JP2021017134A - 車両シートのスライド装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】例えば、レールとスライダとのがたつき防止機能について、より簡素な構成を有するなど、より不都合の少ない新規な構成を有した車両シートのスライド装置を得る。【解決手段】押圧部材50は、ロック状態では、当接部材51を上下方向および車幅方向に対して傾斜した内面15a(傾斜面)に押し付け、ロック解除状態では、当接部材51を内面15aから離間させる。このような構成によれば、当接部材51を内面15aに押し付けることにより、上下方向および車幅方向の双方について、がたつき、ひいては当該がたつきに基づく音や振動の発生を、より効果的に低減することができる。【選択図】図6
Description
本発明は、車両シートのスライド装置に関する。
従来、レールとしてのロアレールがスライダとしてのアッパレールの長手方向の所定位置にロックされている状態で、アッパレールに設けられた当接部材をロアレール内側に押し付けることにより、ロアレールとアッパレールとのがたつきを抑制する車両シートのスライド装置が、知られている(例えば、特許文献1)。
上記従来のスライド装置では、当接部材は、ロアレール内側の上面および側面の双方に接している。このため、一つの例として、当接部材を上下に動かしてロアレールの上面に押し付ける構成にあっては、ロック解除時においても当接部材と側面との摺動状態が維持されてしまい、摺動抵抗が大きくなる虞がある。また、別の例として、ロック時には当接部材を上面および側面に向けて押し付けるとともにロック解除時には当接部材を上面および側面から離間させる構成にあっては、当接部材を上下方向および車幅方向に対する傾斜方向に移動する機構が複雑化したり当接部材が傾斜方向に移動するスペースを確保し難くなったりする虞がある。
そこで、本発明の課題の一つは、例えば、レールとスライダとのがたつき防止機能について、より簡素な構成を有するなど、より不都合の少ない新規な構成を有した車両シートのスライド装置を得ることにある。
本発明の車両シートのスライド装置は、例えば、フロアに固定され車両前後方向に延び、上下方向および車幅方向に対して傾斜し車両前後方向に延びた傾斜面を有したレールと、上記レールにスライド可能に取り付けられるとともにシートに固定されたスライダと、上記スライダを上記レールにおける複数のスライド位置のいずれかにロックするロック位置と、上記スライダの上記レールへのロックを解除するロック解除位置との間で移動可能なロック部材と、上記傾斜面と当接する当接部材と、上記スライダに支持され、上記ロック部材と連動し、上記ロック部材が上記ロック位置に位置された状態では上記当接部材を上記傾斜面に押し付け、上記ロック部材が上記ロック解除位置に位置された状態では上記当接部材を上記傾斜面から離間させる、押圧部材と、を備える。
上記車両シートのスライド装置は、例えば、上記スライダに設けられ、上記当接部材を上記傾斜面から離間した離間位置から上記傾斜面と当接する当接位置へ案内するガイド面を備える。
上記車両シートのスライド装置では、例えば、上記当接部材が上記傾斜面に当接した状態で、上記当接部材と上記ガイド面との間にクリアランスが設けられる。
上記車両シートのスライド装置では、例えば、上記当接部材は、上記傾斜面から下方に離間する。
上記車両シートのスライド装置では、上下方向および車幅方向に対して傾斜したレールの傾斜面に、スライダに支持された当接部材を押し付けることにより、上下方向の加振力および車幅方向の加振力の双方に対してがたつきを抑制する効果を得ることができる。このような構成によれば、例えば、レールの上下方向を向いた面およびレールの車幅方向を向いた面のそれぞれに当接部材の面を押し付ける構成に比べて、より簡素な構成によって、上下方向および車幅方向の加振力の双方に対してがたつきを抑制することができる。
以下、本発明の例示的な実施形態および変形例が開示される。以下に示される実施形態および変形例の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。本発明は、以下の実施形態および変形例に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。なお、本明細書において、序数は、部品や、部位、位置、方向等を区別するために便宜上付与されており、優先順位や順番を示すものではない。
