JP2021034943A - 電子制御装置、データ送信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】データの種別に応じて柔軟に通信経路を選択できる。【解決手段】電子制御装置は、データを第2処理部に送信する第1処理部と、第1処理部および第2処理部を接続する複数の通信経路とのインタフェースと、転送に要する時間である遅延時間の許容される長さである許容遅延時間をデータの種別とを対応づけた許容遅延時間情報を格納する記憶部と、を備え、第1処理部は、データの種別を判断し、許容遅延時間情報に基づきデータの許容遅延時間を判断する判断部と、遅延時間が判断部により判断される許容遅延時間以内となるようにデータの送信に用いる経路を複数の通信経路から選択する経路選択部と、経路選択部が選択した通信経路を用いて第2処理部にデータを送信する第1通信部とを備える。【選択図】図4
Description
本発明は、電子制御装置、および、データ送信方法に関する。
車両の自動運転を目指した技術開発が進められている。自動運転では演算装置が運転者に代わり周囲の認識や車両の制御を行う必要があり、演算装置には膨大な情報処理が求められる。増大する情報処理に対応するために、CPU(Central Processing Unit)のマルチコアの活用や、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアのアクセラレータとしての活用が検討されている。さらに、これらのCPUやFPGA等のデバイスを複数用いる検討も進められている。これらの検討を自動運転の制御に適用する場合は、デバイス内やデバイス間における情報の受け渡しを考慮した適切な通信処理が求められる。
特許文献1には、複数の通信経路を並列に使用してパケットを送信する送信装置であって、複数のパケットを含むパケット群のサイズと、前記パケット群の送信に許容される許容時間とに基づいて、前記パケット群の送信に許容される許容速度を算出する算出手段と、各通信経路の通信速度と前記許容速度とに基づいて、送信対象のデータを構成するパケット群毎に、パケット群の送信に利用する、少なくとも一つの通信経路を含む送信パスを決定する決定手段とを有することを特徴とする送信装置が開示されている。
特許文献1に記載されている技術では、データの種別に応じた経路の選択ができない。
本発明の第1の態様による電子制御装置は、データを第2処理部に送信する第1処理部と、前記第1処理部および前記第2処理部を接続する複数の通信経路とのインタフェースと、転送に要する時間である遅延時間の許容される長さである許容遅延時間を前記データの種別とを対応づけた許容遅延時間情報を格納する記憶部と、を備え、前記第1処理部は、前記データの種別を判断し、前記許容遅延時間情報に基づき前記データの前記許容遅延時間を判断する判断部と、前記遅延時間が前記判断部により判断される前記許容遅延時間以内となるように前記データの送信に用いる経路を前記複数の通信経路から選択する経路選択部と、前記経路選択部が選択した通信経路を用いて前記第2処理部に前記データを送信する第1通信部とを備える。
本発明の第2の態様によるデータ送信方法は、データを送信する第1処理部と、前記データを受信する第2処理部と、前記第1処理部および前記第2処理部を接続する複数の通信経路と、転送に要する時間である遅延時間の許容される長さである許容遅延時間を前記データの種別とを対応づけた許容遅延時間情報を格納する記憶部と、を備える電子制御装置が実行するデータ送信方法であって、前記第1処理部が前記データの種別を判断し、前記許容遅延時間情報に基づき前記データの前記許容遅延時間を判断する判断ステップと、前記遅延時間が前記判断ステップにより判断される前記許容遅延時間以内となるように前記データの送信に用いる経路を前記複数の通信経路から選択する経路選択ステップと、前記経路選択部が選択した通信経路を用いて前記第2処理部に前記データを送信する送信ステップとを含む。
本発明の第2の態様によるデータ送信方法は、データを送信する第1処理部と、前記データを受信する第2処理部と、前記第1処理部および前記第2処理部を接続する複数の通信経路と、転送に要する時間である遅延時間の許容される長さである許容遅延時間を前記データの種別とを対応づけた許容遅延時間情報を格納する記憶部と、を備える電子制御装置が実行するデータ送信方法であって、前記第1処理部が前記データの種別を判断し、前記許容遅延時間情報に基づき前記データの前記許容遅延時間を判断する判断ステップと、前記遅延時間が前記判断ステップにより判断される前記許容遅延時間以内となるように前記データの送信に用いる経路を前記複数の通信経路から選択する経路選択ステップと、前記経路選択部が選択した通信経路を用いて前記第2処理部に前記データを送信する送信ステップとを含む。
本発明によれば、データの種別に応じて柔軟に通信経路を選択できる。前述した以外の課題、構成、および効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
―実施の形態―
以下、図1〜図9を参照して、電子制御装置である自律走行制御装置の実施の形態を説明する。
以下、図1〜図9を参照して、電子制御装置である自律走行制御装置の実施の形態を説明する。
<システム構成>
図1は、自律走行制御装置2を含む車載システム1のシステム構成図である。車載システム1は、車両100に搭載され、車両100の外界状況を不図示のカメラから取得するカメラ情報取得部101と、車両100の外界状況を不図示のレーダにより取得するレーダ情報取得部102と、車両100の外界状況を不図示のレーザにより取得するレーザ情報取得部103と、衛星航法システム、たとえばGPS(Global Positioning System)の受信機を用いて車両100の位置を検出する自車位置情報取得部104とを備える。車載システム1はさらに、車両100の自動運転を設定するための自動運転設定部105と、OTA(Over−The−Air)により車載システム1の情報を更新するための無線通信部106を備える。
図1は、自律走行制御装置2を含む車載システム1のシステム構成図である。車載システム1は、車両100に搭載され、車両100の外界状況を不図示のカメラから取得するカメラ情報取得部101と、車両100の外界状況を不図示のレーダにより取得するレーダ情報取得部102と、車両100の外界状況を不図示のレーザにより取得するレーザ情報取得部103と、衛星航法システム、たとえばGPS(Global Positioning System)の受信機を用いて車両100の位置を検出する自車位置情報取得部104とを備える。車載システム1はさらに、車両100の自動運転を設定するための自動運転設定部105と、OTA(Over−The−Air)により車載システム1の情報を更新するための無線通信部106を備える。
車載システム1はさらに、自律走行制御装置2と、補助制御部107と、ブレーキ制御部108と、エンジン制御部109と、パワーステアリング制御部110とを備える。自律走行制御装置2、補助制御部107、ブレーキ制御部108、エンジン制御部109、およびパワーステアリング制御部110は、たとえばECU(Electronic Control Unit)である。
カメラ情報取得部101、レーダ情報取得部102、レーザ情報取得部103、自車位置情報取得部104、自動運転設定部105、無線通信部106、自律走行制御装置2、補助制御部107、ブレーキ制御部108、エンジン制御部109、およびパワーステアリング制御部110は、CAN(Controller Area Network)やイーサネット(登録商標)等の車載ネットワークによって相互に通信可能に接続される。
