JP2021021505A - 温度管理の方法、システム、プログラム、および機器 - Google Patents

温度管理の方法、システム、プログラム、および機器 Download PDF

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Abstract

【課題】被調理物を冷却する際に、被調理物の表面温度情報を用いて被調理物に非接触で温度管理を実現出来る温度管理方法を提供する。【解決手段】被調理物(F)を冷却する工程と、前記被調理物から冷却中または冷却後の表面温度情報(Qf)を取得する工程と、前記表面温度情報により前記被調理物の内部温度を推定する工程とを含む。さらに、前記被調理物の内部温度に関係付けられた比較情報(Qref)と前記被調理物の前記表面温度情報とを対比することにより、前記被調理物の前記内部温度を推定する工程を含む。【選択図】図1

Description

本発明はたとえば、ブラストチラーで冷却される被調理物の内部温度などを管理する温度管理技術に関する。
被調理物による食中毒の防止には、その温度管理が不可欠である。一般大衆に被調理物を提供する飲食店では衛生管理の徹底が不可欠である。学校給食などを提供する大量調理施設では、HACCP(hazard analysis and critical control point)の実施が義務付けられている。
被調理物の温度管理に関し、被調理物の加熱調理後、90分以内に内部温度(中心温度)を3℃以下に冷却するブラストチラーによる冷却保存が普及している(たとえば、特許文献1、2)。
特開平11−166781号公報 特開2014−196889号公報
ところで、ブラストチラーでは被調理物の内部温度を計測するための芯温計が搭載されている。この芯温計は、被調理物に計測子を差し込んで内部温度を計測し、その計測値を調理者や管理者が確認している。斯かる温度計測では、厚みのある被調理物に比較し、比較的薄い被調理物には計測子が差し込み難く、内部温度の計測が厄介であり、不十分になるという側面がある。
しかしながら、被調理物の冷却保存では凍結による食味低下を防止するため、冷却温度は0度以下にできないという制約がある。流動性のある被調理物としてたとえば、カレーなど、粘度の高い被調理物ではホテルパンに投入してブラストチラーで冷却している。この場合、ブラストチラーで処理可能なホテルパンの枚数や、ホテルパンの一枚当たりに何リットルの被調理物が投入できるか、被調理物の内部温度を所定時間内に所定温度以下に到達させることができるかなどの温度管理が実施されている。
芯温計による温度計測は、被調理物に計測子を差し込むなど、接触計測が一般的であり、作業者が温度計測のために被調理物に接触するという課題がある。
発明者は、被調理物の冷却保存に関し、冷却中または冷却後、被調理物に現れる表面温度がその内部温度に依存して変化しているとの知見を得た。
そこで、本発明の目的は、上記課題および上記知見に基づき、被調理物の表面温度情報を用いて被調理物に非接触で温度管理を実現することにある。
上記目的を達成するため、本発明の温度管理方法の一側面によれば、被調理物を冷却する工程と、前記被調理物から冷却中または冷却後の表面温度情報を取得する工程と、前記表面温度情報により前記被調理物の内部温度を推定する工程とを含む。
この温度管理方法において、さらに、前記被調理物の内部温度情報に関係付けられた比較情報と前記被調理物の前記表面温度情報とを対比することにより、前記被調理物の内部温度を推定する工程を含んでよい。
この温度管理方法において、さらに、前記被調理物と同一属性の比較被調理物を冷却する工程と、冷却中または冷却後の前記比較被調理物の内部温度に関係付けられた比較情報を生成する工程とを含んでよい。
この温度管理方法において、さらに、冷却中または冷却後の前記被調理物の赤外線検出により、前記表面温度情報を生成する工程を含んでよい。
この温度管理方法において、さらに、冷却中または冷却後の前記比較被調理物の赤外線検出により、前記比較情報を生成する工程を含んでよい。
この温度管理方法において、冷却庫内で冷却される前記被調理物の冷却庫内の位置情報を取得する工程と、前記位置情報に関係付けて前記被調理物の内部温度情報を提示する工程とを含んでよい。
この温度管理方法において、さらに、前記内部温度情報、冷却時間情報または冷却温度情報の何れかまたは2以上を含む提示情報を生成する工程と、前記提示情報を提示する工程とを含んでよい。
上記目的を達成するため、本発明の温度管理システムの一側面によれば、被調理物を冷却する冷却庫と、前記被調理物から冷却中または冷却後の表面温度情報を取得する表面温度取得部と、前記表面温度情報により前記被調理物の内部温度を推定する処理部とを含む。
この温度管理システムにおいて、さらに、前記処理部は、前記被調理物の内部温度情報に関係付けられた比較情報と前記被調理物の前記表面温度情報とを対比することにより、前記被調理物の内部温度を推定してよい。
この温度管理システムにおいて、さらに、前記被調理物と同一属性の比較被調理物を冷却する冷却庫と、冷却中または冷却後の前記比較被調理物の内部温度情報に関係付けられた比較情報を生成する処理部とを含んでよい。
この温度管理システムにおいて、さらに、前記表面温度取得部は、冷却中または冷却後の前記被調理物の赤外線検出により、前記表面温度情報を生成してよい。
この温度管理システムにおいて、さらに、前記表面温度取得部は、冷却中または冷却後の前記比較被調理物の赤外線検出により、前記比較情報を生成してよい。
この温度管理システムにおいて、さらに、冷却庫内で冷却される前記被調理物の冷却庫内の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記位置情報に関係付けて前記被調理物の内部温度情報を提示する情報提示部とを備えてよい。
この温度管理システムにおいて、さらに、前記内部温度情報、冷却時間情報または冷却温度情報の何れかまたは2以上を含む提示情報を生成する提示情報生成部と、前記提示情報を提示する情報提示部とを備えてよい。
