JP2021027743A - 回路モジュールおよび電源モジュール - Google Patents

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友弥 倉澤
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貴樹 浜本
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Abstract

【課題】過渡現象を抑制する回路モジュールの提供。【解決手段】回路モジュールは、絶縁層10の下面に金属層16が設けられており、金属層16は配線17aから17eとして機能する。Sは、配線17aから17eのうちトランジスタQ1及びQ2のソースSに接続される領域であり、Dは、ドレインDに接続される領域であり、Gは、ゲートGに接続される領域である。配線17aはトランジスタQ1のドレインDとコンデンサC3a及びC3bの一端とを接続する。配線17bはトランジスタQ2のソースSとコンデンサC3aおよびC3bの他端とを接続する。配線17cは、トランジスタQ1のソースSとトランジスタQ2のドレインDとを接続する。配線17dはトランジスタQ1のゲートGとドライバであるICとを抵抗R1およびR2を介し接続する。配線17eはトランジスタQ2のゲートGとドライバであるICとを抵抗R3およびR4を介し接続する。【選択図】図4

Description

本発明は、回路モジュールおよび電源モジュールに関し、例えばトランジスタを有する回路モジュールおよび電源モジュールに関する。
同期整流方式非絶縁型DC−DCコンバータにスイッチング用トランジスタおよび転流用トランジスタを用いることが知られている(例えば特許文献1)。スイッチとして用いられるトランジスタに並列にコンデンサを設けることが知られている(例えば特許文献2)。トランジスタを有するパワーモジュール間にコンデンサを設けることが知られている(例えば特許文献3)。
特開平11−187651号公報 特開2015−35847号公報 特開2018−19535号公報
例えば、ポリイミド層上にトランジスタ等のパワー半導体素子を搭載する技術を用いると、大電流の電力変換が可能な電力変換回路が実現できる。さらに、大電流に対応するためには、パワー半導体素子を用い高速スイッチングをスムーズに行うことが求められる。しかしながら、電力変換回路において、2つのトランジスタの一方がオフの状態で他方がオンするときに、オーバーシュートおよび/またはリンギング等の過渡現象が生じることがある。過渡現象はトランジスタ等の電子部品の破壊および/または特性の劣化の原因となる。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、過渡現象を抑制することを目的とする。
本発明は、絶縁層と、前記絶縁層に設けられ、間に直流電力が入力する第1端子および第2端子と、前記絶縁層に設けられた第3端子と、前記絶縁層に搭載され、前記第1端子に電気的に接続された第1入出力端子、前記第3端子に電気的に接続された第2入出力端子および制御端子を有する第1トランジスタと、前記絶縁層に搭載され、前記第3端子に電気的に接続された第1入出力端子、前記第2端子に電気的に接続された第2入出力端子および制御端子を有する第2トランジスタと、前記絶縁層に搭載され、前記第1トランジスタの前記第1入出力端子と前記第2トランジスタの前記第2入出力端子との間に前記第1トランジスタと前記第2トランジスタに並列に接続されたコンデンサと、前記絶縁層に設けられ、前記第1トランジスタの第1入出力端子と前記コンデンサの一端を接続する第1配線と、前記絶縁層に設けられ、前記第2トランジスタの第2入出力端子と前記コンデンサの他端とを接続する第2配線と、を備える回路モジュールである。
上記構成において、前記第1端子および前記第2端子との間に、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタと並列にかつ前記コンデンサと並列に前記直流電力の入力コンデンサが接続可能である構成とすることができる。
上記構成において、前記コンデンサの共振周波数は、前記入力コンデンサと前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタを通過する閉ループにおける配線とによる共振周波数より高い構成とすることができる。
上記構成において、前記絶縁層に設けられ、前記第1トランジスタの第2入出力端子と前記第2トランジスタの第1入出力端子とを接続する第3配線を備える構成とすることができる。
上記構成において、前記コンデンサは、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタに対し、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタの配列方向に交差する方向に搭載されている構成とすることができる。
上記構成において、前記第1トランジスタの制御端子および前記第2トランジスタの制御端子の少なくとも一方に駆動信号を出力するドライバを備え、前記ドライバは、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタに対し、前記コンデンサの反対側に搭載されている構成とすることができる。
上記構成において、前記コンデンサは、並列接続された複数の積層セラミックコンデンサを含む構成とすることができる。
上記構成において、前記第1配線は、前記絶縁層を貫通する貫通孔を介し前記第1トランジスタの第1入出力端子と前記コンデンサの一端とを接続し、前記第2配線は、前記絶縁層を貫通する貫通孔を介し前記第2トランジスタの第2入出力端子と前記コンデンサの他端と接続する構成とすることができる。
