JP2021026478A - 物性情報推測方法、物性情報推測モデル生成方法、物性情報推測装置、物性情報推測モデル生成装置、物性情報推測プログラム、及び物性情報推測モデル生成プログラム - Google Patents

物性情報推測方法、物性情報推測モデル生成方法、物性情報推測装置、物性情報推測モデル生成装置、物性情報推測プログラム、及び物性情報推測モデル生成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】接着剤の配合から当該接着剤の物性を推測することができる物性情報推測方法、物性情報推測モデル生成方法、物性情報推測装置、物性情報推測モデル生成装置、物性情報推測プログラム、及び物性情報推測モデル生成プログラムを提供すること。【解決手段】物性情報推測装置14は、推測対象の接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報を、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルへ入力して、入力された配合情報に対応する前記接着剤の物性情報を推測する。【選択図】図1

Description

本開示は、物性情報推測方法、物性情報推測モデル生成方法、物性情報推測装置、物性情報推測モデル生成装置、物性情報推測プログラム、及び物性情報推測モデル生成プログラムに関する。
従来、液状エポキシ樹脂組成物を含有することを特徴とする接着剤が知られている(例えば、特許文献1参照)。この接着剤は、少なくとも(a)エポキシ樹脂、(b)2種以上の潜在性硬化剤を含有することが開示されている。
特開2013-100525号公報
ところで、接着剤を製造する際に、どのような組成物を配合すれば所望の物性を有する接着剤を得られるのかといったことは、接着剤の製造者にとって重要な関心事項である。このため、接着剤の組成物の配合とその接着剤の物性との間の関係が明らかになることが望まれている。
しかし、上記特許文献1の技術においては、エポキシ樹脂と2種以上の潜在性硬化剤を含有する接着剤が開示されているのみであって、どのような組成を配合すれば所望の物性を有する接着剤を得られるのかについては開示されていない。このため、上記特許文献1に開示されている技術は、接着剤の配合から当該接着剤の物性を推測することができない、という課題がある。
本開示の課題は、接着剤の配合から当該接着剤の物性を推測することができる物性情報推測方法、物性情報推測モデル生成方法、物性情報推測装置、物性情報推測モデル生成装置、物性情報推測プログラム、及び物性情報推測モデル生成プログラムを提供することである。
本開示の物性情報推測方法は、推測対象の接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報を、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルへ入力して、入力された前記配合情報に対応する前記接着剤の物性情報を推測する、処理をコンピュータが実行する物性情報推測方法である。
また、本開示の物性情報推測方法は、基準となる接着剤の前記配合情報を変化させることにより複数の前記配合情報を生成し、生成された複数の前記配合情報の各々を、前記学習済みモデルへ入力することにより、前記複数の前記配合情報の各々に対応する前記物性情報を推測し、推測された複数の前記物性情報から、所定の基準を満たす前記物性情報を選択し、選択した前記物性情報と、選択した前記物性情報に対応する前記配合情報を出力するようにすることができる。
また、本開示の物性情報推測方法は、複数の前記配合情報をランダムに生成し、生成された複数の前記配合情報の各々を、前記学習済みモデルへ入力することにより、前記複数の前記配合情報の各々に対応する前記物性情報を推測し、推測された複数の前記物性情報から、所定の基準を満たす前記物性情報を選択し、選択した前記物性情報と、選択した前記物性情報に対応する前記配合情報を出力するようにすることができる。
また、前記物性情報は、接着剤の透湿度、ガラス転移温度、又は接着強度であるようにすることができる。
また、前記学習済みモデルは、前記配合情報から前記物性情報としての透湿度を推測するための第1の学習済みモデルと、前記配合情報から前記物性情報としてのガラス転移温度を推測するための第2の学習済みモデルと、前記配合情報と前記透湿度及び前記ガラス転移温度の少なくとも一方とから前記物性情報としての接着強度を推測するための第3の学習済みモデルと、を含み、前記物性情報としての前記接着強度を推測する際に、第1の学習済みモデルによって推測された前記透湿度又は第2の学習済みモデルによって推測された前記ガラス転移温度と前記配合情報とを、第3の学習済みモデルへ入力して、入力された前記配合情報に対応する前記接着剤の前記接着強度を推測するようにすることができる。
また、本開示の物性情報推測モデル生成方法は、学習用の接着剤の組成物の配合割合を表す学習用配合情報と該学習用の接着剤の物性情報との組み合わせを表す学習用データに基づいて、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルを生成する、処理をコンピュータが実行する物性情報推測モデル生成方法である。
また、本開示の物性情報推測装置は、推測対象の接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部により取得された前記配合情報を、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルへ入力して、入力された前記配合情報に対応する前記接着剤の物性情報を推測する推測部と、を含む物性情報推測装置である。
