JP2021027659A - 電力供給装置および電力供給方法並びに当該電力供給装置を用いる鉄道車両用監視システム - Google Patents

電力供給装置および電力供給方法並びに当該電力供給装置を用いる鉄道車両用監視システム Download PDF

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Abstract

【課題】電力変換器と交流負荷とを接続する交流配線を貫通させるトロイダルコアを介して低電力の電源を取り出す際に、交流配線の通電電流の基本波分によるトロイダルコアの磁気飽和によって電力供給が低下する。【解決手段】電力供給装置として、電力変換器と交流負荷とを接続する交流配線を貫通させるトロイダルコアと、トロイダルコアに1回以上巻装される巻き線と、巻き線の両端に接続されるローパスフィルタと、自らの交流入力側が巻き線の両端に接続される整流回路と、整流回路の直流出力側に接続される平滑コンデンサとを備え、平滑コンデンサの充電エネルギーを電力として外部機器に供給する。【選択図】図1

Description

本発明は、監視用センサ等への電力供給装置および電力供給方法並びに当該電力供給装置を用いる鉄道車両監視システムに関する。
鉄道車両駆動用のインバータは、長期間にわたり高い信頼性が必要となる。そこで、このインバータを構成する各機器や部品に対して、温度センサや電流、電圧センサなどを取り付けて、リアルタイムに状態を把握するだけでなく、長期間にわたって取得したデータを分析し、部品の寿命を推定して交換時期を明示する等の技術開発が進められている。
例えば、インバータの出力電流やインバータに搭載されたパワー半導体素子の温度を継続的に測定し、測定値が一定値を超えた場合に、機器や部品の寿命と判断してアラームを出す等のシステムが実用化されている。
このようなシステムを構成する場合、測定に使用するセンサに対しても電源が必要となる。例えば、インバータ内部にセンサを取り付ける場合には、各種制御機器に供給される低電圧の電源から電力を供給することが可能であるので、容易にセンサを使ったシステムを構築できる。
また一方で、非接触で交流または直流の電源装置を形成する技術として、例えば特許文献1には、交流負荷電流が流れる電源線をトロイダルコアに貫通させ、このトロイダルコアに巻かれたコイルに発生する誘導電圧を使用する技術が開示されている。
特開2002−369529号公報
ところで、インバータの外部に配置される機器、例えば車両駆動用の交流モータ等、にセンサを取り付ける場合、測定に使用するセンサに対する電源の確保がネックとなる。すなわち、交流モータに対しては、モータ駆動用の高電圧大電流の電源(インバータ)から電力が供給されるが、交流モータ等に取り付けるセンサに対しては、供給できる低電圧の電源の確保が問題である。
このため、このセンサの電源として、インバータから電源線等を敷設して電力を供給する必要があるため、制御装置がシステムの煩雑化や配線からのノイズ混入によって誤動作するなどの懸念がある。
また、特許文献1に開示される技術では、交流負荷電流が流れる電源線をトロイダルコアに貫通させているために、交流負荷電流によって発生する磁界によりトロイダルコアが磁気飽和して十分な電力を取り出せない場合がある。これに対処するために、断面積の大きいトロイダルコアを使うか、透磁率の高いトロイダルコアを適用する方法が考えられるが、これにより装置の大型化や高コスト化を引き起こすという課題が生じる。
本発明は、上記した課題を生じさせることなく、高電圧で大電流の電力線から低電圧の電力を取り出す手段を提供するものである。
上記した課題を解決するために、本発明に係る電力供給装置は、電力変換器と交流負荷とを接続する交流配線を貫通させるトロイダルコアと、トロイダルコアに1回以上巻装される巻き線と、巻き線の両端に接続されるローパスフィルタと、自らの交流入力側が巻き線の両端に接続される整流回路と、整流回路の直流出力側の両端に接続される平滑コンデンサとを備え、平滑コンデンサの充電エネルギーを電力として外部機器に供給することを特徴とする。
本発明によれば、コアを磁気飽和させることなく主回路配線からセンサ用の電源を取り出すことが可能となり、センサ用電源の小型化かつ高効率化を図ることができる。
