以下、図面を参照しながら、撮像モジュール及び撮像装置の実施形態について詳細に説明する。なお、本願に係る撮像モジュール及び撮像装置は、以下に示す実施形態によって限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る撮像装置10の構成の一例を示す図である。撮像装置10は、例えば、医療用の内視鏡として用いられ、被検体の体内を撮像する装置である。例えば、撮像装置10は、超小型の内視鏡として用いられる。
図1に示すように、撮像装置10は、カメラヘッド20と、カメラコントロールユニット(Camera Control Unit(CCU))40と、これらを接続する電気ケーブル50とを備える。撮像装置10は、カメラヘッド20と、カメラコントロールユニット40とが分離したヘッド分離型の撮像装置である。
カメラヘッド20は、被検体の体内を撮像し、撮像した結果得られた画像信号を、電気ケーブル50を介してカメラコントロールユニット40に送信する。撮像装置10が医療用の内視鏡として用いられる場合には、カメラヘッド20は、被検体に挿入される円筒形状のスコープ(不図示)内に設けられる。例えば、このような内視鏡のスコープの直径は、1mmである。このため、カメラヘッド20は、このようなスコープ内に設けられることが可能なように、全体として細長に構成されている。カメラヘッド20は、撮像モジュールの一例である。カメラヘッド20の詳細については後述する。
カメラコントロールユニット40は、カメラヘッド20から送信される画像信号を処理する。カメラコントロールユニット40は、インターフェース(Interface(IF))回路40aと、メモリ40bと、プロセッサ40cと、ドライバ40dと、コントローラ40eと、電源回路40fとを備える。
インターフェース回路40aは、電気ケーブル50を介して、カメラヘッド20との間で各種の信号及びデータの送受信を行うためのインターフェースである。
メモリ40bは、例えば、不揮発性メモリである。メモリ40bは、例えば、シリアルEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)である。メモリ40bには、カメラヘッド20の設定データ及び補正データ等が記憶されている。
プロセッサ40cは、画像処理用のプロセッサである。プロセッサ40cは、コントローラ40eによる制御を受けて、カメラヘッド20から送信される画像信号に各種の補正等の画像処理(例えば、ノイズ補正、ホワイトバランス、γ補正等の画像処理)を施す。そして、プロセッサ40cは、各種の画像処理が施された画像信号を不図示の出力インターフェースを介して外部のディスプレイ60に出力する。これにより、ディスプレイ60は、プロセッサ40cから出力された画像信号に基づく画像を表示する。ディスプレイ60は、例えば、液晶ディスプレイ又はCRT(Cathode Ray Tube)である。
ドライバ40dは、カメラヘッド20の後述するイメージセンサ23を駆動させる駆動回路である。ドライバ40dは、コントローラ40eによる制御を受けて、イメージセンサ23の駆動方式及びフレームレートを変更する。また、ドライバ40dは、イメージセンサ23へ同期信号(例えば、垂直同期や水平同期のためのパルス信号)を送信する。ドライバ40dは、上述した同期信号をインターフェース回路40a及び電気ケーブル50を介してイメージセンサ23へ送信する。
コントローラ40eは、メモリ40bから補正データや設定データを読み出す。そして、コントローラ40eは、読み出した補正データや設定データに基づいて、プロセッサ40c及びドライバ40dを制御する。
電源回路40fは、外部電源に接続される。電源回路40fは、外部電源からの電力を所定の電圧に変換する。そして、電源回路40fは、所定の電圧に基づく電力を、カメラコントロールユニット40を構成する複数の回路(インターフェース回路40a、メモリ40b、プロセッサ40c、ドライバ40d及びコントローラ40e)に供給する。また、電源回路40fは、電力を、後述するイメージセンサ23に電気ケーブル50を介して供給する。
図2は、第1の実施形態に係るカメラヘッド20及び電気ケーブル50の構成の一例を示す図である。図2に示すように、カメラヘッド20は、レンズ用筐体21と、カバーガラス22と、イメージセンサ23と、フレキシブル回路基板24と、複数の半田26a,26bを備える。また、カメラヘッド20は、電気ケーブル50の配線50cとフレキシブル回路基板24とを電気的に接続に接続するための半田(不図示)も備える。また、カメラヘッド20は、電気ケーブル50の配線50dとフレキシブル回路基板24とを電気的に接続に接続するための半田26d(図7参照)も備える。また、カメラヘッド20内にも、電気ケーブル50の一部が存在するため、カメラヘッド20は、電気ケーブル50の一部も備えると言える。
レンズ用筐体21は、レンズ(不図示)を備える。このレンズは、レンズに入射された光を、イメージセンサ23の撮像面に結像する。
カバーガラス22は、イメージセンサ23の撮像面を保護する。カバーガラス22は、イメージセンサ23の後述する表面23fに設けられている。
イメージセンサ23は、例えば、CCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサ等の固体撮像素子である。イメージセンサ23は、複数の撮像素子(画素)が行列状に配置された撮像面を有する。複数の撮像素子のそれぞれは、光を受光することにより画像信号(電気信号)を発生し、発生した画像信号を、電気ケーブル50を介して、カメラコントロールユニット40に出力する。イメージセンサ23は、撮像部の一例である。
図3は、第1の実施形態に係るイメージセンサ23の側面図である。図4は、第1の実施形態に係るイメージセンサ23の裏面23eを示す背面図である。なお、イメージセンサ23の光の入射側の面を表面23fとし、表面23fとは反対側の面を裏面23eとする。
図3及び図4に例示するように、イメージセンサ23は、表面23f及び裏面23eを有する。イメージセンサ23は、略矩形状の部材である。例えば、表面23fは正面視で正四角形であり、裏面23eは背面視で正四角形である。表面23fの面積の方が、裏面23eの面積よりも大きい。
イメージセンサ23の表面23fには、複数の撮像素子が行列状に配置されている。すなわち、表面23f側に撮像面が存在する。この撮像面が、上述したレンズ用筐体21内のレンズに対向するように、イメージセンサ23が配置される。
イメージセンサ23の裏面23eには、複数(4つ)のパッド23a〜23dが設けられている。例えば、イメージセンサ23は、パッド23aを介して、画像信号を出力する。また、例えば、イメージセンサ23は、パッド23bに印加された基準電位を示す基準電圧、及び、パッド23cに入力された同期信号を基に各種の動作を行う。また、例えば、イメージセンサ23は、パッド23dを介して電力が供給されることにより、動作可能となる。
図5A〜5Cは、第1の実施形態に係るフレキシブル回路基板24の一例を示す図である。図5Aには、フレキシブル回路基板24の表面(正面)27を示す正面図が示されている。図5Bには、フレキシブル回路基板24の側面28を示す側面図が示されている。図5Cには、フレキシブル回路基板24の裏面(背面)29を示す背面図が示されている。なお、本実施形態では、フレキシブル回路基板24のイメージセンサ23と接続される側を表側とする。また、フレキシブル回路基板24の表側と反対側を裏側とする。フレキシブル回路基板24の2つの主面のうち、フレキシブル回路基板24の表側の面を表面27とする。また、フレキシブル回路基板24の表面27とは反対側の面、すなわち、裏側の面を裏面29とする。
フレキシブル回路基板24の形状は、正面視で略長方形状である。フレキシブル回路基板24は、可撓性を有する。フレキシブル回路基板24は、イメージセンサ23と電気ケーブル50とを電気的に接続する。なお、フレキシブル回路基板24が撮像装置10に実装される場合には図2に示すようにフレキシブル回路基板24が折り曲げられた状態で用いられるが、図5A〜5Cには、折り曲げられていない状態のフレキシブル回路基板24の一例が示されている。フレキシブル回路基板24は、配線基板の一例である。