また、本開示の物性情報推測モデル生成装置は、学習用の接着剤の組成物の配合割合を表す学習用配合情報と該学習用の接着剤の物性情報との組み合わせを表す学習用データに基づいて、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルを生成する学習部を含む物性情報推測モデル生成装置である。
また、本開示の物性情報推測プログラムは、推測対象の接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報を、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルへ入力して、入力された前記配合情報に対応する前記接着剤の物性情報を推測する、処理をコンピュータに実行させるための物性情報推測プログラムである。
また、本開示の物性情報推測モデル生成プログラムは、学習用の接着剤の組成物の配合割合を表す学習用配合情報と該学習用の接着剤の物性情報との組み合わせを表す学習用データに基づいて、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルを生成する、処理をコンピュータに実行させるための物性情報推測モデル生成プログラムである。
本開示の物性情報推測モデル生成方法、物性情報推測モデル生成装置、及び物性情報推測モデル生成プログラムによれば、接着剤の配合から当該接着剤の物性を推測するためのモデルを得ることができる、という効果を得られる。
本開示の物性情報推測方法、物性情報推測装置、及び物性情報推測プログラムによれば、接着剤の配合から当該接着剤の物性を推測することができる、という効果を得られる。
本実施形態の物性情報推測システムの構成の一例を示す概略図である。 物性情報推測装置として機能するコンピュータの概略ブロック図である。 本実施形態の学習用データを説明するための説明図である。 物性情報推測装置によって実行される学習処理ルーチンの一例を示す図である。 物性情報推測装置によって実行される推測処理ルーチンの一例を示す図である。 実施例1の結果を示す図である。 実施例1の結果を示す図である。 実施例1の結果を示す図である。 実施例1の結果を示す図である。 実施例1の結果を示す図である。 実施例1の結果を示す図である。 実施例1の結果を示す図である。 実施例2の結果を示す図である。 実施例2の結果を示す図である。
以下、本実施形態について詳細に説明する。
<実施形態に係る物性情報推測システムのシステム構成>
図1に、第1実施形態に係る物性情報推測システム10の構成の一例を示す。本実施形態の物性情報推測システム10は、機能的には、図1に示されるように、入力装置12、物性情報推測装置14、及び表示装置40を含んだ構成で表すことができる。
入力装置12は、外部から入力された情報を受け付ける。入力装置12は、例えばキーボード、マウス、又は外部装置からの入力を受け付ける入出力装置等によって実現される。
物性情報推測装置14は、CPUと、RAMと、後述する各処理ルーチンを実行するためのプログラムや各種データを記憶したROMと、を含むコンピュータで構成することが出来る。
例えば、物性情報推測装置14は、図2に示すコンピュータ50で実現することができる。コンピュータ50はCPU51、一時記憶領域としてのメモリ52、及び不揮発性の記憶部53を備える。また、コンピュータ50は、入出力装置等(図示省略)が接続される入出力interface(I/F)54、及び記録媒体に対するデータの読み込み及び書き込みを制御するread/write(R/W)部55を備える。また、コンピュータ50は、インターネット等のネットワークに接続されるネットワークI/F56を備える。CPU51、メモリ52、記憶部53、入出力I/F54、R/W部55、及びネットワークI/F56は、バス57を介して互いに接続される。
記憶部53は、Hard Disk Drive(HDD)、solid state drive(SSD)、フラッシュメモリ等によって実現できる。記憶媒体としての記憶部53には、コンピュータ50を機能させるためのプログラムが記憶されている。CPU51は、プログラムを記憶部53から読み出してメモリ52に展開し、プログラムが有するプロセスを順次実行する。
この物性情報推測装置14は、機能的には、図1に示されるように、情報取得部16と、データ記憶部18と、学習部20と、学習済みモデル記憶部22と、データ生成部24と、推測部26と、選択部28とを備えている。
表示装置40には、物性情報推測装置14から出力された情報が表示される。
本実施形態の物性情報推測装置14は、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から当該接着剤の物性情報を推測する。具体的には、本実施形態の物性情報推測装置14は、学習用データに基づいて、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルを生成する。そして、物性情報推測装置14は、その学習済みモデルを用いて、推測対象の接着剤の物性情報を推測する。
接着剤の物性は、接着剤に含まれる組成物の配合に応じて異なるものとなる。ここで、どのような組成物を配合すれば、所望の物性を有する接着剤を製造することができるのかという点は、接着剤の製造者にとって重要な関心事項である。
