JP2021031025A - 車両 - Google Patents

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宏司 林
Koji Hayashi
宏司 林
真人 中野
Masato Nakano
真人 中野
俊明 玉地
Toshiaki Tamachi
俊明 玉地
大騎 佐藤
Daiki Sato
大騎 佐藤
功一 生井
Koichi Ikui
功一 生井
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  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
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Abstract

【課題】駆動装置の保護を図る。【解決手段】駆動軸および主駆動輪に接続された主回転軸と副駆動輪に接続された副回転軸との間に設けられると共に係合力が大きいほど主側配分率を小さくするクラッチを有する駆動力配分装置を備える。そして、制御装置は、運転者によるブレーキ操作を伴ったパーキン装置により駆動軸のロックが解除されるための駐車解除操作がなされた際には、駆動軸のロックが解除される前に、シフト操作前に比して主側配分率が小さくなるようにクラッチの係合力を制御する配分率低下制御を実行する。【選択図】図6

Description

本発明は、車両に関する。
従来、この種の車両としては、モータと、前輪にドライブシャフトやデファレンシャルギヤ、ギヤ機構を介して連結された駆動軸と、モータの動力を変速しつつ駆動軸に伝達可能な変速機と、ギヤ機構のカウンタシャフトに取り付けられたパーキングロックギヤと、これをロックするロック装置と、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、運転者によりシフトレンジがパーキングレンジから変更されると、パーキングロックギヤのロックが解除されるようにロック装置を制御する。そして、シフトレンジがパーキングレンジのときに、パーキングロックギヤのロックが解除される際に衝撃トルクが発生すると予測すると、その衝撃トルクの方向に第2モータが回転するようにモータを制御する。こうした制御により、パーキングロックギヤのロックが解除される際の衝撃トルクの発生を抑制している。なお、衝撃トルクは、パーキングロックギヤのロックが解除されたときに、ドライブシャフトの路面からのトルクによる捩れの解放により発生するトルクである。
また、車両として、エンジンと、エンジンに連結された変速機と、変速機と副駆動輪としての前輪に連結されたフロントプロペラシャフトと主駆動輪としての後輪に連結されたリヤプロペラシャフトとに連結されたトランスファと、を備えるものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。ここで、トランスファは、エンジンから変速機を介して出力される駆動力に対する、前輪に伝達する駆動力と、後輪に伝達する駆動力と、の配分を例えば0:100〜50:50の間で連続的に変更可能に構成されている。
特開2009−113743号公報 特開2011−218871号公報
近年、車両として、特許文献1,2を組み合わせたようなハード構成、具体的には、駆動軸に接続された駆動装置(エンジンやモータ、変速機)と、駆動軸から主駆動輪に連結された主プロペラシャフトおよび副駆動輪に連結された副プロペラシャフトに伝達する総駆動力に対する主プロペラシャフトに伝達する駆動力の割合である主側配分率を調節可能なトランスファと、駆動軸のロックおよびロックの解除を行なうパーキング装置と、を備えるハード構成も用いられている。こうしたハード構成では、坂路での駐車中で運転者によりブレーキ操作が行なわれていないときには、主プロペラシャフトや副プロペラシャフトなどに主側配分率に応じた捩れトルクが作用する。そして、運転者によりブレーキ操作を伴ってシフトレンジがパーキングレンジから変更されて駆動軸のロックが解除されると、そのときに、主プロペラシャフトや副プロペラシャフトなどに作用していたトータルの捩れトルクの全て(ピーク値の比較的大きい捩れトルク)が駆動装置に入力(伝達)される可能性がある。これにより、駆動装置に何らかの不都合が生じる可能性がある。
本発明の車両は、駆動装置の保護を図ることを主目的とする。
本発明の車両は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両は、
駆動軸に接続された駆動装置と、
前記駆動軸から主駆動輪および副駆動輪に駆動力を伝達可能で、且つ、前記駆動軸から前記主駆動輪および前記副駆動輪に伝達する総駆動力に対する前記主駆動輪に伝達する駆動力の割合である主側配分率を調節可能な駆動力配分装置と、
前記主駆動輪および前記副駆動輪に制動力を付与可能な制動力付与装置と、
前記駆動軸のロックおよびロックの解除を行なうパーキング装置と、
前記駆動力配分装置を制御すると共に、運転者によるブレーキ操作に基づいて前記制動力付与装置を制御する制御装置と、
を備える車両であって、
前記駆動力配分装置は、前記駆動軸および前記主駆動輪に接続された主回転軸と前記副駆動輪に接続された副回転軸との間に設けられると共に係合力が大きいほど前記主側配分率を小さくするクラッチを有し、
前記制御装置は、運転者による前記ブレーキ操作を伴った前記パーキン装置により前記駆動軸のロックが解除されるための駐車解除操作がなされた際には、前記駆動軸のロックが解除される前に、前記駐車解除操作前に比して前記主側配分率が小さくなるように前記クラッチの係合力を制御する配分率低下制御を実行する、
ことを要旨とする。
この本発明の車両では、駆動力配分装置は、駆動軸および主駆動輪に接続された主回転軸と副駆動輪に接続された副回転軸との間に設けられると共に係合力が大きいほど主側配分率を小さくするクラッチを有する。そして、制御装置は、運転者によるブレーキ操作を伴ったパーキン装置により駆動軸のロックが解除されるための駐車解除操作がなされた際には、駆動軸のロックが解除される前に、駐車解除操作前に比して主側配分率が小さくなるようにクラッチの係合力を制御する配分率低下制御を実行する。坂路での駐車中で運転者によりブレーキ操作が行なわれていないときには、主回転軸や副回転軸に主側配分率に応じた捩れトルクが作用する。したがって、パーキン装置により駆動軸のロックが解除されるための駐車解除操作がなされた際に、駆動軸のロックが解除される前に配分率低下制御を実行する(クラッチの係合力を大きくする)ことにより、駆動軸のロックが解除されたときに、主回転軸に作用していた捩れトルクの一部が副回転軸側に伝達され、駆動装置に入力(伝達)されるトータルの捩れトルク(ピーク値)が小さくなる。これにより、駆動装置の保護を図ることができる。言い換えれば、駆動装置に要求される耐久性を低くすることができ、駆動装置の小型化を図ることができる。
本発明の車両において、前記制御装置は、前記配分率低下制御として、前記クラッチの係合力がスリップ係合状態の範囲内で大きくなるように前記クラッチの係合力を制御するものとしてもよい。こうすれば、駆動軸のロックが解除されたときに、主回転軸に作用していた捩れトルクの一部がクラッチで熱として消費されるようにすることができる。