上記構成において、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタはGaNFETまたはSiCFETである構成とすることができる。
上記構成において、前記第2トランジスタは、前記第1トランジスタがオンのときオフし前記第1トランジスタがオフのときオンする構成とすることができる。
本発明は、上記回路モジュールと、前記第1端子および前記第2端子との間に、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタと並列にかつ前記コンデンサと並列に接続された入力コンデンサと、前記回路モジュールと前記入力コンデンサを搭載する実装基板と、前記実装基板に設けられ、前記第1端子を前記入力コンデンサの一端に接続する第4配線と、前記実装基板に設けられ、前記第2端子を前記入力コンデンサの他端に接続する第5配線と、を備える電源モジュールである。
上記構成において、前記実装基板に搭載されたインダクタと、前記実装基板に搭載された出力コンデンサと、前記実装基板に設けられ、前記第3端子と前記インダクタの一端を接続する第6配線と、前記実装基板に設けられ、前記インダクタの他端と前記出力コンデンサの一端とを接続する第7配線と、前記実装基板に設けられ、前記出力コンデンサの他端と前記第2端子とを接続する第8配線と、を備える構成とすることができる。
本発明によれば、過渡現象を抑制することができる。
図1は、実施例1における電力変換回路の回路図である。 図2(a)は、実施例1における回路モジュールの平面図、図2(b)は、図2(a)のA−A断面図である。 図3(a)および図3(b)は、実施例1における回路モジュールの平面図である。 図4(a)および図4(b)は、実施例1における回路モジュールの平面図である。 図5は、実施例1における電源モジュールを示す平面図である。 図6は、実施例1における電力変換回路の等価回路図である。 図7(a)は、比較例1における電力変換回路の回路図、図7(b)は、比較例1における電力変換回路の等価回路図である。 図8(a)および図8(b)は、比較例1における時間に対するトランジスタの各電圧を示す図である。 図9(a)および図9(b)は、実施例1における時間に対するトランジスタの各電圧を示す図である。 図10は、実施例1におけるコンデンサのインピーダンスの周波数特性を示す図である。 図11は、実施例1の変形例1に係る電力変換回路の回路図である。 図12は、実施例1の変形例2に係る電力変換回路の回路図である。 図13(a)は、実施例1の変形例3における回路モジュールの平面図、図13(b)は、図13(a)のA−A断面図である。
以下、図面を参照し本発明の実施例について説明する。
回路モジュールおよび電源モジュールとして、同期整流方式降圧型DC(Direct Current)−DCコンバータを電力変換回路とする例を説明する。図1は、実施例1における電力変換回路の回路図である。
図1に示すように、電力変換回路100は、トランジスタQ1、Q2、コンデンサC1、C2、C3、インダクタL、ドライバ30および制御回路32を備えている。入力端子Tin1とTin2との間に一次側電力として直流の入力電圧Vinが印加される。入力端子Tin1とTin2との間には入力コンデンサC1が接続されている。
コンデンサC1に並列に直列接続されたトランジスタQ1およびQ2が接続されている。トランジスタQ1のソースSはノードN1にドレインDは入力端子Tin1に、ゲートGはドライバ30に接続されている。トランジスタQ2のソースSは入力端子Tin2にドレインDはノードN1に、ゲートGはドライバ30に接続されている。トランジスタQ1およびQ2に並列にコンデンサC3が接続されている。
ノードN1と出力端子Tout1との間にインダクタLが接続されている。出力端子Tout1とTout2との間に出力コンデンサC2が接続されている。入力端子Tin2と出力端子Tout2は接続されており、例えばグランド電位である。出力端子Tout1とTout2との間に二次側電力として直流の出力電圧Voutが出力される。出力端子Tout1とTout2との間には例えば外部の負荷Zが接続される。
制御回路32は、出力端子Tout1の電圧に基づき、ドライバ30を接御する。ドライバ30はトランジスタQ1およびQ2のゲートGに制御信号を出力することで、トランジスタQ1およびQ2をオンおよびオフさせる。
制御回路32は、ドライバ30にトランジスタQ1およびQ2をそれぞれオンおよびオフにさせる。入力端子Tin1(コンデンサC1)からトランジスタQ1およびインダクタLを介し出力端子Tout1に電流が流れる。負荷Zに電流が流れ、かつコンデンサC2が充電される。出力電圧Voutが所望の電圧より高くなると、制御回路32は、ドライバ30にトランジスタQ1およびQ2をそれぞれオフおよびオンにさせる。インダクタLに蓄積された磁界エネルギーにより、コンデンサC2からトランジスタQ2およびインダクタLを介し電流が転流する。これにより、負荷Zに電流が供給されかつ出力電圧Voutが維持される。出力電圧Voutが所望の電圧より低くなると、制御回路32は、ドライバ30にトランジスタQ1およびQ2をそれぞれオンおよびオフにさせる。制御回路32の制御により出力電圧Voutはほぼ一定の直流電圧に維持される。
トランジスタQ1は主スイッチであり、トランジスタQ2は転流用スイッチである。トランジスタQ1およびQ2としては、GaNFET(Field Effect Transistor)、SiCFET、MOS(Metal Oxide Semiconductor)FET等のFET、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、またはバイポーラトランジスタを用いることができる。トランジスタQ1およびQ2がFETの場合、入出力端子はソースおよびドレインであり、制御端子はゲートである。トランジスタQ1およびQ2がIGBTの場合、入出力端子はエミッタおよびコレクタであり、制御端子はゲートである。トランジスタQ1およびQ2がバイポーラトランジスタの場合、入出力端子はエミッタおよびコレクタであり、制御端子はベースである。