例えば、ユーザは、接着剤の透湿度が50以下、UVと熱とによるガラス転移温度Tgが100°C付近となるような接着剤の配合割合を知りたい場合がある。また、接着剤の接着強度もできるだけ高くしたい、という要望もある。
この場合、例えば、所望の物性を有する接着剤を得るためには、接着剤の組成物の配合を変化させた上で実際に接着剤を製造する実験を行い、その接着剤の物性を計測する方法がある。この方法を採る場合には、所望の物性を有する接着剤が得られるまで実験を繰り返す必要がある。
しかし、組成物の配合の組み合わせは膨大であり、所望の物性を有する接着剤を得るまで多くの実験を行わなければならない、という課題がある。
そこで、本実施形態の物性情報推測装置14は、機械学習によって接着剤の配合から当該接着剤の物性を推測するための学習済みモデルを生成する。そして、物性情報推測装置14は、その学習済みモデルに対して推測対象の接着剤の配合を表す配合情報を入力し、当該接着剤の物性を推測する。これにより、実際に接着剤を製造しなくとも、接着剤の配合から接着剤の物性を推測することができる。
以下、具体的に説明する。
入力装置12は、学習用データの入力を受け付ける。本実施形態の学習用データは、学習用の接着剤の組成物の配合割合を表す学習用配合情報と、当該学習用の接着剤の物性情報との組み合わせを表すデータである。物性情報は、例えば、接着剤の透湿度、ガラス転移温度、又は接着強度である。
また、入力装置12は、物性情報を推測する対象の接着剤の配合割合を表す配合情報(以下、単に「推測対象の配合情報」と称する。)を受け付ける。
物性情報推測装置14の情報取得部16は、入力装置12によって受け付けられた学習用データを取得する。そして、情報取得部16は、学習用データをデータ記憶部18へ格納する。また、情報取得部16は、入力装置12によって受け付けられた推測対象の配合情報を取得する。
データ記憶部18には、情報取得部16によって取得された学習用データが格納される。図3に、データ記憶部18に格納される学習用データの一例を示す。図3に示される例では、複数の学習用データがテーブル形式によって格納される。例えば、図3に示されるテーブルのうち「ID」が「00001」の学習用データは、組成物aの配合割合が「AAA1」、組成物bの配合割合が「BBB1」であった場合に、物性情報の一例である透湿度が「P1」、ガラス転移温度が「P2」、接着強度が「P3」であったことを表す。なお、本実施形態では、データ記憶部18に格納された複数の学習用データのうちの一部のデータを学習部20による学習処理に用い、複数の学習用データのうちのその他のデータをテスト用データとして用いる。このため、学習部20による学習処理に用いられる学習用データを、以後「学習用サンプル」と称する。また、テスト用データとして用いられる学習用データを、以後「テスト用サンプル」と称する。
学習部20は、複数の学習用サンプルに基づいて、接着剤の配合情報から接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルを生成する。
具体的には、学習部20は、複数の学習用サンプルのうちの、学習用配合情報に対応する正解の学習用物性情報と、学習用配合情報を学習済みモデルへ入力することにより得られる接着剤の物性情報との間の差異が小さくなるように、学習済みモデルを学習させる。
例えば、上記図3に示す学習用サンプルの組成物の配合情報として「AAA1」及び「BBB1」が学習済みモデルへ入力された場合、透湿度として「P1’」が出力されたとする。この場合、配合情報として「AAA1」及び「BBB1」に対応する正解の透湿度「P1」と「P1’」との間の差が小さくなるように、学習済みモデルが学習される。
本実施形態の学習部20は、学習モデルの一例であるSVM(support vector machine)を用いて、接着剤の配合情報Xから当該接着剤の物性情報Yを推測するための学習済みモデル(以下、単に「学習済みのSVM」と称する。)を生成する。具体的には、学習部20による学習処理により、接着剤の物性情報の推測に適したSVMのパラメータが得られる。そして、学習部20は、生成した学習済みのSVMを学習済みモデル記憶部22へ格納する。本実施形態の学習済みのSVMは、パラメータとSVMによるモデル式との組み合わせである。
学習済みモデル記憶部22には、学習部20によって生成された学習済みのSVMが格納される。本実施形態では、透湿度推測用の学習済みSVM、ガラス転移温度推測用の学習済みのSVM、及び接着強度推測用の学習済みSVMを生成する場合を例に説明する。
次に、接着剤の物性情報を推測する処理について説明する。
接着剤の物性情報を推測する際には、データ生成部24、推測部26、及び選択部28によって処理がなされる。
まず、データ生成部24は、基準となる接着剤の配合情報を変化させることにより複数の配合情報を生成する。
新たな配合の接着剤の物性情報を推測する際には、その配合をどう決定するかが問題となる。そこで、本実施形態では、基準となる接着剤の配合情報を変化させることにより、複数の配合情報を生成する。そして、本実施形態では、生成された複数の配合情報を学習済みSVMへ入力し、それら複数の配合情報の各々に対応する物性情報を推測する。そして、本実施形態では、生成された複数の配合情報の中から、所定の基準を満たす配合情報を選択する。
推測部26は、データ生成部24により生成された複数の配合情報の各々を、学習済みモデル記憶部22に格納された学習済みSVMへ入力することにより、複数の配合情報の各々に対応する物性情報を推測する。物性情報としては、例えば、透湿度及びガラス転移温度が推測される。
