JP2021017038A - 構造体製造方法、金型 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱硬化性樹脂を主とし、金属製の円筒状部材を備えた構造体を簡単な方法で製造可能とし、かつ、金属製の円筒状部材と構造体本体との間の隙間を小さくすることである。【解決手段】本構造体製造方法においては、熱硬化性樹脂を主とする素材が一対の第1型および第2型により加圧され、素材に形成された1つ以上の孔にそれぞれ金属製の円筒状部材を介して中子が挿入されるとともに、1つ以上の中子がそれぞれ加熱される。このように、中子が加熱されることにより素材の金属製の円筒状部材に接した部分が良好に加熱されるため、素材の金属製の円筒状部材に接した部分の熱硬化が良好に行われるようにすることができ、構造体において、金属製の円筒状部材と構造体本体との間の隙間を小さくすることができる。【選択図】図1
Description
本発明は、熱硬化性樹脂を主とし、金属製の円筒状部材を有する構造体を製造する構造体製造方法、構造体の製造に用いる金型に関するものである。
特許文献1には、繊維強化樹脂により成形された本体と、本体の端部に埋め込まれた金属製の円筒状部材とを備えたサスペンションアームの製造方法が記載されている。本サスペンションアームの製造方法においては、本体が厚み方向に2分割して成形され、2分割された本体の各々に孔が形成され、孔に円筒状部材が嵌め込まれた状態で、2分割された本体が接合される。
本発明の課題は、熱硬化性樹脂を主とし、金属製の円筒状部材を備えた構造体を簡単な方法で製造可能とし、かつ、金属製の円筒状部材と構造体本体との間の隙間を小さくすることである。
本願発明に係る構造体製造方法においては、熱硬化性樹脂を主とする素材が一対の第1型および第2型により加圧され、素材に形成された1つ以上の孔にそれぞれ金属製の円筒状部材を介して中子が挿入されるとともに、1つ以上の中子がそれぞれ加熱される。このように、中子が加熱されることにより素材の金属製の円筒状部材に接した部分が良好に加熱される。素材の金属製の円筒状部材に接した部分の熱硬化が良好に行われるようにすることができ、構造体において、金属製の円筒状部材と構造体本体との間の隙間を小さくすることができる。また、本願発明に係る構造体製造方法によれば、特許文献1に記載の製造方法より簡単な方法で構造体を製造することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る構造体製造方法が実施される構造体製造装置について、図面に基づいて詳細に説明する。本構造体製造装置は、構造体としてのサスペンションアーム(例えば、コントロールアームとすることができる。以下、単にアームと略称する)10を製造するアーム製造装置であり、図1に示すように、本発明の一実施形態である金型を用いてアーム10を製造するものである。
アーム10は、長手方向に伸びたアーム本体12を含む。アーム本体12の両端部には、それぞれ連結部14,16が設けられる。アーム10は、連結部14,16において、それぞれ、図示しない車体側部材、車輪側部材に連結される。連結部14,16において、それぞれ、孔18,20が形成され、孔18,20の内周側に、それぞれ、金属製の円筒状部材の一例である金属製スリーブ(以下、単にスリーブと称する場合がある)22,24が設けられ、図示しないブッシュが嵌合される。
図1に示すように、本発明の一実施例に係る金型(熱硬化性樹脂成形用金型と称することができる)30は、素材34の両側に位置し、互いに対向する一対の第1型としての上型40および第2型としての下型42と、2つの中子44(図1には2つの中子のうちの一方の中子44を記載し、他方の中子の記載を省略する)とを含む。
本実施例においては、上型40に第1型用ヒータとしての上型用ヒータ60が設けられ、下型42に第2型用ヒータとしての下型用ヒータ62が設けられる。下型42には凹部58が設けられるが、下型用ヒータ62は凹部58の反対側に設けられる。また、上型用ヒータ60,下型用ヒータ62は、それぞれ、上型40,下型42の各々の素材34に接する部分から距離d1,d2隔たった部分に設けられる。また、中子44の内周側にも中子用ヒータ64が設けられる。
アーム製造装置において、下型42が固定部材70に固定され、上型40が可動部材72に保持される。可動部材72は、接近離間装置74により、固定部材70に対して相対移動可能、すなわち、接近・離間可能に保持される。素材34が下型42の凹部58に配設され、可動部材72が固定部材70に接近し、下型42に上型40が合わさった状態で、素材34が加圧される。