カメラ情報取得部101、レーダ情報取得部102、レーザ情報取得部103、および自車位置情報取得部104は、それぞれがセンサなどから受信した情報を自律走行制御装置2に送信する。また、カメラ情報取得部101、レーダ情報取得部102、レーザ情報取得部103、および自車位置情報取得部104は、それぞれのセンサなどの異常を検出した情報を自律走行制御装置2に送信してもよい。
自動運転設定部105は、自動運転時の目的地、ルート、走行速度等の設定情報を自律走行制御装置2に送信する。ただし自動運転設定部105が送信する情報の一部が無線通信部106を介して外部から受信したものであってもよい。
自律走行制御装置2は、自動運転制御のための処理を行い処理結果に基づいて制御指令を、ブレーキ制御部108、エンジン制御部109、およびパワーステアリング制御部110へ出力する。補助制御部107は、自律走行制御装置2と同様の制御を補助として行う。ブレーキ制御部108は、車両100の制動力を制御する。エンジン制御部109は、車両100の駆動力を制御する。パワーステアリング制御部110は、車両100のステアリングを制御する。
自律走行制御装置2は、自動運転設定部105により自動運転の設定要求を受け付けると、カメラ情報取得部101、レーダ情報取得部102、レーザ情報取得部103、および自車位置情報取得部104等からの外界の情報を基に車両100が移動する軌道を算出する。そして自律走行制御装置2は、算出した軌道に従って車両100を移動させるように、制動力、駆動力、操舵などの制御指令を、ブレーキ制御部108、エンジン制御部109、およびパワーステアリング制御部110に出力する。ブレーキ制御部108、エンジン制御部109、およびパワーステアリング制御部110は、自律走行制御装置2から制御指令を受けて、それぞれ不図示の制御対象であるアクチュエータに操作信号を出力する。
<ハードウェア構成>
図2は、自律走行制御装置2のハードウェア構成図である。自律走行制御装置2は、第1CPU251−1と、第2CPU251−2と、ROM252と、RAM253と、フラッシュメモリ254と、通信インタフェース256とを備える。以下では、第1CPU251−1と第2CPU251−2とをまとめて、「CPU251」と呼ぶ。CPU251は、ROM252に格納されたプログラムをRAM253に展開して実行することで後述する機能を実現する。フラッシュメモリ254は不揮発性の記憶領域である。通信インタフェース256は、CAN等の所定のプロトコルで通信するインタフェースである。
図2は、自律走行制御装置2のハードウェア構成図である。自律走行制御装置2は、第1CPU251−1と、第2CPU251−2と、ROM252と、RAM253と、フラッシュメモリ254と、通信インタフェース256とを備える。以下では、第1CPU251−1と第2CPU251−2とをまとめて、「CPU251」と呼ぶ。CPU251は、ROM252に格納されたプログラムをRAM253に展開して実行することで後述する機能を実現する。フラッシュメモリ254は不揮発性の記憶領域である。通信インタフェース256は、CAN等の所定のプロトコルで通信するインタフェースである。
なお、自律走行制御装置2を構成するROM252、RAM253、フラッシュメモリ254、通信インタフェース256のハードウェアは、CPU251のように、複数のデバイスとしてECU上に構成されてもよい。また、CPU251、ROM252、RAM253、フラッシュメモリ254は、SoC(System on Chip)のように、複数のハードウェアを1つのデバイスとしてECU上に構成されてもよい。また、自律走行制御装置2は、1つのECUで構成してもよいし、複数のECUで構成してもよい。
<機能構成>
図3は、自律走行制御装置2の機能構成図である。自律走行制御装置2は、第1ECU通信インタフェース201−1、第2ECU通信インタフェース201−2、第1処理部202−1、第2処理部202−2、第1経路203−1、第2経路203−2、および記憶部204を有する。以下では、第1ECU通信インタフェース201−1、第2ECU通信インタフェース201−2をまとめて、「ECU通信インタフェース201」と呼ぶ。また、第1処理部202−1、第2処理部202−2をまとめて、「処理部202」と呼ぶ。また、第1経路203−1、第2経路203−2をまとめて、「通信経路203」と呼ぶ。
図3は、自律走行制御装置2の機能構成図である。自律走行制御装置2は、第1ECU通信インタフェース201−1、第2ECU通信インタフェース201−2、第1処理部202−1、第2処理部202−2、第1経路203−1、第2経路203−2、および記憶部204を有する。以下では、第1ECU通信インタフェース201−1、第2ECU通信インタフェース201−2をまとめて、「ECU通信インタフェース201」と呼ぶ。また、第1処理部202−1、第2処理部202−2をまとめて、「処理部202」と呼ぶ。また、第1経路203−1、第2経路203−2をまとめて、「通信経路203」と呼ぶ。
ECU通信インタフェース201は、図2の通信インタフェース256により実現される。第1処理部202−1は、第1CPU251−1に構成され、第2処理部202−2は、第2CPU251−2に構成される。通信経路203は、第1CPU251−1と第2CPU251−2を繋ぐ結線である。通信経路203は、使用する通信規格、たとえばイーサネット、SPI(Serial Peripheral Interface)、およびPCI(Peripheral Component Interconnect) Expressに対応する電気的および機械的性質を備える。
第1処理部202−1および第2処理部202−2は、1つのCPUや1つのSoC上で構成されてもよく、通信経路203をデバイスの内部バスとして実現されてもよい。記憶部204は、第1CPU251−1内または第2CPU251−2内に構成されてもよいし、RAM253またはフラッシュメモリ254により実現されてもよい。
自律走行制御装置2は、第1ECU通信インタフェース201−1を介して、図1のカメラ情報取得部101、レーダ情報取得部102、レーザ情報取得部103、自車位置情報取得部104、自動運転設定部105、および無線通信部106と接続され、第2ECU通信インタフェース201−2を介して補助制御部107、ブレーキ制御部108、エンジン制御部109、およびパワーステアリング制御部110と接続される。図3では、自律走行制御装置2は第1ECU通信インタフェース201−1および第2ECU通信インタフェース201−2の論理的な2つの通信インタフェースを備えるが、両者の機能を併せ持つ1つの論理的な通信インタフェースのみを備えてもよい。
自律走行制御装置2は、第1処理部202−1および第2処理部202−2において、自動運転制御のための処理を実行する。本実施の形態では、第1処理部202−1が周辺(外界)の認知処理を実行し、第2処理部202−2が軌道の算出処理を実行する例を示す。第1処理部202−1は、第1ECU通信インタフェース201−1から入力される、カメラ情報取得部101、レーダ情報取得部102、レーザ情報取得部103、および自車位置情報取得部104からのセンサ情報、自動運転設定部105からの自動運転設定情報を取得する。第1処理部202−1は、取得した情報を用いて周辺の認知処理を実行し、通信経路203を経由して第2処理部202−2に認知処理結果を送信する。
第2処理部202−2は、第1処理部202−1から認知処理結果を受信すると、軌道の算出処理を実行し、算出処理結果を基に、制動力や駆動力などの制御指令を第2ECU通信インタフェース201−2から出力する。
