JP2021018176A - ホルムアルデヒドの検出方法、キット - Google Patents

ホルムアルデヒドの検出方法、キット Download PDF

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泰正 兼清
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博信 薬袋
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Norihisa Haneda
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Abstract

【課題】 湿度が低いホルムアルデヒド含有ガスを用いた場合にも、ホルムアルデヒドの検出が可能となる、ホルムアルデヒドの検出方法を提供。【解決手段】 式(A)で表される基を有し、溶媒を含む高分子膜を、ホルムアルデヒド含有ガスに曝露する工程Aと、工程Aで得られた高分子膜と色素を含む溶液とを接触させる工程Bとを実施して、高分子膜の色味変化を生じさせる、ホルムアルデヒドの検出方法。式(A) R−L−*式(A)中、Rは、第1級アミノ基またはその塩を表す。Lは、メチレン基またはフェニレン基を表す。*は、結合位置を表す。【選択図】なし

Description

本発明は、ホルムアルデヒドの検出方法、および、キットに関する。
建材などから室内に放出されるホルムアルデヒドは、いわゆるシックハウス症候群の原因物質として知られている。そのため、大気中のホルムアルデヒドを簡便かつ正確に検出する手法が求められている。
例えば、非特許文献1では、第1級アミノ基またはその塩とホルムアルデヒドとが反応してイミノ基が形成されることを利用した、ホルムアルデヒドの検出方法が開示されている。具体的には、第1級アミノ基またはその塩を有する高分子膜を作製した後、高分子膜をホルムアルデヒド含有ガスに一定時間が暴露した後、色素を含む水溶液に高分子膜を浸漬して着色させることにより、ホルムアルデヒドを検出する方法が開示されている。
第74回分析化学討論会予稿集 124頁
一方で、本発明者らは非特許文献1に具体的に開示される方法について検討を行ったところ、湿度50%程度の湿度が低いホルムアルデヒド含有ガスを用いた際には、第1級アミノ基またはその塩とホルムアルデヒドとの反応が進行しない場合があることを知見した。結果として、ガス中のホルムアルデヒドの検出ができなかった。なお、本明細書において、「湿度が低い」とは、湿度が60%以下程度の場合を意味する。
本発明は、上記実情に鑑みて、湿度が低いホルムアルデヒド含有ガスを用いた場合にも、ホルムアルデヒドの検出が可能となる、ホルムアルデヒドの検出方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、ホルムアルデヒド検出用のキットを提供することも課題とする。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) 後述する式(A)で表される基を有し、溶媒を含む高分子膜を、ホルムアルデヒド含有ガスに曝露する工程Aと、
工程Aで得られた高分子膜と色素を含む溶液とを接触させる工程Bとを実施して、
高分子膜の色味変化を生じさせる、ホルムアルデヒドの検出方法。
(2) 工程Aの前に、式(A)で表される基を有する高分子膜と溶媒とを接触させて、式(A)で表される基を有し、溶媒を含む高分子膜を得る工程Cを実施する、(1)に記載のホルムアルデヒドの検出方法。
(3) 溶媒の沸点が、150℃以上である、(1)または(2)に記載のホルムアルデヒドの検出方法。
(4) 色素が、酸基を有する、(1)〜(3)のいずれかに記載のホルムアルデヒドの検出方法。
(5) 高分子膜が、式(A)で表される基を有するポリ(メタ)アクリルアミドを含む、(1)〜(4)のいずれかに記載のホルムアルデヒドの検出方法。
(6) 色素を含む溶液が、水を含む、(1)〜(5)のいずれかに記載のホルムアルデヒドの検出方法。
(7) 式(A)で表される基を有し、溶媒を含む高分子膜と、
色素を含む溶液と、を有するホルムアルデヒド検出用のキット。
