JP2021026107A - 表示装置 - Google Patents

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JP2021026107A
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憲治 竹村
Kenji Takemura
憲治 竹村
和雅 奥村
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和雅 奥村
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【課題】消費電力を抑制しつつ、鮮明な表示と、好適な視認距離の確保とを実現可能な表示装置を提供する。【解決手段】本発明の表示装置1、2は、パネル本体11と、基板13と、無数の発光素子15とを備えている。パネル本体11は、外部に面する第1面11aと、第1面11aの厚さ方向裏側に位置する第2面11bとを有し、高さ方向及び横方向に延びる板状をなす透明樹脂製である。基板13は、第2面11b側に配置されて高さ方向及び横方向に延びる板状をなし、電源及び駆動回路に接続されている。各発光素子15は、第2面11bと基板13との間において高さ方向及び横方向にそれぞれ一定ピクセルピッチP、Qでマトリクス状に設けられ、基板13を通じて発光する。第2面11bは、各発光素子15が発する光が一定の拡散角度でパネル本体11内を拡散するように加工されたレンズ部12c、12dを有している。【選択図】図3

Description

本発明は表示装置に関する。
特許文献1に従来の表示装置の例が開示されている。この表示装置は、透明な保護ケースと、LED基板と、ドライバ基板とからなる。保護ケースは、外部に面する第1面と、第1面の厚さ方向裏側に位置する第2面とを有し、高さ方向及び横方向に延びる板状をなしている。LED基板には、無数のLEDが実装されている。各LEDは、LED基板の第1面側において、高さ方向及び横方向にそれぞれ一定ピクセルピッチでマトリクス状に設けられている。ドライバ基板は、LED基板の第2面側に配置されて高さ方向及び横方向に延びる板状をなしている。ドライバ基板には、無数の配線と、これらの配線と接続されて駆動回路の一部をなすICとが設けられている。ドライバ基板の配線は電源及び他の駆動回路に接続されている。
この表示装置は、各LEDがドライバ基板の配線と接続され、駆動回路の駆動によって選択的に発光して像を現し、種々の表示を行なう。
特開2000−108803号公報の図7
しかし、上記従来の表示装置は、各LEDの外部側に透明な保護ケースが設けられているに過ぎず、各LEDが発する光の拡散角度が適切でない場合がある。すなわち、各LEDが発する光の拡散角度が広すぎる場合には、外部の人がその表示を見る際、各光が互いに干渉して見え、像がぼやけてしまう。この場合には、表示が鮮明とならない。また、各LEDが発する光の拡散角度が狭すぎる場合には、表示は鮮明になるものの、外部の人は特定の視認距離を超えてその表示を見た場合に限って像を確認できることとなってしまう。この場合には、視認距離が大きくなってしまう。
また、表示を鮮明にし、かつ視認距離を好適にするために各LEDに通電する電流値を上げると、消費電力が大きくなってしまう。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、消費電力を抑制しつつ、鮮明な表示と、好適な視認距離の確保とを実現可能な表示装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の表示装置は、外部に面する第1面と、前記第1面の厚さ方向裏側に位置する第2面とを有し、高さ方向及び横方向に延びる板状をなす透明樹脂製のパネル本体と、
前記第2面側に配置されて前記高さ方向及び前記横方向に延びる板状をなし、電源及び駆動回路に接続された基板と、
前記第2面と前記基板との間において前記高さ方向及び前記横方向にそれぞれ一定ピクセルピッチでマトリクス状に設けられ、前記基板を通じて発光する無数の発光素子とを備え、
前記第2面は、各前記発光素子が発する光が一定の拡散角度で前記パネル本体内を拡散するように加工されたレンズ部を有していることを特徴とする。
