JP2021021237A - 柵 - Google Patents

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Abstract

【課題】意匠性を向上できる柵を提供すること。【解決手段】柵1は、上下方向に延びる支持材8と、横方向に延びると共に、水平方向に対して傾斜する傾斜方向に延びて形成され、上下方向に並んで平行に配置される複数の傾斜横材6であって、傾斜方向の基端側が支持材8に接続される複数の傾斜横材6と、複数の傾斜横材6に平行に並んで配置され基端側の長さが傾斜横材6よりも短く形成される先端側傾斜調整部材91と、先端側傾斜調整部材91の基端と支持材8とを接続する基端側調整部材94と、を有する調整傾斜横材9と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、バルコニー用手摺や、フェンス用の仕切りなどの柵に関する。
従来、内外領域を仕切る柵において、上下方向に延びる支持材と、基端側が支持材に接続される複数の傾斜横材と、を備える柵が知られている(例えば、特許文献1参照)。
柵は、内外領域を仕切るように構成される。複数の傾斜横材は、上下方向に並んで配置され、内外方向において水平方向に対して傾斜して形成され、例えば、柵の内側から外側に向かうに従って上り傾斜で延びる。
特開平7−18810号公報
ここで、高さが異なる仕様のバルコニー用手摺1を設置する場合には、複数の傾斜横材を同じ間隔で取り付けた場合に、複数の傾斜横材を配置した後に、残りの隙間が生じる。残りの隙間の大きさは、バルコニー用手摺1の高さによってバラツキが生じる。これにより、残りの隙間が大きい場合や、残りの隙間を埋めるように異なる間隔で傾斜横材を配置した場合には、意匠性が低下する虞がある。
本発明は、複数の傾斜横材を備える棚において、意匠性を向上できる柵を提供することを目的とする。
本発明は、上下方向に延びる支持材と、横方向に延びると共に、水平方向に対して傾斜する傾斜方向に延びて形成され、上下方向に並んで平行に配置される複数の傾斜横材であって、傾斜方向の基端側が前記支持材に接続される複数の傾斜横材と、前記複数の傾斜横材に平行に並んで配置され基端側の長さが前記傾斜横材よりも短く形成される先端側傾斜調整部材と、前記先端側傾斜調整部材の基端と前記支持材とを接続する基端側調整部材と、を有する調整傾斜横材と、を備える柵に関する。
本発明の一実施形態のバルコニー用手摺を外側から視た場合の斜視図である。 本発明の一実施形態のバルコニー用手摺を内側から視た場合の斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 バルコニー用手摺において、図2に示す状態から、上笠木を取り外した状態を示す図である。 バルコニー用手摺において、図4に示す状態から、下地カバーを取り外した状態を示す図である。 バルコニー用手摺において、図5に示す状態から、支柱上面板及び支柱カバーを取り外した状態を示す図である。 支柱から仕切り柵ユニットを取り外した状態を示す図である。 基礎柱に2つの分割支柱部材を取り付ける状態を示す図である。 (a)は、中間支柱の構成を示す平面図であり、(b)は、中間支柱を2つの分割支柱材に分割した状態を示す平面図である。 角部L字ユニットから、端部支持部材を取り外した状態を示す図である。 中間部直線ユニットから、端部支持部材を取り外した状態を示す図である。 (a)は、第1分割格子部材及び第2分割格子部材を分割した状態を示す断面図であり、(b)は、第1分割格子部材及び第2分割格子部材を嵌合して組み合わせた状態を示す断面図である。 調整格子部材を示す断面図である。 第1接続構造を示す図である。 第1接続構造において、支柱から角部L字ユニット及び中間部直線ユニットを取り外した状態を示す図である。 第2接続構造を示す図である。 第2接続構造において、支柱から角部L字ユニットを取り外した状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る柵の一例としてのバルコニー用手摺1の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態においては、柵の一例としてバルコニー用手摺を例に説明したが、これに限定されない。例えば、仕切り用のフェンスなどの柵でもよい。
なお、本実施形態の説明においては、バルコニー用手摺1に対してバルコニー10(図2参照)側を内側といい、バルコニー用手摺1に対してバルコニー10と反対側を外側という。また、格子部材6が長尺に延びる方向を長手方向又は横方向という。また、本実施形態においては、バルコニー用手摺1は、後述するように、平面視L字状に形成される。本実施形態においては、バルコニー10の正面側及び側面側に配置される格子部材6は、延びる方向は異なるが、格子部材6が延びる方向を、長手方向又は横方向という。
図1及び図2に示すように、本実施形態のバルコニー用手摺1は、バルコニー10に配置される。バルコニー10は、建物11の付設物として設けられる。バルコニー用手摺1は、内外領域を仕切る柵として設けられることで、バルコニー10からの転落防止用の柵として機能すると共に、バルコニー10を装飾する機能を有する。
図2に示すように、バルコニー10は、建物11の外壁から突き出た床部12と、床部12の周縁部に設けられた腰壁部13と、腰壁部13の上端部に配置される下笠木14と、バルコニー用手摺1と、を備える。バルコニー用手摺1は、平面視で、略L字状に構成され、正面側において横方向に延びる長尺直線状部分1aと、側面側において横方向に延びる短尺直線状部分1bと、長尺直線状部分1aと短尺直線状部分1bとの角により形成される角部分1c(コーナー部)と、を有する。
バルコニー用手摺1は、図3〜図6に示すように、下笠木14から立設される複数の支柱2(図6参照)と、上端部に配置される2つの上笠木3(図4参照)と、複数の下地カバー4と、内外領域を仕切る複数の仕切り柵ユニットUと、を備える。複数の仕切り柵ユニットUは、図1及び図2に示すように、角部L字ユニットU1と、複数の中間部直線ユニットU2と、端部直線ユニットU3と、を有する。角部L字ユニットU1、複数の中間部直線ユニットU2及び端部直線ユニットU3は、それぞれ、ユニット化されている。なお、バルコニー用手摺1において、角部L字ユニットU1、複数の中間部直線ユニットU2及び端部直線ユニットU3の種類や数や向きや配置順などは、本実施形態に限定されず、バルコニー10の広さや形などにより適宜設定される。
上笠木3は、バルコニー用手摺1の手摺りを構成する。上笠木3は、バルコニー用手摺1の上面を構成し、バルコニー用手摺1に沿って延びる。バルコニー用手摺1の角部分1cにおいて、2つの上笠木3におけるバルコニー用手摺1の角部分1c側の端部には、図4に示すように、45°の角度で形成した2つの傾斜端面31が形成され、2つの傾斜端面31同士は、角部接続部材33を介して接続されている。上笠木3における角部分1c側ではない側の長手方向の端部には、長手方向に直交する方向に延びる直線状端面32が形成されている。