本発明によれば、湿度が低いホルムアルデヒド含有ガスを用いた場合にも、ホルムアルデヒドの検出が可能となる、ホルムアルデヒドの検出方法を提供できる。
また、本発明によれば、ホルムアルデヒド検出用のキットを提供できる。
以下に、本発明について詳述する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明のホルムアルデヒドの検出方法の特徴点としては、高分子膜が溶媒を含む点が挙げられる。溶媒を含んだ状態(膨潤状態)の高分子膜であれば、湿度が低いホルムアルデヒド含有ガスを用いた場合にも、高分子膜中にて後述する式(A)で表される基中の第1級アミノ基またはその塩とホルムアルデヒドとの反応が良好に進行し、結果として、ホルムアルデヒド濃度に応じた高分子膜の色味変化が達成される。
本発明のホルムアルデヒドの検出方法は、以下の工程C、工程A、および、工程Bを実施することが好ましい。なお、後述するように、式(A)で表される基を有し、溶媒を含む高分子膜を用意できれば、工程Cは実施しなくてもよい。
工程C:式(A)で表される基を有する高分子膜と溶媒とを接触させて、式(A)で表される基を有し、溶媒を含む高分子膜を得る工程
工程A:式(A)で表される基を有し、溶媒を含む高分子膜を、ホルムアルデヒド含有ガスに曝露する工程
工程B:工程Aで得られた高分子膜と色素を含む溶液とを接触させる工程
以下、それぞれの工程について詳述する。
<工程C>
工程Cは、式(A)で表される基を有する高分子膜と溶媒とを接触させて、式(A)で表される基を有し、溶媒を含む高分子膜を得る工程である。本工程を実施することにより、溶媒を含んだ高分子膜(溶媒含有高分子膜)が得られる。
以下では、本工程で使用される材料について詳述する。
(高分子膜)
高分子膜は、式(A)で表される基(以後、「特定基」ともいう。)を有する。式(A)中、*は結合位置を表す。
式(A) R−L−*
式(A)中、Rは、第1級アミノ基(−NH)またはその塩を表す。
上記塩(第1級アミノ基の塩)としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、および、リン酸塩などの無機酸塩、並びに、酢酸、蟻酸、および、シュウ酸などの有機酸塩が挙げられる。
Lは、メチレン基またはフェニレン基を表す。
高分子膜に含まれるポリマーの種類は特に制限されず、公知のポリマーが挙げられる。なお、通常、高分子膜中においては、ポリマーが上記特定基を有する。
高分子膜に含まれるポリマーとしては、例えば、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、および、ポリカーボネートが挙げられる。なかでも、取り扱い性の点から、ポリ(メタ)アクリルアミドが好ましい。つまり、高分子膜に含まれるポリマーとしては、特定基を有するポリ(メタ)アクリルアミドが好ましい。
なお、ポリ(メタ)アクリルアミドとは、ポリアクリルアミドおよびポリメタクリルアミドを含む概念である。また、ポリ(メタ)アクリレートとは、ポリアクリレートおよびポリメタクリレートを含む概念である。
高分子膜中のポリマーは、架橋構造を有していてもよい。ポリマーが架橋構造を有している場合、後述する工程Bで用いられる溶媒が高分子膜中に保持されやすくなる。
架橋構造を形成する方法としては、後述するように、特定基を有するモノマーおよび多官能モノマーを含む高分子膜形成用組成物を用いて高分子膜を形成する方法が挙げられる。
高分子膜中に特定基を導入する方法は特に制限されず、特定基を有するモノマーを含む高分子膜形成用組成物を用いて高分子膜を形成する方法が挙げられる。
特定基を有するモノマーとしては、特定基と重合性基とを有していれば、その構造は特に制限されない。
重合性基としては、例えば、ラジカル重合性基およびカチオン重合性基が挙げられ、反応性の点で、ラジカル重合性基が好ましい。ラジカル重合性基の種類は特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリルアミド基、(メタ)アクリロイルオキシ基、スチリル基、および、ビニル基が挙げられ、(メタ)アクリルアミド基が好ましい。
