JP2021032690A - プローブ - Google Patents

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Kenichi Sato
佐藤  賢一
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Abstract

【課題】プローブを対象物に押し当てた際の対象物とプローブとの間の電気抵抗を低減する。【解決手段】プローブ10において、第1対象物20に押し当てられる巻き部材100は、導電性の複数の巻き部が連なっており、第1巻き部102a、第2巻き部102b、第3巻き部102c及び第4巻き部102dからなる螺旋状である。第2突出部320は、筒体500内のスプリング400により外方へ付勢されるプランジャであり、第2対象物30に押し当てられる。【選択図】図1

Description

本発明は、プローブに関する。
近年、例えば特許文献1に記載されているように、電子デバイスを検査基板によって検査するため、電子デバイスと検査基板とを、プローブを介して電気的に接続することがある。プローブの一端及び他端は、プローブの内部に設けられたスプリングによって、互いに離れる方向に付勢されている。プローブの使用時において、プローブの一端は、電子デバイスの端子(例えば、パッド)に接触し、プローブの他端は、検査基板の端子(例えば、パッド)に接触する。
特開2017−157345号公報
電子デバイスの端子には高価な金が用いられていたが、近年では安価にするため薄い金の下地にパラジウム等の硬い金属が用いられることが多くなっている。このような電子デバイスを対象物とした場合、プローブの一端が絶縁薄膜を破らずに、対象物とプローブとの間の電気抵抗が高くなることがある。
本発明の目的の一例は、プローブを対象物に押し当てた際の対象物とプローブとの間の電気抵抗を低減することにある。本発明の他の目的は、本明細書の記載から明らかになるであろう。
本発明の一態様は、
対象物に押し当てられるプローブであって、
導電性の巻き部材を備え、
前記巻き部材は、前記対象物に押し当てられる際に前記対象物に接触する、プローブである。
本発明の上述した態様によれば、プローブを対象物に押し当てた際の対象物とプローブとの間の電気抵抗を低減することができる。
実施形態1に係るプローブの断面図である。 実施形態1に係る巻き部材の側面図である。 実施形態1に係る巻き部材の下面図である。 実施形態1に係るプローブの動作の一例を説明するための断面図である。 実施形態1に係るプローブの動作の一例を説明するための断面図である。 実施形態1に係るプローブの動作の一例を説明するための断面図である。 実施形態2に係るプローブの動作の一例を説明するための図である。 実施形態2に係るプローブの動作の一例を説明するための図である。 実施形態2に係るプローブの動作の一例を説明するための図である。 実施形態3に係るプローブの動作の一例を説明するための図である。 実施形態3に係るプローブの動作の一例を説明するための図である。 実施形態3に係るプローブの動作の一例を説明するための図である。 変形例1に係るプローブの動作の一例を説明するための図である。 変形例1に係るプローブの動作の一例を説明するための図である。 変形例1に係るプローブの動作の一例を説明するための図である。 変形例2に係る巻き部材の側面図である。 変形例2に係る巻き部材の上面図である。 変形例2に係るプローブの動作の一例を説明するための図である。 変形例2に係るプローブの動作の一例を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るプローブ10の断面図である。図2は、実施形態1に係る巻き部材100の側面図である。図3は、実施形態1に係る巻き部材100の下面図である。図4から図6は、実施形態1に係るプローブ10の動作の一例を説明するための断面図である。図1から図6において、第1方向D1は、巻き部材100の荷重方向を示し、例えば、上下方向(例えば、上方向は、図1の上側に向かう方向(プローブ10から第1対象物20に向かう方向)であり、下方向は、図1の下側に向かう方向(プローブ10から第2対象物30に向かう方向)である。)である。第2方向D2は、第1方向D1に交わる方向、具体的には直交する方向を示し、例えば、左右方向(例えば、左方向は、図1においてプローブ10の左側に向かう方向であり、右方向は、図1においてプローブ10の右側に向かう方向である。)である。図1及び図4から図6に示す断面は、第1方向D1及び第2方向D2に沿ってプローブ10の中心(例えば、巻き部材100の複数の巻き部(第1巻き部102a、第2巻き部102b、第3巻き部102c及び第4巻き部102d)の少なくとも一つの巻き部の中心、第1プランジャ200の第1突出部212の中心又は第2プランジャ300の第2突出部320の中心)を通る断面である。
まず、図1から図3を用いて、巻き部材100に第1方向D1の荷重が加わっていない状態におけるプローブ10を説明する。
プローブ10の使用時において、プローブ10は、第1対象物20と第2対象物30との間に配置される。プローブ10の使用時において、プローブ10は、第1対象物20及び第2対象物30に接触する。この場合、第1対象物20及び第2対象物30は、プローブ10を介して電気的に相互に接続される。本実施形態において、第1対象物20は、電子部品の端子(例えば、パッド)であり、第2対象物30は、検査回路の端子(例えば、パッド)である。ただし、第1対象物20は、検査回路の端子(例えば、パッド)であってもよく、第2対象物30は、電子部品の端子(例えば、パッド)であってもよい。
プローブ10は、巻き部材100、第1プランジャ200、第2プランジャ300、スプリング400及び筒体500を備えている。
第1プランジャ200は、筒体500の一端(上端)に取り付けられている。第1プランジャ200は、第1基部210、第1突出部212及び基端部214を有している。第1突出部212は、第1基部210から第2プランジャ300が位置する側の反対側に向けて突出している。基端部214は、第1基部210を挟んで第1突出部212が位置する側の反対側に位置している。基端部214は、筒体500の内部に位置しており、スプリング400の一端(上端)に接触している。
第2プランジャ300は、筒体500の他端(下端)に取り付けられている。第2プランジャ300は、第2基部310及び第2突出部320を有している。第2基部310は、筒体500の内部に位置しており、スプリング400の他端(下端)に接触している。第2突出部320は、第2基部310から第1プランジャ200の位置する側の反対側に向けて突出している。プローブ10の使用時において、第2突出部320は、第2対象物30に接触する。