上記目的を達成するため、本発明のプログラムの一側面によれば、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、被調理物を冷却するための冷却制御情報を生成する機能と、前記被調理物から冷却中または冷却後の表面温度情報を取得する機能と、前記表面温度情報により前記被調理物の内部温度を推定する機能とを前記コンピュータに実現させる。
このプログラムにおいて、さらに、前記被調理物の内部温度情報に関係付けられた比較情報と前記被調理物の前記表面温度情報とを対比することにより、前記被調理物の内部温度を推定する機能を前記コンピュータに実現させてよい。
このプログラムにおいて、さらに、前記被調理物と同一属性の比較被調理物を冷却する機能と、冷却中または冷却後の前記比較被調理物の内部温度情報に関係付けられた比較情報を生成する機能とを前記コンピュータに実現させてよい。
このプログラムにおいて、さらに、冷却中または冷却後の前記被調理物の赤外線検出により、前記表面温度情報を生成する機能を前記コンピュータに実現させてよい。
このプログラムにおいて、さらに、冷却中または冷却後の前記比較被調理物の赤外線検出により、前記比較情報を生成する機能を前記コンピュータに実現させてよい。
このプログラムにおいて、冷却庫内で冷却される前記被調理物の冷却庫内の位置情報を取得する機能と、前記位置情報に関係付けて前記被調理物の内部温度情報を提示する機能とを前記コンピュータに実現させてよい。
このプログラムにおいて、さらに、前記内部温度情報、冷却時間情報または冷却温度情報の何れかまたは2以上を含む提示情報を生成する機能と、前記提示情報を提示する機能とを前記コンピュータに実現させてよい。
上記目的を達成するため、本発明の冷却機器の一側面によれば、被調理物を冷却する冷却庫と、前記被調理物から冷却中または冷却後の表面温度情報を取得する表面温度取得部と、前記表面温度情報により前記被調理物の内部温度を推定する処理部とを備える。
この冷却機器において、さらに、前記処理部は、前記被調理物の内部温度情報に関係付けられた比較情報と前記被調理物の前記表面温度情報とを対比することにより、前記被調理物の内部温度を推定してよい。
この冷却機器において、さらに、前記被調理物と同一属性の比較被調理物を冷却する冷却庫と、冷却中または冷却後の前記比較被調理物の内部温度情報に関係付けられた比較情報を生成する処理部とを備えてよい。
この冷却機器において、さらに、前記表面温度取得部は、冷却中または冷却後の前記被調理物の赤外線検出により、前記表面温度情報を生成してよい。
この冷却機器において、さらに、前記表面温度取得部は、冷却中または冷却後の前記比較被調理物の赤外線検出により、前記比較情報を生成してよい。
この冷却機器において、さらに、冷却庫内で冷却される前記被調理物の冷却庫内の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記位置情報に関係付けて前記被調理物の内部温度情報を提示する情報提示部とを備えてよい。
この冷却機器において、さらに、前記内部温度情報、冷却時間情報または冷却温度情報の何れかまたは2以上を含む提示情報を生成する提示情報生成部と、前記提示情報を提示する情報提示部とを備えてよい。
本発明によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 冷却保存される被調理物の表面温度情報により非接触で被調理物の内部温度を推定することができる。
(2) 被調理物の温度管理を非接触で実現でき、温度計測による被調理物の劣化を防止できるなど、被調理物の衛生管理を高めることができる。
(3) 被調理物の表面温度情報により被調理物の冷却の良否判定を迅速化でき、被調理物の安全性が高めることができる。
(4) 被調理物の内部温度の計測に要していた人的な負荷を軽減できる。
第1の実施の形態に係る、被調理物の温度管理工程を示すフローチャートである。 比較情報の生成工程を示すフローチャートである。 温度管理システムを示す図である。 冷却情報ファイルの一例を示す図である。 温度管理システムによる比較情報の生成動作を示す図である。 比較情報ファイルの一例を示す図である。 比較被調理物から取得した比較情報を示す図である。 比較情報を用いた被調理物の内部温度の推定処理を示す図である。 第2の実施の形態に係る冷却庫を示す図である。 冷却情報ファイルの一例を示す図である。 第3の実施の形態に係る温度管理システムを示す図である。 温度管理ファイルを示す図である。 被調理物の内部温度、冷却庫の庫内温度の推移を示す図である。 他の被調理物の内部温度、冷却庫の庫内温度の推移を示す図である。 情報提示の一例を示す図である。 比較情報の生成シーケンスを示す図である。 被調理物の内部温度の推定シーケンスを示す図である。 第4の実施の形態に係る冷却機器を示す図である。
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係る、被調理物Fの温度管理工程を示している。図1に示す温度管理工程は一例であり、斯かる工程に本発明が限定されるものではない。
この温度管理工程には被調理物Fの冷却(S101)、被調理物Fの表面温度情報Qfの取得(S102)、表面温度情報Qfと比較情報Qrefの対比判断(S103)、被調理物Fの内部温度Tiの推定(S104)、内部温度Tiを含む温度情報の提示(S105)が含まれる。
被調理物Fの冷却(S101): 冷却保存のため、被調理物Fが冷却される。被調理物Fには、調理前の食材、加熱調理された調理品などが含まれる。被調理物Fはたとえば、加熱調理された後、ブラストチラーなどの冷却手段により、加熱温度から冷却保存温度までに所定時間で冷却される。
表面温度情報Qfの取得(S102): 被調理物Fの表面温度情報Qfはたとえば、赤外線カメラなどの撮影手段により取得する。この表面温度情報Qfにはたとえば、赤外線カメラ8により被調理物Fから取得した温度情報であり、この温度情報には被調理物Fの輪郭情報に包囲された輪郭内の表面温度を表す情報が含まれる。
表面温度情報Qfと比較情報Qrefの対比判断(S103): 被調理物Fの表面温度情報Qfと比較情報Qrefを対比し、被調理物Fの内部温度Tiを推定するために比較情報Qrefと表面温度情報Qfを比較する。比較情報Qrefは、冷却中または冷却後の比較被調理物Frによる内部温度Tiと関係付けられた表面温度情報Qrである。
