JP2021016985A - インクジェットプリンタおよびインク供給装置の設定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インク供給装置の押圧体の位置を正確に把握すること。【解決手段】制御装置30は、バルブ64を駆動して中途部65を閉鎖した後に押圧体74を開放位置OPに移動させる第1制御部31と、バルブ64によって中途部65が閉鎖されかつ押圧体74が開放位置OPに位置する状態で、検出装置90によって貯留室81内の圧力が所定の圧力以下であることが検出されるまで、ノズルからインクを吐出させるフラッシング動作を行うフラッシング部32と、フラッシング動作の後に、回転体75を第1の方向D1に回転させて、検出装置90によって貯留室81内の圧力が所定の圧力より大きいことが検出されたときに回転体75の回転を停止する第2制御部34と、を備えている。【選択図】図12
Description
本発明は、インクジェットプリンタおよびインク供給装置の設定方法に関する。
例えば、特許文献1には、インクを貯留するインクカートリッジとインクヘッドとを接続するインク経路と、インク経路に配置されかつインクヘッドに向けてインクを供給するインク供給装置と、を備えたインクジェットプリンタが開示されている。特許文献1のインク供給装置は、内部にインクが流通するチューブと、チューブを押圧してインクを移動させる押圧体とを備えている。ここでのインク供給装置は、いわゆるチューブポンプである。押圧体がチューブを押圧してチューブを閉鎖した状態で、押圧体を支持する回転体が回転することによってチューブ内のインクがインクヘッドに向けて供給される。
ところで、特許文献1に記載のようなチューブポンプでは、押圧体によってチューブを閉鎖したり開放したりすることがある。即ちチューブポンプを閉鎖および開放することがある。ここで、チューブポンプはその構造の特性上、チューブを押圧してチューブを閉鎖する位置(閉鎖位置)およびチューブから離反してチューブを開放する位置(開放位置)が予め決まっている。また、チューブポンプでは、チューブを押圧した押圧体を移動させることによってチューブ内のインクがインクヘッドに向けて供給されるが、押圧体の移動開始位置によっては、押圧体が同じ距離だけ移動したときに供給されるインクの量に多少のバラツキが生じ得る。チューブポンプでは、通常、押圧体の位置を検出していないため、インク供給量を正確に把握できないことがあり得る。さらに、押圧体を閉鎖位置から開放位置に移動させたり、押圧体を開放位置から閉鎖位置に移動させたりするときに、押圧体の位置によらずに確実にチューブを開放および閉鎖させるために、押圧体を支持する回転体を360°回転させていた。なお、インク供給装置に、押圧体の位置を直接的に検出する位置検出センサを取り付けることが考えられるが、位置検出センサを追加するとコストが増大してしまうため、位置検出センサによることなく押圧体の位置を検出する方法が望まれていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、インク供給装置の押圧体の位置を把握することができるインクジェットプリンタを提供することである。
本発明に係るインクジェットプリンタは、記録媒体にインクを吐出するノズルを有するインクヘッドと、インクを貯留するインクカートリッジに着脱可能に接続される上流側端部と、前記インクヘッドに接続された下流側端部と、前記上流側端部と前記下流側端部との間に位置する中途部と、を有するインク経路と、前記中途部に配置され、前記中途部を開放または閉鎖するバルブと、前記バルブと前記インクヘッドとの間に位置するように前記中途部に配置され、前記インクカートリッジから前記インクヘッドに向けてインクを供給するインク供給装置と、インクが一時的に貯留される貯留室を有し、前記インク供給装置と前記インクヘッドとの間に位置するように前記中途部に配置されたダンパーと、前記貯留室内の圧力を検出する検出装置と、前記バルブおよび前記インク供給装置を制御する制御装置と、を備えている。前記インク供給装置は、内部にインクが流通しかつ弾性変形可能なチューブと、第1の方向に回転することによって前記チューブを押圧して前記チューブを閉鎖する閉鎖位置に移動し、かつ、前記第1の方向とは逆方向である第2の方向に回転することによって前記チューブから離反して前記チューブを開放する開放位置に移動するように構成された押圧体と、前記押圧体が設けられ、前記第1の方向および前記第2の方向に回転する回転体と、を備え、前記押圧体は、前記閉鎖位置から前記チューブを押圧しながら前記第1の方向にさらに回転することによって前記チューブ内のインクを前記インクヘッドに向けて供給するように構成されている。前記制御装置は、前記バルブを駆動して前記中途部を閉鎖した後に、前記回転体を前記第2の方向に回転させることによって前記押圧体を前記開放位置に移動させる第1制御部と、前記バルブによって前記中途部が閉鎖されかつ前記押圧体が前記開放位置に位置する状態で、前記検出装置によって前記貯留室内の圧力が所定の圧力以下であることが検出されるまで、前記ノズルからインクを吐出させるフラッシング動作を行うフラッシング部と、前記フラッシング動作の後に、前記回転体を前記第1の方向に回転させて、前記検出装置によって前記貯留室内の圧力が前記所定の圧力より大きいことが検出されたときに前記回転体の回転を停止する第2制御部と、を備えている。
本発明のインクジェットプリンタによると、第2制御部は、フラッシング動作の後に、回転体を第1の方向に回転させて、検出装置によって貯留室内の圧力が所定の圧力より大きいことが検出されたときに回転体の回転を停止する。ここで、押圧体を第1の方向に回転させると、チューブから離反していた押圧体はチューブに接触してその後チューブを閉鎖する。チューブが閉鎖された状態で押圧体が第1の方向にわずかに回転すると、貯留室内の圧力が所定の圧力より大きくなる。このため、このタイミングで回転体の回転を停止することにより押圧体を毎回同じ閉鎖位置に位置させることができる。なお、回転体を第1の方向に回転させる前に、フラッシング動作を行うことによって貯留室内の圧力を所定の圧力以下にしているため、押圧体の移動開始位置に関わらず、押圧体を毎回同じ閉鎖位置に位置させることができる。即ち、押圧体の移動開始位置によっては、押圧体を閉鎖位置に移動させるのに必要な回転体の回転角度は異なるが、押圧体がチューブを閉鎖し始める位置は同じであるため、貯留室内の圧力を考慮することで押圧体を毎回同じ閉鎖位置に位置させることができる。このように、押圧体を毎回同じ閉鎖位置に位置させることができるため、その後に押圧体をどの程度回転させたかを考慮することによって、押圧体の現在の位置を正確に検出することができる。
