JP2021022783A - 制御装置、追尾システム、制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】制御装置の追尾の精度を向上させる。【解決手段】撮像装置の撮像画像を取得する。撮像画像中の被写体の位置及び属性を示す情報を取得する。被写体の位置及び属性から推定される被写体の移動先の位置に応じて、撮像装置の撮像範囲を制御する。【選択図】図6
Description
本発明は、制御装置、追尾システム、制御方法、及びプログラムに関する。
従来、追尾装置として用いられるのはパン駆動、チルト駆動、及びズーム機構を有したビデオカメラなどである。追尾装置として用いられるビデオカメラは、取得した画像から抽出された被写体を常に撮像範囲内に収めるよう各機構を制御するように構成されている。即ち、このようなビデオカメラは、撮像範囲内に被写体を捉え続けるため、被写体の速度と移動方向を算出し、その情報からパン・チルト角、及びズーム倍率の制御を行う。そのような自動追尾装置の一例が、特許文献1に開示されている。
しかしながら、従来技術による追尾装置は、撮像した画像から被写体の速度又はずれ量を算出し、そのような情報に基づいて撮像範囲を決定しているため、被写体が急な加減速を行った場合に、被写体が撮像範囲外に出やすくなってしまうという問題があった。例えば、特許文献1に記載の技術では、画像から算出した速度をもとに被写体の次時刻の位置を推定してパン・チルト角を制御するため、追尾対象が急な加減速を行った場合に予測位置と追尾対象の位置にずれが生じ、良好な追尾ができなくなるという問題がある。
本発明は、制御装置の追尾の精度を向上させることを目的とする。
本発明の目的を達成するために、例えば、一実施形態に係る制御装置は以下の構成を備える。すなわち、撮像装置の撮像範囲を制御する制御装置であって、撮像装置の撮像画像を取得する第1の取得手段と、前記撮像画像中の被写体の位置及び属性を示す情報を取得する第2の取得手段と、前記被写体の位置及び属性から推定される前記被写体の移動先の位置に応じて、前記撮像装置の撮像範囲を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
制御装置の追尾の精度を向上させることができる。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
[実施形態1]
図13は本実施形態に係る撮像システム1300の構成の一例を示すブロック図である。図13に示す撮像システム1300は、自動追尾装置100、ネットワーク1301を介して相互に通信可能な状態で接続されるクライアント装置1302、入力装置1303、及び、表示装置1304から構成されている。自動追尾装置100は、例えば、動画像を撮像および画像処理する監視カメラ又はネットワークカメラであってもよい。
図13は本実施形態に係る撮像システム1300の構成の一例を示すブロック図である。図13に示す撮像システム1300は、自動追尾装置100、ネットワーク1301を介して相互に通信可能な状態で接続されるクライアント装置1302、入力装置1303、及び、表示装置1304から構成されている。自動追尾装置100は、例えば、動画像を撮像および画像処理する監視カメラ又はネットワークカメラであってもよい。
図14は、本実施形態における自動追尾装置100の内部構成の一例を示すブロック図である。光学部1401はフォーカスレンズ、ブレ補正レンズ、絞り、シャッターから構成され被写体の光情報を集光する。撮像素子部1402は、光学部1401にて集光される光情報を電流値へと変換する素子で、カラーフィルタなどと組み合わせることで色情報を取得する。また、すべての画素に対して、任意の露光時間を設定可能な撮像センサーとする。CPU1403は、各構成の処理すべてに関わり、ROM(Read Only Memory)1404や、RAM(Random Access Memory)1405に格納された命令を順次に読み込み、解釈し、その結果に従って処理を実行する。CPU1403は、ROM1404などに記憶された各種プログラムをRAM1405に読み出して実行することにより、本実施形態に係る各処理を実行すると共に、クライアント装置1302との間で各種情報の送受信を制御する。
また、撮像系制御部1406は光学部1401に対して、フォーカスを合わせる、シャッターを開く、絞りを調整するなどのCPU1403から指示された制御を行う。制御部109は、クライアント装置1302からの指示に応じて、自動追尾装置100の撮像範囲を制御するなどの制御を行う。A/D変換部1407は、光学部1401にて検知した被写体の光量をデジタル信号値に変換する。画像処理部1408は上記のデジタル信号の画像データに対して、画像処理を行う。エンコーダ部1409は、画像処理部1408にて処理した画像データをMotion JpegやH.264、H.265などのファイルフォーマットに変換処理を行う。エンコーダ部1409における変換処理により生成された静止画、或いは動画像のデータは、「配信画像」としてネットワーク1301を介してクライアント装置1302に提供される。ネットワークI/F1410は、クライアント装置1302等の外部の装置とのネットワーク1301を介した通信に利用されるインタフェースである。
ネットワーク1301は、自動追尾装置100と、クライアント装置1302を接続するネットワークである。ネットワーク1301は、例えばEthernet(登録商標)等の通信規格を満足する複数のルータ、スイッチ、ケーブル等から構成される。本実施形態では、ネットワーク1301は、自動追尾装置100とクライアント装置1302との間の通信を行うことができるものであればよく、その通信規格、規模、構成を問わない。例えば、ネットワーク1301は、インターネットや有線LAN(Local Area Network)、無線LAN(Wireless LAN)、WAN(Wide Area Network)等により構成されてもよい。
図15は本実施形態に対応するクライアント装置1302の内部構成の一例を示すブロック図である。クライアント装置1302は、CPU1501、主記憶装置1502、補助記憶装置1503、入力I/F1504、出力I/F1505、ネットワークI/F1506を含む。各要素は、システムバスを介して、相互に通信可能に接続されている。クライアント装置1302は、自動追尾装置100の各種設定を行うための設定装置として動作できる。
