JP2021016278A - 車載用太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量かつ耐衝撃性にすぐれた車載用太陽電池モジュールの提供にある。【解決手段】面状に並べられた複数の太陽電池セル23を含む太陽電池ユニットパネル21と、透明性を有する樹脂から形成され、太陽電池ユニットパネル21を上方側から覆うように配置された板状の樹脂ルーフパネル22と、を有する車載用太陽電池モジュール12において、太陽電池ユニットパネル21は、複数の太陽電池セル23を封止する封止材層24と、封止材層24の上面に積層される透明の薄板ガラス層25と、を有し、薄板ガラス層25と樹脂ルーフパネル22との間に介在され、太陽電池ユニットパネル21と樹脂ルーフパネル22とを固定する弾性接着部35を有した。【選択図】 図3
Description
この発明は、太陽電池セルを含む太陽電池ユニットパネルと、透明性を有する樹脂から形成された板状の樹脂ルーフパネルと、を備える車載用太陽電池モジュールに関する。
太陽電池モジュールは、例えば、住宅に設けられる住宅用太陽電池モジュールや、車両に搭載される車載用太陽電池モジュールが知られている。これらの太陽電池モジュールは、太陽電池セルを含む太陽電池ユニットパネルと、太陽電池ユニットパネルを保護する表面保護材と、を有している。表面保護材としてはガラスが用いられることが多いが、車載用太陽電池モジュールでは、強化ガラスを採用していることが多い。車両のルーフに用いられる車載用太陽電池モジュールに強化ガラスを採用すると、一般的な鋼板により形成されるルーフと比較して重量が増大し、車両の燃費低下を招く等の問題があった。
そこで、車載用太陽電池モジュールの軽量化を図るため、表面保護材をポリカーボネート等の透明樹脂により形成される樹脂パネルが採用される場合がある。例えば、図5に示す車載用太陽電池モジュール50は、太陽電池ユニットパネル51と、太陽電池ユニットパネル51の上方から覆うように接合される透明樹脂による樹脂ルーフパネル52と、太陽電池ユニットパネル51の裏面保護材53と、を有している。樹脂ルーフパネル52の裏面には、太陽電池ユニットパネル51の外周を囲繞するように、樹脂ルーフパネル52と裏面保護材53との間に介在されるアロイ材層54が形成されている。
太陽電池ユニットパネル51は、太陽電池セル55と、太陽電池セル55の周囲を覆う樹脂により形成された封止材層56と、を有している。太陽電池ユニットパネル51は、樹脂ルーフパネル52と裏面保護材53との間に介在され、太陽電池ユニットパネル51の外周はアロイ材層54によって囲繞されているので、太陽電池セル55は外部に露出されていない。また、太陽電池ユニットパネル51と樹脂ルーフパネル52や裏面保護材53との間には、ガスや水蒸気の透過を防止するバリアフィルム57が介在されている
他方、車載用太陽電池モジュールに関係する従来技術として、例えば、特許文献1に開示された太陽電池装置を有する車両表面部材が知られている。特許文献1の車両表面部材は、外部耐候性、UV安定性かつ耐引掻き性外部フィルムによって形成された外層と、ホットメルト接着剤の透明層と、太陽電池と、太陽電池の下方の色付きホットメルト接着剤を、太陽電池の上方の透明なホットメルト接着剤から分離するための分離層と、ホットメルト接着剤を含む色付きのホットメルト接着剤の層と、を有している。
しかしながら、図5に示す従来の車載用太陽電池モジュール50の場合、例えば、ルーフとしての意匠性や強度が必要であるため、車載用太陽電池モジュール50は、単なる平板状ではなく湾曲面を含む立体的な形状である場合が多い。立体的な形状の車載用太陽電池モジュール50では、バリアフィルム57を太陽電池ユニットパネル51に継ぎ目無く、しかも、ガスバリア性を保つように貼着することが困難であった。