本発明の表示装置では、各発光素子が発する光がパネル本体のレンズ部によって一定の拡散角度でパネル本体内を拡散する。このため、各発光素子が発する光の拡散角度が適切とされるため、表示が鮮明となり、かつ視認距離をピクセルピッチに応じて好適にすることができる。
また、この表示装置では、表示を鮮明とし、かつ視認距離を好適にするために各発光素子に入力する電流値を上げる必要がない。
したがって、本発明の表示装置によれば、消費電力を抑制しつつ、鮮明な表示と、好適な視認距離の確保とを実現できる。
各発光素子は基板に固定されていることが好ましい。そして、第2面は、基板と当接する基準面と、各発光素子を収納するように基準面から凹設され、各発光素子がレンズ部と対面する凹溝とを有していることが好ましい。この場合、各発光素子が発する光が表示装置外に漏れ難く、安定した輝度を実現することができる。また、この場合、各発光素子がパネル本体と厚さ方向で重複するため、表示装置の薄肉化を実現できる。
基板は透明であることが好ましい。この場合には、本発明の表示装置を建築物や車両の窓等に利用可能となる。
本発明の表示装置は、消費電力を抑制しつつ、鮮明な表示と、好適な視認距離の確保とを実現できる。
図1は、実施例1の表示装置をウィンドウに採用した車両の側面図である。 図2は、実施例1の表示装置の断面図である。 図3は、実施例1の表示装置の拡大断面図である。 図4は、実施例1の表示装置の一部の平面図である。 図5は、実施例1の表示装置に係り、基板の拡大平面図である。 図6は、LEDのサイズと開口率との関係を示すグラフである。 図7は、車両と視認距離とを示す説明図である。 図8は、ピクセルピッチと視認距離との関係を示すグラフである。 図9は、実施例2の表示装置の拡大断面図である。 図10は、比較例の表示装置の拡大断面図である。
以下、本発明を具体化した実施例1、2を図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
図1に示すように、実施例1の表示装置1は、1BOXタイプの車両Cのウィンドウに採用されている。この車両Cは、車体3と、2個のドア5と、2個のスライドドア7とを有している。各ドア5は車体3に水平方向で揺動可能に設けられ、各スライドドア7は車体3に沿って前後にスライドするように設けられている。各スライドドア7にはそれぞれ開口部7aが形成され、車体3の後方にもそれぞれ開口部3aが形成され、これら開口部7a、3aに表示装置1が設けられている。
表示装置1は、図2及び図3に示すように、ウィンドウ本体11と、基板13と、無数の発光体15とを備えている。ウィンドウ本体11は透明なポリカーボネート製である。このウィンドウ本体11は、車両Cの外部に面する第1面11aと、第1面11aの厚さ方向裏側に位置する第2面11bとを有し、高さ方向及び横方向に延びる板状をなしている。ウィンドウ本体11の一部は不透明な樹脂によって形成されていることも可能である。ウィンドウ本体11が本発明のパネル本体に相当する。
基板13は透明なPET(ポリエチレンテレフタレート)製である。基板13は、PET製の他、PC(ポリカーボネート)製、ポリイミド製、PEN(ポリエチレンナフタレート)製等であってもよい。基板13は、ウィンドウ本体11の第2面11bに一体に設けられ、高さ方向及び横方向に延びる板状をなしている。基板13には、図5に示すように、銀、銅又は金からなる幅0.04〜0.5mmの細線からなる電極13a〜13dのパターンが無数に形成されている。電極13a〜13dは図示しない電源と駆動回路とに接続されている。電源としては、車両Cのバッテリが採用されている。
基板13には、図4に示すように、無数の発光体15が実装されている。発光体15が発光素子に相当する。各発光体15は、第2面11bと基板13との間において、高さ方向に一定ピクセルピッチP=1.0mm、横方向に一定ピクセルピッチQ=1.0mmでマトリクス状に設けられている。
各発光体15は、図5に示すように、発光体本体17と、4個の端子19a〜19dとからなる。発光体本体17には、赤色に発色する赤色LED17Rと、緑色に発色する緑色LED17Gと、青色に発色する青色LED17Bとが設けられている。端子19a〜19dは発光体本体17から突出している。端子19aは赤色LED17Rを発光させるための端子であり、端子19bは緑色LED17Gを発光させるための端子であり、端子19cは青色LED17Bを発光させるための端子であり、端子19dはGNDの端子である。