以下に示される実施形態および変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、同様の構成要素には、共通の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される。変形例では、実施形態と同様の構成要素に基づいて、同様の作用および効果が得られる。
各図中には、便宜上、方向が示されている。Xは、車両前後方向(以下、前後方向と記す)における前方、Yは、車幅方向における右方、また、Zは、車両上下方向(以下、上下方向と記す)における上方を示している。前後方向、車幅方向、および車両上下方向は、互いに交差(直交)している。なお、以下では、スライド装置1の方向は、当該スライド装置1の車両への取り付け状態において表すものとする。前後方向における前方は単に前方と称し、前後方向における後方は単に後方と称し、車幅方向における右方は単に右方と称し、車幅方向における左方は単に左方と称する。車両上下方向における上方は単に上方と称し、車両上下方向における下方は単に下方と称する。また、以下では、左右は、車両後方から前方を見た場合における左右とする。
また、以下に示される実施形態および変形例において、ロックレバー30(ロック部材)は、乗員が何ら操作しない状態では、ロアレール10(レール)とアッパレール20(スライダ)とをロックしており(常時ロック)、乗員の操作に応じてロアレール10とアッパレール20とのロックを解除する。以下では、ロック状態における各部材の位置をセット位置と称し、ロック解除状態における各部材の位置を解除位置と称する。
[実施形態]
まずは、図1,2を参照して、スライド装置1の構成の概要について説明する。図1は、シート100およびスライド装置1の側面図であり、図2は、スライド装置1の側面図である。
まずは、図1,2を参照して、スライド装置1の構成の概要について説明する。図1は、シート100およびスライド装置1の側面図であり、図2は、スライド装置1の側面図である。
図1,2に示されるように、車両に設けられたシート100のスライド装置1は、ロアレール10と、アッパレール20と、を備えている。
ロアレール10は、車体のフロアFに例えばボルト等の結合具(不図示)によって固定され、例えば、前後方向に延びている。この場合、ロアレール10の長手方向は、前後方向である。ロアレール10は、レールの一例である。
フロアFには、一つしか図示しないが、前後方向に延びた互いに平行な二つのロアレール10が、車幅方向に並んで設けられている。ここでは、片側のロアレール10、アッパレール20、およびスライド装置1について説明する。
シート100は、ロアレール10から露出したアッパレール20の外側部位21(図2参照)に、固定される。アッパレール20は、ロアレール10に、その長手方向にスライド可能に、すなわち前後方向にスライド可能に、支持されている。したがって、アッパレール20がロアレール10に対してスライドすることにより、シート100が車体に対して前後方向にスライドする。アッパレール20は、スライダの一例である。
図2に示されるように、アッパレール20には、当該アッパレール20をロアレール10に位置決めするロックレバー30が設けられている。ロックレバー30は、アッパレール20を、ロアレール10の長手方向において離散的に設定された複数の位置で、当該ロアレール10にロックすることができる。よって、ユーザは、ロックレバー30によるアッパレール20とロアレール10とのロックが解除された状態で、シート100を前後方向にスライドさせ、適宜な位置でロックレバー30によってアッパレール20とロアレール10とをロックすることにより、シート100の前後方向の位置を変更することができる。
図3は、図2のIII−III断面図である。図3に示されるように、ロアレール10は、底壁11、二つの外側壁12、二つの天壁13、二つの内側壁14、および二つの傾斜壁15を有している。ロアレール10の各壁の断面形状は、内側壁14の下方への突出長(高さ)が相違する点を除き、略左右対称である。
底壁11は、上下方向と交差した方向(幅方向、車幅方向)に延びるとともに、前後方向に延びている。底壁11の車幅方向の幅は、前後方向の長さよりも短い。すなわち、底壁11は、前後方向に長い長尺状である。
底壁11には、下方に向けて凹んだ凹溝11aが設けられている。ロアレール10内に侵入した異物を凹溝11aで捕捉することにより、アッパレール20のスライドに支障が来されるのを抑制することができる。
