JP2021024003A - 表面処理装置、表面処理装置を使用する際に用いる補助床形成装置及び保護壁形成装置 - Google Patents

表面処理装置、表面処理装置を使用する際に用いる補助床形成装置及び保護壁形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】被処理対象面を効率よく下地処理することの可能な表面処理装置、表面処理装置を使用する際に用いる補助床形成装置及び保護壁形成装置を提供する。【解決手段】被処理対象面に向けて研掃材を噴射する噴射ノズルと、噴射した研掃材を回収する回収口とが内側に配置され、下端開口部が被処理対象面と対向する飛散防止ハウジングと、飛散防止ハウジングを支持する支持装置と、支持装置が装備されている走行装置と、を備え、飛散防止ハウジングは、支持装置を介して、走行装置の外側に隣接して配置されるとともに、飛散防止ハウジングの内方に形成され、前記噴射ノズルが配置された研掃材噴射空間の大きさが、変更自在である。【選択図】図1

Description

本発明は、研掃材を噴射して被処理対象面の下地処理を行うための表面処理装置、表面処理装置を使用する際に用いる補助床形成装置及び保護壁形成装置に関する。
例えば、橋梁の床版取替え工事において、鋼製の主桁上に設けられているコンクリート造の既設床版を撤去し新設床版を設置する場合、ディスクサンダー・グラインダーを用いて、既設床版を撤去したのちの主桁上面に残ったコンクリートかすやアンカー鉄筋、主桁に生じたサビ等を除去する下地処理を行っている。このような動力工具を用いた作業は、多大な手間と時間を要するため、主桁上面の広い範囲を短時間で下地処理するには多くの作業員を動員させる必要があった。
このような中、下地処理作業の効率化を図るべく、ブラスト法によりコンクリートかす、主桁に生じたサビ等を除去する程度の下地処理を広く浅く実施したのち、残ったアンカー鉄筋等を動力工具を用いて除去する方法が検討されている。ブラスト法は、研掃材を高い圧力で対象面に噴射して表面を処理する方法であり、動力工具を用いる作業と比較して省力化を図れるものの、研掃材や剥離されたコンクリートの粉塵等の飛び散りが生じる。このため、一般には、研掃材を噴射する機能と、噴射した研掃材や粉塵を回収する機能とを併せ持った装置を用いて作業を行っている。
例えば、特許文献1には、揺動自在な噴射ノズルから被処理対象面に向け噴射した研掃材と研掃材により被処理対象面から剥離された粉塵の飛散を防止し回収する噴射室が設けられた、ケーシングを備える揺動式サンドブラスト機が開示されている。この揺動式サンドブラスト機のケーシングには、被処理対象面と対向する下端に噴射室開口が形成されているとともに、被処理対象面上を走行する車輪が、この噴射室開口の周囲に設けられたフランジに取り付けられている。
特開平1−301067号公報
特許文献1は、小型および扁平に形成された装置であり、被処理対象面が狭小なエリアに位置する場合には好適な装置である。しかし、噴射室開口と車輪との間に下地処理できない範囲が存在する。
このため、既設床版を撤去したのちの主桁上面のような、帯状の被処理対象面に適用しようとすると、主桁上面の縁部近傍に装置が通過したのちの処理されていない領域が残存することが想定される。また、主桁上面と既設床版の切断面との取り合いに形成される入隅部に対して下地処理を実施しようとすると、噴射室開口の周囲に設けられたフランジや車輪により、噴射室開口を入隅部まで配置できない。すると、いずれの場合にも、他の方法で再度、下地処理する必要が生じるなど作業効率に劣る。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、被処理対象面を効率よく下地処理することの可能な表面処理装置、表面処理装置を使用する際に用いる補助床形成装置及び保護壁形成装置を提供することである。
かかる目的を達成するため、本発明の表面処理装置は、被処理対象面に向けて研掃材を噴射する噴射ノズルと、噴射した前記研掃材を回収する回収口とが内側に配置され、下端開口部が前記被処理対象面と対向する飛散防止ハウジングと、該飛散防止ハウジングを支持する支持装置と、該支持装置が装備されている走行装置と、を備え、前記飛散防止ハウジングは、前記支持装置を介して、前記走行装置の外側に隣接して配置されるとともに、前記飛散防止ハウジングの内方に形成され、前記噴射ノズルを配置された研掃材噴射空間の大きさが、変更自在であることを特徴とする。
また、本発明の表面処理装置は、前記噴射ノズルが、前記走行装置の走行方向に直交する方向に揺動自在に配置され、前記研掃材噴射空間は、前記噴射ノズルの揺動方向に平行な幅が変更自在であることを特徴とする。
本発明の表面処理装置によれば、飛散防止ハウジングに設けた研掃材噴射空間の大きさが変更自在であることから、被処理対象面に対して研掃材の吹付範囲を自在に調整でき、作業性を向上させることが可能となる。
また、飛散防止ハウジングが走行装置の外側に隣接して配置されることから、被処理対象面が入隅部に位置する場合にも、この入隅部に飛散防止ハウジングを近接して配置することができ、走行装置が障害となって下地処理のできない領域が存在することもない。
本発明の表面処理装置は、前記飛散防止ハウジングの内方が、前記研掃材噴射空間と、該研掃材噴射空間を囲う研掃材回収空間とに区画され、該研掃材回収空間は、前記研掃材噴射空間と連通されているとともに、前記回収口が配置されていることを特徴とする。