コンデンサC3は、コンデンサC1の寄生インダクタンス等に起因したオーバーシュートおよび/またはリンギングを抑制する。詳細は後述する。トランジスタQ1、Q2、コンデンサC3およびドライバ30は基板20に搭載されている。詳細は後述する。
図2(a)は、実施例1における回路モジュールの平面図、図2(b)は、図2(a)および図3(a)から図4(b)のA−A断面図である。図3(a)から図4(b)は、実施例1における回路モジュールの平面図である。図3(a)は、金属層14のパターンを示す平面図、図3(b)は、貫通孔15aおよび15bのパターンを示す平面図、図4(a)は金属層16のパターンを示す平面図、図4(b)は、絶縁層18のパターンを示す平面図である。
図2(a)に示すように、絶縁層10上にトランジスタ22aおよびコンデンサ22bを含む電子部品22が搭載されている。トランジスタ22aはトランジスタQ1およびQ2に対応する。コンデンサ22bは並列接続されたコンデンサC3aおよびC3bに対応する。電子部品22のうち、ICはドライバ30が集積された集積回路である。R1からR4はトランジスタQ1およびQ2のゲートに接続されるゲート抵抗である。コンデンサC01からC03はノイズ除去用コンデンサである。トランジスタ22aおよびコンデンサ22b以外の電子部品22についての詳細な説明は省略する。
図2(b)に示すように、基板20では、絶縁層10の上面および下面にそれぞれ金属層14および16が設けられている。絶縁層10および金属層14上に接着剤12が設けられている。接着剤12によりトランジスタ22aおよびコンデンサ22bが絶縁層10上に接合されている。接着剤12はトランジスタ22aおよびコンデンサ22b等の電子部品22が搭載される領域に選択的に設けられていてもよい。トランジスタ22aおよびコンデンサ22bは電極24aおよび24bを備えている。電極24bは接着剤12に形成された開口内の接合層13により金属層14に接合されている。絶縁層10および接着剤12に貫通孔15aが形成され、絶縁層10に貫通孔15bが形成されている。金属層16は、貫通孔15a介しトランジスタ22aの電極24aに接続され、貫通孔15bを介し金属層14に接続されている。金属層16は、配線17aから17cとして機能する。金属層16の下に絶縁層18が設けられている。絶縁層18から露出する金属層16は端子19aから19cとして機能する。
絶縁層10は、例えばポリイミド樹脂等の樹脂からなり、可撓性を有する。金属層14は例えば銅または銅合金を主材料とする。接着剤12は絶縁体であり例えばエポキシ樹脂等の樹脂接着剤である。金属層16は例えば銅または銅合金を主材料とする。金属層14および16は、銅、金、銀またはアルミニウムを主材料としてもよい。接合層13は、例えば半田等のロウ材または導電性ペーストを焼結させた焼結金属層である。絶縁層18は、例えばソルダーレジストであり、エポキシ樹脂等の樹脂からなる。トランジスタ22aおよびコンデンサ22bの電極24aおよび24bは例えば銅、金、銀、アルミニウムまたはニッケルを主材料とする。金属層14の厚さは例えば30μm、絶縁層10の厚さは例えば25μm、金属層16の厚さは例えば50μm、絶縁層18の厚さは例えば30μmである。金属層14および16は例えば絶縁層18より厚い。
図3(a)に示すように、絶縁層10上に金属層14が設けられている。金属層14は、コンデンサ22bの電極24bおよび電子部品22の電極に対応する領域に設けられている。トランジスタ22aの電極24aの下面と金属層16との主材料が同じ場合(例えば銅の場合)、貫通孔15aを介し金属層16と電極24aとが接合する。よって、金属層14を設けなくてもよい。コンデンサ22bの電極24bの下面および電子部品22の電極の下面と金属層16との主材料が異なる場合(例えば電極の下面の主材料がニッケルであり、金属層16の主材料が銅の場合)、コンデンサ22bの電極24bおよび電子部品22の電極と金属層16とは直接接合しにくい。そこで、金属層14を設け、金属層14とコンデンサ22bの電極24bおよび電子部品22の電極とを導電性ペーストまたは半田等の接合層13を介して接合する。コンデンサ22bの電極24bおよび電子部品22の電極と金属層16とを直接接合することが可能な場合、金属層14は設けなくてもよい。
図3(b)に示すように、トランジスタ22aの電極24aに対応する領域に絶縁層10および接着剤12が貫通する貫通孔15aが設けられている。金属層16は貫通孔15aを介しトランジスタ22aの電極24aに接続される。金属層14に対応する領域に絶縁層10を貫通する貫通孔15bが設けられている。金属層16は貫通孔15bを介し金属層14に接続される。
図4(a)に示すように、絶縁層10の下面に金属層16が設けられている。金属層16は配線17aから17eとして機能する。配線17aから17eのうちトランジスタQ1およびQ2のソースSに接続される領域に「S」、ドレインDに接続される領域に「D」およびゲートGに接続される領域に「G」を付している。配線17aはトランジスタQ1のドレインDとコンデンサC3aおよびC3bの一端とを接続する。配線17bはトランジスタQ2のソースSとコンデンサC3aおよびC3bの他端とを接続する。配線17cは、トランジスタQ1のソースSとトランジスタQ2のドレインDとを接続する。配線17dはトランジスタQ1のゲートGとドライバ30であるICとを抵抗R1およびR2を介し接続する。配線17eはトランジスタQ2のゲートGとドライバ30であるICとを抵抗R3およびR4を介し接続する。
