JP2021016386A - 捕虫装置 - Google Patents

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健吾 中原
Kengo Nakahara
健吾 中原
大輔 小森
Daisuke Komori
大輔 小森
真二郎 野間
Shinjiro Noma
真二郎 野間
杉山 誠
Makoto Sugiyama
誠 杉山
稲垣 純
Jun Inagaki
純 稲垣
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Abstract

【課題】誘引ガスの放出を行い、飛翔昆虫を効果的に捕集する捕虫装置を提供する。【解決手段】吸込口9から排出口11と第一吹出口10と第二吹出口12に気流を送風し、第一吹出口10から吹出す空気に誘引ガスを含有させることができる構成としたことにより、飛翔昆虫を捕虫器の正面へ誘引して、吸込口から吸込むことができ、飛翔昆虫を容易に捕らえる構成にした。【選択図】図2

Description

本発明は、送風機を有する捕虫装置の性能向上に関わるものである。
従来この種の捕虫装置は、吸込み口の内側に備えた光源もしくは二酸化炭素発生部を用いて飛翔昆虫を吸込み口の周辺に誘引して、本体の吸込み口から捕虫装置内部へ誘引して捕虫する構造が開示されていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2018−174939号公報
このような、従来の捕虫装置においては、誘引ガスとなる二酸化炭素発生部は、吸込み口の内側すなわち、吸込み気流が流れる最下流に備えた構成となっていたため、本体から離れた位置にいる飛翔昆虫へ誘引ガスを働かせて吸込み口まで誘引して、捕らえることができなかった。
そこで本発明は、上記課題を解決するものであり、飛翔昆虫を容易に捕らえることができる捕虫装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明に係る捕虫装置は、正面と背面を定めることができ、前記正面と背面を繋ぐ側面を有した筐体を備え、前記正面には該正面の中央部を含む吸込口と前記吸込口に隣接させた第一吹出口とを備え、前記背面には前記筐体の内部を屋外へ連通させることができる排出口を備え、前記側面には第二吹出口を備え、前記筐体内において、前記吸込口の下流に捕虫網と送風装置を配置し、前記送風装置によって前記吸込口から吸った空気を前記第一吹出口と第二吹出口から室内へ、前記排出口から室外へ吹出す捕虫装置であって、前記第一吹出口の前記筐体内側には捕獲する飛翔昆虫が好む薬剤を放出可能にして備えた薬剤貯留部を備え、前記第一吹出口から吹出す空気に薬剤を含有させることができるものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、正面と背面を定めることができ、前記正面と背面を繋ぐ側面を有した筐体を備え、前記正面には該正面の中央部を含む吸込口と前記吸込口に隣接させた第一吹出口とを備え、前記背面には前記筐体の内部を屋外へ連通させることができる排出口を備え、前記側面には第二吹出口を備え、前記筐体内において、前記吸込口の下流に捕虫網と送風装置を配置し、前記送風装置によって前記吸込口から吸った空気を前記第一吹出口と第二吹出口から室内へ、前記排出口から室外へ吹出す捕虫装置であって、前記第一吹出口には前記筐体内側に捕獲する飛翔昆虫が好む薬剤を放出可能にして備えた薬剤貯留部を備え、前記第一吹出口から吹出す空気に薬剤を含有させることができる構成としたことにより、飛翔昆虫を捕虫器の正面へ誘引して、吸込口から吸込むことができ、飛翔昆虫を容易に捕らえることができる。
実施の形態1に示す捕虫装置の外観図 実施の形態1に示す捕虫装置の設置の状態における垂直断面図 実施の形態1に示す捕虫装置の設置の状態における平断面図 実施の形態1に示す薬剤貯留部の図 実施の形態2に示す捕虫装置の設置の状態における垂直断面図 実施の形態2に示す捕虫装置の設置の状態における平断面図 実施の形態3に示す捕虫装置の外観図 実施の形態3に示す捕虫装置の縦断面図 実施の形態3に示す捕虫装置の横断面図 実施の形態3に示す捕虫装置のカバーを外した状態の斜視図