また、センサ用の電力を取り出す回路を小型化できるため、センサを測定の対象物の直近に配置することが可能となり、これまで測定に困難を伴う高電圧のモータの温度などを測定することができる。
本発明に係る電力供給装置の実施例1の構成を示す図である。 本発明に係る電力供給装置の実施例2の構成を示す図である。 本発明に係る電力供給装置の実施例3の構成を示す図である。 本発明に係る電力供給装置の実施例4の構成を示す図である。 本発明に係る電力供給装置の実施例5の構成を示す図である。 PWMインバータの出力電圧波形と出力電流波形とを示す図である。 PWMインバータの漏れ電流が流れる経路を示す図である。 実施例2の巻き線側から見た電力供給回路のインピーダンス特性を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態として、実施例1〜5のそれぞれについて、図を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る電力供給装置の実施例1の構成を示す図である。
図1において、モータ駆動用のインバータ101から、U相のモータ配線103、V相のモータ配線104およびW相のモータ配線105を介して、交流モータ102に電力が供給される。
W相のモータ配線105に電力供給用のために設けたトロイダルコア106には、電力供給用の巻き線107が巻装されている。W相のモータ配線105の通電電流によって電力供給用の巻き線107に誘起されるエネルギーが、電力供給回路112を介して、交流モータ102の近傍に設置する温度センサ111に駆動電力として供給される。温度センサ111は、鉄道車両の状態監視の一つとしてモータ温度を検出するための測定部品である。
電力供給回路112は、電力供給用の巻き線107の両端に接続するローパスフィルタ108および整流回路109(入力側)と、整流回路109の直流出力側に接続する平滑コンデンサ110とから構成される。
また、本発明に係る電力供給装置は、トロイダルコア106、このコア106に巻装される電力供給用の巻き線線107および上記した電力供給回路112から構成される。この構成は、後述する実施例2〜5においても共通する。
実施例1に示す電力供給装置の特徴点は、電力供給回路112の構成にある。すなわち、電力供給用の巻き線107の両端に並列にローパスフィルタ108を接続することで、モータ配線105の通電電流の基本波分により発生する磁界によって電力供給用の巻き線107に流れる電流をこのローパスフィルタ108で吸収する。それと共に、モータ配線105の通電電流の基本波分よりも十分に高い高調波の電流分を整流回路109で整流した後に平滑コンデンサ110に充電し、この充電エネルギーを温度センサ111の駆動電力として使用する。
次に、インバータの1相分の出力電圧波形と出力電流波形との関係を示す。本発明に係る各実施例では、矩形波の出力電圧の幅を変化させることで出力電流を調整する、いわゆるPWMインバータを採用しているので、このPWMインバータを例にして説明する。
図6は、PWMインバータのW相の出力電圧(W相電圧)波形と出力電流(W相電流)波形とを示す図である。図6では、図1に対応させてW相で説明するが、U相またはV相でも全く同様の効果が得られる(すなわち、U相のモータ配線103またはV相のモータ配線104に、電力供給用コア106を設けるようにしても構わない)。
PWMインバータでは、パルス幅を大きくすると出力電圧の実効値が増加し出力電流が増加する。このように、パルス幅により出力電圧を制御するPWM(Pulse Width Moduration)制御によって、インバータの正弦波出力電流の基本波分を生成している。この基本波の1周期分を図6に示すが、この周期は、鉄道用インバータの場合、周波数に換算して0〜数百Hz相当である。
PWMインバータの場合、出力電流波形は、基本波分に加えて、図6の(a)の点線枠で示すように、リップル成分が重畳して鋸刃状の波形になる。これは、図示していないが、残る他相(U相およびV相)が、W相とは異なる位相でPWM動作をしているため、他相が動作した瞬間に電流経路が変わり、モータ電流の変化率di/dtが変化するために発生する。
