JP2021018143A - 核特性の予測方法及び核特性予測装置 - Google Patents

核特性の予測方法及び核特性予測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】核定数の不確かさを考慮しつつ、核特性の予測精度の向上を図ることができる核特性の予測方法等を提供する。【解決手段】原子力発電所の炉心出力変動操作により変化する原子炉の核特性を測定して、核特性の変化の測定値を取得するステップS23と、測定値に対応する核特性の計算値を、補正前の核定数を用いて炉心計算を行うことにより算出するステップS24と、予め準備したマクロ共分散データに基づいて作成した核定数の摂動データを用いて、核定数を摂動させて炉心計算を行うことにより複数の核特性を取得し、取得した複数の核特性に基づく感度データを算出するステップS22と、計算値が測定値を再現するように、感度データに基づいて核定数の補正量を算出するステップS25と、補正量により補正した核定数を用いて、次回の炉心出力変動操作により変化する原子炉の核特性の変化を予測するステップS27と、を含む。【選択図】図5

Description

本発明は、原子炉の核特性を予測する核特性の予測方法及び核特性予測装置に関するものである。
従来、燃料集合体を含む炉心の炉心解析(核設計計算)では、前段となる集合体計算と後段となる炉心計算との2段階に分けて計算を行っている。集合体計算は、様々な核種のミクロ断面積を入力値として、中性子束の詳細な空間及びエネルギー依存性を考慮して各種計算を行うことにより、均質化された核定数(マクロ断面積)を出力値として算出する。炉心計算は、集合体計算において算出された核定数を入力値として、炉心の燃料体系を考慮して計算を行うことにより、炉心の核特性を出力値として算出する。そして、炉心の核特性を予測する場合には、核定数を用いて炉心計算を行うことにより、炉心の核特性を予測している。
このような炉心解析において、核特性の予測精度を向上させるべく、解析結果としての核特性を、炉心に設けられた計測装置により計測された核特性の計測結果に近似させて、再現性を高めるように核定数を調整する手法(データ同化手法)が知られている(例えば、非特許文献1参照)。この調整手法では、集合体計算の入力値となるミクロ断面積を調整対象としていることから、調整済みのミクロ断面積を用いて、集合体計算を行った後、炉心計算を行うことで、核特性を算出することとなる。また、この調整手法では、ミクロ断面積を調整することにより、ミクロ断面積の不確かさに関するデータであるミクロ共分散データについても調整されることから、調整済のミクロ共分散データに基づく核特性の不確かさの評価が可能となる。
また、炉心解析において、核特性の解析精度を向上させるべく、過去のプラントデータ及びそれを用いた解析結果を記憶しておき、それらの関係を回帰分析等を用いて分析し、分析結果を用いることにより、核定数を計測データを用いて補正する原子炉炉心性能計算装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
Tomoaki Watanabe、外5名、"Cross section adjustment method based on random sampling technique"、Journal of Nuclear Science and Technology、日本原子力学会、2014年、vol.51、p.590-599、[平成30年2月2日検索日]、インターネット<URL:http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/00223131.2014.882801>
特開平10−335290号公報
しかしながら、非特許文献1の調整方法では、膨大な集合体計算を行う必要があることから、集合体計算を行う分、計算コストが増大してしまう。特に、集合体計算は、中性子束の詳細な空間及びエネルギー依存性を考慮することから、計算負荷が大きなものとなり、炉心計算に比して計算コストが大きなものとなっている。
また、特許文献1の方法では、回帰分析等を用いて分析することから、核定数の不確かさを考慮することができないものとなる。
そこで、本発明は、核定数の不確かさを考慮しつつ、核特性の予測精度の向上を図ることができる核特性の予測方法及び核特性予測装置を提供することを課題とする。