本発明の表面処理装置によれば、研掃材が噴射される研掃材噴射空間が、研掃材回収空間に囲まれているから、研掃材が飛散防止ハウジングから直接外方に飛散する現象や、被処理対象面に衝突して跳ね返った研掃材や被処理対象面から剥離された粉塵が外方に漏れ出る現象を防止することが可能となる。
また、研掃材回収空間に研掃材の回収口が配置されているから、回収口に回収ホースを介して接続されている集塵機を作動させると、研掃材回収空間に負圧が作用し、研掃材噴射空間との連通部から研掃材回収空間を通って回収口に向かう流路が形成される。これにより、研掃材噴射空間に噴射された研掃材や被処理対象面に衝突した研掃材、及び被処理対象面から剥離された粉塵は、効率よく研掃材回収空間に流入しスムーズに回収口にて吸引回収することが可能となる。
また、本発明の表面処理装置は、前記飛散防止ハウジングが、前記走行装置における走行方向後進側に配置され、前記被処理対象面が、橋梁の主桁上面であることを特徴とする。
本発明の表面処理装置によれば、飛散防止ハウジングの研掃材噴射空間の大きさを主桁の幅に合わせるよう調整し、主桁上面上を走行装置で主桁の軸線方向に走行させることで、一度の走行で主桁上面の下地処理をムラなく実施することができ、作業性が向上するだけでなく、作業時間を大幅に短縮することが可能となる。
本発明の補助床形成装置は、本発明の表面処理装置を使用する際に用いる補助床形成装置であって、前記主桁の上フランジ下面に対して着脱自在に設置される装着具と、該装着具に固定される支持板と、該支持板に設置されて前記上フランジの側面より側方に張り出し、前記飛散防止ハウジングが走行可能な補助床本体と、を備えることを特徴とする。
本発明の補助床形成装置によれば、補助床形成装置を被処理対象面である主桁の両側に設置し、主桁の両側から補助床本体を張り出すと、主桁より大きい幅の飛散防止ハウジングを採用することができる。これにより、研掃材噴射空間の幅を主桁上面の幅に合わせる、もしくはそれより大きく確保することができ、主桁上面全面に対して均一に研掃材を噴射でき、処理残しの発生を防止し均質な処理面を形成することが可能となる。
また、例えば、既設床版を撤去したのちの主桁上面に下地処理を施す場合において、飛散防止ハウジングの下端にキャスターを設けて、このキャスターを補助床本体の床面上で走行させると、補助床本体の床面はおおむね平坦であるから、上下変動を最小限に抑えることができる。これにより、コンクリートかすやアンカー鉄筋、主桁に生じたサビ等が残存している主桁上面を走行する場合と比較して、研掃材噴射空間で噴射された研掃材、及び被処理対象面から剥離された粉塵が、飛散防止ハウジングの下端から外方に漏れる現象の防止効果を高めることが可能となる。
本発明の保護壁形成装置は、本発明の表面処理装置を使用する際に用いる保護壁形成装置あって、前記主桁の上フランジ下面に対して着脱自在に設置される装着具と、該装着具に固定される支持板と、該支持板に設置されて前記上フランジの側面より上方に張り出し、前記飛散防止ハウジングの外側面に当接可能な保護壁本体と、を備えることを特徴とする。
本発明の保護壁形成装置によれば、保護壁形成装置を、被処理対象面である主桁の両側に設置し主桁の両側に配置すると、主桁上面から飛散防止ハウジングが逸脱する事象を防止できる。また、主桁上面で飛散防止ハウジングに上下変動が生じた場合に、研掃材噴射空間で噴射された研掃材、及び被処理対象面から剥離された粉塵が、飛散防止ハウジングの下端から外方に漏れることを確実に防止することが可能となる。
本発明によれば、飛散防止ハウジングに設けた研掃材噴射空間の大きさが変更自在であることから、被処理対象面に対して研掃材の吹付範囲を自在に調整できるだけでなく、主桁上面を被処理対象面とする場合には、補助床形成装置を併せて用いることにより、研掃材噴射空間の幅を主桁上面の幅に合わせて下地処理を実施でき、作業効率が大幅に向上するとともに、被処理対象面に処理残しのない均質な処理面を形成することが可能となる。
本発明の実施の形態における表面処理装置の側面を示す図である 本発明の実施の形態における表面処理装置に設けたブラスト噴射装置及び飛散防止ハウジングの詳細を示す図である。 本発明の実施の形態における表面処理装置の平面を示す図である。 本発明の実施の形態における拡縮自在な飛散防止ハウジングの事例を示す図である(その1)。 本発明の実施の形態における拡縮自在な飛散防止ハウジングの事例を示す図である(その2)。 本発明の実施の形態における研掃材回収空間を有していない飛散防止ハウジングを示す図である。 本発明の実施の形態における主桁の下地処理に採用する表面処理装置と補助床形成装置を示す図である。 本発明の実施の形態における表面処理装置及び補助床形成装置を用いて主桁の下地処理に実施する様子を示す図である。する際の操作方法を示す図である。 本発明の実施の形態における主桁の下地処理に採用する表面処理装置と保護壁形成装置を示す図である。
≪≪表面処理装置≫≫
図1で示すように、被処理対象面Aに配置された表面処理装置1は、ブラスト噴射装置2と、ブラスト噴射装置2を支持する支持装置8と、支持装置8を装備した走行装置11と、を備える。
ブラスト噴射装置2は、研掃材Mを被処理対象面Aに向けて噴射する装置であり、ブラストホース3と、飛散防止ハウジング4と、回収ホース5と、を備えている、ブラストホース3は、圧縮空気とともに搬送される研掃材Mを先端に装着された噴射ノズル31に供給するものであり、噴射ノズル31は、飛散防止ハウジング4内に挿入されている。
また、回収ホース5は、噴射ノズル31から噴射された研掃材M及び研掃材Mにより被処理対象面Aから剥離された粉塵を回収する回収口51を先端に有し、噴射ノズル31と同様に、回収口51が飛散防止ハウジング4内に挿入されている。なお、回収ホース5は集塵機(図示せず)に接続されており、集塵機を作動させることによって被処理対象面Aから剥離された粉塵は、回収口51から吸引回収される。