本発明の車両において、前記制御装置は、前記駐車解除操作がなされた際において、所定条件が成立しているときには、前記駆動軸のロックが解除される前に前記配分率低下制御を実行し、前記所定条件が成立していないときには、前記駆動軸のロックが解除される前に前記配分率低下制御を実行しないものとしてもよい。この場合、前記所定条件には、坂路である条件が含まれるものとしてもよい。また、前記所定条件には、前記主側配分率が所定配分率よりも大きい条件が含まれるものとしてもよい。
本発明の実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22やプラネタリギヤ30、モータMG1,MG2、変速機60、パーキング装置110の構成の概略を示す構成図である。 変速機60の各変速段とクラッチC1,C2やブレーキB1,B2、ワンウェイクラッチF1の作動状態との関係を示す作動表である。 プラネタリギヤ30および変速機60の各回転要素の回転数の関係を示す共線図である。 トランスファ120の構成の概略を示す構成図である。 HVECU70により実行される制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 坂路での駐車解除動作の際の様子の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車20Bの構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。 変形例の電気自動車320の構成の概略を示す構成図である。 変形例の自動車420の構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。図2は、エンジン22やプラネタリギヤ30、モータMG1,MG2、変速機60、パーキング装置110の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、後輪39ra,39rbが主駆動輪で且つ前輪39fa,39fbが副駆動輪である後輪駆動ベースの4輪駆動車両として構成されている。このハイブリッド自動車20は、図1や図2に示すように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、バッテリ50と、変速機60と、パーキング装置110と、トランスファ120と、油圧ブレーキ装置90と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70とを備える。
エンジン22は、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24により運転制御されている。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されている。このエンジンECU24は、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートから入力されている。エンジンECU24に入力される信号としては、例えば、エンジン22のクランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ23からのクランクシャフト26のクランク角θcrを挙げることができる。エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。エンジンECU24は、クランクポジションセンサ23からのクランク角θcrに基づいてエンジン22の回転数Neを演算している。
プラネタリギヤ30は、シングルピニオンタイプの遊星歯車機構として構成されている。このプラネタリギヤ30は、外歯歯車であるサンギヤ30sと、内歯歯車であるリングギヤ30rと、それぞれサンギヤ30sおよびリングギヤ30rに噛合する複数のピニオンギヤ30pと、複数のピニオンギヤ30pを自転(回転)かつ公転自在に支持するキャリヤ30cとを有する。サンギヤ30sは、モータMG1の回転子に接続されている。リングギヤ30rは、変速機60の入力軸61に接続されている。キャリヤ30cは、ダンパ28を介してエンジン22のクランクシャフト26に接続されている。
モータMG1は、例えば同期発電電動機として構成されている。このモータMG1の回転子は、上述したように、プラネタリギヤ30のサンギヤ30sに接続されている。モータMG2は、例えば同期発電電動機として構成されている。このモータMG2の回転子は、変速機60の入力軸61に接続されている。インバータ41,42は、モータMG1,MG2の駆動に用いられると共に電力ライン54を介してバッテリ50に接続されている。モータMG1,MG2は、モータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40によって、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されている。このモータECU40は、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。モータECU40に入力される信号としては、例えば、モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2や、モータMG1,MG2の各相に流れる相電流を検出する電流センサからのモータMG1,MG2の各相の相電流Iu1,Iv1,Iu2,Iv2を挙げることができる。モータECU40からは、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。モータECU40は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。モータECU40は、回転位置センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の電気角θe1,θe2や回転数Nm1,Nm2を演算している。
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、上述したように、電力ライン54を介してインバータ41,42と接続されている。このバッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52により管理されている。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されている。このバッテリECU52は、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。バッテリECU52に入力される信号としては、例えば、バッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ51aからのバッテリ50の電流Ibや、バッテリ50の端子間に取り付けられた電圧センサ51bからのバッテリ50の電圧Vb、バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからのバッテリ50の温度Tbを挙げることができる。バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。バッテリECU52は、電流センサ51aからのバッテリ50の電流Ibの積算値に基づいてバッテリ50の蓄電割合SOCを演算している。蓄電割合SOCは、バッテリ50の全容量に対するバッテリ50から放電可能な電力の容量の割合である。