複数の下地カバー4は、上笠木3とほぼ同じ領域において、上笠木3の下方に配置される。施工手順としては、仕切り柵ユニットUが支柱2に取り付けられた後に、下地カバー4が仕切り柵ユニットUの上部に固定され、その後、下地カバー4の上面を覆うように、上笠木3が嵌合により取り付けられる。
バルコニー用手摺1の角部分1c側の端部において、2つの下地カバー4には、図5に示すように、45°の角度で形成した2つの傾斜端面41が形成され、2つの傾斜端面41同士は、互いが突き合わされた状態で、図4に示すように、上面においてL字状金具43により接続されている。下地カバー4における角部分1c側ではない長手方向の端部には、長手方向に直交する方向に延びる直線状端面42が形成されている。
図6及び図7に示すように、角部L字ユニットU1、中間部直線ユニットU2及び端部直線ユニットU3(図1参照)は、それぞれ、工場などで組み立てられたユニットにより構成されている。角部L字ユニットU1、中間部直線ユニットU2及び端部直線ユニットU3は、施工現場などで、それぞれ、支柱2の側部に接続される。角部L字ユニットU1と支柱2の接続構造、中間部直線ユニットU2と支柱2との接続構造、及び端部直線ユニットU3と支柱2との接続構造は、基本的には同様である。そのため、共通する部分については、区別せずに説明を行い、異なる部分については別途説明を行う。
複数の支柱2は、図7に示すように、それぞれ、中空部を有する筒状に形成され、上下方向に延びて形成される。複数の支柱2は、図1に示すように、両端に配置される2つの端部支柱2Aと、バルコニー用手摺1の長尺直線状部分1aの途中に配置される複数の中間支柱2Bと、を有する。端部支柱2A及び中間支柱2Bは、バルコニー用手摺1の角部分1c(コーナー部)から離れた位置に配置される。2つの端部支柱2Aは、それぞれ、バルコニー用手摺1の反対側の端部に配置されるため、向きが異なっていたり、対称形状であるが、それ以外の構成は同様の構成である。なお、本実施形態においては、バルコニー用手摺1の角部分1cには、支柱2は配置されておらず、後述する角部補強部材8A(補強部材8)が配置されている。
本実施形態においては、バルコニー用手摺1の長尺直線状部分1aにおいて、中間支柱2Bが設置された位置には、図8に示すように、住宅の躯体に固定される基礎柱23が立設されている。また、図8に示すように、端部支柱2Aを設置する位置には、基礎柱は設けられていない。端部支柱2Aは、一側面に取り付けられたL字状の2つの支柱側固定金具25を介して、例えば、建物11の外壁(支柱固定構造物)から延出した状態で外壁に取り付けられた壁側延出固定金具11a(図16参照)に固定される。これにより、端部支柱2Aは、支柱側固定金具25及び壁側延出固定金具11aを介して、建物11の外壁(支柱固定構造物)に固定される。
複数の中間支柱2Bは、図8及び図9に示すように、それぞれ、2つの分割支柱材21,22が組み合わされることで構成される半割り構造で構成される。2つの分割支柱材21,22は、それぞれ、上下方向に延びて形成され、横方向(水平方向)に分離可能である。2つの分割支柱材21,22は、水平面で切断した場合の断面形状がコ字状に形成される。2つの分割支柱材21,22が組み合わされることで、支柱2を構成する。
図9に示すように、2つの分割支柱材21,22は、基礎柱23の左右方向の両側から、基礎柱23を囲むように配置される。中間支柱2Bを設置する場合には、図9(b)に示すように、基礎柱23の左右方向の両側の外側から、基礎柱23を挟むように移動させた後に、図9(a)に示すように、ネジ固定する。
基礎柱23は、図8に示すように、上下方向に延びる四角柱状に形成され、下端部が建物11の躯体(支柱固定構造物)に固定され、上端部が自由端で構成される。基礎柱23の上端部の上面には、ネジ孔23aが形成される。ネジ孔23aには、図6に示すように、仕切り柵ユニットUを中間支柱2Bに接続した後に、支柱上面板26が中間支柱2B及び仕切り柵ユニットUの端部支持部材5の上部に配置された状態で、支柱上面板26のネジ挿通長孔26aを介して挿入されたネジ26cが螺合される。これにより、ネジ26cのネジ部分が支柱上面板26のネジ挿通長孔26aに挿通された状態で、ネジ26cが基礎柱23のネジ孔23aにねじ込まれることで、支柱上面板26が中間支柱2Bを押さえた状態で、支柱上面板26は、中間支柱2Bを基礎柱23に固定する。これにより、中間支柱2Bは、基礎柱23を介して、建物11の躯体(支柱固定構造物)に固定される。
角部L字ユニットU1及び中間部直線ユニットU2は、図3、図10及び図11に示すように、いずれも、柵構成部材LC,TCと、補強部材8(補助支持部材)と、を備える。柵構成部材LC,TCは、それぞれ、両端部に配置され上下方向に延びる端部支持部材5,5と、複数の格子部材6(板材、傾斜横材)と、複数のよじ登り防止部材7と、調整格子部材9と、を有する。柵構成部材LC,TCは、バルコニー10の内外領域を仕切るように横方向に沿って配置される。
図10に示すように、角部L字ユニットU1のL字状の柵構成部材LCは、平面視L字状に形成されL字状柵構成部材を構成する。角部L字ユニットU1のL字状の柵構成部材LCは、バルコニー用手摺1の角部分1cに配置される。角部L字ユニットU1のL字状の柵構成部材LCは、開放側の一端部が、端部支柱2Aに接続され、開放側の他端部が、中間支柱2Bに接続される。角部L字ユニットU1のL字状の柵構成部材LC及び角部補強部材8Aは、互いが接続された状態でユニット化されて構成される。
中間部直線ユニットU2の柵構成部材TCは、平面視直線状に形成され、バルコニー用手摺1の長尺直線状部分1aに配置される。中間部直線ユニットU2の柵構成部材TC及び直線部補強部材8Bは、互いが接続された状態でユニット化されて構成される。なお、端部直線ユニットU3(図1及び図2参照)は、一端部側がバルコニー用手摺1の横方向の端部を構成するため、中間部直線ユニットU2と比べて、一端部側において、複数の格子部材6の長さが長く形成される点以外の構成は、中間部直線ユニットU2と同じ構成である。そのため、端部直線ユニットU3の説明は省略する。
複数の格子部材6は、図3に示すように、それぞれ、断面形状が厚みを有する板状に形成される。複数の格子部材6は、内外方向において水平方向に対して傾斜する傾斜方向に延びて形成され、上下方向に並んで平行に配置される。複数の格子部材6は、それぞれ、横方向に延びる。複数の格子部材6は、内外方向において内側から外側に向かうに従って上り傾斜で傾斜して延びる。
複数の格子部材6は、図3に示すように、傾斜方向において、基端側の端部が補強部材8(支持材)に接続される。
複数の格子部材6は、図10に示すように、角部L字ユニットU1においては、正面側において第1横方向に延びる複数の第1格子部材6xと、側面側において第1横方向に直交(交差)する横方向に延びる複数の第2格子部材6yと、を有する。