飛散防止ハウジング4は、図2(a)で示すように、被処理対象面Aと対向する下部に下端開口部45を有する函体であり、立設状に配置される筒状本体41と、筒状本体41の上部開口を塞ぐ天板42と、筒状本体41の下部内周面に設置されたキャスター43と、を備える。
天板42には、略中央部に研掃材供給孔(図示せず)が形成され、噴射ノズル31を下端開口部45に向けた状態でブラストホース3が挿通する。一方、筒状本体41には、適所に形成された研掃材回収孔(図示せず)に回収ホース5が挿通されているとともに、下端部近傍にキャスター43が設置されている。
キャスター43は、筒状本体41の下部内周面に設置された複数のキャスタ収納部411各々の内方に設けられており、飛散防止ハウジング4を、被処理対象面Aとの間に隙間を形成した状態で支持している。しかし、この隙間は、筒状本体41の下端部外周に垂下状態で設置されたシール材44により塞がれており、噴射ノズル31から噴射された研掃材M及び研掃材Mにより被処理対象面Aから剥離された粉塵が漏れ出ることはない。
なお、シール材44は、例えば、ゴムシートやシールブラシ等、筒状本体41の下端部と被処理対象面Aとの隙間を塞ぐことのできる部材であれば、いずれを採用してもよい。また、研掃材Mは、一定の圧力で被処理対象面Aに向けて噴射した際に、被処理対象面Aの下地処理を行える粒状材であれば、アルミナ、鉄、ガーネット、ステンレス等いずれでもよく、本実施の形態では、アルミナを採用している。
飛散防止ハウジング4にはさらに、図2(a)で示すように、筒状本体41と同心状に配置され、かつ筒状本体41より短小な内筒体46が、天板42から垂下状態で設けられている。これにより、飛散防止ハウジング4の内側は、内筒体46の内部空間と外部空間とに区画され、内部空間には研掃材噴射空間47が形成され、外部空間には研掃材回収空間48が形成されている。
そして、研掃材噴射空間47にブラストホース3の噴射ノズル31が配置され、研掃材回収空間48に回収ホース5の回収口51が配置されているから、回収ホース5が接続されている集塵機(図示せず)を作動させると、研掃材回収空間48には負圧が作用する。すると、図2(a)(b)で示すように、筒状本体41より短小な内筒体46の下端部と被処理対象面Aとの間に形成された開口よりなる連通部49から、回収口51に向かう流路が形成される。
この状態で、噴射ノズル31から研掃材Mを噴射すると、被処理対象面Aや内筒体46に衝突した研掃材M、及び被処理対象面Aから剥離された粉塵は、効率よく連通部49から研掃材回収空間48に流入し、スムーズに回収口51に回収される。
このような研掃材回収空間48に作用する負圧は、回収口51に向かう流路が形成されるだけでなく、筒状本体41に設置されたシール材44を被処理対象面Aに押し付ける作用をもたらす。その一方で、噴射ノズル31から噴射される研掃材Mは、研掃材噴射空間47の範囲内で吹き付けられるため、これら研掃材Mが、筒状本体41に設置されたシール材44に直接衝突することもない。
これらの事象が相まって、飛散防止ハウジング4は、研掃材噴射空間47で噴射された研掃材M、及び被処理対象面Aから剥離された粉塵を、外方に漏らすことなく確実に、研掃材回収空間48から回収ホース5を介して集塵機に回収吸引させることが可能となる。
また、飛散防止ハウジング4の上部には、ブラストホース3を立設状態で支持しつつ、噴射ノズル31を飛散防止ハウジング4内で揺動させるためのホース取付け装置6が設置されている。
ホース取付け装置6は、飛散防止ハウジング4の天板42に挿入された状態のブラストホース3を支持する支軸部材61と、支軸部材61に設置される揺動機構支持ベース62とを備えている。支軸部材61は、図2(a)及び図3(a)で示すように、ブラストホース3を鉛直面内の回動が自在な状態で側面から支持する水平支軸611と、水平支軸611の軸受612とにより構成され、軸受612は、飛散防止ハウジング4の天板42上に固定されている。
揺動機構支持ベース62は、図2(a)で示すように、天板42より上方に位置するよう軸受612の上部に設置され、鉛直面内の回動が自在な状態で支持されているブラストホース3を揺動させる揺動機構7を支持している。
揺動機構7は、図2(a)及び図3(a)で示すように、ブラストホース3が揺動する方向であって、飛散防止ハウジング4の側方に張り出して配置されている。そして、ブラストホース3を支持する水平支軸611と平行に配置され、揺動ハンドル71の操作により鉛直方向に回転する揺動軸72と、揺動軸72に一端が固定され、揺動軸72の回転により鉛直面内を回転する棒状のクランク73を有する。
また、クランク73の他端には、揺動アーム75の一方の端部がピンを介して結合されており、揺動アーム75の他方の端部は、ブラストホース3に装着されたホースホルダー74にピンを介して結合されている。また、ホースホルダー74は、図2で示すように、ブラストホース3に対して水平支軸611より上方の高さ位置に設置されている。
これにより、揺動ハンドル71を介して揺動軸72を回転させると、クランク73、揺動アーム75、及びホースホルダー74を介して、ブラストホース3は、水平支軸611を支点とし鉛直方向に揺動する外力が与えられる。すると、ブラストホース3の水平支軸611より下方の高さ位置に設置されている噴射ノズル31も、研掃材噴射空間47内で揺動する。