一方、特許文献1の車両表面部材では、外層が透明プラスチックまたは薄ガラスから構成されるが、車両表面部材の外層に衝撃が加わると、衝撃が太陽電池に伝わり易い構造である。つまり、特許文献1の車両表面部材は、僅かな衝撃を受けても太陽電池が損傷するおそれがある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、軽量かつ耐衝撃性にすぐれた車載用太陽電池モジュールの提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、面状に並べられた複数の太陽電池セルを含む太陽電池ユニットパネルと、透明性を有する樹脂から形成され、前記太陽電池ユニットパネルを上方側から覆うように配置された板状の樹脂ルーフパネルと、を有する車載用太陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池ユニットパネルは、前記複数の太陽電池セルを封止する封止材層と、前記封止材層の上面に積層される透明の薄板ガラス層と、を有し、前記薄板ガラス層と前記樹脂ルーフパネルとの間に介在され、前記太陽電池ユニットパネルと前記樹脂ルーフパネルとを固定する弾性接着部を有することを特徴とする。
本発明では、弾性接着部が太陽電池ユニットパネルの薄板ガラス層と樹脂ルーフパネルとの間に介在され、太陽電池ユニットパネルと樹脂ルーフパネルとを固定する。このため、樹脂ルーフパネルに衝撃が加わっても、薄板ガラス層と樹脂ルーフパネルとの間に介在されている弾性接着部が衝撃を吸収するので、太陽電池ユニットパネルへの衝撃を軽減することができる。また、弾性接着部が太陽電池ユニットパネルの薄板ガラス層と樹脂ルーフパネルとの間に介在されるため、太陽電池ユニットパネルは薄板ガラス層を有してもよい構成を採用できる。
また、上記の車載用太陽電池モジュールにおいて、前記薄板ガラス層と前記樹脂ルーフパネルとの間に空隙を有する構成としてもよい。
この場合、薄板ガラス層と樹脂ルーフパネルとの間の空隙により、樹脂ルーフパネルに衝撃が加わっても、少なくとも樹脂ルーフパネルが太陽電池ユニットパネルに当たらない撓み量の衝撃であれば、薄板ガラス層は樹脂ルーフパネルから衝撃を受けることはない。したがって、太陽電池ユニットパネルが、樹脂ルーフパネルから衝撃を受けて損傷することはない。
この場合、薄板ガラス層と樹脂ルーフパネルとの間の空隙により、樹脂ルーフパネルに衝撃が加わっても、少なくとも樹脂ルーフパネルが太陽電池ユニットパネルに当たらない撓み量の衝撃であれば、薄板ガラス層は樹脂ルーフパネルから衝撃を受けることはない。したがって、太陽電池ユニットパネルが、樹脂ルーフパネルから衝撃を受けて損傷することはない。
また、上記の車載用太陽電池モジュールにおいて、前記弾性接着部は、透明性を有する接着剤により形成されている構成としてもよい。
この場合、弾性接着部が透明性を有する接着剤により形成されているので、太陽電池ユニットパネルの薄板ガラス層と樹脂ルーフパネルとの間において太陽電池セルの上方となる位置に弾性接着部を介在させても、太陽電池セルの発電が妨げられることはない。よって、弾性接着部を薄板ガラス層と樹脂ルーフパネルとの間において太陽電池セルの上方となる位置に介在させることが可能となる。また、樹脂ルーフパネルに衝撃が加わっても、弾性接着部が衝撃を吸収するので、太陽電池ユニットパネルへの衝撃を軽減することができる。
この場合、弾性接着部が透明性を有する接着剤により形成されているので、太陽電池ユニットパネルの薄板ガラス層と樹脂ルーフパネルとの間において太陽電池セルの上方となる位置に弾性接着部を介在させても、太陽電池セルの発電が妨げられることはない。よって、弾性接着部を薄板ガラス層と樹脂ルーフパネルとの間において太陽電池セルの上方となる位置に介在させることが可能となる。また、樹脂ルーフパネルに衝撃が加わっても、弾性接着部が衝撃を吸収するので、太陽電池ユニットパネルへの衝撃を軽減することができる。