なお、(メタ)アクリルアミド基とは、アクリルアミド基およびメタクリルアミド基を含む概念である。また、(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基およびメタクリロイルオキシ基を含む概念である。
特定基を有するモノマーとしては、式(1)で表される化合物が好ましい。
式(1) X−L−Y
は、ラジカル重合性基を表す。ラジカル重合性基としては、上記で説明した基が挙げられる。なかでも、Xとしては、(メタ)アクリルアミド基が好ましい。
は、単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基の種類は特に制限されず、例えば、2価の炭化水素基(2価の飽和炭化水素基であっても、2価の芳香族炭化水素基であってもよい。2価の飽和炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状または環状であってもよく、炭素数1〜20が好ましく、例えば、アルキレン基が挙げられる。また、2価の芳香族炭化水素基は、炭素数5〜20が好ましく、例えば、フェニレン基が挙げられる。それ以外にも、アルケニレン基、アルキニレン基であってもよい。)、2価の複素環基、−O−、−S−、−SO−、−NR−、−CO−(−C(=O)−)、−COO−(−C(=O)O−)、−NR−CO−、−SO−、−SONR−、および、これらを2種以上組み合わせた基が挙げられる。ここで、Rは、水素原子またはアルキル基(好ましくは炭素数1〜10)を表す。なかでも、Lとしては、アルキレン基が好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基がより好ましい。
は、特定基を表す。
高分子膜形成用組成物は、上記特定基を有するモノマー以外の他のモノマーを含んでいてもよい。なお、他のモノマーには特定基は含まれない。
他のモノマーとしては、重合性基を2つ以上有する多官能モノマーが挙げられる。
多官能モノマーが有する重合性基の数は2つ以上であればよく、高分子膜の強度および溶媒の取り込みやすさのバランスの点から、2〜4つが好ましく、2つがより好ましい。
多官能モノマーが有する重合性基としては、上記で説明した基が挙げられる。
多官能モノマーとしては、式(2)で表される化合物が好ましい。
式(2) X−L−X
は、それぞれ独立に、ラジカル重合性基を表す。ラジカル重合性基としては、上記で説明した基が挙げられる。なかでも、Xとしては、(メタ)アクリルアミド基が好ましい。
は、2価の連結基を表す。2価の連結基としては、Lで表される2価の連結基の説明した基が挙げられる。
他のモノマーとしては、式(1)で表される化合物以外の単官能モノマー(以後、「他の単官能モノマー」ともいう。)が挙げられる。つまり、上記単官能モノマーは、特定基を有さない。
他の単官能モノマーとしては、特定基を有さない公知の単官能モノマーが挙げられる。他の単官能モノマーが有する重合性基としては、上記で説明した基が挙げられる。
他の単官能モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド系モノマー、(メタ)アクリレート系モノマー、および、スチレン系モノマーが挙げられ、(メタ)アクリルアミド系モノマーが好ましい。
(メタ)アクリルアミド系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、および、アクリロイルモルホリンが挙げられる。
なお、(メタ)アクリルアミド系モノマーとは、アクリルアミド系モノマーおよびメタクリルアミド系モノマーを含む概念である。また、(メタ)アクリレート系モノマーとは、アクリレート系モノマーおよびメタクリレート系モノマーを含む概念である。
高分子膜形成用組成物中における特定基を有するモノマーの含有量は特に制限されないが、モノマーの合計モル量に対して、5.0〜50.0モル%が好ましく、10.0〜30.0モル%がより好ましい。
高分子膜形成用組成物中における多官能モノマーの含有量は特に制限されないが、モノマーの合計モル量に対して、1.0〜30.0モル%が好ましく、3.0〜10.0モル%がより好ましい。