なお、揺動機構7のクランク73には、揺動アーム75の一方の端部と結合する際に用いるピンの挿通孔(図示せず)が長手方向に複数設けられており、揺動アーム75の一方の端部との結合位置を挿通孔の位置で調整することにより、噴射ノズル31が揺動する際の揺動幅L1が調整可能となっている。しかし、揺動幅L1の調整方法は、これに限定するものではなく、例えば、図2(a)で示すように、揺動機構支持ベース62に対して揺動機構7の高さ位置を調整自在に設置し、この高さ位置を調整することにより、噴射ノズル31が揺動する際の揺動幅L1を調整してもよい。
また、ブラストホース3と、飛散防止ハウジング4の天板42に設けられブラストホース3が挿通する研掃材供給孔は、ブラストホース3が揺動することを考慮し、揺動方向に延びる長穴に形成されている。しかし、研掃材供給孔とブラストホース3との間には、可撓性パッキンや布材等(図示せず)が装着されており、両者の隙間から生じやすい研掃材Mの漏出を抑制している。
上述する構成のブラスト噴射装置2は、飛散防止ハウジング4内の研掃材噴射空間47により規定される吹付範囲に対して、噴射ノズル31を揺動しつつ研掃材Mを被処理対象面Aに向けて噴射し、下地処理を行うことができる。
したがって、研掃材Mの吹付範囲を制御したい場合には、研掃材噴射空間47の大きさを適宜調整すればよい。そこで、本実施の形態では、研掃材噴射空間47の大きさが異なる飛散防止ハウジング4を複数準備し、これを取り替えることにより、下地処理を行う現場の状況に応じて、最適な研掃材Mの吹付範囲を設定することを可能にしている。
特に、研掃材噴射空間47における噴射ノズル31が揺動する方向と平行な幅の大きさを可変させた飛散防止ハウジング4を複数準備し、これに対応させて、揺動機構7により噴射ノズル31の揺動幅L1を調整すると、被処理対象面Aに対して均一に研掃材Mを噴射させることができる。なお、噴射ノズル31が揺動する方向と平行な幅は、噴射ノズル31が揺動する方向に対して完全な平行のみでなく略平行を含むものである。
本実施の形態では、図3(a)(b)で示すように、噴射ノズル31が揺動する方向と平行な幅(図3の縦方向)の大きさが異なる2種類の飛散防止ハウジング4を準備している。このような構成のブラスト噴射装置2は、側方から挟持される態様で支持装置8に対して着脱自在に装着されている。
支持装置8は、図3(a)で示すように、はしご状に形成された支持装置本体9と、支持装置本体9でブラスト噴射装置2を装着する際の装着幅L2を調整する幅調整装置10とを備え、支持装置本体9は、一対の可動部材91と、可動部材91どうしを連結する複数の伸縮シャフト92とにより構成されている。
一対の可動部材91は、それぞれ長尺な角材よりなるとともに水平方向に延在するよう平行に配置され、一端側に装着エリア93が設けられ、他端側に複数の伸縮シャフト92が配置されている。
装着エリア93は、ブラスト噴射装置2を一対の可動部材91各々に対して着脱自在に装着するエリアであり、ブラスト噴射装置2は、噴射ノズル31の揺動幅L1の方向が装着幅L2と平行に配置され、飛散防止ハウジング4の筒状本体41が一対の可動部材91各々に設置される。
したがって、図3(a)(b)で示すように、噴射ノズル31が揺動する方向と平行な幅の大きさを可変させた飛散防止ハウジング4を複数準備した場合には、飛散防止ハウジング4を取り替えるごとに、可動部材91を連結する複数の伸縮シャフト92を適宜伸縮させて装着幅L2を調整する。
複数の伸縮シャフト92は、中空管状の外管921と、外管921の開口両端部各々から出没自在な一対の内ロッド922により、長さを可変自在に形成されている。そして、一対の内ロッド922の突出端部が、それぞれ可動部材91に固着されている。
これにより、一対の可動部材91に対して幅調整装置10を介して、装着エリア93の装着幅L2を縮小するよう外力を作用させると、図3(b)で示すように、伸縮シャフト92は内ロッド922が外管921に入り込んで短小化され、装着幅L2を拡張するよう外力を作用させると、図3(a)で示すように、伸縮シャフト92は内ロッド922が外管921から張り出し長さが長大化される。
幅調整装置10は、図3(a)(b)で示すように、全ネジボルト101と、全ネジボルト101を軸周りに回転させる幅調整ハンドル102と、全ネジボルト101を回転自在に支持する支持架台103とを有する。そして、この支持架台103を、複数の伸縮シャフト92に跨るようにして各々の外管921の上面に固定している。これにより、全ネジボルト101は、水平方向に延在する一対の可動部材91と平行に配置される。なお、幅調整ハンドル102は、全ネジボルト101の一端に装着されている。
また、全ネジボルト101には、ナットを備えた移動体104が装着され、移動体104には、一対の押出しロッド105各々の一方の端部が、回動自在な状態で設置されている。これら一対の押出しロッド105は、それぞれ他方の端部が一対の可動部材91各々に回動自在な状態で設置されている。
これにより、幅調整ハンドル102を介して全ネジボルト101を回転し、一対の押出しロッド105が可動部材91に対して直交する方向に向けて移動体104を移動させると、図3(a)で示すように、装着エリア93の装着幅L2を拡張させることができる。一方、一対の押出しロッド105が可動部材91に対して平行となる方向に向けて移動体104を移動させると、図3(b)で示すように、装着エリア93の装着幅L2を縮小させることができる。
上記のブラスト噴射装置2を装着した支持装置8は、図1で示すように、走行装置11に搭載されている。
