[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。本開示の光モジュールは、レーザダイオードと、レーザダイオードからの光を走査するミラーを含むMEMSと、レーザダイオードおよびMEMSを取り囲み、レーザダイオードおよびMEMSを封止する保護部材と、を備える。保護部材は、レーザダイオードから出射される光の外部への出射口である窓部を有する第1部材と、窓部を閉塞するように配置され、レーザダイオードから出射されてミラーに入射する光の光軸と、ミラーにおいてレーザダイオードからの光を反射する反射面とのなす角に基づいて決定される形状を有し、光モジュールによって投影される画像の台形歪みを補正するレンズと、を含む。レンズは、反射面において反射された光が入射する表面の領域である第1の領域と、第1の領域に入射した光が出射する表面の領域である第2の領域と、第1の領域および第2の領域を繋ぐ表面の領域である第3の領域と、を有する。第3の領域は、窓部の外縁を取り囲む領域に接合される環状の接合部を含む。第3の領域には、保護部材およびレンズにより取り囲まれる内部空間の外部に位置する凹部である第1凹部が形成されている。
本開示の光モジュールは、投影される画像の台形歪みを補正するレンズを含む。台形歪みを有効に補正するためには、光モジュールの組立てにおいて、レンズを第1部材に対して適切に設置する必要がある。しかし、レンズを設置する際に、レンズの中心軸と、第2の領域から出射される光の光軸とがずれてしまう場合がある。なお、上記の第2の領域から出射される光の光軸とは、MEMSを駆動させない状態における、第2の領域から出射される光の光軸である。このような場合、投影される画像の台形歪みの補正が不十分となる。これに対して、本開示の光モジュールのレンズの第3の領域には、内部空間の外部に位置するように第1凹部が形成されている。そのため、本開示の光モジュールにおいては、たとえば以下のようにレンズを第1部材に設置することができる。まず、レンズを第1部材に対して、ある程度設置状態を調整可能な状態で、仮に設置する。その後、保護部材によってレーザダイオードおよびMEMSを取り囲み、レーザダイオードおよびMEMSに対する第1部材の相対的な位置を確定させた後に、第1凹部を保持してレンズの第1部材に対する設置状態を調整する。レンズの中心軸と、第2の領域から出射される光の光軸とが十分な精度で一致するように調整した後、レンズを第1部材に対して完全に固定する。このようにすることで、レーザダイオードおよびMEMSに対する第1部材の設置状態の誤差を、レンズの設置状態の調整により相殺することができる。したがって、本開示の光モジュールによれば、レンズの中心軸と第2の領域から出射される光の光軸とを精度良く一致させて、投影される画像の台形歪みを十分に補正することができる。
上記光モジュールにおいては、レンズの中心軸に沿う方向に平面的に見て、一対の第1凹部が中心軸を挟むように形成されてもよい。このようにすることで、レンズの中心軸の両側において、レンズを保持することができる。したがって、窓部に対するレンズの相対的な位置を調整することが容易となる。
上記光モジュールにおいて、第1凹部は、レンズの中心軸に垂直な平面に沿って延びる溝状の形状を有してもよい。このようにすることにより、線状の領域においてレンズを保持して、レンズの位置を調整することができる。したがって、窓部に対するレンズの相対的な位置を調整することが容易となる。
上記光モジュールにおいて、第1部材は、窓部を取り囲み、レンズの中心軸に沿う方向に凹んだ表面の部分である段差部を含んでもよい。段差部は、段差部の一部の部分であり、環状の第1の面と、第1の面の外周から第1の面に交差する方向に延びる第2の面と、を含んでもよい。接合部は、第1の面に接合されてもよい。このような構成とすることで、段差部に合わせてレンズが取り付けられる。したがって、レンズを第1部材に取り付けることが容易となる。
上記光モジュールにおいて、レンズの中心軸に沿う方向に平面的に見て、レンズの外形形状は、互いに平行な一対の第1の辺と、第1の辺に垂直な一対の第2の辺と、を有する長方形状を有してもよい。一方の第2の辺と、一方の第2の辺と対向する第2の面の領域との第1の辺に沿った方向である第1方向における最短距離と、他方の第2の辺と、他方の第2の辺と対向する第2の面の領域との第1方向における最短距離との合計が200μm以上であってもよい。一方の第1の辺と、一方の第1の辺と対向する第2の面の領域との第1方向に直交する第2方向における最短距離と、他方の第1の辺と、他方の第1の辺と対向する第2の面の領域との第2方向における最短距離との合計が200μm以上であってもよい。レンズを平面的に見たときの第1の辺および第2の辺のそれぞれと、段差部における第2の面との間に、上記のような隙間を形成することで、第1方向および第2方向において、窓部に対するレンズの相対的な位置を調整することが容易となる。