本発明によれば、インク供給装置の押圧体の位置を正確に把握することができるインクジェットプリンタを提供することができる。
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係るインクジェットプリンタ10(以下、プリンタ10とする。)について説明する。ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を特に限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
以下の説明では、左、右、上、下とは、プリンタ10の正面にいるユーザから見た左、右、上、下をそれぞれ意味することとする。また、プリンタ10から上記ユーザに近づく方を前方、遠ざかる方を後方とする。図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表す。図面中の符号Xは主走査方向を表す。本実施形態では、主走査方向Xは、左右方向である。図面中の符号Yは副走査方向を表す。副走査方向Yは主走査方向Xと交差する方向(例えば、平面視で垂直に交差する方向)である。本実施形態では、副走査方向Yは前後方向である。ただし、上記方向は便宜的に定めたものに過ぎず、限定的に解釈すべきものではない。
図1に示すように、プリンタ10は、ベース部材40と、本体ケース50と、右脚部16Rと、左脚部16Lと、インクヘッドユニット20(図2参照)と、制御装置30(図2参照)とを備えている。ベース部材40は、主走査方向Xに延びる。ベース部材40は、プラテン15を備えている。プラテン15は、主走査方向Xに延びる。右脚部16Rおよび左脚部16Lは、ベース部材40の下部に取り付けられている。右脚部16Rおよび左脚部16Lは、ベース部材40を支持する。
図2に示すように、インクヘッドユニット20は、ベース部材40に設けられている。インクヘッドユニット20は、本体ケース50の内方に配置されている。インクヘッドユニット20は、プラテン15より上方に配置されている。インクヘッドユニット20は、キャリッジ22、後述するインクヘッド21およびダンパー80を備えている。
図2に示すように、プリンタ10は、ベース部材40に設けられたガイドレール13を備えている。ガイドレール13は、主走査方向Xに延びている。ガイドレール13には、インクヘッドユニット20のキャリッジ22が係合している。キャリッジ22は、キャリッジ移動機構8によって、ガイドレール13に沿って主走査方向Xに往復移動する。キャリッジ移動機構8は、ガイドレール13の左端側に配置された左側のプーリ19aと、ガイドレール13の右端側に配置された右側のプーリ19bとを有している。右側のプーリ19bには、キャリッジモータ8aが連結されている。なお、キャリッジモータ8aは左側のプーリ19aに連結されていてもよい。右側のプーリ19bは、キャリッジモータ8aによって駆動される。左側のプーリ19aおよび右側のプーリ19bには、それぞれ無端状のベルト16が巻き掛けられている。キャリッジ22はベルト16に固定されている。左側のプーリ19aおよび右側のプーリ19bが回転してベルト16が走行すると、キャリッジ22が主走査方向Xに移動する。このように、キャリッジ22はガイドレール13に沿って主走査方向Xに移動可能に構成されている。
図2に示すように、プラテン15は、ベース部材40の中央部に設けられている。プラテン15は、本体ケース50の左前カバー54Lと右前カバー54Rとの間に配置されている。プラテン15には、記録媒体12が載置される。プラテン15は、主走査方向Xに延びる。プラテン15には、複数のグリットローラ17が設けられている。グリットローラ17は、ベース部材40に設けられた図示しないピンチローラと対向する位置に配置されている。グリットローラ17はフィードモータ17aに連結されている。グリットローラ17はフィードモータ17aによって回転駆動される。記録媒体12がグリットローラ17とピンチローラとの間に挟まれた状態でグリットローラ17が回転すると、記録媒体12は副走査方向Y(図1参照)に搬送される。
図2に示すように、本体ケース50には、複数のインクカートリッジ25が収容される。インクカートリッジ25はインクを貯留する容器である。本実施形態では、8個のインクカートリッジ25が本体ケース50に収容されるが、インクカートリッジ25の数は、8個に限定されない。インクカートリッジ25は、後述するインク経路60(図3参照)の上流側端部62(図3参照)に着脱自在に接続されている。図3に示すように、上流側端部62にインクカートリッジ25が取り付けられているとき、インクカートリッジ25は、後述するインクヘッド21より上方に位置する。インクカートリッジ25には、例えば、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ライトシアンインク、ライトマゼンタインク、および、ブラックインクなどのプロセスカラーインクや、ホワイトインク、メタリックインク、および、クリアインクなどの特色インクのうち何れかのインクが貯留されている。
図2に示すように、プリンタ10は、インクカートリッジ25ごとにインク供給システム55を備えている。図3は、インクカートリッジ25からインクヘッド21へインクを供給するインク供給システム55を示す模式図である。図3に示すように、インク供給システム55は、インクカートリッジ25に加えて、インクヘッド21、インク経路60、バルブ64、供給ポンプ68、ダンパー80および検出装置90を備えている。供給ポンプ68は、インク供給装置の一例である。図2に示すように、インクヘッド21およびダンパー80はキャリッジ22に搭載され、主走査方向Xに往復移動する。一方、インクカートリッジ25は、キャリッジ22に搭載されておらず、主走査方向Xに往復移動しない。そのため、キャリッジ22が主走査方向Xに移動してもインク経路60が破損しないように、インク経路60の大部分(少なくとも全長の半分以上)は、主走査方向Xに延びた状態で配置されている。本実施形態では、合計8つインク経路60が設けられている。インク経路60は、ケーブル類保護案内装置46で覆われている。
