JP2021026936A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】第1昇圧コンバータの昇圧動作が停止とならないようにする。【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池の出力電圧を昇圧する第1昇圧コンバータと、二次電池の出力電圧を昇圧する第2昇圧コンバータと、燃料電池、第1昇圧コンバータ及び第2昇圧コンバータを制御する制御装置とを備える。第1昇圧コンバータの出力側と第2昇圧コンバータの出力側とが電気的に接続されている。制御装置は、第2昇圧コンバータの動作の異常を検知した場合に、第2昇圧コンバータを導通状態で動作させ、燃料電池システムに対する要求出力が予め定めた値よりも大きい場合に、要求出力に対する燃料電池の要求出力を増加させて二次電池の出力を制限することにより、二次電池の出力電圧と燃料電池の出力電圧との差が、第1昇圧コンバータの最小昇圧比による燃料電池の昇圧電圧よりも大きくなるように、燃料電池の出力電圧を制御する。【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池と二次電池のそれぞれに昇圧コンバータが設けられた燃料電池システムに関する。
従来から、反応ガスの供給を受けて発電する燃料電池(以下、「FC]とも呼ぶ)と、二次電池(以下、「BAT]とも呼ぶ)と、FCおよびBATの出力側にそれぞれ設けられた昇圧コンバータとを備えた燃料電池システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この燃料電池システムでは、BAT側の昇圧コンバータ(以下、「BDC」とも呼ぶ)の昇圧動作に異常が生じた場合に、BDCを導通状態とし、FC側の昇圧コンバータ(以下、「FDC」とも呼ぶ)の最小昇圧比以上である第1の値と、BDCの入力側および出力側の一方の電圧と、を用いてFCの目標出力電圧を求める。燃料電池システムは、FCの出力電圧がその目標出力電圧以下となるようにFCを制御することにより、FDCを最小昇圧比以上の昇圧比で動作させてFDCの昇圧動作の停止を防止しつつ、FCを制御している。
ここで、FCの出力電圧を目標出力電圧以下に制御する手段としては、例えば、FCから出力する電流量を増加させる手段あるいは燃料電池の発電効率を低下させる手段がある。しかしながら、電流量を増加させる手段では、増加させた電流の消費が問題となり、電流の増減を制御することが困難な場合がある。また、発電効率を低下させる手段では、発熱損失の増加や燃料電池のセルの電圧ばらつきが大きくなり動作に不具合が生じる可能性がある。従って、FDCの昇圧動作の停止を防止しつつ実行するFCの制御には、更なる改善が望まれている。
本発明は、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一形態によれば、燃料電池及び二次電池を備えた燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、前記燃料電池の出力電圧を昇圧する第1昇圧コンバータと、前記二次電池の出力電圧を昇圧する第2昇圧コンバータと、前記燃料電池、前記第1昇圧コンバータ及び前記第2昇圧コンバータを制御する制御装置と、を備える。前記第1昇圧コンバータの出力側と前記第2昇圧コンバータの出力側とが電気的に接続されている。前記制御装置は、前記第2昇圧コンバータの動作の異常を検知した場合に、前記第2昇圧コンバータを導通状態で動作させ、前記導通状態において、前記燃料電池システムに対する要求出力が予め定めた値よりも大きい場合に、前記要求出力に対する前記燃料電池の要求出力の割合を増加させて前記二次電池の出力を制限することにより、前記二次電池の出力電圧と前記燃料電池の出力電圧との差が、前記第1昇圧コンバータの最小昇圧比による前記燃料電池の昇圧電圧よりも大きくなるように、前記燃料電池の出力電圧を制御する。