スプリング400は、筒体500の内部に収容されている。スプリング400は、第1プランジャ200及び第2プランジャ300を互いに離れる方向に付勢する。
巻き部材100は、導電性を有している。例えば、巻き部材100の少なくとも表面が導電性を有していてもよい。この例において、巻き部材100を構成する線材(例えば、金属線)の表面に金属(例えば、金メッキ等の金属メッキ)が形成されていてもよい。巻き部材100を構成する線材は、電気絶縁性を有していてもよいし、又は導電性を有していてもよい。巻き部材100を構成する線材が導電性を有する場合、巻き部材100の表面だけでなく、巻き部材100の内部も、導電性を有することができる。一例において、巻き部材100は、ピアノ線やベリリウム銅等の抵抗値が低く比較的硬い材料(線材)の表面に金メッキを施したものが望ましい。
巻き部材100は、スプリング形状を有している。巻き部材100は、例えば、円錐バネである。具体的には、巻き部材100は、複数の巻き部、すなわち、第1巻き部102a、第2巻き部102b、第3巻き部102c及び第4巻き部102dを有している。図2及び図3に示すように、第1巻き部102a、第2巻き部102b、第3巻き部102c及び第4巻き部102dは、順に繋がっている。ただし、巻き部の数は、図1から図3に示す例に限定されない。第1巻き部102a、第2巻き部102b、第3巻き部102c及び第4巻き部102dは、第1方向D1に重なり合っている。第1巻き部102aは、複数の巻き部の一端(上端)に位置している。プローブ10が第1対象物20に押し当てられる際、第1巻き部102aは、第1対象物20に接触する。第2巻き部102bは、第1方向D1において、第1巻き部102aからずれて位置している。第3巻き部102cは、第1方向D1において第2巻き部102bから第1巻き部102aが位置する側の反対側に向けてずれて位置している。第4巻き部102dは、複数の巻き部の他端(下端)に位置している。第4巻き部102dは、第1方向D1において第3巻き部102cから第2巻き部102bが位置する側の反対側に向けてずれて位置している。図4から図6に示す断面では、第3巻き部102c及び第4巻き部102dは、第2方向D2の幅が同じである。
第2方向D2において、第1巻き部102aの中心の位置と第2巻き部102bの中心の位置とは、互いにずれて位置している。図1に示す断面においては、第1巻き部102aの中心の位置は、第2巻き部102bの中心の位置に対して、第2方向D2において右側にずれている。第1巻き部102aの少なくとも一部分は、第2方向D2において第2巻き部102bからずれて位置している。具体的には、第1巻き部102aの第2方向D2の直径は、第2巻き部102bの第2方向D2の直径より大きくなっている。第1巻き部102aのうち第1巻き部102aの中心に対して第2方向D2において両側に位置する2つの部分(例えば、図1に示す断面における第1巻き部102aの2つの部分)は、第2方向D2において第2巻き部102bの外側にずれて位置している。
第2巻き部102bの少なくとも一部分は、第2方向D2において第3巻き部102cからずれて位置している。具体的には、第2巻き部102bの第2方向D2の直径は、第3巻き部102cの第2方向D2の直径より大きくなっている。第2巻き部102bのうち第2巻き部102bの中心に対して第2方向D2において両側に位置する2つの部分(例えば、図1に示す断面における第2巻き部102bの2つの部分)は、第2方向D2において第3巻き部102cの外側にずれて位置している。
第3巻き部102c及び第4巻き部102dは、第1突出部212に巻き付けられている。具体的には、第3巻き部102c及び第4巻き部102dは、第1突出部212を締め付けている。言い換えると、第3巻き部102c及び第4巻き部102dは、第1突出部212に接触している。この場合、第3巻き部102c及び第4巻き部102dの締め付けによって、巻き部材100が第1突出部212から抜けないようになっている。ただし、第3巻き部102c及び第4巻き部102dは、第1突出部212を締め付けていなくてもよい。例えば、第3巻き部102c及び第4巻き部102dは、例えば、僅かな隙間を挟んで、第1突出部212から離間していてもよい。また、第1突出部212に巻き付けられた巻き部は、図1に示す例に限定されない。例えば、巻き部材100のうちの少なくとも一部(例えば、第4巻き部102dのみ又は第2巻き部102b、第3巻き部102c及び第4巻き部102dの3つの巻き部)が第1突出部212に巻き付けられていてもよい。
次に、図4から図6を用いて、プローブ10の動作の一例を説明する。
まず、図4に示すように、巻き部材100及び第1対象物20を互いに対向させる。図4に示す段階では、巻き部材100及び第1対象物20は、互いに離間しており、巻き部材100には、第1方向D1の荷重(例えば、圧縮荷重又は引張荷重)が加わっていない。この状態において、巻き部材100の第1巻き部102aは、第1突出部212の先端(上端)よりも、第1プランジャ200の第1基部210から離れて位置している。したがって、プローブ10が第1対象物20に押し当てられた場合、第1突出部212よりも巻き部材100が先に第1対象物20に接触する。
次いで、図5に示すように、巻き部材100を第1対象物20に向けて押し当てる。図5に示す段階では、第1プランジャ200の第1突出部212の先端が第1対象物20に接触していない。巻き部材100を第1対象物20に向けて押し当てることによって、巻き部材100が第1方向D1に圧縮される。この時、巻き部材100の隣り合う巻き部同士(第1巻き部102aと第2巻き部102b、第2巻き部102bと第3巻き部102c又は第3巻き部102cと第4巻き部102d)が互いに接触する。これによって、図5において第1対象物20から巻き部材100を介して第1基部210にかけて付された矢印で示すように、第1対象物20と第1プランジャ200との間で巻き部材100を介して電流経路が形成される。
図5に示す例では、第3巻き部102c及び第4巻き部102dが第1プランジャ200の第1突出部212に接触している。このため、図5内において巻き部材100から第1突出部212にかけて付された矢印で示すように、電流経路は、第3巻き部102c及び第4巻き部102dと第1突出部212との間でも形成されている。
次いで、図6に示すように、巻き部材100を第1対象物20に向けてさらに押し当てる。これによって、巻き部材100がさらに第1方向D1に圧縮される。
