JP2021030111A - 粒状体の製造方法 - Google Patents

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克嘉 蓼沼
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憲弘 池本
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和男 米原
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Abstract

【課題】無機材料や有機材料の粉末を、バインダを使用せずに乾式で造粒する。【解決手段】粒状体の製造方法は、セラミックス又はプラスチックを粉砕して粉末を生成する工程と、前記粉末と摩擦帯電しやすい容器に前記粉末を投入して揺動回転させる工程と、帯電した前記粉末を凝集させて粒状体を乾式で造粒する工程と、を有し、前記粒状体は、バインダを使用せずに静電気力で凝集力を促進させることによって粒径が制御される、ことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、無機材料や有機材料の粉末を球状に造粒する粒状体の製造方法に関する。
造粒とは、粉末を固めて粒状体を生成することである。造粒には、水やバインダ(結合剤)を使用して付着させる湿式造粒と、水やバインダを使用せずに凝集させる乾式造粒とがある。なお、湿式造粒には、傾斜したドラムを回転させながら材料を供給して成長させる転動造粒や、熱で材料を流動化しておきバインダを散布して凝集させる流動層造粒などがある。また、乾式造粒には、材料に圧力を加えて固める圧縮造粒などがある。特許文献1に記載されているように、粉体の顆粒形成のための湿式造粒において、粉体原料の溶媒溶解性に関係なく任意の粉体原料に対して施用可能な技術も公開されている。
特許第6241845号公報
湿式造粒では、造粒性を高めるためのバインダや、流動性を持たせるための潤滑剤、可塑剤、分散剤などの添加剤、さらにその添加剤を溶かすための水や有機溶媒の選定は、非常に煩雑な作業である。そして、造粒後は、添加剤を分解するために1〜3日程度の時間を掛けて脱脂処理をする必要がある。脱脂処理では、高温加熱した際に結合剤等の有機成分が内部でガス化して、それにより生じた空隙により密度が低くなる場合もある。
また、例えば、酸化リチウム(LiO)や窒化リチウム(LiN)は水と反応しやすいため、湿式造粒は適さない。特にリチウム酸化物は、強アルカリ粉末であるため、造粒装置の腐食や摩耗が起こりやすく、装置へのダメージや装置からのコンタミネーションのおそれもある。なお、圧縮造粒は、粒径が小さいと、圧力を掛けることが困難である。
そこで、本発明は、無機材料や有機材料の粉末を、バインダを使用せずに乾式で造粒することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明である粒状体の製造方法は、セラミックス又はプラスチックを粉砕して粉末を生成する工程と、前記粉末と摩擦帯電しやすい容器に前記粉末を投入して揺動回転させる工程と、帯電した前記粉末を凝集させて粒状体を乾式で造粒する工程と、を有し、前記粒状体は、バインダを使用せずに静電気力で凝集力を促進させることによって粒径が制御される、ことを特徴とする。
前記粒状体の製造方法において、前記粉末又は前記容器と摩擦帯電しやすい別の粒状体を混合することで凝集力を促進させ、前記粉末が造粒されたら分級により別の粒状体と分ける、ことを特徴とする。
前記粒状体の製造方法において、さらに、凝集した前記粒状体を回転焼成炉で焼結させて圧密化する工程と、焼結した前記粒状体を電動篩で所定の粒径のみ抽出する工程と、抽出されなかった前記粒状体を粉砕して粉末を再利用する工程と、を有する、ことを特徴とする。
前記粒状体の製造方法において、前記粉末は、リチウム、チタン若しくはジルコニウムのいずれかを含む酸化物又は窒化物である、ことを特徴とする。
本発明によれば、セラミックスやプラスチックなど不導体(絶縁体)の粉末でも、プラスチックやガラス容器の中で揺動回転させると、粉末同士や粉末と容器の間の摩擦で静電気が生じ、帯電した粉末同士が凝集して粒状体になる。静電気力により凝集させるので、バインダを使用せずに乾式で造粒することができる。バインダを使用しないことで脱脂処理が不要となり、1〜3時間程度で造粒され、量産性が向上する。さらに、水と反応しやすいものや、粒径の小さいものでも造粒することができる。