被調理物Fの内部温度Tiの推定(S104): 被調理物Fの表面温度情報Qfと比較情報Qrefの対比により、表面温度情報Qfが比較情報Qrefと同一またはほぼ同一となったとき、比較情報Qrefに関係付けられた温度情報を以て被調理物Fの内部温度Tiを推定することができる。
内部温度Tiを含む温度情報の提示(S105): 被調理物Fの内部温度Ti、冷却温度などの温度情報を取得し、これを提示情報として提示する。
<比較情報Qrefの生成>
この比較情報Qrefの生成には、図2に示すように、比較被調理物Frの特定(S201)、比較被調理物Frの冷却(S202)、内部温度Tirの計測(S203)、表面温度情報Qrの取得(S204)、比較情報Qrefの生成(S205)、比較情報ファイル30(図6)の作成(S206)が含まれる。
比較被調理物Frの特定(S201): 比較被調理物Frは、被調理物Fの内部温度Tiを推定するための規準となる被調理物であり、内部温度Tiの推定対象である被調理物Fと同一属性の被調理物から選択される。
比較被調理物Frの冷却(S202): 比較被調理物Frは被調理物Fと同様にたとえば、加熱調理された後、ブラストチラーなどの冷却保存手段により、加熱温度から冷却保存温度までに所定時間で冷却される。
内部温度Tirの計測(S203): 比較被調理物Frの冷却中または冷却後の内部温度Tirを計測する。この計測にはたとえば、ブラストチラーなどの冷却保存手段に搭載された芯温計などの温度計測手段を用いればよい。
表面温度情報Qrの取得(S204): 比較被調理物Frの冷却中または冷却後の表面温度情報Qrを取得し、内部温度Tirと関係付けて保存する。この表面温度情報Qrを被調理物Fと同様に、たとえば、赤外線カメラ8により比較被調理物Frから取得した温度情報であり、この温度情報には比較被調理物Frの輪郭情報に包囲された輪郭内の表面温度を表す情報が含まれる。
比較情報Qrefの生成(S205): 比較情報Qrefは、被調理物Fの内部温度Tiを推定するための規準情報である。この比較情報Qrefは、比較被調理物Frの内部温度Tirに関係付けられた表面温度情報Qrである。
比較情報ファイル30(図6)の作成(S206): 比較情報Qrefを格納する比較情報ファイル30として、比較被調理物Frの内部温度Tiに関係付けられた表面温度情報Qrが格納される。
<被調理物Fの冷却および表面温度情報の取得>
図3は、被調理物Fの冷却および表面温度情報の取得の一例を示している。被調理物Fはたとえば、温度管理システム2の冷却庫4により冷却される。冷却庫4は、被調理物Fまたは比較被調理物Frを冷却する冷却部の一例である。冷却中、被調理物Fは容器6に装填されて冷却庫4に収容されている。冷却中または冷却後の被調理物Fは赤外線カメラ8により撮影し、この赤外線撮影により、冷却中または冷却後の表面温度情報Qfを取得する。この表面温度情報Qfは処理部10に取り込まれて記憶部12に格納され、冷却情報ファイル14で書き込まれる。
<被調理物Fの表面温度情報と内部温度の関係>
冷却庫4で被調理物Fを冷却すれば、被調理物Fの表面部から内部に向かって温度が低下する冷却状況を呈する。この冷却状況は赤外線カメラ8(図3)で取得される赤外線映像で観測することができる。被調理物Fの内部温度Tiの推移は被調理物Fの表面部の外観状況として現れるから、この外観状況を表す赤外線映像から内部温度Tiを推測することが可能である。
そして、比較被調理物Frの内部温度Tirを観測し、この観測値と表面温度情報Qfを対比すれば、内部温度Tirに関係付けられた表面温度情報Qrを取得することができる。この表面温度情報Qrと被調理物Fの表面温度情報Qfを対比すれば、被調理物Fの内部温度Tiを推測することができる。
<冷却情報ファイル14>
図4は、冷却情報ファイル14の一例を示している。この冷却情報ファイル14には被調理物Fごとに表面温度情報Qfおよび内部温度Tiが格納される。この冷却情報ファイル14には被調理物部16、表面温度情報部18、内部温度情報部20、冷却時間情報部22、庫内温度情報部24が設定されている。被調理物部16には被調理物Fを識別する識別情報が格納される。表面温度情報部18には被調理物Fの赤外線カメラ画像により取得した表面温度情報Qfが格納される。
内部温度情報部20には表面温度情報Qfから推定された内部温度Tiを表す温度情報が格納される。冷却時間情報部22には、被調理物Fの冷却時間を表す時間情報が格納される。庫内温度情報部24には被調理物Fの冷却中の庫内温度を表す温度情報が格納される。
<比較被調理物Frの冷却および比較情報Qrefの生成>
図5は、比較情報Qrefを生成する場合の温度管理システム2を示している。
被調理物Fと同一属性に係る比較被調理物Frは被調理物Fと同様に温度管理システム2の冷却庫4により冷却される。冷却中、比較被調理物Frは容器6に装填されて冷却庫4に収容される。冷却中または冷却後の比較被調理物Frは赤外線カメラ8により撮影し、この赤外線撮影により、冷却中または冷却後の表面温度情報Qrを取得する。
この比較被調理物Frには芯温計26の計測子28を差し込み、その内部温度Tirを計測する。
表面温度情報Qrは内部温度Tirに関係付け、比較情報Qrefを生成する。この比較情報Qrefは処理部10に取り込まれて記憶部12に格納され、比較情報ファイル30に書き込まれる。
<比較情報ファイル30>
図6は、比較情報ファイル30の一例を示している。この比較情報ファイル30には比較被調理物Frごとに比較情報として表面温度情報Qrおよび内部温度Tirが格納される。この比較情報ファイル30には比較被調理物部32、比較情報部34、冷却時間情報部36、庫内温度情報部38が設定されている。
比較被調理物部32には比較被調理物Frを識別する識別情報が格納される。比較情報部34には内部温度Tiに関係付けられた比較情報Qrefが格納される。この比較情報部34には、表面温度情報部34−1および内部温度情報部34−2が設定される。表面温度情報部34−1には赤外線カメラ8による撮影画像から取得した表面温度情報Qrが格納される。