第1処理部202−1は、第2処理部202−2に認知処理結果を送信する際、記憶部204を参照し、後述する処理により第1経路203−1と第2経路203−2のどちらの通信経路203を経由するかを判定する。記憶部204は、許容遅延時間情報5、通信経路情報6、および処理部負荷情報7を格納しており、それぞれの情報は通信経路203の判定に用いられる。詳しくは後述するが、許容遅延時間情報5および通信経路情報6はあらかじめ定められた情報であり本実施の形態では変化しない。処理部負荷情報7は時系列で変化する処理部202の負荷の情報であり、適宜書き換えられる。
また、本実施の形態では具体的な説明は省略するが、自動運転制御のための処理には、第1処理部202−1と第2処理部202−2の間で、動作タイミングを合わせるための同期用データ、機能安全に対応するための診断用データ、および各処理部202の異常検出データなどを送受信してもよい。記憶部204は、認知処理結果に該当するフュージョンデータやセンサデータだけでなく、同期用データ、診断用データ、および異常検出データも含めて許容遅延時間情報5を管理し、第1処理部202−1がデータを送信する通信経路203の判定に用いてもよい。
<処理部構成と遅延時間の関係>
図4は、処理部202の機能構成図である。ただし図4には処理部202による処理と遅延時間との関係も併記している。図4では、第1処理部202−1から通信経路203を経由して第2処理部202−2にデータを送信する一連の処理に関して、処理部202の機能構成と遅延時間について説明する。
図4は、処理部202の機能構成図である。ただし図4には処理部202による処理と遅延時間との関係も併記している。図4では、第1処理部202−1から通信経路203を経由して第2処理部202−2にデータを送信する一連の処理に関して、処理部202の機能構成と遅延時間について説明する。
第1処理部202−1は、第1データ処理部400、第1通信経路管理部403、第1−1経路制御部401、第1−2経路制御部402、第1−1経路インタフェース411、および第1−2経路インタフェース412を有する。第2処理部202−2は、第1処理部202−1と同じ機能構成を有し、第2データ処理部450、第2通信経路管理部453、第2−1経路制御部451、第2−2経路制御部452、第2−1経路インタフェース461、および第2−2経路インタフェース462を有する。
第1処理部202−1は、第1−1経路インタフェース411および第2−1経路インタフェース461を用いて第1経路203−1上のデータの送受信を実現する。第2処理部202−2は、第1−2経路インタフェース412および第2−2経路インタフェース462を用いて第2経路203−2上のデータの送受信を実現する。以下では、第1−1経路制御部401、第1−2経路制御部402、第1−1経路インタフェース411、および第1−2経路インタフェース412をまとめて「第1通信部431」とも呼ぶ。以下では、第2−1経路制御部451、第2−2経路制御部452、第2−1経路インタフェース461、および第2−2経路インタフェース462をまとめて「第2通信部432」とも呼ぶ。
第1処理部202−1から通信経路203を経由して第2処理部202−2にデータを送信する一連の処理において、第1データ処理部400は、周辺の認知処理を実行すると、認知処理結果のデータを第1通信経路管理部403に渡す。第1通信経路管理部403には、判断部4031、および経路選択部4032が含まれる。第1通信経路管理部403は、記憶部204に格納される許容遅延時間情報5、通信経路情報6、および処理部負荷情報7を用いて、データの送信に第1経路203−1および第2経路203−2のいずれを用いるかを判定する。判断部4031、および経路選択部4032の動作の概要は次のとおりである。
判断部4031は、まず第1データ処理部400から受信したデータの種別を判断する。データの種別は既知の手法により判断でき、たとえばデータの先頭1バイトの値により判断する。そして判断部4031は、許容遅延時間情報5を参照して、そのデータについて許容されている最大の遅延時間である許容遅延時間を読み取る。経路選択部4032は、通信経路情報6およびデータのサイズに基づき、経路ごとの遅延時間を算出する。データのサイズの情報は、たとえばデータの先頭領域であるヘッダ部分に格納される。経路選択部4032は、遅延時間が判断部4031が判断した許容遅延時間以内になるように、いずれかの経路を選択する。
第1通信経路管理部403は、第1データ処理部400から受信したデータを、選択した経路に基づき第1−1経路制御部401または第1−2経路制御部402に渡す。具体的には、第1経路203−1を選択した場合には第1−1経路制御部401にデータを私、第2経路203−2を選択した場合には第1−2経路制御部402にデータを渡す。第1−1経路制御部401は、第1通信経路管理部403からデータを渡されると、第1−1経路インタフェース411を用いて、第1経路203−1にデータを送信する。第1−2経路制御部402は、第1通信経路管理部403からデータを渡されると、第1−2経路インタフェース412を用いて、第2経路203−2にデータを送信する。
第2−1経路制御部451および第2−2経路制御部452は、それぞれが制御する第2−1経路インタフェース461または第2−2経路インタフェース462からデータを受信すると、第2通信経路管理部453に受信したデータを渡す。第2通信経路管理部453は、受信したデータを第2データ処理部450に渡す。第2データ処理部450は、受信したデータを用いて軌道の算出処理を開始する。
なお、図4において、実線の矢印は第1データ処理部400が処理したデータの流れを示し、点線の矢印は負荷情報の流れを示す。第1通信経路管理部403は、第1データ処理部400および第2データ処理部450の負荷情報を収集し、処理部負荷情報7として記憶部204に管理する。
図4の右端に示すように、遅延時間は処理遅延と転送遅延との和である。遅延時間とは、第1データ処理部400によるデータの送信から第2データ処理部450によるデータの受信までの時間である。換言すると遅延時間とは、第1データ処理部400により生成されたデータが、第1処理部202−1から通信経路203を経由して第2処理部202−2の第2データ処理部450に届くまでの時間である。
処理遅延とは、第1通信経路管理部403、第2通信経路管理部453、第1−1経路制御部401、第2−1経路制御部451、第1−2経路制御部402、および第2−2経路制御部452がデータの処理に要する時間である。転送遅延とは、第1−1経路インタフェース411から第2−1経路インタフェース461までのデータの転送に要する時間、または第1−2経路インタフェース412から第2−2経路インタフェース462までのデータの転送に要する時間である。本実施の形態では、これらの処理遅延や転送遅延、一連の処理に許容される遅延時間を考慮し、使用する通信経路203を判定する。
<許容遅延時間情報>
図5は、許容遅延時間情報5の一例を示す図である。許容遅延時間情報5は、記憶部204に格納される。許容遅延時間情報5には、第1処理部202−1から第2処理部202−2に送信するデータ種別の情報と、許容される最大の遅延時間である許容遅延時間の情報とが対応付けて格納される。
図5は、許容遅延時間情報5の一例を示す図である。許容遅延時間情報5は、記憶部204に格納される。許容遅延時間情報5には、第1処理部202−1から第2処理部202−2に送信するデータ種別の情報と、許容される最大の遅延時間である許容遅延時間の情報とが対応付けて格納される。
許容遅延時間情報5は複数のレコードを有し、各レコードはデータ種別501と許容遅延時間502のフィールドを有する。許容遅延時間502には、データ種別501に応じて、第1処理部202−1から第2処理部202−2への送信に許容される最大の遅延時間の情報が格納される。図5に示す例では、データ種別501には「フュージョンデータ」、「センサデータ」、「同期用データ」、「診断用データ」、および「異常検出データ」が含まれる。そしてこれらに許容される最大の遅延時間は、「X1msec(ミリ秒)」、「X2msec」、「Y1msec」、「Y2msec」、「Y3msec」である。