具体的には、推測部26は、学習済みモデル記憶部22に格納された透湿度推測用の学習済みSVMへ、複数の配合情報の各々を入力することにより、透湿度を推測する。また、推測部26は、学習済みモデル記憶部22に格納されたガラス転移温度推測用の学習済みSVMへ、複数の配合情報の各々を入力することにより、ガラス転移温度を推測する。また、推測部26は、学習済みモデル記憶部22に格納された接着強度推測用の学習済みSVMへ、複数の配合情報の各々を入力することにより、接着強度を推測する。
選択部28は、推測部26により推測された複数の物性情報から、所定の基準を満たす物性情報を選択する。例えば、選択部28は、物性情報として推測された複数の透湿度のうち、透湿度が60以下のものを選択する。また、選択部28は、物性情報として推測された複数のガラス転移温度のうち、所定の値以上のものを選択する。また、選択部28は、物性情報として推測された複数の接着強度のうち、所定の値以上のものを選択する。所定の基準はユーザによって予め設定される。
そして、選択部28は、選択した物性情報と、選択した物性情報に対応する配合情報を出力する。
表示装置40は、推測部26によって出力された物性情報と配合情報とを結果として表示する。
これにより、基準となる接着剤から生成された複数の配合情報から、所定の基準を満たす配合情報が選択され、ユーザは自らが所望する物性を有する接着剤の配合情報を得ることができる。
<物性情報推測装置の作用>
次に、物性情報推測装置14の作用を説明する。学習用配合情報と学習用物性情報との組み合わせを表す学習用データの各々が物性情報推測装置14へ入力されると、情報取得部16は、学習用データをデータ記憶部18へ格納する。そして、物性情報推測装置14は、学習処理の指示信号を受け付けると、図4に示される学習処理ルーチンを実行する。
<学習処理ルーチン>
ステップS100において、学習部20は、データ記憶部18に格納された学習用データから、複数の学習用サンプルを読み出す。
ステップS102において、学習部20は、上記ステップS100で読み出された学習用サンプルに基づいて、学習モデルの一例であるSVMを学習させ学習済みSVMを得る。
ステップS104において、学習部20は、上記ステップS102で学習された学習済みSVMを、学習済みモデル記憶部22に格納する。
ステップS106において、学習部20は、データ記憶部18に格納された学習用データから、複数のテスト用サンプルを読み出し、それら複数のテスト用サンプルを用いて学習済みのSVMの性能を評価する。
ステップS108において、学習部20は、上記ステップS106での学習済みのSVMの性能が所定の閾値以上であるか否かを判定する。性能が所定の閾値以上である場合には、学習処理ルーチンを終了する。性能が閾値未満である場合には、ステップS100へ戻る。学習済みSVMの性能については、例えば、正解の値と推測値との間の誤差が所定の閾値以下であるか否かによって判定される。
次に、物性情報推測装置14は、基準となる接着剤の配合情報の入力を受け付けると、図5に示される物性情報推測処理ルーチンを実行する。
<物性情報推測処理ルーチン>
ステップS200において、情報取得部16は、基準となる接着剤の配合情報を取得する。
ステップS202において、データ生成部24は、上記ステップS200で取得された基準となる接着剤の配合情報を変化させることにより複数の配合情報を生成する。
ステップS204において、推測部26は、学習済みモデル記憶部22に格納された学習済みSVMを読み出す。
ステップS206において、推測部26は、上記ステップS202で生成された複数の配合情報の各々を、上記ステップS204で読み出された学習済みSVMへ入力することにより、複数の配合情報の各々に対応する物性情報を推測する。
ステップS208において、選択部28は、上記ステップS206で推測された複数の物性情報から、所定の基準を満たす物性情報を選択する。例えば、物性情報として推測された複数の透湿度のうち、透湿度が60以下の物性情報が選択される。
ステップS210において、選択部28は、上記ステップS208で選択した物性情報と、選択した物性情報に対応する配合情報を結果として出力する。
表示装置40は、推測部26によって出力された物性情報と配合情報とを結果として表示する。
ユーザは、表示装置40に表示された結果を確認する。そして、ユーザは、表示装置40に表示された配合情報を参考にし、新たな接着剤を製造する。
以上説明したように、本実施形態に係る物性情報推測装置14は、推測対象の接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報を、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みSVMへ入力して、入力された配合情報に対応する接着剤の物性情報を推測する。これにより、接着剤の配合情報から接着剤の物性情報を推測することができる。
また、本実施形態に係る物性情報推測装置14は、基準となる接着剤の配合情報を変化させることにより複数の配合情報を生成する。そして、物性情報推測装置14は、生成された複数の配合情報の各々を、学習済みSVMへ入力することにより、複数の配合情報の各々に対応する物性情報を推測する。そして、物性情報推測装置14は、推測された複数の物性情報から、所定の基準を満たす物性情報を選択し、選択した物性情報と、選択した物性情報に対応する配合情報を出力する。これにより、ユーザが所望する物性を有する接着剤を製造したい場合に、どのような配合により接着剤を製造すればよいかに関する情報が得られる。