第1巻き部102aの少なくとも一部分は、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって、第2巻き部102bに対して第2方向D2に移動する。具体的には、第1巻き部102aのうち第1巻き部102aの中心に対して両側に位置する2つの部分(例えば、図6に示す断面における第1巻き部102aの2つの部分)は、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって第2方向D2に沿って第2巻き部102bの外側に向けて移動する。本実施形態においては、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって第1巻き部102aの上記2つの部分を第2方向D2に沿って第2巻き部102bの外側に向けて移動させる力が第1巻き部102aの上記2つの部分に対してほぼ同じタイミングで作用する。したがって、第1巻き部102aの上記2つの部分は、ほぼ同じタイミングで第2巻き部102bの外側に向けて第2巻き部102bから滑り落ちる。
第1巻き部102aが第2方向D2に移動することで、第1対象物20の表面の一部分(第1対象物20のうち図6内の2つの部分P)は、巻き部材100の第1巻き部102aによって引っ掻かれる。すなわち、第1対象物20に対する第1巻き部102aのスクラブ(ワイピング)が実行される。これによって、第1対象物20の表面の部分Pにおける絶縁薄膜(例えば、酸化膜)が除去される。このため、巻き部材100(第1巻き部102a)は、この絶縁薄膜の下地面(絶縁薄膜が除去される前、絶縁薄膜によって覆われている面)に接触する。したがって、第1対象物20と巻き部材100との間の電気抵抗を、第1対象物20の表面の絶縁薄膜が残っている場合と比較して低減することができる。さらに、本実施形態においては、巻き部材100に第1方向D1の荷重が加わっていない状態(例えば、図4)において、第2方向D2に対する第1巻き部102aの傾きが比較的小さくなっており、例えば、この傾きは、後述する実施形態2における第2方向D2に対する第1巻き部102aの傾き(例えば、図7)より小さくなっている。このため、図6内の2つの部分Pのそれぞれの長さは、互いにほぼ等しくなっている。
図6に示す段階において、巻き部材100のうち第1対象物20の部分Pへの接触部分は、第1方向D1から見て第1巻き部102aの中心から第1巻き部102aの外側に向かう径方向(例えば、図6に示す断面における第2方向D2)だけでなく、第1方向D1から見て第1巻き部102aを構成する線材の延伸方向に沿って当該径方向に交わる周方向(例えば、図6に示す断面において、紙面の手前又は奥に向かって第1方向D1及び第2方向D2の双方に交わる方向)にも移動する。具体的には、巻き部材100の上記接触部分が上記径方向に移動すると、巻き部材100の最上段の巻き部(すなわち、巻き部材100の上記接触部分)の直径が拡大する。この場合、巻き部材100の上記接触部分を構成する線材の周長も増大する。巻き部材100に使用する線材の長さは一定であるため、巻き部材100の上記接触部分は、上記周方向にも移動する。したがって、第1対象物20は、上記径方向だけでなく、上記周方向にも引っ掻かれる。
図6に示す例では、第1突出部212の先端が第1対象物20の表面に接触する。すなわち、第1突出部212は、巻き部材100が過大に押しつぶされることを防ぐストッパとして機能している。さらに、第1突出部212の先端は、第1対象物20と導通してもよい。この場合、第1対象物20は、巻き部材100だけでなく、第1突出部212にも電気的に接続される。さらに、第1突出部212の先端には、ストッパとしての抑え部材が設けられていてもよい。
第1巻き部102aが第2方向D2に移動した後も、巻き部材100の隣り合う巻き部同士(第1巻き部102aと第2巻き部102b、第2巻き部102bと第3巻き部102c又は第3巻き部102cと第4巻き部102d)は、互いに接触したままとなっている。したがって、巻き部材100によって形成される電流経路は、維持されたままとなっている。
本実施形態において、巻き部材100の最上段の巻き部(第1巻き部102a)の少なくとも一部分は、当該最上段の巻き部(第1巻き部102a)に最隣接する巻き部(第2巻き部102b)から第2方向D2において外側にずれて位置している。ただし、巻き部材100の最上段の巻き部(第1巻き部102a)の少なくとも一部分は、当該最上段の巻き部(第1巻き部102a)に最隣接する巻き部(第2巻き部102b)から第2方向D2において外側にずれて位置しておらず、当該最上段の巻き部(第1巻き部102a)に最隣接する巻き部(第2巻き部102b)と異なる巻き部(例えば、第3巻き部102c又は第4巻き部102d)から第2方向D2において外側にずれて位置していてもよい。この場合、例えば、上から2段目の巻き部(第2巻き部102b)の少なくとも一部分が上から3段目の巻き部(第3巻き部102c)から第2方向D2において外側にずれて位置しているとき、まず、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって、上から2段目の巻き部(第2巻き部102b)を上から3段目の巻き部(第3巻き部102c)に対して第2方向D2に沿って外側に移動させることができる。これによって、最上段の巻き部(第1巻き部102a)の少なくとも一部分は、上から2段目の巻き部(第2巻き部102b)から第2方向D2において外側にずれて位置するようになる。その後、巻き部材100への第1方向D1のさらなる圧縮荷重によって最上段の巻き部(第1巻き部102a)を上から2段目の巻き部(第2巻き部102b)に対して第2方向D2に沿って外側に移動させることができる。
本実施形態においては、巻き部材100の各巻き部(第1巻き部102a、第2巻き部102b、第3巻き部102c及び第4巻き部102d)の第2方向D2の大きさは、巻き部材100の最上段の巻き部(第1巻き部102a)から最下段の巻き部(第4巻き部102d)にかけて順に小さくなっている。このようにすることで、巻き部材100のストローク量(ワイピング量)を大きくすることができる。ただし、巻き部材100の形状は、この例に限定されない。例えば、巻き部材100の各巻き部の第2方向D2の大きさは、巻き部材100の最上段の巻き部(第1巻き部102a)を除いて、互いに等しくてもよい。この例においては、例えば、巻き部材100の第2巻き部102b、第3巻き部102c及び第4巻き部102dのそれぞれの第2方向D2の大きさは互いに等しくなっており、第1巻き部102aの第2方向D2の大きさは、第2巻き部102bの第2方向D2の大きさと異なっている。この場合、第1巻き部102aの第2方向D2の大きさは、第2巻き部102bの第2方向D2の大きさより、大きくてもよいし、又は小さくてもよい。