フュージョンデータとは、複数のセンサの出力を融合させたものである。たとえばカメラが撮影して得られた画像を用いて算出した障害物の情報と、レーザの出力から算出した障害物の情報をあわせたものである。そのためフュージョンデータは、センサの出力を用いた認知処理の結果ともいえる。センサデータとは、車両100に搭載されるセンサの出力である。同期用データとは、第1処理部202−1と第2処理部202−2が動作の同期をとるためのデータである。同期用データにはたとえば、タイプスタンプや動作クロックなどの情報が含まれる。
診断用データとは、異常検出に用いるデータである。診断用データにはたとえば、所定の条件で取得したセンサの出力、や処理部202の動作ログなどが含まれる。また診断用データは、処理部202の温度や電圧などの情報が含まれてもよい。異常検出データとは、異常の検出結果を含むデータである。異常検出データが対象とする異常には、車両100に搭載されるセンサの異常、および自律走行制御装置2の構成要素の異常が含まれる。また異常検出データは、異常が発見されたことを示す情報だけでなく、異常が発見されなかったこと、換言すると正常であることを検出したことを示す情報が含まれてもよい。
なお、図5に示す例ではデータ種別ごとに異なる許容遅延時間が設定されたが、複数のデータ種別に対して同一の許容遅延時間が設定されてもよい。また図5に示す5つのデータ種別のうち、上の2つを「演算データ」、下の3つを「制御データ」と呼ぶこともできる。
<通信経路情報>
図6は、通信経路情報6の一例を示す図である。通信経路情報6は、記憶部204に格納され、各通信経路203の転送速度や処理遅延、各処理部202に要する転送負荷の情報を保持する。
図6は、通信経路情報6の一例を示す図である。通信経路情報6は、記憶部204に格納され、各通信経路203の転送速度や処理遅延、各処理部202に要する転送負荷の情報を保持する。
通信経路情報6は複数のレコードを有し、各レコードは、経路601、転送速度602、処理遅延603、第1処理部転送負荷604、および第2処理部転送負荷605のフィールドを有する。転送速度602には、経路601において実現される通信の転送速度の情報が格納される。処理遅延603には、図4を参照して説明した、経路601に応じた処理遅延の情報が格納される。第1処理部転送負荷604には、経路601に応じて、第1処理部202−1がデータを送信する際に発生することが予想される負荷情報が格納される。第2処理部転送負荷605には、経路601に応じて、第2処理部202−2がデータを受信する際に発生することが予想される負荷情報が格納される。
図6に示す例では、経路601として「第1」すなわち第1経路203−1、および「第2」すなわち第2経路203−2が含まれる。図6に示す最初のレコードは、第1経路203−1は、転送速度が100Mbpsであり、処理遅延が「Z1msec」であり、第1処理部202−1では負荷が「L11%」発生し、第2処理部202−2では負荷が「L12%」が発生することが示されている。図6に示す2番目のレコードは、第2経路203−2は、転送速度が「10Mbps」であり、処理遅延が「Z2msec」であり、第1処理部202−1では負荷が「L21%」発生し、第2処理部202−2では負荷が「L22%」発生することが示されている。
<処理部負荷情報>
図7は、処理部負荷情報7の一例を示す図である。処理部負荷情報7は、記憶部204に格納され、処理部202の負荷情報を保持する。処理部負荷情報7は複数のレコードを有し、各レコードは処理部701と負荷状況702のフィールドを有する。図7に示す例では、処理部701として「第1」すなわち第1処理部202−1、および「第2」すなわち第2処理部202−2が含まれる。そしてそれぞれの現在の負荷が「L1%」、「L2%」であることが示されている。
図7は、処理部負荷情報7の一例を示す図である。処理部負荷情報7は、記憶部204に格納され、処理部202の負荷情報を保持する。処理部負荷情報7は複数のレコードを有し、各レコードは処理部701と負荷状況702のフィールドを有する。図7に示す例では、処理部701として「第1」すなわち第1処理部202−1、および「第2」すなわち第2処理部202−2が含まれる。そしてそれぞれの現在の負荷が「L1%」、「L2%」であることが示されている。
<データサイズと遅延時間との関係>
図8は、通信経路203におけるデータサイズと遅延時間との関係を示す図である。より詳細には図8は、図5に示した許容遅延時間情報5および図6に示した通信経路情報6を用いて、第1処理部202−1から第2処理部202−2に「フュージョンデータ」が送信される場合の例を示す。図8の横軸はデータサイズを示し、縦軸は遅延時間を示す。一点鎖線は第1経路203−1の特性を表し、破線は第2経路203−2の特性を表す。
図8は、通信経路203におけるデータサイズと遅延時間との関係を示す図である。より詳細には図8は、図5に示した許容遅延時間情報5および図6に示した通信経路情報6を用いて、第1処理部202−1から第2処理部202−2に「フュージョンデータ」が送信される場合の例を示す。図8の横軸はデータサイズを示し、縦軸は遅延時間を示す。一点鎖線は第1経路203−1の特性を表し、破線は第2経路203−2の特性を表す。
「フュージョンデータ」の許容遅延時間は「X1msec」であり、第1経路203−1を経由して転送する際の処理遅延は「Z1msec」、第2経路203−2を経由して転送する際の処理遅延は「Z2msec」である。ここでは、「X1>Z1>Z2」の関係にあるとして説明を続ける。図8では、第1経路203−1の転送速度「100Mbps」と第2経路203−2の転送速度「10Mbps」のそれぞれにおいて、データサイズに応じて増加する遅延時間の関係を示している。
一点鎖線で示す第1経路203−1の特性は、処理遅延が比較的大きいが、転送速度が比較的速いのでデータサイズの増加に対する遅延時間の増加は緩やかである。破線で示す第2経路203−2の特性は、処理遅延が比較的小さいが、転送速度が比較的遅いのでデータサイズの増加に対する遅延時間の増加は急速である。そのため、データサイズが「D1」未満の場合は、第2経路203−2を経由した方が遅延時間は小さいが、データサイズが「D1」の場合には2つの経路の遅延時間は同じになる。そしてデータサイズが「D1」よりも大きい場合は、第2経路203−2よりも第1経路203−1を経由した方が遅延時間は小さくなる。
データサイズが「D2」以下の場合は、どちらの通信経路203を経由しても許容遅延時間を満たすが、データサイズが「D2」よりも大きい場合は、第2経路203−2を経由する場合は許容遅延時間を超過する。なお、図示しないが、「D2」よりもさらにデータサイズが大きい場合はどちらの通信経路203を経由しても許容遅延時間を超過する。
<動作フローチャート>
図9は、処理部202の送信処理を示すフローチャートである。図9の例では、第1処理部202−1が第1通信経路管理部403を実施し、通信経路203にデータを送信するまでの動作概要を示す。第1処理部202−1は、第1データ処理部400がデータを出力すると、以下のフローチャートで示される動作を実行する。なお、以下に説明するほとんどのステップは経路選択部4032により実行され、ステップS900は判断部4031により実行され、ステップS908は第1通信部431により実行される。