図4(b)に示すように、絶縁層10および金属層16の下面にソルダーレジストとして絶縁層18が設けられている。絶縁層18から露出する金属層16は端子19aから19dとして機能する。端子19aは配線17aの一部であり、端子19bは配線17bの一部であり、端子19cは配線17cの一部である。端子19aから19d以外の金属層16および絶縁層10の下面は絶縁層18により覆われている。
図5は、実施例1における電源モジュールを示す平面図である。図5に示すように、基板40内または表面に金属層42が設けられている。基板40は例えばガラスエポキシ樹脂等の絶縁体である。金属層42は例えば銅、金、銀またはアルミニウムを主材料とする。金属層42は配線42aから42eとして機能する。配線42a、42c、42dおよび42eに端子44が電気的に接続されている。端子44は、入力端子Tin1、Tin2、出力端子Tout1およびTout2に対応する。基板40上に、基板20、電子部品46aから46cが搭載されている。電子部品46aはコンデンサC1に対応する。電子部品46bはコンデンサC2に対応する。電子部品46cはインダクタLに対応する。制御回路32は図示していない。
図5における配線42aから配線42eは図1における配線42aから42eに対応する。配線42aは、基板20の端子19aに電気的に接続され、入力端子Tin1、コンデンサC1の一端およびトランジスタQ1のドレインDを電気的に接続する。配線42bは、基板20の端子19cに電気的に接続され、トランジスタQ1のソースS、トランジスタQ2のドレインDおよびインダクタLの一端を電気的に接続する。配線42cは、出力端子Tout1、コンデンサC2の一端およびインダクタLの他端を電気的に接続する。配線42dは、入力端子Tin2とコンデンサC1の他端とを電気的に接続する。配線42eは、出力端子Tout2とコンデンサC2の他端とを電気的に接続する。配線42dと42eとは基板40内または外において電気的に接続されており、例えばグランド電位が供給される。
図6は、実施例1における電力変換回路の等価回路図である。図6に示すように、トランジスタQ1およびQ2を等価回路として表現すると、各々スイッチSWに並列にソース−ドレイン間キャパシタンスCossが接続され、ソースSとスイッチSWとの間にインダクタンスLsが接続され、ドレインDとスイッチSWとの間にインダクタンスLdが接続されている。コンデンサC1からC3を等価回路として表現すると、真正のキャパシタンスCoとESL(等価直列インダクタンス)とが直列接続されている。
入力端子Tin1とトランジスタQ1のドレインDとの間には主に配線42a(図5参照)によるインダクタンスL1が接続されている。トランジスタQ1のドレインDとコンデンサC3との間には主に配線17a(図4(a)参照)によるインダクタンスL2が接続されている。トランジスタQ1のソースSとノードN1との間には主に配線17cによるインダクタンスL3が接続されている。トランジスタQ2のドレインDとノードN1との間には主に配線17cによるインダクタンスL4が接続されている。トランジスタQ2のソースSとコンデンサC3との間には主に配線17bによるインダクタンスL5が接続されている。ノードN1とインダクタLとの間には主に配線42bによるインダクタンスL6が接続されている。インダクタLと出力端子Tout1との間には主に配線42cによるインダクタンスL7が接続されている。トランジスタQ2のソースSと出力端子Tout2との間には主に配線42eによるインダクタンスL8が接続されている。入力端子Tin2と出力端子Tout2との間には主に配線42dによるインダクタンスL9が接続されている。
実施例1では、基板20に設けられた配線17aがトランジスタQ1のドレインDとコンデンサC3aおよびC3bとの一端を電気的に接続し、配線17bがトランジスタQ2のソースSとコンデンサC3aおよびC3bとの他端を電気的に接続する。配線17cがトランジスタQ1のソースSとトランジスタQ2のドレインDとを電気的に接続する。これにより、インダクタンスL2からL5を小さくできる。よって、コンデンサC3とインダクタンスL2からL5による直列共振回路の共振周波数を高くできる。
[比較例1]
図7(a)は、比較例1における電力変換回路の回路図、図7(b)は、比較例1における電力変換回路の等価回路図である。図7(a)および図7(b)に示すように、比較例1では、図1および図6の実施例1に比べコンデンサC3が設けられていない。図7(b)に示すように、インダクタンスL2およびL5が設けられていない。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
[実験]
実施例1および比較例1に対応する電力変換回路を作製した。トランジスタQ1およびQ2をGaNFETとした。コンデンサC1のキャパシタンスを43μF、コンデンサC2のキャパシタンスを68μF、コンデンサC3aをキャパシタンスが3300pFの積層セラミックコンデンサ(太陽誘電製HMK105B7332KV−F)、コンデンサC3bをキャパシタンスが2200pFの積層セラミックコンデンサ(太陽誘電製HMK105B7222KV−F)とした。入力電圧Vinを48V、出力電圧Voutを12Vとした。比較例1にはコンデンサC3aおよびC3bを設けていない。トランジスタQ1およびQ2のソース−ゲート電圧GSおよびソース−ドレイン電圧DSを測定した。
図8(a)および図8(b)は、比較例1における時間に対するトランジスタの各電圧を示す図である。図8(a)は、トランジスタQ1をオフからオンとし、トランジスタQ2をオンからオフとしたときの各電圧を示す。図8(b)は、トランジスタQ1をオンからオフとし、トランジスタQ2をオフからオンとしたときの各電圧を示す。