本発明の請求項1に係る捕虫装置は、正面と背面を定めることができ、前記正面と背面を繋ぐ側面を有した筐体を備え、前記正面には該正面の中央部を含む吸込口と前記吸込口に隣接させた第一吹出口とを備え、前記背面には前記筐体の内部を屋外へ連通させることができる排出口を備え、前記側面には第二吹出口を備え、前記筐体内において、前記吸込口の下流に捕虫網と送風装置を配置し、前記送風装置によって前記吸込口から吸った空気を前記第一吹出口と第二吹出口から室内へ、前記排出口から室外へ吹出す捕虫装置であって、前記第一吹出口には前記筐体内側に捕獲する飛翔昆虫が好む薬剤を放出可能にして備えた薬剤貯留部を備え、前記第一吹出口から吹出す空気に薬剤を含有させることができるものである。
これにより、第二吹出口から捕虫器の側面方向に向けて空間に広がる気流が発生し、正面側では前記第一吹出口から薬剤を含む空気を吹出すことで、該薬剤成分の濃度勾配ができ、飛翔昆虫を捕虫器の正面へ誘引して、吸込口から吸込むことが可能となる。吸込まれた飛翔昆虫は捕虫網で捕らえられ、捕虫箱内容で貯留させることとなる。
また、請求項2に係る捕虫装置は、前記送風装置は軸流送風機であって、筐体内に捕虫網の下流から中ほどまで延設した風洞を備え、排出口の断面積を前記風洞の断面積に比べて小さくしたものである。
これにより、吸込口から吸込んだ空気を側面および正面へ循環させて、該薬剤成分の濃度勾配ができ、飛翔昆虫を捕虫器の正面へ誘引して、吸込口から吸込むことが可能となる。
また、請求項3に係る捕虫装置は、前記送風装置は遠心送風機であって、前記送風装置は羽根車と前記羽根車を回転させるモータから構成され、前記羽根車は、前記モータの回転軸に中心を合わせて配置したシュラウドと主板と、前記シュラウドと主板に挟まれて固定された複数のブレードを有し、羽根車の外周部に吐出口を備え、前記羽根車の外周側には前記筐体との間に空間が設けられ前記筐体側から前記羽根側に向かって突出した環状の分岐リブを備え、前記分岐リブの内周側端部と前記羽根車との間には間隔を設け、前記分岐リブの内周側端部は、前記吐出口において、前記シュラウドと主板の中間位置よりも主板側に位置させたものである。
これにより、遠心送風機からの空気を回転軸方向の正面側と背面側の両方向に空気を吐き出すことが可能となる。遠心送風機の外周部の空間で、分岐リブによって空気を両方向に分けることができるため、装置を小型化することができる。また、遠心送風機は軸流送風機に比べ、風路の圧力損失が高くても風量を確保することができるため、装置の風路断面を小さくして、装置を小型化することができる。
また、請求項4に係る捕虫装置は、薬剤貯留部は箱体であって、第一吹出口に合致させた流出開口と該薬剤貯留部に送風装置から送られた空気を取入れる流入開口を備え、前記流入開口から流出開口への通風によって薬剤を放出するもので、前記流入開口の開口面積は、前記流出開口の開口面積に比べて小さく形成したものである。
これにより、薬剤貯留部では、薬剤に風速の高い空気を当てて揮発を促進し、第一吹出口からは風速の低い空気を吹き出すことで、捕虫装置の正面側に薬剤の濃度勾配を作ることができる。
また、請求項5に係る捕虫装置は、薬剤は乳酸を主成分とすることを特徴としたものである。
これにより、乳酸の成分により飛翔昆虫の中で特に蚊を選択的に引き付けて、正面へ誘引することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本実施の形態の捕虫装置1である。また図2は捕虫装置1の設置状態における垂直断面図である。また、図3は捕虫装置1の設置状態における平断面図である。各図に示すように、本実施の形態1の捕虫装置1は、屋内2と屋外3など空間を隔てる壁4などに設置する排気機能を備えた装置である。
捕虫装置1の本体は、正面5と背面6を定めることができる筐体7であり、正面5と背面6を繋ぐ側面8を有している。図2に示すように、正面5は屋内側に背面6は屋外側に配置している。なお、本実施の形態において、側面8は天面と底面を含んでいる。