上記光モジュールの第2の領域には、レンズの中心軸を示す目印が形成されてもよい。このような構成とすることで、上記目印を視認しつつ、窓部に対するレンズの相対的な位置を調整することができる。したがって、レンズの中心軸と第2の領域から出射される光の光軸とのずれを調整することがさらに容易となる。
上記光モジュールにおいて、接合部は、窓部の外縁の周方向において材料の異なる複数の接着剤により窓部の外縁を取り囲む領域に接合されてもよい。このようにすることで、接合部の周方向において接合状態を変化させることができる。
上記光モジュールは、複数のレーザダイオードと、複数のレーザダイオードから出射される光を合波するフィルタと、をさらに備えてもよい。このような構成とすることで、複数のレーザダイオードから出射された光をフィルタによって合波し、合波された光を出射することができる。
上記光モジュールにおいて、複数のレーザダイオードは、赤色の光を出射する赤色レーザダイオードと、緑色の光を出射する緑色レーザダイオードと、青色の光を出射する青色レーザダイオードと、を含んでもよい。このような構成とすることで、所望の色の光を形成することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
次に、本開示にかかる光モジュールの実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
まず、図1〜図12を参照して実施の形態1について説明する。図1は、実施の形態1における光モジュールの構造を示す概略斜視図である。図2は、図1のキャップを取り外した状態に対応する斜視図である。図6は、図1中の線分A−Aで切断した場合の断面図である。図7は、図1中の線分B−Bで切断した場合の断面図である。図8は、Z軸方向に平面的にレンズを見た時の平面図である。図9は、キャップを断面にて、他の部品を平面視にて示したX−Y平面における概略図である。図10は、キャップを断面にて、他の部品を平面視にて示したX−Z平面における概略図である。
特に図1、図2および図9を参照して、本実施の形態における光モジュール1は、光を形成する光形成部20と、光形成部20を取り囲み、光形成部20を封止する保護部材2とを備える。保護部材2は、ベース体としての基部10と、基部10に対して溶接された第1部材としてのキャップ40と、を含む。つまり、光形成部20は、保護部材2によりハーメチックシールされている。基部10は、平板状の形状を有する。光形成部20は、基部10の一方の主面10A上に配置される。キャップ40は、光形成部20を覆うように基部10の一方の主面10A上に接触して配置される。基部10の他方の主面10B側から一方の主面10A側まで貫通し、一方の主面10A側および他方の主面10B側の両側に突出するように、複数のリードピン51が基部10に設置されている。基部10とキャップ40とにより取り囲まれる空間である内部空間Rには、たとえば乾燥空気などの水分が低減(除去)された気体が封入されている。キャップ40には、窓部40Aが形成されている。窓部40Aを閉塞するようにレンズ42が配置されている。本実施の形態において、レンズ42は、樹脂製である。本実施の形態において、保護部材2は、内部を気密状態とする気密部材である。
特に図2、図9および図10を参照して、光形成部20は、ベース部材4と、レーザダイオード81,82,83と、フィルタ97,98,99と、MEMS120とを含む。
ベース部材4は、電子温度調整モジュール30と、ベース板60と、MEMSベース65とを含む。電子温度調整モジュール30は、平板状の形状を有する吸熱板31および放熱板32と、電極を挟んで吸熱板31と放熱板32との間に並べて配置される半導体柱33とを含む。吸熱板31および放熱板32は、たとえばアルミナからなっている。放熱板32が基部10の一方の主面10Aに接触するように、電子温度調整モジュール30は基部10の一方の主面10Aに配置される。
吸熱板31に接触するように、吸熱板31上にベース板60と、MEMSベース65とが配置される。ベース板60は、板状の形状を有する。ベース板60は、平面的に見て長方形形状(正方形形状)を有する一方の主面60Aを有している。ベース板60の一方の主面60Aは、レンズ搭載領域61と、チップ搭載領域62と、フィルタ搭載領域63とを含んでいる。チップ搭載領域62は、一方の主面60Aの一の辺を含む領域に、当該一の辺に沿って形成されている。レンズ搭載領域61は、チップ搭載領域62に隣接し、かつチップ搭載領域62に沿って配置されている。フィルタ搭載領域63は、一方の主面60Aの上記一の辺と向かい合う他の辺を含む領域に、当該他の辺に沿って配置されている。チップ搭載領域62、レンズ搭載領域61およびフィルタ搭載領域63は、互いに平行である。