鋸刃状の電流波形には、出力電圧の変化の瞬間にだけ流れる更に高周波の成分が重畳する。具体的には、図6の(b)に示す点線枠で囲んだ瞬間である。W相の出力電圧が0からEcfに変化すると、この瞬間の急峻な電圧変化dv/dtにより、インバータから出力されるW相電流には高周波の漏洩電流分が重畳し、W相電流は短時間ではあるがdi/dtが急峻に変化する。
そこで、図7を使い、この高周波の漏洩電流成分について説明する。
図7は、PWMインバータの漏洩電流が流れる経路を、寄生容量を使って示す図である。図7では、点線によって、各相配線とアースとの間のモータ配線の対地浮遊容量721および交流モータ102とアースとの間のモータの対地浮遊容量722を示し、図1と同じ構成要素には同一の符号を付している。
PWMインバータでは、出力電圧がパルス状に変化するが、その大きさは、例えば、鉄道の在来線車両に使われているインバータの場合には、図6に示すように、Ecfは1500Vで、その電圧変化幅は0〜1500Vとなる。
この電圧変化は極めて短い時間に起こり、電圧変化率dv/dtは鉄道用インバータの場合で数千V/μs〜一万数千V/μs程度となる。また、この電圧変化は、モータ配線の対地電位変動となって現れ、この電位変化により、モータ配線の対地浮遊容量721を通して漏洩電流がアースに流れ出る。
鉄道車両の場合には、このアースが車体であり、車体に漏れた電流は車体を流れてインバータ101のアース線に流れ込み、インバータ101に戻る。また同様に、交流モータ102からも、モータの対地浮遊容量722を通して、漏洩電流がアースに流れ出る。
この漏洩電流は、1μs以下の非常に短時間に急峻に流れるため、数百kHz〜十数MHzの高周波成分を有し、その値は、鉄道車両用インバータの場合でせいぜい数A程度で、インバータの出力電流(数百A)に比べて十分に小さい。
図1に示す実施例1では、上記した基本波分により、電力供給用の巻き線107に発生する0Hz〜数百Hzの比較的周波数の低い電流を、ローパスフィルタ108を介して流す。また、電力供給用の巻き線107に発生する数百kHz以上の高周波分の電流を整流回路109で整流して平滑コンデンサ110を充電することで、温度センサ111を駆動するために必要な電力を取り出す。
周波数が低い基本波分の電流が、ローパスフィルタ108を介して電力供給用の巻き線107に流れると、W相のモータ配線105がトロイダルのコア106に励起する磁束を打ち消す反対方向の磁束を生じさせる。これにより、基本波分による磁気飽和を防止する効果がある。
また、高周波分の電流が整流回路109で整流されて平滑コンデンサ110に充電されることにより、温度センサ111の駆動電源となる。
以上のとおり、実施例1は、電力供給用の巻き線107の両端にローパスフィルタ108と整流回路109とを接続し、整流回路109の直流出力側に平滑コンデンサ110を並列に接続することにより、インバータ101からの出力電流の基本波分によるコア106の磁気飽和を防止しつつ、出力電圧の変動により生じる高周波の漏洩電流により温度センサ111に給電する電力を抽出することを可能にする。
図2は、本発明に係る電力供給装置の実施例2の構成を示す図である。
実施例2は、図1に示す実施例1の構成をより具体的にしたもので、ローパスフィルタ108としてインダクタ201を用い、整流回路109を整流ダイオード202のブリッジ回路で形成し、その他は同じ構成要素としている。
実施例2の特徴点は、ローパスフィルタとしてインダクタを用いた点である。インダクタは、周波数に比例してインピーダンスが増加する特性を有する。
図2に示すように、実施例2が備える電力供給回路112は、インダクタ201と整流ダイオード202で形成した整流回路とを並列に接続し、この整流回路の直流出力側に並列に平滑コンデンサ110を接続している。
図8は、電力供給用の巻き線107側から見た電力供給回路112のインピーダンス特性を示す図である。
電力供給回路112のインピーダンス特性は、図8に示すように、インダクタ201のインピーダンス特性(破線L)と平滑コンデンサ110のインピーダンス特性(一点鎖線C)とを合成したインピーダンス特性(実線)で表される。frは、並列共振周波数を示し合成インピーダンスが極大となる点である。
並列共振周波数frより周波数が低い領域では、インダクタ201のインピーダンスが小さくなることから、主にインダクタ201に基本波分が流れる。