図1に示すように、正面5には、正面5の中央部を含み、正面開口面積比率を30%以上とし、配色を相対的に暗くした飛翔昆虫を捉える吸込口9と、吸込口9に隣接させた第一吹出口10を備えている。背面6には、図2、3に示すように、筐体7の内部を屋外3へ連通させることができる排出口11を備えている。側面8には屋内2へ開口させる第二吹出口12を備えている。
図2に示すように、筐体7内において、捕虫網13と送風装置14と薬剤貯留部15と捕虫箱21を備えている。捕虫網13と送風装置14は、吸込口9の下流側に設けている。薬剤貯留部15は第一吹出口10の上流側に設けている。
そして、図2、3に示すように、吸込口9から捕虫網13、送風装置14、薬剤貯留部15、第一吹出口10へと順番に流れる風路16と、吸込口9から捕虫網13、送風装置14、排出口11へと流れる風路17と、吸込口9から捕虫網13、送風装置14、第二吹出口12のへと流れる風路18が形成されている。なお、捕虫網13と送風装置14の位置関係は、送風装置14が上流側で捕虫網13が下流側となっても捕虫装置1による気流の流れおよび捕虫効果には差異が生じない。
図4に示すように、薬剤貯留部15は箱体であり、第一吹出口10に合致させた流出開口19と薬剤貯留部15内に送風装置14から送られた空気を取入れる流入開口20を備えている。このましくは、流入開口20の開口面積が流出開口19の開口面積に比べて小さく形成することが良い。例えば、流入開口20は流出開口19に比べて高さ方向を低くしたスリット状に形成することができる。薬剤貯留部15に設置する薬剤は、乳酸、ドライアイスなどの二酸化炭素発生要素、アンモニア、オクテノール等の、蚊を誘引するのに一定の効果があるとされている成分を用いるとよい。薬剤貯留部15に設置した薬剤は、流入開口20から高い速度で流入する気流で揮発、拡散が促進され、開口面積の大きい流出開口19から薬剤が広範囲に広がる。また、流出開口19の開口面積を流入開口20の開口面積に比べて大きく形成しているので、薬剤が噴出する速度が低下するので吸込口9に接近した飛翔昆虫の飛翔を阻害しない。気流が高速で流出すると飛翔昆虫を遠ざけるので好ましくない。
また、図2に示すように、捕虫網13の下方に捕虫箱21を設けることができる。捕虫箱21は、捕虫網13から落下する飛翔昆虫を受けるために、上方を開放させている。屋内2側から捕虫箱21を引き出せる構造であると、捕獲した飛翔昆虫の死骸を容易に廃棄できる。
これにより、捕虫箱21に捕獲した飛翔昆虫を貯めることができ、メンテナンス時には、屋内2側から捕虫箱21を取り出して、内部の飛翔昆虫を捨てるだけで良い。
上記構成により、送風装置14を動作させると、送風装置14から発生する気流は、吸込口9から捕虫装置1内部に流入し、一部の気流は第一吹出口10と第二吹出口12から屋内2に流出され、また別の一部の気流が排出口11から屋外に流出される。
また、第一吹出口10は吸込口9と同面の正面5に設置され、かつ隣接しているために流出した薬剤は、第一吹出口10で広く噴出した後に、一部は吸込口9に流れ、一部は第一吹出口10から屋内2側に濃度勾配を付けながら拡散する。また、吸込口9に流れた薬剤は、一部が第二吹出口12から放出され、屋内2に薬剤濃度勾配を形成させることもできる。この一連の濃度勾配形成により、捕虫装置1から離れるほど薬剤濃度は低く、捕虫装置1に近づくほど濃度が上昇、吸込口9及び第一吹出口10で局所濃度が最大となる。
飛翔昆虫は薬剤の濃度勾配に誘引され、捕虫装置1に近づき、最も高濃度な吸込口9ないし第一吹出口10に向けて接近する。その後、吸込み気流のある吸込口9で、送風装置14によって吸引され捕虫網13に捕獲される。その後、捕虫箱21に落下する。薬剤の濃度勾配に誘引されたときに、捕虫装置1に側面4(底面を含む)から飛翔する飛翔昆虫は、第二吹出口12からの気流で飛翔方向が保てず、正面5側に誘引補正される。この一連の薬剤濃度勾配と気流制御により、高い飛翔昆虫捕獲性能を有する。