上記形態の燃料電池システムによれば、第2昇圧コンバータの昇圧動作の異常を検知して、第2昇圧コンバータを導通状態とした場合に、要求出力に対する燃料電池の要求出力の割合を増加させて二次電池の出力を制限することにより、二次電池の出力電圧と燃料電池の出力電圧との差が、第1昇圧コンバータの最小昇圧比による燃料電池の昇圧電圧よりも大きくすることができる。これにより、第1昇圧コンバータに要求される昇圧比が最小昇圧比よりも小さくなって、第1昇圧コンバータの昇圧動作が停止とならないようにすることができる。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムの制御方法などの形態で実現することができる。
上記形態の燃料電池システムによれば、第2昇圧コンバータの昇圧動作の異常を検知して、第2昇圧コンバータを導通状態とした場合に、要求出力に対する燃料電池の要求出力の割合を増加させて二次電池の出力を制限することにより、二次電池の出力電圧と燃料電池の出力電圧との差が、第1昇圧コンバータの最小昇圧比による燃料電池の昇圧電圧よりも大きくすることができる。これにより、第1昇圧コンバータに要求される昇圧比が最小昇圧比よりも小さくなって、第1昇圧コンバータの昇圧動作が停止とならないようにすることができる。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムの制御方法などの形態で実現することができる。
図1は、本発明の一実施形態としての燃料電池システム100の概略構成図である。燃料電池システム100は、例えば、燃料電池車両に搭載され、燃料電池車両で利用される電力を得るための発電システムとして用いられる。
燃料電池システム100は、燃料電池(「FC」とも呼ぶ)10と、FC昇圧コンバータ20と、FCリレー回路30と、パワーコントロールユニット(「PCU」とも呼ぶ)40と、二次電池(以下、「BAT」とも呼ぶ)50と、制御装置60と、BATリレー回路70と、補機90と、補機インバータ28と、エアコン29と、補機バッテリ105と、エアコンプレッサMG1及びトラクションモータMG2と、を備える。なお、FC昇圧コンバータ20が「第1昇圧コンバータ」に相当する。また、エアコンプレッサMG1及びトラクションモータMG2が負荷に相当する。
燃料電池10は、反応ガスである水素と酸素とを反応させて発電する電池である。燃料電池システム100を搭載した車両は、反応ガスとしての水素(燃料ガス)を貯留した水素タンク(図示略)を有し、水素タンクから燃料電池10へ水素が供給される。エアコンプレッサMG1により大気中の空気が圧縮され、反応ガスとしての酸素(酸化ガス)を含む空気がエアコンプレッサMG1からエア供給流路11を介して燃料電池10に供給される。エア供給流路11にはバルブ12が設けられており、エアコンプレッサMG1から供給される空気のうち、バルブ12によってバイパス流路13に分岐させる空気の流量が調整されることにより、燃料電池10に供給される空気の流量が調整される。
FC昇圧コンバータ20は、燃料電池10が出力する電圧を、エアコンプレッサMG1及びトラクションモータMG2の駆動電圧まで昇圧させる昇圧コンバータである。燃料電池10の出力端には、燃料電池の出力電圧を計測するための電圧センサ14が設けられている。
FCリレー回路30は、FC昇圧コンバータ20とPCU40との間の電気的な接続と遮断とを切り替える回路である。FCリレー回路30は、FC昇圧コンバータ20とPCU40との間に配置されている。
トラクションモータMG2は、燃料電池システム100を搭載している車両のタイヤを駆動させて、車両を走行させるモータである。トラクションモータMG2は、燃料電池10と二次電池50の少なくとも一方から供給される電力によって駆動される。
二次電池50は、燃料電池10の発電によって得られた電力やトラクションモータMG2の回生電力を一時的に蓄える電池である。二次電池50に蓄えられた電力は、燃料電池システム100が備える負荷としての各構成、例えば、エアコンプレッサMG1やトラクションモータMG2、補機90の駆動電力として使用される。BATリレー回路70は、二次電池50とPCU40との電気的な接続と遮断とを切り替えるリレー回路である。なお、BATリレー回路70とPCU40との間の接続配線には、二次電池の出力電圧を計測するための電圧センサ44が設けられている。