走行装置11は、車体111と、走行車輪112とを備え、車体111に押手113が設けられた、いわゆる運搬台車の態様をなしている。以降、走行装置11について、車体111の押手113を利用して押し出す方向を走行方向前進側(図1の左方向)、引き戻す方向を走行方向後進側(図1の右方向)と称す。
走行車輪112には、スプリングを備えた旋回自在な緩衝キャスターを採用し、被処理対象面A上が不陸の状態にあっても衝撃を吸収し、安定した走行が可能となっている。
また、走行車輪112が設置されている車体111には、その上部に支持装置8が設置されており、図1で示すように、装着エリア93を走行装置11の走行方向後進側であって車体111より張り出すように配置している。そして、ブラスト噴射装置2は、噴射ノズル31が揺動する方向を走行装置11の走行方向と直交する方向に向けた状態で、支持装置8を介して車体111に装着される。なお、走行方向と直交する方向は、走行方向に対して完全な直交方向のみでなく略直交する方向を含むものである。
これにより、被処理対象面A上で走行装置11を移動させることにより、噴射ノズル31が揺動する方向(研掃材噴射空間47の幅の大きさ)を施工幅とし、走行装置11を移動させた距離を施工長さとする範囲を、下地処理することが可能となる。
また、ブラスト噴射装置2は、支持装置8を介して走行装置11の外側に隣接して配置されることにより、走行装置11の大きさの影響を受けることなく、研掃材噴射空間47の大きさが異なる様々な形状の飛散防止ハウジング4を、採用することが可能となる。したがって、被処理対象面Aに対して研掃材Mの吹付範囲を自在に調整でき、作業性を向上させることが可能となる。
さらに、図1で示すように、被処理対象面Aが入隅部A1に位置する場合にも、走行装置11を後進させて、この入隅部A1に飛散防止ハウジング4を近接して配置することができ、走行装置11が障害となって下地処理のできない領域が存在することもない。
なお、本実施の形態では、支持装置8の上方に、カウンターウェイト支持台115を介してカウンターウェイト114を設けているが、必ずしも設ける必要はない。
また、本実施の形態では、研掃材噴射空間47の大きさが異なる飛散防止ハウジング4を複数準備し、これを取り替えることにより、下地処理を行う現場の状況に応じて最適な研掃材Mの吹付範囲を設定した。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、飛散防止ハウジング4の外形を拡縮することにより研掃材噴射空間47の大きさを変更可能にしてもよい。
≪拡縮可能な飛散防止ハウジング≫
具体的には、図4(a)で示すように、飛散防止ハウジング4を直方体に形成することとし、不動体13と、一対の移動体14とにより構成する。移動体14は、平面視コの字型の内壁141と、同じく平面視コの字型の外壁142とを有し、両者の間にコの字型の溝が形成されている。また、内壁141は、外壁142と上端高さが等しいものの、下端高さが外壁142より高く形成されている。
一方、不動体13は、天板42と、天板42の長辺側の外縁から垂下する一対の垂れ外壁132と、垂れ外壁132と平行に配置され、天板42から垂下する一対の垂れ内壁131と、を有し、垂れ外壁132と垂れ内壁131との間に溝が形成されている。そして、垂れ内壁131は、下端高さが垂れ外壁132より高く形成されている。
これらは、図4(b)で示すように、一対の移動体14を内壁141どうしが向かい合うように配置した状態で、一対の移動体14の対向する部分を、不動体13の垂れ内壁131と垂れ外壁132の間に収納する。このとき、移動体14の外壁142と不動体13の垂れ外壁132が接するとともに、移動体14の内壁141と不動体13の垂れ内壁131が接するように、垂れ内壁131と垂れ外壁132との配置間隔を調整しておく。
すると、移動体14の内壁141と不動体13の垂れ内壁131とにより内筒体46が形成され、移動体14の外壁と不動体13の垂れ外壁とにより筒状本体41が形成される。これにより、内筒体46の内部空間に研掃材噴射空間47が形成され、外部空間に研掃材回収空間48が形成される。そして、研掃材噴射空間47はその大きさが、一対の移動体14を、互いに接近する方向に移動させることにより縮小し、また、互いに離間する方向に移動させることにより拡大される。なお、一対の移動体14は、平面視で天板42の範囲内で移動させることができる。
このような形状の飛散防止ハウジング4は、図5で示すように、不動体13の垂れ内壁131と垂れ外壁132との間に弾性部材133が介装されているとともに、移動体14の内壁141と外壁142との間にスペーサー143が介装されている。これにより、例えば、一対の移動体14のうちいずれか一方の外壁142から研掃材回収空間48に回収ホース5の回収口51を挿入させ、集塵機を作動させる。
すると、研掃材回収空間48に負圧が作用するから、弾性部材133が介装されている不動体13の垂れ内壁131と垂れ外壁132が互いに接近しあう一方で、移動体14の内壁141と外壁142は、スペーサー143が介装されているため、両者の間に形成されている溝の幅は保持される。
これにより、垂れ内壁131が移動体14の内壁141に押し付けられて、互いの継ぎ目が密閉されるとともに、垂れ外壁132も移動体14の外壁142に押し付けられて、同じく互いの継ぎ目が密閉される。さらに、不動体13の天板42が一対の移動体14における内壁141と外壁142に押し付けられて、これらの当接部も密閉される。