本発明の核特性の予測方法は、原子炉の炉心出力変動操作により変化する前記原子炉の核特性を測定して、前記核特性の変化の測定値を取得するステップと、前記測定値に対応する前記核特性の計算値を、補正前の核定数を用いて炉心計算を行うことにより算出するステップと、予め準備したマクロ共分散データに基づいて作成した前記核定数の摂動データを用いて、前記核定数を摂動させて炉心計算を行うことにより複数の前記核特性を取得し、取得した複数の前記核特性に基づく感度データを算出するステップと、前記計算値が前記測定値を再現するように、前記感度データに基づいて前記核定数の補正量を算出するステップと、前記補正量により補正した前記核定数を用いて、次回の炉心出力変動操作により変化する前記原子炉の核特性の変化を予測するステップと、を含む。
また、本発明の核特性予測装置は、原子炉の炉心出力変動操作により変化する原子炉の核特性を予測する制御部を備える核特性予測装置であって、前記制御部は、原子炉の炉心出力変動操作により変化する前記原子炉の核特性を測定して、前記核特性の変化の測定値を取得するステップと、前記測定値に対応する前記核特性の計算値を、補正前の核定数を用いて炉心計算を行うことにより算出するステップと、予め準備したマクロ共分散データに基づいて作成した前記核定数の摂動データを用いて、前記核定数を摂動させて炉心計算を行うことにより複数の前記核特性を取得し、取得した複数の前記核特性に基づく感度データを算出するステップと、前記計算値が前記測定値を再現するように、前記感度データに基づいて前記核定数の補正量を算出するステップと、前記補正量により補正した前記核定数を用いて、次回の炉心出力変動操作により変化する前記原子炉の核特性の変化を予測するステップと、を実行する。
本発明によれば、核定数の不確かさを考慮しつつ、核特性の予測精度の向上を図ることができる。
図1は、本実施形態に係る共分散データ作成装置を模式的に表した概略構成図である。 図2は、本実施形態に係る炉心解析装置を模式的に表した概略構成図である。 図3は、本実施形態に係る核特性の予測に関する説明図である。 図4は、マクロ共分散データの作成に関するフローチャートである。 図5は、核定数の補正に関するフローチャートである。 図6は、N−1月の核特性に関するグラフである。 図7は、N月の核特性に関するグラフである。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[本実施形態]
本実施形態に係る核特性の予測方法及び核特性予測装置では、原子炉の核特性を定期的に予測する。原子炉の核特性を予測するにあたっては、予めマクロ共分散データが作成されると共に、マクロ共分散データに基づいて作成した核定数の摂動データが作成される。マクロ共分散データは、図1に示す共分散データ作成装置により作成される。先ず、図1を参照して、共分散データ作成装置について説明する。
(共分散データ作成装置)
図1は、本実施形態に係る共分散データ作成装置を模式的に表した概略構成図である。共分散データ作成装置10は、各種プログラムを実行して演算可能な第一演算部11と、各種プログラムおよびデータを記憶する第一記憶部12と、キーボード等の入力デバイスで構成された第一入力部13と、モニタ等の出力デバイスで構成された第一出力部14とを有している。なお、共分散データ作成装置10は、単体の装置で構成してもよいし、後述する炉心解析装置20と一体の装置としてもよいし、演算装置及びデータサーバ等を組み合わせた複数の装置で構成してもよく、特に限定されない。
第一記憶部12には、各種プログラムとして、例えば、核定数(マクロ断面積)を算出するために用いられる核定数計算コードC1、マクロ共分散データを作成するために用いられる共分散データ作成プログラムP1が記憶されている。また、第一記憶部12には、データとして、例えば、断面積をまとめた断面積ライブラリと、集合体計算により算出されるマクロ断面積と、マクロ断面積に基づいて算出されるマクロ共分散データと、を含んで記憶されている。
図2は、炉心解析装置を模式的に表した概略構成図である。図1に示すように、炉心解析装置20は、マクロ共分散データを用いて炉心解析を行うことにより、炉心の核特性を予測する核特性予測装置として機能している。炉心解析装置20は、各種プログラムを実行して演算可能な第二演算部21と、各種プログラムおよびデータを記憶する第二記憶部22と、キーボード等の入力デバイスで構成された第二入力部23と、モニタ等の出力デバイスで構成された第二出力部24とを有している。なお、炉心解析装置20も、共分散データ作成装置10と同様に、単体の装置で構成してもよいし、共分散データ作成装置10と一体の装置としてもよいし、演算装置及びデータサーバ等を組み合わせた複数の装置で構成してもよく、特に限定されない。