高分子膜形成用組成物中における他の単官能モノマーの含有量は特に制限されないが、モノマーの合計モル量に対して、30.0〜94.0モル%が好ましく、60.0〜85.0モル%がより好ましい。
高分子膜形成用組成物は、重合開始剤を含んでいてもよい。
重合開始剤の種類は特に制限されず、公知の重合開始剤が挙げられる。重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤およびカチオン重合開始剤が挙げられる。
重合開始剤は、1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
組成物中における重合開始剤の含有量は、モノマーの合計モル量に対して、0.1〜20モル%が好ましく、0.5〜10モル%がより好ましい。
高分子膜形成用組成物は、溶媒を含んでいてもよい。溶媒としては、水および有機溶媒が挙げられる。
有機溶媒としては、例えば、ケトン類、アルキルハライド類、アミド類、スルホキシド類、ヘテロ環化合物、炭化水素類、エステル類、および、エーテル類が挙げられる。
上記高分子膜形成用組成物を用いて高分子膜を形成する方法は特に制限されないが、基板上に高分子膜形成用組成物を塗布して塗膜を形成した後、塗膜に対して硬化処理を施す方法が好ましい。
使用される基板の種類は特に制限されず、例えば、樹脂基板、ガラス基板、および、金属基板が挙げられる。
高分子膜形成用組成物を塗布する方法としては、公知の方法が挙げられる。
硬化処理としては、使用されるモノマーによって最適な方法が選択され、例えば、光照射処理および加熱処理が挙げられる。
なお、硬化処理の前に必要に応じて、塗膜に対して乾燥処理を施してもよい。
高分子膜の膜厚は特に制限されないが、ホルムアルデヒドや色素との反応性の点で、1.0〜50.0μmが好ましく、5.0〜20.0μmがより好ましい。
(溶媒)
高分子膜と接触させる溶媒は、高分子膜の構造に応じて適宜最適な溶媒が選択される。
溶媒としては、水および有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、例えば、ケトン類、アルキルハライド類、アミド類、スルホキシド類、ヘテロ環化合物、炭化水素類、エステル類、および、エーテル類が挙げられる。
溶媒としては、イオン性液体も挙げられる。イオン性液体とは、25℃で液状である溶融塩を意味する。
溶媒の沸点は特に制限されないが、工程Aにおける溶媒の揮散抑制の点で、100℃以上が好ましく、150℃以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、200℃以下が好ましい。
上記沸点は、1気圧下での沸点を意味する。
なかでも、特定基中の第1級アミノ基またはその塩とホルムアルデヒドとの反応がより良好に進行する点で、非プロトン性極性溶媒が好ましい。非プロトン性極性溶媒としては、例えば、アミド類、スルホキシド類、および、ケトン類が挙げられる。
アミド類としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、および、ヘキサメチルホスホロトリアミドが挙げられる。
スルホキシド類としては、ジメチルスルホキシドが挙げられる。
ケトン類としては、メチルイソブチルケトン、および、ジイソプロピルケトンが挙げられる。
(工程の手順)
工程Cにおいては、特定基を有する高分子膜と溶媒とを接触させることができれば、その手順は特に制限されない。例えば、上記高分子膜上に溶媒を塗布する方法、および、溶媒中に上記高分子膜を浸漬する方法が挙げられる。
上記高分子膜と溶媒との接触時間は特に制限されないが、特定基中の第1級アミノ基またはその塩とホルムアルデヒドとの反応がより良好に進行する点で、0.1〜10.0時間が好ましく、0.5〜2.0時間がより好ましい。
なお、工程Cと後述する工程Aとの間には、高分子膜を乾燥する処理を実施しないことが好ましい。つまり、工程Cと工程Aとの間には、高分子膜中の上記溶媒を除去する処理を実施しないことが好ましい。
<工程A>
工程Aは、特定基を有し、溶媒を含む高分子膜を、ホルムアルデヒド含有ガスに曝露する工程である。本工程を実施することにより、特定基中の第1級アミノ基またはその塩がホルムアルデヒドと反応し、イミン基が得られる。