内部温度情報部34−2には比較被調理物Frから芯温計26で計測した内部温度Tirを表す温度情報が格納される。冷却時間情報部36には、比較被調理物Frの冷却時間を表す時間情報が格納される。庫内温度情報部38には比較被調理物Frの冷却中の庫内温度を表す温度情報が格納される。
<比較情報Qref>
図7は、比較情報Qrefを示している。この比較情報Qrefは、比較被調理物Frの内部温度Tirに関係付けられた表面温度情報Qrで構成される。
被調理物Fと同一属性の比較被調理物Frは、冷却庫4(図5)で被調理物Fと同様に冷却される。冷却中の内部温度Tirは、芯温計26で計測され、冷却時間の経過に応じて低下している。
この内部温度Tirの各計測時点で、赤外線カメラ8で比較被調理物Frを撮影すれば、比較被調理物Frの表面温度情報Qrが得られる。この例では、
時点t1 : 内部温度Tir−1、表面温度情報Qr−1
・・・・・・
時点tn−2: 内部温度Tir−n−2、表面温度情報Qr−n−2
時点tn−1: 内部温度Tir−n−1、表面温度情報Qr−n−1
時点tn : 内部温度Tir−n、表面温度情報Qr−n
が得られている。表面温度情報Qr−1、・・・、Qr−n−2、Qr−n−1、Qr−nは、内部温度Tir−1、・・・、Tir−n−2、Tir−n−1、Tir−nに関係付けられている。つまり、表面温度情報Qr−1、・・・、Qr−n−2、Qr−n−1、Qr−nは内部温度Tir−1、・・・、Tir−n−2、Tir−n−1、Tir−nに関係付けられた比較情報Qrefを構成する。
<被調理物Fの内部温度Tiの推定>
図8は、被調理物Fの内部温度Tiの推定処理を示している。図8のAは比較被調理物Frから取得した内部温度Tirに関係付けられた比較情報Qrefを示している。この比較情報Qrefは、図7と同一であるので、その説明を割愛する。
図8のBは、比較情報Qrefと被調理物Fの表面温度情報Qfとの対比を示している。
図8のCは、被調理物Fの冷却中の表面温度情報Qfの推移を示している。つまり、既述の内部温度Tirの各計測時点で、赤外線カメラ8で被調理物Fを撮影し、被調理物Fの表面温度情報Qfを取得する。この例では、
時点t1 : 被調理物Fの表面温度情報Qf−1
・・・・・・
時点tn−2: 表面温度情報Qf−n−2
時点tn−1: 表面温度情報Qf−n−1
時点tn : 表面温度情報Qf−n
が得られる。
そこで、被調理物Fから各時点t1、・・・、tn−2、tn−1、tnで得られた表面温度情報Qf−1、・・・、Qf−n−2、Qf−n−1、Qf−nと比較情報Qrefと比較すれば、表面温度情報Qf−1、・・・、Qf−n−2、Qf−n−1、Qf−nが一致する比較情報Qrefに関係付けられた内部温度Tirから被調理物Fの内部温度Tiを推定できる。つまり、内部温度Tir−n=3℃であれば、比較情報Qref=Qr−nであるから、Qr−n=Qf−n、またはQr−n≒Qf−nであれば、被調理物Fの内部温度Ti=3℃と推定できる。
<第1の実施の形態の効果>
この第1の実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 加熱調理した被調理物Fの急速冷却による冷却保存を行うブラストチラーなどを含む温度管理システムにおいて、被調理物Fの内部温度を非接触で効率的に推定でき、安全な冷却温度に被調理物Fを管理することができる。
(2) 被調理物Fから冷却中または冷却後の表面温度情報Qfを取得し、被調理物Fと同一属性の比較被調理物Frから取得した比較情報Qrefと比較して内部温度を推定するので、被調理物Fの外観形態に関係なく、高精度に内部温度Tiを推定し、被調理物Fの衛生管理を行うことができる。
(3) 被調理物Fにおける食の安全性を高めることができる。
(4) 人的な温度計測に比較し、作業者の負担を軽減することができる。
〔第2の実施の形態〕
図9は、第2の実施の形態に係る温度管理システム2に用いる冷却庫4を示している。図9において、図3、図5と同一部分には同一符号を付してある。
この温度管理システム2の冷却庫4には、各容器6の上部にカメラ7が設置されている。各カメラ7は、容器6内の被調理物Fまたは比較被調理物Frを撮影でき、その存在や外形形状を画像として取得できる。つまり、カメラ7は、被調理物Fまたは比較被調理物Frが何れの容器6に装填されているかの位置情報を取得するための位置情報取得部を構成する。このカメラ7は、処理部10からの制御情報により撮影が可能であり、その撮影画像は、被調理物Fまたは比較被調理物Frの庫内における位置を表す位置情報として処理部10に取り込まれる。この位置情報は、冷却情報ファイル15に格納される。
<冷却情報ファイル15>
図10は、位置情報を含む冷却情報ファイル15を示している。この冷却情報ファイル15は、図4に示す冷却情報ファイル14の変形例である。
この冷却情報ファイル15には位置情報部17が備えられる。この位置情報部17には、カメラ7の撮影画像から被調理物Fの庫内位置を表す位置情報が格納される。その他、冷却情報ファイル14(図4)と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
<第2の実施の形態の効果>
この第2の実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) 第1の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、被調理物Fの庫内位置を位置情報から確認できる。
(2) 内部温度Tiを推定した被調理物Fと庫内位置の位置情報を把握することができる。
〔第3の実施の形態〕
図11は、本発明の第3の実施の形態に係る温度管理システム2を示している。図11に示す構成は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
この温度管理システム2は、既述の温度管理方法またはプログラムをコンピュータによる情報処理で実現することができる。