図5A〜5Cに示すように、フレキシブル回路基板24は、下層から順に、補強部(補強層、補強部材)24d、ベース(ベース層)24a、配線(配線層)24b及びカバーレイ24cとなるように積層されている。このように、フレキシブル回路基板24は、配線層を含む積層構造体である。
フレキシブル回路基板24は、イメージセンサ23が接続される領域の背面に補強部24dが設けられ、補強部24dに隣接する領域であって、フレキシブル回路基板24を折り曲げる位置に対応する領域においてベース24a及びカバーレイ24cが除去されて配線24bのみによって構成されたフライングリード構造を有する。
図5A〜5Cに例示するように、フレキシブル回路基板24は、複数(2つ)の延在部24e_1,24e_2、接続部24e_3及び複数(2つ)の折曲部24e_4,24e_5を有する。
ここで、折曲部24e_4,24e_5は、フレキシブル回路基板24が撮像装置10に実装される際に折り曲げられる部分である。折曲部24e_4,24e_5は、上述したフレキシブル回路基板24を折り曲げる位置に対応する領域の部分であり、上述したフライングリード構造を有する。すなわち、折曲部24e_4,24e_5は、配線層単体で構成されている。
このため、折曲部24e_4,24e_5の厚み(厚さ)が、折曲部24e_4,24e_5に隣接する他の部分(延在部24e_1,24e_2及び接続部24e_3)の厚みよりも薄い。このため、折曲部24e_4,24e_5の曲げ強度(曲げ強さ)が、折曲部24e_4,24e_5に隣接する他の部分の曲げ強度よりも低い。すなわち、フレキシブル回路基板24は、折曲部24e_4,24e_5に隣接する他の部分の曲げ強度よりも折曲部24e_4,24e_5の曲げ強度が低くなるように構成されている。この結果、折曲部24e_4,24e_5に隣接する他の部分よりも、折曲部24e_4,24e_5が折り曲げ易くなる。
これにより、第1の実施形態では、フレキシブル回路基板24全体のうち、局所的に折曲部24e_4,24e_5のみが折り曲げられる。このようにして折り曲げられた折曲部24e_4,24e_5の曲率半径は、フライングリード構造ではなく、ベース、配線及びカバーレイを備える折曲部が折り曲げられた場合の曲率半径よりも小さくなる。このため、フレキシブル回路基板24の外形が、イメージセンサ23の外形よりも外側に膨らむことを抑制することができる。したがって、第1の実施形態によれば、カメラヘッド20の小型化を図ることができる。延いては、撮像装置10の小型化も図ることができる。
図5Aに示すように、延在部24e_1と延在部24e_2とは、フレキシブル回路基板24を長手方向に二等分する線分24fであって、フレキシブル回路基板24の短手方向に平行な方向に延びる線分24fを対称軸として、線対称に設けられている。延在部24e_1,24e_2のそれぞれは、フレキシブル回路基板24が折り曲げられていない状態で、折曲部24e_4,24e_5のそれぞれから遠ざかる方向に延在している。延在部24e_1,24e_2のそれぞれには、折曲部24e_4,24e_5のそれぞれの一端が接続されている。
折曲部24e_4と折曲部24e_5も、延在部24e_1,24e_2と同様に、線分24fを対称軸として、線対称に設けられている。折曲部24e_4,24e_5がフライングリード構造を有するため(配線24bのみにより構成され、ベース24a及びカバーレイ24cの厚みがないため)、折曲部24e_4,24e_5の厚みは、非常に薄くなっている。例えば、折曲部24e_4,24e_5の厚みは、配線24b(図5B参照)の厚み(例えば、0.018mm)と同一である。折曲部24e_4の他端には、接続部24e_3の一端が接続されている。また、折曲部24e_5の他端には、接続部24e_3の他端が接続されている。すなわち、折曲部24e_4,24e_5は、接続部24e_3に隣接する。
第1の実施形態によれば、小さい力で容易に折曲部24e_4,24e_5を折り曲げることができることから、カメラヘッド20の組み立て時の作業性を向上させることができる。また、カメラヘッド20の組み立て時の作業性を向上させることができる結果、撮像装置10全体の組み立て時の作業性も向上させることができる。
接続部24e_3には、イメージセンサ23が実装される。すなわち、接続部24e_3は、イメージセンサ23と接続される。接続部24e_3の表面27は、イメージセンサ23が実装される領域(実装領域)を有する。この実装領域は、イメージセンサ23と接続される領域(接続領域)でもある。接続部24e_3の裏面29には、補強部24dが設けられる。
上述した延在部24e_1,24e_2、接続部24e_3及び折曲部24e_4,24e_5の構造の詳細については後述する。
ベース24aは、例えば、ポリイミドにより形成される。図5Bに示すように、ベース24aは、第1ベース24a_1、第2ベース24a_2及び第3ベース24a_3を有する。例えば、1枚のベースに対して、折曲部24e_4,24e_5に対応する部分を除去するレーザー加工を行う。その後、第1ベース24a_1、第2ベース24a_2及び第3ベース24a_3の外形をカットするレーザー加工を行うことで、第1ベース24a_1、第2ベース24a_2及び第3ベース24a_3が得られる。ベース24aの厚みTH1は、例えば、0.025mmである。
図5Bに示すように、配線24bは、ベース24a上に積層される。配線24bは、例えば、銅等の導電性を有する金属により形成される。配線24bは、例えば、銅箔である。配線24bは、イメージセンサ23の複数のパッド23a〜23dのそれぞれと、電気ケーブル50の後述する複数の配線50a〜50dのそれぞれとを電気的に接続する。これにより、イメージセンサ23とカメラコントロールユニット40とが、電気ケーブル50を介して電気的に接続される。配線24bの厚みTH2は、例えば、0.018mmである。
図6は、第1の実施形態に係る配線24bの一例を示す図である。図6に示すように、配線24bは、複数(4つ)の第1配線24b_1、第2配線24b_2、第3配線24b_3及び第4配線24b_4を備える。
第1配線24b_1と第4配線24b_4とは、線分24fを対称軸として、線対称に設けられている。同様に、第2配線24b_2と第3配線24b_3も、線分24fを対称軸として、線対称に設けられている。
また、第1配線24b_1と第2配線24b_2とは、フレキシブル回路基板24を短手方向に二等分する線分24gであって、フレキシブル回路基板24の長手方向に平行な方向に延びる線分24gを対称軸として、線対称に設けられている。同様に、第3配線24b_3と第4配線24b_4も、線分24gを対称軸として、線対称に設けられている。
先の図5Aに示すように、第1配線24b_1及び第2配線24b_2は、フレキシブル回路基板24の長手方向の一端から中央部付近まで延在している。また、第3配線24b_3及び第4配線24b_4は、フレキシブル回路基板24の長手方向の他端から中央部付近まで延在している。
第1配線24b_1には、第1配線24b_1の長手方向の一端にパッド24b_1_2が形成され、他端にパッド24b_1_1が形成されている。同様に、第2配線24b_2にはパッド24b_2_2,24b_2_1が形成され、第3配線24b_3にはパッド24b_3_2,24b_3_1が形成され、第4配線24b_4にはパッド24b_4_2,24b_4_1が形成されている。
パッド24b_1_1,24b_2_1,24b_3_1,24b_4_1は接続部24e_3に形成され、パッド24b_1_2,24b_2_2は延在部24e_2に形成されている。また、パッド24b_3_2,24b_4_2は延在部24e_1に形成されている。
