JP2012035670A - 車両用シートのヘッドレスト - Google Patents
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Abstract
【課題】前側ヘッドレストを高さ方向にスライドできるスライド式の車両用シートのヘッドレストにおいて、スライド構造の露出による意匠性の悪化を防止する。
【解決手段】シートバック90に固定された後側ヘッドレスト10と、後側ヘッドレスト10の幅方向両端に高さ方向にスライド自在に係合された前側ヘッドレスト20とを備え、後側ヘッドレスト10および前側ヘッドレスト20のいずれか一方には、後側ヘッドレスト10と前側ヘッドレスト20の境目部分を側面から覆うカバー部材30が設けられている車両用シートのヘッドレスト1とする。
【選択図】図3
【解決手段】シートバック90に固定された後側ヘッドレスト10と、後側ヘッドレスト10の幅方向両端に高さ方向にスライド自在に係合された前側ヘッドレスト20とを備え、後側ヘッドレスト10および前側ヘッドレスト20のいずれか一方には、後側ヘッドレスト10と前側ヘッドレスト20の境目部分を側面から覆うカバー部材30が設けられている車両用シートのヘッドレスト1とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、後側ヘッドレストと、その後側ヘッドレストに対して高さ方向にスライド自在に取り付けられた前側ヘッドレストとに分割された車両用シートのヘッドレストに関する。
車両用シートのヘッドレスト(以下、単に「ヘッドレスト」と称することもある)として、例えば下記特許文献1に記載ものが知られている。特許文献1に記載のヘッドレストは、シートバック上端に固定された後側ヘッドレストと、この後側ヘッドレストに係合した前側ヘッドレストを備える。このうち、シートに着座する者の頭を支える部材となる前側ヘッドレストは、後側ヘッドレストに対して高さ方向にスライド自在に取り付けられている。
特許文献1に記載のヘッドレストにおける、前側ヘッドレストのスライド構造は次の通りである。前側ヘッドレストおよび後側ヘッドレストのそれぞれには、箱状の支持プレートが設けられる。前側ヘッドレストの支持プレートの内側には、高さ方向に延びるスライドシャフトが設けられ、後側ヘッドレストの支持プレートの内側には、スライドシャフトが貫通したスライドガイドが取り付けられている。かかるスライドガイドをスライドシャフトに沿って摺動させることで、前側ヘッドレストを高さ方向にスライドさせる。
しかし、特許文献1の構成の場合、前側ヘッドレストを上方にスライドさせると、支持プレート内側の構造が露出し、見栄えが悪い。詳しくは、特許文献1の図3から明らかなように、ヘッドレスト前方からは後側ヘッドレストの支持プレートの内側の構造が露わになり、ヘッドレスト後方からは前側ヘッドレストの支持プレート内側の構造が露わになる。このように、ヘッドレスト前方あるいはヘッドレスト後方から見た場合における、スライド構造の露出による意匠性の悪化が顕著であるという問題があった。
上記問題に鑑みて、本発明が解決しようとする課題は、後側ヘッドレストおよびこの後側ヘッドレストに高さ方向にスライド自在に取り付けられた前側ヘッドレストを備えるヘッドレストであって、スライド構造の露出による意匠性の悪化が抑えられた車両用シートのヘッドレストを提供することである。
上記課題を解決するために本発明にかかる車両用シートのヘッドレストは、車両用シートのシートバック上端部に取り付けられるヘッドレストであって、前記シートバックに固定された後側ヘッドレストと、該後側ヘッドレストの幅方向両端に高さ方向にスライド自在に係合された前側ヘッドレストとを備え、前記後側ヘッドレストおよび前記前側ヘッドレストのいずれか一方には、前記後側ヘッドレストと前記前側ヘッドレストの境目部分を側面から覆うカバー部材が設けられていることを要旨とする。
上記構成では、後側ヘッドレストの幅方向両端に前側ヘッドレストをスライド自在に係合させることで、前側ヘッドレストの高さ調整を可能とする。このように、スライド構造をヘッドレストの幅方向両端に構築することにより、前側ヘッドレストを上方にスライドさせた際、前側ヘッドレストおよび後側ヘッドレストの前面や後面から露出するような構成がなくなるから、ヘッドレスト前方あるいはヘッドレスト後方からの見栄えがよい。そして、後側ヘッドレストの幅方向両端に設けられたスライド構造は、前側ヘッドレストおよび後側ヘッドレストの境目を側面から覆うカバー部材によって覆われるから、ヘッドレスト側方からの見栄えもよい。つまり、あらゆる方向からの見栄えがよい意匠性に優れたヘッドレストとなる。