また、本実施形態に係る物性情報推測装置14は、学習用の接着剤の組成物の配合割合を表す学習用配合情報と該学習用の接着剤の物性情報との組み合わせを表す学習用データに基づいて、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みSVMを生成する。これにより、接着剤の配合情報から接着剤の物性情報を推測するための学習済みのSVMを得ることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態の物性情報推測システムは、説明変数となる配合情報を選択して物性情報を推測する点が、第1実施形態と異なる。
ユーザが組成物を配合して接着剤を製造する際、どの組成物がどの物性に効いているのかといった情報を知りたい場合がある。また、所望する物性に効かない組成物を用いて接着剤の物性情報を推測したとしても、精度の良い結果が得られないことが予想される。
そこで、第2実施形態の物性情報推測装置14は、物性情報に相関が高い組成物を特定する。具体的には、本実施形態の物性情報推測装置14は、既知の技術である遺伝的アルゴリズムを用いて、説明変数となる組成物を様々に設定し、その中から推測に適した組成物を特定する。遺伝的アルゴリズムは、生物の遺伝の様子を模倣した、最適化のためのアルゴリズムである。
まず、学習部20は、データ記憶部18に格納された複数の学習用サンプルを読み出す。そして、学習部20は、複数の学習用サンプルの学習用配合情報のうちの各組成物から、特定の組成物を設定する。学習部20による特定の組成物を設定は、遺伝的アルゴリズムにおける新たな世代の個体の生成に対応する。
本実施形態の遺伝的アルゴリズムにおける1つの個体は、以下の式(1)に示すベクトルによって表される。なお、以下のベクトルの各要素は、各組成物の配合を説明変数として用いるか否かを表す。
[0,1,0,0,・・・]
(1)
例えば、上記式(1)におけるベクトル[0,1,0,0,・・・]のうちの1番目の要素「0」は、組成物aの配合を説明変数として用いないことを表す。また、上記式(1)におけるベクトル[0,1,0,0,・・・]のうちの2番目の要素「1」は、組成物bの配合を説明変数として用いることを表す。
学習部20は、複数の個体を設定し、その個体に対応する組成物の配合を、学習に用いる学習用配合情報として設定する。
学習部20は、複数の学習用サンプルに基づいて、個体に応じて設定された学習用配合情報と、当該学習用配合情報に対応する正解の物性情報とに基づいて、接着剤の配合情報Xから物性情報Yを推測するための学習済みモデルを生成する。
なお、第2実施形態の学習部20は、部分的最小二乗回帰(PLS : Partial Least Squares regression)によって、接着剤の配合情報Xから当該接着剤の物性情報Yを推測するための学習済みモデル(以下、単に「学習済みのPLS」と称する。)を生成する。具体的には、部分的最小二乗回帰によって、接着剤の物性情報の推測に適したパラメータが得られる。そして、学習部20は、生成した学習済みのPLSを学習済みモデル記憶部22へ格納する。本実施形態の学習済みのPLSは、部分的最小二乗回帰によって得られたパラメータとPLSによるモデル式との組み合わせである。
そして、学習部20は、データ記憶部18に格納された複数のテスト用サンプルについて、個体に応じた配合情報を設定する。すなわち、配合情報のうちどの組成物の配合を用いるのかを個体に応じて設定する。
そして、学習部20は、テスト用サンプルの正解の接着剤の物性情報と、テスト用サンプルに対し個体に応じて設定した配合情報を学習済みPLSへ入力した際に出力される接着剤の物性情報との間の差異を算出する。なお、本実施形態では、正解の接着剤の物性情報と学習済みPLSから出力される接着剤の物性情報との間の差異として、相関を用いる場合を例に説明する。この相関が高いほど、学習済みPLSは精度良く物性情報を推測できているといえる。
このため、本実施形態では、学習部20によって算出される相関が所定の基準を満たすまで、学習に用いる学習用配合情報の設定、学習済みPLSの学習、及び相関の算出を繰り返す。具体的には、相関が所定の閾値(例えば、0.9)以上となるまで、各処理が繰り返される。
なお、本実施形態の繰り返し処理における、上記式(1)の新たなベクトルの設定は、遺伝的アルゴリズムにおける新たな世代の個体の生成に対応する。なお、学習部20によって新世代の個体が生成される際には、前世代の個体の各々の突然変異及び交差等によって、新世代の個体が生成され、新たなベクトルが設定される。また、本実施形態の繰り返し処理における相関の算出は、遺伝的アルゴリズムにおける評価関数の算出に対応する。
上記の繰り返し処理により、物性情報の正解値と学習済みPLSから出力される物性情報の推測値との間の相関値R2が所定の閾値以上となった場合、学習部20によって設定される組成物の組み合わせは、接着剤の物性情報の推測に有効な組成物であることになる。このため、学習部20は、相関が所定の閾値以上となったときの説明変数として用いる組成物の組み合わせを、接着剤の物性情報を推測する際に用いられる組成物の組み合わせとして設定する。これにより、接着剤の組成物のうち、どの組成物を物性情報の推測に用いるかが特定される。