パッド24b_1_1,24b_2_1,24b_3_1,24b_4_1のそれぞれは、イメージセンサ23のパッド23a〜23dのそれぞれに対応する位置に形成される。例えば、パッド24b_1_1,24b_2_1,24b_3_1,24b_4_1のそれぞれは、パッド23a〜23dのそれぞれに対向する位置に形成される。パッド24b_1_1,24b_2_1,24b_3_1,24b_4_1のそれぞれは、パッド23a〜23dのそれぞれと電気的に接続される。例えば、パッド24b_1_1,24b_2_1,24b_3_1,24b_4_1のそれぞれは、半田付けにより、半田(不図示)を介して、パッド23a〜23dのそれぞれと接続される。
パッド24b_1_2,24b_2_2,24b_3_2,24b_4_2のそれぞれは、電気ケーブル50の後述する配線50a〜50dのそれぞれと電気的に接続される。例えば、パッド24b_1_2は、半田付けにより、半田26aを介して、配線50aと接続される。また、パッド24b_2_2は、半田付けにより、半田26bを介して、配線50bと接続される。また、パッド24b_3_2は、半田付けにより、半田(不図示)を介して、配線50cと接続される。また、パッド24b_4_2は、半田付けにより、半田26dを介して、配線50dと接続される。したがって、イメージセンサ23と配線50a〜50dとは、電気的に接続される。
図5Bに示すカバーレイ24cは、例えば、ポリイミドにより形成される。カバーレイ24cは、配線24b上に積層され、配線24bを保護する。例えば、カバーレイ24cは、接着層(不図示)により、配線24bに接着される。第1の実施形態では、折曲部24e_4,24e_5に、カバーレイ24cが含まれない。このため、カバーレイ24cの厚みTH3を大きくすることで、折曲部24e_4,24e_5の曲率半径を増大させることなく、配線24bを保護する機能を充分に発揮することができる。カバーレイ24cの厚みTH3は、例えば、0.0125mmである。
また、第1の実施形態では、配線24bにカバーレイ24cを接着させるための上述した接着層も、折曲部24e_4,24e_5に含まれない。このため、接着層の厚みを大きくすることで、折曲部24e_4,24e_5の曲率半径を増大させることなく、カバーレイ24cを配線24bに接着させる機能を充分に発揮することができる。接着層の厚みは、例えば、0.025mmである。したがって、例えば、カバーレイ24c及び接着層からなる部材の厚みは、0.0375(0.0125+0.025)mmとなる。
カバーレイ24cは、第1カバーレイ24c_1、第2カバーレイ24c_2及び第3カバーレイ24c_3を有する。例えば、1枚のカバーレイに対して、折曲部24e_4,24e_5に対応する部分を除去するレーザー加工を行う。その後、第1カバーレイ24c_1、第2カバーレイ24c_2及び第3カバーレイ24c_3の外形をカットするレーザー加工を行うことで、第1カバーレイ24c_1、第2カバーレイ24c_2及び第3カバーレイ24c_3が得られる。
正面視で、第1カバーレイ24c_1の形状は、T字型の形状を右に90度回転させた形状である。また、第3カバーレイ24c_3は、線分24fを対称軸として、第1カバーレイ24c_1に対して線対称となる。図5Aに示すように、延在部24e_1に含まれる第3配線24b_3の一部のうち、第1カバーレイ24c_1に覆われておらず露出している部分が、パッド24b_3_2となる。同様に、延在部24e_1に含まれる第4配線24b_4の一部のうち、第1カバーレイ24c_1に覆われておらず露出している部分が、パッド24b_4_2となる。また、延在部24e_2に含まれる第1配線24b_1の一部のうち、第3カバーレイ24c_3に覆われておらず露出している部分が、パッド24b_1_2となる。同様に、延在部24e_2に含まれる第2配線24b_2の一部のうち、第3カバーレイ24c_3に覆われておらず露出している部分が、パッド24b_2_2となる。
正面視で、第2カバーレイ24c_2の形状は、矩形状である。図5Aに示すように、第2カバーレイ24c_2には、イメージセンサ23の複数のパッド23a〜23dのそれぞれに対応する位置に、複数(4つ)の開口部24c_2_1〜24c_2_4が形成されている。開口部24c_2_1〜24c_2_4は、第2カバーレイ24c_2の表面から裏面までを貫通する。なお、第2カバーレイ24c_2の裏面とは、第2カバーレイ24c_2の配線24bが位置する側の面である。第2カバーレイ24c_2の表面とは、第2カバーレイ24c_2の裏面とは反対側の面である。
図5Aに示すように、接続部24e_3に含まれる第1配線24b_1の一部のうち、開口部24c_2_1から露出している部分が、パッド24b_1_1となる。同様に、接続部24e_3に含まれる第2配線24b_2の一部のうち、開口部24c_2_2から露出している部分が、パッド24b_2_1となる。また、接続部24e_3に含まれる第3配線24b_3の一部のうち、開口部24c_2_3から露出している部分が、パッド24b_3_1となる。また、接続部24e_3に含まれる第4配線24b_4の一部のうち、開口部24c_2_4から露出している部分が、パッド24b_4_1となる。
図5B及び図5Cに示すように、補強部24dは、第2ベース24a_2の配線24bが設けられた表面とは反対側の裏面に設けられている。すなわち、フレキシブル回路基板24が撮像装置10に実装された場合には、補強部24dは、接続部24e_3のイメージセンサ23が接続される面とは反対側の面に設けられる。また、例えば、背面視で、補強部24dの外形内に、上述した実装領域が含まれるように、補強部44dが設けられる。また、補強部24dは、折曲部24e_4,24e_5に隣接する。補強部24dは、接続部24e_3を補強する。すなわち、補強部24dは、接続部24e_3の強度を高める。
第1の実施形態では、例えば、補強部24dが接着剤により第2ベース24a_2に接着されているのではなく、補強部24dがパターニングにより第2ベース24a_2の裏面に形成される。すなわち、補強部24dは、第2ベース24a_2の裏面にパターン形成されている。そのため、フレキシブル回路基板24では、ベース24a、配線24b、カバーレイ24c及び補強部24dが一体的に形成される。すなわち、補強部24dは、フレキシブル回路基板24と別体ではなく、1枚のフレキシブル回路基板24を構成する構成要素である。補強部24dは、例えば、銅等の導電性を有する金属により形成される。補強部24dの厚みTH4は、例えば、0.018mmである。補強部24dは、例えば、銅箔である。なお、補強部24dは、銅箔以外の他の導電性の金属箔であってもよい。
補強部24dが接続部24e_3を補強することで、フレキシブル回路基板24が折り曲げられた際に、接続部24e_3が反ってしまうことを抑制することができる。この結果、補強部24dは、接続部24e_3が反ることに起因して、接続部24eがイメージセンサ23から剥離してしまうことや、接続部24eにクラックが生じることを抑制することができる。
また、補強部24dが設けられた接続部24e_3の曲げ強度は、補強部24dが設けられていない場合の接続部24e_3の曲げ強度よりも高い。また、補強部24dが設けられていない場合の接続部24e_3の曲げ強度は、折曲部24e_4,24e_5の曲げ強度よりも高い。したがって、補強部24dが設けられることで、接続部24e_3の曲げ強度と折曲部24e_4,24e_5の曲げ強度との差を、補強部24dが設けられていない場合よりも大きくすることができる。このような差が大きくなることで、更に局所的に折曲部24e_4,24e_5が折り曲げられる。これにより、折曲部24e_4,24e_5の曲率半径を更に小さくすることができる。この結果、更にカメラヘッド20及び撮像装置10の小型化を図ることができる。
なお、例えば、フレキシブル回路基板24を折り曲げる際に、補強部24dの端がフレキシブル回路基板24の折り目となってもよい。このため、補強部24dのサイズ(補強部24dの端の位置)を調整することで、フレキシブル回路基板24の折り目の位置を調整することができる。