本発明によれば、軽量かつ耐衝撃性にすぐれた車載用太陽電池モジュールを提供できる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る車載用太陽電池モジュールについて図面を参照して説明する。本実施形態の車載用太陽電池モジュールは、車両としての自動車に適用されている。
以下、第1の実施形態に係る車載用太陽電池モジュールについて図面を参照して説明する。本実施形態の車載用太陽電池モジュールは、車両としての自動車に適用されている。
図1に示すように、車両10は、車体11と、ルーフの一部を構成する車載用太陽電池モジュール12と、車体11の一部である左右一対のルーフサイドメンバ13と、を備えている。
図1に示すように、車載用太陽電池モジュール12は、緩やかな湾曲面を有しているが、図2に示す平面視では略矩形状である。車載用太陽電池モジュール12の前縁部14は、図1に示すように、車両10のフロントガラスウインドウ15の上縁部に倣い、車載用太陽電池モジュール12の後縁部16は、車載用太陽電池モジュール12とともにルーフを構成する後部ルーフ17の前縁部に倣う。車載用太陽電池モジュール12の左右の側縁部18は、左右一対のルーフサイドメンバ13に沿う。フロントガラスウインドウ15、後部ルーフ17および左右一対のルーフサイドメンバ13は、窓枠部を囲む周縁部に相当する。
図3に示すように、車載用太陽電池モジュール12は、複数の太陽電池セル23を含む太陽電池ユニットパネル21と、透明性を有する樹脂から形成され、太陽電池ユニットパネル21を上方側から覆うように配置された板状の樹脂ルーフパネル22と、を備えている。
図3に示すように、太陽電池ユニットパネル21は、複数の太陽電池セル23と、複数の太陽電池セル23を封止する封止材層24と、封止材層24の表面に積層される透明の薄板ガラス層25と、封止材層24の裏面に積層される裏面保護層26と、を有している。
図2に示すように、複数の太陽電池セル23は面状に並べられている。本実施形態の太陽電池セル23は公知の太陽電池セルであるが、例えば、単結晶シリコン型の太陽電池セル、あるいは多結晶シリコン型の太陽電池セルとしてもよい。太陽電池セルは、その他に、アモルファスシリコン型、化合物半導体型、有機薄膜型、GaAS型、ペロブスカイト型であってもよい。
封止材層24は、面状に並べられた複数の太陽電池セル23を封止するが、封止材層24の材料は、例えば、エチレンビニルアセテート(EVA)である。封止材層24の材料は、ポリオレフィン、シリコン樹脂およびアイオノマー樹脂のいずれかを用いてもよい。薄板ガラス層25は板厚1mm以下であり、透明性が高いガラスにより形成されている。板厚1mm以下の薄板ガラス層25を用いていることにより、車載用太陽電池モジュール12の軽量化が図られている。薄板ガラス層25の面積は封止材層24の面積と同じである。
車載用太陽電池モジュール12の封止材層24の裏面には、裏面保護層26が積層されている。裏面保護層26は封止材層24の裏面を保護するための層であり、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)により形成されている。なお、裏面保護層26はポリエチレンテレフタレート(PET)以外の樹脂材料を用いてもよい。
次に、樹脂ルーフパネル22について説明する。図3に示すように、樹脂ルーフパネル22は透明なポリカーボネート(PC)により形成されている透明樹脂層31と、透明樹脂層31の裏面に積層される不透明樹脂層32と、を有している。不透明樹脂層32は、着色剤を添加された不透明なポリカーボネートにより形成されており、黒色である。なお、ここでいう「透明」とは、法規や告示によって定められた可視光線の透過率を満たしていることを示す。例えば、日本国においては、道路運送車両法や、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示によって定められている可視光線の透過率を満たしていればよい。また、「不透明」とは、透明樹脂層31に比べて、可視光線の透過率が低いことを示す。