CPU1501は、クライアント装置1302の動作を制御する。主記憶装置1502は、CPU1501のデータの一時的な記憶場所として機能するRAM等の記憶装置である。補助記憶装置1503は、各種プログラム、各種設定データ等を記憶するHDD、ROM、SSD等の記憶装置である。入力I/F1504は、入力装置1303等からの入力を受付ける際に利用されるインタフェースである。出力I/F1505は、表示装置1304等への情報の出力に利用されるインタフェースである。ネットワークI/F1506は、自動追尾装置100等の外部の装置とのネットワーク1301を介した通信に利用されるインタフェースである。クライアント装置1302は、ネットワークI/F1506を介して、自動追尾装置100から撮像画像又は映像を取得し、格納することができる。そのような場合において、クライアント装置1302は、後述する、実施形態1に係る撮像装置の撮像範囲を制御する制御装置として動作してもよい。クライアント装置1302は、このような画像を格納して提供するサーバとして機能してもよい。また、クライアント装置1302が各種プログラム、各種設定データ等を記憶するのは、補助記憶装置1503に限定されない。例えば、クライアント装置1302は、そのようなデータ等を、ネットワークI/F1506を介してサーバや記憶装置のような外部の格納部(不図示)に記憶していてもよい。
CPU1501は、補助記憶装置1503に記憶された各種プログラムを主記憶装置1502に読み出して実行することにより、本実施形態に係る各処理を実行すると共に、自動追尾装置100との間で各種情報の送受信を制御する。また、入力I/F1504を介して入力装置1303からの入力を受付けると共に、出力I/F1505を介して表示装置1304における画像や各種情報の表示制御を行う。また、クライアント装置1302は、補助記憶装置1503、外部の格納部(不図示)を用いてもよい。
入力装置1303は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン等から構成される入力装置である。表示装置1304は、クライアント装置1302が出力した画像を表示するディスプレイモニタ等の表示装置である。本実施形態では、クライアント装置1302と入力装置1303と表示装置1304とを、各々独立した装置とすることができる。この場合、例えばクライアント装置1302をパーソナルコンピュータ(PC)として構成し、入力装置1303を当該PCに接続されたマウスやキーボード、表示装置1304を当該PCに接続されたディスプレイとすることができる。また、当該構成以外にも、クライアント装置1302と表示装置1304とが一体化されていてもよいし、タッチパネルのように入力装置1303と表示装置1304とが一体化されていてもよい。また、スマートフォンやタブレット端末のようにクライアント装置1302と入力装置1303と表示装置1304とが、一体化されていてもよい。
図1は、実施形態1に係る追尾システムの機能構成の一例を示すブロック図である。この追尾システムは、被写体の自動追尾を行うことができる。追尾システムは、図1に示されるように1つの自動追尾装置100によって構成されていてもよいし、複数の装置が互いに接続された構成を有していてもよい。
自動追尾装置100は、撮像装置と、撮像装置の撮像範囲を制御する制御装置と、を含んでいる。制御装置は、撮像装置が取得した撮像画像に対する映像解析を行うことにより、撮像装置の撮像範囲を制御することができる。また、図1においては、自動追尾装置100が制御装置を含んでいるが、本実施形態に係る追尾システムはこの構成に限定されない。例えば、制御装置は、自動追尾装置100と、USBケーブルのような有線接続、又はネットワークを介した無線の通信によって接続されている、別個の装置であってもよい。例えば、クライアント装置1302が制御装置として動作してもよい。さらには、制御装置の機能が、複数の装置(例えば自動追尾装置100及びクライアント装置1302)に分散されていてもよい。図1の例では、撮像装置は撮像部101を備えている。また、撮像装置は、撮像範囲を制御するための機構として、制御機構102を備えていてもよい。
撮像部101は撮像装置による撮像画像を取得することができ、本実施例では、例えば、追尾対象となる被写体を含む所定のエリアの撮像画像を取得することができる。撮像部101は、例えば、一定の時間間隔で撮像画像を取得することができる。
また、制御機構102は、撮像部101の撮像範囲を制御することができる。制御機構102は、例えば、撮像装置の姿勢(若しくは撮像方向であり、例えばパン及び/又はチルト角)、又はズーム倍率を制御することにより、撮像装置の撮像範囲を制御することができる。図1の例において、制御機構102は、パン・チルト・ズーム操作(以下、PTZ操作と呼ぶ)によって、撮像部101の撮像範囲を制御することができる。PTZ操作とは、水平方向の向き制御であるパニング操作、垂直方向の向き制御であるチルティング操作、及び被写体の拡大縮小を行うズーム操作のいずれか一つ以上を含む操作のことである。このようなPTZ操作は、例えば、ビデオカメラの姿勢を制御する際の構成において広く使われている。このような構成によれば、例えば、上下左右の範囲を柔軟に及び明瞭に映し出すことのできる、監視や防犯などの用途において優れた能力を発揮するビデオカメラを得ることができる。
制御装置は、撮像装置の撮像画像を取得する第1の取得部と、撮像画像中の被写体の位置及び属性を示す情報を取得する第2の取得部と、被写体の位置及び属性から推定される被写体の移動先の位置に応じて撮像装置の撮像範囲を制御する制御部と、を有している。図1の例においては、画像入力部103が第1の取得部に、認識部104、速度算出部105、情報取得部106、及び移動範囲算出部107が第2の取得部に、決定部108及び制御部109が制御部に、それぞれ対応する。
画像入力部103は、撮像部101から撮像画像を取得する。認識部104は、取得した撮像画像から、被写体及びその位置を検出することができる。さらに、認識部104は、検出された被写体の属性を認識することができる。被写体の属性とは、例えば、人間、犬、又は自動車のような、被写体の種別であってもよい。また、被写体の属性とは、被写体の性別又は年齢のような、特定の種別の被写体についての特徴であってもよい。
例えば、認識部104は、連続して取得された複数の撮像画像のそれぞれにおいて被写体を検出することができる。本実施形態において、認識部104は、被写体の位置の検出及びその属性の認識のためにテンプレートマッチング法を用いる。テンプレートマッチング法は公知の技術であるため、それに関する詳細な説明は省略する。
一方で、認識部104が被写体の位置及び属性を示す情報を取得する方法はこれには限定されない。例えば、認識部104は、追跡技術を用いて被写体を検出することができる。追跡技術は、撮像画像内で検出された特定の被写体を、一定の時間間隔で撮像される複数フレームの撮像画像に渡って、見失うことなく追跡するための技術である。