また、捕虫網13を設けることで、吸込口9から侵入する飛翔昆虫を捕獲し、下流側に通さないことが可能となる。これにより、捕虫網13より下流にある送風装置14や捕虫装置1内部を蚊が通過することを防ぎ、内部の汚染を防ぐことでメンテナンス性や操作性を改善することでできる。なお、捕虫網13に殺虫成分などを付着または含有させることで、捉えた飛翔昆虫を直接弱らせ、捕虫網13から再飛翔することを防ぎ、かつ重力落下により捕虫網13から落下させることで捕虫網13の目詰まりを防ぐことができる。
本実施の形態では、図1〜3おいて、第二吹出口12は、天面を除く側面8に設けた例を示している。加えて天面に設けてもよい。
(実施の形態2)
図5及び図6を用いて本実施の形態について説明する。
本実施の形態の送風装置14は、風洞23と、風洞23内に備えた羽根車24とモータ25とからなり、モータ25からの動力を羽根車24に伝え、羽根車24が回転することで気流を発生させるものである。羽根車24はシロッコファン、ターボファン、プレートファン、クロスフローファン、プロペラファンのようにいくつかの種類があり、本発明にはいずれにも適用可能であるが、ここではプロペラファンを用いる。
図5に示すように、風洞23は、筐体7内において、捕虫網13の下流から、中ほどまで、すなわち第二吹出口12よりも壁4に接近した位置(図5、X位置)まで延設している。加えて排出口11の断面積を風洞23の断面積よりも小さくしている。第一吹出口10、第二吹出口12への空気の流れを多くするために、好ましくは、風洞23の断面積を、排出口11の断面積に対して4倍以上の大きさとすることである。
羽根車24は明度5以下が好ましい。飛翔昆虫が黒色を生物と認識し、誘引されるためである。また、正面5と背面6と側面8は明度5より大きい値が好ましく、吸込口9と風洞23内部は明度5以下が好ましい。これにより飛翔昆虫は明暗を認識し易くなり、黒色側への誘引精度が向上するためである。
さらに、第一吹出口10は第二吹出口12に比べて開口面積を小さくすることで、第二吹出口12からは第一吹出口10に比べて多くの気流を放出でき、大きな風量とすることができる。これにより飛翔昆虫は、捕虫装置1の側面8側ないしは真下からの接近が阻害され、正面5への飛翔が誘発されやすくなる。すなわち、吸込口9の風速と、第一吹出口10の風速と、第二吹出口12の風速を平均風速で比較すると、吸込口9の風速>第二吹出口12の風速>第一吹出口10の風速の順となる。平均風速に関して、好ましくは、吸込口9の風速は2.0m/秒以上、第一吹出口10の風速は1.0m/秒未満、第二吹出口12の風速は1.0〜1.5m/秒の範囲にあると良い。また、吸込口9の風速は、ルーバーを設置することで気流の通過断面積を小さくして、ルーバー部分の風速を強めることが可能である。
捕虫網13は風洞23の断面積以上の大きさで、風洞23内の気流方向に対して垂直に配置することが好ましい。これにより、衰弱した蚊が捕虫網13に絡まることを防ぎ、重力落下の影響を受けやすくなることで、直下の捕虫箱21に効率よく集めることができる。
上記構成により、送風装置14を動作させると、送風装置14から発生する気流は、吸込口9から捕虫装置1内部に流入し、一部の気流は風路16を通って第一吹出口10から屋内2へ、また一部の気流は、風路18を通って第二吹出口12から屋内2に流出され、さらに別の一部の気流は、風路17を通って、排出口11から屋外に流出される。この際、風洞23を筐体7内において、捕虫網13の下流から、第二吹出口12よりも壁4に接近するように延設して、排出口11の断面積よりも風洞23の断面積が小さくすることで、排出口11へ対する圧力損失が高くなり、第一吹出口10と第二吹出口12への気流を増加させることができる。
また、第一吹出口10は吸込口9と同面の正面5に設置され、かつ吸込口9に隣接しているために、流出した薬剤は、第一吹出口10で広く拡散した後に一部は吸込口9に流れ、一部は第一吹出口10から屋内2に濃度勾配を付けながら拡散する。この一連の濃度勾配形成により、捕虫装置1から離れるほど薬剤濃度は低く、捕虫装置1に近づくほど濃度が上昇、吸込口9及び第一吹出口10で局所濃度が最大となる。