複数の格子部材6は、角部L字ユニットU1のL字状の柵構成部材LCのL字の角部において、複数の第1格子部材6xの端部と複数の第2格子部材6yの端部との互いの傾斜端面同士が、接続部材6aを介して接続されている。複数の格子部材6における横方向における角部とは反対側の端部は、端部支持部材5にネジ固定されることで接続されている。
複数の格子部材6は、図11に示すように、中間部直線ユニットU2においては、横方向における両端部が端部支持部材5にネジ固定されることで接続される。
図10及び図11に示すように、格子部材6における長手方向の端部には、切り欠き部6bが形成されている。切り欠き部6bは、格子部材6の長手方向の両端部において、バルコニー用手摺1の内側の部分であって傾斜方向の下方側の部分が、切り欠かれている。切り欠き部6bには、端部支持部材5が配置される。端部支持部材5は、格子部材6の切り欠き部6bに配置された状態で、格子部材6の端部にネジ固定される。
複数の格子部材6(傾斜部材)は、図12に示すように、それぞれ、格子本体61と、化粧シート64と、を有して構成され、化粧シート付き格子部材を構成する。格子本体61は、格子部材6の基材を構成する。
格子本体61は、周方向の途中で分断されるように分割された複数の分割格子部材62,63が、互いに嵌合により組み合わされることで構成される。格子本体61は、第1分割格子部材62と、第2分割格子部材63と、を備える。第1分割格子部材62及び第2分割格子部材63は、それぞれ、例えばアルミ材料の形材により形成される。
第1分割格子部材62は、図12(a)に示すように、格子本体61の傾斜方向の上部側の先端部分を構成する。第1分割格子部材62は、先端側中空部621と、凹状嵌合部622と、を有する。
先端側中空部621は、後端から先端側に向かうに従って上り傾斜で傾斜して延びる略平行四辺形状の中空部を有した形状に形成される。先端側中空部621は、僅かに傾斜して上下方向に延びる面を先端側に有し、上方側の先端が先細りとなる形状で形成される。
凹状嵌合部622は、先端側中空部621の後端に形成される。凹状嵌合部622は、下方に向けて開放して形成され、先端側中空部621の下端部から、先端側中空部621の傾斜方向に沿って斜め下方に延びる一対の傾斜壁により構成される。凹状嵌合部622には、一対の端部係止凸部622b,622bが形成されている。一対の端部係止凸部622b,622bは、それぞれ、凹状嵌合部622の開放側の両端部において、内側に突出する。端部係止凸部622bにおいて、第2分割格子部材63が挿入される側の端部には、第1係止傾斜面622c(第1対向面)が形成される。
第1係止傾斜面622cは、第1分割格子部材62と第2分割格子部材63とが嵌合された場合に、凹状嵌合部622(第1分割格子部材62と第2分割格子部材63との嵌合部分)において、第1分割格子部材62の内側に形成される。第1係止傾斜面622cは図12(b)に示すように、第2分割格子部材63の第2係止傾斜面632b(第2対向面)に対向する。第1係止傾斜面622cには、第1化粧シート641(後述)の端部側が貼り付けられる。
第2分割格子部材63は、図12(a)に示すように、格子本体61の基端側を構成し、図12(b)に示すように、基端側の端部が補強部材8に固定される。第2分割格子部材63は、基端側傾斜部631と、第1分割格子部材62の凹状嵌合部622に嵌合する凸状嵌合部632と、を有する。
基端側傾斜部631は、先端側中空部621の後端に、嵌合により接続可能である。基端側傾斜部631は、先端側中空部621の傾斜角度と同じ傾斜角度で、後端から先端側に向かうに従って上り傾斜で傾斜して延びる中空部を複数接続した形状に形成される。基端側傾斜部631は、第1基端側中空部631aと、第2基端側中空部631bと、第3基端側中空部631cと、を有する。第1基端側中空部631a、第2基端側中空部631b及び第3基端側中空部631cは、それぞれ、中空状に形成され、基端側から先端側に向けてこの順に配置される。
凸状嵌合部632は、基端側傾斜部631の先端に形成される。凸状嵌合部632は、第1分割格子部材62の凹状嵌合部622に嵌合可能である。凸状嵌合部632は、第2分割格子部材63の先端において斜め上方に突出して形成される。凸状嵌合部632には、一対の第2係止傾斜面632b,632b(第2対向面)が形成されている。一対の第2係止傾斜面632b,632bは、それぞれ、凸状嵌合部632の上側又は下側に形成される。
第2係止傾斜面632bは、図12(b)に示すように、第1分割格子部材62と第2分割格子部材63とが嵌合された場合に、凸状嵌合部632(第1分割格子部材62と第2分割格子部材63との嵌合部分)において、第2分割格子部材63の外側に形成される。第2係止傾斜面632bは、第1分割格子部材62の第1係止傾斜面622cに対向して配置される。第2係止傾斜面623bには、第2化粧シート642(後述)の端部側が貼り付けられる。
化粧シート64は、複数の分割格子部材62,63それぞれに貼り付けられる。化粧シート64は、第1分割格子部材62に貼り付けられた第1化粧シート641と、第2分割格子部材63に貼り付けられた第2化粧シート642と、を有する。
本実施形態では、第1化粧シート641及び第2化粧シート642の外面(表面)には、複数の凹凸が形成された浮造り加工が施されている。浮造り加工とは、天然木の風合いを表現するために、木の木目や年輪を凹凸により浮き立たせて表現する加工方法である。本実施形態では、浮造りの加工が施された第1化粧シート641及び第2化粧シート642には、エンボス加工が施されており、外面及び裏面には、複数の凹凸が形成されている。
第1化粧シート641は、図12(a)に示すように、第1分割格子部材62の外周面に貼り付けられている。第1化粧シート641は、第1分割格子部材62の外周面において、基端側の凹状嵌合部622の開放された部分の一端部から、先端側の先端側中空部621を通り、基端側の凹状嵌合部622の開放された部分の他端部まで、貼り付けられている。第1化粧シート641の両端部は、第1分割格子部材62の凹状嵌合部622の一対の第1係止傾斜面622c,622cにおいて、第1分割格子部材62の内部側に折り込まれて貼り付けられる。
第2化粧シート642は、図12(a)に示すように、第2分割格子部材63の外周面に貼り付けられている。第2化粧シート642は、第2分割格子部材63の外周面において、先端側の凸状嵌合部632の一側の第2係止傾斜面632bから、基端側の基端側傾斜部631を通り、先端側の凸状嵌合部632の他側の第2係止傾斜面632bまで、貼り付けられている。第2化粧シート642の両端部は、第2分割格子部材63の凸状嵌合部632の一対の第2係止傾斜面632b,632bにおいて、第2分割格子部材63に貼り付けられる。