(実施形態2)
図7から図9は、実施形態2に係るプローブ10の動作の一例を説明するための図である。実施形態2に係るプローブ10は、以下の点を除いて、実施形態1に係るプローブ10と同様である。
まず、図7を用いて、巻き部材100に第1方向D1の荷重が加わっていない状態におけるプローブ10を説明する。
第2方向D2において、第1巻き部102aの中心の位置と第2巻き部102bの中心の位置とは、互いにずれて位置している。図7に示す断面においては、第1巻き部102aの中心の位置は、第2巻き部102bの中心の位置に対して、第2方向D2において右側にずれている。第1巻き部102aの少なくとも一部分は、第2方向D2において第2巻き部102bからずれて位置している。具体的には、第1巻き部102aの第2方向D2の直径は、第2巻き部102bの第2方向D2の直径より小さくなっている。第1巻き部102aのうち第1巻き部102aの中心に対して両側に位置する2つの部分(例えば、図7に示す断面における第1巻き部102aの2つの部分)は、第2方向D2において第2巻き部102bの内側にずれて位置している。さらに、当該2つの部分のうちの図7内の右側の部分は、当該2つの部分のうちの図7内の左側の部分よりも、第1方向D1において上方に位置している。
第1プランジャ200の第1突出部212は、第1部分212a及び第2部分212bを含んでいる。第1部分212aは、第1基部210上に位置している。第2部分212bは、第1部分212a上に位置している。第2部分212bの第2方向D2の幅は、第1部分212aの第2方向D2の幅より狭くなっている。
巻き部材100の最下段の巻き部(第3巻き部102c)は、第1突出部212の第1部分212aに巻き付けられている。実施形態1において説明した例と同様にして、第3巻き部102cは、第1基部210の第1部分212aを締め付けていてもよいし、又は例えば、僅かな隙間を挟んで、第1基部210の第1部分212aから離間していてもよい。巻き部材100の最下段の巻き部(第3巻き部102c)だけでなく、巻き部材100の最下段よりも上段の巻き部(例えば、第2巻き部102b)も、第1基部210の第1部分212aに巻き付けられていてもよい。すなわち、巻き部材100のうちの少なくとも一の巻き部が第1基部210の第1部分212aに巻き付けられていてもよい。
次に、図7から図9を用いて、プローブ10の動作の一例を説明する。
まず、図7に示すように、巻き部材100及び第1対象物20を互いに対向させる。図7に示す段階では、巻き部材100及び第1対象物20は、互いに離間しており、巻き部材100には、第1方向D1の荷重(例えば、圧縮荷重又は引張荷重)が加わっていない。この状態において、巻き部材100の第1巻き部102aは、第1突出部212の先端(上端)、すなわち、第2部分212bの先端(上端)よりも、第1プランジャ200の第1基部210から離れて位置している。
次いで、図8に示すように、巻き部材100を第1対象物20に向けて押し当てる。図8に示す段階では、第1プランジャ200の第1突出部212の先端が第1対象物20に接触していない。巻き部材100を第1対象物20に向けて押し当てることによって、巻き部材100が第1方向D1に圧縮される。この時、巻き部材100の中心に対して一方の側(図8の右側)において、巻き部材100の隣り合う巻き部同士(第1巻き部102aと第2巻き部102b又は第2巻き部102bと第3巻き部102c)が互いに接触する。これによって、図8において第1対象物20から巻き部材100を介して第1基部210にかけて付された矢印で示すように、巻き部材100の中心に対して一方の側(図8の右側)において、第1対象物20と第1プランジャ200との間で巻き部材100を介して電流経路が形成される。
次いで、図9に示すように、巻き部材100を第1対象物20に向けてさらに押し当てる。これによって、巻き部材100がさらに第1方向D1に圧縮される。
第1巻き部102aの少なくとも一部分は、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって、第2巻き部102bに対して第2方向D2に移動する。具体的には、第1巻き部102aのうち第1巻き部102aの中心に対して両側に位置する2つの部分(例えば、図9に示す断面における第1巻き部102aの2つの部分)は、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって第2方向D2に沿って第2巻き部102bの内側に向けて移動する。本実施形態においては、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって第1巻き部102aの上記2つの部分を第2方向D2に沿って第2巻き部102bの内側に向けて移動させる力が第1巻き部102aの上記2つの部分に対してほぼ同じタイミングで作用する。したがって、第1巻き部102aの上記2つの部分は、ほぼ同じタイミングで第2巻き部102bの内側に向けて第2巻き部102bから滑り落ちる。
第1巻き部102aが第2方向D2に移動することで、第1対象物20の表面の一部分(第1対象物20のうち図9内の2つの部分P)は、巻き部材100の第1巻き部102aによって引っ掻かれる。すなわち、第1対象物20に対する第1巻き部102aのスクラブ(ワイピング)が実行される。これによって、第1対象物20の表面の部分Pにおける絶縁薄膜(例えば、酸化膜)が除去される。このため、巻き部材100(第1巻き部102a)は、この絶縁薄膜の下地面(絶縁薄膜が除去される前、絶縁薄膜によって覆われている面)に接触する。したがって、第1対象物20と巻き部材100との間の電気抵抗を、第1対象物20の表面の絶縁薄膜が残っている場合と比較して低減することができる。さらに、本実施形態においては、巻き部材100に第1方向D1の荷重が加わっていない状態(例えば、図7)において、第2方向D2に対する第1巻き部102aの傾きが比較的大きくなっており、例えば、この傾きは、実施形態1における第2方向D2に対する第1巻き部102aの傾き(例えば、図4)より大きくなっている。このため、図9内の2つの部分Pのそれぞれの長さは、互いに異なっている。具体的には、図9内の右側の部分Pの長さは、図9内の左側の部分Pの長さより長くなっている。