上述の各ヒータ60,62,64には、それぞれ、調整装置60s,62s,64sが取り付けられ、それぞれ、温度等が調整可能とされる。調整装置60s,62s,64sには、それぞれ、制御装置80が接続され、制御装置80の指令に基づいて制御される。制御装置80により、例えば、ヒータ60,62,64の各々の温度、加熱時間(電力が供給される時間)、加熱開始,終了タイミング等が制御される。
素材34は、図2に示すように、熱硬化性樹脂を主体とするものであり、マトリックスとしての熱硬化性樹脂50と強化材としての短繊維52とを含んで形成された半凝固状態(例えば、熱硬化していない状態、熱硬化が進んでいない状態等が該当する)のFRP(Fiber Reinforced Plastics)のシート54を複数枚重ねて製造された積層体である。シート54は、アーム本体12を成形するのに適切な形状に切り出され、図3に示すように、両端部に孔18(孔18,20一方を記載し、他方を省略する)が形成され、その後、重ねられる。
マトリックスとしての熱硬化性樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂等を採用することができる。本実施例においては、ビニルエステル樹脂が用いられる。
短繊維としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維等を用いることができる。短繊維の他にシリカ等の無機物等を強化材として用いたり、長繊維を用いたりすること等もできる。本実施例においては、炭素繊維が用いられる。
金属製のスリーブ22,24は、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス等で製造されたものとすることができる。本実施例においては、鉄で製造されたスリーブ22,24が用いられる。
なお、素材34を製造する場合には、熱硬化性樹脂に硬化剤等が加えられる場合もある。
短繊維としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維等を用いることができる。短繊維の他にシリカ等の無機物等を強化材として用いたり、長繊維を用いたりすること等もできる。本実施例においては、炭素繊維が用いられる。
金属製のスリーブ22,24は、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス等で製造されたものとすることができる。本実施例においては、鉄で製造されたスリーブ22,24が用いられる。
なお、素材34を製造する場合には、熱硬化性樹脂に硬化剤等が加えられる場合もある。
本実施例において、アーム10がSMC(Sheet Molding Compound)法により製造される。ビニルエステル樹脂と炭素繊維とから構成された半凝固状態のCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)のシート54が、アーム本体12を成形するのに適切な形状に切断されて、孔18,20が形成されて、重ねられることにより素材34としての積層体が形成される。
本構造体製造装置において、上型40が下型42から離間した状態で、素材34が下型42の凹部58に配設される(図4)。上型40が接近し、孔18,20に、中子44がスリーブ22,24を介して挿入される。素材34が上型40と下型42とにより加圧されるとともに加熱される。この場合において、制御装置80の指令に基づき、ヒータ60,62,64がほぼ同時に、ビニルエステル樹脂の熱硬化温度以上(例えば、150℃〜200℃)で熱せられる。熱硬化性樹脂50は化学反応により架橋し、熱硬化する。
一方、従来のアーム製造装置(中子にヒータが設けられていない製造装置のことをいう)においてアームが製造された場合には、図6に示すように、アーム100において、アーム本体102の連結部104,106において、金属製のスリーブ22,24とアーム本体102(連結部104,106)との間に僅かな隙間P(実際には、図面に記載することができないほど小さい隙間である)ができる。
図7に示すように、素材34が上型40と下型42とにより加圧されて加熱された場合に、素材34の、上型40と下型42とに接する部分において、最初に熱硬化が起きる。しかし、素材34の金属製のスリーブ22,24の周辺の部分は熱せられ難いため、熱硬化が遅れる。そして、熱硬化により素材34の体積が減少する。また、熱硬化性樹脂50において、熱硬化によって発熱するため、熱硬化が生じた部分から周辺に向かって熱硬化が進みやすい。そのため、スリーブ22,24の周辺の未硬化の素材34は、矢印が示すように、熱硬化が行われた部分に引っ張られるような状態となる。