レンズ搭載領域61におけるベース板60の厚みと、フィルタ搭載領域63におけるベース板60の厚みとは、等しい。レンズ搭載領域61とフィルタ搭載領域63とは同一平面に含まれる。チップ搭載領域62におけるベース板60の厚みは、レンズ搭載領域61およびフィルタ搭載領域63に比べて大きい。その結果、レンズ搭載領域61およびフィルタ搭載領域63に比べて、チップ搭載領域62の高さ(レンズ搭載領域61を基準とした高さ、すなわちレンズ搭載領域61に垂直な方向における高さ)が高くなっている。
チップ搭載領域62上には、平板状の第1サブマウント71、第2サブマウント72および第3サブマウント73が、一方の主面60Aの上記一の辺に沿って並べて配置されている。第1サブマウント71と第3サブマウント73とに挟まれるように、第2サブマウント72が配置されている。第1サブマウント71上に、第1レーザダイオードとしての赤色レーザダイオード81が配置されている。第2サブマウント72上に、第2レーザダイオードとしての緑色レーザダイオード82が配置されている。第3サブマウント73上に、第3レーザダイオードとしての青色レーザダイオード83が配置されている。赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83の光軸の高さ(一方の主面60Aのレンズ搭載領域61を基準面とした場合の基準面と光軸との距離;Z軸方向における基準面との距離)は、第1サブマウント71、第2サブマウント72および第3サブマウント73により調整されて一致している。
レンズ搭載領域61上には、第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93が配置されている。第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93は、それぞれ表面がレンズ面となっているレンズ部91A,92A,93Aを有している。第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93は、レンズ部91A,92A,93Aとレンズ部91A,92A,93A以外の領域とが一体成型されている。第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93のレンズ部91A,92A,93Aの中心軸、すなわちレンズ部91A,92A,93Aの光軸は、それぞれ赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83の光軸に一致する。第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93は、それぞれ赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83から出射される光のスポットサイズを変換する(ある投影面におけるビーム形状を所望の形状に整形する)。第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93により、赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83から出射される光の形状が所望の形状になるようにスポットサイズが変換される。第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93により、赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83から出射される光がコリメート光に変換される。
フィルタ搭載領域63上には、第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99が配置される。赤色レーザダイオード81と第1レンズ91とを結ぶ直線上に、第1フィルタ97が配置される。緑色レーザダイオード82と第2レンズ92とを結ぶ直線上に、第2フィルタ98が配置される。青色レーザダイオード83と第3レンズ93とを結ぶ直線上に、第3フィルタ99が配置される。第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99は、それぞれ互いに平行な主面を有する平板状の形状を有している。第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99は、たとえば波長選択性フィルタである。第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99は、たとえば誘電体多層膜フィルタである。