以上のように構成される格子部材6においては、第1分割格子部材62と第2分割格子部材63とが嵌合された場合に、第1化粧シート641の端部の縁部分及び第2化粧シート642の端部の縁部分が、第1分割格子部材62及び第2分割格子部材63の内部側に配置される。これにより、化粧シート64の端部側を分割格子部材62,63の内部に配置できるため、格子部材6の全周を切れ目なく化粧シート64で覆うことができ、意匠性を向上できる。また、化粧シート64の端部側を分割格子部材62,63の内部に配置できるため、経年劣化により化粧シートの端部が剥がれることを抑制できる。また、化粧シート64の端部側を分割格子部材62,63の内部に配置できるため、貼り付け時に化粧シート64の端部の浮き上がりが抑制され、化粧シート64の外観上の貼り付け状態のバラツキを抑制できる。また、第1分割格子部材62の凹状嵌合部622の第1係止傾斜面622cと第2分割格子部材63の凸状嵌合部632の第2係止傾斜面632bとに挟み込まれるため、経年劣化により化粧シート64の端部が剥がれることを一層抑制できる。また、貼り付け時に化粧シート64の端部の浮き上がりが一層抑制され、化粧シート64の外観上の貼り付け状態のバラツキを一層抑制できる。
調整格子部材9(調整傾斜横材)は、図1〜図3に示すように、複数の格子部材6の下方側に配置される。調整格子部材9は、図3に示すように、先端側傾斜調整部材91と、基端側調整部材94と、を有する。図10及び図11に示すように、先端側傾斜調整部材91は、横方向に長尺に形成されている。基端側調整部材94の横方向の幅は、補強部材8(角部補強部材8A、直線部補強部材8B)の幅よりも小さい。
先端側傾斜調整部材91は、図3に示すように、複数の格子部材6と同じ角度で傾斜しており、複数の格子部材6の下側において、複数の格子部材6に平行に並んで配置される。先端側傾斜調整部材91は、格子部材6の傾斜方向において、基端側の長さが格子部材6よりも短く形成される。先端側傾斜調整部材91は、最下部の格子部材6との間隔が、複数の格子部材6の間隔と同じ間隔となるように配置される。
先端側傾斜調整部材91は、図13に示すように、先端側傾斜調整部材本体92と、化粧シート93と、を有する。先端側傾斜調整部材本体92は、基端側に配置される基端側傾斜中空部921と、先端側に配置される先端側傾斜中空部922と、を有する。
基端側傾斜中空部921の基端側の部分は、基端側調整部材94に接続される。
先端側傾斜中空部922は、格子部材6の第1分割格子部材62の先端側中空部621と同様の形状に形成され、後端から先端側に向かうに従って上り傾斜で傾斜して延びる略平行四辺形状の中空部を有する板状に形成される。先端側傾斜中空部922は、僅かに傾斜して上下方向に延びる面を先端側に有し、上方側の先端が先細りとなる形状で形成される。
先端側傾斜調整部材91の外周面には、基端側の一部分を残した状態で、化粧シート93が貼り付けられている。化粧シート93が貼り付けられない基端側の一部分は、先端側傾斜調整部材91が基端側調整部材94に固定された場合に、基端側調整部材94に覆われる。
基端側調整部材94は、図13に示すように、基端側において、後述する補強部材8(角部補強部材8A、直線部補強部材8B)にネジ固定され、先端側には、先端側傾斜調整部材91が接続されている。基端側調整部材94は、先端側傾斜調整部材91の基端と補強部材8(角部補強部材8A、直線部補強部材8B)(支持材)とを接続する。基端側調整部材94は、内外方向において、略水平方向に延びる。基端側調整部材94の基端と補強部材8との接続位置は、先端側傾斜調整部材91を基端側に延長した場合の仮想線Kと補強部材8の延長仮想線との交差部分Cよりも上方側に位置する。
基端側調整部材94は、基端側傾斜中空部941と、傾斜延出部942と、を有する。
基端側傾斜中空部941は、内外方向において略水平方向に延びる板状に形成され、先端側には、基端側から先端側に向かうに従って下方に傾斜する上面傾斜部941aが形成される。上面傾斜部941aには、先端側傾斜調整部材91に基端側調整部材94を接続する場合に、先端側傾斜調整部材91の下端面91aが載置される。
傾斜延出部942は、基端側傾斜中空部941の先端側の下部から、先端側傾斜調整部材91の傾斜方向に延出する。傾斜延出部942には、先端側傾斜調整部材91に基端側調整部材94を接続する場合に、先端側傾斜調整部材91の下部の傾斜下面91bが載置される。
先端側傾斜調整部材91に基端側調整部材94を接続する場合には、傾斜延出部942に先端側傾斜調整部材91の下部の傾斜下面91bを載置すると共に、上面傾斜部941aに先端側傾斜調整部材91の下部の下端面91aを載置した状態で、傾斜延出部942において、ネジ95により締結される。
以上の調整格子部材9は、先端側傾斜調整部材91が、複数の格子部材6の間隔と同じ間隔で、複数の格子部材6の下方側に配置されるため、例えば、高さが異なる仕様のバルコニー用手摺1を設置する場合において、バルコニー用手摺1の高さに影響を受けずに、複数の格子部材6と同じ間隔で、複数の格子部材6を配置した後の残りの隙間に、先端側傾斜調整部材91を配置できる。これにより、複数の格子部材6と同じ間隔で先端側傾斜調整部材91を並べることができるため、意匠性を向上できる。
なお、本実施形態においては、基端側調整部材94を内外方向において略水平方向に延びるように配置したが、これに限定されない。基端側調整部材94を傾斜するように構成してもよい。例えば、基端側調整部材94は、内外方向において、水平方向に対して基端側が先端側よりも下方に位置する傾斜角度であって先端側傾斜調整部材91の水平方向に対する傾斜角度よりも小さい傾斜角度で延びてもよいし、又は、内外方向において、水平方向に対して先端側よりも基端側が上方に位置する傾斜角度で延びてもよい。これにより、複数の格子部材6の下方に先端側傾斜調整部材91を平行に並べて配置する場合に、下方側に下笠木14が存在することで基端側調整部材94の下方側の配置位置が制限される場合であっても、先端側傾斜調整部材91の傾斜角度と同じ傾斜角度で基端側調整部材94を配置せずに、基端側調整部材94の補強部材8への接続位置を上方側にずらすことができる。
複数のよじ登り防止部材7は、図1及び図2に示すように、横方向に延びて形成される。複数のよじ登り防止部材7は、図3に示すように、上下に並ぶ複数の格子部材6における隣り合う格子部材6同士の隙間のうち、上部側から複数の隙間それぞれに配置される。本実施形態においては、よじ登り防止部材7は、複数の格子部材6の上部側から1つ目〜5つ目の隙間に、それぞれ配置されている。よじ登り防止部材7は、断面形状が三角形形状に形成され、3〜6歳の子供の足先が入ることを阻止できる大きさ及び形状に形成されている。複数のよじ登り防止部材7は、図10及び図11に示すように、横方向の両端部が、ネジ503により、端部支持部材5にネジ固定されている。
端部支持部材5は、図10及び図11に示すように、複数の格子部材6、複数のよじ登り防止部材7及び調整格子部材9の先端側傾斜調整部材91の長手方向の端部に配置される。端部支持部材5には、ネジ501,502により、複数の格子部材6の長手方向の端部がネジ固定され、ネジ503により、複数のよじ登り防止部材7の長手方向の端部がネジ固定され、ネジ504,502により、調整格子部材9の先端側傾斜調整部材91の長手方向の端部がネジ固定されている。