この温度管理システム2には通信機能を備えるコンピュータが用いられ、既述のように、冷却庫4、処理部10が備えられる。冷却庫4は冷却駆動部40を備え、この冷却駆動部40と冷却庫4を含んで被調理物Fや比較被調理物Frを冷却するための冷却部を構成する。冷却庫4には既述のように、カメラ7、赤外線カメラ8、芯温計26、庫内温度センサー42が設置されている。庫内温度センサー42は、冷却庫4内の庫内温度を検出し、この検出情報を処理部10に提供する。処理部10は、この検出情報により庫内温度を監視するとともに、被調理物Fや比較被調理物Frの冷却温度を制御する制御部を構成する。
処理部10は、プロセッサ44および入出力部(I/O)46を備える。プロセッサ44は、記憶部12に格納されているOS(Operating System)により温度管理プログラムなど、各種のプログラムによる情報処理を実行する。記憶部12はROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)などの記憶素子を備え、OS、温度推定プログラムなどの各種のプログラムを格納するとともに、冷却情報ファイル14(図4)、比較情報ファイル30(図6)、温度管理ファイル56(図12)などを格納する。
I/O46にはタイマー48、情報提示部50、操作入力部52が接続されている。タイマー48は、冷却時間などの計時に用いられ、この計時情報がプロセッサ44による時間制御に用いられる。情報提示部50はLCD(Liquid Crystal Display)などの情報提示機器により、プロセッサ44の情報処理で温度情報などを含む提示情報を提示する。
操作入力部52は制御情報の入力などに用いられる。この操作入力部52には情報入力に用いられるキーボード、バーコード読取り部、マウス、I/O46に接続された情報端末の他、タッチパネルが含まれる。タッチパネルは情報提示部50の表示画面に設置すればよい。
通信部54はプロセッサ44の制御により、管理センターや携帯情報端末などと無線接続または有線接続により情報の授受に用いられる。
この実施の形態では、複数の赤外線カメラとして3台の赤外線カメラ8が設置されている。冷却庫4には複数の被調理物Fや比較被調理物Frが容器6に装填されて設置されるので、各容器6ごとに赤外線カメラ8を設置して被調理物Fや比較被調理物Frを撮影し、その撮影画像から表面温度情報Qf、Qrを取得する構成としてよい。
<処理部10の情報処理>
処理部10の情報処理には温度管理方法などで既述したように、
a)温度管理プログラムの実行
b)被調理物Fを冷却する制御情報の生成
c)被調理物Fから冷却中または冷却後の表面温度情報Qfの取得
d)表面温度情報Qfによる被調理物Fの内部温度Tiの推定
e)被調理物Fの内部温度Tiと関係付けられた比較情報Qrefと被調理物Fの表面温度情報Qfの対比により、被調理物Fの内部温度Tiの推定
f)被調理物Fと同一属性の比較被調理物Frを冷却する制御情報の生成
g)冷却中または冷却後の比較被調理物Frの内部温度Tirに関係付けられた比較情報Qrefの生成
h)冷却中または冷却後の被調理物Fの赤外線カメラ8による撮影情報を受け、表面温度情報Qfの生成
i)冷却中または冷却後の比較被調理物Frの赤外線カメラ8による撮影情報を受け、比較情報Qrefの生成
j)被調理物Fまたは比較被調理物Frの位置情報の取得
k)内部温度Ti、冷却時間、冷却温度の何れかまたは2以上を含む提示情報の生成
l)提示情報の情報提示部50による提示
m)内部温度Tiに応じて被調理物Fの冷却時間または冷却温度を制御する制御情報の生成
などが含まれる。
<温度管理ファイル56>
図12は、温度管理ファイル56を示している。この温度管理ファイル56は、既述の冷却情報ファイル14(図4)、比較情報ファイル30(図6)とともに被調理物Fごとに作成される。
この温度管理ファイル56には、被調理物部58、位置情報部59、表面温度情報部60、内部温度情報部62、比較情報部64、冷却時間情報部66、庫内温度情報部68および対比結果情報部70が設定される。
被調理物部58には、被調理物Fまたは比較被調理物Frを特定するための識別情報が格納される。位置情報部59にはカメラ7の撮影画像から取得した被調理物Fの位置情報が格納される。表面温度情報部60には被調理物Fから取得した表面温度情報Qfが格納される。
内部温度情報部62には、比較情報Qrefと被調理物Fの表面温度情報Qfとの対比(図8)により推定された内部温度Tiを表す情報が格納される。
比較情報部64は、比較被調理物Frから取得した表面温度情報Qrや内部温度Tirが格納される。この比較情報部64には、表面温度情報部64−1および内部温度情報部64−2が設定される。
表面温度情報部64−1には、比較被調理物Frの表面温度情報Qrが格納される。内部温度情報部64−2には、比較被調理物Frの温度計測により取得された内部温度Tirが格納されている。
冷却時間情報部66には、被調理物Fの冷却時間を表す時間情報が格納される。庫内温度情報部68には被調理物Fを冷却する冷却庫4の庫内温度を表す温度情報が格納される。
対比結果情報部70には、被調理物Fの表面温度情報Qfと比較情報Qrefの特定の比較時点における対比結果を表す情報が格納される。
<被調理物F=F1、F2の内部温度Ti、冷却庫4の庫内温度Tbの推移>
図13は、被調理物F1の内部温度Ti、冷却庫4の庫内温度Tbの推移を示している。被調理物F1は被調理物Fの一例としてたとえば、野菜の煮物である。この例では、被調理物F1の中心温度(内部温度Ti)をTi=75℃から3℃まで冷却し、庫内温度Tbは、Tb=−2℃に設定している。
この被調理物F1について、被調理物F1と同一属性の比較被調理物Fr1から取得した比較情報Qref1と被調理物F1から取得した表面温度情報Qf1を対比することにより、被調理物F1の内部温度Tiを推測できる。
図14は、被調理物F2の内部温度Ti、冷却庫4の庫内温度Tbの推移を示している。被調理物F2は被調理物Fの一例としてたとえば、ハンバーグである。この例では、被調理物F2の中心温度(内部温度Ti)をTi=80℃から−20℃まで冷却し、庫内温度Tbは、Tb=−20℃に設定している。
冷却温度が異なる被調理物F2についても、被調理物F2と同一属性の比較被調理物Fr2から取得した比較情報Qref2と被調理物F2から取得した表面温度情報Qf2を対比することにより、被調理物F2の内部温度Tiを推測できる。
<情報提示部50による情報提示>