また、前記後側ヘッドレストにおける前記前側ヘッドレストに対向する面には、その幅方向両端にレールとなる切欠部が形成され、前記前側ヘッドレストにおける前記後側ヘッドレストに対向する面には、前記切欠部に係合し、前記ヘッドレストを高さ方向にスライドさせる際に前記切欠部内を摺動するスライダとなる突起部が形成され、前記カバー部材は、前記後側ヘッドレストに設けられ、その先端が前記後側ヘッドレストにおける前記前側ヘッドレストに対向する面と略面一であるとよい。
前側ヘッドレストを上方にスライドさせると、前側ヘッドレストが最下に位置するときには前側ヘッドレストに隠れていた後側ヘッドレストの一部(後側ヘッドレストの下側の一部)が露わになる。上記構成は、このように後側ヘッドレストの一部が露わになることを考慮し、カバー部材の先端が後側ヘッドレストにおける前側ヘッドレストに対向する面と略面一となるようにすることで、カバー部材が後側ヘッドレストから前方に突出したような印象を看者に与えることを防止する。これにより、カバー部材を後側ヘッドレストに設けたことによる、意匠性の悪化を抑制することができる。また、カバー部材の先端が後側ヘッドレストにおける前側ヘッドレストに対向する面と略面一であるということは、カバー部材が前側ヘッドレスト側に突出していないということである。したがって、カバー部材の存在により、前側ヘッドレストが設計上の制約を受けることもない。
また、前記後側ヘッドレストにおいて、前記切欠部は、ヘッドレスト前方から後方にかけて幅方向内側に向かって窪んだ形状であるとよい。
上述したように、前側ヘッドレストを上方にスライドさせると、前側ヘッドレストが最下に位置するときには前側ヘッドレストに隠れていた後側ヘッドレストの一部(下側の一部)が露わになる。上記構成によれば、ヘッドレスト前方から切欠部を見た場合、切欠部の底面の一部(幅方向内側の一部)が、切欠部の開口部分によって隠された状態となるから、ヘッドレスト前方から見る切欠部の大きさ(幅)を小さくすることができる。また、このように、切欠部をヘッドレスト前方から後方にかけて幅方向内側に向かって窪んだ形状とすることで、切欠部に係合する突起部の切欠部内でのがたつきや切欠部からの外れを防止でき、前側ヘッドレストの安定したスライド操作を実現できる。
本発明にかかる車両用シートのヘッドレストによれば、ヘッドレストの幅方向両端に構築されたスライド構造が、後側ヘッドレストと前側ヘッドレストの境目部分を側面から覆うカバー部材によって覆われるため、スライド構造の露出が抑えられる。したがって、あらゆる方向からの意匠性に優れた車両用シートのヘッドレストとすることができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明における上下方向(高さ方向)とは、図1および図2における上下方向をいい、幅方向とは図3における左右方向をいう。また、前方向とは、図1および図2における左方向、図3における下方向をいい、後方向とは、図1および図2における右方向、図3における上方向をいう。本実施形態にかかる車両用シートのヘッドレスト1は、後側ヘッドレスト10および前側ヘッドレスト20を備え、車両用シートに着座する者の頭を支持する前側ヘッドレスト20が、当該着座する者の好みの高さになるよう、後側ヘッドレスト10に対して高さ方向にスライド自在に取り付けられたスライド式のヘッドレストである。詳しくは、前側ヘッドレスト20は、図1に示す最下に位置した状態(以下、「原位置」と称することもある)から、図2に示す最上に位置した状態までスライド自在に取り付けられている。
後側ヘッドレスト10は、車両用シートに着座する者の背もたれとなるシートバック90の上部に、ステー92を介して固定されている。この後側ヘッドレスト10は、図示されないカバーなどに覆われてなる固定体12、および、この固定体12に固定されたレール板14を備える。固定体12は、その幅方向両端の一部が、所定の大きさに切り欠かれている。レール板14は、この切り欠かれた部分の内表面を覆うように取り付けられている。このようにして、後側ヘッドレスト10(前側ヘッドレスト20に対向する面102)の幅方向両端に切欠部101が形成されている。レール板14は、例えば硬質樹脂や金属で形成されており、切欠部101は、前側ヘッドレスト20をスライドさせるためのレールとなる。図示されるように、切欠部101は、ヘッドレスト前方から後方にかけて幅方向内側に向かって窪んだ、断面が略「V」字型となるように形成されている。詳しくは、図3に示すように、切欠部101の開口の幅方向内側の縁101aが、底面(後側の面)の幅方向内側の縁101bより幅方向外側に張り出すように形成されている。