インクヘッドは、プラテン15に載置された記録媒体12にインクを吐出する複数のノズル(図示せず)を備えている。ノズルは、キャリッジ22(図2参照)の底面から外部に露出している。
図3に示すように、インクカートリッジ25とインクヘッド21とは、インク経路60を介して連通している。インク経路60は、上流側端部62と、下流側端部63と、中途部65と、を有する。上流側端部62は、インクカートリッジ25のインク取り出し口に着脱可能に接続されている。下流側端部63は、インクヘッド21に接続されている。中途部65は、上流側端部62と下流側端部63との間に位置する。インク経路60は、インクカートリッジ25からインクヘッド21にインクを導く流路を形成している。インク経路60は、柔軟性や可撓性を有し、弾性変形可能なように構成されている。インク経路60の構成は特に限定されないが、本実施形態では樹脂製の変形容易なチューブである。ただし、チューブ以外の材料で構成されていてもよい。インク経路60の一部がチューブによって構成されていてもよい。
図3に示すように、中途部65は、チューブ65A、チューブ65B、チューブ65Cおよびチューブ65Dを備えている。チューブ65Aは、インクカートリッジ25とバルブ64とを連通する。チューブ65Bは、バルブ64と供給ポンプ68とを連通する。チューブ65Cは、供給ポンプ68とダンパー80とを連通する。チューブ65Dは、ダンパー80とインクヘッド21とを連通する。上流側端部62は、チューブ65Aに設けられている。下流側端部63は、チューブ65Dに設けられている。
図3に示すように、バルブ64は、中途部65に配置されている。バルブ64は、インクカートリッジ25と供給ポンプ68との間に配置されている。バルブ64は、本体ケース50内に配置されている。バルブ64は、中途部65を開放または閉鎖可能に構成されている。なお、バルブ64が中途部65を開放または閉鎖するとは、バルブ64が中途部65を完全に開放または閉鎖する場合と、中途部65を部分的に開放または閉鎖する場合とを含む。バルブ64が中途部65を開放することで、インクカートリッジ25に貯留されたインクをインクヘッド21に供給することができる。一方、バルブ64が中途部65を閉鎖することで、インクカートリッジ25に貯留されたインクをインクヘッド21に供給することができなくなる。バルブ64は、制御装置30に制御される。
図3に示すように、供給ポンプ68は、中途部65に配置されている。供給ポンプ68は、バルブ64とダンパー80との間に配置されている。供給ポンプ68は、インクカートリッジ25からインクヘッド21に向けてインクを供給する。即ち、バルブ64が開放されているときには、供給ポンプ68は、インクカートリッジ25からインクヘッド21に向けてインクを供給する。供給ポンプ68は、検出装置90によって貯留室81内の圧力が所定の圧力以下(例えば貯留室81内の絶対圧が所定の圧力以下)であることが検出されたときに駆動される。供給ポンプ68によって貯留室81にインクが所定の量だけ供給された後には、貯留室81内の圧力が所定の圧力より大きく(例えば貯留室81内の絶対圧が所定の圧力より大きく)なっている。図3では、供給ポンプ68は開放されている。なお、図4および5を除き、供給ポンプ68を簡略化して図示している。
図4は、供給ポンプ68の構成を示す模式図である。図4に示すように、供給ポンプ68は、チューブポンプである。供給ポンプ68は、円弧状に形成された内壁71Aを有する本体ケース71と、本体ケース71内に配置されたチューブ73と、チューブ73の一部を押圧可能な一対の押圧体74と、押圧体74を支持しかつ押圧体74を本体ケース71内で移動させるための回転体75と、回転体75を回転駆動させるためのモータ76(図11参照)と、押圧体74に接触する第1板部材77Aおよび第2板部材77Bと、を備えている。なお、図4および図5において、回転体75は、二点鎖線で表されている。
チューブ73は、内部にインクが流通しかつ弾性変形可能に形成されている。図4に示すように、チューブ73の一端73Aは、連結管73Xを介してチューブ65B(図3参照)に接続されている。チューブ73の他端73Bは、連結管73Xを介してチューブ65C(図3参照)に接続されている。チューブ73は、押圧体に押圧されることによって閉鎖される。
図4に示すように、回転体75は、本体ケース71に回転自在に設けられている。回転体75は、第1回転体75Aと第2回転体75Bとを備えている。第1回転体75Aと第2回転体75Bとの間には、押圧体74が設けられている。即ち、第1回転体75Aおよび第2回転体75Bは、押圧体74を支持する。第1回転体75Aおよび第2回転体75Bは一体となって回転可能に設けられている。第2回転体75Bには、押圧体74の移動を案内するガイド孔78が形成されている。第1回転体75Aの外縁形状はガイド孔78に沿った形状になっている。ガイド孔78の第1端部78Aと回転体75の中心75Cとの距離は、ガイド孔78の第2端部78Bと中心75Cとの距離より長い。即ち、押圧体74が第1端部78Aに位置するときの押圧体74と中心75Cとの距離は、押圧体74が第2端部78Bに位置するときの押圧体74と中心75Cとの距離より長い。回転体75は、本体ケース71に対して第1の方向(図4の矢印D1の方向)および第2の方向(図4の矢印D2の方向)に回転する。インクカートリッジ25からインクヘッド21にインクを供給するときには、回転体75は、例えば、22.5°ずつ回転することができる。モータ76(図11参照)は、制御装置30によって制御される。