第二記憶部22には、各種プログラムとして、例えば、核特性を算出するために用いられる炉心計算コードC2、炉心計算の入力値となる核定数(マクロ断面積)を補正するために用いられる核定数補正プログラムP2が記憶されている。また、第二記憶部22には、データとして、例えば、マクロ断面積の変化に伴う核特性の変化に関するデータである感度データと、核特性を計測する計測装置により計測された核特性計測データと、核定数を補正するための補正量に関するデータと、を含んで記憶されている。
ここで、図3を参照して、核特性の予測に関して説明する。図3は、本実施形態に係る核特性の予測に関する説明図である。核特性の予測は、定期的に行われており、例えば、図3に示すように、1か月ごとに行われる。ここで、N月の核特性を予測する場合には、N月の一つ前(前回)となるN−1月における核特性の測定値と計算値とを用いて予測が行われる。
N−1月では、プラント機能の確認のため、ステムフリー操作が行われる。ステムフリー操作では、炉心に対して制御棒の挿入や引抜を行うことで、炉心出力変動操作が行われ、核特性の測定値が取得される。核特性としては、例えば、炉心の軸方向(制御棒の軸方向)における出力分布であり、具体的には、軸方向における出力の偏差(ΔI)である。なお、核特性としては、炉心の径方向における出力分布であってもよい。
N−1月では、ステムフリー操作が行われることで変動する核特性ΔIを、図示しない計測装置により計測し、計測された測定値を核特性計測データとして炉心解析装置20の第二記憶部22に記憶する。また、N−1月では、測定値に対応する核特性ΔIの計算値を、補正前の核定数を用いて炉心計算する。つまり、ステムフリー操作が行われる炉心状態を模擬し、そのときの核特性ΔIを、補正前の核定数を用いて炉心計算する。
そして、N−1月における測定値としての核特性ΔIと、計算値としての核特性ΔIとに基づいて、核定数の補正量を算出し、算出した補正量に基づいて補正した核定数を用いて炉心計算を行うことで、N月における核特性ΔIを計算する。
次に、核設計計算に用いられる核定数計算コードC1及び炉心計算コードC2について説明する。核定数計算コードC1は、集合体計算に用いられる計算コードとなっており、炉心計算コードC2は、炉心計算に用いられる計算コードとなっている。
核定数計算コードC1は、燃料集合体に関する諸元データや、共分散データ作成装置10の第一記憶部12に記憶された断面積ライブラリから取得されるミクロ断面積を入力値とし、このミクロ断面積に基づいて、共鳴計算、中性子輸送計算、燃焼計算及び集合体(核定数)計算等の各種計算を行っている。なお、諸元データとしては、例えば、燃料棒の半径、集合体間ギャップ、燃料組成、燃料温度や減速材温度等である。
核定数計算コードC1は、燃料集合体を軸方向に直交する面で切った断面となる四角形の幾何形状を二次元の解析対象領域としており、この解析対象領域におけるマクロ断面積を含む核定数を算出可能なコードとなっている。なお、核定数は、炉心計算コードC2に用いられる入力値となっており、核定数としては、吸収断面積、除去断面積および生成断面積を含む燃料マクロ定数、キセノンミクロ定数、制御棒マクロ定数などがある。つまり、核定数計算コードC1を用いて集合体計算を行うことにより、炉心計算用の入力値である核定数を生成している。
炉心計算コードC2は、燃料集合体を軸方向に複数に分割して直方体形状の小体積となる燃料ノード(図示省略)に、算出された核定数をそれぞれ設定して炉心計算を行っている。複数の燃料ノードは、炉心を表現しており、炉心計算コードC2は、炉心計算を行うことにより、出力分布、臨界ホウ素濃度、反応度係数等の炉心内の核特性(炉心特性)を評価可能なコードとなっている。