したがって、不動体13と一対の移動体14とを組立てて飛散防止ハウジング4を形成しても、研掃材噴射空間47で噴射された研掃材M、及び被処理対象面Aから剥離された粉塵は、研掃材回収空間48から回収ホース5を介して効率よく集塵機に回収吸引され、外方に漏れることはない。このとき、研掃材噴射空間47に配置される噴射ノズル31は、研掃材噴射空間47が拡縮する方向に揺動する。
このように、研掃材噴射空間47の大きさを変更可能な飛散防止ハウジング4を用いれば、研掃材噴射空間47の大きさが異なる飛散防止ハウジング4を複数準備する手間を省略することが可能となる。その一方で、研掃材噴射空間47の大きさを変更可能な飛散防止ハウジング4を、外形の大きさや形状等を変えて複数準備することにより、様々な環境下にある被処理対象面Aに対して研掃材Mを吹き付ける下地処理が可能となる。
なお、本実施の形態では、飛散防止ハウジング4を直方体に形成したが、その形状はこれに限定されるものではなく、四角錐台等いずれの形状に形成してもよい。
また、本実施の形態では、研掃材噴射空間47の大きさを変更する手段として、研掃材噴射空間47の大きさが異なる複数の飛散防止ハウジング4を準備する場合、及び飛散防止ハウジング4の外形を拡縮する場合を例示したが、研掃材噴射空間47の大きさを変更できる構造を有していれば、上記の方法に何ら限定されるものではない。
さらに、飛散防止ハウジング4は、走行装置11に隣接して配置される態様となれば、必ずしも走行方向後進側ではなくてもよく、例えば走行装置11と併走する位置に配置してもよい。
また、本実施の形態において、飛散防止ハウジング4は、研掃材噴射空間47の大きさを変更可能な場合及び不可の場合のいずれにも、研掃材回収空間48を設けている。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、図6で示すように、内筒体46を省略し、飛散防止ハウジング4に研掃材回収空間48を設けない構成としてもよい。
加えて、走行装置11は自動走行が可能なものでもよく、また、ブラスト噴射装置2を配置する装着エリア93の装着幅L2を調整する幅調整装置10も、幅調整ハンドル102を用いた作業員による手動ではなく、自動化してもよい。さらには、ブラストホース3を揺動する揺動ハンドル71も同様に、作業員による手動ではなく、モーター等を用いて自動化してもよい。また、表面処理装置1により下地処理がなされている被処理対象面Aは、例えば鉄板面や鋼板面、下地処理を要する床面等いずれに採用してもよい。
≪≪表面処理装置を主桁の下地処理に採用する事例≫≫
上記の構成を有する表面処理装置1を、主桁12にI型鋼よりなる鋼桁が採用された橋梁の床版取替え工事における、既設床版撤去後の主桁上面121を下地処理する作業に採用する場合を事例に挙げ、以下にその操作手順を示す。
表面処理装置1の操作手順を説明するに先立ち、表面処理装置1を主桁上面121上で使用する際に用いる補助床形成装置15について説明する。
≪補助床形成装置≫
図7(a)で示すように、主桁12の上フランジ下面には、ウェブを挟んだ両側にそれぞれ補助床形成装置15が設置されている。補助床形成装置15は、主桁12に設置される装着具151と、装着具151に固定された支持板152と、支持板152に設置された補助床本体153と、により構成されている。
補助床本体153は、主桁12の軸線方向に延在する帯状鋼板よりなり、表面処理装置1を用いて主桁上面121を下地処理する際、飛散防止ハウジング4のキャスター43が走行する走行面として機能するとともに、シール材44の当接面として機能する。
なお、補助床本体153を主桁12に設置する際に用いる装着具151及び支持板152は、いずれを採用してもよいが、本実施の形態では、装着具151として、主桁12に対して着脱自在なマグネットを採用している。また、支持板152には、平板が採用されており、装着具151を主桁12の上フランジ下面に設置した際に、主桁の上フランジと平行に配置される。補助床本体153は帯状鋼板の一側面が、この支持板152にボルト結合されることにより、片持ち状態で主桁12の上フランジ側面から外側に張り出すように配置される。
このように、補助床本体153を主桁12の両側から張り出すと、主桁12より大きい幅を有する飛散防止ハウジング4を採用し、そのキャスター43を補助床本体153上に配置して走行させることができる。すると、飛散防止ハウジング4に設けた研掃材噴射空間47の幅を、主桁上面121の幅に合わせる、もしくはそれより大きく確保することができるため、主桁上面121の全面に対して均一に研掃材Mを噴射でき、処理残しの発生を防止し均質な処理面を形成することが可能となる。
また、補助床本体153の床面はおおむね平坦であることから、既設床版を撤去したのちにコンクリートかすやアンカー鉄筋、主桁に生じたサビ等が残存している主桁上面121を走行する場合と比較して飛散防止ハウジング4上下変動が少なく、常時シール材44を補助床本体153の床面に当接させた状態を維持できる。したがって、研掃材噴射空間47で噴射された研掃材M、及び被処理対象面Aから剥離された粉塵が、飛散防止ハウジング4の下端から外方に漏れることがない。
≪表面処理装置の操作手順≫
あらかじめ補助床形成装置15を設置された主桁12上で作業員が、幅調整ハンドル102を介して幅調整装置10を操作して、ブラスト噴射装置2が装着される装着エリア93の装着幅L2を、装着予定の飛散防止ハウジング4の外形幅に合わせる。次に、飛散防止ハウジング4を装着エリア93に配置して、一対の可動部材91に接合する。なお、飛散防止ハウジング4は、あらかじめ研掃材噴射空間47の幅が、主桁上面121のフランジ幅と合致するものを選定しておく。