また、一般的に、例えば、製造時に治具等を用いて、フレキシブル回路基板のベース上の目標位置に接着剤により補強部を接着させる場合、目標位置に対する補強部の位置精度が±0.3mm程度となる。一方、第1の実施形態のようにパターニングによりベースに補強部24dを形成する場合には、例えば、目標位置に対する補強部の位置精度が±0.05mm程度となる。このため、第1の実施形態によれば、補強部24dを精度良く第2ベース24a_2に形成することができる。
また、補強部24dを銅などの導電部材で形成した場合に、図5Cに示すように、補強部24dのサイズは、短絡(ショート)を防止するために、配線24bと接触しないように、第2ベース24a_2のサイズよりも小さいことが好ましい。
次に、上述した延在部24e_1,24e_2、接続部24e_3及び折曲部24e_4,24e_5の構造の一例について説明する。
延在部24e_1は、第1ベース24a_1、第3配線24b_3の一部、第4配線24b_4の一部、及び、第1カバーレイ24c_1を含む。ここで、延在部24e_1に含まれる第3配線24b_3の一部及び第4配線24b_4の一部について説明する。例えば、ここでいう第3配線24b_3の一部とは、フレキシブル回路基板24の長手方向において、第1カバーレイ24c_1が設けられている範囲と同一又は略同一の範囲の第3配線24b_3の部分である。同様に、ここでいう第4配線24b_4の一部とは、フレキシブル回路基板24の長手方向において、第1カバーレイ24c_1が設けられている範囲と同一又は略同一の範囲の第4配線24b_4の部分である。また、延在部24e_2は、第1ベース24a_1、第3配線24b_3の一部、第4配線24b_4の一部及び第1カバーレイ24c_1に代えて、第3ベース24a_3、第1配線24b_1の一部、第2配線24b_2の一部及び第3カバーレイ24c_3を含む点が、延在部24e_1と異なる。延在部24e_2は、延在部24e_1と同様の構成を有する。
折曲部24e_4,24e_5は、ベース24a、配線24b及びカバーレイ24cのうち配線24bにより形成されている。具体的には、折曲部24e_4は、第3配線24b_3の一部及び第4配線24b_4の一部により形成されている。すなわち、折曲部24e_4は、第3配線24b_3の一部及び第4配線24b_4の一部を含む。折曲部24e_4に含まれる第3配線24b_3の一部及び第4配線24b_4の一部について説明する。ここでいう第3配線24b_3の一部とは、フレキシブル回路基板24の長手方向において、第1カバーレイ24c_1が設けられている範囲と第2カバーレイ24c_2が設けられている範囲との間の範囲と同一又は略同一の範囲の第3配線24b_3の部分である。同様に、ここでいう第4配線24b_4の一部とは、フレキシブル回路基板24の長手方向において、第1カバーレイ24c_1が設けられている範囲と第2カバーレイ24c_2が設けられている範囲との間の範囲と同一又は略同一の範囲の第4配線24b_4の部分である。折曲部24e_4では、このような第3配線24b_3の一部及び第4配線24b_4の一部が露出している。また、折曲部24e_5は、第3配線24b_3の一部及び第4配線24b_4の一部に代えて、第1配線24b_1の一部及び第2配線24b_2の一部により形成されている点が、折曲部24e_4と異なる。折曲部24e_5は、折曲部24e_4と同様の構成を有する。
接続部24e_3は、第1配線24b_1〜第4配線24b_4のそれぞれの一部、第2ベース24a_2及び第2カバーレイ24c_2を含む。ここで、接続部24e_3に含まれる第1配線24b_1〜第4配線24b_4のそれぞれの一部について説明する。例えば、ここでいう第1配線24b_1の一部とは、第2カバーレイ24c_2によって覆われている範囲と同一又は略同一の範囲の第1配線24b_1の部分である。同様に、ここでいう第2配線24b_2の一部とは、第2カバーレイ24c_2によって覆われている範囲と同一又は略同一の範囲の第2配線24b_2の部分である。また、ここでいう第3配線24b_3の一部とは、第2カバーレイ24c_2によって覆われている範囲と同一又は略同一の範囲の第3配線24b_3の部分である。また、ここでいう第4配線24b_4の一部とは、第2カバーレイ24c_2によって覆われている範囲と同一又は略同一の範囲の第4配線24b_4の部分である。
ここで、上述したように、折曲部24e_4,24e_5は、配線24bの一部により構成され、ベース24a及びカバーレイ24cを含まない。また、折曲部24e_4,24e_5を構成する配線24bの一部は、繰り返し折り曲げられる場合がある。これらのことから、折曲部24e_4,24e_5を構成する配線24bの一部は、ある程度の強度を有することが好ましい。具体的には、折曲部24e_5に含まれる第1配線24b_1の一部の幅w1及び第2配線24b_2の一部の幅w2(図6参照)は、第1配線24b_1及び第2配線24b_2が繰り返し折り曲げられた場合であっても、破損しないような、ある程度の強度を有するような幅であることが好ましい。同様に、折曲部24e_4に含まれる第3配線24b_3の一部の幅w3及び第4配線24b_4の一部の幅w4も、第3配線24b_3及び第4配線24b_4が繰り返し折り曲げられた場合であっても、破損しないような、ある程度の強度を有するような幅であることが好ましい。例えば、幅w1〜w4のそれぞれは、0.2mmである。
図2の説明に戻り、電気ケーブル50は、イメージセンサ23の複数のパッド23a〜23dの数と同じ数の複数の配線を有する。具体的には、例えば、電気ケーブル50は、4つの配線50a〜50dを有する。なお、電気ケーブル50は、4つとは異なる複数の配線を有してもよい。4つの配線50a〜50dのそれぞれのフレキシブル回路基板24側の先端の軸線方向が、イメージセンサ23の撮像面と交差するように、4つの配線50a〜50dのそれぞれが、フレキシブル回路基板24に接続される。すなわち、イメージセンサ23の撮像面と、電気ケーブル50の先端の軸線方向とが、交差する。
配線50aは、画像信号が伝送される配線である。配線50aは、芯材50a_1と、被覆材50a_2とを備える。芯材50a_1は、画像信号が流れる導線である。被覆材50a_2は、ビニール等の絶縁物質により形成される。被覆材50a_2は、芯材50a_1を被覆する。ただし、図2に示すように、芯材50a_1の先端部分は、フレキシブル回路基板24のパッド24b_1_2(図5A参照)と接続可能なように、被覆材50a_2により被覆されておらず、剥き出しとなっている。芯材50a_1は、半田付けにより、半田26aを介して、パッド24b_1_2と接続される。これにより、イメージセンサ23のパッド23aから、パッド24b_1_2及び配線50aを介して、画像信号がカメラコントロールユニット40に送信される。
配線50bは、グラウンド(GND)として用いられる配線である。図2に示す例では、配線50bは、芯材である。配線50bは、半田付けにより、半田26bを介して、パッド24b_2_2(図5A参照)と接続される。これにより、配線50b及びパッド24b_2_2を介して、イメージセンサ23のパッド23bに、基準電位を示す基準電圧が印加される。
配線50cは、同期信号が伝送される配線である。配線50cは、配線50aと同様に、芯材50c_1と、被覆材50c_2とを備える。芯材50c_1は、同期信号が流れる導線である。被覆材50c_2は、芯材50c_1を被覆する。ただし、この芯材50c_1の先端部分は、フレキシブル回路基板24のパッド24b_3_2(図5A参照)と接続可能なように、被覆材50c_2により被覆されておらず、剥き出しとなっている。芯材50c_1は、半田付けにより、半田(不図示)を介して、パッド24b_3_2と接続される。これにより、カメラコントロールユニット40から同期信号が、配線50c及びパッド24b_3_2を介してイメージセンサ23のパッド23cに送信される。