共分散データ作成装置10は、第一入力部13から入力された入力パラメータに基づいて、第一記憶部12に記憶された核定数計算コードC1を、第一演算部11において実行させる。すると、共分散データ作成装置10は、核定数計算コードC1を用いて集合体計算を行うことにより、燃料集合体の解析対象領域における核定数を算出する。また、炉心解析装置20は、算出された核定数に基づいて、第二記憶部22に記憶された炉心計算コードC2を、第二演算部21において実行させる。すると、炉心解析装置20は、炉心計算コードC2を用いて炉心計算を行うことにより、炉心5の核特性を導出する。そして、炉心解析装置20は、導出した核特性に基づいて、核定数の補正を行ったり、核特性の予測を行ったりする。つまり、炉心解析装置20は、核定数を補正する機能と、核特性を予測する機能とを有したものとなっている。なお、炉心解析装置20は、核定数を補正する機能を有する装置と、核特性を予測する機能を有する装置とに分離した、別体の装置であってもよく、特に限定されない。
次に、図4を参照して、上記の共分散データ作成装置10によりマクロ共分散データを生成する処理について説明する。図4は、マクロ共分散データの作成に関するフローチャートである。共分散データ作成装置10は、共分散データ作成プログラムP1を実行することで、マクロ共分散データを生成する処理を実行する。
共分散データ作成装置10において、第一演算部11は、先ず、第一記憶部12に記憶されている断面積ライブラリに含まれるミクロ断面積の不確かさに関するデータであるミクロ共分散データを取得する(ステップS11)。次に、第一演算部11は、ミクロ共分散データを用いて、ランダムサンプリング(無作為抽出)法により、ミクロ断面積の摂動量をN個算出する。ランダムサンプリング法によりミクロ断面積の摂動量を算出することで、軽水炉の炉心で顕著な熱水力及び燃焼フィードバック効果を取り込むことが可能となる。そして、第一演算部11は、算出したL個のミクロ断面積の摂動量をミクロ摂動データとして生成する(ステップS12)。そして、第一演算部11は、生成したミクロ摂動データを、第一記憶部12に記憶する。
次に、第一演算部11は、生成したミクロ摂動データに基づいて、つまり、1からLまでの摂動量となる各ミクロ断面積に基づいて、それぞれ集合体計算を実行し、1からLまでの摂動量に対応するL個の核定数(マクロ断面積)をそれぞれ導出する(ステップS13)。ここで、集合体計算を実行するための計算条件として、燃料集合体を含む炉心の炉心状態に関するパラメータの中から、代表となる所定のパラメータが代表パラメータとして予め選定されている。そして、ステップS13では、選定された代表パラメータを計算条件として、ミクロ摂動データに基づく集合体計算を実行する。このため、パラメータを選定することで、パラメータの組み合わせ数を減じることができるため、集合体計算の負荷を軽減できる。なお、代表パラメータは、生成されるマクロ共分散データに対して依存性の高いパラメータが選定されている。この後、第一演算部11は、算出したL個の核定数に基づいて、核定数の不確かさに関するデータであるマクロ共分散データを生成する(ステップS14)。マクロ共分散データは、例えば、算出したL個の核定数の標準偏差である。そして、第一演算部11は、生成したマクロ共分散データを、第一記憶部12に記憶する。
続いて、第一演算部11は、生成したマクロ共分散データを用いて、ランダムサンプリング(無作為抽出)法により、核定数の摂動量をM個算出する。第一演算部11は、算出したM個の核定数の摂動量をマクロ摂動データとして生成する(ステップS15)。そして、第一演算部11は、生成したマクロ摂動データを、第一記憶部12に記憶すると共に、炉心解析装置20へ向けて出力する。
このように、共分散データ作成装置10は、マクロ共分散データを生成する処理を実行することで、核定数の不確かさをマクロ断面積の不確かさとして展開し、核定数の不確かさに基づくマクロ摂動データを生成する。
次に、図5を参照して、上記の炉心解析装置20により核定数を補正する処理について説明する。図5は、核定数の補正に関するフローチャートである。炉心解析装置20は、核定数補正プログラムP2を実行することで、核定数を補正する処理を実行する。この炉心解析装置20は、共分散データ作成装置10から出力されたマクロ摂動データが、予め第二記憶部22に記憶されている。
炉心解析装置20において、第二演算部21は、先ず、第二記憶部22に記憶されているマクロ摂動データに基づいて、つまり、1からMまでの摂動量となる各核定数に基づいて、それぞれ炉心計算を実行し、1からMまでの摂動量に対応するM個の核特性をそれぞれ導出する(ステップS21)。この後、第二演算部21は、算出したM個の核特性に基づいて、M個の核定数の変化と、M個の核定数の変化に伴うM個の核特性の変化との関係を、感度データとして導出して取得する(ステップS22)。この感度データは、第二記憶部22に記憶してもよい。