例えば、認識部104は、追尾対象を指定する情報に従って被写体を検出してもよい。一例として、認識部104は、特定の特徴を有する被写体を検出してもよい。具体的には、認識部104は、ある時刻の撮像画像で検出された被写体又はある時刻の撮像画像上でユーザにより指定された被写体と同じ被写体を、後の時刻の撮像画像から検出してもよい。認識部104は、検出した被写体の特徴点を抽出し及びその特徴点から特徴量を算出することができ、こうして算出された特徴量に基づいて、別の撮像画像から被写体を検出してもよい。特徴点の抽出は公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。
被写体の特徴量は、被写体を指定できるものであれば特に限定されない。例えば、被写体の特徴量は被写体の顔から算出される特徴量であってもよい。また例えば、被写体の特徴量は被写体の服装から算出される特徴量であってもよい。さらに、被写体の特徴量は、被写体の特徴点を含む領域を正規化により特徴領域に変換し、及びその特徴領域を照合用データベースと照合することにより算出されてもよい。
また、認識部104は、被写体の特徴点を抽出する場合において、被写体についてTracklet(局所軌跡)特徴量を抽出してもよい。Tracklet特徴量は、被写体上に局所的な点を複数設定し、そのそれぞれの点について複数のフレーム間で比較を行うことにより得られる、軌跡情報の集合である。このような方法によれば、複数の点に対する追跡処理を行うために、例えば被写体が混雑の中で部分的に隠れてしまうような場合でも、ロバストに被写体を検出し及び比較を行うことが可能となる。
また、認識部104は、撮像画像中から追尾対象の被写体領域を抽出することでその被写体の検出を行ってもよい。被写体領域は、被写体を含む領域であれば特に限定されない。例えば、被写体領域は、撮像画像中の被写体の形状に沿った領域であってもよく、又は被写体を囲む矩形の領域であってもよい。また、被写体領域の検出方法は特に限定されない。被写体領域の検出は、例えば、ユーザ入力によって指定されてもよく、予め被写体の特徴を統計的に学習した検出器によって検出されてもよい。また、このように追跡が行われる対象は人には限られない。例えば、犬や鳥のような動物、又は自動車などを対象として追跡が行われてもよい。このような技術によれば、複数の検出候補が混在する場合においても、指定された被写体について、持続的に追尾を行うことができる。
以上のように追跡技術を用いて被写体を検出する構成によれば、追尾対象の被写体と他の被写体が混在する場合、又は被写体が一時的に隠れることがある場合においても、追尾対象の被写体を追尾し続けることが容易になる。このような構成は、例えば、混雑状況下の監視カメラを用いる場合に適用することができる。認識部104は、これらの方法を組み合わせ用いてもよい。
また、認識部104が被写体の属性を認識する方法も、上記の方法には限定されない。例えば、認識部104は、識別器を用いて被写体の属性を認識してもよい。認識部104は、被写体の特徴点を含む部分画像を抽出し、この部分画像をニューラルネットワークのような識別器に入力することにより、被写体の属性を得ることができる。このような特徴量を用いることで、複数の検出対象の中から指定の被写体を認識することが可能となる。さらに、認識部104は、ユーザが入力する被写体の属性を示す情報に基づいて、被写体の属性を認識してもよい。このように、認識部104は、撮像画像中の被写体の属性を自動的に検出し、又は、被写体の属性を示すユーザ入力を取得することができる。
図1に示すように、速度算出部105、情報取得部106、及び移動範囲算出部107が、被写体の属性から推定される、被写体の位置からの被写体の移動範囲を示す情報を取得してもよい。このような情報は、制御部109が撮像部101の撮像範囲を制御する際に参照することができる。
例えば、情報取得部106は、認識部104によって認識された属性を持つ被写体について予測される動きを示す情報(以下、動き予測情報)を取得することができる。動き予測情報は、その属性を持つ被写体が取り得る最大の移動速度、加速度、又は移動方向などの、移動に関する情報を含んでいてもよい。ここで、移動方向は、向きや姿勢のような現在の被写体の状態に基づく、現在の被写体が取り得る動きの方向であってよい。また、移動方向は範囲として表すことができる。具体例としては、移動方向は、現在の移動方向から−30°〜30°の範囲内であってもよいし、360°であってもよい。
現在の動き予測情報の取得方法は特に制限されない。例えば、制御装置が、被写体の属性に対応する動き予測情報を格納する格納部(不図示)をさらに備えていてもよい。情報取得部106は、このような格納部から動き予測情報を取得することができる。また、情報取得部106は、ユーザ入力に基づいて被写体の動き予測情報を取得してもよい。
また、速度算出部105は、被写体の動きを示す動き情報を取得することができる。例えば、速度算出部105は、撮像部101で取得された複数の撮像画像から、各撮像画像で検出された被写体の位置に基づいて、画像間の被写体の移動量及び移動方向を算出することができる。また、速度算出部105は、移動量及びフレームレートに基づいて被写体の移動速度を算出することができる。このような移動量に基づいて被写体の動き情報を算出することができる。速度算出部105は、動き情報としては、例えば、被写体の現在の移動速度及び移動方向を取得してもよい。
移動範囲算出部107は、情報取得部106が取得した被写体の動き予測情報、及び速度算出部105が取得した被写体の動き情報から、被写体の位置からの被写体の移動範囲を算出することができる。例えば、移動範囲算出部107は、次に撮像する際に、認識部104によって検出された現在の位置から被写体が移動しうる最大の移動先(最大移動先)の位置を境界として有する範囲を、被写体について推定される移動範囲として決定することができる。また、例えば、移動範囲算出部107は、そのような最大移動先の位置を中心として任意の範囲を設定し、その範囲を含むような境界を有する範囲を、被写体について推定される移動範囲として決定することができる。
決定部108は、認識部104が取得した被写体の現在の位置及び属性を示す情報から推定される被写体の移動先の位置に応じて、撮像部101の撮像範囲を制御する。また、決定部108は、被写体の現在の位置及び属性に加えて、速度算出部105が取得した被写体の動きにさらに基づいて推定される被写体の移動先の位置に応じて、撮像部101の撮像範囲を制御してもよい。