基板13において、電極13aは端子19dと、電極13bは端子19aと、電極13cは端子19cと、電極13dは端子19bと、それぞれボンディングワイヤによって接続されている。このため、各赤色LED17R、緑色LED17G及び青色LED17Bは、駆動回路の駆動によって選択的に発光する。図1では、各発光体15の選択的な発光によって、駐車場を示すPの記号や矢印の像が表示されている。
各発光体15は、発光体本体17及び端子19a〜19dが第2面11b側から外部への透過性を阻害する不透過部15aである。実施例1の発光体15は、不透過部15aが横a=0.5mm、縦b=0.5mmであり、各発光体15の不透過部15aの占有面積は0.25mm2である。また、図4に示すように、第1面11aにおける各発光体15を含む一定面積Sに対し、各不透過部15aの占有面積の合計が占める割合である開口率は、75%である。
図3に示すように、ウィンドウ本体11の第2面11bは、基準面12aと、凹溝12bと、レンズ部12cとを有している。基準面12aは平坦に形成されており、基板13と当接している。凹溝12bは、基板13から突出する各発光体15を収納するように、基準面12aから凹設されている。レンズ部12cは、凹溝12bの底面において発光体15と対面し、中心が発光体15から遠ざかるように半球状に凹んでいる。レンズ部12cは、各発光体15が発する赤色、緑色又は青色の各光を収束させることにより、各光を一定の拡散角度でウィンドウ本体11内に拡散させる。
また、この表示装置1は、基板13が透明であり、しかも電極13a〜13dが目視できない程に細い。特に、この表示装置1は、各発光体15の不透過部15aの占有面積が0.25mm2であり、やはり目視でも気にならない程に小さい。発明者らの確認によれば、不透過部の占有面積が0.25mm2以下であれば、基板13を透明とすることにより、内側から外部への透過性を確保できる。
現状、LEDを含む発光体としては、不透過部のサイズが異なる種々のものが存在する。例えば、不透過部のサイズが横a=0.5mm、縦b=0.5mmの発光体であれば、不透過部の占有面積は0.25mm2であり、不透過部のサイズが横a=0.3mm、縦b=0.5mmの発光体であれば、不透過部の占有面積は0.15mm2である。これらを用いつつ、基板13を透明とすれば、内側から外部への透過性及び外部から内側への透光性を確保できる。
不透過部のサイズが異なる発光体を種々用意し、ピクセルピッチP、Q=1.0mmとした場合の不透過部のサイズ(a(mm)×b(mm))と開口率(%)との関係を求めた。不透過部のサイズが横a=1.0mm、縦b=0.5mmの例が実施例1の発光体15である。不透過部のサイズが横a=1.0mm、縦b=0.5mmの発光体は一般的な市販のものであり、不透過部のサイズが横a=0.3mm、縦b=0.3mmの発光体は希少なものである。結果を図6に示す。発明者らの確認によれば、開口率が75%であれば、十分な視認性を発揮できる。このため、不透過部のサイズが横a=0.3mm、縦b=0.3mmの市販の発光体を用いれば、ピクセルピッチP、Qを大きくしなくても、より小さい開口率を実現し、より優れた視認性を確保できることがわかる。
また、図7に示すように、ピクセルピッチP、Qを種々変え、車両Cから離れて表示装置1を見る人Mがどの程度車両Cから離れれば、その像を確認できるかを確認した。結果を図8に示す。ピクセルピッチP、Qが6mm、11mmである例はともに公知の一般的なデジタルサイネージを示す。ピクセルピッチP、Qが1.0mmである例が実施例1である。発明者らの確認によれば、実施例1の表示装置1では、視認距離が1.2mの近くから視認が可能であり、広い範囲で視認できた。
仮に、不透過部のサイズが横a=0.5mm、縦b=0.5mmの発光体を用いて開口率75%を実現しようとすれば、ピクセルピッチP、Qは1.0mmより広くなる。また、不透過部のサイズが横a=0.3mm、縦b=0.3mmの市販の発光体を用いて開口率75%を実現しようとすれば、ピクセルピッチP、Qは0.6mmより広くなる。このため、ピクセルピッチP、Qが0.6mm以上であれば、表示性能を維持しつつ、内側から外部への透過性を確保できることがわかる。