本発明である粒状体の製造方法の流れを従来と比較して説明したフローチャートである。 本発明である粒状体の製造方法の流れを示すフローチャートである。 本発明である粒状体の製造方法における回転揺動処理について説明する図である。 本発明である粒状体の製造方法で回転揺動処理を施した状態を示す図である。 本発明である粒状体の製造方法における回転焼成処理について説明する図である。 本発明である粒状体の製造方法で焼結した粒状体を走査型電子顕微鏡で観察した画像である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
まず、本発明である粒状体の製造方法について説明する。図1は、粒状体の製造方法の流れを従来と比較して説明したフローチャートである。図2は、粒状体の製造方法の流れを示すフローチャートである。図3は、粒状体の製造方法における回転揺動処理について説明する図である。図4は、粒状体の製造方法で回転揺動処理を施した状態を示す図である。図5は、粒状体の製造方法における回転焼成処理について説明する図である。
一般的に造粒を行うためには、粉末、形状、粒径、硬度などの条件によって造粒装置を選択する必要がある。また、湿式造粒の場合は、バインダ(結合剤)、潤滑剤、可塑剤、分散剤などの添加剤や溶媒も選定する必要がある。そして、造粒後には、添加剤を分解するために高温加熱による脱脂処理を行うため、1〜3日程度の日数を要することになる。
図1に示すように、粒状体の製造方法は、静電造粒焼成法を利用しており、まず原料である粉末を作製し、粒径を調整する。具体的には、粒径の異なる原料を、粉砕機などを用いて粉砕し、粒径の揃った微細粉末にする。
続いて、湿式造粒のように水やバインダ等を用いずに、乾式で造粒する。具体的には、原料粉末同士を静電気力によって凝集させて粒状体を形成する。静電気力によって凝集力を促進させることで、粒状体の粒径を制御する。バインダ等を脱脂する必要がないので、1〜3時間程度の時間で造粒される。また、乾式であるため、造粒装置を腐食等させることもない。
続いて、凝集した粒状体が崩れないように焼成する。具体的には、回転焼成炉などを用いて粒状体を焼結させ、球状が維持されるように固める。バインダ等の成分が残ることはないので、精度の高い粒状体が得られる。
図2に示すように、具体的な製造方法としては、少なくとも、粉末化、回転揺動処理、及び回転焼成処理の工程からなる。なお、方法として本質的な部分を変更しない程度であれば、別の工程を追加しても良い。
粉末化の工程では、原料として、無機材料(セラミックス)または有機材料(プラスチック)を粉砕して粉末を生成する。例えば、セラミックスの場合、チタニア(TiO)、ジルコニア(ZrO)、酸化リチウム(LiO)、及び(メタ)チタン酸リチウム(LiTiO)などがある。その他、リチウムやナトリウム等のアルカリ金属、ベリリウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属、チタンやジルコニウム等の遷移金属などの金属元素や金属化合物(酸化物や窒化物など)でも良い。
チタニア粉末を原料とする場合、湿式粉砕して加熱乾燥したものが静電造粒焼成法を使用する上では造粒しやすく、さらに分級して粒径が45〜100μmのものに調整すると造粒しやすい。なお、重力支配よりも付着力支配が強くなれば造粒しやすくなるので、始発粉末の粒径としては、数10μm以下が好ましい。
回転揺動処理の工程では、セラミックスやプラスチックの粉末を容器に入れて回転や振動を加える。容器は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂やガラスなど摩擦帯電しやすいものを用いる。また、容器を回転させたときに粉末が移動しやすいように、例えば、底が球面状に湾曲しているものを用いれば良い。
粉末同士または粉末と容器との間に摩擦や衝突が生じることにより静電気が発生する。図3(a)に示すように、粉末分子において電子の移動が起こることで、正(プラス)又は負(マイナス)に帯電する。そして、非対称性電荷を利用することで凝集力を促進させ、粉末を粒状体に成長させる。なお、帯電量が多いほど凝集力も高くなるので、それを利用して、粒状体の粒径を制御する。
