に示した従来例(A)と本発明(B)(C)、図中の矢印は荷重の上昇時と下降時である。
図12から、Aの変位が最も大きく、次いでC,Bの順で変位が大きいことがわかる。
言い換えれば、この結果から、本発明の外構柱支持装置100は、実質的な外寸法が従来例(A)と同じであるにも関わらず、従来よりも水平荷重Pに対する変位が小さく、外構柱10のぐらつきを防止することができることがわかる。
なお、試験結果から、地耐力fe’が変位に大きく影響することがわかる。推定地耐力は、この例では、土中のコーン貫通抵抗を測定し、換算係数を用いて求めている。
従って、予め推定地耐力を求め、これに応じて、中空管12の外寸法を設定することで、屋外の庭(土の地面)など基礎が脆弱な場所でも、外構柱10のぐらつきを防止することができるといえる。
また、図12から、過大な水平荷重Pを受けて外構柱10が大きく変位すると、除荷しても、大きな変位が残ることがわかる。
しかし、上述したように、変位を元に戻し、桟木等を用いて圧密することで、推定地耐力を高めて、元の状態に容易に復帰させることができる。
なお、本発明の範囲は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
D1 内径、D2 外径、fe 鉛直方向地耐力、
fe’ 地耐力(横方向地耐力)、GL 地表面、H 全長、L 長さ、
M 転倒モーメント、M1 抵抗モーメント、M2 側圧抵抗モーメント、
P 水平荷重、1 水栓柱、2 外筒、3 給水管、4 トップキャップ、
5 エンドキャップ、6 保温材、7 給水口、8 庭園灯(ポールライト)、
9 根巻モルタル、10 外構柱、10a 上端、10b 下端、
11 下端部、11a 外面、12 中空管、12a 内面、12b 外面、
14 接続部材、14a 内端面、14b 外端、15 金属板、
15b 下方部分、15c スリット、18 土砂、
100 外構柱支持装置

Claims (8)

  1. 屋外に鉛直に設置される柱状の外構柱の下端部を支持する外構柱支持装置であって、
    前記下端部の外面から半径方向外方に間隔を隔てた内寸法を有する中空管と、
    前記下端部と前記中空管の内面との間に位置し、内端面が前記下端部の前記外面に密着し外端が前記中空管の前記内面に密着した複数の接続部材と、を備え、
    前記中空管は、前記外構柱の前記下端部に作用する転倒モーメントを圧密された土砂の地耐力で支持可能な外寸法を有する、外構柱支持装置。
  2. 前記中空管の前記内寸法は、前記外構柱を内側に通してその上端から前記下端部まで移動可能な大きさを有する、請求項1に記載の外構柱支持装置。
  3. 前記接続部材は、使用時に鉛直方向に延びる平板であり、前記内端面が、前記下端部の前記外面を把持するように平面視で2方向に折り曲げられている、請求項1に記載の外構柱支持装置。
  4. 前記下端部の前記外面と前記中空管との間と、前記中空管とこれを囲む地面との間とに、圧密された土砂を有する、請求項1に記載の外構柱支持装置。
  5. 前記中空管は、中空矩形管又は中空円管である、請求項1に記載の外構柱支持装置。
  6. 前記外構柱は、水栓柱又は庭園灯であり、
    前記下端部の断面形状は、矩形又は円形である、請求項1に記載の外構柱支持装置。
  7. 屋外に鉛直に設置される柱状の外構柱の下端部を支持する外構柱支持方法であって、
    前記下端部の外面から半径方向外方に間隔を隔てた内寸法を有し、かつ前記外構柱の前記下端部に作用する転倒モーメントを圧密された土砂の地耐力で支持可能な外寸法を有する中空管を、前記下端部を内側に通して位置決めする中空管位置決め工程(A)と、
    前記下端部と前記中空管の内面との間に、内端面が前記下端部の前記外面に密着し外端が前記中空管の前記内面に密着する複数の接続部材を挿入する接続部材挿入工程(B)と、
    前記外構柱の前記下端部を地中に鉛直に位置決めし、前記下端部の前記外面と前記中空管との間と、前記中空管とこれを囲む地面との間とに、土砂を充填し、これを圧密する土砂圧密工程(C)と、を有する外構柱支持方法。
  8. 前記外構柱が、配管工事又は配線工事が完了し前記下端部が地面より掘下げられた空洞内に位置している場合、前記中空管位置決め工程(A)において、前記中空管を、前記外構柱の上端から前記下端部まで移動させる、請求項7に記載の外構柱支持方法。
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