より具体的には、第1フィルタ97は、赤色の光を反射する。第2フィルタ98は、赤色の光を透過し、緑色の光を反射する。第3フィルタ99は、赤色の光および緑色の光を透過し、青色の光を反射する。このように、第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99は、特定の波長の光を選択的に透過および反射する。その結果、第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99は、赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83から出射された光を合波する。
MEMSベース65は、三角柱(直三角柱)形状を有する。三角柱の一の側面において吸熱板31に接触するように、MEMSベース65は吸熱板31上に配置される。MEMSベース65の他の側面上に、ミラー121を含むMEMS120が配置される。MEMSベース65およびMEMS120は、第3フィルタ99から見て第2フィルタ98とは反対側に配置される。本実施の形態において、ミラー121は円盤状の形状を有する。ミラー121は、フィルタ97,98,99によって合波された光を反射する反射面121Aを有する。その結果、ミラー121を含むMEMS120により、フィルタ97,98,99によって合波された光を走査することができる。
特に図9を参照して、赤色レーザダイオード81、第1レンズ91のレンズ部91Aおよび第1フィルタ97は、赤色レーザダイオード81の光の出射方向に沿う一直線上に並んで(Y軸方向に並んで)配置されている。緑色レーザダイオード82、第2レンズ92のレンズ部92Aおよび第2フィルタ98は、緑色レーザダイオード82の光の出射方向に沿う一直線上に並んで(Y軸方向に並んで)配置されている。青色レーザダイオード83、第3レンズ93のレンズ部93Aおよび第3フィルタ99は、青色レーザダイオード83の光の出射方向に沿う一直線上に並んで(Y軸方向に並んで)配置されている。
赤色レーザダイオード81の出射方向、緑色レーザダイオード82の出射方向および青色レーザダイオード83の出射方向は、互いに平行である。第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99の主面は、それぞれ赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83の出射方向(Y軸方向)に対して45°傾斜している。
フィルタ97,98,99によって合波された光の光軸がミラー121の反射面121Aに対して傾斜している場合、光モジュール1によって投影される画像には台形歪みが生じる。特に図10を参照して、MEMSを駆動させない状態におけるフィルタ97,98,99によって合波された光の光軸とミラー121における反射面121Aとのなす角は、θMである。特に図11を参照して、スクリーンSに投影される画像の台形歪み量W(%)は、例えば、水平方向における画像の最大の長さB3と、水平方向における画像の最小の長さB1との差の、水平方向における画面中心Aを含む画像の長さB2に対する割合をいい、下記式により求められる。なお、画面中心Aとは、画像の水平方向における中央点であり、かつ水平方向に垂直な方向における中央点をいう。
台形歪み量W(%)=(B3−B1)/B2×100
図12は、スクリーンSの設置角度θS(X−Y平面に対するスクリーンSの傾斜角度)を変化させた場合の台形歪み量Wを示す図である。θMがθM1、θM2、θM3の3つの場合について示している。θM1は50°、θM2は45°、θM3は40°である。なお、本実施の形態において、角度θMは45°である。図12に基づき、角度θMおよび角度θSを変化させた場合の台形歪み量Wを求めることができる。
レンズ42は、光モジュール1によって投影される画像の台形歪みを補正可能な補正レンズである。レンズ42は、上記により求められた台形歪み量Wに基づいて決定される形状を有する。特に図3〜図5を参照して、レンズ42は、第1の領域431と、第2の領域432と、第3の領域433と、を有する。第1の領域431は、ミラー121の反射面121Aにおいて反射される光が入射する表面の領域である。第1の領域431は、Z軸方向において反射面121Aと対向するように配置される。第1の領域431は、Z軸方向において第2の領域側に凹んだ曲面状の形状を有する。Z軸方向に平面的に見て、第1の領域は、長方形状の形状を有する。第1の領域431の外縁の一対の長辺に対応する部分を含む平面からの距離は、第1の領域431のY軸方向において一定であり、X軸方向において中央から離れるにしたがって小さくなっている。