補機90は、燃料電池10で発電された電力あるいは二次電池50から出力された電力を消費可能な装置である。補機90は、水素ポンプ25と、冷却水ポンプ26と、補機インバータ23,24と、水加熱ヒータ27と、を有する。水素ポンプ25は、燃料電池10から排出された水素オフガスを燃料電池10に還流させる。冷却水ポンプ26は、燃料電池10の温調に使用される冷却水を循環させる。補機インバータ23,24は、それぞれ、直流電力を三相交流電力に変換して、対応する水素ポンプ25と冷却水ポンプ26とに供給し、駆動する。
また、燃料電池システム100は、他の補機として補機インバータ28及びエアコン29を備えている。なお、本実施形態における電力を消費する「補機」は、補機90に含まれる水素ポンプ25、冷却水ポンプ26、補機インバータ23,24、水加熱ヒータ27、補機インバータ28、及びエアコン29に限定されず、その他の電力消費可能な装置も含む。
補機バッテリ105は、DC/DCコンバータ106を介して二次電池50の出力端子に並列に接続されている。補機バッテリ105には、DC/DCコンバータ106を介して二次電池50から供給される電力が蓄えられる。補機バッテリ105は、車両の低電圧補機の電源として用いられる。
PCU40は、制御装置60から送信される制御信号に基づいて、燃料電池システム100における各部へ送電する電力量を制御する。PCU40は、平滑コンデンサ41と、BAT昇圧コンバータ45と、インバータ48と、を有している。BAT昇圧コンバータが「第2昇圧コンバータ」に相当する。
インバータ48は、負荷であるエアコンプレッサMG1及びトラクションモータMG2に接続される。インバータ48は、エアコンプレッサMG1の動作を制御する。また、インバータ48は、トラクションモータMG2がモータとして動作する場合には、燃料電池10や二次電池50から供給される直流電力を三相交流電力に変換 し、トラクションモータMG2に供給して、駆動する。これに対して、インバータ48は、トラクションモータMG2がジェネレータとして動作する場合には、トラクションモータMG2から出力される回生電力としての三相交流電力を直流電力に変換して、二次電池50に供給する。
BAT昇圧コンバータ45は、二次電池50が出力する電圧をエアコンプレッサMG1及びトラクションモータMG2の駆動電圧まで昇圧させるコンバータである。また、BAT昇圧コンバータ45は、FC昇圧コンバータ20の出力電圧やトラクションモータMG2の回生により発生した電圧を二次電池50に供給可能な電圧まで降圧させるコンバータである。また、BAT昇圧コンバータ45は、後述する故障モードである場合に、BAT昇圧コンバータ45の入力側と出力側とを電気的に直結させて、通電可能ではあるが昇圧動作が制限される導通状態に制御される。
例えば、FC昇圧コンバータ20およびBAT昇圧コンバータ45と、エアコンプレッサMG1およびトラクションモータMG2との間の高電圧回路に故障が生じている状態や、この高電圧回路に結線異常が生じている状態や、BAT昇圧コンバータ45の入力電圧を測定する電圧センサ44および出力電圧を測定する電圧センサ42の特性に異常が生じている状態などが故障モードに該当する。なお、故障モードは、BAT昇圧コンバータ45によってその入力電圧に対する出力電圧の比を所定値以上出力することができない状態ということもできる。従って、BAT昇圧コンバータ45によってその入力電圧に対する出力電圧の比を所定値以上出力することができない状態となった場合に、BAT昇圧コンバータの動作が異常であること、すなわち、故障モードであることを検知することができる。
制御装置60は、燃料電池システム100の各種機器の動作を制御するコンピュータシステムである。制御装置60は、燃料電池システム100を統合制御するためのコンピュータシステムであり、例えばMPU、RAM、ROM等を有している。制御装置60は、各種センサから供給される信号(例えば、アクセル開度を表す信号、車速を表す信号、燃料電池10の出力電流や出力電圧を表す信号、二次電池50の入出力電流や出力電圧、温度を表す信号等)の入力を受けて、エアコンプレッサMG1、トラクションモータMG2、補記90等の負荷全体からの燃料電池システムに対する要求出力を算出する。なお、単に「出力」は「電力」を示す。