図9に示す段階では、実施形態1と同様にして、巻き部材100のうち第1対象物20の部分Pへの接触部分は、第1方向D1から見て第1巻き部102aの中心から第1巻き部102aの外側に向かう径方向(例えば、図9に示す断面における第2方向D2)だけでなく、第1方向D1から見て第1巻き部102aを構成する線材の延伸方向に沿って当該径方向に交わる周方向(例えば、図9に示す断面において、紙面の手前又は奥に向かって第1方向D1及び第2方向D2の双方に交わる方向)にも移動する。
図9に示す例では、第1突出部212の第2部分212bの先端が第1対象物20の表面に接触する。すなわち、第1突出部212は、巻き部材100が過大に押しつぶされることを防ぐストッパとして機能している。さらに、第1突出部212の第2部分212bの先端は、第1対象物20と導通してもよい。この場合、第1対象物20は、巻き部材100だけでなく、第1突出部212にも電気的に接続される。
第1巻き部102aが第2方向D2に移動した後、巻き部材100の中心に対して両側において、巻き部材100の隣り合う巻き部同士(第1巻き部102aと第2巻き部102b又は第2巻き部102bと第3巻き部102c)は互いに接触する。したがって、図9において第1対象物20から巻き部材100を介して第1基部210にかけて付された矢印で示すように、巻き部材100の中心に対して両側において、第1対象物20と第1プランジャ200の第1基部210との間で巻き部材100を介して電流経路が形成される。
(実施形態3)
図10から図12は、実施形態3に係るプローブ10の動作の一例を説明するための図である。実施形態3に係るプローブ10は、以下の点を除いて、実施形態2に係るプローブ10と同様である。
まず、図10を用いて、巻き部材100に第1方向D1の荷重が加わっていない状態におけるプローブ10を説明する。
第2方向D2において、第1巻き部102aの中心の位置と第2巻き部102bの中心の位置とは、互いにずれて位置している。図10に示す断面においては、第1巻き部102aの中心の位置は、第2巻き部102bの中心の位置に対して、第2方向D2において右側にずれている。第1巻き部102aの少なくとも一部分は、第2方向D2において第2巻き部102bからずれて位置している。具体的には、第1巻き部102aの第2方向D2の直径は、第2巻き部102bの第2方向D2の直径より小さくなっている。第1巻き部102aのうち第1巻き部102aの中心に対して両側に位置する2つの部分(例えば、図10に示す断面における第1巻き部102aの2つの部分)は、第2方向D2において第2巻き部102bの内側にずれて位置している。
第1プランジャ200の第1突出部212の第1部分212aの側面は、第1基部210から第2部分212bに向かうにつれて第1部分212aの第2方向D2の幅が狭くなるように傾いている。
次に、図10から図12を用いて、プローブ10の動作の一例を説明する。
まず、図10に示すように、巻き部材100及び第1対象物20を互いに対向させる。図10に示す段階では、巻き部材100及び第1対象物20は、互いに離間しており、巻き部材100には、第1方向D1の荷重(例えば、圧縮荷重又は引張荷重)が加わっていない。
次いで、図11に示すように、巻き部材100を第1対象物20に向けて押し当てる。図11に示す段階では、第1プランジャ200の第1突出部212の先端が第1対象物20に接触していない。巻き部材100を第1対象物20に向けて押し当てることによって、巻き部材100が第1方向D1に圧縮される。この時、巻き部材100の中心に対して一方の側(図11の右側)において、巻き部材100の隣り合う巻き部同士(第1巻き部102aと第2巻き部102b又は第2巻き部102bと第3巻き部102c)が互いに接触する。これによって、図11において第1対象物20から巻き部材100を介して第1基部210にかけて付された矢印で示すように、巻き部材100の中心に対して一方の側(図11の右側)において、第1対象物20と第1プランジャ200との間で巻き部材100を介して電流経路が形成される。
次いで、図12に示すように、巻き部材100を第1対象物20に向けてさらに押し当てる。これによって、巻き部材100がさらに第1方向D1に圧縮される。
第1巻き部102aの少なくとも一部分は、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって、第2巻き部102bに対して第2方向D2に移動する。具体的には、第1巻き部102aのうち第1巻き部102aの中心に対して一方の側に位置する部分(図12に示す断面における第1巻き部102aの左側部分)は、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって第2方向D2に沿って第2巻き部102bの内側に向けて移動する。一方、第1巻き部102aのうち第1巻き部102aの中心に対して他方の側に位置する部分(図12に示す断面における第1巻き部102aの右側部分)は、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって第2方向D2に沿って第2巻き部102bの外側に向けて移動する。本実施形態においては、第1巻き部102aの中心の位置と第2巻き部102bの中心の位置とが互いにずれている。このため、第1巻き部102aの上記右側部分は、第2巻き部102bのうち第2巻き部102bの中心に対して右側に位置する部分(図12に示す断面における第2巻き部102bの右側部分)と、ほぼ第1方向D1において重なっている。したがって、第1巻き部102aの上記右側部分に第1対象物20から第1方向D1の圧縮荷重が加わっても第1巻き部102aの上記右側部分はすぐには第2巻き部102bの上記右側部分から滑り落ちない。したがって、第1巻き部102aの上記右側部分が滑り落ちる前に、第1巻き部102aの上記左側部分が第2巻き部102bの内側に向けて滑り落ちる。これによって、第1巻き部102aの全体が第2方向D2に沿って右側に向けて移動し、第1巻き部102aの上記右側部分も第2方向D2に沿って右側に移動する。さらに、第1巻き部102aの上記右側部分は、第2巻き部102bの上記右側部分を斜め左下に向けて押し込む。これによって、第2巻き部102bの上記右側部分は、第1突出部212の第1部分212aに接触する。