一方、並列共振周波数frより周波数が高い領域では、平滑コンデンサ110のインピーダンスが小さくなることから、数百kHz以上の高周波分の電流は、主に平滑コンデンサ110に流れ込み平滑コンデンサ110を充電する。温度センサ111は、この充電電荷を使って駆動され、交流モータ102の温度を測定する。
ここで、並列共振周波数frを基本波の周波数より高く、高調波の周波数より低い値に設定する。例えば、鉄道用インバータの場合、基本波の周波数の上限は数百Hzであり、高調波分の周波数の下限は数百kHzであるので、並列共振周波数frをこの間の周波数(例えば10kHz)に設定し、これに基づいてインダクタ201および平滑コンデンサ110のそれぞれの値を選定すればよい。
以上のとおり、実施例2は、実施例1の構成をより具体的に示したものであるが、実施例1の説明で説示のとおり、実施例1と同様の作用効果を奏するものである。
図3は、本発明に係る電力供給装置の実施例3の構成を示す図である。
実施例3は、構成要素としては図1に示す実施例1と同様であるが、トロイダルのコア106に3相のモータ配線(103〜105)全てを貫通させた点が異なる。
モータ配線(103〜105)に流れる三相電流は、原理的には合計値が0になるように回路が構成され、基本波分の合計は0となる。このため、基本波分により発生するコアの磁気飽和を防止できるが、実際の鉄道車両用インバータのシステムでは、三相各相の動作のタイミングのずれ等により、合計値は必ずしも0とならず基本波分は残ることがある。
このために、実施例3も、実施例1と同様に、ローパスフィルタ108、整流回路109および平滑コンデンサ110を用いた電力供給回路112を構成することにより、基本波分による磁気飽和を防止しつつ、高周波の漏洩電流から温度センサ111の駆動電力を抽出するものである。
なお、鉄道車両用インバータでは、高周波ノイズの抑制用に、実施例3と同様に3相のモータ配線を貫通させるコアを搭載する場合が多い。そこで、そのノイズ抑制用のコアに電力供給用の巻き線107を設けることにより、電力供給用のコアとして兼用することも可能である。この場合、ノイズ源である高周波の漏洩電流を温度センサ111で消費することから、温度センサ111による主電力の消費を回避することができ、システムの効率の低下を抑制することができる。
図4は、本発明に係る電力供給装置の実施例4の構成を示す図である。
実施例4は、基本的な構成要素としては図3に示す実施例3と同様であるが、さらに、通信モジュール400およびセンサ配線401を追加して備える点が異なる。
実施例4の特徴点は、電力供給回路112から通信モジュール400へも電力を供給し、センサ配線401を介して得た温度センサ111の情報を通信モジュール400により無線で他機器に送信する点である。
上記した構成によれば、温度センサ111での測定および測定データの他機器への送信を含めて、センサに関する回路を他の回路から完全に絶縁することが可能となる。これにより、モータ等の任意の場所に温度センサ等を取り付けることが可能となる。
また、実施例4を、図4に示すように交流モータ102の温度測定などに利用する場合、通信モジュール400および温度センサ111は、常時駆動する必要がないことが多い。そのような場合には、スイッチ等を用いるなどして、必要な場合にだけ通信モジュール400および温度センサ111を駆動させることで、電力供給回路112からの供給電力を有効に活用するようにしてもよい。
さらに、コンデンサ110と並列に蓄電池を接続すると、電力の蓄電も可能となる。駆動頻度は少ないが駆動のために比較的大きな電力が必要な装置に電力を供給する場合には、蓄電池に電力を蓄えることで適用範囲をさらに広げることが可能となる。
図5は、本発明に係る電力供給装置の実施例5の構成を示す図である。
図5において、図1乃至4と同じ構成要素には同一の符号を付している。また、トロイダルのコア106については、図3に示す実施例3のように、3相のモータ配線(103〜105)全てが貫通する構成でもよい。
実施例5は、基本的な構成要素としては図2に示す実施例2と同様であるが、電力供給用の巻き線107およびインダクタ201の配置構成が異なる。すなわち、トロイダルのコア106に対して1回以上巻装する巻き線107を2つ設け、一方の巻き線にはインダクタ201のみを接続し、残る一方の巻き線には整流回路109を介して平滑コンデンサ110を接続する。