図4に示すように、押圧体74は、回転体75の回転に連動して回転可能に構成されている。押圧体74は、回転体75が第1の方向(図4の矢印D1の方向。ここでは時計回り。)に回転することによって、第1の方向に回転する。押圧体74は、回転体75が第2の方向(図4の矢印D2の方向。ここでは反時計回り。第1の方向とは逆方向。)に回転することによって、第2の方向に回転する。押圧体74は、回転体75に沿って移動可能に構成されている。押圧体74は、ガイド孔78に案内されて回転体75に沿って移動可能に構成されている。押圧体74は、閉鎖位置CP(図4参照)と開放位置OP(図5参照)との間で移動可能に構成されている。押圧体74は、第1の方向に回転することによってチューブ73を押圧してチューブ73を閉鎖する閉鎖位置CPに移動する。押圧体74が閉鎖位置CPに位置するときには、押圧体74はガイド孔78の第1端部78Aに位置する。押圧体74は、閉鎖位置CPからチューブ73を押圧しながら第1の方向(図4の矢印D1の方向)にさらに回転することによってチューブ73内のインクをインクヘッド21に向けて供給するように構成されている。このとき、一対の押圧体74は、回転体75の中心75Cを通る直線L上に位置する。押圧体74は、第2の方向に回転することによってチューブ73から離反してチューブ73を開放する開放位置OPに移動する。なお、押圧体74がチューブ73から離反するとは、押圧体74がチューブ73と接触していない状態と、押圧体74がチューブ73と接触しているがチューブ73を押圧していない状態(即ちチューブ73が変形していない状態)とを含む。押圧体74が開放位置OPに位置するときには、押圧体74はガイド孔78の第2端部78Bに位置する。このとき、一対の押圧体74は、回転体75の中心75Cを通る直線L上に位置する。なお、押圧体74が閉鎖位置CP(図4参照)に位置するときの押圧体74と回転体75の中心75Cとの距離LCPは、押圧体74が開放位置OP(図5参照)に位置するときの押圧体74と回転体75の中心75Cとの距離LOPよりも長い。
図4に示すように、第1板部材77Aおよび第2板部材77Bは、本体ケース71に固定されている。第1板部材77Aおよび第2板部材77Bは、押圧体74の移動軌跡上に配置されている。第1板部材77Aおよび第2板部材77Bは、押圧体74の回転体75に対する位置を変更させる部材である。例えば、図4の状態から回転体75が第2の方向(図4の矢印D2の方向)に回転すると、第2板部材77Bは、押圧体74と接触する。そして、押圧体74はガイド孔78に沿って第1端部78Aから第2端部78Bへと移動する(図5参照)。ここで、第2板部材77Bは、弾性変形可能に形成されているため、回転体75がさらに第2の方向に回転すると、押圧体74は第2板部材77Bを弾性変形させながら通過する。なお、例えば、押圧体74が第1板部材77Aと第2板部材77Bとの間に位置する状態から回転体75が第2の方向(図4の矢印D2の方向)に回転すると、第1板部材77Aは、押圧体74と接触する。そして、押圧体74はガイド孔78に沿って第1端部78Aから第2端部78Bへと移動する(図5参照)。ここで、第1板部材77Aは、弾性変形可能に形成されているため、回転体75がさらに第2の方向に回転すると、押圧体74は第1板部材77Aを弾性変形させながら通過する。一方、例えば、図5の状態から回転体75が第1の方向(図5の矢印D1の方向)に回転すると、第1板部材77Aおよび第2板部材77Bは、押圧体74と接触する。そして、押圧体74はガイド孔78に沿って第2端部78Bから第1端部78Aへと移動する(図4参照)。ここで、第1板部材77Aおよび第2板部材77Bは、弾性変形可能に形成されているため、回転体75がさらに第1の方向に回転すると、押圧体74は第1板部材77Aおよび第2板部材77Bを弾性変形させながら通過する。第1板部材77Aおよび第2板部材77Bは、例えば、ゴム材料から形成されている。なお、図4の状態から回転体75が第1の方向(図4の矢印D1の方向)に回転すると、第1板部材77Aおよび第2板部材77Bは、押圧体74と接触するが、押圧体74はガイド孔78の第1端部78Aから移動しない。また、図5の状態から回転体75が第2の方向(図4の矢印D2の方向)に回転すると、第1板部材77Aおよび第2板部材77Bは、押圧体74と接触するが、押圧体74はガイド孔78の第2端部78Bから移動しない。
次に図6A〜図6Dを参照しながら、押圧体74が開放位置OPから閉鎖位置CPに移動するときの動きについて説明する。ここでは、押圧体74として、第1押圧体74Aと第2押圧体74Bとを備えている例を説明する。図6Aに示すように、第1押圧体74Aおよび第2押圧体74Bがガイド孔78の第2端部78Bに位置するとき、第1押圧体74Aおよび第2押圧体74Bはチューブ73と接触しない。即ち、図6Aでは、第1押圧体74Aおよび第2押圧体74Bは開放位置OPに位置する。次に、図6Bに示すように、回転体75が矢印D1の方向に90°回転すると、第2押圧体74Bが第1板部材77Aに接触し、第2押圧体74Bはガイド孔78に沿って第2端部78Bから第1端部78Aに向けて移動する。このとき、第1押圧体74Aはガイド孔78の第2端部78Bに位置する。次に、図6Cに示すように、回転体75が矢印D1の方向にさらに90°回転すると(図6Aの状態からは矢印D1の方向に180°回転)、第2押圧体74Bはガイド孔78の第1端部78Aに移動し、その後第1板部材77Aを通過する。このとき、第1押圧体74Aはガイド孔78の第2端部78Bに位置する。次に、図6Dに示すように、回転体75が矢印D1の方向にさらに67.5°回転すると(図6Aの状態からは矢印D1の方向に247.5°回転)、第2押圧体74Bは第2板部材77Bを通過してチューブ73を押圧する位置に移動する。そして、第1押圧体74Aが第1板部材77Aに接触し、第1押圧体74Aはガイド孔78に沿って第2端部78Bから第1端部78Aに向けて移動する。図6Dでは、第2押圧体74Bは閉鎖位置CPに位置する。上述の例では、第2押圧体74Bは、開放位置OPに位置する状態から回転体75が247.5°回転したときに閉鎖位置CPに位置するように構成されている。