以上説明したように、本実施形態に係る物性情報推測装置14は、接着剤の組成物の配合情報から、特定の組成物の配合を説明変数として用いるように設定する。これにより、接着剤の配合情報から物性情報を精度良く推定するための組成物を特定することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態の物性情報推測システムは、2段階の推測処理によって物性情報を推測する点が、第1実施形態及び第2実施形態と異なる。
第1実施形態において説明したように、接着剤の物性情報の一例としては、透湿度、ガラス転移温度、及び接着強度が挙げられる。
透湿度、ガラス転移温度、及び接着強度の各々は、互いに相関関係にあると考えられる。このため、単に接着剤の配合情報から物性情報を推測するのではなく、例えば、透湿度及びガラス転移温度を推測した後に、それら透湿度及びガラス転移温度を用いて、接着強度を推測すると、精度の良い推測結果が得られると予想される。
そこで、本実施形態では、物性情報のうちの透湿度及びガラス転移温度を推測した後に、それらの透湿度又はガラス転移温度を用いて、物性情報のうちの接着強度を推測する。
第3実施形態の学習済みモデルの一例である学習済みSVMは、第1の学習済みSVMと、第2の学習済みSVMと、第3の学習済みSVMとを含む。
第1の学習済みSVMは、接着剤の配合情報から物性情報としての透湿度を推測する。第2の学習済みSVMは、接着剤の配合情報から物性情報としてのガラス転移温度を推測する。
第3の学習済みSVMは、接着剤の配合情報と、第1の学習済みSVMにより推定された透湿度及び第2の学習済みSVMにより推測されたガラス転移温度の少なくとも一方から物性情報としての接着強度を推測する。
このため、第3実施形態の推測部26は、物性情報としての接着強度を推測する際に、第1の学習済みSVMにより推測された透湿度又は第2の学習済みSVMにより推測されたガラス転移温度と、推測対象の接着剤の配合情報とを、第3の学習済みSVMへ入力する。そして、第3実施形態の推測部26は、入力された配合情報に対応する接着剤の接着強度を推測する。
なお、第3の学習済みSVMは、学習用配合情報と、学習用の透湿度又は学習用のガラス転移温度と、学習用物性情報とが組み合わされた学習用データに基づいて学習がなされる。
以上説明したように、第3実施形態に係る物性情報推測装置14は、物性情報としての接着強度を推測する際に、第1の学習済みSVMによって推測された推測対象の接着剤の透湿度又は第2の学習済みSVMによって推測された推測対象の接着剤のガラス転移温度と、推測対象の接着剤の配合情報とを、第3の学習済みSVMへ入力して、入力された配合情報に対応する接着剤の接着強度を推測する。これにより、2段階の推定処理によって、接着剤の物性情報を精度良く推測することができる。
なお、第1実施形態及び第3実施形態においては、SVMをモデルとして用いる場合を例に説明し、第2実施形態においては、線形モデリングの一種であるPLSをモデルとして用いる場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、接着剤の配合情報から当該接着剤の物性情報を推測するためのモデルとしては、重回帰分析、SVM(support vector machine)、LASSO(least absolute shrinkage and selection operator)、リッジ回帰、エラスティックネット、ガウス過程、決定木、ランダムフォレスト、勾配ブースティング、又はニューラルネット等であってもよい。
また、上記第1実施形態においては、基準となる接着剤の配合情報を変化させることにより複数の配合情報を生成する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、複数の配合情報をランダムに生成するようにしてもよい。
次に、各実施例を示す。2つの実施例について以下説明する。
[実施例1]
図6に、実施例1の結果を示す。なお、実施例1は、以下の条件下において行った。
目的変数:ガラス転移温度Tg及び透湿度
説明変数:接着剤の組成物の配合情報
モデル:線形サポートベクターマシン(以下、単に線形SVMと称する。)
なお、モデルである線形SVMは、10foldクロスバリデーションによって検証した。上記の各学習用データを用いて、透湿度推測用の学習済みSVMとガラス転移温度推測用の学習済みSVMとを生成した。
図6の左側のグラフは、実際の透湿度(図6では「Actual Y」と表記)と、透湿度推測用の学習済みSVMにより推測された透湿度(図6では「Estimated Y in CV」と表記)との関係を表す。なお、透湿度の単位は[g/m2・24hr]である。なお、実際の透湿度と推測された透湿度との間の決定係数R2=0.61であり、実際の透湿度と推測された透湿度との間の平均絶対誤差(MAE:Mean Absolute Error)MAE=19.5であった。
図6の右側のグラフは、実際のガラス転移温度(図6では「Actual Y」と表記)と、ガラス転移温度推測用の学習済みSVMにより推測されたガラス転移温度(図6では「Estimated Y in CV」と表記)との関係を表す。なお、ガラス転移温度の単位は[℃]である。なお、実際のガラス転移温度と推測されたガラス転移温度との間の決定係数R2=0.61であり、実際のガラス転移温度と推測されたガラス転移温度との間の平均絶対誤差MAE=7.9であった。
なお、図6のグラフにおいて、外れ値は除去してある。図6に示されるように、推測された値と実際の値とが整合しており、精度の良い学習済みSVMが得られていることがわかる。