第1巻き部102aが第2方向D2に移動することで、第1対象物20の表面の一部分(第1対象物20のうち図12内の2つの部分P)は、巻き部材100の第1巻き部102aによって引っ掻かれる。すなわち、第1対象物20に対する第1巻き部102aのスクラブ(ワイピング)が実行される。これによって、第1対象物20の表面の部分Pにおける絶縁薄膜(例えば、酸化膜)が除去される。このため、巻き部材100(第1巻き部102a)は、この絶縁薄膜の下地面(絶縁薄膜が除去される前、絶縁薄膜によって覆われている面)に接触する。したがって、第1対象物20と巻き部材100との間の電気抵抗を、第1対象物20の表面の絶縁薄膜が残っている場合と比較して低減することができる。
図12に示す段階では、実施形態1と同様にして、巻き部材100のうち第1対象物20の部分Pへの接触部分は、第1方向D1から見て第1巻き部102aの中心から第1巻き部102aの外側に向かう径方向(例えば、図12に示す断面における第2方向D2)だけでなく、第1方向D1から見て第1巻き部102aを構成する線材の延伸方向に沿って当該径方向に交わる周方向(例えば、図12に示す断面において、紙面の手前又は奥に向かって第1方向D1及び第2方向D2の双方に交わる方向)にも移動する。
第1巻き部102aが第2方向D2に移動した後、巻き部材100の中心に対して両側において、巻き部材100の隣り合う巻き部同士(第1巻き部102aと第2巻き部102b又は第2巻き部102bと第3巻き部102c)は互いに接触する。したがって、図12において第1対象物20から巻き部材100を介して第1基部210にかけて付された矢印で示すように、巻き部材100の中心に対して両側において、第1対象物20と第1プランジャ200の第1基部210との間で巻き部材100を介して電流経路が形成される。さらに、本実施形態では、第2巻き部102bの上記右側部分が第1突出部212の第1部分212aに接触している。したがって、図12において第2巻き部102bの上記右側部分から第1部分212aにかけて付された矢印で示すように、巻き部材100と第1プランジャ200の第1突出部212との間でも電流経路が形成される。
本実施形態においては、第1巻き部102aの直径は、第2巻き部102bの直径より大きくなっている。ただし、第1巻き部102aの直径は、第2巻き部102bの直径と等しくてもよい。この場合において、第2方向D2において、第1巻き部102aの中心の位置と第2巻き部102bの中心の位置とが互いにずれているとき、巻き部材100は、図10から図12に示した動作と同様の動作をとることができる。
本実施形態においては、巻き部材100に第1方向D1の荷重が加わっていない状態において、第1巻き部102aのうち第1巻き部102aの中心に対して両側に位置する2つの部分(例えば、図10に示す断面における第1巻き部102aの2つの部分)は、第2方向D2において第2巻き部102bの内側にずれて位置している。ただし、巻き部材100に第1方向D1の荷重が加わっていない状態において、第1巻き部102aの上記2つの部分の一方は、第2方向D2において第2巻き部102bの内側にずれて位置し、第1巻き部102aの上記2つの部分の他方は、第2方向D2において第2巻き部102bの外側にずれて位置していてもよい。この場合においても、本実施形態と同様にして、第1巻き部102aの上記2つの部分を互いに異なるタイミングで第2巻き部102bから滑り落とすことができる。また、巻き部材100に第1方向D1の荷重が加わっていない状態において、第1巻き部102aの上記2つの部分の一方は、第2方向D2において第2巻き部102bの内側又は外側にずれて位置し、第1巻き部102aの上記2つの部分の他方は、第2方向D2において第2巻き部102bと揃っていてもよい。この場合においても、本実施形態と同様にして、第1巻き部102aの上記2つの部分の上記一方を第2巻き部102bから滑り落として、その後、第1巻き部102aの上記2つの部分の上記他方を第2巻き部102bから滑り落とすことができる。
(変形例1)
図13から図15は、変形例1に係るプローブ10の動作の一例を説明するための図である。変形例1に係るプローブ10は、以下の点を除いて、実施形態1に係るプローブ10と同様である。
まず、図13を用いて、巻き部材100に第1方向D1の荷重が加わっていない状態におけるプローブ10を説明する。
巻き部材100は、第1巻き部102a、第2巻き部102b、第3巻き部102c、第4巻き部102d及び第5巻き部102eを有している。ただし、巻き部材100の巻き部の数は、図13に示す例に限定されない。第2方向D2において、第1巻き部102aの中心の位置と第2巻き部102bの中心の位置とは、互いにずれて位置している。図13に示す断面においては、第1巻き部102aの中心の位置は、第2巻き部102bの中心の位置に対して、第2方向D2において右側にずれている。第1巻き部102aの直径は、第2巻き部102bの直径より大きくなっている。第2巻き部102bの直径は、第3巻き部102cの直径と等しくなっている。第3巻き部102cの直径は、第4巻き部102dの直径より小さくなっている。第4巻き部102dの直径は、第5巻き部102eの直径より小さくなっている。
プローブ10は、収容体600をさらに備えている。収容体600は、第1プランジャ200上に位置している。収容体600は、内壁612を有している。内壁612は、巻き部材100の一部が収容される収容空間を画定している。巻き部材100の第1巻き部102aは、収容体600の収容空間から突出している。したがって、プローブ10が第1対象物20に押し当てられた場合、収容体600よりも巻き部材100が先に第1対象物20に接触する。
次に、図13から図15を用いて、プローブ10の動作の一例を説明する。
まず、図13に示すように、巻き部材100及び第1対象物20を互いに対向させる。図13に示す段階では、巻き部材100及び第1対象物20は、互いに離間しており、巻き部材100には、第1方向D1の荷重(例えば、圧縮荷重又は引張荷重)が加わっていない。
次いで、図14に示すように、巻き部材100を第1対象物20に向けて押し当てる。これによって、巻き部材100が第1方向D1に圧縮される。この時、巻き部材100の隣り合う巻き部同士(第1巻き部102aと第2巻き部102b、第2巻き部102bと第3巻き部102c、第3巻き部102cと第4巻き部102d又は第4巻き部102dと第5巻き部102e)が互いに接触する。これによって、図14において第1対象物20から巻き部材100を介して第1基部210にかけて付された矢印で示すように、第1対象物20と第1プランジャ200との間で巻き部材100を介して電流経路が形成される。