以上説明した燃料電池10と、二次電池50と、FC昇圧コンバータ20と、BAT昇圧コンバータ45と、を備えた燃料電池システム100において、故障モードであることが検知されると、二次電池50だけでなく燃料電池10の出力電圧も昇圧させることができない状態に陥り、燃料電池10の出力を制御することが困難になることがある。
燃料電池システム100は、制御装置60が下記の構成を備えており、かかる故障モードに対応可能である。
図2は、制御装置60の構成を説明するブロック図である。制御装置60は、二次電池異常検知部61と、二次電池計測部62と、燃料電池計測部63と、出力算出部64と、昇圧コンバータ制御部65と、燃料電池制御部66と、を備えている。なお、二次電池計測部62は、電圧センサ42,44や、不図示の電流センサ、温度センサの値によって測定された二次電池50の電圧や電流、温度が、制御装置60に入力されるようになっていれば、制御装置60の外にあってもよい。燃料電池計測部63も、電圧センサ14,42や、不図示の電流センサ、温度センサの値によって測定された燃料電池10の電圧や電流、温度が、制御装置60に入力されるようになっていれば、制御装置60の外にあってもよい。
次に、本実施形態に係る燃料電池システム100の制御装置60による故障モード時の制御と正常時の制御について、図3のフローチャートおよび図4から図6の説明図を用いて説明する。
図3は、制御装置60による制御の一例を説明するフローチャートである。この制御は、制御装置60によって一定の繰り返しタイミングで繰り返し実行される。
まず、ステップS10において、BAT昇圧コンバータ(以下、「BDC」とも呼ぶ)45の昇圧機能に異常があるか判定される。昇圧機能の異常は、上記したように、高電圧回路に故障が生じている状態、この高電圧回路に結線異常が生じている状態、BAT昇圧コンバータ45の入力電圧および出力電圧をそれぞれ測定するセンサの特性に異常が生じている状態のいずれかが生じた場合に発生する。この昇圧異常の検知は、上記したように、BAT昇圧コンバータ45によってその入力電圧に対する出力電圧の比を所定値以上出力することができない状態を二次電池異常検知部61(図2参照)が検知することによって実行される。
昇圧機能の異常が検知されない正常時には(ステップS10:NO)、ステップS20において、昇圧コンバータ制御部65(図2参照)によって、FC昇圧コンバータ20及びBAT昇圧コンバータ45の昇圧動作が通常制御される。これにより、FC昇圧コンバータ20は燃料電池10に分配される要求出力に対応するように昇圧動作し、BAT昇圧コンバータ45は二次電池50に分配される要求出力に対応するように昇圧動作する。また、燃料電池制御部66は、燃料電池10の発電量が要求出力に対応する電力と整合するように、エアコンプレッサMG1やバルブ12、水素ポンプ25を制御することで、燃料電池10への酸素供給量や水素供給量を調整して、燃料電池10から出力される電力を制御する。
図4は、正常時における燃料電池システムの電圧状態を示す説明図である。正常時には、BAT昇圧コンバータ45の入力電圧、すなわち、二次電池50の出力電圧は、二次電池50の開回路電圧(「OCV」と呼ばれる)Vbat_ocvから電圧降下dVbatだけ降下した電圧Vbatとなる。BAT昇圧コンバータ45の出力電圧は、入力電圧VbatがBAT昇圧コンバータ45によって昇圧されて、エアコンプレッサMG1及びトラクションモータMG2の駆動要求に応じて設定された出電圧Voutとなる。なお、電圧降下dVbatは、二次電池50からの出力電流Ibatと内部抵抗Rbatの積(Ibat・Rbat)で表される。また、二次電池50の開回路電圧Vbat_ocvは、二次電池50のSOC(残容量)から算出される。また、内部抵抗Rbatは、予め設定された、二次電池50のSOC及び温度Tbatと内部抵抗Rbatとの関係を示すマップから求められる。