図8(a)に示すように、時刻t1においてトランジスタQ2のソース−ゲート電圧GSがハイレベルからローレベルとなる。これにより、トランジスタQ2がオンからオフになる。時刻t2においてトランジスタQ1のソース−ゲート電圧GSがローレベルからハイレベルとなる。これにより、トランジスタQ1がオンからオフとなる。時刻t2まではトランジスタQ1のソース−ドレイン電圧DSは高く、トランジスタQ2のソース−ドレイン電圧DSは低い。
時刻t2以降は、トランジスタQ2のソース−ドレイン電圧DSは高くなる。このとき、ソース−ドレイン電圧DSは、オーバーシュートし、その後一定の周期Tで振動しながら収束する。トランジスタQ1のソース−ドレイン電圧DSは低くなる。このとき、ソース−ドレイン電圧DSは、オーバーシュートし、その後振動しながら収束する。トランジスタQ1のソース−ゲート電圧GSは、オーバーシュートし、その後振動しながら収束する。
図8(b)に示すように、時刻t3においてトランジスタQ1のソース−ゲート電圧GSがハイレベルからローレベルとなる。これにより、トランジスタQ1がオンからオフになる。時刻t4においてトランジスタQ2のソース−ゲート電圧GSがローレベルからハイレベルとなる。これにより、トランジスタQ2がオンからオフとなる。時刻t3まではトランジスタQ1のソース−ドレイン電圧DSは低く、トランジスタQ2のソース−ドレイン電圧DSは高い。
時刻t3以降は、トランジスタQ1のソース−ドレイン電圧DSは高くなる。このとき、ソース−ドレイン電圧DSは、オーバーシュートし、その後一定の周期Tで振動しながら収束する。トランジスタQ2のソース−ドレイン電圧DSは振動ながら低くなり収束する。トランジスタQ1のソース−ゲート電圧GSは、オーバーシュートし、その後振動しながら収束する。
図9(a)および図9(b)は、実施例1における時間に対するトランジスタの各電圧を示す図である。図9(a)は、トランジスタQ1をオフからオンとし、トランジスタQ2をオンからオフとしたときの各電圧を示す。図9(b)は、トランジスタQ1をオンからオフとし、トランジスタQ2をオフからオンとしたときの各電圧を示す。
図9(a)に示すように、時刻t1において、トランジスタQ2がオンからオフになる。時刻t2において、トランジスタQ1がオフからオンとなる。時刻t2において、トランジスタQ1のソース−ドレイン電圧DSは低くなる。トランジスタQ2のソース−ドレイン電圧DSは高くなる。オーバーシュートおよびリンギングは比較例1に比べ小さい。
図9(b)に示すように、時刻t3において、トランジスタQ1がオンからオフになる。時刻t4において、トランジスタQ2がオフからオンとなる。時刻t3において、トランジスタQ1のソース−ドレイン電圧DSは高くなる。トランジスタQ2のソース−ドレイン電圧DSは低くなる。オーバーシュートおよびリンギングは比較例1に比べ小さい。
比較例1では、トランジスタQ1およびQ2のスイッチングを高速に行おうとすると、トランジスタQ1およびQ2がオンまたはオフするときに、ソース−ドレイン電圧DSおよびソース−ゲート電圧GSにオーバーシュートおよびリンギングが生じる。これにより、トランジスタQ1およびQ2に過電圧が加わり破壊される可能性がある。このような、オーバーシュートおよびリンギングは、トランジスタQ1およびQ2としてシリコン系のトランジスタを用い低速でスイッチングする場合には問題となり難い。GaNFETまたはSiCFET等の高速動作可能なトランジスタを用い高速にスイッチングしようとすると生じ易くなる。
オーバーシュートおよびリンギングを抑制するために、ゲート抵抗を増加させることが考えられる。しかし、ゲート抵抗を増加させると、高速のスイッチングが阻害される。また、スナバ回路を用いることが考えられるが、スナバ回路を用いると消費電力が大きくなってしまう。
比較例1では、図7(b)の矢印60のように、例えばトランジスタQ2がオフしトランジスタQ1がオンするとき、トランジスタQ2のソース−ドレイン間のキャパシタンスCossは、コンデンサC1に蓄積された電荷により高速に充電される。矢印60の経路は、コンデンサC1のキャパシタンスCoとインダクタンスL1、L3、L4、L8、L9およびESLとの直列共振回路となる。この直列共振回路により共振が生じる。これにより、トランジスタQ1およびQ2のソース−ドレイン電圧DSおよびソース−ゲート電圧GSにオーバーシュートおよびリンギングが生じると考えられる。図8(a)および図8(b)の例では、共振周波数は83.3MHzである。共振周波数は例えばシミュレーションすることで推定できる。
実施例1では、図6の矢印62のように、例えばトランジスタQ2がオフしトランジスタQ1がオンするとき、トランジスタQ2のソース−ドレイン間のキャパシタンスCossは、コンデンサC3に蓄積された電荷により急速に充電される。コンデンサC3のキャパシタンスはコンデンサC1より小さい。また、インダクタンスL2からL5は、基板20内の配線17aから17cによるインダクタンスである。配線17aから17cを基板20に設けることで、配線17aから17cを短くできる。よって、インダクタンスL2からL5を、インダクタンスL1、L8およびL9に比べ十分小さくできる。よって、実施例1の矢印62の経路の共振の大きさを比較例1の矢印60の経路の共振の大きさに比べ小さくできる。これにより、実施例1ではオーバーシュートおよびリンギングを小さくできる。
図10は、実施例1におけるコンデンサのインピーダンスの周波数特性を示す図である。図10では、コンデンサC3a(HMK105B7332KV−F)、C3b(HMK105B7222KV−F)、およびコンデンサC3aとC3bとを並列接続させた実施例1のコンデンサC3のインピーダンスを示している。共振周波数frは比較例1におけるリンギングの共振周波数である83.3MHzである。