さらに、スリーブ22,24と熱硬化性樹脂50とにおいて熱膨張係数に差がある。スリーブ22,24、熱硬化性樹脂50は、熱により膨張し、常温に戻った場合に収縮するが、スリーブ22,24と熱硬化性樹脂50とで膨張・収縮率が異なる。
以上のことから、成形されたアーム100において、アーム本体102の連結部104,106とスリーブ22,24との間に隙間Pができると推測される。
図7に示すように、素材34が上型40と下型42とにより加圧されて加熱された場合に、素材34の、上型40と下型42とに接する部分において、最初に熱硬化が起きる。しかし、素材34の金属製のスリーブ22,24の周辺の部分は熱せられ難いため、熱硬化が遅れる。そして、熱硬化により素材34の体積が減少する。また、熱硬化性樹脂50において、熱硬化によって発熱するため、熱硬化が生じた部分から周辺に向かって熱硬化が進みやすい。そのため、スリーブ22,24の周辺の未硬化の素材34は、矢印が示すように、熱硬化が行われた部分に引っ張られるような状態となる。
さらに、スリーブ22,24と熱硬化性樹脂50とにおいて熱膨張係数に差がある。スリーブ22,24、熱硬化性樹脂50は、熱により膨張し、常温に戻った場合に収縮するが、スリーブ22,24と熱硬化性樹脂50とで膨張・収縮率が異なる。
以上のことから、成形されたアーム100において、アーム本体102の連結部104,106とスリーブ22,24との間に隙間Pができると推測される。
それに対して、本実施例に係る金型30においては、中子44にもヒータ64が設けられる。また、ヒータ64とスリーブ22,24の外周面との距離、換言すると、ヒータ64と素材34との距離d3は、ヒータ60、62と素材34との距離d1、d2より短い。そのため、ヒータ60〜64が同時に、同温に加熱されても、素材34のスリーブ22,24に接する部分において先に熱硬化が起きる。そのため、先に熱硬化した素材34のスリーブ22に接する部分が、スリーブ22,24から離れ難くすることができる。
また、スリーブ22,24は膨張した後、収縮するが、素材34のスリーブ22,24に接する部分とスリーブ22,24とが離れ難くされるため、スリーブ22,24が収縮する場合において、熱硬化したスリーブ22,24に接する素材34はスリーブ22,24から離れ難くなると推測される。
以上のことから、アーム10において、主として樹脂の熱硬化に伴う収縮に起因して生じるスリーブ22,24とアーム本体12との間の隙間を小さくすることができる。
また、スリーブ22,24は膨張した後、収縮するが、素材34のスリーブ22,24に接する部分とスリーブ22,24とが離れ難くされるため、スリーブ22,24が収縮する場合において、熱硬化したスリーブ22,24に接する素材34はスリーブ22,24から離れ難くなると推測される。
以上のことから、アーム10において、主として樹脂の熱硬化に伴う収縮に起因して生じるスリーブ22,24とアーム本体12との間の隙間を小さくすることができる。
また、本実施例においては、1回の成形でアーム10が製造されるため、特許文献1に記載のアーム製造方法より簡単にアーム10を製造することができる。
さらに、熱硬化性樹脂を主とする素材でアームが製造されるため、熱可塑性樹脂を主とする素材でアームが製造される場合に比較して、アームの耐熱性を向上させ、機械的な強度を大きくすることができる。
さらに、熱硬化性樹脂を主とする素材でアームが製造されるため、熱可塑性樹脂を主とする素材でアームが製造される場合に比較して、アームの耐熱性を向上させ、機械的な強度を大きくすることができる。
なお、素材34のスリーブ22,24に接する部分において上型40、下型42に接する部分におけるより、先に熱硬化が開始されなくても、ほぼ同じ時期に開始されるようにすることもできる。
また、ヒータ60,62,64の加熱温度、加熱時間、加熱タイミング等は適宜制御し得る。
さらに、スリーブの外周面に凹凸を設けることができる。その一例のスリーブ78を図8に示す。スリーブ78は、外周面にローレット加工が施されることにより形成された凹凸部80を含むものである。それにより、より一層、スリーブ78から熱硬化した熱硬化性樹脂が離れ難くすることができる。
また、ヒータ60,62,64の加熱温度、加熱時間、加熱タイミング等は適宜制御し得る。
さらに、スリーブの外周面に凹凸を設けることができる。その一例のスリーブ78を図8に示す。スリーブ78は、外周面にローレット加工が施されることにより形成された凹凸部80を含むものである。それにより、より一層、スリーブ78から熱硬化した熱硬化性樹脂が離れ難くすることができる。