変速機60は、4段変速機として構成されている。この変速機60は、入力軸61と、出力軸(駆動軸)62と、プラネタリギヤ63,64と、クラッチC1,C2と、ブレーキB1,B2と、ワンウェイクラッチF1とを備える。入力軸61は、上述したように、プラネタリギヤ30のリングギヤ30rおよびモータMG2に接続されている。出力軸62は、トランスファ120に接続されている。
プラネタリギヤ63は、シングルピニオンタイプの遊星歯車機構として構成されている。このプラネタリギヤ63は、外歯歯車であるサンギヤ63sと、内歯歯車であるリングギヤ63rと、それぞれサンギヤ63sおよびリングギヤ63rに噛合する複数のピニオンギヤ63pと、複数のピニオンギヤ63pを自転(回転)かつ公転自在に支持するキャリヤ63cとを有する。
プラネタリギヤ64は、シングルピニオンタイプの遊星歯車機構として構成されている。このプラネタリギヤ64は、外歯歯車であるサンギヤ64sと、内歯歯車であるリングギヤ64rと、それぞれサンギヤ64sおよびリングギヤ64rに噛合する複数のピニオンギヤ64pと、複数のピニオンギヤ64pを自転(回転)かつ公転自在に支持するキャリヤ64cとを有する。
プラネタリギヤ63のキャリヤ63cとプラネタリギヤ64のリングギヤ64rとが連結(固定)されている。また、プラネタリギヤ63のリングギヤ63rとプラネタリギヤ64のキャリヤ64cとが連結(固定)されている。したがって、プラネタリギヤ63およびプラネタリギヤ64は、プラネタリギヤ63のサンギヤ63s、プラネタリギヤ63のキャリヤ63cおよびプラネタリギヤ64のリングギヤ64r、プラネタリギヤ63のリングギヤ63rおよびプラネタリギヤ64のキャリヤ64c、プラネタリギヤ64のサンギヤ64sを4つの回転要素とするいわゆる4要素タイプの機構として機能する。また、プラネタリギヤ63のリングギヤ63rおよびプラネタリギヤ64のキャリヤ64cは、出力軸62に連結(固定)されている。
クラッチC1は、入力軸61と、プラネタリギヤ64のサンギヤ64sと、を互いに接続すると共に両者の接続を解除する。クラッチC2は、入力軸61と、プラネタリギヤ63のキャリヤ63cおよびプラネタリギヤ64のリングギヤ64rと、を互いに接続すると共に両者の接続を解除する。ブレーキB1は、プラネタリギヤ63のサンギヤ63sを静止部材としてのトランスミッションケース29に対して回転不能に固定(接続)すると共にこのサンギヤ63sをトランスミッションケース29に対して回転自在に解放する。ブレーキB2は、プラネタリギヤ63のキャリヤ63cおよびプラネタリギヤ64のリングギヤ64rをトランスミッションケース29に対して回転不能に固定(接続)すると共にこのキャリヤ63cおよびリングギヤ64rをトランスミッションケース29に対して回転自在に解放する。ワンウェイクラッチF1は、プラネタリギヤ63のキャリヤ63cおよびプラネタリギヤ64のリングギヤ64rの一方向の回転を許容すると共に他方向の回転を規制する。
クラッチC1,C2は、それぞれ、油圧駆動の多板クラッチとして構成されている。ブレーキB1,B2は、それぞれ、油圧駆動の多板ブレーキとして構成されている。クラッチC1,C2およびブレーキB1,B2は、油圧制御装置(図示省略)による作動油の給排を受けて動作する。
図3は、変速機60の各変速段とクラッチC1,C2やブレーキB1,B2、ワンウェイクラッチF1の作動状態との関係を示す作動表である。図4は、プラネタリギヤ30および変速機60の各回転要素の回転数の関係を示す共線図である。変速機60は、クラッチC1,C2やブレーキB1,B2、ワンウェイクラッチF1を図3に示すように係合または解放することにより、第1速から第4速までの前進段や後進段が形成される。
具体的には、前進第1速は、クラッチC1を係合すると共にクラッチC2およびブレーキB1,B2を解放し、ワンウェイクラッチF1が作動する(プラネタリギヤ63のキャリヤ63cおよびプラネタリギヤ64のリングギヤ64rの他方向の回転(図4における負回転)を規制する)ことにより形成される。なお、前進第1速で、モータMG2の回生駆動や、燃料噴射を停止したエンジン22のモータMG1によるモータリングにより、変速機60の入力軸61に制動力が出力される際には、ブレーキB2も係合される。
前進第2速は、クラッチC1およびブレーキB1を係合すると共にクラッチC2およびブレーキB2を解放することにより形成される。前進第3速は、クラッチC1およびクラッチC2を係合すると共にブレーキB1,B2を解放することにより形成される。前進第4速は、クラッチC2およびブレーキB1を係合すると共にクラッチC1およびブレーキB2を解放することにより形成される。後進段は、クラッチC1およびブレーキB2を係合すると共にクラッチC2およびブレーキB1を解放することにより形成される。
パーキング装置110は、シフトバイワイヤタイプのパーキング装置として構成されており、図2に示すように、パーキングギヤ112と、パーキングポール114とを備える。パーキングギヤ112は、外歯歯車として構成されており、変速機60の出力軸62に取り付けられている。パーキングポール114は、パーキングギヤ112との噛合によりパーキングギヤ112(変速機60の出力軸62)をロックすると共に、パーキングギヤ112との噛合の解除によりパーキングギヤ112のロックを解除する。このパーキングポール114は、HVECU70によって図示しないアクチュエータが駆動制御されることにより、パーキングギヤ112と噛合するように作動したり、パーキングギヤ112との噛合を解除するように作動したりする。
トランスファ120は、変速機60の出力軸62に出力される駆動力に対する、副駆動輪としての前輪39fa,39fbに伝達する駆動力と、主駆動輪としての後輪39ra,39rbに伝達する駆動力と、の配分である前後駆動力配分を例えば0:100〜40:60や50:50の間で連続的に変更可能に構成されている。したがって、ハイブリッド自動車20は、前後駆動力配分が0:100のときには、2輪駆動(2WD)となり、前後駆動力配分が0:100以外のときには、4輪駆動(4WD)となる。即ち、ハイブリッド自動車20は、パートタイム4WDとして構成されている。
図5は、トランスファ120の構成の概略を示す構成図である。図示するように、トランスファ120は、後輪側伝達軸(主回転軸)121と、前輪側伝達軸(副回転軸)122と、クラッチ130と、駆動部140と、伝達機構150とを備える。後輪側伝達軸121は、変速機60の入力軸61(図1参照)に連結されると共にリヤプロペラシャフト37r(図1参照)に連結されている。前輪側伝達軸122は、フロントプロペラシャフト37f(図1参照)に連結されている。
クラッチ130は、多板クラッチとして構成されている。このクラッチ130は、クラッチハブ131と、クラッチドラム132と、複数の摩擦係合プレート133と、ピストン134とを備える。クラッチハブ131は、後輪側伝達軸121に連結されている。クラッチドラム132は、伝達機構150のドライブギヤ151に連結されている。複数の摩擦係合プレート133は、クラッチハブ131の外周面にスプライン嵌合される第1プレート133aと、クラッチドラム132の内周面にスプライン嵌合される第2プレート133bと、が交互に並ぶように配設されている。ピストン134は、複数の摩擦係合プレート133に対して伝達機構150のドライブギヤ151とは反対側に配置されている。このピストン134は、ドライブギヤ151側に移動することにより、複数の摩擦係合プレート133を押圧する。