図9は、処理部202の送信処理を示すフローチャートである。図9の例では、第1処理部202−1が第1通信経路管理部403を実施し、通信経路203にデータを送信するまでの動作概要を示す。第1処理部202−1は、第1データ処理部400がデータを出力すると、以下のフローチャートで示される動作を実行する。なお、以下に説明するほとんどのステップは経路選択部4032により実行され、ステップS900は判断部4031により実行され、ステップS908は第1通信部431により実行される。
まずステップS900では、第1処理部202−1の判断部4031は、データの種別を判断し、許容遅延時間情報5を参照してそのデータの許容遅延時間を判断する。続くステップS901では、第1処理部202−1の第1通信経路管理部403は、通信経路情報6を読み込んで遅延時間を計算する。具体的には経路選択部4032は、通信経路情報6の転送速度602と送信するデータのサイズとから転送遅延を算出し、通信経路情報6の処理遅延603と算出した転送遅延を合わせて遅延時間として計算する。
ステップS902では、第1処理部202−1は、どの通信経路203を経由しても許容遅延時間を超過するか否か、換言すると、ステップS901で算出したいずれの遅延時間もステップS900で判断した許容遅延時間を超過するか否かを判断する。少なくとも一方の経路の遅延時間は許容遅延時間を超過しないと判断するとステップS903に進み、いずれの遅延時間も許容遅延時間を超過すると判断するとステップS909に進む。
ステップS903では、経路選択部4032は、いずれか一方のみの通信経路203が許容遅延時間を超過するか否かを判断する。両方の経路が許容遅延時間を超過しないと判断するとステップS905に進み、いずれか一方の経路のみ許容遅延時間を超過すると判断するとステップS904に進む。ステップS904では経路選択部4032は、許容遅延時間を満たす通信経路203をデータの送信に使用する経路として選択してステップS908に進む。ステップS908では第1処理部202−1は、第1通信部431を用いて選択した通信経路203からデータを送信して図9に示す動作を終了する。
ステップS905では、第1処理部202−1は、処理負荷優先と遅延時間優先のいずれかを判断する。いずれを優先するかは、あらかじめ設定されてもよいし、処理部負荷情報7を参照して決定してもよい。たとえば第1処理部202−1は、第1処理部202−1および第2処理部202−2のいずれか一方でも負荷が50%を超える場合には処理負荷優先を選択し、それ以外の場合には遅延時間優先を選択してもよい。
ステップS905において経路選択部4032は、処理負荷優先と判断するとステップS906に進む。ステップS906では経路選択部4032は、第1処理部202−1と第2処理部202−2の処理負荷を抑えるように、たとえば、負荷状況702と第1処理部転送負荷604と第2処理部転送負荷605の合計が小さくなるように、通信経路203を選択する。ステップS905において経路選択部4032は遅延時間優先と判断するとステップS907に進み、遅延時間が短くなるように通信経路203を選択する。ステップS906またはステップS907において選択した後、ステップS908に進み、選択した通信経路203からデータを送信して図9に示す動作を終了する。
ステップS909では、第1処理部202−1は、どの通信経路203を経由しても許容遅延時間を超過すること、換言すると、システム要求を満たし得ないことを超過通知用として保持し、ステップS910に進む。続くステップS910では、第1処理部202−1は、送信処理を継続するか否かを判断する。継続すると判断するとステップS905に進み、第1処理部202−1と第2処理部202−2の処理負荷を考慮したり、第1処理部202−1と第2処理部202−2の通信がより低遅延となるような考慮をしたりして、通信経路203を選択してもよい。継続しないと判断すると図9に示す動作を終了する。
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)電子制御装置である自律走行制御装置2は、データを第2処理部202−2に送信する第1処理部202−1と、第1処理部202−1および第2処理部202−2を接続する複数の通信経路である第1経路203−1および第2経路203−2とのインタフェースである通信インタフェース256と、転送に要する時間である遅延時間の許容される長さである許容遅延時間をデータの種別とを対応づけた許容遅延時間情報5を格納する記憶部204と、を備える。第1処理部202−1は、データの種別を判断し、許容遅延時間情報5に基づきデータの許容遅延時間を判断する判断部4031と、遅延時間が判断部4031により判断される許容遅延時間以内となるようにデータの送信に用いる経路を複数の通信経路から選択する経路選択部4032と、経路選択部が選択した通信経路を用いて第2処理部にデータを送信する第1通信部431とを備える。そのため、データの種別に応じて柔軟に通信経路を選択できる。一般には通信の遅延は小さい方が望ましいが、データの種別により許容される最大の遅延時間は異なる。本実施の形態では、許容遅延時間情報5を参照して送信するデータの種別に基づく許容遅延時間を判断し、遅延時間が許容遅延時間以内である経路を選択するので、柔軟な経路の選択ができる。
(1)電子制御装置である自律走行制御装置2は、データを第2処理部202−2に送信する第1処理部202−1と、第1処理部202−1および第2処理部202−2を接続する複数の通信経路である第1経路203−1および第2経路203−2とのインタフェースである通信インタフェース256と、転送に要する時間である遅延時間の許容される長さである許容遅延時間をデータの種別とを対応づけた許容遅延時間情報5を格納する記憶部204と、を備える。第1処理部202−1は、データの種別を判断し、許容遅延時間情報5に基づきデータの許容遅延時間を判断する判断部4031と、遅延時間が判断部4031により判断される許容遅延時間以内となるようにデータの送信に用いる経路を複数の通信経路から選択する経路選択部4032と、経路選択部が選択した通信経路を用いて第2処理部にデータを送信する第1通信部431とを備える。そのため、データの種別に応じて柔軟に通信経路を選択できる。一般には通信の遅延は小さい方が望ましいが、データの種別により許容される最大の遅延時間は異なる。本実施の形態では、許容遅延時間情報5を参照して送信するデータの種別に基づく許容遅延時間を判断し、遅延時間が許容遅延時間以内である経路を選択するので、柔軟な経路の選択ができる。
(2)遅延時間には、データのサイズおよび通信経路の通信速度から算出される転送遅延が含まれる。経路選択部4032は、複数の通信経路のそれぞれについて転送遅延を算出し、少なくとも転送遅延がデータの許容遅延時間以内である経路を選択する。
(3)遅延時間には、通信経路ごとに固有の時間である処理遅延が含まれる。経路選択部4032は、少なくとも処理遅延がデータの許容遅延時間以内である経路を選択する。
(4)遅延時間には、データのサイズおよび通信経路の通信速度から算出される転送遅延、および通信経路ごとに固有の時間である処理遅延が含まれる。経路選択部4032は、複数の通信経路のそれぞれについて転送遅延を算出し、転送遅延および処理遅延の合計がデータの許容遅延時間以内である経路を選択する。そのため、遅延時間を正確に見積もることができる。
(5)複数の通信経路には、第1経路203−1および第2経路203−2が含まれる。図8に示すように、第1経路203−1の処理遅延は、第2経路203−2の処理遅延よりも大きく、第1経路203−1の通信速度は、第2経路203−2の通信速度よりも速い。