インピーダンスのボトムの周波数はコンデンサC3a、C3bおよびC3a+C3bの共振周波数fr1、fr2およびfr3である。コンデンサC3a、C3bおよびC3a+C3bの共振周波数fr1、fr2およびfr3以上の周波数ではコンデンサC3a、C3bおよびC3a+C3bはインダクタンスとして機能してしまう。共振周波数fr1からfr3が共振周波数frより低いと、コンデンサC3a、C3bおよびC3はインダクタンスとして機能するため、Cossの充電が難しくなる。よって、コンデンサC3a、C3bおよびC3は共振周波数frより高いことが好ましい。
複数のコンデンサC3aおよびC3bを並列接続しコンデンサC3とすることで、インピーダンスが小さくなる。これはESLが小さくなることに対応する。よって、共振をより小さくできる。また、コンデンサC3aおよびC3bとして積層セラミックコンデンサを用いることでESLをより小さくできる。
実施例1によれば、図1のように、絶縁層10に、間に1次側の直流電力が入力する端子19a(第1端子)および端子19b(第2端子)との端子19c(第3端子)が設けられている。トランジスタQ1(第1トランジスタ)のドレインD(第1入出力端子)は端子19aに電気的に接続され、ソースS(第2入出力端子)は端子19cに電気的に接続されている。トランジスタQ2(第2トランジスタ)のドレインD(第1入出力端子)は端子19cに電気的に接続され、ソースS(第2入出力端子)は端子19bに電気的に接続されている。トランジスタQ1およびQ2と同じ絶縁層10に搭載されたコンデンサC3は、トランジスタQ1のドレインDとトランジスタQ1のソースSとの間にトランジスタQ1およびQ2と並列に接続されている。
トランジスタQ1がオンのときトランジスタQ2はオフしトランジスタQ1がオフのときトランジスタQ2はオンする。これにより、トランジスタQ1またはQ2がオフしたときに、生じるオーバーシュートおよびリンギングをコンデンサC3により抑制できる。なお、図9(a)および図9(b)のように、トランジスタQ1がオフからオンするタイミングとトランジスタQ2がオンからオフするタイミングは異なっていてもよい。トランジスタQ1がオンからオフするタイミングとトランジスタQ2がオフからオンするタイミングは異なっていてもよい。
さらに、図4(a)のように、絶縁層10の設けられた配線17a(第1配線)はトランジスタQ1のドレインDとコンデンサC3(C3aおよびC3b)との一端を接続し、配線17b(第2配線)は、トランジスタQ2のソースSとコンデンサC3の他端とを接続する。これにより、コンデンサC3をトランジスタQ1およびQ2の近くに配置できるため、トランジスタQ1およびQ2とコンデンサC3との間のインダクタンスL2およびL5を小さくできる。よって、コンデンサC3への高速な充放電が可能となり、トランジスタQ1またはQ2がオフしたときに生じるオーバーシュートおよびリンギングをより抑制できる。
配線17c(第3配線)は、トランジスタQ1のソースSとトランジスタQ2のドレインDとを接続する。これにより、トランジスタQ1とQ2との間のインダクタンスL3およびL4を小さくできる。よって、コンデンサC3への高速な充放電が可能となり、トランジスタQ1またはQ2がオフしたときに生じるオーバーシュートおよびリンギングをより抑制できる。
図5のように、端子19aと19bとの間に、トランジスタQ1およびQ2と並列にかつコンデンサC3と並列に1次側直流電力の入力コンデンサC1が接続可能である。入力コンデンサC1が設けられると、トランジスタQ1またはQ2がオフしたときにCossを充電する経路の共振によりオーバーシュートおよびリンギングが生じる。よって、コンデンサC3を設けることが好ましい。トランジスタQ1およびQ2のソース−ドレイン間のキャパシタンスCossを高速充電するため、コンデンサC3のキャパシタンスは、キャパシタンスCossの10倍から20倍程度が好ましい。コンデンサC3を高速充電用に用いるためコンデンサC3のキャパシタンスは入力コンデンサC1のキャパシタンスの1/10以下が好ましく、1/100以下がより好ましい。
コンデンサC3の共振周波数は、入力コンデンサC1とトランジスタQ1およびQ2を通過する閉ループにおける配線42a、42dおよび42e等による共振周波数より高い。これにより、コンデンサC1による共振の充放電においてコンデンサC3がキャパシタンスとして機能する。コンデンサC3の共振周波数を高くするため、コンデンサC3のキャパシタンスは小さくかつESLは小さいことが好ましい。この観点からコンデンサC3には並列接続された積層セラミックコンデンサを用いることが好ましい。
図5のように、基板20およびコンデンサC1は、基板40(実装基板)に搭載されている。基板40は、基板20の端子19aとコンデンサC1の一端に接続する配線42a(第4配線)と、端子19bをコンデンサC1の他端に接続する配線42dおよび42e(第5配線)と、を備える。このように、コンデンサC1は大きいため基板20とは別の基板40に搭載される。配線42a、42dおよび42eが基板20とコンデンサC1とを接続すると、配線42a、42dおよび42eのインダクタンスが大きくなる。これにより、オーバーシュートおよびリンギングが発生しやすくなる。よって、コンデンサC3を基板20に設けることが好ましい。これにより、コンデンサC3とトランジスタQ1およびQ2とを接続する配線17aおよび17bのインダクタンスを小さくでき、オーバーシュートおよびリンギングを抑制できる。
図4(a)のように、コンデンサC3は、トランジスタQ1およびQ2に対し、トランジスタQ1とQ2の配列方向(図4(a)における上下方向)に交差する方向(左右方向)に搭載されている。これにより、配線17aおよび17bを短くできる。よって、配線17aおよび17bのインダクタンスを小さくできる。コンデンサC3とトランジスタQ1およびQ2との間には他の電子部品が搭載されていないことが好ましく、他の配線が設けられていないことが好ましい。これにより、配線17aおよび17bのインダクタンスをより小さくできる。