配線50dは、電力供給用の配線である。配線50dは、配線50a,50cと同様に、芯材50d_1(図7参照)と、被覆材50d_2とを備える。芯材50d_1は、電力を供給するための導線である。被覆材50d_2は、芯材50d_1を被覆する。ただし、芯材50d_1の先端部分は、フレキシブル回路基板24のパッド24b_4_2(図5A参照)と接続可能なように、被覆材50d_2により被覆されておらず剥き出しとなっている。芯材50d_1は、半田付けにより、半田26d(図7参照)を介して、パッド24b_4_2と接続される。これにより、カメラコントロールユニット40から、配線50d及びパッド24b_2_2を介してイメージセンサ23のパッド23dに電力が供給される。
次に、図7を参照して、イメージセンサ23と、フレキシブル回路基板24との位置関係の一例について説明する。
図7は、イメージセンサ23と、フレキシブル回路基板24との位置関係の一例について説明するための図である。図7は、図2に破線で示す断面70であって、イメージセンサ23の撮像面と直交し、かつ、配線50a及び配線50dを通る断面70を示す断面図である。
図7には、断面視において、イメージセンサ23の外形の位置を示す線分41a,41bと、フレキシブル回路基板24の外形の位置を示す線分42a,42bが示されている。
第1の実施形態では、撮像装置10を組み立てる際に、図7に示す状態となるように、フレキシブル回路基板24の折曲部24e_4,24e_5が折り曲げられる。具体的には、折曲部24e_4,24e_5は、イメージセンサ23が位置する側とは反対側に折り曲げられている。このように折曲部24e_4,24e_5が折り曲げられると、図7に示すように、延在部24e_1,24e_2は、接続部24e_3から、カメラヘッド20の内側に向かう方向に延在し、かつ、接続部24e_3及びイメージセンサ23から離れる方向に延在する状態となる。
第1の実施形態では、折曲部24e_4,24e_5の曲率半径r1,r2を、フライングリード構造ではなく、ベース、配線及びカバーレイを備える折曲部が折り曲げられた場合の曲率半径よりも小さくすることができる。このため、第1の実施形態によれば、フレキシブル回路基板24の外形が、イメージセンサ23の外形よりも外側に膨らむことを抑制することができる。すなわち、図7に例示するように、線分41a,41bの内側に線分42a,42bを位置させることができる。したがって、第1の実施形態によれば、イメージセンサ23の外形内に、フレキシブル回路基板24の外形が含まれるので、カメラヘッド20及び撮像装置10の小型化を図ることができる。
以上、第1の実施形態について説明した。第1の実施形態では、フレキシブル回路基板24は、接続部24e_3等の曲げ強度よりも折曲部24e_4,24e_5の曲げ強度が低くなるように構成されている。このため、第1の実施形態によれば、上述したように、カメラヘッド20及び撮像装置10の小型化を図ることができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、折曲部24e_4,24e_5がフライングリード構造を有することにより、接続部24e_3等の曲げ強度よりも折曲部24e_4,24e_5の曲げ強度が低くなる場合について説明した。しかしながら、他の構成によって、折曲部が接続部等の曲げ強度よりも低くなってもよい。例えば、折曲部に孔及び切欠きの少なくとも一方が形成されることにより、接続部等の曲げ強度よりも折曲部の曲げ強度が低くなってもよい。そこで、このような実施形態を第2の実施形態として説明する。
なお、第2の実施形態では、折曲部を、孔及び切欠きの少なくとも一方が形成されるような構成としたことに伴い、折曲部の厚みが、孔や切欠きを形成しやすく、かつ、折り曲げられ易いような小さな厚みであることが好ましい。このため、第2の実施形態では、カバーレイではなく、カバーレイの厚みよりも小さくすることが可能な液状レジストが用いられる。
ここで、第2の実施形態の説明において、主に、第1の実施形態と異なる点について説明し、第1の実施形態と同様の構成についての説明を省略する場合がある。また、第2の実施形態の説明において、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
図8A〜8Cは、第2の実施形態に係るフレキシブル回路基板44の一例を示す図である。図8Aには、フレキシブル回路基板44の表面(正面)47を示す正面図が示されている。図8Bには、フレキシブル回路基板44の側面48を示す側面図が示されている。図8Cには、フレキシブル回路基板44の裏面(背面)49を示す背面図が示されている。第2の実施形態では、カメラヘッド20がフレキシブル回路基板24に代えてフレキシブル回路基板44を備える点で、第1の実施形態と異なる。
なお、本実施形態では、フレキシブル回路基板44のイメージセンサ23と接続される側を表側とする。また、フレキシブル回路基板44の表側と反対側を裏側とする。フレキシブル回路基板44の2つの主面のうち、表側の面を表面47とする。そして、フレキシブル回路基板44の表面47とは反対側の面、すなわち、裏側の面を裏面49とする。
フレキシブル回路基板44の形状は、正面視で略長方形状である。フレキシブル回路基板44は、可撓性を有する。フレキシブル回路基板44は、イメージセンサ23と電気ケーブル50とを電気的に接続する。なお、フレキシブル回路基板44が撮像装置10に実装される場合には、先の図2に示すフレキシブル回路基板24と同様にフレキシブル回路基板44が折り曲げられた状態で用いられるが、図8A〜8Cには、折り曲げられていない状態のフレキシブル回路基板44の一例が示されている。フレキシブル回路基板44は、配線基板の一例である。
図8A〜8Cに示すように、フレキシブル回路基板44は、下層から順に、補強部(補強層、補強部材)44d、ベース(ベース層)44a、配線(配線層)44b及び液状レジスト44cとなるように積層されている。
フレキシブル回路基板44は、イメージセンサ23が接続される領域の背面に補強部44dが設けられ、補強部44dに隣接する領域であって、フレキシブル回路基板44を折り曲げる位置に対応する領域において孔及び切欠きが形成されている。
図8A〜8Cに例示するように、フレキシブル回路基板44は、複数(2つ)の延在部44e_1,44e_2、接続部44e_3及び複数(2つ)の折曲部44e_4,44e_5を有する。
ここで、折曲部44e_4,44e_5は、フレキシブル回路基板44が撮像装置10に実装される際に折り曲げられる部分である。折曲部44e_4,44e_5は、上述したフレキシブル回路基板44を折り曲げる位置に対応する領域である。折曲部44e_4,44e_5には孔及び切欠きが形成されている。このため、折曲部44e_4,44e_5の曲げ強度が、折曲部44e_4,44e_5に隣接する他の部分(延在部44e_1,44e_2、接続部44e_3)の曲げ強度よりも低い。この結果、折曲部44e_4,44e_5に隣接する他の部分よりも、折曲部44e_4,44e_5が折り曲げられ易くなる。
これにより、第2の実施形態では、フレキシブル回路基板44全体のうち、局所的に折曲部44e_4,44e_5のみが折り曲げられる。このようにして折り曲げられた折曲部44e_4,44e_5の曲率半径は、孔及び切欠きが形成されていない折曲部が折り曲げられた場合の曲率半径よりも小さくなる。このため、フレキシブル回路基板44の外形が、イメージセンサ23の外形よりも外側に膨らむことを抑制することができる。したがって、第2の実施形態によれば、カメラヘッド20及び撮像装置10の小型化を図ることができる。
延在部44e_1と延在部44e_2とは、フレキシブル回路基板44を長手方向に二等分する線分44fであって、フレキシブル回路基板44の短手方向に平行な方向に延びる線分44fを対称軸として、線対称に設けられている。延在部44e_1,44e_2のそれぞれは、フレキシブル回路基板44が折り曲げられていない状態で、折曲部44e_4,44e_5のそれぞれから遠ざかる方向に延在している。延在部44e_1,44e_2のそれぞれには、フレキシブル回路基板44の長手方向における折曲部44e_4,44e_5のそれぞれの一端が接続されている。