飛翔昆虫は、薬剤の濃度勾配に誘引され、捕虫装置に近づき、最も高濃度な吸込口9ないし第一吹出口10に接近する。その後黒色に引き付けられ、吸込口9内部ないし羽根車24を目掛けて飛翔することで、送風装置14によって吸込み気流のある吸込口9から吸引され、捕虫網13に捕獲される。その後死骸となって捕虫箱21に落下する。薬剤の濃度勾配に誘引されたときに、捕虫装置1に側面8ないし底面側から飛翔する飛翔昆虫は、第二吹出口12からの気流で飛翔方向が保てず、正面5側に誘引補正される。すなわち、この一連の薬剤濃度勾配と気流制御により、高い飛翔昆虫捕獲性能を有する。
(実施の形態3)
図7に本実施の形態における捕虫装置1の外観図を示す。外観は筐体7と取り外し可能なカバー30で構成されており、カバー30側が捕虫装置1の正面5で、中央部の開口は空気を吸い込む吸込口9である。カバー30は正面視において四角形の外観を有する薄型の箱体である。筐体7は円筒と扁平(正面側の四角形の一辺に比べて奥行きが短い)の角柱を組み合わせた筒形状である。背面側からカバー30側に向かうに従い、円形の断面を広げながら、カバー30に覆われる部分は四角形の断面を有する外観となっている。
背面6側に排出口11を備え、カバー30の上部で吸込口9よりも上方となる位置に、正面5と側面8に第一吹出口10、第一吹出口10の下方となる位置でカバー30の側面8と正面5に第二吹出口12を備える。
吸込口9の上方には薬剤貯留部15を備え、正面5側から手前に引き出すことが可能である。吸込口9の下方には捕虫箱21を備え、こちらも正面5側から手前に引き出すことが可能である。
吸込口9は、四角形状の開口で縦状のガラリを配置しているが、四角形状に限らず、丸型などでもよい。ガラリは必須の構成ではない。
図8に本装置の縦断面図、図9に本装置の横断面図を示す。筐体7内には、正面5側から、捕虫網13、ベルマウス31、送風装置14を配置しており、送風装置14の外周側に分岐リブ32を備える。
送風装置14は、遠心送風機の一種でターボファンや後ろ向き羽根車などと呼ばれているものであり、筐体7内において、正面5側に位置する羽根車24と背面6側に位置するモータ25から構成されている。羽根車24は、モータ25から突出した回転軸33に固定されている。羽根車24は、ブレード34とシュラウド35と主板36を備えている。
シュラウド35は、モータ25の回転軸33に中心を合わせて配置した円環形状の板体である。主板36は、モータ25の回転軸33に中心を合わせて配置した円板である。筐体7内において、シュラウド35は正面5側に位置し、主板36は背面6側に位置している。シュラウド35の内周部42が開口して羽根車24の吸引口37となっている。また、シュラウド35の内周部42は、正面5側に向けて曲げ起こした端面になっている。ブレード34は湾曲した形状を有している。また、ブレード34は、シュラウド35と主板36によって挟まれ、羽根車24の円周上に間隔を開けて複数枚配置されている。
羽根車24の最外周部、すなわち羽根車24の側面に、ブレード34とシュラウド35と主板36の端面によって囲まれた吐出口38が複数形成される。
モータ25は、モータケース39内に収納・固定されている。モータケース39は筐体7と連結されている。
排出口11は、筐体7の背面において、筐体7側面とモータケース39との間にできた空間に連通する円環状の形状となっている。
ベルマウス31は、正面5からシュラウド35の内周部42を覆い、内周側と外周側で挟み込むようにした円環状の板材である。また、羽根車24の回転を妨げないように内周部42に対して隙間を開けて配置した部材である。また、ベルマウス31の内周側にR形状を形成して、滑らかな吸込み口を形成している。
分岐リブ32は筐体7から羽根車24に向かって突出したリブ状のものであり、分岐リブ32の内周側端部40と羽根車24の間には間隔を設け、内周側端部40は、吐出口38において、前記シュラウド35よりも主板36側に寄せて位置させている。つまり、図8における点線Y(シュラウド35と主板36の中間の位置を示す)と点線Z(主板36の最外周側端部41の位置を示す)との間に分岐リブ32の内周側端部40を配置する。