また、ヒータ60,62,64の調整装置60s,62s,64sが制御装置80により制御されるようにすることは不可欠ではない。
また、上記実施例においては、第1型、第2型が上型40および下型42であり、上型40、下型42が互いに上下方向に相対移動可能とされていたが、それに限らない。例えば、第1型と第2型とは横方向に相対移動可能に設けることもできる。
さらに、上記実施例においては、熱硬化性樹脂のマトリックスに短繊維がランダムに混ぜられることによりFRPのシート54が製造されて、素材34が製造される場合について説明したが、長繊維に熱硬化性樹脂を含浸させてシートを形成して積層して、素材を製造することもできる。
また、上記実施例においては、第1型、第2型が上型40および下型42であり、上型40、下型42が互いに上下方向に相対移動可能とされていたが、それに限らない。例えば、第1型と第2型とは横方向に相対移動可能に設けることもできる。
さらに、上記実施例においては、熱硬化性樹脂のマトリックスに短繊維がランダムに混ぜられることによりFRPのシート54が製造されて、素材34が製造される場合について説明したが、長繊維に熱硬化性樹脂を含浸させてシートを形成して積層して、素材を製造することもできる。
また、上記実施例においては、構造体としてサスペンションアームを製造する場合について説明したが、それに限らない。例えば、構造体としてバックドアインナ等、連結部を有する車両の外装部材を製造する場合等にも適用することができる。
さらに、本発明は、上述に記載の態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
さらに、本発明は、上述に記載の態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
10:アーム 18,20:孔 22,24:金属製のスリーブ 30:金型 40:上型 42:下型 44:中子 60〜64:ヒータ 80:制御装置
(1)熱硬化性樹脂を主体とし、1つ以上の孔の各々の内周側に金属製の円筒状部材が設けられた構造体を製造する構造体製造方法であって、
前記熱硬化性樹脂を主体とする素材を、一対の第1型と第2型とによって加圧し、前記1つ以上の孔にそれぞれ前記金属製の円筒状部材を介して中子を挿入するとともに、前記第1型と前記第2型とを加熱し、前記中子を加熱することにより、前記素材を熱硬化させて、前記構造体を製造する構造体製造方法。
前記熱硬化性樹脂を主体とする素材を、一対の第1型と第2型とによって加圧し、前記1つ以上の孔にそれぞれ前記金属製の円筒状部材を介して中子を挿入するとともに、前記第1型と前記第2型とを加熱し、前記中子を加熱することにより、前記素材を熱硬化させて、前記構造体を製造する構造体製造方法。
(2)当該構造体製造方法が、前記素材の前記金属製の円筒状部材に接する部分を、前記素材の前記第1型に接する部分および前記第2型に接する部分と同時または先に加熱する(1)項に記載の構造体製造方法。
素材の金属製の円筒状部材に接する部分が、第1型、第2型に接する部分と同時または先に加熱されるため、金属製の円筒状部材に接する部分を良好に熱硬化させることができる。
素材の金属製の円筒状部材に接する部分が、第1型、第2型に接する部分と同時または先に加熱されるため、金属製の円筒状部材に接する部分を良好に熱硬化させることができる。
(3)前記素材が、前記熱硬化性樹脂と強化材とを含む繊維強化樹脂シートの積層体である(1)項または(2)項に記載の構造体製造方法。
熱硬化性樹脂であるマトリックスに強化材を加えることにより構造体の機械的強度を強くすることができる。積層体である素材が金型により成形されて構造体が製造されるのであり、SMC法で構造体が製造される。
(4)前記構造体が両端部に連結部を有するアームであり、前記孔が、前記連結部にそれぞれ形成された(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載の構造体製造方法。
構造体は、例えば、サスペンションアーム等とすることができる。
(5)熱硬化性樹脂を主体とし、1つ以上の孔の内周側に位置する金属製の円筒状部材を備えた構造体を成形する場合に用いられる金型であって、
互いに対向し、前記熱硬化性樹脂を主体とする素材を両側から挟む一対の第1型および第2型と、
前記素材に形成された前記1つ以上の孔に、それぞれ、前記金属製の円筒状部材を介して挿入される1つ以上の中子と、
前記1つ以上の中子にそれぞれ設けられたヒータと
を含む金型。
互いに対向し、前記熱硬化性樹脂を主体とする素材を両側から挟む一対の第1型および第2型と、