図1の例において、決定部108は、被写体の属性から推定された、被写体の位置からの被写体の移動範囲を示す情報を、移動範囲算出部107から取得することができる。この場合、決定部108は、移動範囲算出部107が算出した移動範囲をすべて含む撮像範囲を決定することができる。この場合、制御部109は、決定された撮像範囲の撮像を行うように制御機構102を制御することによって、撮像部101の撮像範囲を制御してもよい。決定部108による撮像範囲の決定並びに制御部109及び制御機構102による撮像範囲の制御は上記の例には限定されない。
例えば、決定部108は、移動範囲算出部107によって算出された被写体の移動範囲を含む、より広い領域を撮像範囲として取ることができるように画角を決定してもよい。具体例として、決定部108は、移動範囲算出部107によって算出された被写体の各最大移動先の位置を中心とした任意の範囲を含む領域を撮像範囲として取ることができるように画角を決定することができる。また例えば、決定部108は、被写体の移動に応じて、撮像部101が撮像する必要がなくなった領域を適宜撮像範囲から除くように、つまり被写体の移動範囲を含まない領域を撮像範囲から除くように画角を決定してもよい。このように、決定部108は、被写体の移動範囲の大きさに応じて、撮像部101のズーム倍率を制御してもよい。画角は、例えば、決定部108が決定する撮像範囲に基づいて、撮像装置のズーム倍率を制御することによって調整される。
このような構成によれば、撮像部101が被写体を一度撮像しまた次に撮像するまでの間に、被写体の移動方向又は速度が変化した場合でも、被写体を撮像範囲外に見失うことなく撮像ができるように、制御装置が撮像部101の撮像範囲を制御することができる。したがって、被写体を見失う可能性を低減しながら、撮像部101のズーム倍率を上げたり、撮像部101の撮像フレームレートを下げたりすることが容易となる。
なお、決定部108は、撮像部101の姿勢(例えばパン及び/又はチルト角)、又はズーム倍率の少なくとも一つの変化にさらに基づいて、撮像部101の撮像範囲を制御してもよい。例えば、速度算出部105は、制御機構102によるPTZ制御などによる撮像部101の姿勢の動きに応じて生じる、撮像画像中の被写体の位置のずれを修正することを伴って、被写体の動き情報を算出してもよい。例えば、速度算出部105は、被写体の動き情報を算出する際に、2つの時刻において撮像部101が撮像した撮像画像に基づいて検出された被写体の移動量を、この2つの時刻の間での撮像部101の姿勢の変化量を用いて補正することができる。
また、撮像途中に被写体の属性が変化した場合において、認識部104は、認識する属性を新規に更新し、そのような属性に基づいて上述の処理が行われる。つまり、例えば、被写体である人が徒歩から自転車に切り替えたような場合においては、被写体について推定される移動範囲が人のものから自転車のものへと切り替えられ、そのような移動範囲から再度上述のように撮像部101の撮像範囲が制御される。
以下では図2を参照して、本実施形態に係る制御装置が行う制御方法の流れを説明する。図2は一実施形態に係る制御を行うための処理手順の一例を示すフローチャートである。本実施形態において、制御装置は、追尾対象となる被写体が次の撮像時までに移動しうる最大移動先の位置を境界として有する範囲を算出し、その範囲を撮像できるよう撮像範囲の制御を行う。制御装置は、撮像部101による撮像画像のそれぞれに対して繰り返し以下の処理を行うことができる。
ステップS201で認識部104は、撮像部101から取得した撮像画像から、追尾対象となる被写体を検出しその現在の位置を認識する。認識部104は、例えば、撮像画像内の複数の対象から、被写体となる対象を検出し、その位置を認識することができる。ステップS202で認識部104は、ステップS201と同様にして、被写体の属性を認識して記憶する。
ステップS203では情報取得部106が、撮像画像から、ステップS202で記憶された被写体の属性についての動き予測情報を取得する。情報取得部106が動き予測情報を取得する際、その取得先は特に限定されるものではなく、追尾装置内の格納部であってもよく、追尾装置外の格納部であってもよく、又はユーザ入力であってもよい。例えば、図4の例では、情報取得部106は、認識部104で認識された被写体の属性について、その属性ごとの最高速度、最大加速度、及び移動方向を、制御装置内の格納部から、並びに外部から通信を介して、又はユーザ入力を参照して取得している。この例では、情報取得部106は、被写体の種別が車であった場合に、被写体の前後90°の範囲を、被写体の移動方向として取得する。被写体の前後90°の範囲とは、被写体の現在の移動方向を中心(0°)とする±45°の範囲、及びその反対方向を中心とする±45°の範囲である。
ステップS204では、速度算出部105が、撮像部101から入力された現在の画像と過去の画像内の被写体の位置から、被写体の現在の動き情報を算出し記憶する。図3の例では、過去フレームF(t−1)及び現在フレームFtの各撮像画像中の被写体の位置T(t−1)とTtとを比較することで、その差分量から、速度算出部105が、その間における被写体の移動方向及び現在速度vを算出している。
ステップS205では、移動範囲算出部107が、ステップS203で取得された被写体の動き予測情報とステップS204で記憶された被写体の現在の動き情報から、次に撮像部101が画像を取得するまでの被写体の現在の位置からの移動範囲を算出する。例えば、図5の例では、移動範囲算出部107は、被写体の現在の位置Tt、現在速度v、移動方向、及び動き予測情報を用いることにより、次に撮像部101が画像を取得するまでの被写体の現在の位置からの移動範囲を算出することができる。移動範囲算出部107は、現在の位置から被写体がある方向に移動した際の最大移動先の位置を、複数の移動方向のそれぞれについて算出することができる。図5の例においては、そのまま現在の進行方向へと最大の加速で、及び被写体が取り得る最大の移動速度の範囲で移動した場合の最大移動先の位置をTmax1とする。また、移動範囲算出部107は、別の移動方向へと、被写体が最大の加速で、及び最大の移動速度の範囲で移動した場合の最大移動先の位置を算出することができる。図5の例では、被写体がとりうる移動方向のうち3つの移動方向のそれぞれについての、被写体の最大移動先がそれぞれTmax2、Tmax3、及びTmax4となっている。
ステップS206で、決定部108は、ステップS205で算出された被写体の移動範囲が、現在の撮像範囲内に収まっているか否かを判定する。つまり、撮像装置の画角又は姿勢(パン及び/又はチルト角)を変更する必要がないかどうかが判定される。被写体の移動範囲が現在の撮像範囲内に収まっている場合は、決定部108は、現在の撮像範囲を、ステップS208で用いる撮像範囲として決定し、ステップS208に進む。このような場合において、決定部108は、撮像部101のズーム倍率を制御することにより、現在の撮像範囲から、被写体の移動範囲ではない領域を取り除くように、撮像範囲を決定してもよい。被写体の移動範囲が現在の撮像範囲内に収まっていない場合はステップS207に進む。