第2の領域432は、第1の領域431の入射した光が出射する表面の領域である。第2の領域432は、Z軸方向において第1の領域が位置する側とは反対側に配置される。第2の領域432は、第1の領域431とは反対側に突出した曲面状の形状を有する。Z軸方向に平面的に見て、第2の領域432は、長方形状の形状を有する。第2の領域432の外縁の一対の短辺に対応する部分を含む平面からの距離は、第2の領域432のX軸方向において一定であり、Y軸方向において中央から離れるにしたがって小さくなっている。第3の領域433は、第1の領域431および第2の領域432を繋ぐ表面の領域である。第2の領域432の外周に隣接する領域には、レンズ42の中心軸Pを示す4つの目印461が間隔をあけて形成されている。ここで、レンズ42の中心軸Pとは、Z軸方向に平面的に見た時の第2の領域432の中心点T(特に図8を参照)を通り、X−Y平面に垂直な軸をいう。
第3の領域433は、第1部分441、第2部分442、第3部分443、第4部分444、接合部としての第5部分445、第6部分446、第7部分447、第8部分448、第9部分449、第10部分450および第11部分451を含む。Z軸方向に平面的に見て、長方形状を有する第2の領域432の一方の短辺に対応する領域に平面状の第1部分441が接続され、他方の短辺に対応する領域に平面状の第3部分443が接続されている。Z軸方向に平面的に見て、第2の領域432の一方の長辺に対応する領域に平面状の第2部分442が接続され、他方の長辺に対応する領域に平面状の第4部分444が接続されている。第1部分441および第3部分443は、Y軸方向に間隔をあけて平行に配置される。第2部分442および第4部分444は、X軸方向に間隔をあけて平行に配置される。第1部分441と、第2部分442および第4部分444とのなす角が垂直となるように配置される。第3部分443と、第2部分442および第4部分444とのなす角が垂直となるように配置される。第1部分441と、第3部分443とは、同一の形状を有する。第2部分442と、第4部分444とは、同一の形状を有する。第1部分441および第3部分443には、一対の第1凹部434,435が形成されている。第1凹部434,435は、X軸方向に延びる溝状の形状を有する。第1凹部434は、X軸方向において第1部分441の一方の端部から他方の端部にまで至るように直線状に形成されている。第1凹部435は、X軸方向において第3部分443の一方の端部から他方の端部にまで至るように直線状に形成されている。第1凹部434と、第1凹部435とは、平行に延びる。第1凹部434,435は、第2部分442から第4部分444までを貫通するように形成されている。
第5部分445は、第1部分441、第2部分442、第3部分443および第4部分444に連なって配置される。第5部分445は、環状の平面形状を有する。第5部分445の内縁および外縁は、互いに相似形状を有し、かつ重心が重なる長方形形状を有する。第5部分445の内縁および外縁の長辺同士および短辺同士は互いに平行である。Z軸方向において、第1部分441、第2部分442、第3部分443および第4部分444の第2の領域432に接続される側と反対側の端部は、第5部分445の内縁に接続される。すなわち、Z軸方向における第1部分441、第2部分442、第3部分443および第4部分444の第2の領域432に接続される側と反対側の端部は、長方形を構成する。
第7部分447、第8部分448、第9部分449および第10部分450は、それぞれ外縁が長方形形状を有する平面状の形状を有している。第7部分447と第9部分449とは、同一形状を有している。第8部分448と第10部分450とは、同一形状を有している。第7部分447と第9部分449とは、Y軸方向に間隔を置いて互いに平行に配置されている。第8部分448と第10部分450とは、X軸方向に間隔を置いて互いに平行に配置されている。第7部分447は、第5部分445の外縁の一方の短辺に、その一方の長辺において接続されている。第9部分449は、第5部分445の外縁の他方の短辺に、その一方の長辺において接続されている。第8部分448は、第5部分445の外縁の一方の長辺に、その一方の長辺において接続されている。第10部分450は、第5部分445の外縁の他方の長辺に、その一方の長辺において接続されている。第7部分447、第8部分448、第9部分449および第10部分450は、第5部分445に対して垂直に配置されている。