前記素材に形成された前記1つ以上の孔に、それぞれ、前記金属製の円筒状部材を介して挿入される1つ以上の中子と、
前記1つ以上の中子にそれぞれ設けられたヒータと
を含む金型。
構造体に孔は1つ形成される場合、2つ以上形成される場合等がある。
第1型、第2型は互いに上下方向に接近・離間可能に設けられる場合、横方向に接近・離間可能に設けられる場合等がある。第1型と第2型との間には接近方向の力が加えられ、それにより、熱硬化性樹脂を主体とする素材が成形されて構造体が形成される。
第1型、第2型は互いに上下方向に接近・離間可能に設けられる場合、横方向に接近・離間可能に設けられる場合等がある。第1型と第2型との間には接近方向の力が加えられ、それにより、熱硬化性樹脂を主体とする素材が成形されて構造体が形成される。
(6)当該金型が、前記第1型および前記第2型にそれぞれ設けられたヒータを含み、
前記1つ以上の中子に設けられた各々のヒータと前記金属製の円筒状部材の外周面との距離が、前記第1型、前記第2型にそれぞれ設けられたヒータと前記第1型の前記素材と接する部分、第2型の前記素材と接する部分との各々の距離より短い(5)項に記載の金型。
前記1つ以上の中子に設けられた各々のヒータと前記金属製の円筒状部材の外周面との距離が、前記第1型、前記第2型にそれぞれ設けられたヒータと前記第1型の前記素材と接する部分、第2型の前記素材と接する部分との各々の距離より短い(5)項に記載の金型。
第1型、第2型において、ヒータと第1型、第2型の素材と接する部分との距離がヒータと素材との距離に対応し、金属製の円筒状部材が嵌め込まれた中子において、ヒータと金属製の円筒状部材の外周面との距離がヒータと素材との距離に対応する。しかし、中子の厚みが金属製の円筒状部材の厚みに対して大きく、熱の伝達において金属製の円筒状部材の厚みの影響が小さい場合には、ヒータと中子の外周面との距離がヒータと素材との距離に対応すると考えることができる。
以上のことから、本項に記載の金型において、素材の成形時に、中子、第1型、第2型の各々において、ヒータを同時に、同じ温度に加熱することにより、素材の金属製の円筒状部材に接する部分において、第1型、第2型に接する部分より先に加熱される。
以上のことから、本項に記載の金型において、素材の成形時に、中子、第1型、第2型の各々において、ヒータを同時に、同じ温度に加熱することにより、素材の金属製の円筒状部材に接する部分において、第1型、第2型に接する部分より先に加熱される。
(7)当該金型が、前記第1型および前記第2型にそれぞれ設けられたヒータを含み、
前記1つ以上の中子にそれぞれ設けられたヒータが、前記第1型および前記第2型にそれぞれ設けられたヒータより先に熱せられる(5)項または(6)項に記載の金型。
前記1つ以上の中子にそれぞれ設けられたヒータが、前記第1型および前記第2型にそれぞれ設けられたヒータより先に熱せられる(5)項または(6)項に記載の金型。
例えば、中子に設けられたヒータには第1型、第2型に設けられたヒータより先に電力が供給されるようにすることができる。また、中子に設けられたヒータの温度が第1型、第2型に設けられたヒータの温度より高くすることもできる。それにより、素材の金属製の円筒状部材に接する部分を優先して熱硬化させることができる。
(8)熱硬化性樹脂を主体とし、1つ以上の孔を備えた構造体を成形する場合に用いられる金型であって、
互いに対向し、前記熱硬化性樹脂を主体とする素材を両側から挟む一対の第1型および第2型と、
前記素材に形成された前記1つ以上の孔に挿入される1つ以上の中子と、
前記1つ以上の中子にそれぞれ設けられたヒータと
を含む金型。
金属製の円筒状部材を設けることは不可欠ではない。本項に記載の金型によれば、構造体の孔の形状精度や嵌合相手(例えば、ブッシュ)との嵌合力を向上させることができる。
本項に記載の金型には、(5)項ないし(7)項のいずれかに記載の技術的特徴を採用することができる。
互いに対向し、前記熱硬化性樹脂を主体とする素材を両側から挟む一対の第1型および第2型と、
前記素材に形成された前記1つ以上の孔に挿入される1つ以上の中子と、
前記1つ以上の中子にそれぞれ設けられたヒータと
を含む金型。
金属製の円筒状部材を設けることは不可欠ではない。本項に記載の金型によれば、構造体の孔の形状精度や嵌合相手(例えば、ブッシュ)との嵌合力を向上させることができる。
本項に記載の金型には、(5)項ないし(7)項のいずれかに記載の技術的特徴を採用することができる。
(9)熱硬化性樹脂を主体とし、1つ以上の孔の内周側に位置する少なくとも1つの金属製の円筒状部材を備えた構造体を成形する構造体製造装置であって、