そして、図8、図9に示すように、吸込口9から捕虫網13、送風装置14、分岐リブ32の前面側、薬剤貯留部15、第一吹出口10へと順番に流れる風路16と、吸込口9から捕虫網13、送風装置14、分岐リブ32の背面側、排出口11へと流れる風路17と、吸込口9から捕虫網13、送風装置14、分岐リブ32の前面側、第二吹出口12のへと流れる風路18が形成されている。
本装置は壁面や窓ガラスに設置して使用することができ、図8に壁4を示している。これは窓ガラスであってもよい。例えば、壁4を隔てて、正面5側が屋内2、背面6側が屋外3とすることができる。
上記構成において、モータ25の駆動により羽根車24が回転すると、屋内2側の空気が吸込口9から装置内に流入(図9に気流の流れを矢印で示している)。流入した気流は回転軸33の軸方向に進行し、捕虫網13を通り、ベルマウス31を通過して吸引口37から羽根車24に流入する。羽根車24内で気流の向きが遠心方向に変わり、分岐リブ32の方向へ向かう。この時、分岐リブ32より正面5側に流れ出た気流は分岐リブ32の面に衝突し、正面5側へ流れていく。また分岐リブ32より背面6側に流れ出た気流はそのまま背面6側へ流れていく。
分岐リブ32によって正面5側へ向かう流れとなった気流のうち薬剤貯留部15を通るものは第一吹出口10より屋内2側へ再度放出される。また、それ以外の正面5側へ向かう気流は、第二吹出口12より同じく屋内2側へ再度放出される。
分岐リブ32の背面6側へ流れ出た気流は、排出口11より屋外3側へ流出する。
このように、吸込口9が面する空間から流入した空気は、一部が背面6側(屋外側)の空間に排出され、残りは正面5側の吸込口9と同じ空間に放出される流れとなっている。
なお、分岐リブ32の位置を調整することで、それぞれの気流の風量バランスを簡単に調整することができる。例えば、分岐リブ32の内周側端部40の位置を主板36側に近づけると第一吹出口10と第二吹出口12へ向かう気流を増加させることができる。また、分岐リブ32の内周側端部40の位置をシュラウド35へ近づけていくと、排出口11から流出する気流が増加する。
また、分岐リブ32の形状は外周側へ向かうに従い、正面5側へ向かうR形状となっている。この形状により、吐出口38から出た気流の乱流を抑制しながら正面5側へ向かわせることが出来るため、必要な風量を確保するために、圧力損失を抑制することができるため、風路を大きくする必要がなくなり、装置を小型化することができる。また、モータ25の回転数を抑制することができ、装置の低騒音化につながる。
図10にカバー30を外した状態の斜視図を示す。筐体7が円筒形状から四角形状になる部分で中央に吸引口37があり、その上部と左右に3つの開口を有している。この3つの開口は分岐リブ32から正面5側に向かう気流が通過する開口となるが、吸引口37上部の開口を通過する気流は、薬剤貯留部15を通過する風路であり、吸引口37左右の開口を通過する気流は、薬剤貯留部15を通らない風路である。
前述したように、筐体7は背面6側から正面5側へ向かうに従い、断面積が広くなる構造をとっている。遠心送風機によって発生させる気流は旋回成分を持っている。本実施の形態で吐出口38から外周側へ吹き出す気流が旋回成分を含むものとなる。旋回成分を含んでいる気流は外周側へ向かおうとする性質がある。そこで筐体7を正面側へ向かうに従い断面積を広げていくことで、スムーズに気流を第一吹出口10や第二吹出口12へ誘導することが可能となり、圧力損失を小さくすることができ、風路を広くする必要がなくなり、装置を小型化することができる。
本実施の形態における、蚊などの飛翔昆虫の捕獲については、実施の形態1、2と同じ原理となるので詳細な説明は省略するが、以下の通りとなる。