図3(b)に示すように、粉末の材質と容器の材質が摩擦帯電列上で離れていれば、多くの電荷が移動することで静電気力は大きくなり、材質が近ければ電荷があまり移動せず静電気力は小さくなる傾向にある。すなわち、回転揺動する時間や速度で粒状体の粒径を調整するだけでなく、材質を変更することで凝集度合を調整しても良い。
図4に示すように、粉末だけでは凝集力が弱い場合には、静電気力の高い材料を混合させて回転揺動させても良い。例えば、静電気力の高い材料としては、活性炭の粒状体などがある。活性炭と容器との摩擦で発生した静電気により粉末が帯電すれば、粉末の凝集力が向上する。なお、粉末と活性炭の粒径が異なれば、粉末同士で凝集しやすくなり、後で分級により活性炭を分ければ良い。また、始発粉末の粒径を揃えておけば、均一の球体が得られる。
図2に戻り、回転焼成処理の工程では、静電気力によって凝集している粒状体を、ロータリーキルンなどの回転焼成炉で焼結することにより、球体が維持されるように固める。セラミックス等の粉末を融点より低い温度で加熱すると焼結により固まるので、粒状体を回転させながら加熱することで球状のまま圧密化され、簡単には崩れない微小球体として造粒される。
図5に示すように、粉末化、回転揺動処理、及び回転焼成処理を実現するための造粒装置100は、原料を粉砕して粉末にする粉砕機200、粉末を回転揺動により静電気力で凝集させて粒状体を形成する静電造粒手段300、粒状体を回転焼成により焼結体を得る回転焼成炉400、及び焼結体を分級する電動篩500等を備える。なお、電動篩500で抽出されなかったものは粉砕機200に投入して再利用する。
回転焼成炉400は、例えば、粒状体を投入する導入部410、投入された粒状体を転がしながら加熱するロータリーキルン420、及び粒状体が加熱焼成された焼結体を受け取る回収部430などを備える。
導入部410では、静電造粒手段300においてセラミックス原料などの粉末を静電気力によって凝集させた粒状体が投入され、ホッパー等の供給用タンクに貯留される。排出口は回転シール機構440で密閉され、必要に応じて回転式導入機構460によってロータリーキルン420に導入される。なお、酸化等を防ぐためアルゴン等の不活性ガスを供給しながら排気することで空気を遮断しても良い。
ロータリーキルン420は、回転可能な円筒状の炉を傾斜させて、炉の外壁面にヒーター等の加熱手段を配置したものである。ロータリーキルン420の上部から入れた粒状体は、螺旋状に回転する炉の内壁面を転がりながら加熱され、ロータリーキルン420の下部において球状に固められた焼結体が排出される。なお、ロータリーキルン420の上部入口と下部出口には冷却機構450を設けても良い。例えば、酸化リチウムの場合、空気を遮断した状態で900〜1200℃の温度で加熱すれば良い。
回収部430は、ロータリーキルン420から焼結体が排出され、回収用タンクに貯留される。なお、投入口は回転シール機構440で密閉される。焼結体が溜まったら、電動篩500に送られて分別される。導入部410と同様に、酸化等を防ぐためアルゴン等の不活性ガスを供給しながら排気することで空気を遮断しても良い。
電動篩500は、焼結体の粒径に応じて分級して造粒品として回収する。例えば、酸化リチウムの場合、粒径が0.5〜0.8mm、0.8〜1.2mm、1.2〜2mmのものを分けて回収する。粒径が0.5mm未満のもの、及び2mmより大きいものは、粉砕機200に投入して、新たな原料と共に粉砕する。
所定の粒径の造粒物を選択回収しながら連続的に製造を繰り返すことにより、工程が簡便化され、処理時間も短縮される。規格外のものを再利用することで原料ロスも少なくなり、精度の高い造粒品の大量生産が可能となる。
粒径が約1μmのチタニア(TiO)粉末に、粒径が約0.5mmの粒状活性炭を混合して、ガラス(プラス帯電)容器内で回転及び振動を与えて静電造粒した。活性炭が含まれる中でチタニア粉末が凝集し粒状化され、活性炭を分級した後、0.6〜3mm程度の真球状のチタニア粒状体が得られた。帯電性の高い活性炭の影響により、チタニア粉末の凝集が促進され、造粒性が高められた。
粒径を45〜75μmに揃えた酸化リチウム(LiO)粉末のみを、ガラス容器内で回転及び振動を与えた。始発粉末の粒径を制御することで、分級することなく、1mm程度の均一な真球状の粒状体が得られた。