不透明樹脂層32は樹脂ルーフパネル22の大きさに対応して形成されている。不透明樹脂層32は、後述する弾性接着部35に対応する位置に合わせて積層されている。具体的には、不透明樹脂層32は、透明樹脂層31の裏面において透明樹脂層31の外周縁付近に沿い、平面視では矩形環となるように形成されている。そして、不透明樹脂層32は、透明樹脂層31および不透明樹脂層32の積層方向において太陽電池セル23と重畳しない位置に積層されている。なお、不透明樹脂層32は、弾性接着部35への光を遮断し、弾性接着部35の紫外線による劣化を防止する。
図3に示すように、樹脂ルーフパネル22の表面(透明樹脂層31の表面)には、ハードコート層33が形成されている。ハードコート層33は、例えば、シリコン系化合物を含有するシリコン系の紫外線硬化型のアクリル樹脂からなるハードコート層である。ハードコート層33は、シリコン系化合物を含有するため、その塗膜表面(ハードコート表面)にシリコン系化合物が固定化されることで表面硬度が高くなり、耐擦傷性、耐候性に優れたものとなる。
樹脂ルーフパネル22の裏面(透明樹脂層31の車室側となる裏面)における不透明樹脂層32が積層されている部位を除く部位には、ハードコート層34が形成されている。ハードコート層34は、樹脂ルーフパネル22の表面に形成されたハードコート層33と同じシリコン系の紫外線硬化型のアクリル樹脂からなるハードコート層である。
本実施形態では、図3に示すように、弾性接着部35が薄板ガラス層25と樹脂ルーフパネル22の不透明樹脂層32との間に介在されている。弾性接着部35は、ウレタン系接着剤により形成されており、太陽電池ユニットパネル21と樹脂ルーフパネル22とを固定する。太陽電池ユニットパネル21と樹脂ルーフパネル22とが固定された状態では、弾性接着部35は、太陽電池ユニットパネル21の外周縁に沿うように環状に形成されている。弾性接着部35は適度な弾性を有しているので、樹脂ルーフパネル22の面方向に生じる熱膨張・熱収縮を弾性変形により無理なく吸収する。
弾性接着部35は一定以上の厚さがあるので、薄板ガラス層25と樹脂ルーフパネル22との間に空隙Gが形成される。空隙Gは、樹脂ルーフパネル22に衝撃が加わっても、樹脂ルーフパネル22が太陽電池ユニットパネル21に衝突しない、または、樹脂ルーフパネル22が太陽電池ユニットパネル21に接触し難くするために設けられている。なお、弾性接着部35の厚さは、無理なく弾性変形して樹脂ルーフパネル22の面方向に生じる熱膨張・熱収縮を吸収可能な厚さが好ましい。
このように構成される車載用太陽電池モジュール12は、車両10の車体11に取り付けられるが、車載用太陽電池モジュール12を車体11に取り付けるための手段は、接着剤等の公知の取り付け手段である。
次に、本実施形態の車載用太陽電池モジュール12の作用について説明する。車載用太陽電池モジュール12が車体11に取り付けられているとき、車載用太陽電池モジュール12にボール等の小物体が落下する等によって衝撃が加わる場合について説明する。
車載用太陽電池モジュール12の樹脂ルーフパネル22に衝撃が加わると、樹脂ルーフパネル22は撓む。太陽電池ユニットパネル21と樹脂ルーフパネル22との間に空隙Gが形成されている。このため、樹脂ルーフパネル22が太陽電池ユニットパネル21に当たらない撓み量の衝撃であれば、樹脂ルーフパネル22が衝撃により撓んでも、樹脂ルーフパネル22は太陽電池ユニットパネル21に衝突することはない。したがって、樹脂ルーフパネル22が衝撃により撓んでも、薄板ガラス層25は破損しない。つまり、太陽電池ユニットパネル21には、樹脂ルーフパネル22との衝突による損傷は生じない。また、仮に樹脂ルーフパネル22が太陽電池ユニットパネル21に当たる撓み量の衝撃であっても、衝撃は低減されているので薄板ガラス層25は破損し難い。