次に、第二演算部21は、炉心の核特性を計測する計測装置により計測された核特性ΔIを、炉心特性計測データとして取得する(ステップS23)。この炉心特性計測データは、N月においてステムフリー操作時に計測された核特性ΔIとなっており、第二記憶部22に記憶されている。具体的に、ステップS23では、ステムフリー操作により原子炉の核特性ΔIの変化が開始した変化開始点S1から、核特性の変化の微分値がほぼゼロとなる点S2まで期間Hにおいて、測定値を測定している(図6参照)。ここで、点S2は、例えば、核特性ΔIの下限値である。ステップS23は、期間Hにおいて、測定値を任意となる複数の測定点において計測している。
また、第二演算部21は、ステムフリー操作時が行われる炉心状態を模擬し、マクロ摂動データに基づいて、つまり、補正前の核定数に基づいて炉心計算を実行し、核特性ΔIを計算する(ステップS24)。ステップS24では、測定値に対応した計算値となる核特性ΔIを取得する。つまり、ステップS24では、任意となる複数の測定点に対応する点において、核特性ΔIを取得している。
第二演算部21は、感度データ、測定値となる核特性ΔI及び計算値となる核特性ΔIを取得すると、取得した感度データに基づいて、下記する(1)式の算出式から、核定数を補正する補正量を算出する(ステップS24)。
Figure 2021018143
ここで、(1)式は、下記のとおりとなっている。
ΔTADJ:核定数の補正量
ΔT:(入力値となる)核定数の摂動量
ΔR:核定数の摂動による(出力値となる)核特性の摂動量
ΔR:核定数の差異(R−R(T))
:測定値となる核特性の不確かさ
:計算値となる核特性の計算手法(m)に起因する不確かさ
:測定値となる核特性(ΔI)
(T):無調整(補正前)の核定数Tに基づいて算出された核特性(計算値となる核特性ΔI)
第二演算部21は、(1)式の算出式によって算出された補正量(ΔTADJ)に基づいて、無調整の核定数(T)を調整し、補正済みの核定数Tを、「T=T+ΔTADJ」の式から導出する(ステップS26)。ここで、補正量(ΔTADJ)に基づいて補正される核定数としては、少なくとも燃料マクロ定数、キセノンミクロ定数、制御棒マクロ定数である。なお、本実施形態では、核定数として、燃料マクロ定数、キセノンミクロ定数、制御棒マクロ定数を補正したが、燃料温度を補正してもよい。
そして、第二演算部21は、補正済み核定数に基づいて炉心計算を実行し、N月における核特性を導出する(ステップS27)。以上により、ステップS27において、第二演算部21は、核特性の測定値を再現するよう算出された、補正後の核定数Tによって算出された核特性を取得する。
このように、炉心解析装置20は、N−1月において、核特性の計算値を、核特性の測定値に近似させるように、核定数を補正する処理を実行し、補正した核定数を用いてN月における炉心計算を行うことで、N月における測定値に対して予測精度の高い核特性を算出する。
次に、図6及び図7を参照して、N−1月及びN月の核特性について説明する。図6は、N−1月の核特性に関するグラフである。図7は、N月の核特性に関するグラフである。図6及び図7において、横軸は時間となっており、縦軸は核特性となっている。また、図6及び図7におけるラインT1は、測定値となる核特性ΔIであり、ラインT2は、補正前の核定数により算出される核特性ΔIであり、ラインT3は、補正後の核定数により算出される核特性ΔIである。
図6に示すように、N−1月において、ラインT1とラインT2は差異がある一方で、ラインT1とラインT3とは近似した値となっている。このため、補正後の核定数により算出される核特性ΔIは、測定値となる核特性ΔIを精度良く再現したものとなっている。換言すれば、補正後の核定数は、測定値となる核特性ΔIを精度良く再現可能な値となっている。
図7に示すように、N月において、N−1月と同様に、ラインT1とラインT2は差異がある一方で、ラインT1とラインT3とは近似した値となっている。つまり、補正前の核定数により予測される核特性ΔIは、測定値となる核特性ΔIと差異があることから、予測精度向上の余地がある。一方で、補正後の核定数により予測される核特性ΔIは、測定値となる核特性ΔIを精度良く再現したものとなることが分かる。
以上のように、本実施形態によれば、補正された核定数を用いて炉心計算を行うことにより、核特性ΔIの予測精度の向上を図ることができる。また、マクロ共分散データを用いて、核定数に基づく炉心計算を行うことができるため、核定数の不確かさを考慮した炉心計算を行うことができる。