また、FC昇圧コンバータ20の入力電圧、すなわち、燃料電池10の出力電圧は、燃料電池10の開回路電圧(「OCV」と呼ばれる)Vfc_ocvから、燃料電池10への出力要求に対応する出力電流Ifcに応じた電圧降下dVfcだけ降下した出力電圧Vfcとなる。なお、燃料電池10の出力電圧Vfcは、予め設定された燃料電池10のIV特性から、出力電流Ifcに対応する出力電圧が求められる。FC昇圧コンバータ20の出力電圧は、出電圧Voutとなるように、燃料電池10の出力電圧VfcがFC昇圧コンバータ20によって昇圧される。なお、正常時のFC昇圧コンバータ20の昇圧比K(=Vout/Vfc)は、FC昇圧コンバータ20の昇圧比として許容される最小昇圧比Kminよりも大きくなっており、FC昇圧コンバータ20の昇圧電圧Vbst(=(K−1)・Vfc)は、最小昇圧電圧dVfdc(=(Kmin−1)・Vfc)よりも大きくなっている。
一方、昇圧機能の異常が検知された異常時には(ステップS10:YES)、図3のステップS30において、昇圧コンバータ制御部65によって、BAT昇圧コンバータ45が、通電可能ではあるが昇圧できない状態、つまり、BAT昇圧コンバータ45の入力側と出力側とが導通状態となるように制御される。なお、FC昇圧コンバータ20については、通常制御時(ステップS20)と同様の昇圧動作が実行されるように、昇圧コンバータ制御部65によって制御される。
ここで、BAT昇圧コンバータ45の導通制御が行なわれた場合(ステップS30)において、後述するステップS40〜S80に示す実施形態の処理が行なわれない場合には、以下で説明する問題が発生し得る。
図5は、異常時における比較例の燃料電池システムの電圧状態に発生し得る問題点を示す説明図である。異常時において、昇圧コンバータ制御部65によるBAT昇圧コンバータ45の導通制御が行なわれた場合、BAT昇圧コンバータ45の出力電圧Voutは入力電圧Vbatに等しくなる。言い換えると、インバータ48の入力電圧であるBAT昇圧コンバータ45及びFC昇圧コンバータ20の出力電圧Voutは、BAT昇圧コンバータ45の入力電圧である二次電池50の出力電圧Vbatに制限される。
FC昇圧コンバータ20の入力電圧、すなわち、燃料電池10の出力電圧は、上記のように、燃料電池10への出力要求に対応する出力電流Ifcに応じた電圧降下dVfcだけ降下した出力電圧Vfcとなる。
ここで、正常時には(図4参照)、FC昇圧コンバータ20の出力電圧Voutは、エアコンプレッサMG1及びトラクションモータMG2の駆動要求に応じて設定された電圧となるように、入力電圧VfcがFC昇圧コンバータ20によって昇圧される。これに対して、異常時には、上記のように、BAT昇圧コンバータ45、すなわち、FC昇圧コンバータ20の出力電圧Voutが二次電池50の出力電圧Vbatに制限されているので、FC昇圧コンバータ20の動作に不具合が発生する場合がある。具体的には、図5に示すように、FC昇圧コンバータ20に要求される昇圧比K(=Vout/Vfc)が、FC昇圧コンバータ20の昇圧比として許容される最小昇圧比Kminよりも小さくなり、FC昇圧コンバータ20の昇圧電圧Vbst(=(K−1)・Vfc)が、最小昇圧電圧dVfdc(=(Kmin−1)・Vfc)よりも小さくなる場合がある。この場合、FC昇圧コンバータ20は、正常な昇圧動作が不可となる。
そこで、本実施形態では、制御装置60は、以下で説明する図3のステップS40〜S80に示す処理を実行することにより、上記したFC昇圧コンバータ20の昇圧動作の不具合が発生しないように制御している。
まず、ステップS30でBAT昇圧コンバータ45の導通制御が行なわれた後、ステップS40において、制御装置60は、燃料電池システムに対する要求出力Wrqの取得、燃料電池計測部63による燃料電池の出力電圧Vfcの取得、二次電池計測部62による二次電池のSOC及び温度の取得を行なう。燃料電池システムに対する要求出力Wrqは、出力算出部64によって、ユーザ要求であるアクセル開度や、燃料電池に空気を供給するエアコンプレッサ等の高圧補機の状態、及びその他の補機の状態、から算出される。算出された要求出力Wrqは、出力算出部64によって燃料電池10に対する要求出力や二次電池50に対する要求出力、補機90等に対する要求出力に分配される。なお、以下では、補機90等に対する要求出力を省略する。