次に、図7及び図8に、学習済みSVMにおける標準回帰係数の結果を示す。図7及び図8に示されるa,b,c,・・・,A,B,Cおよびa',b',c',・・・A',B',C'は、接着剤に配合させる各組成物を表す。図7及び図8の値は、各組成物に対する標準回帰係数の値である。なお、図7及び図8では、標準回帰係数の絶対値が大きい上記30個の各組成物の標準回帰係数が示されている。
次に、第1実施形態と同様に、接着剤の組成物の配合情報を変化させて、複数の配合情報を生成した。
図9に、接着剤の配合情報を様々に変化させて、複数の配合情報を生成した様子を表した図を示す。図9は、高次元データである配合情報を、既知の技術であるt-SNE法によって2次元データに圧縮した図である。図9における横軸tSNE1は、t-SNE法によって得られた1軸目を表し、縦軸tSNE2は、t-SNE法によって得られた2軸目を表す。図9におけるXは基準となる接着剤の配合の一部を変更した組成サンプル群を表す。
図9に示されるように、実際の実験データとの間の距離が近い配合情報の中に、目標とする推測値に近いサンプルがあることがわかる。
上述のようにして得られた複数の配合情報を、透湿度推測用の学習済みSVMと、ガラス転移温度推測用の学習済みSVMとへ入力し、それら配合情報に対応する物性情報としての透湿度及びガラス転移温度を推測した。
図10に、透湿度推測用の学習済みSVMによって推測された透湿度の結果を示す。図10は、新たに生成された配合情報から推測された透湿度と、その配合情報に基づき製造された接着剤の透湿度を示す表である。
なお、「NEW-1」「NEW-2」「NEW-3」「NEW-4」の各々は、基準となる接着剤の配合情報を変化させることにより得られた配合情報に対応する接着剤を表している。図10に示されるように、高い精度で透湿度が推測されていることがわかる。なお、いずれの接着剤についても、透湿度の推測誤差は20%以下である。
図11に、ガラス転移温度推測用の学習済みSVMによって推測されたガラス転移温度の結果を示す。図11は、新たに生成された配合情報から推測されたガラス転移温度Tgと、その配合情報に基づき製造された接着剤のガラス転移温度Tgを示す表である。
なお、「NEW-1」「NEW-2」「NEW-3」「NEW-4」の各々は、基準となる接着剤の配合情報を変化させることにより得られた配合情報に対応する接着剤を表している。図11に示されるように、高い精度でガラス転移温度Tgが推測されていることがわかる。
また、図12に、現行品と同程度の接着強度を保ちつつ、透湿度を下げることを目的とした実験結果を示す。
図12に示される「NEW-1」「NEW-2」の各々は、基準となる接着剤「既存品X」の配合情報を変化させることにより得られた配合情報に対応する接着剤を表している。これら「NEW-1」「NEW-2」の透湿度は、図12の右側に示されるように、既存品Xよりも低い値となっていることがわかる。また、図示はされていないが、「NEW-1」「NEW-2」の各々は、目標値である100℃付近となっていることが確認されている。このため、現行品と同程度の強度を保ちつつ、透湿度を下げることができている、といえる。
[実施例2]
次に、実施例2の結果を示す。なお、実施例2は、以下の条件下において行った。
上記実施例1では、1段階推測により物性情報を推測した。しかし、接着強度については、1段階推測では精度が低い。そこで、第3実施形態と同様に、透湿度及びガラス転移温度を推測した後に、それらの値を考慮して、接着強度の推測を行った。
なお、実施例2は、以下の条件下において行った。
目的変数:接着強度
説明変数:接着剤の組成物の配合と、推測された透湿度及び推測されたガラス転移温度
手法:遺伝的アルゴリズムとPLSとを用いて学習済みPLSを生成し、leave-one-outでモデルを評価
図13に、実施例2の結果を示す。図13の左側のグラフは、実際の接着強度(図13では「Actual Y」と表記)と、学習済みのRandom Forestにより推測された接着強度(図13では「Calculated Y」と表記)との関係を表す。なお、実際の接着強度と推測された接着強度との間の決定係数R2=0.28であり、実際の接着強度と推測された接着強度との間の平均絶対誤差(MAE:Mean Absolute Error)MAE=4.94であった。
図13の右側のグラフは、推測されたガラス転移温度及び推測された透湿度を説明変数として追加し、接着強度を推測する2段階推測によって得られた推測結果である。図13の右側のグラフは、実際の接着強度(図13では「Actual Y」と表記)と、学習済みPLSにより推測された接着強度(図13では「Estimated Y in CV」と表記)との関係を表す。なお、実際の接着強度と推測された接着強度との間の決定係数R2=0.49であり、実際の接着強度と推測された接着強度との間の平均絶対誤差MAE=3.93であった。
上記図13から、1段階推測よりも2段階推測の方が、精度の良い結果が得られていることがわかる。
また、図14に、1段階推測と2段階推測との比較結果を示す。接着強度が目標通り高いもの(NEW-1、NEW-2)は2段階推測の方が、1段階推測よりも精度の良い結果が得られていることがわかる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
例えば、物性情報として、透湿度、ガラス転移温度、及び接着強度を推測する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、他の物性を推測するようにしてもよい。