被写体の移動範囲が現在の撮像範囲内に収まっていない場合であるステップS207においては、決定部108が、被写体の移動範囲がすべて撮像できるような撮像範囲を決定する。図6は、決定部108が被写体の移動範囲をすべて含むような撮像範囲を決定する第1の例を示す。図6の例では、図5の例のように算出された最大移動先の位置Tmax1〜4をすべて含むような領域N1が、被写体の移動範囲として設定されている。この場合、決定部108は、その領域N1をすべて含むように、撮像範囲を決定する。
ステップS208では、制御部109が、決定部108が決定した撮像範囲を撮像できるように制御機構102を制御する。制御部109は、例えば、制御機構102による撮像装置の姿勢(パン及び/又はチルト角)、又はズーム倍率の少なくとも一つを制御することによって、撮像範囲を制御してもよい。
図7は、決定部108が被写体の移動範囲をすべて含むような撮像範囲を決定する第2の例を示す。ステップS205において移動範囲算出部107は、最大移動先の位置Tmax1〜4それぞれを中心とする所定の大きさの範囲Out1〜4を設定する。次いで、移動範囲算出部107は、N1に加えてOut1〜4を含む、すなわち図6の領域N1よりも拡大された領域N2を設定することができる。このようにして、移動範囲算出部107は、被写体の移動範囲を含む領域N2を設定してもよい。ここで、移動範囲算出部107は、上述の領域N1又はOut1〜4以外の領域を適宜除外するように領域N2を設定してもよい。
この場合、ステップS206において決定部108は、こうして決定された領域N2が、現在の撮像部の撮像範囲内に収まっているか否かを判定することができる。また、ステップS207において決定部108は、この領域N2をすべて含むように、撮像範囲を決定することができる。このような方法によっても、被写体の移動範囲を含むように撮像部の撮像範囲を制御することができる。このような構成によれば、被写体が最大移動先の位置Tmax1〜4にいる場合であっても、被写体を中心とした画像を切り出して出力することができる。
決定される撮像範囲及び制御される撮像範囲はこのような例には限られない。また、これらの例においては被写体は人間であるが、被写体は特に限定されず、例えば被写体は、上述のように犬や鳥のような動物、又は自動車のような乗物であってもよい。つまり、例えば、動物園において、不規則な運動を行う動物の追尾を行うために、このような制御装置が用いられてもよい。
本実施形態によれば、被写体の位置及び属性を認識し、現在の位置及び属性から推定される被写体の移動先の位置に基づいて決定された撮像範囲に応じて制御機構102を制御することで、より被写体を撮像範囲外に見失いにくい追尾装置を得ることができる。特に、一実施形態においては、被写体の現在の位置及び属性に基づいて取得された被写体の動き情報及び動き予測情報から、被写体の取り得る最大移動先の位置を算出することができる。そのような最大移動先の位置から、制御装置は、被写体の移動する範囲すべてを含む撮像範囲を決定する。そして、制御装置は、その撮像範囲に応じて撮像装置の姿勢(若しくは撮像方向であり、例えばパン及び/又はチルト角)、及び/又は画角(例えばズーム倍率)を制御することができる。このような構成によれば、被写体がどのような動きを取った場合にも被写体を撮像範囲の内に収めることがより容易となる。
[実施形態2]
図8は実施形態2に係る追尾システムのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図8に示す追尾システムは、撮像装置800及び制御装置810を備えている。しかしながら、実施形態2に示す追尾システムが、実施形態1と同様に1つの追尾装置により実現されてもよい。
図8は実施形態2に係る追尾システムのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図8に示す追尾システムは、撮像装置800及び制御装置810を備えている。しかしながら、実施形態2に示す追尾システムが、実施形態1と同様に1つの追尾装置により実現されてもよい。
図8において、実施形態1と同様の構成には同じ参照符号が付されており、重複する説明は省略される。実施形態2に係る追尾システムは、撮像装置800が通信部803を有し、制御装置810が補正部815を有することを除き、実施形態1に係る追尾システムと同様である。
本実施形態において、通信部803は、撮像部101が取得した撮像画像を、制御装置810へと配信する。
補正部815は、被写体の動き予測情報を補正する。上述のように、動き予測情報は、格納部(不図示)に格納されていてもよい。本実施形態において、補正部815は、撮像画像から検出された被写体の位置が、推定された被写体の移動範囲から外れていることに応じて、格納部(不図示)に格納されている被写体の動き予測情報を補正することができる。
例えば、補正部815は、過去に移動範囲算出部107が算出した被写体の移動範囲に、認識部104によって検出された現在の被写体の位置が含まれるかどうかを判定することができる。現在の被写体の位置が、過去に算出された被写体の移動範囲の外に存在する場合、補正部815は、被写体の動き予測情報に対する補正値を生成し、その補正値に基づいて、格納部に格納されている被写体の動き予測情報を補正してもよい。例えば、移動範囲算出部107が補正後の被写体の動き予測情報及び過去の被写体の位置に基づいて算出する移動範囲が、現在の被写体の位置を含むように、被写体の最大加速度又は移動方向のような動き予測情報が補正されてもよい。具体例として、補正部815は、過去の被写体の位置から現在の被写体の位置へと向かう方向が含まれるように、動き予測情報が示す移動方向に対する補正値を算出することができる。また、補正部815は、過去の被写体の位置からこの方向へと向かう最大移動先の位置が、現在の被写体の位置に一致するか又はこれを越えるように、動き予測情報が示す最大の加速度又は移動速度に対する補正値を算出することができる。
この場合、移動範囲算出部107は、後に得られた撮像画像に基づく被写体の移動範囲を、補正部815による補正後の動き予測情報を用いて推定することができる。
本実施形態によれば、被写体が、被写体の動き予測情報に基づいて算出された移動範囲の外に移動した場合に、そのような移動先の位置が移動範囲に含まれるよう動き予測情報を補正することで、以降の制御装置による被写体の追尾精度を向上させることができる。