第1巻き部102aの少なくとも一部分は、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって、第2巻き部102bに対して第2方向D2に移動する。具体的には、第1巻き部102aのうち第1巻き部102aの中心に対して両側に位置する2つの部分(例えば、図14に示す断面における第1巻き部102aの2つの部分)は、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって第2方向D2に沿って第2巻き部102bの外側に向けて移動する。本実施形態においては、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって第1巻き部102aの上記2つの部分を第2方向D2に沿って第2巻き部102bの外側に向けて移動させる力が第1巻き部102aの上記2つの部分に対してほぼ同じタイミングで作用する。したがって、第1巻き部102aの上記2つの部分は、ほぼ同じタイミングで第2巻き部102bの外側に向けて第2巻き部102bから滑り落ちる。
第1巻き部102aが第2方向D2に移動することで、第1対象物20の表面の一部分(第1対象物20のうち図14内の2つの部分P)は、巻き部材100の第1巻き部102aによって引っ掻かれる。すなわち、第1対象物20に対する第1巻き部102aのスクラブ(ワイピング)が実行される。これによって、第1対象物20の表面の部分Pにおける絶縁薄膜(例えば、酸化膜)が除去される。このため、巻き部材100(第1巻き部102a)は、この絶縁薄膜の下地面(絶縁薄膜が除去される前、絶縁薄膜によって覆われている面)に接触する。したがって、第1対象物20と巻き部材100との間の電気抵抗を、第1対象物20の表面の絶縁薄膜が残っている場合と比較して低減することができる。
図14に示す段階では、実施形態1と同様にして、巻き部材100のうち第1対象物20の部分Pへの接触部分は、第1方向D1から見て第1巻き部102aの中心から第1巻き部102aの外側に向かう径方向(例えば、図12に示す断面における第2方向D2)だけでなく、第1方向D1から見て第1巻き部102aを構成する線材の延伸方向に沿って当該径方向に交わる周方向(例えば、図12に示す断面において、紙面の手前又は奥に向かって第1方向D1及び第2方向D2の双方に交わる方向)にも移動する。
次いで、図15に示すように、巻き部材100を第1対象物20に向けてさらに押し当てる。これによって、巻き部材100が第1方向D1にさらに圧縮される。
第5巻き部102eは、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって、収容体600の内壁612に接触する。したがって、巻き部材100の第5巻き部102eと収容体600の内壁612との間の静止摩擦力によって、巻き部材100を収容体600に対して固定することができる。本実施形態においては、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって、第5巻き部102eの上段の巻き部(第4巻き部102d)が第5巻き部102eの内側に向けて第5巻き部102eから滑り落ちる。これによって、第5巻き部102eの直径が拡大する。
図15に示す例では、収容体600の先端(上面)が第1対象物20の表面に接触する。すなわち、収容体600は、巻き部材100が過大に押しつぶされることを防ぐストッパとして機能している。さらに、収容体600の先端(上面)は、第1対象物20と導通してもよい。この場合、第1対象物20は、巻き部材100だけでなく、収容体600にも電気的に接続される。
図15に示す段階においても、巻き部材100の隣り合う巻き部同士(第1巻き部102aと第2巻き部102b、第2巻き部102bと第3巻き部102c、第3巻き部102cと第4巻き部102d又は第4巻き部102dと第5巻き部102e)は、互いに接触したままとなっている。したがって、巻き部材100によって形成される電流経路は、維持されたままとなっている。
本実施形態において、巻き部材100の最下段の巻き部(第5巻き部102e)が収容体600の内壁612に接触している。ただし、巻き部材100の最下段の巻き部(第5巻き部102e)と異なる巻き部(例えば、第4巻き部102d)が収容体600の内壁612に接触してもよい。
本実施形態において、巻き部材100は、5つの巻き部を有している。ただし、巻き部材100の巻き部の数は、以下のとおり、5つに限定されるものではない。
一例において、巻き部材100は、3つのみの巻き部を有していてもよい。この例においては、最上段の巻き部の直径及び最下段の巻き部の直径のそれぞれは、中央段の巻き部の直径より大きくなる。この場合、最上段の巻き部は、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって、中央段の巻き部の外側に滑り落ちて、第2方向D2に移動し、第1対象物20の表面を引っ掻くことができる。さらに、最下段の巻き部は、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって中央段の巻き部が最下段の巻き部の内側に滑り落ちることで最下段の巻き部の第2方向D2の直径が拡大し、収容体600の内壁612に接触することができる。
他の例において、巻き部材100は、2つのみの巻き部を有していてもよい。この例においては、上段の巻き部の第2方向D2の直径は、下段の巻き部の第2方向D2の直径より小さくなる。この場合、上段の巻き部は、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって、下段の巻き部の内側に滑り落ちて、第2方向D2に移動し、第1対象物20の表面を引っ掻くことができる。さらに、下段の巻き部は、上段の巻き部が下段の巻き部の内側に滑り落ちることで下段の巻き部の第2方向D2の直径が拡大し、収容体600の内壁612に接触することができる。
(変形例2)
図16は、変形例2に係る巻き部材100の側面図である。図17は、変形例2に係る巻き部材100の上面図である。図18及び図19は、変形例2に係るプローブ10の動作の一例を説明するための図である。変形例2に係るプローブ10は、以下の点を除いて、実施形態1に係るプローブ10と同様である。
まず、図16から図18を用いて、巻き部材100に第1方向D1の荷重が加わっていない状態におけるプローブ10を説明する。
巻き部材100は、単一の巻き部を有している。この巻き部(巻き部材100)は、プローブ10が第1対象物20に押し当てられる際に第1対象物20に接触する。巻き部材100は、Cリング形状を有している。すなわち、巻き部材100は、円状に延伸しており、当該円の一部分において途切れている。ただし、巻き部材100の形状は、図16及び図17に示す例に限定されない。巻き部材100は、一部分において途切れ、かつ任意の形状(例えば、多角形(例えば、矩形等の四角形)又は楕円)を囲むように延伸していてもよい。