また、弾性接着部35が薄板ガラス層25と樹脂ルーフパネル22の不透明樹脂層32との間に介在されているので、樹脂ルーフパネル22から弾性接着部35に伝達される衝撃は、弾性接着部35により吸収される。したがって、太陽電池ユニットパネル21の薄板ガラス層25には、樹脂ルーフパネル22に加えられた衝撃が殆ど伝達されず、薄板ガラス層25は破損することはない。よって、太陽電池ユニットパネル21が損傷することはない。なお、弾性接着部35は、適度な弾性を有しているので、樹脂ルーフパネル22の面方向に生じる熱膨張・熱収縮を弾性変形により吸収し、太陽電池ユニットパネル21は樹脂ルーフパネル22の面方向に生じる熱膨張・熱収縮によって損傷することはない。
本実施形態の車載用太陽電池モジュール12は以下の作用効果を奏する。
(1)弾性接着部35が太陽電池ユニットパネル21の薄板ガラス層25と樹脂ルーフパネル22との間に介在され、太陽電池ユニットパネル21と樹脂ルーフパネル22とを固定する。このため、樹脂ルーフパネル22に衝撃が加わっても、薄板ガラス層25と樹脂ルーフパネル22との間に介在されている弾性接着部35が衝撃を吸収するので、太陽電池ユニットパネル21への衝撃を軽減することができる。また、弾性接着部35が太陽電池ユニットパネル21の薄板ガラス層25と樹脂ルーフパネル22との間に介在されるため、太陽電池ユニットパネル21は薄板ガラス層25を有してもよい構成を採用でき、太陽電池ユニットパネル21の軽量化を図ることができる。このように、車載用太陽電池モジュール12は軽量かつ耐衝撃性にすぐれている。
(1)弾性接着部35が太陽電池ユニットパネル21の薄板ガラス層25と樹脂ルーフパネル22との間に介在され、太陽電池ユニットパネル21と樹脂ルーフパネル22とを固定する。このため、樹脂ルーフパネル22に衝撃が加わっても、薄板ガラス層25と樹脂ルーフパネル22との間に介在されている弾性接着部35が衝撃を吸収するので、太陽電池ユニットパネル21への衝撃を軽減することができる。また、弾性接着部35が太陽電池ユニットパネル21の薄板ガラス層25と樹脂ルーフパネル22との間に介在されるため、太陽電池ユニットパネル21は薄板ガラス層25を有してもよい構成を採用でき、太陽電池ユニットパネル21の軽量化を図ることができる。このように、車載用太陽電池モジュール12は軽量かつ耐衝撃性にすぐれている。
(2)薄板ガラス層25と樹脂ルーフパネル22との間に空隙Gを有する。このため、樹脂ルーフパネル22に衝撃が加わっても、樹脂ルーフパネル22が太陽電池ユニットパネル21に当たらない撓み量の衝撃であれば、樹脂ルーフパネル22が太陽電池ユニットパネル21へ衝突することはない。したがって、薄板ガラス層25は、樹脂ルーフパネル22から衝撃を受けて損傷することはない。また、空隙Gは樹脂ルーフパネル22を透過した光の通過を妨げることはなく、太陽電池セル23の発電効率が低下することはない。
(3)車載用太陽電池モジュール12では、薄板ガラス層25と樹脂ルーフパネル22との間に空隙Gを有するように、弾性接着部35は樹脂ルーフパネル22において環状に形成されている。このため、樹脂ルーフパネルが太陽電池ユニットパネルの上方から覆うように接合される従来の車載用太陽電池モジュールと比較すると、車載用太陽電池モジュール12は製作し易くなる。車載用太陽電池モジュール12が製作し易くなることにより、車載用太陽電池モジュール12の製作コストを低減することができる。