上記の作業と前後してもしくは同時に、飛散防止ハウジング4に対して、揺動機構7を備えたホース取付け装置6を介してブラストホース3を設置し、噴射ノズル31を研掃材噴射空間47の内方に挿入させる。また、回収ホース5の回収口51を研掃材回収空間48に挿入させて、ブラスト噴射装置2を形成する。
すると、図7(a)で示すように、飛散防止ハウジング4はキャスター43を介して補助床本体153に載置され、研掃材噴射空間47が主桁上面121の全面に対向する。そして、飛散防止ハウジング4の下端部と補助床本体153との間に形成される隙間は、筒状本体41の下端部外周に垂下状態で設置されたシール材44により塞がれる。
なお、走行装置11の走行車輪112は主桁12上を走行するが、前述したように緩衝キャスターを採用することにより、主桁上面121に既設床版を撤去したことにより残ったコンクリートかすやアンカー筋等が存在している場合にも、振動を最小限に抑えて走行させることができる。
上記のとおり設置した表面処理装置1を用いて、既設床版を撤去したのちの主桁上面121に残ったコンクリートかす、主桁12に生じたサビ等を除去する下地処理に係る作業を開始する。
まず、回収ホース5に接続されている集塵機(図示せず)を作動させて、飛散防止ハウジング4の研掃材回収空間48に負圧を生じさせるとともに、シール材44を補助床本体153の床面に押し付ける。次に、ブラスト噴射装置2を作動させつつ作業員が揺動ハンドル71を回転し、噴射ノズル31を主桁12のフランジ幅方向に揺動させながら、飛散防止ハウジング4の研掃材噴射空間47に向けて研掃材Mを噴射させる。このとき、研掃材噴射空間47全体に向けて研掃材Mが噴射されるよう、研掃材噴射空間47の幅の大きさに噴射ノズル31の揺動幅L1を対応させる。
すると、飛散防止ハウジング4における研掃材噴射空間47全体、つまり主桁上面121のフランジ幅方向全面にムラなく研掃材Mが打ち付けられて、主桁上面121に残ったコンクリートや主桁12に生じたサビ等を剥離することができる。研掃材Mにより剥離されたコンクリート及び主桁12に生じたサビ等の粉塵や研掃材Mは、前述したように、内筒体46の下方に形成された連通部49から研掃材回収空間48に流入し、スムーズに回収口51を介して回収ホース5に吸引回収される。
この状態で、図8(a)で示すように、作業員が走行装置11の押手113を介して、表面処理装置1を主桁12の軸方向に押し出す。また、補助床形成装置15は、図7(b)で示すように、表面処理装置1の移動に併せて順次、前進方向に盛り替える。これにより、研掃材噴射空間47の幅、つまり主桁上面121のフランジ幅を施工幅とし、走行装置11が主桁12上を軸方向に移動した距離を施工長さとする範囲を、1度の走行で処理することができ、主桁上面121上を何度も往復する必要が無い。
なお、ブラスト噴射装置2は、走行装置11の走行方向後進側つまり作業者の操作位置側に配置されているため、作業者は、表面処理装置1が通過したのちの主桁上面121について、仕上がりを目視確認しつつ、作業を進めることができる。したがって、主桁上面121上の下地処理が十分でないと判断した場合には、押手113を介して表面処理装置1を後進させることで、下地処理が十分でない部分に向けて再度、研掃材Mを噴射することが可能となる。
このとき、噴射ノズル31は、作業員の手動により揺動機構7を揺動していることから、必要に応じて揺動を停止し、主桁上面121上の所望の位置に向けて集中的に研掃材Mを噴射させてもよい。
また、図8(b)で示すように、主桁上面121にコンクリート床版Fとの段差部が存在している場合には、適宜表面処理装置1を方向転換させる等して、ブラスト噴射装置2をコンクリート床版Fの切断面との取り合いに形成された入隅部A1に対向させる。この後、飛散防止ハウジング4がコンクリート床版Fの切断面に当接するまで表面処理装置1を後進させることにより、入隅部A1の下地処理を行うことが可能となる。
こうして、表面処理装置1を用いて主桁上面121上に残ったコンクリートかすや主桁12に生じたサビ等を除去したのち、アンカー筋の残置が認められる場合には、その部分にディスクサンダー・グラインダーなどの動力工具を用いて、アンカー筋の除去作業を行えば、主桁12の主桁上面121に対する下地処理を、効率よく実施することができる。
なお、主桁12ごとでフランジ幅が異なる場合にはその都度、上述した手順により飛散防止ハウジング4をフランジ幅に対応する研掃材噴射空間47を有するものに変更すればよい。例えば、主桁12の幅が一様ではなく、軸線方向に変化する場合には、あらかじめ主桁12の最大幅より大きい研掃材噴射空間47を有する飛散防止ハウジング4を採用し、これを補助床形成装置15の補助床本体153で走行させることにより、作業途中で飛散防止ハウジング4を変更する必要が無く、作業効率を大幅に向上することが可能となる。
本発明の表面処理装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、飛散防止ハウジング4の内方が研掃材噴射空間47と研掃材回収空間48とに区画されている表面処理装置1を用いて、主桁上面121の下処理を行う場合を事例に挙げた。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、図9(a)で示すように、飛散防止ハウジング4に研掃材回収空間48が設けられていなくてもよい。
この場合には、主桁12に対して補助床形成装置15に代えて保護壁形成装置16を設けるとよい。
≪保護壁形成装置≫
保護壁形成装置16は、図9(a)で示すように、主桁12の上フランジ両側にそれぞれ設置され、主桁12に設置される装着具161と、装着具161に固定された支持板162と、支持板162に設置され、主桁上面121より上方に突出する保護壁本体163と、補強リブ164とにより構成されている。