図10に示すように、端部支持部材5は、角部L字ユニットU1においては、L字の開放側の両端部に配置されており、L字状の角部には配置されていない。角部L字ユニットU1においては、角部において隣り合う2つの格子部材6の長手方向の端部は、互いが接続部材6aを介して接続され、角部において隣り合う2つのよじ登り防止部材7の長手方向の端部は、互いが接続部材(図示せず)を介して接続され、角部において隣り合う2つの調整格子部材9の先端側傾斜調整部材91の長手方向の2つの端部は、互いが接続部材(図示せず)を介して接続されている。
ここで、角部L字ユニットU1のL字状の柵構成部材LC及び中間部直線ユニットU2の柵構成部材TCの端部において、横方向の両端部に配置される端部支持部材5が、複数の格子部材6、複数のよじ登り防止部材7及び調整格子部材9の先端側傾斜調整部材91を支持する構造について詳細に説明する。この支持構造は、角部L字ユニットU1のL字状の柵構成部材LC及び中間部直線ユニットU2の柵構成部材TCのいずれも場合も同様の構造である。
端部支持部材5は、図10及び図11に示すように、平面視でL字状に形成され、内外方向に延びる第1支持板5aと、第1支持板5aの内外方向の外側の端部から、柵構成部材LC,TCの横方向の外側に延出する第2支持板5bと、を有する。
また、端部支持部材5の長手方向の端部に接続される複数の格子部材6の格子本体61は、それぞれ、先端側の第1分割格子部材62と、基端側の第2分割格子部材63と、からなる分割構造である。
また、図10及び図11に示すように、端部支持部材5は、格子部材6の長手方向の端部に形成される切り欠き部6bに配置される。切り欠き部6bは、格子部材6の長手方向の端部がL字状に切り欠かれて形成されており、内外方向において傾斜して延びる傾斜端面6cと、傾斜端面6cの斜め上方側の端部から長手方向の外側に延びる上側面6dと、を有する。
傾斜端面6cは、第2分割格子部材63の長手方向の端部において切り欠き部6bの横方向の外側の端面により形成され、横方向の外側を向く面である。傾斜端面6cは、バルコニー用手摺1の内外方向において外側から内側に向けて下り傾斜で傾斜して延びる。上側面6dは、第1分割格子部材62の長手方向の端部において切り欠き部6bの上方側に形成され、横方向及び上下方向に広がって形成され、バルコニー用手摺1の内側を向く面である。端部支持部材5が格子部材6の長手方向の端部の切り欠き部6bに配置された場合に、格子部材6の切り欠き部6bの傾斜端面6cは、端部支持部材5の第1支持板5aに対向して配置され、ネジ固定される。格子部材6の切り欠き部6bの上側面6dは、第2支持板5bに対向して配置され、ネジ固定される。
図10及び図11に示すように、端部支持部材5と格子部材6との接続構造において、端部支持部材5は、第1支持板5aが、ネジ501により、第2分割格子部材63の長手方向の端部の切り欠き部6bの傾斜端面6cにネジ固定され、第2支持板5bが、ネジ502により、第1分割格子部材62の長手方向の端部の切り欠き部6bの上側面6dにネジ固定される。格子部材6を構成する第1分割格子部材62と第2分割格子部材63とは、嵌合により組み合わされており、ネジ固定されていない。
また、端部支持部材5と調整格子部材9の先端側傾斜調整部材91との接続構造においては、端部支持部材5は、上下方向の下部において、第1支持板5aが、ネジ504により、調整格子部材9の先端側傾斜調整部材91の長手方向の端部切り欠き部6bの傾斜端面6cにネジ固定され、第2支持板5bが、ネジ502により、調整格子部材9の先端側傾斜調整部材91の長手方向の端部において、第1分割格子部材62の長手方向の端部の切り欠き部6bの上側面6dにネジ固定される。
また、端部支持部材5とよじ登り防止部材7との接続構造においては、端部支持部材5は、第1支持板5aが、ネジ503により、複数のよじ登り防止部材7の長手方向の端面にネジ固定される。
角部L字ユニットU1のL字状の柵構成部材LC及び中間部直線ユニットU2の柵構成部材TCの組み立て時において、複数の格子部材6の端部に端部支持部材5を固定する場合には、格子部材6の格子本体61が、先端側の第1分割格子部材62と、基端側の第2分割格子部材63と、からなる分割構造であるため、例えば、端部支持部材5を第2分割格子部材63にネジ固定した後に、第2分割格子部材63と第1分割格子部材62とを嵌合させて組み合わせてもよいし、第1分割格子部材62と第2分割格子部材63とを嵌合させて組み合わせてから、端部支持部材5を格子本体61(第1分割格子部材62及び第2分割格子部材63)にネジ固定してもよい。
端部支持部材5は、仕切り柵ユニットUを支柱2に接続する場合に、支柱2に固定される。支柱2と仕切り柵ユニットUとの接続構造Sについては後述する。
図1及び図2に示すように、複数の補強部材8は、横方向における支柱2が設けられていない位置において、複数の格子部材6を支持する。本実施形態においては、複数の補強部材8は、角部L字ユニットU1の角部又は複数の格子部材6の横方向の途中において、複数の格子部材6を支持する。
複数の補強部材8は、角部補強部材8Aと、直線部補強部材8Bと、を有する。
角部補強部材8Aは、図10に示すように、上下方向に延びて形成され、角部L字ユニットU1の角部に配置される。角部補強部材8Aは、水平方向に切断した断面形状がL字状に形成され、バルコニーの正面側及び側面側の両方側のそれぞれにおいて、バルコニー用手摺1の角部分1cの内側において、ネジ(締結部材)により、複数の第1格子部材6x、複数の第2格子部材6y及びよじ登り防止部材7に締結されることで固定されている。
角部補強部材8Aは、角部L字ユニットU1のL字状の柵構成部材LCのL字の角部の内側部分に接続され、下端部が、支柱固定構造物に固定されずに下笠木14の上面14a(設置面)に当接されることで、バルコニー用手摺1の角部分1cにおいて、角部L字ユニットU1のL字状の柵構成部材LCを支持して補強する。これにより、角部補強部材8Aは、バルコニー用手摺1の支柱を設けていない角部分1cに設けられることで、角部L字ユニットU1の角部が自重により下がることを抑制できる。
また、角部補強部材8Aには、内側からネジが視認されないように、断面が略L字状の角部補強カバー部材81A(カバー部材81)が取り付けられる。角部補強カバー部材81Aは、角部補強部材8Aの内側を覆うように配置される。
直線部補強部材8Bは、図11に示すように、上下方向に延びて形成され、中間部直線ユニットU2の長手方向の途中に配置される。直線部補強部材8Bには、バルコニー用手摺1の長尺直線状部分1aの内側において、ネジ(締結部材)により、複数の格子部材6及びよじ登り防止部材7に締結されることで固定されている。