このクラッチ130は、ピストン134がドライブギヤ151から離間する側に移動して摩擦係合プレート133に当接しない状態では、解放状態となる。また、クラッチ130は、ピストン134がドライブギヤ151に接近する側に移動して摩擦係合プレート133に当接する状態では、ピストン134の移動量により係合力(トルク容量)が調節され、解放状態、スリップ係合状態、完全係合状態のうちの何れかとなる。
駆動部140は、クラッチ130の駆動に用いられる。この駆動部140は、モータ141と、ねじ機構142とを備える。モータ141は、HVECU70により制御される。ねじ機構142は、ボールねじとして構成されており、モータ141の回転運動を直線運動に変換する。このねじ機構142は、ねじ軸部材144と、ナット部材145と、ねじ軸部材144とナット部材145との間に介在する複数のボール146とを備える。
ねじ軸部材144は、ウォームギヤ143を介してモータ141に連結されている。ウォームギヤ143は、ウォーム143aとウォームホイール143bとを備える歯車対である。ウォーム143aは、モータ141の回転軸と一体に形成されている。ウォームホイール143bは、後輪側伝達軸121と同軸に配置されると共にねじ軸部材144と一体に形成されている。モータ141の回転は、ウォームギヤ143を介してねじ軸部材144に減速されて伝達される。
ナット部材145は、ねじ軸部材144の回転に伴って後輪側伝達軸121の軸方向に移動可能にねじ軸部材144に連結されている。また、ナット部材145は、クラッチ130のピストン134に、後輪側伝達軸121の軸方向に相対移動不能に且つ後輪側伝達軸121周りに相対回転可能に連結されている。
このねじ機構142は、モータ141からねじ軸部材144に伝達された回転運動をナット部材145の直線運動に変換し、この直線運動をピストン134を介して摩擦係合プレート133に伝達する。これにより、クラッチ130の係合力(トルク容量)が調節される。
伝達機構150は、ドライブギヤ151と、ドリブンギヤ152と、チェーン153とを備える。ドライブギヤ151は、上述したように、クラッチ130のクラッチドラム132に連結されている。ドリブンギヤ152は、前輪側伝達軸122に取り付けられている。チェーン153は、ドライブギヤ151とドリブンギヤ152とに掛け渡されている。この伝達機構150は、ドライブギヤ151に伝達される駆動力をチェーン153を介してドリブンギヤ152に伝達する。
このトランスファ120では、クラッチ130が解放状態のときには、後輪側伝達軸121とドライブギヤ151とが遮断される。このとき、トランスファ120は、変速機60の出力軸62に出力される駆動力の全てを後輪39ra,39rbに伝達する。また、トランスファ120では、クラッチ130がスリップ係合状態や完全係合状態のときには、後輪側伝達軸121とドライブギヤ151とが接続される。このとき、トランスファ120は、変速機60の出力軸62に出力される駆動力を後輪39ra,39rbと前輪39fa,39fbとに配分して伝達する。詳細には、クラッチ130がスリップ係合状態のときには、後輪側伝達軸121とドライブギヤ151との回転差動が許容され、差動状態が形成される。また、クラッチ130が完全係合状態のときには、後輪側伝達軸121とドライブギヤ151とが一体に回転し、非差動状態(いわゆるセンターデフロック状態)が形成される。したがって、トランスファ120は、モータ141の制御によってクラッチ130の係合力(トルク容量)が制御されることにより、上述したように、前後駆動力配分を例えば0:100〜40:60や50:50の間で連続的に変更することができ、クラッチ130の係合力が大きいほどリヤ側配分率(主側配分率)Rrを小さくすることができる。ここで、リヤ側配分率Rrは、変速機60の出力軸62からトランスファ120を介してフロントデファレンシャルギヤ38f(前輪39fa,39fb)およびリヤデファレンシャルギヤ38r(後輪39ra,39rb)に伝達する総駆動力に対する後輪39ra,39rbに伝達する駆動力の割合である。トランスファ120は、前後駆動力配分を例えば0:100〜40:60や50:50の間で連続的に変更可能に構成されているから、リヤ側配分率Rrは、下限値Rrmin(例えば0.5や0.6)〜上限値Rrmax(1.0)の間の値となる。
図1に示すように、油圧ブレーキ装置90は、前輪39fa,39fbや後輪39ra,39rbに取り付けられたブレーキパッド92fa,92fb,92ra,92rbと、ブレーキアクチュエータ94とを備える。ブレーキアクチュエータ94は、ブレーキパッド92fa,92fb,92ra,92rbを駆動する図示しないブレーキホイールシリンダの油圧を調節して前輪39fa,39fbや後輪39ra,39rbに制動力を付与するためのアクチュエータとして構成されている。このブレーキアクチュエータ94は、ブレーキ用電子制御ユニット(以下、「ブレーキECU」という)96により駆動制御されている。
ブレーキECU96は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。ブレーキECU96には、ブレーキアクチュエータ94を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。ブレーキECU96に入力される信号としては、例えば、前輪39fa,39fbや後輪39ra,39rbに取り付けられた車輪速センサ97fa,97fb,97ra,97rbからの前輪39fa,39fbや後輪39ra,39rbの車輪速Vfa,Vfb,Vra,Vrbを挙げることができる。ブレーキECU96からは、ブレーキアクチュエータ94への駆動制御信号などが出力ポートを介して出力されている。ブレーキECU96は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMや、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポート、通信ポートを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70に入力される信号としては、例えば、変速機60の入力軸61の回転数を検出する回転数センサ61aからの入力軸61の回転数Ninや、変速機60の出力軸62の回転数を検出する回転数センサ62aからの出力軸62の回転数Nout、トランスファ120のモータ141の回転子の回転位置を検出する回転位置センサ141aからのモータ141の回転子の回転位置θmtを挙げることができる。また、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号や、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSPを挙げることができる。アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBPも挙げることができる。図示しないハンドルの操舵角を検出する操舵角センサ87からの操舵角θsや、車体速センサ88からの車体速V、勾配センサ89からの路面勾配θrdも挙げることができる。ここで、シフトポジションSPとしては、駐車ポジション(Pポジション)や、リバースポジション(Rポジション)、ニュートラルポジション(Nポジション)、ドライブポジション(Dポジション)、シフトレバー81が各ポジション間を移動する際の不定などがある。HVECU70からは、変速機60への制御信号や、パーキング装置110への制御信号、トランスファ120への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。