以下では図9を参照して、本実施形態に係る制御装置が行う制御方法の流れを説明する。図9は一実施形態に係る制御を行うための処理手順の一例を示すフローチャートである。制御装置は、撮像部101による撮像画像のそれぞれに対して繰り返し以下の処理を行うことができる。ステップS301〜S304は、実施形態1のステップS201〜S204と同様に行われる。ただし、ステップS303において、情報取得部106は、補正部815による補正が行われている場合には、補正後の動き予測情報を取得する。
ステップS305では、補正部815は、過去に算出された被写体の移動範囲情報を取得する。この移動範囲情報は、過去の画像及び被写体の動き予測情報に基づいて、移動範囲算出部107が算出したものである。次いで、そのような移動範囲内に、現在の画像内の被写体の位置が収まっているか否かが判定される。つまり、被写体の動き予測情報に基づいて過去に行われた移動範囲の推定が正しいか否かが判定される。現在の画像内の被写体の位置が移動範囲内に収まっているならステップS307に進み、そうでない場合はステップS306に進む。
ステップS306では、補正部815が、被写体の動き予測情報の補正値を、算出及び保存する。この補正値は、ステップS304での過去の被写体の位置、及びその補正値による補正後の動き予測情報から算出される、現在の位置への方向への過去の位置からの被写体の最大移動先の位置が、実際の現在の被写体の位置と一致するように算出されてもよい。図10の例では、補正部815が、現在被写体が存在する位置T(t+1)と、実施形態1のステップS206に従う方法で算出された最大移動先の位置の内で、過去の被写体の位置から実際に被写体が移動した位置への方向上にある位置と、を比較する。次いで、補正部815は、過去に被写体が存在していた位置Tt及び補正後の被写体の動き予測情報から算出される最大移動先の位置が現在のT(t+1)の位置となるよう、被写体の動き予測情報に対する補正値を算出する。例えば、補正部815は、被写体が最高速度v1を超える速度v2で動いていた場合に、格納部に格納されている被写体の最高速度v1を、補正値を用いて補正することで最高速度をv2へと更新することができる。
ステップS307では、補正後の被写体の動き予測情報と、ステップS304で算出した被写体の動き情報と、を使用することにより、次に撮像する際に被写体が移動しうる最大移動先の位置が算出される。次いで、ステップS308では、ステップS307で算出された推定範囲が、現在の撮像部の撮像範囲内に収まっているか否かが判定される。推定範囲が現在の撮像範囲内に収まっている場合は、決定部108は、現在の撮像範囲を、ステップS208で用いる撮像範囲として決定し、ステップS310に進む。そうでない場合はステップS309に進む。
最大移動先の位置が現在の撮像範囲外に出ている場合であるステップS309においては、ステップS207と同様に、決定部108が撮像範囲を決定し、ステップS310に進む。ステップS310では、S208と同様に、制御部109が制御機構102を制御することにより撮像範囲が制限される。
本実施形態によれば、制御装置が、被写体の移動先の位置が、被写体の動き予測情報に基づいて推定される被写体の移動範囲から外れた際に、その情報を補正しながら撮像範囲を決定する。こうして、より被写体を撮像範囲外に見失いにくい追尾装置を得ることができる。つまり、被写体の動き予測情報を補正しながらその推定の移動範囲を算出し、そのような範囲に基づいて撮像範囲を決定することで、被写体がどのような動きを取った場合にも被写体を撮像範囲の内に収めることが容易になる。
[実施形態3]
実施形態3に係る制御装置は、撮像範囲中に設定された選択領域を考慮して、撮像範囲を制御することができる。本実施形態に係る制御装置は、指定部(不図示)を有することを除き、図1に示す実施形態1と同様であり、重複する説明は省略する。
実施形態3に係る制御装置は、撮像範囲中に設定された選択領域を考慮して、撮像範囲を制御することができる。本実施形態に係る制御装置は、指定部(不図示)を有することを除き、図1に示す実施形態1と同様であり、重複する説明は省略する。
指定部は、ユーザ操作により、制御装置が撮像範囲を制御する場合に撮像部101が撮像可能な範囲中に、任意の選択領域の座標を指定することができる。選択領域は、制御装置が選択的に追尾を実施したい領域であってもよい。
この場合、指定部は、さらに、推定された被写体の移動範囲が、予め選択された選択領域と重複しているか否かを判定することができる。そして、制御部109は、推定された被写体の移動範囲が選択領域と重複していないと判定されたことに応じて、撮像部101の撮像範囲が第1の撮像範囲となるように制御することができる。また、制御部109は、推定された被写体の移動範囲が選択領域と重複していると判定されたことに応じて、撮像部101の撮像範囲が第2の撮像範囲となるように制御することができる。ここで、第2の撮像範囲は、推定された被写体の移動範囲と選択領域との重複領域を含み、及び第1の撮像範囲よりも狭くなるように設定することができる。
例えば、決定部108は、移動範囲算出部107で算出された推定範囲に含まれる領域であって、選択領域と重複する領域をすべて有するような範囲を、撮像範囲として決定してもよい。また、例えば、決定部108は、そのような重複する領域のみを撮像範囲として決定してもよい。
制御部109は、決定部108が決定した撮像範囲を撮像できるよう制御機構102を制御する。例えば、制御機構102が、撮像装置の姿勢、又はズーム倍率の少なくとも一つを制御することによって、撮像範囲が制御されてもよい。
なお、指定部は、任意の選択領域を、撮像画像上の座標により指定してもよい。この場合、指定部は、制御機構102によるPTZ制御などによる撮像部101の姿勢又はズーム倍率の動きに基づいて、撮像画像中に指定された選択領域の座標に補正を行ってもよい。つまり、例えば、撮像画像中に指定される選択領域の座標が、PTZ操作による撮像範囲の制御が行われた前後において、選択領域の空間の座標が等しくなるように、撮像範囲の制御後における撮像画像中に指定された選択領域の座標を補正することができる。また、選択領域は、撮像範囲と同様に、撮像装置の姿勢及び画角により指定されてもよい。さらに、後述するように、選択領域は撮像される空間の座標(世界座標系)により指定されてもよい。
以下では図11を参照して、本実施形態に係る制御装置が行う制御方法の流れを説明する。図11は本実施形態に係る制御を行うための処理手順の一例を示すフローチャートである。ステップS201〜S208は、実施形態1と同様に行うことができる。