ドライバ30は、トランジスタQ1のゲートG(制御端子)およびトランジスタQ2のゲートG(制御端子)の少なくとも一方に駆動信号を出力する。ドライバ30は、トランジスタQ1およびQ2に対し、コンデンサC3の反対側に搭載されている。これにより、配線17aおよび17bを短くできる。
図2(b)のように、配線17aは絶縁層10を貫通する貫通孔15aおよび15bを介しトランジスタQ1のドレインDとコンデンサC3の一端とを接続する。配線17bは、絶縁層10を貫通する貫通孔15aおよび15bを介しトランジスタQ2のソースSとコンデンサC3の他端とを接続する。これにより、トランジスタQ1およびQ2とコンデンサC3との間のインダクタンスを小さくできる。配線17aおよび17bは絶縁層10より厚いことが好ましい。これにより、貫通孔15aおよび15b、配線17aおよび17bのインダクタンスを小さくできる。絶縁層10をポリイミドとすることで、耐熱および耐電圧性を向上させることができる。
トランジスタQ1およびQ2をGaNFETとすることで、高周波数でスイッチングすることができる。トランジスタQ1およびQ2をSiCFETとすることで、大電流を流すことができる。GaNFETおよびSiCFETのような高速動作用FETを用い、高速スイッチングすることにより、大電流の電力変換が可能となる。しかし、高速スイッチングによりオーバーシュートおよびリンギング等の過渡現象が生じる。そこで、コンデンサC3を設けることが好ましい。
インダクタLと2次側直流電力の出力コンデンサC2が基板40上に搭載されている。基板40に設けられた配線42b(第6配線)は、端子19cとインダクタLの一端を接続する。配線42c(第7配線)は、インダクタLの他端とコンデンサC2の一端とを接続する。配線42e(第8配線)は、コンデンサC2の他端と端子19bとを接続する。これにより、降圧DC−DCコンバータを実現できる。インダクタLは大きいため基板40に搭載することが好ましい。
[実施例1の変形例1]
実施例1の変形例1は単相フルブリッジインバータの例である。図11は、実施例1の変形例1に係る電力変換回路の回路図である。図11に示すように、入力端子Tin1とTin2との間に直列にトランジスタQ1およびQ2が接続され、トランジスタQ1およびQ2に並列にトランジスタQ1´およびQ2´が接続されている。トランジスタQ1とQ2との間のノードN1は出力端子Tout1に接続され、トランジスタQ1´とQ2´との間のノードN1´は出力端子Tout2に接続されている。トランジスタQ1およびQ2に並列にコンデンサC3が接続されている。トランジスタQ1´およびQ2´に並列にコンデンサC3´が接続されている。トランジスタQ1、Q2およびコンデンサC3は、実施例1と同様に基板20に搭載され、基板20の配線により接続されている。トランジスタQ1´、Q2´およびコンデンサC3´は、実施例1と同様に基板20´に搭載され、基板20´の配線により互いに接続されている。
トランジスタQ1がオンのとき、トランジスタQ2はオフし、トランジスタQ1´がオンのとき、トランジスタQ2´はオフする。トランジスタQ1およびQ1´を交互にオンおよびオフする。これにより、入力端子Tin1とTin2の間に供給される直流電力を交流電力に変換し出力端子Tout1およびTout2から出力できる。基板20と20´とは1つの基板でもよい。
[実施例1の変形例2]
実施例1の変形例2は三相ブリッジインバータの例である。図12は、実施例1の変形例2に係る電力変換回路の回路図である。図12に示すように、トランジスタQ1およびQ2と、トランジスタQ1´およびQ2´と、に並列にトランジスタQ1´´およびQ2´´が接続されている。トランジスタQ1´´とQ2´´との間のノードN1´´は出力端子Tout3に接続されている。トランジスタQ1´´およびQ2´´に並列にコンデンサC3´´が接続されている。トランジスタQ1´´、Q2´´およびコンデンサC3´´は、実施例1と同様に基板20´´に搭載され、基板20´´の配線により互いに接続されている。トランジスタQ1´´がオンのとき、トランジスタQ2´´はオフする。トランジスタQ1、Q1´およびQ1´´が順にオンする。これにより、出力端子Tout1、Tout2およびTout3から三相交流電力が出力される。基板20、20´および20´´は1つの基板でもよい。
実施例1の変形例1および2のように、回路モジュールおよび電源モジュールに用いられる電力変換回路はインバータでもよい。また、電力変換回路はハーフブリッジ回路でもよいしフルブリッジ回路でもよい。
[実施例1の変形例3]
図13(a)は、実施例1の変形例3における回路モジュールの平面図、図13(b)は、図13(a)のA−A断面図である。図13(a)では、絶縁層10、放熱板26および封止部28を図示している。
図13(a)および図13(b)に示すように、回路モジュール21では、トランジスタ22aの上面に放熱板26が接合されている。放熱板26は、例えば、銅または銅合金等の金属板、サファイア等の絶縁板、または金属板と絶縁板とが積層された積層板である。絶縁層10上にトランジスタ22a等を封止する封止部28が設けられている。封止部28は、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化型樹脂または熱可塑形樹脂である。封止部28は、樹脂にフィラー等を含んでもよい。放熱板26の上面は封止部28から露出している。放熱板26の厚さは例えば1120μm、放熱板26の大きさは例えば2.9mm×4.8mmである。金属層16の下面から封止部28の上面までの厚さは例えば最大で1400μmである。絶縁層10の大きさは例えば6mm×10mmである。