第6部分446は、環状の平面形状を有する。第6部分446は、第5部分445と同一形状を有する。第7部分447、第8部分448、第9部分449および第10部分450の外縁の他方の長辺は、第6部分446の外縁に接続されている。第6部分446の外縁の一方の短辺が第7部分447に接続され、他方の短辺が第9部分449に接続されている。第6部分446の外縁の一方の長辺が第8部分448に接続され、他方の長辺が第10部分450に接続されている。図5を参照して、Z軸方向に平面的に見て長方形形状を有する第1の領域431の長辺に対応する外縁の領域と第6部分446の内縁の長辺に対応する領域とが接続されている。第1の領域431の短辺に対応する外縁の領域と第6部分446の内縁の短辺に対応する領域とは、第6部分446に対して垂直な平面である一対の第11部分451により接続されている。
特に図6および図7を参照して、キャップ40の内壁面411には、窓部40Aを取り囲み、Z軸方向に凹んだ段差部40Bが形成されている。段差部40Bは、第1の面401と、第2の面402と、を含む。第1の面401は、環状の平面形状を有する。第2の面402は、第1の面401の外周から第1の面401に直交する方向(Z軸方向)に延びる。レンズ42の第5部分445は、第1の面401に接合されている。レンズ42の第1部分441、第2部分442、第3部分443および第4部分444の一部の領域は、窓部40Aから露出するように配置されている。第1凹部434,435は、保護部材2およびレンズ42により取り込まれる内部空間Rの外部に位置するように配置されている。
Y軸方向において、レンズ42の第1部分441と、第1部分441に対向する窓部40Aを構成する壁面403の領域との間には、隙間L1が形成されている。同様に、第3部分443と、第3部分443に対向する壁面403の領域との間には、隙間L2が形成されている。隙間L1のY軸方向における最短距離と、隙間L2のY軸方向における最短距離との合計は、200μm以上500μm以下である。第7部分447と、第7部分に対向する第2の面402の領域との間には、隙間L3、L4が形成されている。隙間L3のY軸方向における最短距離と、隙間L4のY軸方向における最短距離との合計は、200μm以上500μm以下である。X軸方向において、第2部分442と、第2部分442に対向する壁面403の領域との間には隙間L6が形成されている。同様に、第4部分444と、第4部分444と対向する壁面403の領域との間には隙間L5が形成されている。隙間L5のX軸方向における最短距離と、隙間L6のX軸方向における最短距離との合計は、200μm以上500μm以下である。第7部分447と、第7部分に対向する第2の面402の領域との間には、隙間L7、L8が形成されている。隙間L7のX軸方向における最短距離と、隙間L8のX軸方向における最短距離との合計は、200μm以上500μm以下である。
第5部分445の内縁および外縁の長辺に沿う領域は、第2接着剤472によって第1の面401に固定されている。第5部分445の内縁および外縁の短辺に沿う領域は、第1接着剤471によって第1の面401に固定されている。本実施の形態においては、第1接着剤471および第2接着剤472は、紫外線硬化型の接着剤である。第1接着剤471のヤング率は、例えば200MPa以上である。本実施の形態における第2接着剤472のヤング率は、例えば15〜40MPa以上である。第1接着剤471のヤング率は、第2接着剤472のヤング率よりも高い。
次に、本実施の形態における光モジュール1の動作について説明する。特に図9および図10を参照して、赤色レーザダイオード81から出射された赤色の光は、光路L1に沿って進行する。この赤色の光は、第1レンズ91のレンズ部91Aに入射し、光のスポットサイズが変換される。具体的には、たとえば赤色レーザダイオード81から出射された赤色の光がコリメート光に変換される。第1レンズ91においてスポットサイズが変換された赤色の光は、光路L1に沿って進行し、第1フィルタ97に入射する。
第1フィルタ97は赤色の光を反射するため、赤色レーザダイオード81から出射された光は光路L4に沿ってさらに進行し、第2フィルタ98に入射する。第2フィルタ98は赤色の光を透過するため、赤色レーザダイオード81から出射された光は光路L4に沿ってさらに進行し、第3フィルタ99に入射する。第3フィルタ99は赤色の光を透過するため、赤色レーザダイオード81から出射された光は光路L4に沿ってさらに進行し、ミラー121に到達する。
緑色レーザダイオード82から出射された緑色の光は、光路L2に沿って進行する。この緑色の光は、第2レンズ92のレンズ部92Aに入射し、光のスポットサイズが変換される。具体的には、たとえば緑色レーザダイオード82から出射された緑色の光がコリメート光に変換される。第2レンズ92においてスポットサイズが変換された緑色の光は、光路L2に沿って進行し、第2フィルタ98に入射する。