ステップS401で決定部108は、被写体の移動範囲が、指定部で指定された領域の少なくとも一部を含んでいるか否かを判定する。被写体の移動範囲が指定された領域の少なくとも一部を含んでいる場合はステップS402に進み、そうでない場合はステップS207に進む。
ステップS402で決定部108は、被写体の移動範囲と指定部で指定された領域との重複領域に基づいて、撮像範囲を決定する。決定部108は、この重複領域がすべて撮像されるように撮像範囲を決定することができる。具体的な決定方法は、ステップS207と同様である。このような構成により、撮像範囲から、選択領域と一致しない部分を除外することができる。
図12は、指定部が選択領域を指定した場合における撮像範囲決定の方法の例を示す。図12では、制御機構102を制御することにより撮像部が撮像可能である全範囲A1に対し、任意に指定される選択領域A2が指定されている。移動範囲算出部107で算出された最大移動先の位置Tmax1〜4をすべて含む領域N1について、選択領域A2内に含まれるTmax1、Tmax2のみを領域内に含むように領域N3が設定され、決定部108によって領域N3が撮像範囲として決定される。このような構成によれば、被写体が選択領域A2に移動した場合に、上述の領域N3を撮像範囲として用いることで、推定された移動範囲すべてを含む領域N1を撮像範囲とする場合と比較して、撮像部が被写体をより大きく撮像範囲内に撮像することが可能となる。
本実施形態によれば、追尾する被写体が選択領域に移動しうるか否かを判断することで、被写体が選択領域へと移動した場合において、被写体を明瞭な画像で撮像することができる。
[実施形態4]
実施形態4に係る制御装置は、被写体の現在の位置を検出し、その位置からの移動範囲を取得することで、その移動範囲に基づいて撮像範囲を制御することができる。本実施形態に係る制御装置は、速度算出部105及び移動範囲算出部107を有さないことを除き、図1に示す実施形態1と同様であり、重複する説明は省略する。
実施形態4に係る制御装置は、被写体の現在の位置を検出し、その位置からの移動範囲を取得することで、その移動範囲に基づいて撮像範囲を制御することができる。本実施形態に係る制御装置は、速度算出部105及び移動範囲算出部107を有さないことを除き、図1に示す実施形態1と同様であり、重複する説明は省略する。
認識部104は、撮像部101が取得した撮像画像から、被写体及びその位置を検出することができる。次いで、情報取得部106は、その位置の被写体が取り得る移動範囲を示す情報を取得する。例えば、情報取得部106は、次に撮像する際に、認識部104によって検出された現在の位置から被写体が移動しうる最大移動先の位置を境界として有する範囲を、被写体について推定される移動範囲として取得することができる。そのような位置の被写体が取り得る移動範囲は、追尾装置内部若しくは外部の格納部から取得されてもよく、又はユーザ入力から取得されてもよい。決定部108は、取得された情報に応じて、被写体の移動範囲をすべて含む撮像範囲を決定することができる。
制御部109は、決定された撮像範囲で撮像を行うように制御機構102を制御することによって、撮像部101の撮像範囲を制御してもよい。決定部108による撮像範囲の決定並びに制御部109及び制御機構102による撮像範囲の制御は上記の例には限定されない。例えば、決定部108は、移動範囲算出部107によって算出された被写体の最大移動先の位置に基づいて、その各位置を中心とした任意の範囲を含む領域を撮像できるように撮像範囲を決定してもよい。また、決定部108は、被写体の位置から推定される被写体の移動範囲に応じて、撮像部101のズーム倍率を制御してもよい。
本実施形態によれば、被写体の位置からその移動範囲を推定し、そのような移動範囲を撮像範囲として決定できる追尾装置を得ることができる。このような構成によれば、他の実施形態のように被写体の属性を認識する必要がない状況、例えば監視カメラなど被写体が人間であると限定している状況において、属性の認識工程を省略しながらも、様々な方向に移動する被写体を高精度に追尾することができる。
[変形例]
本発明における実施形態において、制御機構102は、撮像装置のPTZ制御を行うことに加えて、又はPTZ制御の代わりに、撮像装置の位置制御を行ってもよい。撮像装置の位置制御として、例えば、トラック操作又はドリー操作のような移動撮影技術を用いることができる。トラック操作とは、撮像装置の位置を変化させることにより被写体の動きに追随して撮像範囲を制御する操作である。トラック操作は、例えば、撮像装置に、撮像装置のレンズと水平又は垂直な位置の変化を加えてもよい。ドリー操作とは、撮被写体と撮像装置との距離を変化させることにより撮像範囲を制御する操作である。ドリー操作は、例えば、撮像装置と被写体を近づけてもよく、撮像装置と被写体を遠ざけてもよい。制御機構102は、例えばドローン、台車、又は自動車のような、可動性の装置に撮像装置を搭載することにより、撮像装置の位置の制御を行ってもよい。このような構成によれば、例えばスポーツシーンのように、長距離を移動する被写体で、及び動きに急な変化が発生しうる被写体を追尾して撮像するような際に活用することが可能であるビデオカメラを得ることができる。
本発明における実施形態において、制御機構102は、撮像装置のPTZ制御を行うことに加えて、又はPTZ制御の代わりに、撮像装置の位置制御を行ってもよい。撮像装置の位置制御として、例えば、トラック操作又はドリー操作のような移動撮影技術を用いることができる。トラック操作とは、撮像装置の位置を変化させることにより被写体の動きに追随して撮像範囲を制御する操作である。トラック操作は、例えば、撮像装置に、撮像装置のレンズと水平又は垂直な位置の変化を加えてもよい。ドリー操作とは、撮被写体と撮像装置との距離を変化させることにより撮像範囲を制御する操作である。ドリー操作は、例えば、撮像装置と被写体を近づけてもよく、撮像装置と被写体を遠ざけてもよい。制御機構102は、例えばドローン、台車、又は自動車のような、可動性の装置に撮像装置を搭載することにより、撮像装置の位置の制御を行ってもよい。このような構成によれば、例えばスポーツシーンのように、長距離を移動する被写体で、及び動きに急な変化が発生しうる被写体を追尾して撮像するような際に活用することが可能であるビデオカメラを得ることができる。