放熱板26は、トランジスタ22aにおいて発生した熱を放出する。封止部28は、光、熱、湿気、および/または物理的衝撃からトランジスタ22a等の内蔵部品を保護する。また、封止部28が設けられていることにより、基板40に回路モジュール21を実装しやすくなる。さらに、封止部28の表面に回路モジュール21の情報を印字することができる。
実施例1の変形例3のように、回路モジュール21は放熱板26および/または封止部28を備えてもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10、18 絶縁層
12 接着剤
14、16 金属層
15a、15b 貫通孔
17a−17e、42a−42e 配線
19a−19d、44 端子
20、20´、20´、40 基板
22、42a−42c 電子部品
22a トランジスタ
22b コンデンサ
26 放熱板
28 封止部
30 ドライバ
32 制御回路

Claims (12)

  1. 絶縁層と、
    前記絶縁層に設けられ、間に直流電力が入力する第1端子および第2端子と、
    前記絶縁層に設けられた第3端子と、
    前記絶縁層に搭載され、前記第1端子に電気的に接続された第1入出力端子、前記第3端子に電気的に接続された第2入出力端子および制御端子を有する第1トランジスタと、
    前記絶縁層に搭載され、前記第3端子に電気的に接続された第1入出力端子、前記第2端子に電気的に接続された第2入出力端子および制御端子を有する第2トランジスタと、
    前記絶縁層に搭載され、前記第1トランジスタの前記第1入出力端子と前記第2トランジスタの前記第2入出力端子との間に前記第1トランジスタと前記第2トランジスタに並列に接続されたコンデンサと、
    前記絶縁層に設けられ、前記第1トランジスタの第1入出力端子と前記コンデンサの一端を接続する第1配線と、
    前記絶縁層に設けられ、前記第2トランジスタの第2入出力端子と前記コンデンサの他端とを接続する第2配線と、
    を備える回路モジュール。
  2. 前記第1端子および前記第2端子との間に、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタと並列にかつ前記コンデンサと並列に前記直流電力の入力コンデンサが接続可能である請求項1に記載の回路モジュール。
  3. 前記コンデンサの共振周波数は、前記入力コンデンサと前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタを通過する閉ループにおける配線とによる共振周波数より高い請求項2に記載の回路モジュール。
  4. 前記絶縁層に設けられ、前記第1トランジスタの第2入出力端子と前記第2トランジスタの第1入出力端子とを接続する第3配線を備える請求項1から3のいずれか一項に記載の回路モジュール。
  5. 前記コンデンサは、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタに対し、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタの配列方向に交差する方向に搭載されている請求項1から4のいずれか一項に記載の回路モジュール。
  6. 前記第1トランジスタの制御端子および前記第2トランジスタの制御端子の少なくとも一方に駆動信号を出力するドライバを備え、
    前記ドライバは、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタに対し、前記コンデンサの反対側に搭載されている請求項5に記載の回路モジュール。
  7. 前記コンデンサは、並列接続された複数の積層セラミックコンデンサを含む請求項1から6のいずれか一項に記載の回路モジュール。
  8. 前記第1配線は、前記絶縁層を貫通する貫通孔を介し前記第1トランジスタの第1入出力端子と前記コンデンサの一端とを接続し、前記第2配線は、前記絶縁層を貫通する貫通孔を介し前記第2トランジスタの第2入出力端子と前記コンデンサの他端と接続する請求項1から7のいずれか一項に記載の回路モジュール。
  9. 前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタはGaNFETまたはSiCFETである請求項1から8のいずれか一項に記載の回路モジュール。
  10. 前記第2トランジスタは、前記第1トランジスタがオンのときオフし前記第1トランジスタがオフのときオンする請求項1から9のいずれか一項に記載の回路モジュール。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の回路モジュールと、
    前記第1端子および前記第2端子との間に、前記第1トランジスタおよび前記第2トランジスタと並列にかつ前記コンデンサと並列に接続された入力コンデンサと、
    前記回路モジュールと前記入力コンデンサを搭載する実装基板と、
    前記実装基板に設けられ、前記第1端子を前記入力コンデンサの一端に接続する第4配線と、
    前記実装基板に設けられ、前記第2端子を前記入力コンデンサの他端に接続する第5配線と、
    を備える電源モジュール。
  12. 前記実装基板に搭載されたインダクタと、
    前記実装基板に搭載された出力コンデンサと、
    前記実装基板に設けられ、前記第3端子と前記インダクタの一端を接続する第6配線と、
    前記実装基板に設けられ、前記インダクタの他端と前記出力コンデンサの一端とを接続する第7配線と、
    前記実装基板に設けられ、前記出力コンデンサの他端と前記第2端子とを接続する第8配線と、
    を備える請求項11に記載の電源モジュール。
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