(6)記憶部204には、複数の通信経路のそれぞれについて通信の際に第1処理部および第2処理部に生じる負荷の情報である処理部負荷情報7が格納される。経路選択部4032は、複数の通信経路のいずれの遅延時間も許容遅延時間以内である場合に、処理部負荷情報7、第1処理部202−1の現在の処理負荷、および第2処理部202−2の現在の処理負荷に基づいて複数の通信経路の少なくともいずれか一つを選択する。
(7)経路選択部4032は、複数の通信経路のいずれの遅延時間も許容遅延時間以内である場合に、遅延時間が最小となる通信経路を選択する。すなわち図9に示すフローチャートにおいて、ステップS903を否定判断し、ステップS905において遅延時間優先と判断すると、ステップS907において遅延時間が短くなるように経路を選択する。
(8)経路選択部4032は、複数の通信経路のいずれの遅延時間も許容遅延時間以内である場合に、第1処理部の処理負荷、または第2処理部の処理負荷が小さくなるように通信経路を選択する。すなわち図9に示すフローチャートにおいて、ステップS903を否定判断し、ステップS905において処理負荷優先と判断すると、ステップS905において処理負荷を抑えるように経路を選択する。
(9)データの種別には、少なくとも演算データおよび制御データが含まれる。演算データには、当該電子制御装置が搭載される車両の外界の情報を収集するセンサの出力、およびセンサの出力を用いた認知処理の結果が含まれる。制御データには、センサの異常検出の結果、および異常検出に用いるデータが含まれる。
(変形例1)
上述した実施の形態では、自律走行制御装置2は、通信経路203を第1処理部202−1と第2処理部202−2の間で直結する構成としたが、経路上に論理回路などの他のデバイスを経由する構成としてもよい。たとえば、第1処理部202−1と第2処理部202−2の間の中間処理を論理回路に実行させる場合、それぞれの処理部202のアクセラレータとして使用する場合、および図示しない他の機能部とのゲートウェイとして使用する場合などが考えられる。
上述した実施の形態では、自律走行制御装置2は、通信経路203を第1処理部202−1と第2処理部202−2の間で直結する構成としたが、経路上に論理回路などの他のデバイスを経由する構成としてもよい。たとえば、第1処理部202−1と第2処理部202−2の間の中間処理を論理回路に実行させる場合、それぞれの処理部202のアクセラレータとして使用する場合、および図示しない他の機能部とのゲートウェイとして使用する場合などが考えられる。
<ハードウェア構成>
図10は、変形例1における自律走行制御装置2Aのハードウェア構成図である。すなわち図10は、上述した実施の形態における図2に対応する。図10では、図2に示す全ての構成に加えて、さらに論理回路255を備える点が異なる。
図10は、変形例1における自律走行制御装置2Aのハードウェア構成図である。すなわち図10は、上述した実施の形態における図2に対応する。図10では、図2に示す全ての構成に加えて、さらに論理回路255を備える点が異なる。
<機能構成>
図11は、変形例1における自律走行制御装置2Aの構成図である。すなわち図11は、上述した実施の形態における図3に対応する。図11では、図3と比較して論理回路1205をさらに備え、第2経路1203−2の経路上に論理回路1205を含む点が異なる。論理回路1205は、図10に示す論理回路255から構成される。
図11は、変形例1における自律走行制御装置2Aの構成図である。すなわち図11は、上述した実施の形態における図3に対応する。図11では、図3と比較して論理回路1205をさらに備え、第2経路1203−2の経路上に論理回路1205を含む点が異なる。論理回路1205は、図10に示す論理回路255から構成される。
図11では、自律走行制御装置2は、図3に示した通信経路203に対応する、第1経路1203−1および第2経路1203−2を有し、さらに論理回路1205を有する。以下では、第1経路1203−1、第2経路1203−2をまとめて、「通信経路1203」と呼ぶ。通信経路1203は、図10には図示しない、第1CPU251−1と第2CPU251−2と論理回路255を繋ぐ結線であり、イーサネット、SPI、およびPCI Expressなどにおいて通信が行われる。変形例1では、論理回路1205は、第1処理部202−1から受信する認知処理結果のデータを第2処理部202−2に転送し、第2経路1203−2を構成する。
(変形例2)
上述した実施の形態では、処理部202は、1つのCPU上に構成されるように説明したが、処理部をCPU内部の複数のCPUコアに割り当てて実行してもよい。
上述した実施の形態では、処理部202は、1つのCPU上に構成されるように説明したが、処理部をCPU内部の複数のCPUコアに割り当てて実行してもよい。
<処理部構成>
図12は、変形例2における処理部2202の構成図である。すなわち図12は、上述した実施の形態における図4の処理部202に対応する。図12では、図4の処理部202と比較し、処理部が2つのCPUコア、すなわち第1CPUコア1200−1および第2CPUコア1200−2に割り当てられている点が異なる。なお以下では、第1CPUコア1200−1および第2CPUコア1200−2をまとめて「CPUコア1200」と呼ぶ。
図12は、変形例2における処理部2202の構成図である。すなわち図12は、上述した実施の形態における図4の処理部202に対応する。図12では、図4の処理部202と比較し、処理部が2つのCPUコア、すなわち第1CPUコア1200−1および第2CPUコア1200−2に割り当てられている点が異なる。なお以下では、第1CPUコア1200−1および第2CPUコア1200−2をまとめて「CPUコア1200」と呼ぶ。
処理部2202は、第1データ処理部2400−1、第2データ処理部2400−2、通信経路管理部2403、第1−1経路制御部401、第1−2経路制御部402、第1−1経路インタフェース411、および第1−2経路インタフェース412を有する。以下では、第1データ処理部2400−1、第2データ処理部2400−2をまとめて、「データ処理部2400」と呼ぶ。
第1データ処理部2400−1、通信経路管理部2403、および第1−1経路制御部401は、第1CPUコア1200−1上に構成され、第1−1経路インタフェース411は、第1CPUコア1200−1の送受信に用いられる。第2データ処理部2400−2、通信経路管理部2403、および第1−2経路制御部402は、第2CPUコア1200−2上に構成され、第1−2経路インタフェース412は、第2CPUコア1200−2の送受信に用いられる。
データ処理部2400において実行される周辺の認知処理や軌道の算出処理は、第1CPUコア1200−1のみで実行されてもよいし、第2CPUコア1200−2のみで実行されてもよいし、2つのCPUコア1200が連携することで実行されてもよい。通信経路管理部2403は、第1CPUコア1200−1と第2CPUコア1200−2を横断する部であり、第1CPUコア1200−1と第2CPUコア1200−2の間のデータの受け渡しを行う。
(変形例3)
経路選択部4032は、複数の経路のいずれも許容遅延時間を満たす場合に、処理負荷と遅延時間のどちらを優先するかの扱いを次のように変更してもよい。第1に、常に処理負荷を優先してもよい。第2に、常に遅延時間を優先してもよい。第3に、ファイルの種別に応じてどちらを優先するかを決定してもよい。第3の変更を採用する場合には、記憶部204には、処理負荷と遅延時間のどちらを優先するかと、データの種別とを対応付けた情報がさらに格納される。たとえば、図5に示した許容遅延時間情報5に、処理負荷と遅延時間のどちらを優先するかを示す情報を格納する新たなフィールドを設けて値を格納することで第3の変更に対応できる。