また、本実施形態によれば、補正する核定数として、燃料マクロ定数、制御棒マクロ定数、キセノンミクロ定数が適用されるため、炉心の出力分布(核特性ΔI)に影響を与える核定数を適切に補正することができる。同様に、補正する核定数として、燃料温度もさらに適用してもよく、この場合においても、炉心の出力分布(核特性ΔI)に影響を与える核定数を適切に補正することができる。
また、本実施形態によれば、核特性ΔIとして、原子炉の軸方向における炉心の出力分布を精度良く予測することができる。なお、核特性として、原子炉の径方向における炉心の出力分布を精度良く予測することも可能となる。
また、本実施形態によれば、ステムフリー操作により原子炉の炉心出力の変化が開始した変化開始点から、核特性の変化の微分値がほぼゼロとなる期間において、測定値を測定することができる。このため、核特性の変化が大きい期間において測定された測定値を用いて、核定数の補正量を算出することができることから、測定値を再現可能な精度のよい補正量を算出することができる。
なお、本実施形態では、ステップS22からステップS24の順で、核特性の予測を行ったが、これらのステップは順番を適宜入れ替えてもよい。例えば、ステップS22の前に、ステップS23またはステップS24を行ってもよい。
10 共分散データ作成装置
11 第一演算部
12 第一記憶部
13 第一入力部
14 第一出力部
20 炉心解析装置(核特性予測装置)
21 第二演算部
22 第二記憶部
23 第二入力部
24 第二出力部
C1 核定数計算コード
C2 炉心計算コード
P1 共分散データ作成プログラム
P2 核定数補正プログラム

Claims (6)

  1. 原子炉の炉心出力変動操作により変化する前記原子炉の核特性を測定して、前記核特性の変化の測定値を取得するステップと、
    前記測定値に対応する前記核特性の計算値を、補正前の核定数を用いて炉心計算を行うことにより算出するステップと、
    予め準備したマクロ共分散データに基づいて作成した前記核定数の摂動データを用いて、前記核定数を摂動させて炉心計算を行うことにより複数の前記核特性を取得し、取得した複数の前記核特性に基づく感度データを算出するステップと、
    前記計算値が前記測定値を再現するように、前記感度データに基づいて前記核定数の補正量を算出するステップと、
    前記補正量により補正した前記核定数を用いて、次回の炉心出力変動操作により変化する前記原子炉の核特性の変化を予測するステップと、を含む核特性の予測方法。
  2. 前記核定数は、燃料マクロ定数、制御棒マクロ定数、キセノンミクロ定数を含む請求項1に記載の核特性の予測方法。
  3. 前記核定数は、燃料温度をさらに含む請求項2に記載の核特性の予測方法。
  4. 前記核特性は、前記原子炉の軸方向における出力分布または前記原子炉の径方向における出力分布である請求項1から3のいずれか1項に記載の核特性の予測方法。
  5. 前記測定値は、前記炉心出力変動操作により前記原子炉の炉心出力の変化が開始した変化開始点から、前記核特性の変化の微分値がゼロとなる期間において測定される請求項1から4のいずれか1項に記載の核特性の予測方法。
  6. 原子炉の炉心出力変動操作により変化する原子炉の核特性を予測する制御部を備える核特性予測装置であって、
    前記制御部は、
    原子炉の炉心出力変動操作により変化する前記原子炉の核特性を測定して、前記核特性の変化の測定値を取得するステップと、
    前記測定値に対応する前記核特性の計算値を、補正前の核定数を用いて炉心計算を行うことにより算出するステップと、
    予め準備したマクロ共分散データに基づいて作成した前記核定数の摂動データを用いて、前記核定数を摂動させて炉心計算を行うことにより複数の前記核特性を取得し、取得した複数の前記核特性に基づく感度データを算出するステップと、
    前記計算値が前記測定値を再現するように、前記感度データに基づいて前記核定数の補正量を算出するステップと、
    前記補正量により補正した前記核定数を用いて、次回の炉心出力変動操作により変化する前記原子炉の核特性の変化を予測するステップと、を実行する核特性予測装置。
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