吸込口9はその周囲と比べ、配色を相対的に暗くした色とし、また第一吹出口10から蚊を誘引するのに効果のある薬剤を含んだ空気が吹き出すことにより、吸込口9のある空間に浮遊する蚊を吸込口9に誘引させる。吸込口9付近に近づいた蚊は気流の流れにより装置内部に吸い込まれ、捕虫網13に捕獲され、その後、捕虫箱21に落下する。蚊を含まない空気は一部をもう一度吸込口と同じ屋内に戻し、残りは屋内の薬剤濃度が高くなりすぎないように、屋外へ排気する。
このように、本実施の形態では、分岐リブ32を備えて、ターボファンで吸込口9から流入した気流を、吸込口9が開口する空間に戻す気流と、排出口11から排出する気流とに分けることができる。また、軸流送風機に比べ、遠心送風機は圧力損失が高くても風量を確保することが可能であるので、風路を大きく取る必要がない。これらのことから、本実施の形態では捕虫装置は実施の形態1の実施例の捕虫装置に比べて小型化することができる。
伝染病を媒介する蚊などの飛翔昆虫を除去する捕虫装置として有用である。
1 捕虫装置
2 屋内
3 屋外
4 壁
5 正面
6 背面
7 筐体
8 側面
9 吸込口
10 第一吹出口
11 排出口
12 第二吹出口
13 捕虫網
14 送風装置
15 薬剤貯留部
16 風路
17 風路
18 風路
19 流出開口
20 流入開口
21 捕虫箱
23 風洞
24 羽根車
25 モータ
30 カバー
31 ベルマウス
32 分岐リブ
33 回転軸
34 ブレード
35 シュラウド
36 主板
37 吸引口
38 吐出口
39 モータケース
40 内周側端部
41 最外周側端部
42 内周部

Claims (5)

  1. 正面と背面を定めることができ、前記正面と背面を繋ぐ側面を有した筐体を備え、前記正面には該正面の中央部を含む吸込口と前記吸込口に隣接させた第一吹出口とを備え、前記背面には前記筐体の内部を屋外へ連通させることができる排出口を備え、前記側面には第二吹出口を備え、前記筐体内において、前記吸込口の下流に捕虫網と送風装置を配置し、前記送風装置によって前記吸込口から吸った空気を前記第一吹出口と第二吹出口から室内へ、前記排出口から室外へ吹出す捕虫装置であって、前記第一吹出口には前記筐体内側に捕獲する飛翔昆虫が好む薬剤を放出可能にして備えた薬剤貯留部を備え、前記第一吹出口から吹出す空気に薬剤を含有させることができる捕虫装置。
  2. 前記送風装置は軸流送風機であって、筐体内に捕虫網の下流から中ほどまで延設した風洞を備え、排出口の断面積を前記風洞の断面積に比べて小さくした請求項1記載の捕虫装置。
  3. 前記送風装置は遠心送風機であって、前記送風装置は羽根車と前記羽根車を回転させるモータから構成され、前記羽根車は、前記モータの回転軸に中心を合わせて配置したシュラウドと主板と、前記シュラウドと主板に挟まれて固定された複数のブレードを有し、羽根車の外周部に吐出口を備え、前記羽根車の外周側には前記筐体との間に空間が設けられ前記筐体側から前記羽根車側に向かって突出した環状の分岐リブを備え、前記分岐リブの内周側端部と前記羽根車との間には間隔を設け、前記分岐リブの内周側端部は、前記吐出口において、前記シュラウドと主板の中間位置よりも主板側に寄せて位置させた請求項1記載の捕虫装置。
  4. 薬剤貯留部は箱体であって、第一吹出口に合致させた流出開口と該薬剤貯留部に送風装置から送られた空気を取入れる流入開口を備え、前記流入開口から流出開口への通風によって薬剤を放出するもので、前記流入開口の開口面積は、前記流出開口の開口面積に比べて小さく形成した請求項1記載の捕虫装置。
  5. 薬剤は乳酸を主成分とすることを特徴とした請求項1または4に記載の捕虫装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021065767A (ja) * 2021-02-04 2021-04-30 株式会社三洋物産 遊技機
JP2021069954A (ja) * 2021-02-04 2021-05-06 株式会社三洋物産 遊技機
WO2023105998A1 (ja) * 2021-12-09 2023-06-15 シャープ株式会社 送風装置

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