また、例えば、図7Aに示すように、第2押圧体74Bが第1板部材77Aと第2板部材77Bとの間に位置し、かつ、第1押圧体74Aが第2押圧体74Bの下方に位置し、かつ、第1押圧体74Aおよび第2押圧体74Bがガイド孔78の第2端部78Bに位置するときには、回転体75が矢印D1の方向に157.5°回転することによって、第2押圧体74Bは閉鎖位置CPに移動する(図7B参照)。さらに、図8Aに示すように、第1押圧体74Aが第2板部材77Bよりも矢印D1の方向に位置し、かつ、第1押圧体74Aおよび第2押圧体74Bがガイド孔78の第2端部78Bに位置するときには、回転体75が矢印D1の方向に292.5°回転することによって、第2押圧体74Bは閉鎖位置CPに移動する(図8B参照)。このように、第1押圧体74Aおよび第2押圧体74Bの位置によって、閉鎖位置CPに移動するまでに必要な回転体75の回転角度は異なる。
図3に示すように、ダンパー80は、中途部65に配置されている。ダンパー80は、供給ポンプ68とインクヘッド21との間に配置されている。ダンパー80は、インクが一時的に貯留される貯留室81を有している。貯留室81には、インクカートリッジ25から供給されたインクが一時的に貯留される。ダンパー80は、インクヘッド21と連通している。ダンパー80は、例えばインクヘッド21の上部に設けられる。
図3に示すように、検出装置90は、ダンパー80の側方に配置されている。検出装置90は、ダンパー80の貯留室81内の圧力(言い換えると、貯留室81に流入するインクの量。)を検出する。貯留室81内の圧力に基づいて供給ポンプ68が制御される。
図9は、ダンパー80および検出装置90の構成を示す断面図である。ダンパー80は、インクの圧力変動を緩和して、インクヘッド21からのインクの吐出動作を安定させるものである。本実施形態では、図9に示すように、ダンパー80は、ケース本体82と、感圧膜83とを備えている。
図9に示すように、ケース本体82は一面(図9の右側の面)に開口82Aが形成された中空構造である。ケース本体82は、典型的には樹脂材料から形成されている。感圧膜83は開口82Aを覆うようにケース本体82の外壁面に取り付けられている。貯留室81は、ケース本体82と感圧膜83とに囲まれた空間である。感圧膜83は、例えば可撓性を有する樹脂製のフィルムによって構成されている。図9および図10に示すように、感圧膜83は、貯留室81内のインクの貯留量や、貯留室81内の圧力に応じて、撓み変形可能なように構成されている。感圧膜83は、貯留室81の内側および外側に撓み変形可能である。感圧膜83は、貯留室81の内側および外側にそれぞれ撓むことができる程度の張力で、ケース本体82に取り付けられている。
図9に示すように、貯留室81には、バネ85が設けられている。バネ85は、圧縮された状態で貯留室81に配置されており、感圧膜83に向かって弾性力を付与する。ここでは、バネ85は、感圧膜83の貯留室81側の面に接触している。なお、バネ85の種類は特に限定されない。本実施形態では、バネ85はコイルバネである。感圧膜83には、押圧体86が設けられている。押圧体86は、バネ85に支持されている。押圧体86は、感圧膜83の撓み変形に追従して貯留室81の内側および外側に移動可能である。
図9に示すように、検出装置90は、レバー84を備えている。レバー84は、押圧体86と接触可能にケース本体82に設けられている。本実施形態では、ケース本体82には、支持バネ87が設けられおり、レバー84は、支持バネ87に支持されている。レバー84の形状は特に限定されない。ここでは、レバー84は、略U字状に形成されている。詳しくは、レバー84は、押圧体86の右方において、前後方向に延びた接触部84Aと、接触部84Aの後端から左方に延びた支持部84Bと、接触部84Aの前端から左方に延びた被検出部84Cとを有している。接触部84Aには、押圧体86が接触可能である。支持部84Bは、支持バネ87に支持されている。被検出部84Cは、後述する検出部95によって検出される部位である。図9に示すように、レバー84は、感圧膜83が貯留室81の内側に撓むとき(即ち貯留室81内のインクが減少して圧力が低下するとき)に貯留室81に近づく方向に移動する。図10に示すように、レバー84は、感圧膜83が貯留室81の外側に撓むとき(即ち貯留室81内のインクが増加して圧力が増大するとき)に貯留室81から離れる方向に移動する。
図9に示すように、検出装置90は、検出部95を備えている。検出部95は、例えば、赤外線などの光を発する発光素子を有する発光部91と、発光部91から発せられた光を感知する受光素子を有する受光部92とを備えている。発光部91と受光部92は、互いに対向するように配置されている。発光部91と受光部92との間に検出領域93が設けられている。検出装置90は、レバー84の位置変化に基づいて、貯留室81内の圧力が所定の圧力以下であるかを検出することができる。図10に示すように、貯留室81の圧力が大きくなるにしたがって、感圧膜83が貯留室81の外側に撓む。このとき、押圧体86によって、レバー84が貯留室81の外側に押されることで、レバー84は、支持バネ87を軸に回転する。そして、貯留室81の圧力が所定の圧力より大きくなったとき、レバー84の被検出部84Cが検出装置90の検出領域93から外れた位置に移動する。検出装置90は、レバー84が検出領域93を遮ったとき(即ちレバー84が発光部91と受光部92と間に位置するとき)に、貯留室81内の圧力が所定の圧力以下であることを検出する。検出装置90は、レバー84が検出領域93から外れたとき(即ちレバー84が発光部91と受光部92との間に位置しないとき)に、貯留室81内の圧力が所定の圧力より大きいことを検出する。
図11に示すように、プリンタ10の全体の動作は、制御装置30によって制御されている。制御装置30の構成は特に限定されない。制御装置30は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェアの構成は特に限定されないが、例えば、ホストコンピュータなどの外部機器から印刷データなどを受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、プログラムや各種データを格納するメモリなどの記憶装置と、を備えている。図2に示すように、制御装置30は、本体ケース50の内部に設けられている。ただし、制御装置30は本体ケース50の内部に設けられていなくてもよい。例えば、制御装置30は、プリンタ10の外部に設置されたコンピュータなどであってもよい。この場合、制御装置30は、有線または無線を介してプリンタ10と通信可能に接続されている。