フレキシブル回路基板44の短手方向における折曲部44e_4,44e_5のそれぞれの一端には切欠き44c_1,44c_4のそれぞれが形成され、他端には切欠き44c_2,44c_5のそれぞれが形成されている。また、フレキシブル回路基板44の短手方向における折曲部44e_4,44e_5のそれぞれの中央部には、折曲部44e_4,44e_5のそれぞれの表面から裏面を貫通する孔44c_3,44c_6のそれぞれが形成されている。フレキシブル回路基板44の長手方向における折曲部44e_4,44e_5のそれぞれの他端には、接続部44e_3が接続されている。すなわち、折曲部44e_4,44e_5のそれぞれは、接続部44e_3に隣接する。
上述したように、折曲部44e_4には孔44c_3及び切欠き44c_1,44c_2が形成されている。このため、折曲部44e_4の曲げ強度は、折曲部44e_4に隣接する延在部44e_1及び接続部44e_3の曲げ強度よりも低い。また、折曲部44e_5には孔44c_6及び切欠き44c_4,44c_5が形成されている。このため、折曲部44e_5の曲げ強度は、折曲部44e_5に隣接する延在部44e_2及び接続部44e_3の曲げ強度よりも低い。なお、折曲部44e_4,44e_5のそれぞれには、孔及び切欠きの少なくとも一方が形成されていればよい。
第2の実施形態によれば、小さい力で容易に折曲部44e_4を折り曲げることができることから、カメラヘッド20の組み立て時の作業性を向上させることができる。また、カメラヘッド20の組み立て時の作業性を向上させることができる結果、撮像装置10全体の組み立て時の作業性も向上させることができる。
接続部44e_3には、イメージセンサ23が実装される。すなわち、接続部44e_3は、イメージセンサ23と接続される。接続部44e_3の表面47は、イメージセンサ23が実装される領域(実装領域)を有する。この実装領域は、イメージセンサ23と接続される領域(接続領域)でもある。接続部44e_3の裏面49には、補強部44dが設けられる。
上述した延在部44e_1,44e_2、接続部44e_3及び折曲部44e_4,44e_5の構造の詳細については後述する。
ベース44aは、例えば、ポリイミドにより形成される。ベース44aの厚みTH5は、例えば、0.0125mmである。このため、第1の実施形態に係るベース22aの厚みTH1(例えば、0.025mm)よりも、ベース44aの厚みTH5のほうが薄い。第2の実施形態では、後述するが、折曲部44e_4,44e_5にベース44aの一部が含まれる。そこで、折曲部44e_4,44e_5の曲率半径をより小さくするために、ベース44aの厚みTH5が薄くなっている。
配線44bは、ベース44a上に積層される。配線44bは、例えば、第1の実施形態に係る配線24bと同様の材料により形成される。配線44bは、例えば、銅箔である。配線44bは、イメージセンサ23の複数のパッド23a〜23dのそれぞれと、電気ケーブル50の複数の配線50a〜50dのそれぞれとを電気的に接続する。配線44bの厚みTH6は、例えば、0.018mmである。
図9は、第2の実施形態に係る配線44bの一例を示す図である。図9に示すように、配線44bは、複数(4つ)の第1配線44b_1、第2配線44b_2、第3配線44b_3及び第4配線44b_4を備える。
第1配線44b_1と第4配線44b_4とは、線分44fを対称軸として、線対称に設けられている。同様に、第2配線44b_2と第3配線44b_3も、線分24fを対称軸として、線対称に設けられている。
また、第1配線44b_1と第2配線44b_2とは、フレキシブル回路基板44を短手方向に二等分する線分44gであって、フレキシブル回路基板44の長手方向に平行な方向に延びる線分44gを対称軸として、線対称に設けられている。同様に、第3配線44b_3と第4配線44b_4も、線分44gを対称軸として、線対称に設けられている。
先の図8Aに示すように、第1配線44b_1及び第2配線44b_2は、フレキシブル回路基板44の長手方向の一端から中央部付近まで延在している。また、第3配線44b_3及び第4配線44b_4は、フレキシブル回路基板44の長手方向の他端から中央部付近まで延在している。
第1配線44b_1には、第1配線44b_1の長手方向の一端にパッド44b_1_2が形成され、他端にパッド44b_1_1が形成されている。同様に、第2配線44b_2にはパッド44b_2_2,44b_2_1が形成され、第3配線44b_3にはパッド44b_3_2,44b_3_1が形成され、第4配線44b_4にはパッド44b_4_2,44b_4_1が形成されている。
パッド44b_1_1,44b_2_1,44b_3_1,44b_4_1は接続部44e_3に形成され、パッド44b_1_2,44b_2_2は延在部44e_2に形成されている。また、パッド44b_3_2,44b_4_2は延在部44e_1に形成されている。
パッド44b_1_1,44b_2_1,44b_3_1,44b_4_1のそれぞれは、イメージセンサ23のパッド23a〜23dのそれぞれに対応する位置に形成される。例えば、パッド44b_1_1,44b_2_1,44b_3_1,44b_4_1のそれぞれは、パッド23a〜23dのそれぞれに対向する位置に形成される。パッド44b_1_1,44b_2_1,44b_3_1,44b_4_1のそれぞれは、パッド23a〜23dのそれぞれと電気的に接続される。例えば、パッド44b_1_1,44b_2_1,44b_3_1,44b_4_1のそれぞれは、半田付けにより、半田(不図示)を介して、パッド23a〜23dのそれぞれと接続される。
パッド44b_1_2,24b_2_2,24b_3_2,24b_4_2のそれぞれは、電気ケーブル50の配線50a〜50dのそれぞれと電気的に接続される。例えば、パッド44b_1_2は、半田付けにより、半田26aを介して、配線50aと接続される。また、パッド44b_2_2は、半田付けにより、半田26bを介して、配線50bと接続される。また、パッド44b_3_2は、半田付けにより、半田(不図示)を介して、配線50cと接続される。また、パッド44b_4_2は、半田付けにより、半田26dを介して、配線50dと接続される。したがって、イメージセンサ23と配線50a〜50dとは、電気的に接続される。
液状レジスト44cは、配線44bに塗布されることにより、配線44b上に積層される。液状レジスト44cは、配線44bを保護する。液状レジスト44cの厚みTH7は、例えば、0.025mmである。このため、第1の実施形態に係るカバーレイ24c及び接着層からなる部材の厚み(例えば、上述したように0.0375mm)よりも、液状レジスト44cの厚みTH7のほうが薄い。第2の実施形態では、後述するが、折曲部44e_4,44e_5に液状レジスト44cの一部が含まれる。そこで、折曲部44e_4,44e_5の曲率半径をより小さくするために、液状レジスト44cの厚みTH7が薄くなっている。
図8Aに示すように、液状レジスト44cは、フレキシブル回路基板44の長手方向の一端から他端に亘って設けられている。具体的には、液状レジスト44cの長手方向における液状レジスト44cの中央部は、フレキシブル回路基板44の短手方向における一端から他端にわたって設けられている。また、液状レジスト44cの長手方向における液状レジスト44cの一端側の部分及び他端側の部分は、フレキシブル回路基板44の短手方向における中央部に設けられている。