ホルムアルデヒド含有ガスには、ホルムアルデヒドが含まれる。ホルムアルデヒドの濃度は特に制限されないが、0.01〜100体積ppmの場合が多く、0.05〜10体積ppmの場合がより多い。
ホルムアルデヒド含有ガスには、ホルムアルデヒド以外の気体を含んでいてもよく、例えば、空気、酸素、窒素、二酸化炭素、および、水蒸気が挙げられる。
ホルムアルデヒド含有ガスの湿度は適宜調整できる。例えば、ホルムアルデヒドを含む水溶液をバブリングして発生した気体と、乾燥空気とを混合して、ガス中の湿度を調整する方法が挙げられる。
ホルムアルデヒド含有ガスの湿度(相対湿度)は特に制限されないが、1〜100%が挙げられる。
特定基を有し、溶媒を含む高分子膜を、ホルムアルデヒド含有ガスに曝露する時間は特に制限されないが、高分子膜の色味変化がより生じやすい点で、0.5時間以上が好ましく、1.0時間以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、24時間以下が好ましい。
<工程B>
工程Bは、工程Aで得られた高分子膜と色素を含む溶液とを接触させる工程である。本工程を実施することにより、高分子膜中に色素が導入され、高分子膜の色味が変化する。特に、高分子膜に残存する特定基の量によって、高分子膜中への色素の導入量が調整される。例えば、色素が酸基を有する場合、高分子膜中に残存する特定基中の第1級アミノ基またはその塩と、色素の酸基との間で静電相互作用が生じて、色素が高分子膜中に導入される。この場合、高分子膜中の特定基の残存量が多いほど、色素が高分子膜中に導入される。
より具体的には、ホルムアルデヒド含有ガス中におけるホルムアルデヒドの濃度が高い場合は、工程Aを経て得られる高分子膜中の残存する特定基の量が少ないのに対して、ホルムアルデヒド含有ガス中におけるホルムアルデヒドの濃度が低い場合は、工程Aを経て得られる高分子膜中の残存する特定基の量が多い。そのため、ホルムアルデヒド含有ガス中におけるホルムアルデヒドの濃度に応じて、高分子膜中に残存する特定基の量が異なる。よって、ホルムアルデヒド含有ガス中のホルムアルデヒドの濃度によって、得られる高分子膜中に導入される色素の量が変わり、高分子膜の色味変化の程度によってホルムアルデヒドの濃度を検出できる。
なお、上記では高分子膜中に残存する特定基中の第1級アミノ基またはその塩と、色素が有する酸基との間での相互作用について述べたが、本発明はこの態様に限定されない。
例えば、高分子膜が特定基および酸基を有する場合、特定基中の第1級アミノ基またはその塩とホルムアルデヒドとが反応することにより、高分子膜中において特定基中の第1級アミノ基またはその塩と酸基との間の相対量関係が変わり、酸基の割合が多くなる。結果として、高分子膜自体がよりアニオン性となる。そのような高分子膜に対して、塩基性基(例えば、第1級アミノ基)を有する色素を含む溶液を接触させると、高分子膜中の酸基と色素が有する塩基性基との間での静電相互作用が生じ、高分子膜中に色素が導入される。上記のように、色素が塩基性基を有する場合であっても、本発明に適用できる。
以下では、まず、本工程で使用される材料について詳述する。
(色素)
色素の種類は特に制限されず、公知の色素が挙げられる。
色素の色は特に制限されず、例えば、青色、黄色、緑色、および、赤色が挙げられる。
また、色素は、水溶性色素であることが好ましい。水溶性色素とは、水1Lに対して、1g以上溶解する色素を意味する。
色素の種類は特に制限されず、例えば、アゾ色素、アゾメチン色素(インドアニリン色素、インドフェノール色素など)、ジピロメテン色素、キノン色素(ベンゾキノン色素、ナフトキノン色素、アントラキノン色素、アントラピリドン色素など)、カルボニウム色素(ジフェニルメタン色素、トリフェニルメタン色素、キサンテン色素、アクリジン色素など)、キノンイミン色素(オキサジン色素、チアジン色素など)、アジン色素、ポリメチン色素(オキソノール色素、メロシアニン色素、アリーリデン色素、スチリル色素、シアニン色素、スクアリリウム色素、クロコニウム色素など)、キノフタロン色素、フタロシアニン色素、サブフタロシアニン色素、ペリノン色素、インジゴ色素、チオインジゴ色素、キノリン色素、ニトロ色素、および、ニトロソ色素が挙げられる。