直線部補強部材8Bは、中間部直線ユニットU2の柵構成部材TCの直線状の部分の内側部分に接続され、下端部が、支柱固定構造物に固定されずに下笠木14の上面14a(設置面)に当接されることで、バルコニー用手摺1の長尺直線状部分1aの途中において、中間部直線ユニットU2の柵構成部材TCを支持して補強する。これにより、直線部補強部材8Bは、中間部直線ユニットU2の長手方向の途中に設けられることで、中間部直線ユニットU2の長手方向の長さが長い場合においても、中間部直線ユニットU2の長手方向の途中が自重により下がることを抑制できる。
直線部補強部材8Bには、内側からネジが視認されないように、直線部補強カバー部材81B(カバー部材81)が取り付けられる。直線部補強カバー部材81Bは、直線部補強部材8Bの内側を覆うように配置される。
次に、支柱2と仕切り柵ユニットUとの接続構造Sについて説明する。図6及び図7に示すように、支柱2と仕切り柵ユニットUとの接続構造Sは、上下方向に延びる支柱2と、支柱2に接続される仕切り柵ユニットU(柵ユニット)と、を備える。仕切り柵ユニットUは、バルコニー10の内外領域を仕切るように横方向に沿って配置される柵構成部材LC.TC(両端部に配置される端部支持部材5,5、複数の格子部材6、複数のよじ登り防止部材7及び調整格子部材9)と、補強部材8と、を備える。本実施形態においては、支柱2と仕切り柵ユニットUとの接続構造Sは、第1接続構造S1と、第2接続構造S2と、を備える。
第1接続構造S1は、バルコニー用手摺1の長尺直線状部分1aの途中において、中間支柱2Bの横方向の両側に、仕切り柵ユニットU(中間部直線ユニットU2の端部、角部L字ユニットU1の端部)を接続する構造である。なお、本実施形態とは構成が異なるが、中間支柱2Bの横方向の両側に、2つの中間部直線ユニットU2の端部同士を接続する場合の構造も同様である。
第2接続構造S2は、バルコニー用手摺1の短尺直線状部分1bの端部において、端部支柱2Aの横方向の一方側に、仕切り柵ユニットU(角部L字ユニットU1の端部)を取り付ける構造である。本実施形態においては、第2接続構造S2として、角部L字ユニットU1の開放側端部の接続構造について説明する。なお、中間部直線ユニットU2の開放側端部の接続構造も、配置の向きや反転している点において異なるのみで同様の接続構造である。また、本実施形態とは構成が異なるが、端部支柱2Aの横方向の一方側に、直線状の仕切り柵ユニットUを接続する場合の構造も同様である。
第1接続構造S1について説明する。
図6、図14及び図15に示すように、中間支柱2Bは、2つの分割支柱材21,22を有し、2つの分割支柱材21,22が組み合わされた状態において、支柱本体271と、一対の支柱側第1突出部274と、一対の支柱側第2突出部275と、一対のカバー用係止突起276と、を有する。
支柱本体271は、内外方向に延びる一対の支柱側第1面272と、横方向に延びる一対の支柱側第2面273と、を有する。
一対の支柱側第1突出部274は、それぞれ、支柱側第1面272から横方向に突出する。
一対の支柱側第2突出部275は、それぞれ、支柱側第2面273a,273bのうちの外側の支柱側第2面273aから内外方向の外側に突出する。一対の支柱側第2突出部275は、支柱側第2面273aにおいて、横方向に離間して配置される。支柱側第2突出部275は、それぞれ、支柱側第2面273aから突出して形成され、基端から先端に向かうに従って横方向において支柱側第1面272が配置される側に向かうように傾斜する。
一対のカバー用係止突起276は、中間支柱2Bの内外方向の内側において、横方向の両側から突出する。支柱カバー277は、一対のカバー用係止突起276が、支柱カバー277の内側係止延出係止片277bが係止されることで、中間支柱2Bに取り付けられる。
図14及び図15に示すように、中間支柱2Bを横方向の両側から挟むように配置される2つの仕切り柵ユニットUにおいて、仕切り柵ユニットUの端部に配置される2つの端部支持部材5,5(支持部材)は、中間支柱2Bの横方向の両側にそれぞれ設けられる。
2つの端部支持部材5,5は、中間支柱2Bの横方向の両側において左右対称形状で形成され、それぞれ、L字状の支持部材本体51と、支持部材側第1突出部52と、補助突出部53と、支持部材側第2突出部54と、カバー係止片55と、カバー係止突起56と、を有する。
支持部材本体51は、内外方向に延びると共に中間支柱2Bの支柱側第1面272に対向して配置される支持部材側第1面511と、横方向に延びると共に中間支柱2Bの支柱側第2面273に対向して配置される支持部材側第2面512と、を有する。
支持部材側第1突出部52は、支持部材側第1面511から支柱側第1面272側に突出して、中間支柱2Bの支柱側第1突出部274に重なって配置される。支柱側第1突出部274及び支持部材側第1突出部52は、互いが重なった部分において、ネジ278(締結部材)により締結される。
補助突出部53は、支持部材側第1突出部52よりも内外方向の外側において、支持部材側第1面511から支柱側第1面272側に突出する。補助突出部53は、先端が支柱側第1面272に当接することで、端部支持部材5のガタツキを抑制する。
支持部材側第2突出部54は、支持部材側第2面512から支柱側第2面273側に突出して、中間支柱2Bの支柱側第2突出部275に重なって配置される。
支持部材側第2突出部54は、支持部材側第2面512から突出して形成され、基端から先端に向かうに従って横方向において支持部材側第1面511が配置される側(他側又は一側)に向かうように傾斜する。
カバー係止片55は、中間支柱2Bの内外方向の内側において、内外方向の内側に突出する。カバー係止突起56は、カバー係止片55の基端において横方向の外側に突出する。支柱カバー277は、一対のカバー用外側係止突起277aが、端部支持部材5のカバー係止片55及びカバー係止突起56に係止されることで、端部支持部材5に取り付けられる。
支柱カバー277は、仕切り柵ユニットUを中間支柱2Bに接続した場合に中間支柱2Bと端部支持部材5との間の隙間を塞ぐように、2つの仕切り柵ユニットUの2つの端部支持部材5に跨って配置される。これにより、支柱2と端部支持部材5との間の隙間において、締結されたネジ278が外部から視認されないため、意匠性を向上できる。
以上のように構成される第1接続構造S1により、中間支柱2Bに仕切り柵ユニットUを接続する手順について説明する。
まず、図9(b)に示す状態から、2つの分割支柱材21,22を基礎柱23の横方向の外側から基礎柱23に移動させることで、2つの分割支柱材21,22を組み合わせて、ネジ固定することで、図9(a)に示すように、中間支柱2Bを製作する。中間支柱2Bが2つの分割支柱材21,22を組み合わせて構成されることで、基礎柱23の上部に庇等の障害となる構造があった場合でも、基礎柱23の上方から中間支柱2Bを挿入することを行わずに、2つの分割支柱材21,22を、横方向から移動させることで、中間支柱2Bを容易に製作できる。