図8Aに示すように、延在部44e_2に含まれる第1配線44b_1の一部のうち、液状レジスト44cに覆われておらず露出している部分が、パッド44b_1_2となる。同様に、延在部44e_2に含まれる第2配線44b_2の一部のうち、液状レジスト44cに覆われておらず露出している部分が、パッド44b_2_2となる。また、延在部44e_1に含まれる第3配線44b_3の一部のうち、液状レジスト44cに覆われておらず露出している部分が、パッド44b_3_2となる。同様に、延在部44e_1に含まれる第4配線44b_4の一部のうち、液状レジスト44cに覆われておらず露出している部分が、パッド44b_4_2となる。
また、図8Aに示すように、液状レジスト44cには、イメージセンサ23の複数のパッド23a〜23dのそれぞれに対応する位置に、液状レジスト44cの表面から裏面までを貫通する複数(4つ)の開口部44c_7〜44c_10が形成されている。なお、液状レジスト44cの裏面とは、液状レジスト44cの配線44bが位置する側の面である。液状レジスト44cの表面とは、液状レジスト44cの裏面とは反対側の面である。
図8Aに示すように、接続部44e_3に含まれる第1配線44b_1の一部のうち、開口部44c_7から露出している部分が、パッド44b_1_1となる。同様に、接続部44e_3に含まれる第2配線44b_2の一部のうち、開口部44c_8から露出している部分が、パッド44b_2_1となる。また、接続部44e_3に含まれる第3配線44b_3の一部のうち、開口部44c_9から露出している部分が、パッド44b_3_1となる。また、接続部44e_3に含まれる第4配線44b_4の一部のうち、開口部44c_10から露出している部分が、パッド44b_4_1となる。
図8B及び図8Cに示すように、補強部44dは、ベース44aの配線44bが設けられた表面とは反対側の裏面に設けられている。すなわち、フレキシブル回路基板44が撮像装置10に実装された場合には、補強部44dは、接続部44e_3のイメージセンサ23が接続される面とは反対側の面に設けられる。また、例えば、背面視で、補強部44dの外形内に、上述した実装領域が含まれるように、補強部44dが設けられる。また、補強部44dは、折曲部44e_4,44e_5に隣接する。補強部44dは、接続部44e_3を補強する。すなわち、補強部44dは、接続部44e_3の強度を高める。
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、例えば、補強部44dが接着剤によりベース44aに接着されているのではなく、補強部44dがパターニングによりベース44aの裏面に形成される。すなわち、補強部44dは、ベース44aの裏面にパターン形成されている。そのため、フレキシブル回路基板44では、ベース44a、配線44b、液状レジスト44c及び補強部44dが一体的に形成される。すなわち、補強部44dは、フレキシブル回路基板44と別体ではなく、1枚のフレキシブル回路基板44を構成する構成要素である。補強部44dは、例えば、銅等の導電性を有する金属により形成される。補強部44dの厚みTH8は、例えば、0.018mmである。補強部44dは、例えば、銅箔である。なお、補強部44dは、銅箔以外の他の導電性の金属箔であってもよい。
補強部44dが接続部44e_3を補強することで、フレキシブル回路基板44が折り曲げられた際に、接続部44e_3が反ってしまうことを抑制することができる。この結果、補強部44dは、接続部44e_3が反ることに起因して、接続部44eがイメージセンサ23から剥離してしまうことや、接続部44eにクラックが生じることを抑制することができる。
また、補強部44dが設けられた接続部44e_3の曲げ強度は、補強部44dが設けられていない場合の接続部44e_3の曲げ強度よりも高い。また、補強部44dが設けられていない場合の接続部44e_3の曲げ強度は、折曲部44e_4,44e_5の曲げ強度よりも高い。したがって、補強部44dが設けられることで、接続部44e_3の曲げ強度と折曲部44e_4,44e_5の曲げ強度との差を、補強部44dが設けられていない場合よりも大きくすることができる。このような差が大きくなることで、更に局所的に折曲部44e_4,44e_5が折り曲げられる。これにより、折曲部44e_4,44e_5の曲率半径を更に小さくすることができる。この結果、更にカメラヘッド20及び撮像装置10の小型化を図ることができる。
なお、例えば、フレキシブル回路基板44を折り曲げる際に、補強部44dの端がフレキシブル回路基板44の折り目となってもよい。このため、補強部44dのサイズ(補強部44dの端の位置)を調整することで、フレキシブル回路基板44の折り目の位置を調整することができる。
また、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、パターニングによりベース44aに補強部44dを形成するので、補強部44dを精度良くベース44aに形成することができる。
次に、上述した延在部44e_1,44e_2、接続部44e_3及び折曲部44e_4,44e_5の構造の一例について説明する。
延在部44e_1及び折曲部44e_4のそれぞれは、ベース44aの一部、第3配線44b_3の一部、第4配線44b_4の一部、及び、液状レジスト44cの一部を含む。延在部44e_2及び折曲部44e_5のそれぞれは、ベース44aの一部、第1配線44b_1の一部、第2配線44b_2の一部、及び、液状レジスト44cの一部を含む。接続部44e_3は、ベース44aの一部、第1配線44b_1〜第4配線44b_4のそれぞれの一部、及び、液状レジスト44cの一部を含む。
ここで、上述したように、折曲部44e_4,44e_5は、第1の実施形態に係る折曲部24e_4,24e_5と異なり、配線44bの一部に加えて、ベース44aの一部及び液状レジスト44cの一部を含む。このため、折曲部44e_4,44e_5に含まれる配線44bの一部は、第1の実施形態に係る折曲部24e_4,24e_5に含まれる配線24bの一部ほどの強度を有さなくてもよい。具体的には、折曲部44e_5に含まれる第1配線44b_1の一部の幅w5及び第2配線44b_2の一部の幅w6(図9参照)は、図6に示す第1配線24b_1の幅w1及び第2配線24b_2の幅w2よりも狭くてもよい。また、折曲部44e_4に含まれる第3配線44b_3の一部の幅w7及び第4配線44b_4の一部の幅w8も、図6に示す第3配線24b_3の幅w3及び第4配線24b_4の幅w4よりも狭くてもよい。例えば、幅w5〜w8のそれぞれは、0.1mmである。
以上、第2の実施形態について説明した。第2の実施形態では、フレキシブル回路基板44は、接続部44e_3等の曲げ強度よりも折曲部44e_4,44e_5の曲げ強度が低くなるように構成されている。このため、第2の実施形態によれば、上述したように、カメラヘッド20及び撮像装置10の小型化を図ることができる。
なお、第1の実施形態及び第2の実施形態では、接続部に補強部が形成され、折曲部がフライングリード構造を有するか又は孔及び切欠きの少なくとも一方が形成されている場合について説明した。しかしながら、例えば、第1の実施形態又は第2の実施形態において、接続部に補強部が形成されているものの、折曲部がフライングリード構造ではなく、ベース、配線及びカバーレイを備え、かつ、折曲部に孔及び切欠きが形成されていなくてもよい。この場合であっても、接続部の曲げ強度が補強部により高くなるため、折曲部に隣接する接続部の曲げ強度よりも折曲部の曲げ強度が低くなる。このため、カメラヘッド20及び撮像装置10の小型化を図ることができる。
(第3の実施形態)
第1の実施形態では、2つの折曲部24e_4,24e_5が、接続部24e_3の2箇所に接続される場合について説明した。しかしながら、2つ以上の折曲部が接続部の2つ以上の箇所に接続されてもよい。そこで、このような実施形態を第3の実施形態として説明する。
なお、第3の実施形態の説明において、主に、第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる点について説明し、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の構成についての説明を省略する場合がある。また、第3の実施形態の説明において、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。第3の実施形態では、カメラヘッド20がフレキシブル回路基板24に代えてフレキシブル回路基板63を備える点で、第1の実施形態と異なる。