図15は、情報提示部50による情報提示を示している。情報提示部50には冷却中または冷却後の被調理物Fの温度管理情報が提示される。情報提示部50のたとえば、LCDの表示画面72には、テーブル情報提示部74および温度推移情報提示部76が提示される。テーブル情報提示部74には、既述の温度管理ファイル56(図12)に格納されているテーブル情報を提示すればよい。
温度推移情報提示部76には、既述の内部温度Tiおよび庫内温度Tbの推移(図13、図14)を提示すればよい。
この情報提示について、温度管理ファイル56を提示すれば、被調理物Fの全ての管理情報たとえば、内部温度Ti、冷却時間、冷却温度を含む情報を提示することができる。この情報提示について、内部温度Ti、冷却時間、冷却温度の何れかまたは2以上を選択的に表示してもよい。この情報提示は、時間経過によって変化する情報について、更新される情報を時系列的に行ってもよい。
<比較情報Qrefの生成>
図16は、被調理物Fの比較情報Qrefの生成シーケンスを示している。
この比較情報Qrefの生成には、被調理物Fの冷却に用いる冷却庫4を使用し、同一の冷却条件を設定するとともに、被調理物Fと同一属性の比較被調理物Frを用いる。この比較被調理物Frには、冷却対象である被調理物Fから選択して比較被調理物Frとすればよい。
処理部10には比較被調理物Frの目標とする内部温度Tir、冷却庫4の庫内温度Tbが設定される。
処理部10は初期設定の後、比較被調理物Frを特定する(S301)。この比較被調理物Frは冷却庫4に収容し、カメラ7に撮影を指示する(S302)。カメラ7は比較被調理物Frの撮影を行い(S303)、処理部10はカメラ7から撮影画像を受け、被調理物Fの位置情報を取得する(S304)。
処理部10は冷却庫4に対して冷却を指示するとともに、タイマー48に計時開始を指示する(S305)。冷却庫4は冷却指示を受け、比較被調理物Frの冷却を開始する(S306)。同時にタイマー48は比較被調理物Frの計時を開始する(S307)。
処理部10は芯温計26に内部温度Tirの計測指示を行う(S308)。芯温計26が比較被調理物Frの内部温度Tirを計測し(S309)、処理部10がこの内部温度Tirを取得する(S310)。
この内部温度Tirの計測と同時に、処理部10は赤外線カメラ8に撮影を指示する(S311)。赤外線カメラ8が比較被調理物Frを撮影し(S312)、処理部10が赤外線カメラ8より画像情報を取得し、比較被調理物Frの表面温度情報Qrを取得する(S313)。処理部10は、赤外線カメラ8から受けた画像情報を取得し、これを表面温度情報Qrとする。
処理部10は、タイマー48から計時情報を取得し、比較被調理物Frの冷却時間を監視する(S314)。
処理部10は、芯温計26の計測値により比較被調理物Frの内部温度Tirを監視し、内部温度Tirが目標冷却温度に到達したかを判断する(S315)。処理部10は、内部温度Tirが目標冷却温度に到達するまで冷却を継続する(S315のNO)。
内部温度Tirが目標冷却温度に到達したとき(S315YES)、処理部10は冷却庫4に対して冷却の終了を指示するとともに、タイマー48に計時の終了を指示する(S316)。
冷却庫4は処理部10からの指示を受け、比較被調理物Frの冷却を終了し(S317)、タイマー48は計時を終了する(S318)。
そして、処理部10は、比較被調理物Frから得た内部温度Tirと表面温度情報Qrにより比較情報Qrefを生成し(S319)、比較情報ファイル30(図6)の作成または更新を行う(S320)。
<被調理物Fの内部温度Tiの推定>
図17は、被調理物Fの内部温度Tiの推定シーケンスを示している。
被調理物Fの内部温度Tiの推定にあたり、処理部10には被調理物Fの目標とする内部温度Ti、冷却庫4の庫内温度Tbが設定される。
処理部10は初期設定の後、被調理物Fを特定し(S401)、比較情報Qrefを特定する(S402)。被調理物Fは冷却庫4に収容し、処理部10は、カメラ7に撮影を指示する(S403)。カメラ7は比較被調理物Frの撮影を行い(S404)、処理部10はカメラ7から撮影画像を受け、被調理物Fの位置情報を取得する(S405)。
処理部10は冷却庫4に対して冷却を指示するとともに、タイマー48に計時開始を指示する(S406)。
冷却庫4は冷却指示を受け、被調理物Fの冷却を開始する(S407)。同時にタイマー48は被調理物Fの計時を開始する(S408)。
処理部10は、タイマー48から計時情報を取得し、被調理物Fの冷却時間を監視する(S409)。
処理部10は赤外線カメラ8に撮影を指示する(S410)。赤外線カメラ8が被調理物Fを撮影する(S411)。
処理部10は、赤外線カメラ8より画像情報を受け、この画像情報から被調理物Fの表面温度情報Qfを取得する(S412)。処理部10は、赤外線カメラ8から受けた画像情報を以て、被調理物Fまたは比較被調理物Frの表面温度情報Qfとする。
処理部10は、表面温度情報Qfと比較情報Qrefとの対比判断を行い(S413)、比較被調理物Frの内部温度Tirを推定する(S414)。
処理部10は、内部温度Tiが目標冷却温度に到達したかを判断する(S415)。処理部10は、内部温度Tiが目標冷却温度に到達するまで冷却を継続する(S415のNO)。内部温度Tiが目標冷却温度に到達したとき(S415のYES)、処理部10は、冷却庫4に対して冷却の終了を指示するとともに、タイマー48に計時の終了を指示する(S416)。
冷却庫4は処理部10からの指示を受け、被調理物Fの冷却を終了し(S417)、タイマー48は計時を終了する(S418)。
処理部10は、情報提示部50に向けて内部温度Tiを含む温度情報の提示を指示し(S419)、情報提示部50は情報の提示を行う(S420)。
〔第4の実施の形態〕
図18は、第4の実施の形態に係る冷却機器78を示している。図18において、図11と同一部分には同一符号を付してある。
この冷却機器78には機器筐体80を備え、既述の温度管理システム2が搭載され、被調理物Fの内部温度Tiの推定処理とともに、冷却庫4内の庫内温度を制御し、被調理物Fの内部温度Tiを目標冷却温度に到達させることができる。機器筐体80の前面側には扉82が開閉可能に取り付けられ、この扉82を開くことにより、既述の冷却庫4に対する被調理物Fの装填や取出しが可能である。この扉82には既述の情報提示部50や操作入力部52が設置され、被調理物Fの内部温度Tiを含む各種の情報提示、操作入力部52からの冷却条件の入力などを行うことができる。