二つの外側壁12は、底壁11の幅方向両端からそれぞれ上方に向けて突出し、前後方向に沿って延びている。二つの傾斜壁15は、二つの外側壁12のそれぞれの上端から、上下方向および車幅方向と45°の角度で、斜め上方に向けて、互いに近付く方向に突出するとともに、前後方向に沿って延びている。二つの天壁13は、二つの傾斜壁15のそれぞれの上端から、ロアレール10の幅方向、すなわち車幅方向に沿って、互いに近づく方向に突出するとともに、前後方向に沿って延びている。二つの天壁13の内側の端部同士は、互いに間隔をあけて配置されている。二つの内側壁14は、二つの天壁13の突端のそれぞれから、下方に向けて突出するとともに、前後方向に沿って延びている。内側壁14の下方の端縁14aと底壁11との間には、隙間が設けられている。なお、傾斜壁15は、本実施形態では、一例として、上下方向および車幅方向に対して45°の角度で傾斜しているが、傾斜角度はこれには限定されない。
ロアレール10内には、底壁11、二つの外側壁12、二つの天壁13、二つの内側壁14、および二つの傾斜壁15によって囲まれた内部空間SPが設けられている。
二つの内側壁14によって、内部空間SPを上方に向けて開放するスリット状の開口部OPが構成されている。開口部OPは、前後方向、すなわちロアレール10の長手方向に沿って延びている。すなわち、開口部OPの長手方向は、ロアレール10の長手方向でもある。図3に示されるように、開口部OPにおいて、二つの内側壁14のそれぞれの対向面14bが、開口部OPに臨んでいる。言い換えると、開口部OP(スリット)は、二つの対向面14bによって構成されている。開口部OPは、スリットの一例である。
また、アッパレール20は、下方に開口した袋部24、二つの内側壁25、二つの横壁26、および二つの外側壁27を有している。アッパレール20の断面形状は、略左右対称である。
袋部24は、略四角形状の断面形状を有しており、前後方向に延びている。袋部24には、下方に向けて開口したスリットが設けられており、当該スリットの左右両側のそれぞれから内側壁25が下方に向けて延びている。
二つの内側壁25は、車両上下方向に延びるとともに、前後方向に延びている。なお、二つの内側壁25は、互いに例えば溶接等によって結合されてもよい。
二つの横壁26は、二つの内側壁25の下端から、それぞれ、車幅方向に互いに離れる方向に延びるとともに、前後方向に延びている。二つの内側壁25は、車幅方向に並んでいる。また、二つの外側壁27は、二つの横壁26の車幅方向の両端から、それぞれ、上方に延びるとともに、前後方向に延びている。二つの外側壁27の高さは同じである。横壁26は、拡張壁やフランジとも称されうる。また、外側壁27は、折返壁とも称されうる。
図3から明らかとなるように、アッパレール20は、内側壁25、横壁26、および外側壁27による二つのU字部分が車幅方向に並んだ構成を有している。アッパレール20は、当該U字部分のそれぞれが、ロアレール10の二つの内側壁14の下側の端縁14aを、隙間をあけて迂回する位置および姿勢で、ロアレール10に組み付けられる。
二つの内側壁25の下部、二つの横壁26、および二つの外側壁27が、アッパレール20のうちロアレール10の内部空間SP内に位置された内側部位22の一例である。他方、二つの内側壁25の上部、袋部24、および当該袋部24(図2参照)に設けられるシート取付部21aが、アッパレール20のうちロアレール10の外側に露出した外側部位21の一例である。また、二つの内側壁25の下部、言い換えると内側壁25のうち開口部OP内の部位が、アッパレール20のうち外側部位21と内側部位22とを接続する接続部位23の一例である。
図4,5は、図2のIV−IV断面図である。図4,5に示されるように、アッパレール20は、ロックレバー30を有している。ロックレバー30は、ロアレール10とアッパレール20とを前後方向に位置決めしてロックする部材であり、図4は、ロック状態を示し、図5は、ロック解除状態を示している。図4,5から明らかとなるように、ロックレバー30は、前後方向に沿う回転中心Ax0回りに回転可能である。ロックレバー30は、アッパレール20に支持されている。
ロックレバー30は、ベース31と、爪32と、リリースハンドル33と、を有している。ベース31および爪32は、アッパレール20に設けられた開口20a内に収容されている。ロックレバー30は、ねじりバネ34(図2参照)によって、回転中心Ax0回りに図4,5の反時計回り方向に付勢され、セット位置P11(図4)に位置している。