次に、ステップS50において、制御装置60は、取得したシステムに対する要求出力Wrqが所定値よりも大きいか否か判断する。所定値は、後述するステップS80において、二次電池50への要求出力を制限していった場合に、FC昇圧コンバータ20の最小昇圧比Kminでの昇圧による最小昇圧電圧dVfdcを確保可能となる二次電池50の出力を示す値に予め設定される。なお、具体的には、下式(1)が成立するか否かにより所定値よりも要求出力Wrqが大きいか否か判断することができる。
Vfc_ocvは燃料電池10の開回路電圧であり。Vfc_maxは燃料電池10が出力できる最大電圧であり、システムに対する要求出力と燃料電池10のIV特性から求められる。Vtはマージンであり、本例ではVt=0である。
上式(1)が成立しない場合には、所定値よりも要求出力が小さいと判断される(ステップS50:NO)。この場合、二次電池50の要求出力を制限しても、FC昇圧コンバータ20を正常に動作させること不可となる。
そこで、制御装置60は、ステップS60において燃料電池システムに対する負荷、すなわち、燃料電池システムに対する要求出力Wrqを増加させることにより、二次電池50の要求出力を制限可能な状態とし、後述するステップS70の処理を実行する。負荷の増加は、燃料電池制御部66によって、バイパス流路13へのエア供給量を増加させるとともにエアコンプレッサMG1によるエア供給量を増加させることで実行可能である。また、水加熱ヒータ27やエアコン29等の補機の駆動量を増加させることでも実行可能である。
上式(1)が成立する場合には、所定値よりも要求出力が大きいと判断される(ステップS50:YES)。この場合、二次電池50の要求出力の制限により、FC昇圧コンバータ20を正常に動作させることが可能である。そこで、制御装置60は、ステップS70において、出力算出部64によって、(Vbat−Vfc)>dVfdcを満たすような二次電池50の制限出力Wlimを算出する。なお、具体的には、下式(2)を満たす制限出力Wlimを算出する。
上式(2)において、(Vfc+dvfdc)は、FC昇圧コンバータ20の昇圧動作が最低限保証されるために要求されるFC昇圧コンバータ20およびBAT昇圧コンバータ45の出力電圧Voutを示している。また、上式(2)において、{Vbat−(Vfc+dVfdc)}/Rbatは、FC昇圧コンバータ20およびBAT昇圧コンバータ45の出力電圧Voutが(Vfc+dvfdc)である場合における、二次電池50の出力電流Ibatの値を示している。すなわち、上式(2)の左辺は、FC昇圧コンバータ20の昇圧動作が最低限保証されるために二次電池50の要求出力Wbatrqとして設定可能な出力の上限値を示している。
なお、制御装置60は、出力算出部64によって、さらに、算出した制限出力Wlimに二次電池50の要求出力Wbatrqを制限した場合に、要求出力Wrqに対する要求出力Wbatrqの制限した割合に応じて、要求出力Wrqに対して増加させる燃料電池10の要求出力Wfcrqを算出する。
そして、ステップS80において、制御装置60は、燃料電池制御部66によって、燃料電池10が、増加させた要求出力Wfcrqに対応する発電量で燃料電池10が発電するように制御することで、二次電池50の出力が制限出力Wlimに制限されるように制御する。これにより、FC昇圧コンバータ20の昇圧動作を正常に動作させることが可能である。
図6は、ステップS70及びS80が実行された場合の燃料電池システムの電圧状態を示す説明図である。上記のように、二次電池50の要求出力Wbatrqが制限出力Wlimに制限されることにより、BAT昇圧コンバータ45の入力電圧Vbatすなわち出力電圧Voutは、制限されない場合の電圧(破線で示す)に比べて高くすることができる。また、FC昇圧コンバータの入力電圧Vfcは、燃料電池10の要求出力Wfcrqが増加されることにより、増加されない場合の電圧(破線で示す)に比べて低くすることができる。