以上のように、この表示装置1では、各光の拡散角度が適切とされることから、表示が鮮明となり、かつ視認距離をピクセルピッチP、Qに応じて好適にすることができる。
また、この表示装置1では、表示を鮮明とし、かつ視認距離を好適にするために各発光体15に入力する電流値を上げる必要がない。
したがって、実施例1の表示装置1によれば、消費電力を抑制しつつ、鮮明な表示と、好適な視認距離の確保とを実現できる。
また、この表示装置1では、内側から外部への透過性を確保できるとともに、外部から内部への透過性を確保できる。このため、建築物や車両の窓等にこの表示装置1を利用し、表示を行いつつ、内部から外部を見たり、外部から内部に光を取り入れたりすることも可能である。また、この際、ピクセルピッチP、Qを大きくする必要がなく、表示性能も低下させない。
さらに、この表示装置1では、各発光体15が基板13に固定され、ウィンドウ本体11の第2面11bが凹溝12bを有している。このため、各光が表示装置1外に漏れ難く、安定した輝度を実現することができる。また、各発光体15がウィンドウ本体11と厚さ方向で重複するため、表示装置1の薄肉化を実現できている。表示装置1のウィンドウ本体11がポリカーボネート製であるため、車両Cの軽量化をも寄与できる。
(実施例2)
実施例2の表示装置2は、図9に示すように、レンズ部12dは、凹溝12bの底面において発光体15と対面し、中心が発光体15に近づくように半球状に凹んでいる。レンズ部12dは、各発光体15が発する光を発散させることにより、各光を一定の拡散角度でウィンドウ本体11内に拡散させる。
実施例2の表示装置2においても、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
(比較例)
比較例の表示装置は、図10に示すように、ウィンドウ本体11の第2面11bが基準面12aだけである。この場合、この場合、各発光体15が発する光は、基準面12aによって全反射して表示装置外に漏れ難く、安定した輝度を実現し難い。また、表示装置は厚肉化してしまっている。
以上において、本発明を実施例1、2に即して説明したが、本発明は上記実施例1、2に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、上記実施例1、2では、発光素子として、基板13に実装されてLEDが発光する発光体15を採用したが、砲弾型のLEDを発光素子として採用することも可能である。また、有機EL等が発光する発光体を発光素子として採用することも可能である。さらに、発光素子は、赤色LED、緑色LED、青色LED等の単色LEDでもよい。また、内部にICを有し、信号によって発色を変えるタイプの発光素子を採用することも可能である。さらに、透明基板の画素電極として、TFTを有した発光素子を採用してもよい。
また、上記実施例1、2では、表示装置1、2を車両Cのウィンドウに採用したが、建築物等のサイネージに採用してもよい。
本発明は、デジタルサイネージ等に利用可能である。
11a…第1面
11b…第2面
11…パネル本体(ウィンドウ本体)
13…基板
P、Q…ピクセルピッチ
15…発光素子(発光体)
12c、12d…レンズ部
12a…基準面
12b…凹溝

Claims (3)

  1. 外部に面する第1面と、前記第1面の厚さ方向裏側に位置する第2面とを有し、高さ方向及び横方向に延びる板状をなす透明樹脂製のパネル本体と、
    前記第2面側に配置されて前記高さ方向及び前記横方向に延びる板状をなし、電源及び駆動回路に接続された基板と、
    前記第2面と前記基板との間において前記高さ方向及び前記横方向にそれぞれ一定ピクセルピッチでマトリクス状に設けられ、前記基板を通じて発光する無数の発光素子とを備え、
    前記第2面は、各前記発光素子が発する光が一定の拡散角度で前記パネル本体内を拡散するように加工されたレンズ部を有していることを特徴とする表示装置。
  2. 各前記発光素子は前記基板に固定され、
    前記第2面は、前記基板と当接する基準面と、各前記発光素子を収納するように前記基準面から凹設され、各前記発光素子が前記レンズ部と対面する凹溝とを有している請求項1記載の表示装置。
  3. 前記基板は透明である請求項1又は2記載の表示装置。
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