HVECU70は、上述したように、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52、ブレーキECU96と通信ポートを介して接続されている。HVECU70は、回転数センサ61aからの変速機60の入力軸61の回転数Ninを回転数センサ62aからの変速機60の出力軸62の回転数Noutで除して変速機60の変速比Grを演算すると共に演算した変速比Grに基づいて変速機60の変速段Gsを推定している。また、HVECU70は、回転位置センサ141aからのモータ141の回転子の回転位置θmtに基づいて、クラッチ130のピストン134の移動量や、クラッチ130の係合力やトルク容量、リヤ側配分率Rrを推定している。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、HVECU70とエンジンECU24とモータECU40との協調制御により、エンジン22の運転を伴って走行するハイブリッド走行モード(HV走行モード)や、エンジン22の運転を伴わずに走行する電動走行モード(EV走行モード)で走行するように、エンジン22とモータMG1,MG2と変速機60とトランスファ120とが制御される。
エンジン22およびモータMG1,MG2の制御は、基本的には、以下のように行なわれる。HV走行モードでは、HVECU70は、最初に、アクセル開度Accと車体速Vとに基づいて変速機60の出力軸(駆動軸)62に要求される出力軸要求トルクTout*を設定し、設定した出力軸要求トルクTout*と変速機60の変速比Grとに基づいて変速機60の入力軸61に要求される入力軸要求トルクTin*を設定する。続いて、エンジン22の運転を伴って入力軸要求トルクTin*が変速機60の入力軸61に出力されるように、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定する。そして、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*をエンジンECU24に送信すると共に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する。エンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*および目標トルクTe*に基づいて運転されるようにエンジン22の吸入空気量制御や燃料噴射制御、点火制御などを行なう。モータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようにモータMG1,MG2を駆動制御する(詳細には、インバータ41,42の複数のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう)。
EV走行モードでは、HVECU70は、最初に、HV走行モードと同様に、入力軸要求トルクTin*を設定する。続いて、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に、入力軸要求トルクTin*が変速機60の入力軸61に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する。そして、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する。モータECU40によるモータMG1,MG2の駆動制御については上述した。
変速機60の制御は、基本的には、以下のように行なわれる。HVECU70は、最初に、上述したのと同様に、出力軸要求トルクTout*を設定する。続いて、出力軸要求トルクTout*と車体速Vとに基づいて変速機60の目標変速段Gs*を設定し、変速機60の変速段Gsが目標変速段Gs*となるように変速機60を制御する。
トランスファ120の制御は、基本的には、以下のように行なわれる。HVECU70は、アクセル開度Accや車体速V、操舵角θsなどに基づいて目標リヤ側配分率Rr*を設定し、リヤ側配分率Rrが目標リヤ側配分率Rr*となるようにトランスファ120を制御する。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、坂路での駐車解除動作について説明する。駐車解除動作は、パーキング装置90により変速機60の出力軸62のロックが解除される動作である。図6は、HVECU70により実行される制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、運転者によるブレーキ操作を伴った(ブレーキペダル85が踏み込まれている状態での)パーキン装置90により変速機60の出力軸62のロックが解除されるための駐車解除操作がなされたときに実行される。ここで、駐車解除操作は、シフトレバー81が駐車ポジションから別のポジション(例えば、リバースポジション)にシフト操作される所定操作である。この所定操作により、シフトポジションSPは、駐車ポジションから不定を経由して別のポジションに移行する。なお、運転者によりブレーキ操作が行なわれているときには、油圧ブレーキ装置90により前輪39fa,39fbおよび後輪39ra,39rbに制動力が付与されている。また、駐車中(本ルーチンの実行開始前)には、パーキング装置110のパーキングギヤ112とパーキングポール114との係合により変速機60の出力軸62がロックされている。
図6の制御ルーチンが実行されると、HVECU70は、最初に、路面勾配θrdやリヤ側配分率Rrなどのデータを入力する(ステップS100)。ここで、路面勾配θrdは、勾配センサ89により検出された値が入力される。リヤ側配分率Rrは、HVECU70により演算された値が入力される。
こうしてデータが入力されると、HVECU70は、路面勾配θrdの絶対値を閾値θrdrefと比較する(ステップS110)。ここで、閾値θdrefは、ハイブリッド自動車20の駐車位置が坂路(登坂路や降坂路)であるか平坦路であるかを判定するのに用いられる閾値である。
ステップS110で路面勾配θrdの絶対値が閾値θrdref以上のときには、HVECU70は、ハイブリッド自動車20の駐車位置が坂路であると判断し、リヤ側配分率Rrを閾値Rrrefと比較する(ステップS120)。ここで、閾値Rrrefは、リヤ側配分率Rrが比較的大きいか否かを判定するのに用いられる閾値である。この閾値Rrrefとしては、下限値Rrmin(例えば0.5や0.6)よりもある程度大きい値、例えば、0.7や0.8などが用いられる。