粒径が100μm以下のシリカ(SiO)粉末を、ポリスチレン(マイナス帯電)容器内で回転及び振動を与えたが、静電気による凝集効果が弱かった。活性炭を混合させても同様だった。
粒径が約1μmのアルミナ(Al)粉末を、ポリスチレン容器内で回転及び振動を与えたところ、静電気による凝集効果が見られたが、粒状体は真球状にならなかった。活性炭を混合させても同様だった。
粒径が約1μmのジルコニア(ZrO)粉末を、ガラス、ステンレス鋼(SUS)(無帯電)、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル(PVC)(マイナス帯電)、又はペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)(マイナス帯電)の容器内で回転及び振動を与えたところ、いずれの容器でも良好な球形の粒状体が得られた。PVC及びPFAについては、静電気が強く、分散もするが凝集力も強い。なお、活性炭を混合させた場合、凝集力が向上し、しっかりとした球形になる。
粒径が約1μmのシリカゲル(SiO・HO)粉末を、ガラス、SUS、ポリスチレン、PVC、又はPFAの容器内で回転及び振動を与えたところ、いずれの容器でも粒状体が得られた。なお、活性炭を混合させた場合、凝集力が向上した。
半導体である酸化銅(II)(CuO)粉末と、帯電性の高いPVC粉末(粒径2〜3μm)、又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粉末(粒径3μm)を混合し、ガラス容器内で回転及び振動を与えたが、静電気による凝集効果が弱かった。
導体である鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、ベリリウム(Be)、又はベリリウム−チタン金属間化合物(Be12Ti)の粉末(粒径53μm以下)と、帯電性の高いPVC粉末を混合し、ガラス容器内で回転及び振動を与えたところ、いずれの容器でも粒状体が得られた。特に、Ni及びBe粉末においては、静電気による高い凝集効果が見られた。
絶縁体粉末(例えば、チタニア、酸化リチウム、ジルコニア、及びチタン酸リチウム等のセラミックス)においては、静電造粒が特に有効である。半導体粉末及び導体粉末においては、造粒されるが、真球化は難しい。
静電造粒した酸化リチウム(LiO)の粒状体を、回転機構(水平:2rpm)を有する電気炉(回転焼成炉)にて、不活性ガス中(Ar+3%H:300ml/min)において990℃で加熱(1.5h昇温、0.5h保持)し、短時間で焼成した。炉心管には石英管を使用し、そこに粒状体を充填して石英ウールで両端を封じて加熱した。焼成後、炉心管に少し粒状体の固着が見られたが、球状の焼結体は、球同士の付着が無く、硬度の高いものが得られた。
静電造粒した酸化リチウムの粒状体を、回転機構を有する電気炉にて、不活性ガス中(N+3%H)において1000℃まで昇温し、短時間で焼成した。炉心管にはアルミナ管(内径φ42)の中にニッケル管(内径φ20)を通したものを使用し、ニッケル管に粒状体を充填してアルミナウールで両端を封じて加熱した。なお、ニッケル管は、強アルカリである酸化リチウムとの反応性を回避するために用いた。焼成後、球同士の付着が無く、硬度の高い真球状の焼結体が得られた。
静電造粒したチタン酸リチウム(LiTiO)の粒状体を、回転機構を有する電気炉にて、不活性ガス中において1000℃まで昇温し、短時間で焼成した。炉心管にはアルミナ管の中にニッケル管を通したものを使用し、ニッケル管に粒状体を充填してアルミナウールで両端を封じて加熱した。焼成後、硬度の高い真球状の焼結体が得られた。なお、空隙のない高密度な球体であった。
静電造粒した酸化リチウムの粒状体を、回転機構を有する電気炉にて、不活性ガス中(Ar+3%H)において1000℃まで昇温し、短時間で焼成した。炉心管には石英管を使用し、そこに粒状体を充填して石英ウールで両端を封じて加熱した。石英と酸化リチウムの固着を回避するために、炉心管にカーボンペーパーを内張した。焼成後、球同士の付着が無く、硬度の高い焼結体が得られた。
静電造粒したチタン酸リチウムの粒状体に対し、静電造粒を促進するためにチタン酸リチウムの粉末(75〜100μm)を混合したものを、回転機構(傾斜:5°又は2°)を有する電気炉(炉心管:アルミナ)に連続投入し、不活性ガス中(N+3%H)において1100℃で加熱した。焼成後、球同士の付着が無い焼結体が得られた。なお、傾斜が少ない方が高温加熱領域の滞在時間が長くなり、高硬度で高密度の焼結体が得られた(図6参照)。