図10は、第3の実施形態に係るフレキシブル回路基板63の一例を示す図である。図10には、フレキシブル回路基板63の表面66を示す正面図が示されている。なお、第3の実施形態では、フレキシブル回路基板63のイメージセンサ23と接続される側を表側とし、イメージセンサ23と接続される側の面を表面66とする。そして、フレキシブル回路基板63の表面66とは反対側の面を裏面67(図11及び図12参照)とする。
フレキシブル回路基板63は、可撓性を有する。フレキシブル回路基板63は、配線基板の一例である。フレキシブル回路基板63は、イメージセンサ23と電気ケーブル50とを電気的に接続する。なお、フレキシブル回路基板63を撮像装置10に実装する場合には、図2に示すフレキシブル回路基板24と同様に、フレキシブル回路基板63が折り曲げられた状態で用いられるが、図10には、折り曲げられていない状態のフレキシブル回路基板63の一例が示されている。
図10に例示するように、フレキシブル回路基板63は、複数(4つ)の延在部63a〜63dと、接続部63eと、複数(4つ)の折曲部63f〜63iを有する。接続部63eの表面66は、イメージセンサ23が実装される領域(実装領域)を有する。実装領域は、イメージセンサ23と接続される領域(接続領域)でもある。すなわち、接続部63eは、イメージセンサ23と接続される。
4つの折曲部63f〜63iは、接続部63eの4箇所に接続される。例えば、折曲部63f〜63iは、接続部63eを基準として、90度ずつ異なる位置に配置される。折曲部63f〜63iは、フレキシブル回路基板63が撮像装置10に実装される際に折り曲げられる部分である。折曲部63f〜63iは、第1の実施形態と同様に、フライングリード構造を有してもよい。また、折曲部63f〜63iには、第2の実施形態と同様に、孔及び切欠きの少なくとも一方が形成されてもよい。折曲部63f〜63iが、フライングリード構造を有するか、又は、折曲部63f〜63iに孔及び切欠きの少なくとも一方が形成される場合には、折曲部63f〜63iの曲げ強度と接続部63eの曲げ強度との差が更に大きくなる。この結果、更に局所的に折曲部63f〜63iが折り曲げられる。これにより、折曲部63f〜63iの曲率半径を更に小さくすることができる。この結果、更にカメラヘッド20及び撮像装置10の小型化を図ることができる。
4つの延在部63a〜63dのそれぞれは、4つの折曲部63f〜63iのそれぞれに接続されている。そして、4つの延在部63a〜63dは、90度ずつ異なる方向に延在している。
図10に示すように、4つの延在部63a〜63dのそれぞれは、4つの折曲部63f〜63iのそれぞれから離れるにしたがって徐々に狭くなる幅を有する。すなわち、4つの延在部63a〜63dのそれぞれは、いわゆる先細りのような形状を有する。このため、ある延在部が他の延在部に接触することなく、角度が90度未満となるように、折曲部63f〜63iを折り曲げることができる。
フレキシブル回路基板63の表面66には、4つの配線64a〜64dが形成されている。配線64aは、パッド64a_1と、パッド64a_2と、結線部64a_3とを備える。
パッド64a_1は、接続部63eに形成されている。パッド64a_1は、イメージセンサ23のパッド23aに対応する位置に形成される。例えば、パッド64a_1は、パッド23aに対向する位置に形成される。パッド64a_1は、パッド23aと電気的に接続される。例えば、パッド64a_1は、半田付けにより、半田(不図示)を介して、パッド23aと接続される。
パッド64a_2は、延在部63aに形成されている。パッド64a_2は、電気ケーブル50の配線50aと電気的に接続される。例えば、パッド64a_2は、半田付けにより、半田26aを介して、配線50aと接続される。パッド64a_2は、配線用パッドの一例である。
結線部64a_3は、折曲部63f及び接続部63eに跨がって形成されている。結線部64a_3は、パッド64a_1とパッド64a_2とを電気的に接続する。したがって、配線50aと、イメージセンサ23とは、電気的に接続される。
また、配線64bは、パッド64a_1、パッド64a_2及び結線部64a_3に代えて、パッド64b_1、パッド64b_2及び結線部64b_3を備える点が、配線64aと異なる。また、配線64cは、パッド64a_1、パッド64a_2及び結線部64a_3に代えて、パッド64c_1、パッド64c_2及び結線部64c_3を備える点が、配線64aと異なる。また、配線64dは、パッド64a_1、パッド64a_2及び結線部64a_3に代えて、パッド64d_1、パッド64d_2及び結線部64d_3を備える点が、配線64aと異なる。
配線64b〜64dのそれぞれは、配線64aと同様の構成を有する。ただし、パッド64b_1,64c_1,64d_1のそれぞれは、イメージセンサ23のパッド23b〜23dのそれぞれに対応する位置に形成される。例えば、パッド64b_1,64c_1,64d_1のそれぞれは、パッド23b〜23dのそれぞれに対向する位置に形成される。パッド64b_1,64c_1,64d_1のそれぞれは、パッド23b〜23dのそれぞれと電気的に接続される。例えば、パッド64b_1,64c_1,64d_1のそれぞれは、半田付けにより、半田(不図示)を介して、パッド23b〜23dのそれぞれと接続される。
また、パッド64b_2,64c_2,64d_2のそれぞれは、電気ケーブル50の配線50b〜50dのそれぞれと電気的に接続される。例えば、パッド64b_2,64d_2のそれぞれは、半田付けにより、半田26b,26dのそれぞれを介して、配線50b,50dのそれぞれと接続される。また、パッド64c_2は、半田付けにより、半田(不図示)を介して、配線50cと接続される。パッド64b_2,64c_2,64d_2のそれぞれは、配線用パッドの一例である。
図11は、第3の実施形態に係るフレキシブル回路基板63の裏面67を示す背面図である。図11に例示するように、フレキシブル回路基板63の裏面67側には、図5Cに示す補強部24dと同様の補強部69が形成されている。図12は、図11におけるA−A線断面図である。具体的には、図12に示すように、接続部63eの裏面67に補強部69が形成されている。例えば、背面視において、補強部69の外形内に上述した実装領域が含まれるように、補強部69が設けられる。接続部63eの曲げ強度が補強部69により高くなるため、折曲部63f〜63iに隣接する接続部63e等の曲げ強度よりも折曲部63f〜63iの曲げ強度が低くなる。したがって、第3の実施形態によれば、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、カメラヘッド20及び撮像装置10の小型化を図ることができる。
なお、上述した各実施形態では、撮像装置10が超小型の医療用の内視鏡として用いられる場合について説明した。例えば、カメラヘッド20は、直径が1mm程度であるスコープ内に設けられる。すなわち、上述した各実施形態では、配線の向き及び位置に制約がある条件において、極めて小さなイメージセンサ23を細くて長い配線で接続する場合について説明した。しかしながら、撮像装置10は、超小型の医療用の内視鏡以外にも用いられても良い。例えば、上述したような制約がある条件において、イメージセンサを配線で接続する必要がある超小型の工業用の内視鏡においても、撮像装置10を用いてもよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、カメラヘッド20及び撮像装置10の小型化を図ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。