図4に示されるように、セット位置P11に位置したロックレバー30の爪32は、アッパレール20の内側壁25に設けられた開口25a、ロアレール10の内側壁14に設けられた開口14c、およびアッパレール20の外側壁27の開口27aを、前後方向と交差する方向に貫通している。開口25a,14c,27aは、いずれも、各壁に設けられた切欠かあるいは貫通穴であり、爪32は、それぞれの開口25a,14c,27aの前後のエッジによって挟まれる。よって、図4のロック状態にあっては、ロックレバー30の爪32により、ロアレール10に対するアッパレール20の前後方向の移動が制限される。言い換えると、アッパレール20は、ねじりバネ34によって図4,5の反時計回り方向に付勢されセット位置P11に位置しているロックレバー30により、ロアレール10にロックされている。
図4のロック状態から、乗員が手指によりリリースハンドル33を下方へ押し下げると、ロックレバー30は、ねじりバネ34の付勢力に抗って、回転中心Ax0回りに図4,5の時計回り方向に回転し、図4に示されるセット位置P11から図5に示される解除位置P12に移動する。解除位置P12において、ロックレバー30の爪は、アッパレール20の内側壁25の開口25a、ロアレール10の内側壁14に設けられた開口14c、およびアッパレール20の外側壁27の開口27aから抜け出す。このため、ロックレバー30の爪32によるロアレール10とアッパレール20とのロックが解除される。このようなロック解除状態において、アッパレール20は、ロアレール10に対して前後方向に移動することができる。
ここで、図示しないが、ロアレール10には、複数の開口14cが、前後方向に略一定の間隔で設けられている。したがって、乗員は、リリースハンドル33を下方へ押し下げたロック解除状態で、アッパレール20およびシート100をロアレール10に対して相対的に前後方向の所望の位置に動かし、当該所望の位置でリリースハンドル33の下方への押し下げを解除してロック状態を得ることにより、図1に示されるように、シート100の前後方向の位置を変更することができる。
図6,7は、図2のVI−VI断面図である。図6,7に示されるように、アッパレール20は、当接部材51を有している。図6に示されるように、アッパレール20の当接部材51が、ロアレール10の傾斜壁15の内面15aに押し付けられることにより、ロアレール10とアッパレール20とのがたつきを抑制することができる。ここで、内面15aは、上下方向および車幅方向に対して傾斜している。したがって、当接部材51が内面15aに押し付けられた状態では、上下方向および車幅方向の双方に対して内面15aの法線方向の力の分力が生じるため、上下方向および車幅方向の双方に対してがたつきの発生を抑制することができる。図6は、当接部材51がセット位置P21に位置した状態を示し、図7は、当接部材51が解除位置P22に位置した状態を示している。内面15aは、傾斜面の一例であり、セット位置P21は、当接位置の一例であり、解除位置P22は、離間位置の一例である。なお、当接部材51は、例えば、合成樹脂材料やエラストマによって作られる。
当接部材51は、アッパレール20に移動可能に支持された押圧部材50に取り付けられている。本実施形態では、押圧部材50は、一例として、図6に示されるセット位置P31と、図7に示される解除位置P32との間で、上下方向に移動することができる。また、押圧部材50は、ロアレール10とアッパレール20とのロック状態においては、例えば、不図示のコイルスプリング(付勢部材)によって、当接部材51が解除位置P22からセット位置P21へ向かう方向に付勢されている。また、押圧部材50は、ロックレバー30と当該押圧部材50との間に介在するリンク機構40(図2参照)を介して、ロックレバー30と連動して作動する。具体的には、リリースハンドル33の下方への押し下げに基づくロックレバー30の図4のセット位置P11から図5の解除位置P12への移動に伴って、リンク機構40は、押圧部材50を図6のセット位置P31から図7の解除位置P32へ動かし、当該押圧部材50は、当接部材51を、図6のセット位置P21から図7の解除位置P22へ動かす。
また、図6に示されるように、当接部材51は、セット位置P11では、ロアレール10には、内面15aのみに当接している。