実施例5によれば、平滑コンデンサ110とインダクタ201とを別回路とすることにより、平滑コンデンサ110とインダクタ201との間で発生する共振現象を防止することができる。
平滑コンデンサ110とインダクタ201とが同一回路にある場合、電力供給用の巻き線107から電力供給回路112に入力される電流波形の周波数によっては、平滑コンデンサ110とインダクタ201とが直列共振を発生させる可能性がある。この直列共振が発生すると、過大電流が平滑コンデンサ110とインダクタ201とに流れることになり、平滑コンデンサ110の寿命が短くなるなどの問題が生じる。
実施例5は、電力供給用の巻き線107を平滑コンデンサ110およびインダクタ201に対して分離し、相互間にこの巻き線107によるインダクタンス分を入れることにより、直列共振を防止し、特定条件による平滑コンデンサ110の寿命減少を防止することができる。
また、実施例2の構成として示した、ローパスフィルタとしてインダクタを用いる点、整流回路を整流ダイオードのブリッジ回路で形成する点は、上記した実施例3〜5それぞれに対しても適用可能である。
さらに、実施例4の構成として示した、通信モジュールおよびセンサ配線を追加して備える点も、上記した実施例1〜3および5それぞれに対しても適用可能である。
以上のとおり、本発明に係る電力供給装置の実施例1〜5を、インバータと交流モータ間の配線を例にして説明したが、PWM制御される電力変換器と交流負荷とを接続する交流の電力供給線であれば、上記した各実施例と同様に、低電圧の電力を取り出すことが可能である。例えば、鉄道車両用の主変圧器とコンバータとの間の交流配線や、交流発電機とPWMコンバータとの間の交流配線などでも、同様の効果を得ることができる。また、3相インバータと3相の交流負荷に留まらず、単相インバータと単相の交流負荷の場合に対しても適用可能である。
さらに、上記した各実施例では、本発明をPWM制御されるインバータやコンバータなどの電力変換器の交流配線に適用した場合について説明したが、電力変換器の制御方式としては上記したPWM制御に限定されるものではない。
例えば、電力変換器の動作により交流出力配線の電位が急峻に変動する、いわゆる電圧型のインバータやコンバータといった電力変換器に対しても、本発明は適用可能であって、同様の効果が得られる。また、鉄道車両用のインバータ制御にあって、ワンパルス制御と呼ぶ、交流出力の基本波1周期に対して1パルスのみ出力する動作モードの場合にも、本発明は適用可能である。この動作モードでは、電圧印加時の急峻なdv/dtによって高調波電流が流れることから、同様の効果が得られる。
そしてまた、上記した各実施例では、本発明に係る電力供給装置により駆動されるセンサとしてモータの温度センサを例に説明したが、インバータやトランスなどの車両電気設備の温度センサ、電圧センサまたは電流センサ、さらには、車体やモータなどの振動センサ、など状態監視等に用いる各種センサにも適用が可能である。
さらに、トロイダルのコア材料としては、フェライトだけでなく、アモルファスやファインメットなども使用可能である。
101:インバータ、102:交流モータ、103:モータ配線(U相)、
104:モータ配線(V相)、105:モータ配線(W相)、106:トロイダルコア、
107:巻き線、108:ローパスフィルタ、109:整流回路、
110:平滑コンデンサ、111:温度センサ、112:電力供給回路、
201:インダクタ、202:整流ダイオード、400:通信モジュール、
401:センサ配線、721:モータ配線の対地浮遊容量、
722:モータの対地浮遊容量

Claims (14)

  1. 電力変換器と交流負荷とを接続する交流配線を貫通させるトロイダルコアと、
    前記トロイダルコアに1回以上巻装される巻き線と、
    前記巻き線の両端に接続されるローパスフィルタと、
    自らの交流入力側が前記巻き線の両端に接続される整流回路と、
    前記整流回路の直流出力側の両端に接続される平滑コンデンサと
    を備え、
    前記平滑コンデンサの充電エネルギーを電力として外部機器に供給する
    ことを特徴とする電力供給装置。