図11に示すように、制御装置30は、インクヘッド21、キャリッジモータ8a、フィードモータ17a、バルブ64、供給ポンプ68のモータ76および検出装置90と通信可能に接続している。制御装置30は、インクヘッド21、キャリッジモータ8a、フィードモータ17a、バルブ64、モータ76を制御する。
図11に示すように、制御装置30は、第1制御部31と、フラッシング部32と、判定部33と、第2制御部34と、記憶部35と、計数部36と、決定部37とを備えている。制御装置30の各部の機能は、プログラムによって実現されている。このプログラムは、例えばCDやDVDなどの記録媒体から読み込まれる。なお、このプログラムは、インターネットを通じてダウンロードされるものであってもよい。また、制御装置30の各部の機能は、プロセッサおよび/または回路などによって実現可能なものであってもよい。なお、これら各部の具体的な機能については後述する。
次に、供給ポンプ68を同じ条件下で駆動させる状態に設定する設定方法について説明する。ここで、同じ条件下とは、例えば、印刷開始時に供給ポンプ68の押圧体74を同じ閉鎖位置CPに位置させることである。図11は、例えば、定期メンテナンス時や、夜間メンテナンス時、印刷前等において、供給ポンプ68を設定する手順を示すフローチャートである。ここでは、貯留室81内に所定量のインクが貯留されており、貯留室81内の圧力が所定の圧力より大きいときを例に説明する。
まず、ステップS10において、第1制御部31は、バルブ64を駆動してインク経路60の中途部65を閉鎖する。ここでは、例えば、バルブ64を閉鎖してインクカートリッジ25と供給ポンプ68との間を閉鎖する。
ステップS20において、第1制御部31は、バルブ64を駆動して中途部65を閉鎖した後に、供給ポンプ68の回転体75を第2の方向(図4の矢印D2の方向)に回転させることによって押圧体74を開放位置OP(図5参照)に移動させる。ここでは、例えば、第1制御部31は、回転体75を第2の方向に360°回転させることによって、押圧体74を開放位置OPに移動させる。第1制御部31は、モータ76を駆動して回転体75を回転させる。
ステップS30において、フラッシング部32は、バルブ64によって中途部65が閉鎖されかつ押圧体74が開放位置OP(図5参照))に位置する状態で、インクヘッド21のノズルからインクを吐出させるフラッシング動作を開始する。これにより、貯留室81内のインクが減少して、貯留室81内の圧力が低下する。このとき、例えば、インクヘッド21のノズルから図示しないキャッピング装置のキャップにインクが吐出される。フラッシング動作における1つのノズルから吐出されるインクの発数をフラッシング発数としたとき、1回当たりのフラッシング発数は、例えば、100発〜5万発(例えば、100発〜2000発)である。
ステップS40において、判定部33は、検出装置90によって貯留室81内の圧力が所定の圧力以下であることが検出されたかどうかを判定する。検出装置90によって貯留室81内の圧力が所定の圧力以下であることが検出されたときには、ステップS50に進む。検出装置90によって貯留室81内の圧力が所定の圧力以下であることが検出されるまで、ステップS40を繰り返す。
ステップS50において、フラッシング部32は、上記フラッシング動作を停止する。即ち、フラッシング部32は、検出装置90によって貯留室81内の圧力が所定の圧力以下であることが検出されるまで、上記フラッシング動作を繰り返し行う。
ステップS60において、第2制御部34は、フラッシング動作の後に、供給ポンプ68の回転体75を第1の方向(図4の矢印D1の方向)に回転させ始める。ここでは、例えば、第2制御部34は、第1回転速度V1で回転体75を第1の方向に回転させることによって、押圧体74を開放位置OPから閉鎖位置CPに向けて移動させる。第2制御部34は、モータ76を駆動して回転体75を回転させる。ここで、第1回転速度V1は、バルブ64によって中途部65が開放されかつ押圧体74が閉鎖位置CPに位置する状態からチューブ73を押圧しながら第1の方向にさらに回転するとき(即ちインクカートリッジ25からインクヘッド21に向けてインクを供給するとき)の回転体75の第2回転速度V2より遅い。第1回転速度V1は、例えば、第2回転速度V2の(1/2)倍〜(1/10)倍程度である。
ステップS70において、判定部33は、検出装置90によって貯留室81内の圧力が所定の圧力より大きいことが検出されたかどうかを判定する。検出装置90によって貯留室81内の圧力が所定の圧力より大きいことが検出されたときには、ステップS80に進む。検出装置90によって貯留室81内の圧力が所定の圧力より大きいことが検出されるまで、ステップS70を繰り返す。ここで、例えば、図6A〜図6Cに示すように、押圧体74が開放位置OPに位置する状態から回転体75が第1の方向(図6Aの矢印D1の方向)に所定の角度だけ回転するまでは、押圧体74はチューブ73を押圧しない。このとき、貯留室81内の圧力は変化しないため、図9に示すように、検出装置90のレバー84は、検出領域93を遮ったままである(即ち貯留室81内の圧力は所定の圧力以下である)。一方、図6Dに示すように、押圧体74が閉鎖位置CPに位置するときには、押圧体74はチューブ73を押圧する。このとき、貯留室81内に少量のインクが供給される。これにより、貯留室81内の圧力が上昇するため、図13に示すように、検出装置90のレバー84が検出領域93からわずかに外れた状態になる(即ち貯留室81内の圧力は所定の圧力より大きくなる)。