巻き部材100は、第1プランジャ200の第1突出部212を囲むように延伸している。巻き部材100は、第1プランジャ200の第1突出部212の側面上に位置している。第1突出部212の側面は、第1基部210に近づくにつれて第1突出部212の第2方向D2の幅が広がるように傾いている。
次に、図18及び図19を用いて、プローブ10の動作の一例を説明する。
まず、図18に示すように、巻き部材100及び第1対象物20を互いに対向させる。図18に示す段階では、巻き部材100及び第1対象物20は、互いに離間しており、巻き部材100には、第1方向D1の荷重(例えば、圧縮荷重又は引張荷重)が加わっていない。この状態において、巻き部材100は、第1突出部212の先端(上面)よりも、第1プランジャ200の第1基部210から離れて位置している。したがって、プローブ10が第1対象物20に押し当てられた場合、第1突出部212よりも巻き部材100が先に第1対象物20に接触する。
次いで、図19に示すように、巻き部材100を第1対象物20に向けて押し当てる。これによって、巻き部材100が第1突出部212の傾いた側面を滑り落ちる。すなわち、巻き部材100のうち巻き部材100の中心に対して両側に位置する2つの部分(例えば、図19に示す断面における巻き部材100の2つの部分)は、巻き部材100への第1方向D1の圧縮荷重によって第2方向D2に沿って第1突出部212の外側に向けて移動する。すなわち、巻き部材100は、巻き部材100によって囲まれた開口(Cリングによって囲まれた開口)が巻き部材100の外側に向けて広がるように、第1突出部212の傾いた側面を滑り落ちる。
巻き部材100が第2方向D2に移動することで、第1対象物20の表面の一部分(第1対象物20のうち図19内の2つの部分P)は、巻き部材100によって引っ掻かれる。すなわち、第1対象物20に対する巻き部材100のスクラブ(ワイピング)が実行される。これによって、第1対象物20の表面の部分Pにおける絶縁薄膜(例えば、酸化膜)が除去される。このため、巻き部材100は、この絶縁薄膜の下地面(絶縁薄膜が除去される前、絶縁薄膜によって覆われている面)に接触する。したがって、第1対象物20と巻き部材100との間の電気抵抗を、第1対象物20の表面の絶縁薄膜が残っている場合と比較して低減することができる。
図19に示す例では、第1突出部212の先端(上面)が第1対象物20の表面に接触する。すなわち、第1突出部212は、巻き部材100が過大に押しつぶされることを防ぐストッパとして機能している。さらに、第1突出部212の先端(上端)は、第1対象物20と導通してもよい。この場合、第1対象物20は、巻き部材100だけでなく、第1突出部212にも電気的に接続される。
図19に示す例において、巻き部材100は、第1プランジャ200の第1基部210及び第1突出部212の双方に接触している。したがって、巻き部材100は、第1プランジャ200の第1基部210及び第1突出部212の双方に導通することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態及び変形例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 プローブ
20 第1対象物
30 第2対象物
100 巻き部材
102a 第1巻き部
102b 第2巻き部
102c 第3巻き部
102d 第4巻き部
102e 第5巻き部
200 第1プランジャ
210 第1基部
212 第1突出部
212a 第1部分
212b 第2部分
214 基端部
300 第2プランジャ
310 第2基部
320 第2突出部
400 スプリング
500 筒体
600 収容体
612 内壁
D1 第1方向
D2 第2方向
P 部分

Claims (10)

  1. 対象物に押し当てられるプローブであって、
    導電性の巻き部材を備え、
    前記巻き部材は、前記対象物に押し当てられる際に前記対象物に接触する、プローブ。
  2. 前記巻き部材は、第1巻き部と、第1方向において前記第1巻き部からずれて位置する第2巻き部と、を有し、
    前記第1方向に交わる第2方向において、前記第1巻き部の中心の位置と前記第2巻き部の中心の位置とは互いにずれて位置している、請求項1に記載のプローブ。
  3. 前記第1巻き部の少なくとも一部分は、前記第2方向において前記第2巻き部からずれて位置している、請求項2に記載のプローブ。
  4. 前記第1巻き部の直径は、前記第2巻き部の直径と異なっている、請求項2又は3に記載のプローブ。
  5. 第1基材と、前記第1基材から突出した第1突出部と、を有する第1プランジャをさらに備え、
    前記巻き部材のうちの少なくとも一部は、前記第1突出部に巻き付けられている、請求項2から4までのいずれか一項に記載のプローブ。
  6. 前記巻き部材に前記第1方向の荷重が加わらない状態において、前記巻き部材の前記第1巻き部は、前記第1突出部の先端よりも、前記第1プランジャの前記第1基材から離れて位置している、請求項5に記載のプローブ。
  7. 前記巻き部材の一部分が収容される収容空間を画定する内壁を有する収容体をさらに備え、
    前記巻き部材に前記第1方向の荷重が加わらない状態において、前記巻き部材の前記第1巻き部は、前記収容体の前記収容空間から突出している、請求項2から4までのいずれか一項に記載のプローブ。
  8. 前記巻き部材に前記第1方向の荷重が加わらない状態において、前記第1巻き部のうち前記第1巻き部の中心に対して両側に位置する2つの部分は、前記第2方向において前記第2巻き部の外側にずれて位置している、請求項2から7までのいずれか一項に記載のプローブ。
  9. 前記巻き部材に前記第1方向の荷重が加わらない状態において、前記第1巻き部のうち前記第1巻き部の中心に対して両側に位置する2つの部分は、前記第2方向において前記第2巻き部の内側にずれて位置している、請求項2から7までのいずれか一項に記載のプローブ。
  10. 第1基材と、前記第1基材から突出した第1突出部と、を有する第1プランジャをさらに備え、
    前記巻き部材は、一部分において途切れ、かつ前記第1プランジャの前記第1突出部を囲むように延伸している、請求項1に記載のプローブ。
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