  2. 請求項1に記載の電力供給装置であって、
    前記トロイダルコアは、前記交流配線の内のいずれか1相の配線を貫通させる
    ことを特徴とする電力供給装置。
  3. 請求項1に記載の電力供給装置であって、
    前記トロイダルコアは、前記交流配線の全ての相の配線を貫通させる
    ことを特徴とする電力供給装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力供給装置であって、
    前記巻き線は、前記トロイダルコアに1回以上巻装される第1の巻き線および第2の巻き線から形成され、前記第1の巻き線の両端に前記ローパスフィルタが接続され、前記第2の巻き線の両端に前記整流回路の前記交流入力側が接続される
    ことを特徴とする電力供給装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力供給装置であって、
    前記ローパスフィルタは、インダクタである
    ことを特徴とする電力供給装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力供給装置であって、
    前記電力変換器は、PWM制御されるインバータである
    ことを特徴とする電力供給装置。
  7. トロイダルコアに電力変換器と交流負荷とを接続する交流配線を貫通させ、
    前記トロイダルコアに1回以上巻装される巻き線の両端にローパスフィルタと整流回路の交流入力側とを接続し、
    前記整流回路の直流出力側の両端に平滑コンデンサを接続し、
    前記交流配線を流れる負荷電流によって前記巻き線に誘起されるエネルギーの内の高調波分に係るエネルギーを前記整流回路を介して前記平滑コンデンサに充電させ、
    前記平滑コンデンサの充電エネルギーを電力として外部機器に供給する
    ことを特徴とする電力供給方法。
  8. 請求項7に記載の電力供給方法であって、
    前記巻き線を、前記トロイダルコアに1回以上巻装される第1の巻き線および第2の巻き線から形成し、前記第1の巻き線の両端に前記ローパスフィルタを接続し、前記第2の巻き線の両端に前記整流回路の交流入力側を接続する
    ことを特徴とする電力供給方法。
  9. 電力変換器と鉄道車両を駆動する交流モータとを接続する交流配線を貫通させるトロイダルコアと、
    前記トロイダルコアに1回以上巻装される巻き線に誘起されるエネルギーを変換して直流電力を供給する電力供給回路と、
    前記電力供給回路が供給する前記直流電力により駆動される前記鉄道車両の状態監視用センサと
    を備える鉄道車両用監視システム。
  10. 請求項9に記載の鉄道車両用監視システムであって、
    前記トロイダルコアは、前記交流配線の内のいずれか1相の配線を貫通させる
    ことを特徴とする鉄道車両用監視システム。
  11. 請求項9に記載の鉄道車両用監視システムであって、
    前記トロイダルコアは、前記交流配線の全ての相の配線を貫通させる
    ことを特徴とする鉄道車両用監視システム。
  12. 請求項9〜11のいずれか1項に記載の鉄道車両用監視システムであって、
    前記電力供給回路は、前記状態監視用センサが測定した情報を送信する通信機器に対しても前記直流電力を供給する
    ことを特徴とする鉄道車両用監視システム。
  13. 請求項9〜12のいずれか1項に記載の鉄道車両用監視システムであって、
    前記電力供給回路は、前記巻き線の両端に接続されるローパスフィルタと、自らの交流入力側が前記巻き線の両端に接続される整流回路と、前記整流回路の直流出力側の両端に接続される平滑コンデンサとから構成される
    ことを特徴とする鉄道車両用監視システム。
  14. 請求項13に記載の鉄道車両用監視システムであって、
    前記巻き線は、前記トロイダルコアに1回以上巻装される第1の巻き線および第2の巻き線から形成され、前記第1の巻き線の両端に前記ローパスフィルタが接続され、前記第2の巻き線の両端に前記整流回路の前記交流入力側が接続される
    ことを特徴とする鉄道車両用監視システム。
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