(4)太陽電池ユニットパネル21に薄板ガラス層25を採用することができるので、封止材層24へのガスや水蒸気の透過を確実に防止することができ、封止材層24における気泡発生や吸湿による太陽電池セル23の出力低下を防止することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る車載用太陽電池モジュールについて説明する。本実施形態の車載用太陽電池モジュールは、薄板ガラス層と樹脂ルーフパネルとの間に空隙を有しない点で第1の実施形態と相違する。本実施形態では、第1の実施形態と同じ構成については第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
次に、第2の実施形態に係る車載用太陽電池モジュールについて説明する。本実施形態の車載用太陽電池モジュールは、薄板ガラス層と樹脂ルーフパネルとの間に空隙を有しない点で第1の実施形態と相違する。本実施形態では、第1の実施形態と同じ構成については第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
図4に示すように、車載用太陽電池モジュール40は、太陽電池ユニットパネル21と樹脂ルーフパネル41と、太陽電池ユニットパネル21と樹脂ルーフパネル41との間に介在された弾性接着部43と、を備えている。
樹脂ルーフパネル41は、透明なポリカーボネート(PC)により形成されている透明樹脂層31と、透明樹脂層31の裏面に積層される不透明樹脂層32と、を有している。本実施形態では、樹脂ルーフパネル41の裏面において不透明樹脂層32が積層されている部位を除く部位にはプライマー層42が形成されている。
プライマー層42は、透明樹脂層31と弾性接着部35との接着性を高めるために形成された層である。プライマー層42の材料は公知の材料であり、透明樹脂層31および弾性接着部35の材料に応じた材料が選択される。なお、プライマー層42は太陽電池セル23の上方に位置することから、可視光線の透過率が高い材料が好ましく、例えば、透明樹脂層31の透過率と同じとなる材料であればよい。
弾性接着部43は、透明のシリコーン系接着剤により形成されており、プライマー層42が形成されている範囲にわたって太陽電池ユニットパネル21と樹脂ルーフパネル41との間に介在され、太陽電池ユニットパネル21と樹脂ルーフパネル41とを固定する。弾性接着部35は適度な弾性を有しているので、樹脂ルーフパネル41の面方向に生じる熱膨張・熱収縮を弾性変形により吸収する。なお、シリコーン系接着剤は低温から高温までの間で弾性率の変化が小さい接着剤である。また、薄板ガラス層25に対するシリコーン接着剤の接合力は高い。
車載用太陽電池モジュール40の樹脂ルーフパネル41に衝撃が加わると、樹脂ルーフパネル41は撓む。太陽電池ユニットパネル21と樹脂ルーフパネル41との間の弾性接着部43は適度な弾性を有するので、樹脂ルーフパネル41の衝撃は弾性接着部43により吸収され、太陽電池ユニットパネル21への衝撃は緩和される。したがって、太陽電池ユニットパネル21に薄板ガラス層25を形成しても、薄板ガラス層25は破損し難い。
樹脂ルーフパネル41の面方向に生じる熱膨張・熱収縮は、太陽電池ユニットパネル21の薄板ガラス層25の面方向に生じる熱膨張・熱収縮より大きいが、シリコーン系接着剤により形成されている弾性接着部43は、弾性変形によって熱膨張差・熱収縮差を吸収する。