ステップS120でリヤ側配分率Rrが閾値Rrrefよりも大きいときには、HVECU70は、リヤ側配分率Rrが比較的大きいと判断し、配分率低下制御を実行し(ステップS130)、その後にロック解除制御を実行する(ステップS140)。ここで、配分率低下制御は、駐車解除操作の開始前に比して、クラッチ130の係合力がスリップ係合状態の範囲(完全係合状態に比して小さい範囲)内で大きくなることによりリヤ側配分率Rrが小さくなるようにクラッチ130の係合力を制御する制御である。ロック解除制御は、パーキング装置110のパーキングギヤ112とパーキングポール114との係合の解除により変速機60の出力軸62のロックが解除されるようにパーキング装置110を制御する制御である。
坂路での駐車中に運転者により駐車解除操作が開始されたときを考える。駐車中には、パーキング装置110により変速機60の出力軸62がロックされている。このため、坂路での駐車中で運転者によりブレーキ操作が行なわれていない(ブレーキペダル85が踏み込まれていない)ときには、車両に作用する坂路の下り方向の力により、変速機60の出力軸62よりも前輪39fa,39fb側や後輪39ra,39rb側の部分に捩れトルクが作用する。詳細には、リヤ側配分率Rrが1.0でない場合(4WDの場合)、後輪39ra,39rbに連結されたリヤプロペラシャフト37rやトランスファ120の後輪側伝達軸121と、前輪39fa,39fbに連結されたフロントプロペラシャフト37fやトランスファ120の前輪側伝達軸122と、にリヤ側配分率Rrに応じた捩れトルクが作用する。また、リヤ側配分率Rrが1.0である場合(2WDの場合)、リヤプロペラシャフト37rや後輪側伝達軸121には捩れトルクが作用するが、フロントプロペラシャフト37fや前輪側伝達軸122には捩れトルクが作用しない。これは、リヤ側配分率Rrが1.0である場合、クラッチ130が解放状態であり、前輪側伝達軸122が後輪側伝達軸121(変速機60の出力軸62)から切り離されているためである。
そして、運転者により駐車解除操作が開始されてシフトポジションSPが駐車ポジションから不定になったときに、HVECU70が、配分率低下制御を実行することなくロック解除制御を実行すると、変速機60の出力軸62のロックが解除されたときに、リヤプロペラシャフト37rなどに作用していたトータルの捩れトルクの全て(比較的大きい捩れトルク)が変速機60の出力軸62(パーキングギヤ112よりも入力軸61側)に入力(伝達)される可能性がある。これに対して、実施例では、運転者により駐車解除操作が開始されてシフトポジションSPが駐車ポジションから不定になったときに、HVECU70が、配分率低下制御を実行してからロック解除制御を実行する。これにより、変速機60の出力軸62のロックが解除されたときに、リヤプロペラシャフト37rや後輪側伝達軸121に作用していた捩れトルクの一部がクラッチ130を介して前輪側伝達軸122やフロントプロペラシャフト37fに伝達され、変速機60の出力軸62(パーキングギヤ112よりも入力軸61側)に入力(伝達)されるトータルの捩れトルク(ピーク値)が小さくなる。この結果、変速機60を保護することができる。言い換えれば、変速機60に要求される耐久性を低くすることができ、変速機60の小型化を図ることができる。しかも、実施例では、配分率低下制御として、クラッチ130の係合力がスリップ係合状態の範囲内で大きくなるようにクラッチ130の係合力を制御する。これにより、変速機60の出力軸62のロックが解除されたときに、リヤプロペラシャフト37rや後輪側伝達軸121に作用していた捩れトルクの一部がクラッチ130で熱として消費されるようにすることができる。
ステップS110で路面勾配θrdの絶対値が閾値θrdref未満のときや、ステップS110で路面勾配θrdの絶対値が閾値θrdref以上で且つステップS120でリヤ側配分率Rrが閾値Rrref以下のときには、HVECU70は、ステップS130の配分率低下制御を実行することなく、ロック解除制御を実行して(ステップS140)、本ルーチンを終了する。これにより、配分率低下制御を実行してからロック解除制御を実行する場合に比して、駐車解除操作が開始されてからパーキング装置110により変速機60の出力軸62のロックが解除されるまでの時間を短縮することができる。
ハイブリッド自動車20の駐車位置が平坦路である場合、駐車中で運転者によりブレーキ操作が行なわれていないときに、リヤプロペラシャフト37rなどに捩れトルクが作用しない(作用しても十分に小さい)。このため、配分率低下制御を実行することなくロック解除制御を実行しても、変速機60の出力軸62に大きい捩れトルクが作用する可能性は十分に低いと考えられる。これを考慮して、実施例では、路面勾配θrdの絶対値が閾値θrdref未満のときには、配分率低下制御を実行することなくロック解除制御を実行するものとした。
ハイブリッド自動車20の駐車位置が坂路でも、リヤ側配分率Rrが比較的小さいときには、リヤ側配分率Rrが大きいときに比して、配分率低下制御を実行してからロック解除制御を実行することによる効果が低いと考えられる。これを考慮して、実施例では、路面勾配θrdの絶対値が閾値θrdref以上で且つリヤ側配分率Rrが閾値Rrref以下のときには、配分率低下制御を実行することなくロック解除制御を実行するものとした。
図7は、坂路での駐車解除動作の際の様子の一例を示す説明図である。図中、ブレーキペダルポジションBP、シフトポジションSP、パーキング装置110の状態(変速機60の出力軸62のロックの有無)については、実施例および比較例で共通である。クラッチ130の係合力およびリヤ側配分率Rrについては、実施例、比較例をそれぞれ実線、一点鎖線で図示した。フロントプロペラシャフト37fやトランスファ120の前輪側伝達軸122に作用するフロント捩れトルクTtf、リヤプロペラシャフト37rやトランスファ120の後輪側伝達軸121に作用するリヤ捩れトルクTtr、変速機60の出力軸62(パーキングギヤ112の取付位置よりも入力軸61側の部分)に入力(伝達)される変速機伝達捩れトルクTtatについては、実施例と比較例とで別々に図示した。比較例では、ロック解除制御の前に配分率低下制御を実行しないものとした。
図7の例では、実施例および比較例で、駐車解除操作の開始前には、リヤ側配分率Rrが上限値Rmax(1.0)になっており、リヤ捩れトルクTtrが正側の比較的大きい値になっていると共にリヤ捩れトルクTtrが0になっている。また、駐車解除操作の開始前には、パーキング装置110によりパーキングギヤ112がロックされており、変速機伝達捩れトルクTtatが0になっている。
比較例では、駐車解除操作が開始されて、シフトポジションSPが駐車ポジション(Pポジション)から不定に移行し(時刻t11)、パーキング装置110により変速機60の出力軸62のロックが解除されると(時刻t12)、リヤ捩れトルクTtrが低下すると共に変速機伝達捩れトルクTtatがリヤ捩れトルクTtrに近づいて両者が一致する。このため、変速機伝達捩れトルクTtatのピーク値が比較的大きくなっている。その後に、リヤ捩れトルクTtrおよび変速機伝達捩れトルクTtatは、低下して0で収束する。リヤ捩れトルクTtrおよび変速機伝達捩れトルクTtatの低下は、変速機60の出力軸62のロックが解除される前のリヤ捩れトルクTtfが変速機60やプラネタリギヤ30などの回転(各回転軸の捩れや、ギヤ間のガタ詰めなど)により吸収されることによると考えられる。