また、レール板14(切欠部101)の幅方向内側の側面には、高さ方向に複数の嵌合穴141が等間隔に形成されている。この嵌合穴141に詳細を後述するロック片482が係止されることで前側ヘッドレスト20が所定の高さで保持される。本実施形態では、高さ方向に四つの嵌合穴141が形成されている。つまり、前側ヘッドレスト20の高さは四段階から任意に選択できる。
このように後側ヘッドレスト10には、その幅方向両端に前側ヘッドレスト20をスライドさせるためのレールとなる切欠部101が形成される。したがって、切欠部101が形成される部分以外を、ひとかたまりの構造物として構成することができる。換言すれば、後側ヘッドレスト10の前面の大部分や後面には何も設ける必要がなく、意匠性に優れた滑らかな面とすることができる。後側ヘッドレスト10はこのような形状であるから、その前方および後方からの見栄えがよい。
一方、後側ヘッドレスト10の側面には、カバー部材30が取り付けられている。カバー部材30は、後側ヘッドレスト10と前側ヘッドレスト20の境目部分、具体的には切欠部101を側方から覆う。つまり、カバー部材30によって、後側ヘッドレスト10の側方からは切欠部101の内側は全く見えない。このように、カバー部材30によって切欠部101の内側の形状が隠されているから、後側ヘッドレスト10の側方からの見栄えもよい。
また、カバー部材30は、その先端301が後側ヘッドレスト10における前側ヘッドレスト20に対向する面102(後側ヘッドレスト10の前面)と略面一となる(略同一面上に位置する)ように設けられている。図3に示すように、本実施形態において、後側ヘッドレスト10における前側ヘッドレスト20に対向する面102は、所定の曲率で形成された曲面である。したがって、当該面を、かかる曲率で幅方向外側に延ばしたときの仮想的な面(図3において点線Bで示す)上に、カバー部材30の先端301がおおよそ位置する。なお、例えば後側ヘッドレスト10における前側ヘッドレスト20に対向する面102が平面であれば、当該面102の前後方向位置と、カバー部材30の先端301の前後方向位置が、略一致するように設定するとよい。
前側ヘッドレスト20は、後側ヘッドレスト10の前面側に取り付けられている。この前側ヘッドレスト20は、クッション材が図示されないカバーなどに覆われてなる可動体22、この可動体22に固定されたスライド板24を備える。可動体22は、前側ヘッドレスト20の前側を覆うように設けられている。
スライド板24は、可動体22の後側に固定されており、可動体22と一体的に動作する。図3に示すように、スライド板24(後側ヘッドレスト10に対向する面202)の幅方向両端には、所定の大きさの突起部201が形成されている。突起部201は、後側ヘッドレスト10に形成された上記切欠部101に係合される部分であって、断面が略「V」字型に形成された切欠部101に合わせ、突起部201の先端(幅方向内側の先端)の断面が略「V」字型に形成されている。スライド板24は、例えば硬質樹脂や金属で形成されており、このようなスライド板24に形成された突起部201は、前側ヘッドレスト20をスライドさせるときにレール内を摺動するスライダとなる。また、突起部201は、切欠部101内に係合される部分であるため、上記カバー部材30によって側面から覆われる。つまり、前側ヘッドレスト20が原位置にあるとき、ヘッドレスト1の側方からは突起部201は全く見えない。また、スライド板24が有する突起部201の幅方向内側の側面には、ガイド穴241が形成されている。ガイド穴241は、レール板14に形成された嵌合穴141と略同じ大きさである。かかるガイド穴241に、詳細を後述するロック片482が挿通された状態にある。
このように前側ヘッドレスト20には、その幅方向両端に、レールとなる切欠部101内を摺動するスライダとなる突起部201が形成される。したがって、その突起部201以外の部分、具体的には前側ヘッドレスト20の後面の大部分や前面には何も設ける必要がなく、意匠性に優れた滑らかな面とすることができる。前側ヘッドレスト20はこのような形状であるから、その前方および後方からの見栄えがよい。また、カバー部材30によって、後側ヘッドレスト10の切欠部101内に係合する突起部201が側面から覆われているから、側方からの見栄えもよい。