これにより、FC昇圧コンバータ20に要求される昇圧比K(=Vout/Vfc)が、FC昇圧コンバータ20の昇圧比として許容される最小昇圧比Kminよりも大きくなり、FC昇圧コンバータ20の昇圧電圧Vbst(=(K−1)・Vfc)が、最小昇圧電圧dVfdc(=(Kmin−1)・Vfc)よりも大きくすることができる。この結果、FC昇圧コンバータ20を、正常な昇圧動作が可能な状態とすることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る燃料電池システム100によれば、BAT昇圧コンバータ45の動作の異常が検知された場合に、二次電池50の出力電圧と燃料電池10の出力電圧との差が、FC昇圧コンバータ20の最小昇圧比による燃料電池の昇圧電圧よりも大きくなるように、燃料電池システム100に対する要求出力に対する二次電池50の要求出力の割合を制限して、二次電池50の出力電圧及び燃料電池10の出力電圧を制御している。
これにより、BAT昇圧コンバータ45の動作の異常が検知された場合でも、FC昇圧コンバータ20の入力電圧と最小昇圧比との積で決まるFC昇圧コンバータ20の出力電圧が、BAT昇圧コンバータ45の出力電圧よりも高くなって、FC昇圧コンバータ20による昇圧動作が不可とならないようにすることができる。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…燃料電池、11…エア供給流路、12…バルブ、13…バイパス流路、20…FC昇圧コンバータ、23…補機インバータ、24…補機インバータ、25…補機モータ、26…補機モータ、27…水加熱ヒータ、28…補機インバータ、29…エアコン、30…FCリレー回路、41…平滑コンデンサ、45…BAT昇圧コンバータ、50…二次電池、60…制御装置、61…二次電池異常検知部、62…二次電池計測部、63…燃料電池計測部、64…出力算出部、65…昇圧コンバータ制御部、66…燃料電池制御部、70…BATリレー回路、90…補機消費可能デバイス、100…燃料電池システム、105…補機バッテリ、106…DC/DCコンバータ、MG1…エアコンプレッサ、MG2…トラクションモータ
Claims (1)
- 燃料電池及び二次電池を備えた燃料電池システムであって、
前記燃料電池の出力電圧を昇圧する第1昇圧コンバータと、
前記二次電池の出力電圧を昇圧する第2昇圧コンバータと、
前記燃料電池、前記第1昇圧コンバータ及び前記第2昇圧コンバータを制御する制御装置と、を備え、
前記第1昇圧コンバータの出力側と前記第2昇圧コンバータの出力側とが電気的に接続されており、
前記制御装置は、
前記第2昇圧コンバータの動作の異常を検知した場合に、前記第2昇圧コンバータを導通状態で動作させ、
前記導通状態において、前記燃料電池システムに対する要求出力が予め定めた値よりも大きい場合に、前記要求出力に対する前記燃料電池の要求出力の割合を増加させて前記二次電池の出力を制限することにより、前記二次電池の出力電圧と前記燃料電池の出力電圧との差が、前記第1昇圧コンバータの最小昇圧比による前記燃料電池の昇圧電圧よりも大きくなるように、前記燃料電池の出力電圧を制御する、
燃料電池システム。
Priority Applications (1)
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JP2019145219A JP2021026936A (ja) | 2019-08-07 | 2019-08-07 | 燃料電池システム |
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JP7396262B2 (ja) | 2020-12-21 | 2023-12-12 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法 |
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2019
- 2019-08-07 JP JP2019145219A patent/JP2021026936A/ja active Pending
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