これに対して、実施例では、駐車解除操作が開始されて、シフトポジションSPが駐車ポジション(Pポジション)から不定に移行すると(時刻t11)、配分率低下制御の実行によりリヤ側配分率Rrを低下させる。その後に、パーキング装置110により変速機60の出力軸62のロックが解除されると(時刻t12)、リヤ捩れトルクTtrが比較例と同様に低下すると共にフロント捩れトルクTtfが0から負側(リヤ捩れトルクTtrとは反対側)に大きくなり、更に、変速機伝達捩れトルクTtatがフロント捩れトルクTtfとリヤ捩れトルクTtrとの和(以下、「捩れトルク和」という)に近づいてこの捩れトルク和に一致する。これにより、比較例に比して、変速機伝達捩れトルクTtatのピーク値が小さくなる。その後に、フロント捩れトルクTtfは、リヤ側配分率Rrに応じた負側の値で収束し、リヤ捩れトルクTtrは、フロント捩れトルクTtfと絶対値が等しい正側の値で収束する。また、変速機伝達捩れトルクTtatは、リヤ捩れトルクTtrの一部もクラッチ130で熱として消費されないと仮定すると、二点鎖線に示すように、捩れトルク和に一致しながら低下して0で収束する。しかし、実際には、リヤ捩れトルクTtrの一部がクラッチ130で熱として消費されるから(図中、ハッチングを付した部分参照)、変速機伝達捩れトルクTtatは、実線に示すように、二点鎖線に比して迅速に低下して0で収束する。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20では、運転者によるブレーキ操作を伴ったパーキン装置90により変速機60の出力軸62のロックが解除されるための駐車解除操作が開始されると、HVECU70は、基本的には、変速機60の出力軸62のロックが解除されるようにパーキング装置110を制御するロック解除制御を実行する前に、駐車解除操作の開始前に比してリヤ側配分率Rrが小さくなるようにクラッチ130の係合力を制御する配分率低下制御を実行する。こうした制御により、変速機60の出力軸62のロックが解除されたときに、リヤプロペラシャフト37rや後輪側伝達軸121に作用していた捩れトルクの一部がクラッチ130を介して前輪側伝達軸122やフロントプロペラシャフト37fに伝達され、変速機60に入力(伝達)されるトータルの捩れトルク(ピーク値)が小さくなる。この結果、変速機60を保護することができる。言い換えれば、変速機60に要求される耐久性を低くすることができ、変速機60の小型化を図ることができる。
しかも、実施例のハイブリッド自動車20では、配分率低下制御として、クラッチ130の係合力がスリップ係合状態の範囲内で大きくなるようにクラッチ130の係合力を制御する。これにより、変速機60の出力軸62のロックが解除されたときに、リヤプロペラシャフト37rや後輪側伝達軸121に作用していた捩れトルクの一部がクラッチ130で熱として消費されるようにすることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、HVECU70は、配分率低下制御として、クラッチ130の係合力がスリップ係合状態の範囲内で大きくなるようにクラッチ130の係合力を制御するものとした。しかし、HVECU70は、配分率低下制御として、クラッチ130が完全係合状態となるようにクラッチ130の係合力を制御するものとしてもよい。この場合、リヤプロペラシャフト37rや後輪側伝達軸121に作用していた捩れトルクのうち、クラッチ130を介して前輪側伝達軸122やフロントプロペラシャフト37fに伝達される捩れトルクの割合がより大きくなるものの、クラッチ130で熱として消費されるエネルギの割合が小さくなると考えられる。
実施例のハイブリッド自動車20では、HVECU70は、ロック解除制御を実行する前に配分率低下制御を実行する所定条件の1つとして、路面勾配θrdの絶対値が閾値θrdref以上である勾配条件を用いるものとした。しかし、所定条件の1つとして、勾配条件を用いないものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、HVECU70は、所定条件の1つとして、リヤ側配分率Rrが下限値Rrmin(例えば、0.5や0.6)よりもある程度大きい閾値Rrrefよりも大きい条件を用いるものとした。しかし、所定条件の1つとして、リヤ側配分率Rrが下限値Rrminよりも大きい条件、即ち、リヤ側配分率Rrを小さくすることが可能な条件を用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、パーキング装置110は、シフトレバー81のシフト操作に基づいて変速機60のロックおよびロック解除を行なうものとした。しかし、パーキング装置110は、パーキングスイッチ(図示省略)のスイッチ操作に基づいて変速機60のロックおよびロック解除を行なうものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、パーキング装置110は、シフトバイワイヤタイプのパーキング装置として構成されるものとした。しかし、パーキング装置110は、パーキングポール114がシフトレバー81に機械的に連結されるものとしてもよい。この場合でも、運転者により駐車解除操作が開始されると、シフトレバー81のシフト操作に伴ってパーキング装置110により変速機60の出力軸62のロックが解除される前に、HVECU70が配分率低下制御を実行すればよい。こうすれば、実施例と同様の効果を奏することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2は、変速機60の入力軸61に直接に接続されるものとした。しかし、モータMG2は、変速機60の入力軸61に減速機を介して接続されるものとしてもよい。また、モータMG2は、変速機60の出力軸62に直接に接続されるものとしてもよい。さらに、モータMG2は、変速機60の出力軸62に減速機を介して接続されるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、トランスファ120の駆動部140は、モータ141と、モータ141の回転運動を直線運動に変換してクラッチ130のピストン134を駆動する(ピストン134の軸方向に移動させる)ねじ機構142と、を有するものとした。しかし、駆動部140は、ねじ機構142に代えて、モータ141の回転運動を直線運動に変換するカム機構を有するものとしてもよい。また、駆動部140は、モータ141やねじ機構142に代えて、油圧によりピストン134を駆動する油圧制御装置を有するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、変速機60として、4段変速機が用いられるものとした。しかし、変速機60として、3段変速機や5段変速機、6段変速機などが用いられるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、変速機60を備える、即ち、プラネタリギヤ30のリングギヤ30rおよびモータMG2とトランスファ120の後輪側伝達軸121とが変速機60を介して連結されるものとした。しかし、図8の変形例のハイブリッド自動車20Bに示すように、変速機60を備えないものとしてもよい。図8のハイブリッド自動車20Bでは、プラネタリギヤ30およびモータMG2とトランスファ120とが直接に連結される。