ステップS80において、第2制御部34は、供給ポンプ68の回転体75の回転を停止する。即ち、第2制御部34は、検出装置90によって貯留室81内の圧力が所定の圧力より大きいことが検出されたときに回転体75の回転を停止する。上述のように、検出装置90によって貯留室81内の圧力が所定の圧力より大きいことが検出されたときに回転体75の回転を停止することによって、押圧体74の位置を常に同じ位置にすることができる。これにより、供給ポンプ68の駆動開始時の押圧体74の位置を常に同じにすることができる。なお、供給ポンプ68の駆動開始時の押圧体74の位置が同じとは、完全に一致する場合に限らず誤差を許容し得る。例えば、−5°〜+5°程度の誤差を許容し得る。
また、制御装置30の計数部36は、押圧体74が閉鎖位置CP(図4参照)に位置する状態からの回転体75の第1の方向(図4の矢印D1の方向)の第1回転角度を計数する。これにより、制御装置30は、現在の押圧体74の位置を常に把握することができる。例えば、インクカートリッジ25からインクヘッド21に向けてインクを供給するとき、1回の供給時には回転体75を第1の方向に67.5°回転させる。この場合、67.5°が第1回転角度に相当する。
記憶部35は、供給ポンプ68の押圧体74の位置毎に押圧体74を開放位置OP(図5参照)に移動させるために必要な回転体75の第2の方向(図5の矢印D2の方向)の開放回転角度を記憶する。開放回転角度は、例えば、押圧体74が図4に示す位置に位置するときには202.5°である。
決定部37は、供給ポンプ68の押圧体74を開放位置OP(図5参照)に移動させるときに、計数部36によって計数された第1回転角度に基づいて開放回転角度を決定する。第1制御部31は、供給ポンプ68の回転体75を第2の方向(図5の矢印D2の方向)に決定された開放回転角度だけ回転させることによって押圧体74を開放位置OP(図5参照)に移動させることができる。
以上のように、本実施形態のプリンタ10によると、第2制御部34は、フラッシング動作の後に、供給ポンプ68の回転体75を第1の方向D1に回転させて、検出装置90によって貯留室81内の圧力が所定の圧力より大きいことが検出されたときに回転体75の回転を停止する。ここで、押圧体74を第1の方向D1に回転させると、チューブ73から離反していた押圧体74はチューブ73に接触してその後チューブ73を閉鎖する。チューブ73が閉鎖された状態で押圧体74が第1の方向D1にわずかに回転すると、貯留室81内の圧力が所定の圧力より大きくなる。このため、このタイミングで回転体75の回転を停止することにより押圧体74を毎回同じ閉鎖位置CPに位置させることができる。なお、回転体75を第1の方向D1に回転させる前に、フラッシング動作を行うことによって貯留室81内の圧力を所定の圧力以下にしているため、押圧体74の移動開始位置に関わらず、押圧体74を毎回同じ閉鎖位置CPに位置させることができる。即ち、押圧体74の移動開始位置によっては、押圧体74を閉鎖位置CPに移動させるのに必要な回転体75の回転角度は異なるが、押圧体74がチューブ73を閉鎖し始める位置は同じであるため、貯留室81内の圧力を考慮することで押圧体74を毎回同じ閉鎖位置CPに位置させることができる。このように、押圧体74を毎回同じ閉鎖位置CPに位置させることができるため、その後に押圧体74をどの程度回転させたかを考慮することによって、押圧体74の現在の位置を正確に検出することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、検出装置90は、レバー84が検出領域93を遮ったときに貯留室81内の圧力が所定の圧力以下であることを検出し、かつ、レバー84が検出領域93から外れたときに貯留室81内の圧力が所定の圧力より大きいことを検出する。このように、貯留室81内の圧力の変化をレバー84の移動に変換させることで、貯留室81の圧力を容易に測定することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、バルブ64によって中途部65が閉鎖されかつ押圧体74が開放位置OPに位置する状態から第1の方向D1に回転するときの回転体75の第1回転速度V1は、バルブ64によって中途部65が開放されかつ押圧体74が閉鎖位置CPに位置する状態からチューブ73を押圧しながら第1の方向D1にさらに回転するときの回転体75の第2回転速度V2より遅い。このように、押圧体74を開放位置OPから徐々に閉鎖位置CPに移動させることによって、押圧体74が閉鎖位置CPに位置したときに即座に回転体75の回転を停止させることができる。
本実施形態のプリンタ10によると、制御装置30は、押圧体74が閉鎖位置CPに位置する状態からの回転体75の第1の方向D1の第1回転角度を計数する計数部36と、押圧体74の位置毎に押圧体74を開放位置OPに移動させるのに必要な回転体75の第2の方向D2の開放回転角度を記憶する記憶部35と、押圧体74を開放位置OPに移動させるときに、計数された第1回転角度に基づいて開放回転角度を決定する決定部37と、を備えている。これにより、回転体75を必要最小限回転させることによって、押圧体74を開放位置OPに移動させることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
上述した実施形態では、検出装置90は、レバー84、発光部91および受光部92を備えていたが、これに限定されない。検出装置90は、貯留室81内の圧力を検出できるセンサであればその構造は特に限定されない。
10 プリンタ(インクジェットプリンタ)
21 インクヘッド
25 インクカートリッジ
30 制御装置
31 第1制御部
32 フラッシング部
34 第2制御部
64 バルブ
68 供給ポンプ
73 チューブ
74 押圧体
75 回転体
80 ダンパー
81 貯留室
90 検出装置
21 インクヘッド
25 インクカートリッジ
30 制御装置
31 第1制御部
32 フラッシング部
34 第2制御部
64 バルブ
68 供給ポンプ
73 チューブ
74 押圧体
75 回転体
80 ダンパー
81 貯留室
90 検出装置
Claims (5)
- 記録媒体にインクを吐出するノズルを有するインクヘッドと、
インクを貯留するインクカートリッジに着脱可能に接続される上流側端部と、前記インクヘッドに接続された下流側端部と、前記上流側端部と前記下流側端部との間に位置する中途部と、を有するインク経路と、
前記中途部に配置され、前記中途部を開放または閉鎖するバルブと、