このような構成の前側ヘッドレスト20には、次のような構成を有するスライドロック機構が設けられている。スライド板24の前面側には、略「L」字型のブラケット42が固定されている。ブラケット42の側面における上端および下端には、支持板44が幅方向外側に突出して固定されている。この上端および下端に設けられた支持板44には、支持板44同士を橋渡しするように上下方向に延びる支持軸46が設けられている。この支持軸46には、支持軸46を中心として回動自在に支持されたスライドレバー48が設けられている。スライドレバー48は、高さ方向に延びるボタン部481と、図3に示す断面で見てボタン部481の反対側の端部(略点対称位置)に設けられたロック片482とを有する。ボタン部481は、前側ヘッドレスト20の側面から外側に露出している。ロック片482は、スライド板24に形成されたガイド穴241に出没自在に挿通されている。このような構成のスライドレバー48は、支持軸46に取り付けられたねじりコイルばね(図示せず)によって、図3に示す矢印Cの方向(ロック片482が嵌合穴141に嵌り込む方向)に付勢された状態にある。ねじりコイルばねの付勢力に抗して、スライドレバー48のボタン部481を押すと、スライドレバー48は矢印Cの方向とは反対の方向に回動する。
以下、このように構成されるヘッドレスト1の操作(前側ヘッドレスト20のスライド操作)について説明する。前側ヘッドレスト20が図1に示す原位置にあるときには、スライドレバー48のロック片482の全てが、レール板14の嵌合穴141に嵌合した状態にある。この状態から前側ヘッドレスト20を上方へ移動させる場合、まず、スライドレバー48のボタン部481を押す。これにより、スライドレバー48は、ねじりコイルばねの付勢力に抗して矢印Cの方向とは反対の方向に回動する。これにより、ロック片482が嵌合穴141から外れるため、レールである切欠部101内をスライダである突起部201が摺動可能となる。つまり、前側ヘッドレスト20がスライド可能となる。この状態を維持しつつ、前側ヘッドレスト20を上方にスライドさせ、ロック片482が、嵌合穴141のいずれかと高さ方向位置が一致する場所でボタン部481を離す。そうすると、スライドレバー48がねじりコイルばねの付勢力によって矢印Cの方向に回動するため、ロック片482が、同じ高さに位置する嵌合穴141に嵌合する。このようにして、前側ヘッドレスト20が所定の高さで保持される。例えば、図2に示すように、ロック片482を、最上に位置する嵌合穴141に嵌合させた場合が、前側ヘッドレスト20が最も高い位置で保持された状態となる。
一方、前側ヘッドレスト20を所定の高さから下方へ移動させる場合も、上記と同様の操作をすればよい。つまり、スライドレバー48のボタン部481を押し、ロック片482を嵌合穴141から外した上で、前側ヘッドレスト20を下方にスライドさせる。そして、任意の高さでボタン部481を離し、ねじりコイルばねの付勢力によって、ロック片482をレール板14に形成された嵌合穴141のいずれかに嵌合させればよい。
以上説明した本実施形態にかかる車両用シートのヘッドレスト1によれば、次のような作用効果が奏される。本実施形態にかかるヘッドレスト1では、後側ヘッドレスト10の幅方向両端にレールとなる切欠部101を形成し、その切欠部101内に前側ヘッドレスト20の突起部201を摺動可能に係合させることで、前側ヘッドレスト20の高さ方向へのスライドを可能としている。このように、ヘッドレスト1の幅方向両端にスライド構造が設けられている(後側ヘッドレスト10および前側ヘッドレスト20の前面や後面には何も設ける必要がない)ため、前側ヘッドレスト20を上方に移動させたとしても、ヘッドレスト1の前方および後方からの見栄えがよい。そして、幅方向両端に設けられたスライド構造(切欠部101およびそれに係合する突起部201)は、後側ヘッドレスト10の側面に設けられたカバー部材30によって覆われているから、ヘッドレスト1の側面からスライド構造が露出せず、ヘッドレスト1の側方からの見栄えもよい。したがって、あらゆる方向からの見栄えがよい、意匠性に優れたスライド式のヘッドレスト1とすることができる。
また、前側ヘッドレスト20をスライド自在に支持する後側ヘッドレスト10は、原位置では前側ヘッドレスト20に大部分が覆われているが、前側ヘッドレスト20が上方に移動するとその下側の一部が露出する。そして、この後側ヘッドレスト10は、側面にカバー部材30が取り付けられた状態で露出するから、カバー部材30の存在が逆にヘッドレスト1の見栄えを悪くするおそれがある。これに対し本実施形態では、カバー部材30の先端301が、後側ヘッドレスト10における前側ヘッドレスト20に対向する面102と略面一となっている。したがって、露出した後側ヘッドレスト10からカバー部材30が前方に突出したような印象を看者に与えることがなく、見栄えがよい。このように、本実施形態では、カバー部材30を設けたことによる意匠性の低下もほとんどない。