この冷却機器78に搭載された温度管理システム2の構成および機能については、第2の実施の形態で説明しているので、その説明を割愛する。
<第4の実施の形態の効果>
この第4の実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1) この実施の形態によれば、冷却機器78において、被調理物Fを冷却できるとともに、内部温度Tiを推定し、この内部温度Tiを目標冷却温度に到達させることができる。
(2) この冷却機器78によれば、既述の温度管理システムおよびプログラムにより、第1および第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
(3) この冷却機器78において冷却される被調理物Fの内部温度Tiを非接触により推定することができ、食の安全性を高めることができる。
〔他の実施の形態〕
上記実施の形態では、次のようなバリエーションが含まれる。
(1) 被調理物Fの温度推定は冷却中だけでなく、冷却後の表面温度情報Qfを用いて内部温度Tiを推定してもよい。
(2) 比較被調理物Frは一例として被調理物Fから選択しているが、特定の被調理物Fの内部温度Tiの計測および表面温度情報Qfにより、これを比較被調理物Frの比較情報Qrefに用いてもよい。
(3) 冷却情報ファイル14(図4)にある表面温度情報Qf、比較情報ファイル30(図6)、にある比較情報Qref、温度管理ファイル56(図12)にある表面温度情報Qf、比較情報Qrefは、赤外線カメラ8で取得した画像そのものを用いてもよい。
(4) 上記実施の形態では、冷却機器、温度管理システムの一例としてブラストチラーを例示しているが、本発明は被調理物Fの冷却管理を行う機器やシステムであればよく、ブラストチラーやショックフリーザーに限定されない。
(5) 上記実施の形態では冷却庫4内に設置したカメラ7を用いて被調理物Fまたは比較被調理物Frの外観情報を取得し、この外観情報と赤外線カメラ8により取得した表面温度情報とを併用して被調理物Fまたは比較被調理物Frの内部温度を推定してもよい。
(6) 上記実施の形態では、カメラ7の撮影によって被調理物Fの位置を検出または判断しているが、カメラ7に代えて位置センサーを備えてもよい。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
この発明によれば、冷却保存される被調理物の表面温度情報により非接触で被調理物の内部温度を推定することができ、食材、調理品などの被調理物の衛生管理や食の安全性に寄与することができる。
2 温度管理システム
4 冷却庫
F 被調理物
Fr 比較被調理物
Qf 表面温度情報
Qr 表面温度情報
Ti 内部温度
Tir 内部温度
Qref 比較情報
6 容器
7 カメラ
8 赤外線カメラ
10 処理部
12 記憶部
14 冷却情報ファイル
15 冷却情報ファイル
16 被調理物部
17 位置情報ファイル
18 表面温度情報部
20 内部温度情報部
22 冷却時間情報部
24 庫内温度情報部
26 芯温計
28 計測子
30 比較情報ファイル
32 比較被調理物部
34 比較情報部
34−1 表面温度情報部
34−2 内部温度情報部
36 冷却時間情報部
38 庫内温度情報部
40 冷却駆動部
42 庫内温度センサー
44 プロセッサ
46 入出力部(I/O)
48 タイマー
50 情報提示部
52 操作入力部
54 通信部
56 温度管理ファイル
58 被調理物部
59 位置情報部
60 表面温度情報部
62 内部温度情報部
64 比較情報部
64−1 表面温度情報部
64−2 内部温度情報部
66 冷却時間情報部
68 庫内温度情報部
70 対比結果情報部
72 表示画面
74 テーブル情報提示部
76 温度推移情報提示部
78 冷却機器
80 機器筐体
82 扉

Claims (28)

  1. 被調理物を冷却する工程と、
    前記被調理物から冷却中または冷却後の表面温度情報を取得する工程と、
    前記表面温度情報により前記被調理物の内部温度を推定する工程と、
    を含むことを特徴とする温度管理方法。
  2. さらに、前記被調理物の内部温度情報に関係付けられた比較情報と前記被調理物の前記表面温度情報とを対比することにより、前記被調理物の内部温度を推定する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の温度管理方法。
  3. さらに、前記被調理物と同一属性の比較被調理物を冷却する工程と、
    冷却中または冷却後の前記比較被調理物の内部温度に関係付けられた比較情報を生成する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温度管理方法。
  4. さらに、冷却中または冷却後の前記被調理物の赤外線検出により、前記表面温度情報を生成する工程を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温度管理方法。
  5. さらに、冷却中または冷却後の前記比較被調理物の赤外線検出により、前記比較情報を生成する工程を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の温度管理方法。
  6. 冷却庫内で冷却される前記被調理物の冷却庫内の位置情報を取得する工程と、
    前記位置情報に関係付けて前記被調理物の内部温度情報を提示する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の温度管理方法。
  7. さらに、前記内部温度情報、冷却時間情報または冷却温度情報の何れかまたは2以上を含む提示情報を生成する工程と、
    前記提示情報を提示する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の温度管理方法。
  8. 被調理物を冷却する冷却庫と、