保護壁本体163は、主桁12の軸線方向に延在する帯状鋼板よりなり、飛散防止ハウジング4のキャスター43が、既設床版を撤去したのちにコンクリートかすやアンカー鉄筋、主桁に生じたサビ等が残存している主桁上面121を走行する際、主桁上面121から逸脱する事象を防止することができる。
これに加えて、筒状本体41の外側面が保護壁本体163に当接する大きさの飛散防止ハウジング4を作用すれば、飛散防止ハウジング4に上下変動が生じた際に、研掃材噴射空間47で噴射された研掃材M、及び被処理対象面Aから剥離された粉塵が、外方に漏れることを防止することが可能となる。
保護壁本体163を主桁12に設置する際に用いる装着具161及び支持板162は、いずれを採用してもよいが、本実施の形態では、補助床形成装置15の装着具151と支持板152と同様に、マグネットと平板を採用している。これにより、保護壁形成装置16は、図9(b)で示すように、補助床形成装置15と同様に、表面処理装置1の移動に併せて順次、前進方向に盛り替えることができる。
そして、支持板162の下面には補強リブ164を設け、この補強リブ164と支持板162に対して接合することにより保護壁本体163は、主桁12のウェブに平行でかつ上フランジ側面に当接するよう配置することができる。
なお、保護壁形成装置16は、飛散防止ハウジング4に研掃材回収空間48を設けない場合だけでなく、研掃材回収空間48を設ける場合も適用が可能である。
1 表面処理装置
2 ブラスト噴射装置
3 ブラストホース
31 噴射ノズル
4 飛散防止ハウジング
41 筒状本体
42 天板
43 キャスター
44 シール材
45 下端開口部
46 内筒体
47 研掃材噴射空間
48 研掃材回収空間
49 連通部
5 回収ホース
6 ホース取付け装置
61 支軸部材
611 水平支軸
612 軸受
62 揺動機構支持ベース
7 揺動機構
71 揺動ハンドル
72 揺動軸
73 クランク
74 ホースホルダー
8 支持装置
9 支持装置本体
91 可動部材
92 伸縮シャフト
921 外管
922 内ロッド
93 装着エリア
10 幅調整装置
101 全ネジボルト
102 幅調整ハンドル
103 支持架台
104 移動体
105 押出しロッド
11 走行装置
111 車体
112 走行車輪
113 押手
114 カウンターウェイト
115 カウンターウェイト支持台
12 主桁
121 主桁上面
122 主桁側面
13 不動体
131 垂れ内壁
132 垂れ外壁
133 弾性部材
14 移動体
141 内壁
142 外壁
143 スペーサー
15 補助床形成装置
151 装着具
152 支持板
153 補助床本体
16 保護壁形成装置
161 装着具
162 支持板
163 保護壁本体
164 補強リブ

F コンクリート床板
M 研掃材

Claims (6)

  1. 被処理対象面に向けて研掃材を噴射する噴射ノズルと、噴射した前記研掃材を回収する回収口とが内側に配置され、下端開口部が前記被処理対象面と対向する飛散防止ハウジングと、
    該飛散防止ハウジングを支持する支持装置と、
    該支持装置が装備されている走行装置と、を備え、
    前記飛散防止ハウジングは、
    前記支持装置を介して、前記走行装置の外側に隣接して配置されるとともに、
    前記飛散防止ハウジングの内方に形成され、前記噴射ノズルが配置された研掃材噴射空間の大きさが、変更自在であることを特徴とする表面処理装置。
  2. 請求項1に記載の表面処理装置において、
    前記噴射ノズルが、前記走行装置の走行方向に直交する方向に揺動自在に配置され、
    前記研掃材噴射空間は、前記噴射ノズルの揺動方向に平行な幅が変更自在であることを特徴とする表面処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の表面処理装置において、
    前記飛散防止ハウジングの内方が、前記研掃材噴射空間と、該研掃材噴射空間を囲う研掃材回収空間とに区画され、
    該研掃材回収空間は、前記研掃材噴射空間と連通されているとともに、前記回収口が配置されていることを特徴とする表面処理装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の表面処理装置において、
    前記飛散防止ハウジングが、前記走行装置における走行方向後進側に配置され、
    前記被処理対象面が、橋梁の主桁上面であることを特徴とする表面処理装置。
  5. 請求項4に記載の表面処理装置を使用する際に用いる補助床形成装置であって、
    前記主桁の上フランジ下面に対して着脱自在に設置される装着具と、
    該装着具に固定される支持板と、
    該支持板に設置されて前記上フランジの側面より側方に張り出し、前記飛散防止ハウジングが走行可能な補助床本体と、
    を備えることを特徴とする補助床形成装置。
  6. 請求項4に記載の表面処理装置を使用する際に用いる保護壁形成装置あって、
    前記主桁の上フランジ下面に対して着脱自在に設置される装着具と、
    該装着具に固定される支持板と、
    該支持板に設置されて前記上フランジの側面より上方に張り出し、前記飛散防止ハウジングの外側面に当接可能な保護壁本体と、
    を備えることを特徴とする保護壁形成装置。
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