実施例のハイブリッド自動車20では、蓄電装置として、バッテリ50が用いられるものとした。しかし、蓄電装置として、キャパシタが用いられるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジンECU24とモータECU40とバッテリECU52とブレーキECU96とHVECU70とを備えるものとした。しかし、これらのうちの少なくとも2つは、単一の電子制御ユニットとして構成されるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、トランスファ120に変速機60の出力軸62が接続され、変速機60の入力軸61にプラネタリギヤ30のリングギヤ30rおよびモータMG2が接続され、プラネタリギヤ30のサンギヤ30sおよびキャリヤ30cにモータMG1およびエンジン22がそれぞれ接続されるものとした。しかし、図9の変形例のハイブリッド自動車220に示すように、トランスファ120に変速機60の出力軸62が接続され、変速機60の入力軸61にモータMGが接続され、モータMGにクラッチ229を介してエンジン22が接続されるものとしてもよい。また、図10の変形例の電気自動車320に示すように、エンジンを備えずに、トランスファ120に変速機60の出力軸62が接続され、変速機60の入力軸61にモータMGが接続されるものとしてもよい。この電気自動車320のうち、変速機60を備えずに、トランスファ120にモータMGが直接に接続されるものとしてもよい。さらに、図11の自動車420に示すように、モータを備えずに、トランスファ120に変速機60の出力軸62が接続され、変速機60の入力軸61にエンジン22が接続されるものとしてもよい。
実施例や変形例のハイブリッド自動車20,220や電気自動車320、自動車420は、パートタイム4輪駆動(4WD)として構成されるものとした。しかし、これらは、フルタイム4WDとして構成されるものとしてもよい。
実施例や変形例のハイブリッド自動車20,220や電気自動車320は、後輪39ra,39rbが主駆動輪で且つ前輪39fa,39fbが副駆動輪である後輪駆動ベースの4輪駆動車両として構成されるものとした。しかし、ハイブリッド自動車20は、前輪39fa,39fbが主駆動輪で且つ後輪39ra,39rbが副駆動輪である前輪駆動ベースの4輪駆動車両として構成されるものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22とプラネタリギヤ30とモータMG1,MG2と変速機60とが「駆動装置」に相当し、トランスファ120が「駆動力配分装置」に相当し、油圧ブレーキ装置90が「制動力付与装置」に相当し、パーキング装置110が「パーキング装置」に相当し、HVECU70とブレーキECU96とが「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業などに利用可能である。
20,20B,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 クランクポジションセンサ、24 エンジンECU、26 クランクシャフト、28 ダンパ、29 トランスミッションケース、30,63,64 プラネタリギヤ、30c,63c,64c キャリヤ、30p,63p,64p ピニオンギヤ、30r,63r,64r リングギヤ、30s,63s,64s サンギヤ、37f フロントプロペラシャフト、37r リヤプロペラシャフト、38f フロントデファレンシャルギヤ、38r リヤデファレンシャルギヤ、39fa,39fb 前輪、39ra,39rb 後輪、40 モータECU、41,42 インバータ、43,44 回転位置センサ、50 バッテリ、51a 電流センサ、51b 電圧センサ、52 バッテリECU、54 電力ライン、60 変速機、61 入力軸、62 出力軸、70 HVECU、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、87 操舵角センサ、88 車体速センサ、89 勾配センサ、90 油圧ブレーキ装置、92fa,92fb,92ra,92rb ブレーキパッド、94 ブレーキアクチュエータ、96 ブレーキECU、97fa,97fb,97ra,97rb 車輪速センサ、120 トランスファ、121 後輪側伝達軸、122 前輪側伝達軸、130 クラッチ、131 クラッチハブ、132 クラッチドラム、133 摩擦係合プレート、133a 第1プレート、133b 第2プレート、134 ピストン、140 駆動部、141 モータ、142 ねじ機構、143 ウォームギヤ、143a ウォーム、143b ウォームホイール、144 ねじ軸部材、145 ナット部材、146 ボール、150 伝達機構、151 ドライブギヤ、152 ドリブンギヤ、153 チェーン、229 クラッチ、320 電気自動車、420 自動車、B1,B2 ブレーキ、C1,C2 クラッチ、F1 ワンウェイクラッチ。

Claims (5)

  1. 駆動軸に接続された駆動装置と、
    前記駆動軸から主駆動輪および副駆動輪に駆動力を伝達可能で、且つ、前記駆動軸から前記主駆動輪および前記副駆動輪に伝達する総駆動力に対する前記主駆動輪に伝達する駆動力の割合である主側配分率を調節可能な駆動力配分装置と、
    前記主駆動輪および前記副駆動輪に制動力を付与可能な制動力付与装置と、
    前記駆動軸のロックおよびロックの解除を行なうパーキング装置と、
    前記駆動力配分装置を制御すると共に、運転者によるブレーキ操作に基づいて前記制動力付与装置を制御する制御装置と、
    を備える車両であって、
    前記駆動力配分装置は、前記駆動軸および前記主駆動輪に接続された主回転軸と前記副駆動輪に接続された副回転軸との間に設けられると共に係合力が大きいほど前記主側配分率を小さくするクラッチを有し、
    前記制御装置は、運転者による前記ブレーキ操作を伴った前記パーキン装置により前記駆動軸のロックが解除されるための駐車解除操作がなされた際には、前記駆動軸のロックが解除される前に、前記駐車解除操作前に比して前記主側配分率が小さくなるように前記クラッチの係合力を制御する配分率低下制御を実行する、
    車両。
  2. 請求項1記載の車両であって、
    前記制御装置は、前記配分率低下制御として、前記クラッチのスリップ係合状態の範囲内で前記クラッチの係合力が大きくなるように前記クラッチの係合力を制御する、
    車両。
  3. 請求項1または2記載の車両であって、
    前記制御装置は、前記駐車解除操作がなされた際において、所定条件が成立しているときには、前記駆動軸のロックが解除される前に前記配分率低下制御を実行し、前記所定条件が成立していないときには、前記駆動軸のロックが解除される前に前記配分率低下制御を実行しない、
    車両。
  4. 請求項3記載の車両であって、
    前記所定条件には、坂路である条件が含まれる、
    車両。
  5. 請求項3または4記載の車両であって、
    前記所定条件には、前記主側配分率が所定配分率よりも大きい条件が含まれる、
    車両。
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