次に、図15に示すように、中間支柱2Bの横方向の両側において、2つの仕切り柵ユニットUを、内外方向の外側から内側に移動させて、端部支持部材5の支持部材側第1突出部52を、中間支柱2Bの支柱側第1突出部274に重なるように配置すると共に、端部支持部材5の支持部材側第2突出部54を、中間支柱2Bの支柱側第2突出部275に重なるように配置する(第1工程)。
続けて、図14及び図15に示すように、支柱2の支柱側第1突出部274と端部支持部材5の支持部材側第1突出部52とを互いが重なる部分においてネジ278(締結部材)により締結する(第2工程)。具体的には、ネジ278を、仕切り柵ユニットUの内外方向の内側から外側に向けて移動させることで、ネジ278により、支柱側第1突出部274及び支持部材側第1突出部52を締結する。このようにして、仕切り柵ユニットUを中間支柱2Bに向けて内外方向に移動させて、ネジ278により締結するだけで、仕切り柵ユニットUを中間支柱2Bに容易に接続できる。
次に、支柱カバー277を、支柱2と端部支持部材5との間の隙間を塞ぐように、中間支柱2Bの内外方向の内側の面に取り付ける。支柱2と端部支持部材5との間の隙間は、仕切り柵ユニットUを支柱2に接続した場合に内側に開放して形成される。これにより、支柱2と端部支持部材5との間の隙間において、締結されたネジ278が外部から視認されないため、意匠性を向上できる。
続けて、図6に示すように、支柱上面板26を、基礎柱23、中間支柱2B及び端部支持部材5の上部に配置して、ネジ26cにより、支柱上面板26を基礎柱23に固定する。これにより、ネジ26cのネジ部分が支柱上面板26のネジ挿通長孔26aに挿通された状態で、ネジ26cが基礎柱23のネジ孔23aにねじ込まれることで、支柱上面板26が中間支柱2Bを押さえた状態で、支柱上面板26を、中間支柱2Bを基礎柱23に固定できる。
そして、図5に示すように、複数の下地カバー4を支柱上面板26にネジで固定し、バルコニー用手摺1の角部分1cの下地カバー4の上面において、図4に示すように、2つの下地カバー4をL字状金具43により接続する。その後、図4に示すように、上笠木3を下地カバー4に嵌合させる。
第2接続構造S2について説明する。
第2接続構造S2は、前述の第1接続構造S1が中間支柱2Bの横方向の両側に仕切り柵ユニットUを接続するのに対して、端部支柱2Aの横方向の一方側に仕切り柵ユニットUを接続する点において、主に異なる。ここで、第2接続構造S2の端部支柱2Aの説明については、第1接続構造S1の中間支柱2Bに対応する構成には、対応する符号(十の桁の数字を「7」から「8」に変えた符号)を付して、その説明を省略する。また、第2接続構造においては、仕切り柵ユニットUの端部に配置される端部支持部材5(支持部材)は、第1接続構造S1の場合と同様の構成を備えるため、同様の符号を付して、その説明を省略する。
以下の第2接続構造S2の説明においては、第1接続構造S1と異なる点について主に説明する。
図16及び図17に示すように、端部支柱2Aは、支柱本体281と、支柱側第1突出部284と、支柱側第2突出部285と、一対のカバー用突起286と、カバー係止片55と、を有する。なお、カバー係止片55は、第1接続構造S1においては、端部支持部材5に設けられているが、第2接続構造S2においては、仕切り柵ユニットUが端部支柱2Aの横方向の一方側にのみ接続されるため、端部支柱2Aに設けられている。
更に、第2接続構造S2においては、端部支柱2Aの一側面には、例えば、建物11の外壁に取り付けられた壁側延出固定金具11aに固定するために、L字状の支柱側固定金具25が取り付けられる。また、端部支柱2Aの上端において、端部支柱2Aの内部側には、上面板29を有するL字状の部材が設けられている。上面板29には、ネジ孔29aが形成され、図6に示すように、上面板29の上部に支柱上面板27が載置された状態で、ネジ27cのネジ部分が支柱上面板26のネジ挿通長孔27aに挿通された状態で、ネジ27cが上面板29のネジ孔29aにねじ込まれることで、支柱上面板27を、端部支柱2Aの上面板29に固定できる。
図16及び図17に示すように、仕切り柵ユニットUの端部に配置される端部支持部材5の構成は、第1接続構造S1の端部支持部材5と同様の構成であり、支持部材本体51と、支持部材側第1突出部52と、補助突出部53と、支持部材側第2突出部54と、カバー係止片55と、を有する。
以上のように構成される第2接続構造S2により、端部支柱2Aに仕切り柵ユニットUを接続する手順について説明する。
まず、図8に示すように、端部支柱2Aを立設する。この場合、図16に示すように、端部支柱2Aを建物11の外壁に固定することで、端部支柱2Aを建物11に固定する。端部支柱2Aは、上下方向の途中の外側の側面に取り付けられたL字状の2つの支柱側固定金具25を介して、例えば、建物11の外壁に取り付けられた壁側延出固定金具11aに固定される。
次に、図17に示すように、端部支柱2Aの横方向の一側において、仕切り柵ユニットUを、内外方向の外側から内側に移動させて、端部支持部材5の支持部材側第1突出部52を端部支柱2Aの支柱側第1突出部284に重なるように配置すると共に、端部支持部材5の支持部材側第2突出部54を端部支柱2Aの支柱側第2突出部285に重なるように配置する(第1工程)。
続けて、図16及び図17に示すように、端部支柱2Aの支柱側第1突出部284と端部支持部材5の支持部材側第1突出部52とを互いが重なる部分においてネジ288(締結部材)により締結する(第2工程)。具体的には、ネジ288を、仕切り柵ユニットUの内外方向の内側から外側に向けて移動させことで、ネジ288により、支柱側第1突出部284及び支持部材側第1突出部52を締結する。このようにして、仕切り柵ユニットUを端部支柱2Aに向けて内外方向に移動させて、ネジ288により締結するだけで、仕切り柵ユニットUを端部支柱2Aに容易に接続できる。
次に、支柱カバー287を、支柱2と端部支持部材5との間の隙間を塞ぐように、端部支柱2Aの内外方向の内側の面に取り付ける。支柱2と端部支持部材5との間の隙間は、仕切り柵ユニットUを支柱2に接続した場合に内側に開放して形成される。これにより、支柱2と端部支持部材5との間において、締結されたネジ288が外部から視認されないため、意匠性を向上できる。なお、支柱カバー287の構成は、前述の支柱カバー277の構成と同様である。
続けて、図6に示すように、端部支柱2Aの上部に支柱上面板27を配置して、ネジ27cにより、端部支柱2Aの上面板29に支柱上面板27を固定する。
その後の手順は、第1接続構造S1と同様である。
以上説明した実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