経路選択部4032は、複数の経路のいずれも許容遅延時間を満たす場合に、処理負荷と遅延時間のどちらを優先するかの扱いを次のように変更してもよい。第1に、常に処理負荷を優先してもよい。第2に、常に遅延時間を優先してもよい。第3に、ファイルの種別に応じてどちらを優先するかを決定してもよい。第3の変更を採用する場合には、記憶部204には、処理負荷と遅延時間のどちらを優先するかと、データの種別とを対応付けた情報がさらに格納される。たとえば、図5に示した許容遅延時間情報5に、処理負荷と遅延時間のどちらを優先するかを示す情報を格納する新たなフィールドを設けて値を格納することで第3の変更に対応できる。
本変形例によれば、次の作用効果が得られる。
(10)記憶部204には、複数の通信経路のそれぞれについて通信の際に第1処理部および第2処理部に生じる負荷の情報である処理部負荷情報7が格納される。経路選択部4032は、複数の通信経路のいずれの遅延時間も許容遅延時間以内である場合に、データの種別に基づき処理負荷優先および遅延時間優先のいずれかを決定する。そして経路選択部4032は、処理負荷優先を決定した場合には、第1処理部202−1の処理負荷、または第2処理部202−2の処理負荷が小さくなるように通信経路203を選択する。また経路選択部4032は、遅延時間優先を決定した場合には、遅延時間が最小となるように通信経路203を選択する。そのため、データの種別に応じて遅延時間優先と処理負荷優先とを切り替えることができる。
(10)記憶部204には、複数の通信経路のそれぞれについて通信の際に第1処理部および第2処理部に生じる負荷の情報である処理部負荷情報7が格納される。経路選択部4032は、複数の通信経路のいずれの遅延時間も許容遅延時間以内である場合に、データの種別に基づき処理負荷優先および遅延時間優先のいずれかを決定する。そして経路選択部4032は、処理負荷優先を決定した場合には、第1処理部202−1の処理負荷、または第2処理部202−2の処理負荷が小さくなるように通信経路203を選択する。また経路選択部4032は、遅延時間優先を決定した場合には、遅延時間が最小となるように通信経路203を選択する。そのため、データの種別に応じて遅延時間優先と処理負荷優先とを切り替えることができる。
(変形例4)
上述した実施の形態では、遅延時間は処理遅延と転送遅延の和と定義した。しかし、遅延時間は、処理遅延のみでもよいし、転送遅延のみでもよい。たとえばデータのサイズが非常に小さいことが既知である処理系では、転送遅延が実質的に無視できるとして遅延時間は処理遅延だけから構成されるとして扱ってもよい。たとえばデータのサイズによらず、転送遅延が処理遅延に比べて十分に大きい処理系では、処理遅延が実質的に無視できるとして遅延時間は転送遅延だけから構成されるとして扱ってもよい。
上述した実施の形態では、遅延時間は処理遅延と転送遅延の和と定義した。しかし、遅延時間は、処理遅延のみでもよいし、転送遅延のみでもよい。たとえばデータのサイズが非常に小さいことが既知である処理系では、転送遅延が実質的に無視できるとして遅延時間は処理遅延だけから構成されるとして扱ってもよい。たとえばデータのサイズによらず、転送遅延が処理遅延に比べて十分に大きい処理系では、処理遅延が実質的に無視できるとして遅延時間は転送遅延だけから構成されるとして扱ってもよい。
(変形例5)
自律走行制御装置2は、第1処理部202−1および第2処理部202−2の2つの処理部を有した。しかし自律走行制御装置2は、3以上の処理部を有してもよい。この場合に、それぞれの処理部は少なくとも2つの経路で接続される。
自律走行制御装置2は、第1処理部202−1および第2処理部202−2の2つの処理部を有した。しかし自律走行制御装置2は、3以上の処理部を有してもよい。この場合に、それぞれの処理部は少なくとも2つの経路で接続される。
図13は、変形例5における自律走行制御装置の機能構成図である。すなわち図11は、上述した実施の形態における図3に対応する。図11では、図3と比較して第3処理部202−3が追加されている。また、第1処理部202−1と第3処理部202−3との間の符号293−1および293−2で示す通信経路と、第2処理部202−2と第3処理部202−3との間の符号283−1および283−2で示す通信経路も追加されている。この場合には、通信経路情報6には、これら追加された通信経路の情報も追加される。
(変形例6)
第1処理部202−1および第2処理部202−2は、第1経路203−1および第2経路203−2の2つの経路で接続された。しかし第1処理部202−1および第2処理部202−2は、3以上の経路で接続されてもよい。この場合は、通信経路情報6には存在する全ての経路の情報があらかじめ記載される。
第1処理部202−1および第2処理部202−2は、第1経路203−1および第2経路203−2の2つの経路で接続された。しかし第1処理部202−1および第2処理部202−2は、3以上の経路で接続されてもよい。この場合は、通信経路情報6には存在する全ての経路の情報があらかじめ記載される。
図1に示した車載システム1のシステム構成は一例であり、車載システム1がセンサや通信装置を備えることは必須の要件ではない。たとえば車載システム1がセンサを備えない場合にはカメラ情報取得部101、レーダ情報取得部102、レーザ情報取得部103、および自車位置情報取得部104を備えなくてもよい。たとえば車載システム1が自動運転を実行しない場合には車載システム1は自動運転設定部105を備えなくてもよい。車載システム1がOTAによる更新が不要の場合には無線通信部106を備えなくてもよい。車載システム1が自動運転を実行しない場合には、車載システム1は補助制御部107、ブレーキ制御部108、エンジン制御部109、およびパワーステアリング制御部110と接続されなくてもよい。
(変形例7)
上述した実施の形態では、データの種別は5つであった。しかしデータの種別は少なくとも2つあればよい。たとえばデータの種別を演算データと制御データの2つとしてもよい。この場合には、演算データに対応する許容遅延時間と、制御データに対応する許容遅延時間がそれぞれ許容遅延時間情報5に格納される。
上述した実施の形態では、データの種別は5つであった。しかしデータの種別は少なくとも2つあればよい。たとえばデータの種別を演算データと制御データの2つとしてもよい。この場合には、演算データに対応する許容遅延時間と、制御データに対応する許容遅延時間がそれぞれ許容遅延時間情報5に格納される。
本発明は前述した実施の形態や変形例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例および同等の構成が含まれる。たとえば、前述した実施の形態や変形例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに本発明は限定されるものではない。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
上述した各実施の形態および変形例において、機能ブロックの構成は一例に過ぎない。別々の機能ブロックとして示したいくつかの機能構成を一体に構成してもよいし、1つの機能ブロック図で表した構成を2以上の機能に分割してもよい。また各機能ブロックが有する機能の一部を他の機能ブロックが備える構成としてもよい。
上述した各実施の形態および変形例において、プログラムはROM252に格納されるとしたが、プログラムはフラッシュメモリ254に格納されていてもよい。また、自律走行制御装置2が不図示の入出力インタフェースを備え、必要なときに入出力インタフェースと自律走行制御装置2が利用可能な媒体を介して、他の装置からプログラムが読み込まれてもよい。ここで媒体とは、たとえば入出力インタフェースに着脱可能な記憶媒体、または通信媒体、すなわち有線、無線、光などのネットワーク、または当該ネットワークを伝搬する搬送波やディジタル信号、を指す。また、プログラムにより実現される機能の一部または全部がハードウェア回路やFPGAにより実現されてもよい。