また、カバー部材30の先端301と、後側ヘッドレスト10における前側ヘッドレスト20に対向する面102とが略面一であるということは、カバー部材30が、前側ヘッドレスト20側に突出した形状ではないということであるから、カバー部材30の存在によって前側ヘッドレスト20が設計上の制約を受けることももない。
さらに、後側ヘッドレスト10の切欠部101は、ヘッドレスト前方から後方にかけて幅方向内側に向かって窪んだ形状であって、開口の幅方向内側の縁101aが、底面の幅方向内側の縁101bより幅方向外側に張り出すように形成されている。これにより、ヘッドレスト1の前方から見たとき、このように縁101aが外側に張り出した開口の存在により、切欠部101の内側(底面)が隠されて切欠部101の大きさ(幅)が小さく見えるため、見栄えがよい。
また、上記のように、レールとなる切欠部101は、ヘッドレスト前方から後方にかけて幅方向内側に向かって窪んだ形状であるから、そのレール内を摺動するスライダとなる突起部201は、後側ヘッドレスト10の幅方向内側に入り込むように係合する。したがって、突起部201が切欠部101から外れにくく(特に前方に外れにくい)、切欠部101内での突起部201のがたつきも低減される。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、次のような変形例が考えられる。
上記実施形態では、後側ヘッドレスト10の幅方向両端にレールとなる切欠部101が、前側ヘッドレスト20にその切欠部101内を摺動するスライダとなる突起部201が形成されていることを説明した。しかし、かかる構成を逆にしてもよい。すなわち、前側ヘッドレスト20の幅方向両端にレールとなる切欠部を形成し、後側ヘッドレスト10にその切欠部内を摺動するスライダとなる突起部を形成した構成としてもよい。
また、上記実施形態では、後側ヘッドレスト10と前側ヘッドレスト20との境目部分(スライド構造)を覆うカバー部材30は、後側ヘッドレスト10の側面に設けられていることを説明した。しかし、カバー部材30を前側ヘッドレスト20の側面に設けてもよい。その場合、スライドロック機構を後側ヘッドレスト10に設け、スライド操作がカバー部材30によって阻害されないようにすればさらによい。
また、上記実施形態では、レールとなる切欠部101は、断面が略「V」字型に形成されていることを説明した。しかし、この断面が略「V」字型である形状は、あくまで一例である。例えば、断面が略鍵型(略「L」字型)の形状になるように形成しても、同様の作用効果が期待できる。
1 ヘッドレスト
10 後側ヘッドレスト
101 切欠部
20 前側ヘッドレスト
201 突起部
30 カバー部材
10 後側ヘッドレスト
101 切欠部
20 前側ヘッドレスト
201 突起部
30 カバー部材
Claims (3)
- 車両用シートのシートバック上端部に取り付けられるヘッドレストであって、
前記シートバックに固定された後側ヘッドレストと、該後側ヘッドレストの幅方向両端に高さ方向にスライド自在に係合された前側ヘッドレストとを備え、
前記後側ヘッドレストおよび前記前側ヘッドレストのいずれか一方には、前記後側ヘッドレストと前記前側ヘッドレストの境目部分を側面から覆うカバー部材が設けられていることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト。 - 前記後側ヘッドレストにおける前記前側ヘッドレストに対向する面には、その幅方向両端にレールとなる切欠部が形成され、
前記前側ヘッドレストにおける前記後側ヘッドレストに対向する面には、前記切欠部に係合し、前記ヘッドレストを高さ方向にスライドさせる際に前記切欠部内を摺動するスライダとなる突起部が形成され、
前記カバー部材は、前記後側ヘッドレストに設けられ、その先端が前記後側ヘッドレストにおける前記前側ヘッドレストに対向する面と略面一であることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートのヘッドレスト。 - 前記後側ヘッドレストにおいて、前記切欠部は、ヘッドレスト前方から後方にかけて幅方向内側に向かって窪んだ形状であることを特徴とする請求項2に記載の車両用シートのヘッドレスト。
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Cited By (2)
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2010
- 2010-08-04 JP JP2010175150A patent/JP2012035670A/ja active Pending
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