さらに、図6,7に示されるように、アッパレール20の外側壁27の外面27bは、上下方向かつ前後方向に沿って延びており、当接部材51は、外面27bに接した状態で上下方向に動く。すなわち、外面27bは、上下方向に動く当接部材51のガイドとして機能している。外面27bは、ガイド面の一例である。
なお、本実施形態では、押圧部材50および当接部材51の二つのセットが、ロックレバー30の前方および後方に離れて設けられている。よって、図2に示されるように、ロックレバー30と連動して押圧部材50を動かすリンク機構40は、ロックレバー30の前方および後方にそれぞれ設けられている。本実施形態では、図6,7を参照しながら、ロックレバー30よりも後方の押圧部材50および当接部材51について説明したが、ロックレバー30よりも前方の押圧部材50および当接部材51は、ロックレバー30よりも後方の押圧部材50および当接部材51と同様の構成を有しているため、説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態では、押圧部材50は、アッパレール20(スライダ)に支持され、ロックレバー30(ロック部材)と連動する。押圧部材50は、ロックレバー30がセット位置P11(ロック位置)に位置された状態では、当接部材51を上下方向および車幅方向に対して傾斜した内面15a(傾斜面)に押し付け、ロックレバー30が解除位置P12(ロック解除位置)に位置された状態では、当接部材51を内面15aから離間させる。このような構成によれば、内面15aが、上下方向および車幅方向に対して傾斜しているため、押圧部材50が当接部材51を内面15aに押し付ける押圧力の分力が、上下方向および車幅方向の双方に作用する。ここで、上下方向および車幅方向は、車両において加振力が生じやすいため、上下方向および車幅方向にロアレール10とアッパレール20との間でがたつきが生じた場合にあっては、音や振動に基づく不具合の一因となる虞がある。この点、本実施形態では、当接部材51を内面15aに押し付けることにより、上下方向および車幅方向の双方について、がたつき、ひいては当該がたつきに基づく音や振動の発生を、より効果的に抑制することができる。また、このような構成によれば、例えば、当接部材51をロアレール10の一面に上方または下方に押し付けるとともに、ロアレール10の別の一面に車幅方向に押し付けるような構成と比較して、より簡素な構成によって、上下方向および車幅方向のがたつきを抑制することができる。
また、本実施形態では、アッパレール20は、当接部材51を内面15aに向けて解除位置P22(離間位置)からセット位置P21(当接位置)へ案内する外面27b(ガイド面)を有している。このような構成によれば、例えば、ガイド面が無い場合に比べて、当接部材51をガイド面によって定まる所定軌道に沿ってより確実に離間位置から当接位置へ移動させることができる。
また、本実施形態では、アッパレール20は、ガイド面として、当接部材51の移動方向との直交方向のうち一方(例えば、図6,7の右方)を向く側面と面する外面27b(左側の外面27b)と、当接部材51の移動方向との直交方向のうち他方(例えば、図6,7の左方)を向く側面と面する外面27b(右側の外面27b)と、を有している。このような構成によれば、例えば、二つのガイド面によって、当接部材51をガイド面により確実に沿わせることができ、より一層確実に離間位置から当接位置へ移動させることができる。
また、本実施形態では、当接部材51は、セット位置P21においては、内面15aのみで、ロアレール10と当接する。言い換えると、セット位置P21においては、当接部材51と、内面15a以外の面との間には、隙間が設けられている。仮に、当接部材51が、内面15aおよび当該内面15a以外の面、すなわち複数の面でロアレール10と接した場合、セット位置P21における当接部材51の姿勢が傾いてしまう虞がある。この点、本実施形態では、セット位置P21において、当接部材51は、内面15aのみで、ロアレール10と当接するため、内面15aとより確実に当接した状態が得られやすい。
また、本実施形態では、当接部材51は、内面15aから下方に離間する。言い換えると、当接部材51は、上下方向に移動する。このような構成によれば、例えば、当接部材51が車幅方向や斜め方向のような他の方向に動く場合に比べて、ロアレール10内に当接部材51の移動経路が確保されやすい。
[実施形態の変形例]