上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1…車載システム
2、2A…自律走行制御装置
5…許容遅延時間情報
6…通信経路情報
7…処理部負荷情報
202−1…第1処理部
202−2…第2処理部
203−1…第1経路
203−2…第2経路
400…第1データ処理部
403…第1通信経路管理部
431…第1通信部
450…第2データ処理部
2、2A…自律走行制御装置
5…許容遅延時間情報
6…通信経路情報
7…処理部負荷情報
202−1…第1処理部
202−2…第2処理部
203−1…第1経路
203−2…第2経路
400…第1データ処理部
403…第1通信経路管理部
431…第1通信部
450…第2データ処理部
Claims (15)
- データを第2処理部に送信する第1処理部と、
前記第1処理部および前記第2処理部を接続する複数の通信経路とのインタフェースと、
転送に要する時間である遅延時間の許容される長さである許容遅延時間を前記データの種別とを対応づけた許容遅延時間情報を格納する記憶部と、を備え、
前記第1処理部は、
前記データの種別を判断し、前記許容遅延時間情報に基づき前記データの前記許容遅延時間を判断する判断部と、
前記遅延時間が前記判断部により判断される前記許容遅延時間以内となるように前記データの送信に用いる経路を前記複数の通信経路から選択する経路選択部と、
前記経路選択部が選択した通信経路を用いて前記第2処理部に前記データを送信する第1通信部とを備える電子制御装置。 - 請求項1に記載の電子制御装置において、
前記第2処理部と、
前記複数の通信経路と、をさらに備える電子制御装置。 - 請求項1に記載の電子制御装置において、
前記遅延時間には、前記データのサイズおよび前記通信経路の通信速度から算出される転送遅延が含まれ、
前記経路選択部は、前記複数の通信経路のそれぞれについて前記転送遅延を算出し、少なくとも前記転送遅延が前記データの前記許容遅延時間以内である経路を選択する電子制御装置。 - 請求項1に記載の電子制御装置において、
前記遅延時間には、前記通信経路ごとに固有の時間である処理遅延が含まれ、
前記経路選択部は、少なくとも前記処理遅延が前記データの前記許容遅延時間以内である経路を選択する電子制御装置。 - 請求項1に記載の電子制御装置において、
前記遅延時間には、前記データのサイズおよび前記通信経路の通信速度から算出される転送遅延、および前記通信経路ごとに固有の時間である処理遅延が含まれ、
前記経路選択部は、前記複数の通信経路のそれぞれについて前記転送遅延を算出し、少なくとも前記転送遅延および前記処理遅延の合計が前記データの前記許容遅延時間以内である経路を選択する電子制御装置。 - 請求項5に記載の電子制御装置において、
前記複数の通信経路には、第1経路および第2経路が含まれ、
前記第1経路の前記処理遅延は、前記第2経路の前記処理遅延よりも大きく、
前記第1経路の通信速度は、前記第2経路の通信速度よりも速い電子制御装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の電子制御装置において、
前記記憶部には、前記複数の通信経路のそれぞれについて通信の際に前記第1処理部および前記第2処理部に生じる負荷の情報である処理部負荷情報がさらに格納され、
前記経路選択部は、前記複数の通信経路のいずれの遅延時間も前記許容遅延時間以内である場合に、前記処理部負荷情報、前記第1処理部の現在の処理負荷、および前記第2処理部の現在の処理負荷に基づいて前記複数の通信経路の少なくともいずれか一つを選択する電子制御装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の電子制御装置において、
前記経路選択部は、前記複数の通信経路のいずれの遅延時間も前記許容遅延時間以内である場合に、遅延時間が最小となる前記通信経路を選択する電子制御装置。 - 請求項7に記載の電子制御装置において、
前記経路選択部は、前記複数の通信経路のいずれの遅延時間も前記許容遅延時間以内である場合に、前記第1処理部の処理負荷、または前記第2処理部の処理負荷が小さくなるように前記通信経路を選択する電子制御装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の電子制御装置において、
前記記憶部には、前記複数の通信経路のそれぞれについて通信の際に前記第1処理部および前記第2処理部に生じる負荷の情報である処理部負荷情報がさらに格納され、
前記経路選択部は、前記複数の通信経路のいずれの遅延時間も前記許容遅延時間以内である場合に、前記データの種別に基づき処理負荷優先および遅延時間優先のいずれかを決定し、
前記経路選択部は、前記処理負荷優先を決定した場合には、前記第1処理部の処理負荷、または前記第2処理部の処理負荷が小さくなるように前記通信経路を選択し、
前記経路選択部は、前記遅延時間優先を決定した場合には、遅延時間が最小となる前記通信経路を選択する電子制御装置。 - 請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載の電子制御装置において、
前記データの種別には、少なくとも演算データおよび制御データが含まれ、
前記演算データには、当該電子制御装置が搭載される車両の外界の情報を収集するセンサの出力、および前記センサの出力を用いた認知処理の結果が含まれ、
前記制御データには、前記センサの異常検出の結果、および前記異常検出に用いる情報が含まれる電子制御装置。 - データを送信する第1処理部と、前記データを受信する第2処理部と、前記第1処理部および前記第2処理部を接続する複数の通信経路と、転送に要する時間である遅延時間の許容される長さである許容遅延時間を前記データの種別とを対応づけた許容遅延時間情報を格納する記憶部と、を備える電子制御装置が実行するデータ送信方法であって、
前記第1処理部が前記データの種別を判断し、前記許容遅延時間情報に基づき前記データの前記許容遅延時間を判断する判断ステップと、
前記遅延時間が前記判断ステップにより判断される前記許容遅延時間以内となるように前記データの送信に用いる経路を前記複数の通信経路から選択する経路選択ステップと、
前記経路選択ステップにおいて選択された通信経路を用いて前記第2処理部に前記データを送信する送信ステップとを含むデータ送信方法。 - 請求項12に記載のデータ送信方法において、
前記遅延時間には、前記データのサイズおよび前記通信経路の通信速度から算出される転送遅延が含まれ、
前記経路選択ステップでは、前記複数の通信経路のそれぞれについて前記転送遅延を算出し、少なくとも前記転送遅延が前記データの前記許容遅延時間以内である経路を選択するデータ送信方法。 - 請求項12に記載のデータ送信方法において、
前記遅延時間には、前記通信経路ごとに固有の時間である処理遅延が含まれ、
前記経路選択ステップでは、少なくとも前記処理遅延が前記データの前記許容遅延時間以内である経路を選択するデータ送信方法。 - 請求項12に記載のデータ送信方法において、
前記遅延時間には、前記データのサイズおよび前記通信経路の通信速度から算出される転送遅延、および前記通信経路ごとに固有の時間である処理遅延が含まれ、
前記経路選択ステップでは、前記複数の通信経路のそれぞれについて前記転送遅延を算出し、少なくとも前記転送遅延および前記処理遅延の合計が前記データの前記許容遅延時間以内である経路を選択するデータ送信方法。
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