本実施形態の車載用太陽電池モジュール40によれば、弾性接着部43が透明性を有するシリコーン係接着剤により形成されているので、太陽電池ユニットパネル21の薄板ガラス層25と樹脂ルーフパネル41との間において太陽電池セル23の上方となる位置に弾性接着部43を介在させても、太陽電池セル23の発電が妨げられることはない。よって、弾性接着部43を薄板ガラス層25と樹脂ルーフパネル41との間において太陽電池セル23の上方となる位置に介在させることが可能となる。また、樹脂ルーフパネル41に衝撃が加わっても、弾性接着部43が衝撃を吸収するので、太陽電池ユニットパネル21への衝撃を軽減することができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、透明のポリカーボネートを材料とする樹脂ルーフパネルとしたが、この限りではない。樹脂ルーフパネルの透明な材料は、ポリカーボネートに限らず、例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)等を選択してもよい。
○ 上記の第2の実施形態では、弾性接着部の材料として透明のシリコーン系接着剤を用いたが、弾性接着部の透明な材料はシリコーン系接着剤に限らない。弾性接着部の材料は、透明な材料であって低温から高温までの間で弾性率の変化が小さい材料であればよい。
○ 上記の第2の実施形態では、プライマー層を樹脂ルーフパネルに形成するとしたが、このかぎりではない。例えば、プライマー層は、樹脂ルーフパネルと弾性接着部との接合力が強固であれば必ずしも必要とせず形成しなくてもよい。
○ 上記の実施形態では、車両として自動車の例を示したが車両は自動車に限定されない。車両は自動車のほか、例えば、鉄道車両であってもよい。
○ 上記の第2の実施形態では、弾性接着部の材料として透明のシリコーン系接着剤を用いたが、弾性接着部の透明な材料はシリコーン系接着剤に限らない。弾性接着部の材料は、透明な材料であって低温から高温までの間で弾性率の変化が小さい材料であればよい。
○ 上記の第2の実施形態では、プライマー層を樹脂ルーフパネルに形成するとしたが、このかぎりではない。例えば、プライマー層は、樹脂ルーフパネルと弾性接着部との接合力が強固であれば必ずしも必要とせず形成しなくてもよい。
○ 上記の実施形態では、車両として自動車の例を示したが車両は自動車に限定されない。車両は自動車のほか、例えば、鉄道車両であってもよい。
10 車両
12 車載用太陽電池モジュール
21、40、50 太陽電池ユニットパネル
22、41、52 樹脂ルーフパネル
23、55 太陽電池セル
24、51 封止材層
25 薄板ガラス層
26、53 裏面保護層
31 透明樹脂層
32 不透明樹脂層
33、34 ハードコート層
35、43 弾性接着部
42 プライマー層
54 アロイ材層
G 空隙
12 車載用太陽電池モジュール
21、40、50 太陽電池ユニットパネル
22、41、52 樹脂ルーフパネル
23、55 太陽電池セル
24、51 封止材層
25 薄板ガラス層
26、53 裏面保護層
31 透明樹脂層
32 不透明樹脂層
33、34 ハードコート層
35、43 弾性接着部
42 プライマー層
54 アロイ材層
G 空隙
Claims (3)
- 面状に並べられた複数の太陽電池セルを含む太陽電池ユニットパネルと、
透明性を有する樹脂から形成され、前記太陽電池ユニットパネルを上方側から覆うように配置された板状の樹脂ルーフパネルと、を有する車載用太陽電池モジュールにおいて、
前記太陽電池ユニットパネルは、
前記複数の太陽電池セルを封止する封止材層と、
前記封止材層の上面に積層される透明の薄板ガラス層と、を有し、
前記薄板ガラス層と前記樹脂ルーフパネルとの間に介在され、前記太陽電池ユニットパネルと前記樹脂ルーフパネルとを固定する弾性接着部を有することを特徴とする車載用太陽電池モジュール。 - 前記薄板ガラス層と前記樹脂ルーフパネルとの間に空隙を有することを特徴とする請求項1記載の車載用太陽電池モジュール。
- 前記弾性接着部は、透明性を有する接着剤により形成されていることを特徴とする請求項1記載の車載用太陽電池モジュール。
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