図8,9は、変形例のスライド装置1Aの図6と同等位置での断面図である。図8は、当接部材51Aがセット位置P21(当接位置)に位置されたロック状態を示す図であり、図9は、当接部材51Aが解除位置P22(離間位置)に位置されたロック解除状態を示す図である。本変形例のスライド装置1Aは、上記実施形態の当接部材51と異なる当接部材51Aを除き、上記実施形態のスライド装置1と同じ構成を有している。
図8,9は、変形例のスライド装置1Aの図6と同等位置での断面図である。図8は、当接部材51Aがセット位置P21(当接位置)に位置されたロック状態を示す図であり、図9は、当接部材51Aが解除位置P22(離間位置)に位置されたロック解除状態を示す図である。本変形例のスライド装置1Aは、上記実施形態の当接部材51と異なる当接部材51Aを除き、上記実施形態のスライド装置1と同じ構成を有している。
本変形例では、図9に示されるように、当接部材51Aが解除位置P22に位置されたロック解除状態にあっては、当接部材51Aは、ガイド面として機能するアッパレール20の外側壁27の外面27bと接しているが、図8に示されるように、当接部材51Aがセット位置P21に位置されたロック状態にあっては、当接部材51Aは、アッパレール20の外側壁27の外面27bとは接していない。これは、当接部材51Aに、セット位置P21において外面27bと面する位置に、凹部51aが設けられることによるものである。凹部51aにより、セット位置P21に位置された当接部材51Aと、外面27bとの間には、クリアランスが設けられている。
このような構成により、例えば、当接部材51Aが、セット位置P21において内面15aと外面27bとの間に食い込み、セット位置P21から移動し難くなるのを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態を例示したが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。本発明は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。これら様々な形態や変形された形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、各構成や形状等のスペック(構造や、種類、方向、型式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
例えば、上記実施形態では、押圧部材は、当接部材をロアレールに向けて上方に押し付けるが、これには限定されず、押圧部材は、当接部材をロアレールに向けて下方へ押し付けてもよい。また、押圧部材および当接部材の移動方向(当接方向および離間方向)は、上下方向であったがこれには限定されず、例えば、車幅方向や車幅方向および上下方向に対して傾斜した傾斜方向のような、上下方向以外の方向であってもよい。
1,1A…スライド装置、10…ロアレール(レール)、15a…内面(傾斜面)、20…アッパレール(スライダ)、27b…外面(ガイド面)、30…ロックレバー(ロック部材)、50…押圧部材、51,51A…当接部材、100…シート、F…フロア、P11…セット位置(ロック位置)、P12…解除位置(ロック解除位置)。
Claims (4)
- フロアに固定され車両前後方向に延び、上下方向および車幅方向に対して傾斜し車両前後方向に延びた傾斜面を有したレールと、
前記レールにスライド可能に取り付けられるとともにシートに固定されたスライダと、
前記スライダを前記レールにおける複数のスライド位置のいずれかにロックするロック位置と、前記スライダの前記レールへのロックを解除するロック解除位置との間で移動可能なロック部材と、
前記傾斜面と当接する当接部材と、
前記スライダに支持され、前記ロック部材と連動し、前記ロック部材が前記ロック位置に位置された状態では前記当接部材を前記傾斜面に押し付け、前記ロック部材が前記ロック解除位置に位置された状態では前記当接部材を前記傾斜面から離間させる、押圧部材と、
を備えた、車両シートのスライド装置。 - 前記スライダに設けられ、前記当接部材を前記傾斜面から離間した離間位置から前記傾斜面と当接する当接位置へ案内するガイド面を備えた、請求項1に記載の車両シートのスライド装置。
- 前記当接部材が前記傾斜面に当接した状態で、前記当接部材と前記ガイド面との間にクリアランスが設けられた、請求項2に記載の車両シートのスライド装置。
- 前記当接部材は、前記傾斜面から下方に離間する、請求項1〜3のうちいずれか一つに記載の車両シートのスライド装置。
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