色素は、酸基または塩基性基を有することが好ましく、酸基を有することがより好ましい。
酸基としては、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、および、リン酸基が挙げられる。
塩基性基としては、例えば、第1級アミノ基、第2級アミノ基、第3級アミノ基、および、含窒素ヘテロ環基由来の基が挙げられる。
色素を含む溶液は、溶媒を含む。溶媒としては、水および有機溶媒が挙げられ、取り扱い性の点から、水が好ましい。
なお、有機溶媒としては、例えば、ケトン類、アルキルハライド類、アミド類、スルホキシド類、ヘテロ環化合物、炭化水素類、エステル類、および、エーテル類が挙げられる。
色素を含む溶液のpHは特に制限されないが、4.0〜10.0が好ましく、8.5〜9.5がより好ましい。上記pHは、25℃における値である。
色素を含む溶液中における色素の含有量は特に制限されないが、溶液全質量に対して、1.0×10−4〜1.0×10−1質量%が好ましく、5.0×10−4〜1.0×10−2質量%がより好ましい。
(工程の手順)
工程Bにおいては、工程Aで得られた高分子膜と色素を含む溶液とを接触させることができれば、その手順は特に制限されない。例えば、上記高分子膜上に色素を含む溶液を塗布する方法、および、色素を含む溶液中に上記高分子膜を浸漬する方法が挙げられる。
上記高分子膜と色素を含む溶液との接触時間は特に制限されないが、高分子膜中への色素の導入がより良好に進行する点で、0.1〜3.0時間が好ましく、0.2〜1.0時間がより好ましい。
上記手順によって、色味変化を生じた高分子膜が得られる。つまり、工程Bを実施する前後で、高分子膜の色味変化が生じる。高分子膜の色味変化に基づいて、ホルムアルデヒド濃度を検出する。
ホルムアルデヒド濃度を検出する際には、例えば、予め作成しておいた高分子膜の色味とホルムアルデヒド濃度との関係を用いることができる。
ホルムアルデヒドの検出方法の一例としては、分光光度計を用いて、工程Bで得られた高分子膜の吸光度を測定して、予め作成しておいた吸光度とホルムアルデヒド濃度との関係を用いて、ホルムアルデヒド濃度を検出する。
なお、予め作成しておいた吸光度とホルムアルデヒドの量との関係の取得方法としては、まず、既知の異なるホルムアルデヒド濃度のホルムアルデヒド含有ガスを複数種用意して、複数枚の高分子膜を上記ガスにそれぞれ暴露する。その後、上記ガスに暴露された高分子膜を工程Bで使用する色素を含む溶液に接触させて、高分子膜の色味変化を生じさせる。上記手順によって、所定のホルムアルデヒド濃度に対応して、色味変化した高分子膜が得られる。次に、色味変化した高分子膜の所定の波長での吸光度を測定して、吸光度とホルムアルデヒド濃度との関係を取得する。つまり、上記手順によって、所定の吸光度の場合に、所定のホルムアルデヒド濃度であることを示す、参照チャートを得ることができ、この参照チャートに基づいてホルムアルデヒド濃度を検出できる。
また、ホルムアルデヒドの検出方法の他の例としては、まず、工程Bで得られた高分子膜をCCDセンサなどの撮像素子で撮像して、撮像結果を処理することにより、高分子膜の画像データを取得する。次に、予め作成しておいた画像データとホルムアルデヒドの量との関係を示す参照チャートを用いて、ホルムアルデヒド濃度を検出する。
このようなホルムアルデヒドの検出は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)およびタブレットPCなどのコンピュータを用いて行えばよい。
すなわち、吸光度とホルムアルデヒド濃度との関係を示す参照チャートまたは画像データとホルムアルデヒド濃度との関係を示す参照チャートから、吸光度または画像データと、ホルムアルデヒドの量との関係を示す参照テーブル(LUT(Lookup table))を作成して、コンピュータに記憶しておく。
その上で、分光光度計または撮像素子をコンピュータに接続し、測定結果を、コンピュータに入力することで、コンピュータが参照テーブルを参照して、吸光度または画像データから、ホルムアルデヒドの濃度を知見し、出力するようにすればよい。