そのような撮像装置の位置の制御が行われる場合においては、撮像画像上での被写体の位置、上述の移動範囲、又は上述の選択領域が、撮像装置の位置に応じて変化する。そこで、自動追尾装置100は、ある撮像画像上で検出された被写体の位置又は移動範囲を、撮像装置の移動量に応じて、別の撮像画像上での被写体の位置又は移動範囲に変換することができる。同様に、自動追尾装置100は、ある撮像画像上で設定された選択範囲を、別の撮像画像上での選択範囲に変換することができる。別の方法として、被写体の位置、移動範囲、又は選択範囲は、空間座標(世界座標系)で指定されてもよい。この場合も、自動追尾装置100は、空間座標を撮像画像上の座標に変換することができる。具体的には、自動追尾装置100は、例えば外部パラメータを用いた演算を行うことにより、これらの変換を行うことができる。外部パラメータは、空間座標にかけ合わせることで、空間座標を撮像画像上の座標に変換することのできる、行列パラメータであってもよい。外部パラメータは、撮像装置の位置、姿勢、及びズーム倍率を示す情報に基づいて算出することができる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100:自動追尾装置、101:撮像部、102:制御機構、103:画像入力部、104:認識部、105:速度算出部、106:情報取得部、107:移動範囲算出部、108:決定部、109:制御部
Claims (19)
- 撮像装置の撮像範囲を制御する制御装置であって、
前記撮像装置の撮像画像を取得する第1の取得手段と、
前記撮像画像中の被写体の位置及び属性を示す情報を取得する第2の取得手段と、
前記被写体の位置及び属性から推定される前記被写体の移動先の位置に応じて、前記撮像装置の撮像範囲を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする制御装置。 - 前記制御手段は、前記撮像装置の位置、姿勢、又はズーム倍率の少なくとも一つを制御することにより、前記撮像装置の撮像範囲を制御することを特徴とする、請求項1に記載の制御装置。
- 前記制御手段は、前記被写体の属性に基づく、前記被写体の位置からの前記被写体の移動範囲を推定する情報を取得し、前記移動範囲を含むように前記撮像装置の撮像範囲を制御することを特徴とする、請求項1又は2に記載の制御装置。
- 前記制御手段は、前記被写体の移動範囲の大きさに応じて、前記撮像装置のズーム倍率を制御することを特徴とする、請求項3に記載の制御装置。
- 前記推定された前記被写体の移動範囲が、予め選択された選択領域と重複しているか否かを判定する判定手段をさらに備え、
前記制御手段は、
前記推定された前記被写体の移動範囲が前記選択領域と重複していないと判定されたことに応じて、前記撮像装置の撮像範囲が第1の撮像範囲となるように制御し、
前記推定された前記被写体の移動範囲が前記選択領域と重複していると判定されたことに応じて、前記撮像装置の撮像範囲が、前記推定された前記被写体の移動範囲と前記選択領域との重複領域を含み及び前記第1の撮像範囲よりも狭い第2の撮像範囲となるように制御することを特徴とする、請求項3又は4に記載の制御装置。 - 前記被写体の属性に対応する、前記被写体について予測される動きを示す情報を格納する格納手段をさらに備え、
前記第2の取得手段は、前記被写体について予測される動きを示す情報を用いて、前記被写体の位置からの前記被写体の移動範囲を推定することを特徴とする、請求項3乃至5の何れか一項に記載の制御装置。 - 前記撮像画像から検出された前記被写体の移動先の位置が、前記推定された前記被写体の移動範囲から外れていることに応じて、前記格納手段に格納されている前記被写体について予測される動きを示す情報を補正する補正手段をさらに備えることを特徴とする、請求項6に記載の制御装置。
- 前記被写体の動きを示す動き情報を取得する第3の取得手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記被写体の位置、属性、及び動きから推定される前記被写体の移動先の位置に応じて、前記撮像装置の撮像範囲を制御することを特徴とする、請求項1乃至7の何れか一項に記載の制御装置。 - 前記被写体の動きは、前記被写体の移動方向及び移動速度を含むことを特徴とする、請求項8に記載の制御装置。
- 前記第3の取得手段は、複数の前記撮像画像から前記被写体の動きを検出することを特徴とする、請求項8又は9に記載の制御装置。
- 前記制御手段は、前記撮像装置の位置、姿勢、又はズーム倍率の少なくとも一つの変化にさらに基づいて、前記撮像装置の撮像範囲を制御することを特徴とする、請求項10に記載の制御装置。
- 前記第2の取得手段は、前記撮像画像中の前記被写体の属性を自動的に検出し、又は、前記被写体の属性を示すユーザ入力を取得することを特徴とする、請求項1乃至11の何れか一項に記載の制御装置。
- 撮像装置の撮像範囲を制御する制御装置であって、
前記撮像装置の撮像画像を取得する第1の取得手段と、
前記撮像画像中の被写体の位置を示す情報と、前記被写体について推定される、前記被写体の位置からの前記被写体の移動範囲を示す情報と、を取得する第2の取得手段と、
前記被写体の移動範囲を含むように前記撮像装置の撮像範囲を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする、制御装置。 - 前記第2の取得手段は、予め決定されている前記被写体の移動範囲を示す情報を取得し、又は、前記被写体の移動範囲を示すユーザ入力を取得することを特徴とする、請求項13に記載の制御装置。
- 前記制御手段は、前記被写体の移動範囲の大きさに応じて、前記撮像装置のズーム倍率を制御することを特徴とする、請求項13又は14に記載の制御装置。
- 撮像画像を撮像して配信する撮像装置と、
前記撮像装置の撮像範囲を制御する、請求項1乃至15の何れか一項に記載の制御装置と、
を備えることを特徴とする追尾システム。 - 撮像装置の撮像範囲を制御する制御装置が行う制御方法であって、
前記撮像装置の撮像画像を取得する工程と、
前記撮像画像中の被写体の位置及び属性を示す情報を取得する工程と、
前記被写体の位置及び属性から推定される前記被写体の移動先の位置に応じて、前記撮像装置の撮像範囲を制御する工程と、
を備えることを特徴とする制御方法。 - 撮像装置の撮像範囲を制御する制御装置が行う制御方法であって、
前記撮像装置の撮像画像を取得する工程と、
前記撮像画像中の被写体の位置を示す情報と、前記被写体について推定される、前記被写体の位置からの前記被写体の移動範囲を示す情報と、を取得する工程と、
前記被写体の移動範囲を含むように前記撮像装置の撮像範囲を制御する工程と、
を備えることを特徴とする制御方法。 - コンピュータを、請求項1乃至15の何れか一項に記載の制御装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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