また、本実施形態では、物性情報推測装置14が、学習処理と物性情報推測処理との両方を実行する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、学習処理を実行する学習装置と、物性情報推測処理を実行する物性情報推測装置とによってシステムが構成されていてもよい。
また、本願明細書中において、プログラムが予めインストールされている実施形態として説明したが、当該プログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。
10 物性情報推測システム
12 入力装置
14 物性情報推測装置
16 情報取得部
18 データ記憶部
20 学習部
22 学習済みモデル記憶部
24 データ生成部
26 推測部
28 選択部
40 表示装置
50 コンピュータ

Claims (10)

  1. 推測対象の接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報を、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルへ入力して、入力された前記配合情報に対応する前記接着剤の物性情報を推測する、
    処理をコンピュータが実行する物性情報推測方法。
  2. 基準となる接着剤の前記配合情報を変化させることにより複数の前記配合情報を生成し、
    生成された複数の前記配合情報の各々を、前記学習済みモデルへ入力することにより、前記複数の前記配合情報の各々に対応する前記物性情報を推測し、
    推測された複数の前記物性情報から、所定の基準を満たす前記物性情報を選択し、選択した前記物性情報と、選択した前記物性情報に対応する前記配合情報を出力する、
    請求項1に記載の物性情報推測方法。
  3. 複数の前記配合情報をランダムに生成し、
    生成された複数の前記配合情報の各々を、前記学習済みモデルへ入力することにより、前記複数の前記配合情報の各々に対応する前記物性情報を推測し、
    推測された複数の前記物性情報から、所定の基準を満たす前記物性情報を選択し、選択した前記物性情報と、選択した前記物性情報に対応する前記配合情報を出力する、
    請求項1に記載の物性情報推測方法。
  4. 前記物性情報は、接着剤の透湿度、ガラス転移温度、又は接着強度である、
    請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の物性情報推測方法。
  5. 前記学習済みモデルは、
    前記配合情報から前記物性情報としての透湿度を推測するための第1の学習済みモデルと、
    前記配合情報から前記物性情報としてのガラス転移温度を推測するための第2の学習済みモデルと、
    前記配合情報と前記透湿度及び前記ガラス転移温度の少なくとも一方とから前記物性情報としての接着強度を推測するための第3の学習済みモデルと、を含み
    前記物性情報としての前記接着強度を推測する際に、
    第1の学習済みモデルによって推測された前記透湿度又は第2の学習済みモデルによって推測された前記ガラス転移温度と前記配合情報とを、第3の学習済みモデルへ入力して、入力された前記配合情報に対応する前記接着剤の前記接着強度を推測する、
    請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の物性情報推測方法。
  6. 学習用の接着剤の組成物の配合割合を表す学習用配合情報と該学習用の接着剤の物性情報との組み合わせを表す学習用データに基づいて、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルを生成する、
    処理をコンピュータが実行する物性情報推測モデル生成方法。
  7. 推測対象の接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報を取得する情報取得部と、
    前記情報取得部により取得された前記配合情報を、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルへ入力して、入力された前記配合情報に対応する前記接着剤の物性情報を推測する推測部と、
    を含む物性情報推測装置。
  8. 学習用の接着剤の組成物の配合割合を表す学習用配合情報と該学習用の接着剤の物性情報との組み合わせを表す学習用データに基づいて、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルを生成する学習部
    を含む物性情報推測モデル生成装置。
  9. 推測対象の接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報を、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルへ入力して、入力された前記配合情報に対応する前記接着剤の物性情報を推測する、
    処理をコンピュータに実行させるための物性情報推測プログラム。
  10. 学習用の接着剤の組成物の配合割合を表す学習用配合情報と該学習用の接着剤の物性情報との組み合わせを表す学習用データに基づいて、接着剤の組成物の配合割合を表す配合情報から該接着剤の物性情報を推測するための学習済みモデルを生成する、
    処理をコンピュータに実行させるための物性情報推測モデル生成プログラム。
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