出力は、画面表示、プリントアウト、および、音声出力などの公知の方法で行えばよい。
工程Bの後、必要に応じて、得られた高分子膜を洗浄する工程Dを実施してもよい。工程Dを実施することにより、高分子膜表面に付着している余分な色素が除去される。
洗浄の方法は特に制限されず、溶媒(好ましくは、水)と高分子膜とを接触させる方法が挙げられる。
工程Bの後、または、工程Dの後、必要に応じて、高分子膜を乾燥する工程Eを実施してもよい。
上記では工程Cを実施する態様について述べたが、特定基を有し、溶媒を含む高分子膜が得られれば工程Cの手順以外の方法であってもよい。例えば、所定の溶媒(例えば、非プロトン性極性溶媒)を含む高分子膜形成用組成物を用いて、高分子膜を製造する際に高分子膜中に溶媒が残存するように、高分子膜を製造する方法が挙げられる。
本発明は、特定基を有し、溶媒を含む高分子膜と、色素を含む溶液と、を有するホルムアルデヒド検出用のキットにも関する。上記キットを用いれば、上述した手順に従って、ホルムアルデヒドを検出できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、および、処理手順などは、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更できる。従って、本発明の範囲は以下に示す実施例により制限的に解釈されるべきものではない。
<比較例1>
(高分子膜の形成)
N−(3−アミノプロピル)メタクリルアミド塩酸塩(120μmol)、アクリルアミド(680μmol)、N,N’−メチレンビスアクリルアミド(40μmol)、および、2、2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)(60μmol)を混合して、得られた溶液に対して液体窒素を用いた凍結脱気を5回繰り返して、高分子膜形成用組成物を調製した。
次に、酸素濃度0.7体積%以下の環境下にて、ガラス基板上に高分子膜形成用組成物を2.3μl滴下して塗膜を形成した後、塗膜に対して紫外線を照射して、高分子膜を形成した。
得られたガラス基板を0.1M炭酸ナトリウム水溶液(50ml)に浸漬して、25℃にて、48時間撹拌した。その後、ガラス基板を取り出して、高分子膜の表面を水で洗浄して、窒素ガスを吹き付けて水分を除去した後、1時間真空乾燥して、高分子膜付き基板を得た。
(ホルムアルデヒド含有ガスへの暴露)
純空気ボンベ、洗気瓶、および、三口フラスコをチューブで接続して、三口フラスコ内の密閉系中に上記で製造された高分子膜付き基板を静置した。
次に、所定の濃度のホルムアルデヒド水溶液を洗気瓶に加えて、純空気を50〜100ml/minの流速でホルムアルデヒド水溶液内に導入してバブリングさせて、発生した所定のホルムアルデヒド濃度のホルムアルデヒド含有ガス(湿度100%)を三口フラスコ内に3時間にわたって通気した。
また、上記とは別に、湿度50%に調整された所定の濃度のホルムアルデヒド含有ガスを用意して、上記と同様の手順に従って、内部に高分子膜付き基板が静置された三口フラスコ内に、所定のホルムアルデヒド濃度のホルムアルデヒド含有ガス(湿度50%)を3時間にわたって通気した。
(色素を含む溶液との接触)
蒸留水と色素としてFast Green FCFとを混合して、色素の濃度が2mMの溶液1を調製した。
また、ホウ酸と水酸化ナトリウムとを所定量混合して、ホウ酸の濃度が0.5Mの溶液2を調製した。溶液2のpHは9.2であった。
次に、溶液1と溶液2と蒸留水とを混合して、色素の濃度が50μMで、ホウ酸の濃度が10mMである色素水溶液(pH:9.2)を調製した。
次に、上記(ホルムアルデヒド含有ガスへの暴露)によって得られた高分子膜付き基板を色素水溶液に15分間浸漬した。その後、高分子膜付き基板を色素水溶液から取り出して、表面を水で洗浄して乾燥させた後、分光光度計を用いて波長600nmにおける吸光度を測定した。結果を表1に示す。
<実施例1>