本実施形態のバルコニー用手摺1は、上下方向に延びる支持材8と、横方向に延びると共に、水平方向に対して傾斜する傾斜方向に延びて形成され、上下方向に並んで平行に配置される複数の格子部材6であって、傾斜方向の基端側が支持材8に接続される複数の格子部材6と、複数の格子部材6に平行に並んで配置され基端側の長さが格子部材6よりも短く形成される先端側傾斜調整部材91と、先端側傾斜調整部材91の基端と支持材8とを接続する基端側調整部材94と、を有する調整傾斜横材9と、を備える。そのため、高さが異なる仕様のバルコニー用手摺1を設置する場合において、バルコニー用手摺1の高さに影響を受けずに、複数の格子部材6と同じ間隔で、複数の格子部材6を配置した後の残りの隙間に、先端側傾斜調整部材91を配置できる。これにより、複数の格子部材6と同じ間隔で先端側傾斜調整部材91を並べることができるため、意匠性を向上できる。
また、本実施形態においては、基端側調整部材94の基端と補強部材8との接続位置は、格子部材6を基端側に延長した場合の仮想線と補強部材8との交差部分よりも上方側に位置する。これにより、補強部材8における複数の格子部材6の下方側に、格子部材6を接続する部分を設けることができなくても、基端側調整部材94の基端と補強部材8との接続位置を、格子部材6を基端側に延長した場合の仮想線Kと補強部材8の延長仮想線との交差部分Cよりも上方側に位置させることで、複数の格子部材6の下方に並べて、先端側傾斜調整部材91を容易に設置できる。
また、本実施形態においては、基端側調整部材94は、略水平方向に延びるか、水平方向に対して基端側が先端側よりも下方に位置する傾斜角度であって先端側傾斜調整部材91の水平方向に対する傾斜角度よりも小さい傾斜角度で延びるか、又は、水平方向に対して基端側が先端側よりも上方に位置する傾斜角度で延びる。これにより、補強部材8における複数の格子部材6の下方側に、格子部材6を接続する部分を設けることができなくても、基端側調整部材94を用いることで、複数の格子部材6の下方に並べて、先端側傾斜調整部材91を容易に設置できる。
また、本実施形態においては、基端側調整部材94の幅は、補強部材8の幅よりも小さい。そのため、基端側調整部材94が補強部材8に隠れるため、意匠性を向上できる。
また、本実施形態においては、複数の格子部材6は、横方向における少なくとも一端部が支柱2に接続され、補強部材8は、複数の格子部材6を支持する部材であり、横方向における支柱2が設けられていない位置において複数の格子部材6を支持する。そのため、調整格子部材9は、複数の格子部材6を支持する補強部材8に接続される。これにより、調整格子部材9を支持する部材を別に準備しなくてよいため、製造コストを低減できる。
以上、本発明の好ましい一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態の仕切り柵ユニットUの組み合わせには限定されない。仕切り柵ユニットの組み合わせや、仕切り柵ユニットの長手方向の長さは、ベランダの大きさなどにより適宜設定される。
また、前記実施形態においては、柵をバルコニー用手摺1に適用した例について説明したが、これに限定されず、例えば、柵をフェンスに適用してもよい。
また、前記実施形態においては、格子部材6をバルコニー用手摺1の面材に適用した例について説明したが、これに限定されない。格子部材6を、例えば、フェンスの間仕切りなどに適用してもよい。
また、格子部材6の数やよじ登り防止部材7の数は、制限されない。
また、前記実施形態においては、格子本体61の形状は、これに限定されない。例えば、格子本体61を、円筒状や楕円筒状や横長状に形成してもよい。
また、前記実施形態において、第1分割格子部材62は、凹状嵌合部622を有し、第2分割格子部材63は、凹状嵌合部622に嵌合可能な凸状嵌合部632を有するように構成したが、これに限定されず、第1分割格子部材62が凸状嵌合部を有して構成され、第2分割格子部材63が凹状嵌合部を有して構成されてもよい。
また、前記実施形態においては、化粧シート64について、化粧シート64の表面に、複数の凹凸により形成された浮造り加工を施したものを用いたが、これに限定されない。化粧シート64の表面に、浮造り加工以外の加工により、複数の凹凸の加工を施したものを用いてもよい。また、化粧シート64の表面に複数の凹凸の加工が施されていないものにも適用できる。
また、前記実施形態においては、角部補強部材8Aの下端部又は直線部補強部材8Bの下端部が当接される下端部を、下笠木14の上面14aとしたが、これに限定されない。例えば、角部補強部材8Aの下端部又は直線部補強部材8Bの下端部が当接される下端部を、例えば、他の部材の上面としてもよいし、支柱固定構造物の上面としてもよい。
また、前記実施形態においては、柵の一例としてバルコニー用手摺1を適用した場合に、支柱2が固定される支柱固定構造物を、建物の外壁や建物の躯体により構成したが、これに限定されない、例えば、柵の一例として仕切り用のフェンスなどを適用した場合には、支柱が固定される支柱固定構造物を、支柱を地面に固定する場合に地中に埋設されて支柱が固定される基礎などにより構成してもよいし、地面に立設された塀などにより構成してもよい。
1 バルコニー用手摺(柵)
2 支柱
6 格子部材(傾斜横材)
8 補強部材(支持材)
9 調整格子部材(調整傾斜横材)
91 先端側傾斜調整部材
94 基端側調整部材

Claims (6)

  1. 内外領域を仕切るように構成される柵であって、
    上下方向に延びる支持材と、
    横方向に延びると共に、内外方向において水平方向に対して傾斜する傾斜方向に延びて形成され、上下方向に並んで平行に配置される複数の傾斜横材であって、傾斜方向の基端側が前記支持材に接続される複数の傾斜横材と、
    前記複数の傾斜横材に平行に並んで配置され基端側の長さが前記傾斜横材よりも短く形成される先端側傾斜調整部材と、前記先端側傾斜調整部材の基端と前記支持材とを接続する基端側調整部材と、を有する調整傾斜横材と、を備える、
    柵。
  2. 前記複数の傾斜横材は、内外方向において内側から外側に向かうに従って上り傾斜で傾斜して延びる、
    請求項1に記載の柵。
  3. 前記基端側調整部材の基端と前記支持材との接続位置は、前記傾斜横材を基端側に延長した場合の仮想線と前記支持材の延長仮想線との交差部分よりも上方側に位置する、
    請求項2に記載の柵。
  4. 前記基端側調整部材は、内外方向において、略水平方向に延びるか、水平方向に対して基端側が先端側よりも下方に位置する傾斜角度であって前記先端側傾斜調整部材の水平方向に対する傾斜角度よりも小さい傾斜角度で延びるか、又は、水平方向に対して基端側が先端側よりも上方に位置する傾斜角度で延びる、
    請求項2又は3に記載の柵。
  5. 前記基端側調整部材の幅は、前記支持材の幅よりも小さい、
    請求項1〜4のいずれかに記載の柵。
  6. 前記複数の傾斜横材は、横方向における少なくとも一端部が支柱に接続され、
    前記支持材は、横方向における前記支柱が設けられていない位置において前記複数の傾斜横材を支持する補強部材である、
    請求項1〜5のいずれかに記載の柵。
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