    前記被調理物から冷却中または冷却後の表面温度情報を取得する表面温度取得部と、
    前記表面温度情報により前記被調理物の内部温度を推定する処理部と、
    を備えることを特徴とする温度管理システム。
  9. さらに、前記処理部は、前記被調理物の内部温度情報に関係付けられた比較情報と前記被調理物の前記表面温度情報とを対比することにより、前記被調理物の内部温度を推定することを特徴とする請求項8に記載の温度管理システム。
  10. さらに、前記被調理物と同一属性の比較被調理物を冷却する冷却庫と、
    冷却中または冷却後の前記比較被調理物の内部温度情報に関係付けられた比較情報を生成する処理部と、
    を備えることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の温度管理システム。
  11. さらに、前記表面温度取得部は、冷却中または冷却後の前記被調理物の赤外線検出により、前記表面温度情報を生成することを特徴とする請求項8ないし請求項10の何れかの請求項に記載の温度管理システム。
  12. さらに、前記表面温度取得部は、冷却中または冷却後の前記比較被調理物の赤外線検出により、前記比較情報を生成することを特徴とする請求項8ないし請求項11の何れかの請求項に記載の温度管理システム。
  13. さらに、冷却庫内で冷却される前記被調理物の冷却庫内の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    前記位置情報に関係付けて前記被調理物の内部温度情報を提示する情報提示部と、
    を備えることを特徴とする請求項8ないし請求項12の何れかの請求項に記載の温度管理システム。
  14. さらに、前記内部温度情報、冷却時間情報または冷却温度情報の何れかまたは2以上を含む提示情報を生成する提示情報生成部と、
    前記提示情報を提示する情報提示部と、
    を備えることを特徴とする請求項8ないし請求項13の何れかの請求項に記載の温度管理システム。
  15. コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    被調理物を冷却するための冷却制御情報を生成する機能と、
    前記被調理物から冷却中または冷却後の表面温度情報を取得する機能と、
    前記表面温度情報により前記被調理物の内部温度を推定する機能と、
    を前記コンピュータに実現させるためのプログラム。
  16. さらに、前記被調理物の内部温度情報に関係付けられた比較情報と前記被調理物の前記表面温度情報とを対比することにより、前記被調理物の内部温度を推定する機能を前記コンピュータに実現させるための請求項15に記載のプログラム。
  17. さらに、前記被調理物と同一属性の比較被調理物を冷却する機能と、
    冷却中または冷却後の前記比較被調理物の内部温度情報に関係付けられた比較情報を生成する機能と、
    を前記コンピュータに実現させるための請求項15または請求項16に記載のプログラム。
  18. さらに、冷却中または冷却後の前記被調理物の赤外線検出により、前記表面温度情報を生成する機能を前記コンピュータに実現させるための請求項15ないし請求項17の何れかの請求項に記載のプログラム。
  19. さらに、冷却中または冷却後の前記比較被調理物の赤外線検出により、前記比較情報を生成する機能を前記コンピュータに実現させるための請求項15ないし請求項18の何れかの請求項に記載のプログラム。
  20. 冷却庫内で冷却される前記被調理物の冷却庫内の位置情報を取得する機能と、
    前記位置情報に関係付けて前記被調理物の内部温度情報を提示する機能と、
    を前記コンピュータに実現させるための請求項15ないし請求項19の何れかの請求項に記載のプログラム。
  21. さらに、前記内部温度情報、冷却時間情報または冷却温度情報の何れかまたは2以上を含む提示情報を生成する機能と、
    前記提示情報を提示する機能と、
    を前記コンピュータに実現させるための請求項15ないし請求項20の何れかの請求項に記載のプログラム。
  22. 被調理物を冷却する冷却庫と、
    前記被調理物から冷却中または冷却後の表面温度情報を取得する表面温度取得部と、
    前記表面温度情報により前記被調理物の内部温度を推定する処理部と、
    を備えることを特徴とする冷却機器。
  23. さらに、前記処理部は、前記被調理物の内部温度情報に関係付けられた比較情報と前記被調理物の前記表面温度情報とを対比することにより、前記被調理物の内部温度を推定することを特徴とする請求項22に記載の冷却機器。
  24. さらに、前記被調理物と同一属性の比較被調理物を冷却する冷却庫と、
    冷却中または冷却後の前記比較被調理物の内部温度情報に関係付けられた比較情報を生成する処理部と、
    を備えることを特徴とする請求項22または請求項23に記載の冷却機器。
  25. さらに、前記表面温度取得部は、冷却中または冷却後の前記被調理物の赤外線検出により、前記表面温度情報を生成することを特徴とする請求項22ないし請求項24の何れかの請求項に記載の冷却機器。
  26. さらに、前記表面温度取得部は、冷却中または冷却後の前記比較被調理物の赤外線検出により、前記比較情報を生成することを特徴とする請求項22ないし請求項25の何れかの請求項に記載の冷却機器。
  27. さらに、冷却庫内で冷却される前記被調理物の冷却庫内の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    前記位置情報に関係付けて前記被調理物の内部温度情報を提示する情報提示部と、
    を備えることを特徴とする請求項22ないし請求項26の何れかの請求項に記載の冷却機器。
  28. さらに、前記内部温度情報、冷却時間情報または冷却温度情報の何れかまたは2以上を含む提示情報を生成する提示情報生成部と、
    前記提示情報を提示する情報提示部と、
    を備えることを特徴とする請求項22ないし請求項27の何れかの請求項に記載の冷却機器。
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