(高分子膜の形成)で作製された高分子膜付き基板をジメチルスルホキシド溶液中に1.0時間浸漬させた処理を実施した以外は、比較例1と同様の手順に従って、吸光度を測定した。結果を表2に示す。
表1〜2中、「湿度(%)」欄において、「50%」は湿度50%のホルムアルデヒド含有ガスを用いたことを意味し、「100%」は湿度100%のホルムアルデヒド含有ガスを用いたことを意味する。
表1〜2中、「吸光度」欄は、所定のホルムアルデヒド濃度のホルムアルデヒド含有ガスと接触させた後の高分子膜の吸光度を表す。なお、「HCHO(0.0)」欄はホルムアルデヒド含有ガスと接触させる前の高分子膜の吸光度を表し、「HCHO(0.3)」欄はホルムアルデヒド濃度が0.3体積ppmであるホルムアルデヒド含有ガスと接触させた後の高分子膜の吸光度を表し、「HCHO(0.4)」欄はホルムアルデヒド濃度が0.4体積ppmであるホルムアルデヒド含有ガスと接触させた後の高分子膜の吸光度を表し、「HCHO(0.5)」欄はホルムアルデヒド濃度が0.5体積ppmであるホルムアルデヒド含有ガスと接触させた後の高分子膜の吸光度を表し、「HCHO(1.0)」欄はホルムアルデヒド濃度が1.0体積ppmであるホルムアルデヒド含有ガスと接触させた後の高分子膜の吸光度を表し、「HCHO(1.5)」欄はホルムアルデヒド濃度が1.5体積ppmであるホルムアルデヒド含有ガスと接触させた後の高分子膜の吸光度を表し、「HCHO(3.0)」欄はホルムアルデヒド濃度が3.0体積ppmであるホルムアルデヒド含有ガスと接触させた後の高分子膜の吸光度を表す。
つまり、比較例1および実施例1においては、湿度が異なり、かつ、ホルムアルデヒド濃度が異なるホルムアルデヒド含有ガスを用いて、高分子膜の色味変化を観察している。
表1中、「−」は実験を実施していないことを意味する。
表2に示すように、本発明の方法によれば、湿度が低いホルムアルデヒド含有ガスを用いた場合にも、ホルムアルデヒド濃度による高分子膜の色味変化が観察された。
一方で、表1に示すように、溶媒を含まない高分子膜を用いた場合、湿度100%の場合は高分子膜の色味変化が観察されたが、湿度が低い場合には吸光度が変化せず、高分子膜の色味変化が観察されなかった。
また、本発明の方法によれば、ホルムアルデヒドの検出が高感度で実施できることが分かった。

Claims (7)

  1. 式(A)で表される基を有し、溶媒を含む高分子膜を、ホルムアルデヒド含有ガスに曝露する工程Aと、
    前記工程Aで得られた高分子膜と色素を含む溶液とを接触させる工程Bとを実施して、
    前記高分子膜の色味変化を生じさせる、ホルムアルデヒドの検出方法。
    式(A) R−L−*
    式(A)中、Rは、第1級アミノ基またはその塩を表す。Lは、メチレン基またはフェニレン基を表す。*は、結合位置を表す。
  2. 前記工程Aの前に、前記式(A)で表される基を有する高分子膜と前記溶媒とを接触させて、前記式(A)で表される基を有し、溶媒を含む高分子膜を得る工程Cを実施する、請求項1に記載のホルムアルデヒドの検出方法。
  3. 前記溶媒の沸点が、150℃以上である、請求項1または2に記載のホルムアルデヒドの検出方法。
  4. 前記色素が、酸基を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のホルムアルデヒドの検出方法。
  5. 前記高分子膜が、前記式(A)で表される基を有するポリ(メタ)アクリルアミドを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のホルムアルデヒドの検出方法。
  6. 前記色素を含む溶液が、水を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のホルムアルデヒドの検出方法。
  7. 式(A)で表される基を有し、溶媒を含む高分子膜と、
    色素を含む溶液と、を有するホルムアルデヒド検出用のキット。
    式(A) R−L−*
    式(A)中、Xは、第1級アミノ基またはその塩を表す。Lは、メチレン基またはフェニレン基を表す。*は、結合位置を表す。
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