反応性が高い酸化リチウム粉末は、石英やアルミナと反応しやすいため、炉心管の内壁にカーボンペーパーを張ることで付着が軽減される。また、ニッケルは、リチウム酸化物との反応性が低いので、同様に付着が軽減される。回転焼成では、炉心管を傾斜させた連続投入かつ自動排出が適しており、角度、回転数、及び炉心管の内部構造などに応じて、大量生産が可能となる。
静電造粒した酸化リチウムの粒状体を、アルミナ又はジルコニアのるつぼに入れ、汎用性の高い雰囲気制御炉を使用し、不活性ガス中で約1000℃まで昇温し、短時間で焼成した。焼成後、焼結体は、るつぼとの付着、及び球同士の付着があった。
静電造粒した酸化リチウムの粒状体を、静置型の雰囲気制御炉において1000℃で焼成した焼結体と、回転機構を有する電気炉(ロータリーキルン)で焼成した焼結体とを比較した。静置型の場合、亀裂や空隙が多く、高硬度でない低密度な球体であった。一方、回転焼成の場合、回転しながら圧密となり、亀裂や空隙が少ない高密度な球体であった。
安価な水酸化リチウム水和物(LiOH・HO)粉末をロータリーキルンの炉心管に投入し、回転機構により炉心管内で静電造粒を行い、そのままヒーターで加熱して脱水させることで酸化リチウム化を促しながら焼成した。焼成後、酸化リチウムの焼結体が得られたが、球径や球形のばらつきが出た。
静電造粒した酸化リチウムの粒状体を、1000℃で焼成した焼結体(粒径が0.5〜1.5mm)を、X線回折法により構造解析した。その結果、酸化リチウムの単一相であり、大気中の炭酸ガスや水分、又は炉心管の材質と反応していないことが分かる。
静電造粒した酸化リチウムの粒状体を、1000℃で焼成した焼結体の密度を測定した。真密度(2.013g/cm)に対し、いずれの焼結体も密度比93%以上を有していた。
本発明によれば、セラミックスやプラスチックなど不導体(絶縁体)の粉末でも、プラスチックやガラス容器の中で揺動回転させると、粉末同士や粉末と容器の間の摩擦で静電気が生じ、帯電した粉末同士が凝集して粒状体になる。静電気力により凝集させるので、バインダを使用せずに乾式で造粒することができる。バインダを使用しないことで脱脂処理が不要となり、1〜3時間程度で造粒され、量産性が向上する。さらに、水と反応しやすいものや、粒径の小さいものでも造粒することができる。
以上、本発明の実施例を述べたが、これらに限定されるものではない。例えば、静電気付着力だけでなく、分子内力(ファンデルワールス力)や液架橋力などを利用して凝集力を促進させても良い。
100:造粒装置
200:粉砕機
300:静電造粒手段
400:回転焼成炉
410:導入部
420:ロータリーキルン
430:回収部
440:回転シール機構
450:冷却機構
460:回転式導入機構
500:電動篩

Claims (4)

  1. セラミックス又はプラスチックを粉砕して粉末を生成する工程と、
    前記粉末と摩擦帯電しやすい容器に前記粉末を投入して揺動回転させる工程と、
    帯電した前記粉末を凝集させて粒状体を乾式で造粒する工程と、を有し、
    前記粒状体は、バインダを使用せずに静電気力で凝集力を促進させることによって粒径が制御される、
    ことを特徴とする粒状体の製造方法。
  2. 前記粉末又は前記容器と摩擦帯電しやすい別の粒状体を混合することで凝集力を促進させ、前記粉末が造粒されたら分級により別の粒状体と分ける、
    ことを特徴とする請求項1に記載の粒状体の製造方法。
  3. さらに、凝集した前記粒状体を回転焼成炉で焼結させて圧密化する工程と、
    焼結した前記粒状体を電動篩で所定の粒径のみ抽出する工程と、
    抽出されなかった前記粒状体を粉砕して粉末を再利用する工程と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の粒状体の製造方法。
  4. 前記粉末は、リチウム、チタン若しくはジルコニウムのいずれかを含む酸化物又は窒化物である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の粒状体の製造方法。
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