互いに対向し、前記熱硬化性樹脂を主体とする素材を両側から挟む一対の第1型および第2型と、
前記素材に形成された前記1つ以上の孔にそれぞれ前記金属製の円筒状部材を介して挿入される1つ以上の中子と、
前記第1型と前記第2型とを互いに接近・離間させる接近離間装置と、
前記1つ以上の中子にそれぞれ設けられたヒータである1つ以上の中子用ヒータと、
前記第1型および前記第2型にそれぞれ設けられたヒータである第1型用ヒータおよび第2型用ヒータと、
前記1つ以上の中子用ヒータ、前記第1型用ヒータおよび前記第2型用ヒータをそれぞれ制御するヒータ制御部と
を含む構造体製造装置。
互いに対向し、前記熱硬化性樹脂を主体とする素材を両側から挟む一対の第1型および第2型と、
前記素材に形成された前記1つ以上の孔にそれぞれ前記金属製の円筒状部材を介して挿入される1つ以上の中子と、
前記第1型と前記第2型とを互いに接近・離間させる接近離間装置と、
前記1つ以上の中子にそれぞれ設けられたヒータである1つ以上の中子用ヒータと、
前記第1型および前記第2型にそれぞれ設けられたヒータである第1型用ヒータおよび第2型用ヒータと、
前記1つ以上の中子用ヒータ、前記第1型用ヒータおよび前記第2型用ヒータをそれぞれ制御するヒータ制御部と
を含む構造体製造装置。
第1型、第2型、中子に設けられた各々のヒータの制御、例えば、ヒータの加熱温度、加熱時間、加熱開始,終了タイミング等を制御することにより、素材の熱硬化の状態を制御することができる。
第1型、第2型、中子、ヒータ等により金型が構成される。金型には、上述の(1)項ないし(8)項のいずれかに記載の技術的特徴を採用することができる。
第1型、第2型、中子、ヒータ等により金型が構成される。金型には、上述の(1)項ないし(8)項のいずれかに記載の技術的特徴を採用することができる。
(10)前記ヒータ制御部が、前記素材の、前記金属製の円筒状部材に接する部分が、前記第1型および第2型に接する部分より先に熱せられるように、前記1つ以上の中子用ヒータ、前記第1型用ヒータおよび前記第2型用ヒータをそれぞれ制御する(9)項に記載の構造体製造装置。
Claims (7)
- 熱硬化性樹脂を主体とし、1つ以上の孔の各々の内周側に金属製の円筒状部材が設けられた構造体を製造する構造体製造方法であって、
前記熱硬化性樹脂を主体とする素材を、一対の第1型と第2型とによって加圧し、前記1つ以上の孔にそれぞれ前記金属製の円筒状部材を介して中子を挿入するとともに、前記第1型と前記第2型とを加熱し、前記中子を加熱することにより、前記素材を熱硬化させて、前記構造体を製造する構造体製造方法。 - 当該構造体製造方法が、前記素材の前記金属製の円筒状部材に接する部分を、前記素材の前記第1型に接する部分および前記第2型に接する部分と同時または先に加熱する請求項1に記載の構造体製造方法。
- 前記素材が、前記熱硬化性樹脂と強化材とを含む繊維強化樹脂シートの積層体である請求項1または2に記載の構造体製造方法。
- 前記構造体が両端部に連結部を有するアームであり、前記孔が、前記連結部にそれぞれ形成された請求項1ないし3のいずれか1つに記載の構造体製造方法。
- 熱硬化性樹脂を主体とし、1つ以上の孔の内周側に位置する金属製の円筒状部材を備えた構造体を成形する場合に用いられる金型であって、
互いに対向し、前記熱硬化性樹脂を主体とする素材の両側に位置する一対の第1型および第2型と、
前記素材に形成された前記1つ以上の孔に、それぞれ、前記金属製の円筒状部材を介して挿入される1つ以上の中子と、
前記1つ以上の中子にそれぞれ設けられたヒータと
を含む金型。 - 当該金型が、前記第1型および前記第2型にそれぞれ設けられたヒータを含み、
前記1つ以上の中子に設けられた各々のヒータと前記金属製の円筒状部材の外周面との距離が、前記第1型に設けられたヒータと前記第1型の前記素材と接する部分との距離より短く、かつ、前記第2型に設けられたヒータと前記第2型の前記素材と接する部分との距離より短い請求項5に記載の金型。 - 当該金型が、前記第1型および前記第2型にそれぞれ設けられたヒータを含み、
前記1つ以上の中子にそれぞれ設けられたヒータが、前記第1型および前記第2型にそれぞれ設けられたヒータより先に熱せられる請求項5または6に記載の金型。
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JP2019135803A JP2021017038A (ja) | 2019-07-24 | 2019-07-24 | 構造体製造方法、金型 |
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