前記バルブと前記インクヘッドとの間に位置するように前記中途部に配置され、前記インクカートリッジから前記インクヘッドに向けてインクを供給するインク供給装置と、
インクが一時的に貯留される貯留室を有し、前記インク供給装置と前記インクヘッドとの間に位置するように前記中途部に配置されたダンパーと、
前記貯留室内の圧力を検出する検出装置と、
前記バルブおよび前記インク供給装置を制御する制御装置と、を備え、
前記インク供給装置は、
内部にインクが流通しかつ弾性変形可能なチューブと、
第1の方向に回転することによって前記チューブを押圧して前記チューブを閉鎖する閉鎖位置に移動し、かつ、前記第1の方向とは逆方向である第2の方向に回転することによって前記チューブから離反して前記チューブを開放する開放位置に移動するように構成された押圧体と、
前記押圧体が設けられ、前記第1の方向および前記第2の方向に回転する回転体と、を備え、
前記押圧体は、前記閉鎖位置から前記チューブを押圧しながら前記第1の方向にさらに回転することによって前記チューブ内のインクを前記インクヘッドに向けて供給するように構成され、
前記制御装置は、
前記バルブを駆動して前記中途部を閉鎖した後に、前記回転体を前記第2の方向に回転させることによって前記押圧体を前記開放位置に移動させる第1制御部と、
前記バルブによって前記中途部が閉鎖されかつ前記押圧体が前記開放位置に位置する状態で、前記検出装置によって前記貯留室内の圧力が所定の圧力以下であることが検出されるまで、前記ノズルからインクを吐出させるフラッシング動作を行うフラッシング部と、
前記フラッシング動作の後に、前記回転体を前記第1の方向に回転させて、前記検出装置によって前記貯留室内の圧力が前記所定の圧力より大きいことが検出されたときに前記回転体の回転を停止する第2制御部と、を備えている、インクジェットプリンタ。 - 前記ダンパーは、
開口が形成された中空のケース本体と、
前記ケース本体の前記開口を覆うように前記ケース本体に取り付けられ、前記ケース本体と共に前記貯留室を区画し、前記貯留室の内側および外側に撓み変形可能な感圧膜と、を備え、
前記検出装置は、前記感圧膜が前記貯留室の内側に撓むときに前記貯留室に近づく方向に移動し、かつ、前記感圧膜が前記貯留室の外側に撓むときに前記貯留室から離れる方向に移動するレバーと、所定の光を発する発光部と、前記発光部から発せられた光を受光する受光部とを備え、
前記発光部と前記受光部との間に検出領域が設けられ、
前記検出装置は、前記レバーが前記検出領域を遮ったときに前記貯留室内の圧力が所定の圧力以下であることを検出し、かつ、前記レバーが前記検出領域から外れたときに前記貯留室内の圧力が前記所定の圧力より大きいことを検出する、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。 - 前記バルブによって前記中途部が閉鎖されかつ前記押圧体が前記開放位置に位置する状態から前記第1の方向に回転するときの前記回転体の第1回転速度は、前記バルブによって前記中途部が開放されかつ前記押圧体が前記閉鎖位置に位置する状態から前記チューブを押圧しながら前記第1の方向にさらに回転するときの前記回転体の第2回転速度より遅い、請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記制御装置は、
前記押圧体が前記閉鎖位置に位置する状態からの前記回転体の前記第1の方向の第1回転角度を計数する計数部と、
前記押圧体の位置毎に前記押圧体を前記開放位置に移動させるのに必要な前記回転体の前記第2の方向の開放回転角度を記憶する記憶部と、
前記押圧体を前記開放位置に移動させるときに、計数された前記第1回転角度に基づいて前記開放回転角度を決定する決定部と、を備えている、請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。 - 記録媒体にインクを吐出するノズルを有するインクヘッドと、
インクを貯留するインクカートリッジに着脱可能に接続される上流側端部と、前記インクヘッドに接続された下流側端部と、前記上流側端部と前記下流側端部との間に位置する中途部と、を有するインク経路と、
前記中途部に配置され、前記中途部を開放または閉鎖するバルブと、
前記バルブと前記インクヘッドとの間に位置するように前記中途部に配置され、前記インクカートリッジから前記インクヘッドに向けてインクを供給するインク供給装置と、
インクが一時的に貯留される貯留室を有し、前記インク供給装置と前記インクヘッドとの間に位置するように前記中途部に配置されたダンパーと、
前記貯留室内の圧力を検出する検出装置と、を備えたインクジェットプリンタにおいて、前記インク供給装置を同じ条件下で駆動させる状態に設定する設定方法であって、
前記インク供給装置は、
内部にインクが流通しかつ弾性変形可能なチューブと、
第1の方向に回転することによって前記チューブを押圧して前記チューブを閉鎖する閉鎖位置に移動し、かつ、前記第1の方向とは逆方向である第2の方向に回転することによって前記チューブから離反して前記チューブを開放する開放位置に移動するように構成された押圧体と、
前記押圧体が設けられ、前記第1の方向および前記第2の方向に回転する回転体と、を備え、
前記押圧体は、前記閉鎖位置から前記チューブを押圧しながら前記第1の方向にさらに回転することによって前記チューブ内のインクを前記インクヘッドに向けて供給するように構成され、
前記バルブを駆動して前記中途部を閉鎖した後に、前記回転体を前記第2の方向に回転させることによって前記押圧体を前記開放位置に移動させること、
前記バルブによって前記中途部が閉鎖されかつ前記押圧体が前記開放位置に位置する状態で、前記検出装置によって前記貯留室内の圧力が所定の圧力以下であることが検出されるまで、前記ノズルからインクを吐出させるフラッシング動作を行うこと、
前記フラッシング動作の後に、前記回転体を前記第1の方向に回転させて、前記検出装置によって前記貯留室内の圧力が前記所定の圧力より大きいことが検出されたときに前記回転体の回転を停止すること、を含む、設定方法。
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