第2フィルタ98は緑色の光を反射するため、緑色レーザダイオード82から出射された光は光路L4に沿ってさらに進行し、第3フィルタ99に入射する。第3フィルタ99は緑色の光を透過するため、緑色レーザダイオード82から出射された光は光路L4に沿ってさらに進行し、ミラー121に到達する。
青色レーザダイオード83から出射された青色の光は、光路L3に沿って進行する。この青色の光は、第3レンズ93のレンズ部93Aに入射し、光のスポットサイズが変換される。具体的には、たとえば青色レーザダイオード83から出射された青色の光がコリメート光に変換される。第3レンズ93においてスポットサイズが変換された青色の光は、光路L3に沿って進行し、第3フィルタ99に入射する。
第3フィルタ99は青色の光を反射するため、青色レーザダイオード83から出射された光は光路L4に沿ってさらに進行し、ミラー121に到達する。
このようにして、赤色、緑色および青色の光が合波されて形成された光(合波光)が光路L4に沿ってミラー121へと到達する。そして、ミラー121が駆動されることにより合波光が走査される。このように合波光をスクリーンSに投影することで、文字、図形などが描画される。
次に、本実施の形態1における光モジュール1の製造方法について説明する。図13を参照して、実施の形態1における光モジュール1の製造方法においては、まず、工程(S10)として、基部10と、基部10上に配置され、レーザダイオード81,82,83を含む光形成部20とを含む第一構造体を準備する工程が実施される。この工程(S10)では、レーザダイオード81,82,83を含む各種部品が図2に基づく上記説明に従って組み合された基部10および光形成部20を含む第一構造体が準備される。
次に、工程(S20)として、レンズ42をキャップ40に仮に設置する工程が実施される。特に、図6、図7および図14を参照して、レンズ42をキャップ40に対して、ある程度設置状態を調整可能な状態で、仮に設置する。すなわち、レンズ42の第5部分445を第1接着剤471および第2接着剤472によって、キャップ40の第1の面401に取り付ける。第1接着剤471および第2接着剤472は、紫外線硬化型の接着剤であるため、レンズ42をキャップ40に保持させることができる。一方で、紫外線が照射されるまではキャップ40に対するレンズ42の位置をある程度調整可能である。
次に、工程(S30)として、キャップ40を配置する工程が実施される。特に、図2および図14を参照して、工程(S20)において、レンズ42が仮に設置されたキャップ40を、レーザダイオード81,82,83およびMEMS120が基部10およびキャップ40に取り囲まれるように基部10上に配置する。より具体的には、キャップ40の開口部の外径が、基部10の主面10Aに全周に亘って接続するように配置される。キャップ40は、取り外し可能な状態で基部10に対して固定される。
次に、工程(S40)として、レンズ42の中心軸Pを調整する工程が実施される。キャップ40の基部10に対する相対的な位置を確定させた後に、第1凹部434,435を調整部材により保持して、レンズ42のキャップ40に対する設置状態を調整する。第2の領域432に形成された目印461に基づいて、レンズ42をX−Y平面に沿って移動させて、レンズ42の中心軸Pと、第2の領域432から出射される光の光軸とが一致するようにレンズ42のキャップ40に対する位置が調整される。この際、MEMS120を駆動しない状態で、レンズ42の中心軸Pが第2の領域432から出射される光の光軸に一致するように調整される。
次に、工程(S50)として、レンズ42をキャップ40に固定する工程が実施される。工程(S40)において、レンズ42の中心軸Pと、第2の領域432から出射される光の光軸とが十分な精度で一致するように調整した後、接着剤471,472に紫外線を照射して、レンズ42をキャップ40に対して完全に固定する。そして、工程(S60)として、レーザダイオード81,82,83およびMEMS120を含む光形成部20を封止する工程が実施される。より具体的には、キャップ40が基部10に対して溶接される。たとえばYAG(Yittrium Aluminium Garnet)レーザ溶接、抵抗溶接などの手法により溶接が実施される。このように溶接が実施されることで、基部10およびキャップ40に取り囲まれた内部空間Rが気密状態となる。すなわち、レーザダイオード81,82,83は、基部10とキャップ40とによりハーメチックシールされる。基部10とキャップ40とにより取り囲まれる内部空間Rには、たとえば乾燥空気などの水分が低減(除去)された気体が封入される。
本実施の形態の光モジュール1におけるレンズ42の第3の領域433には、内部空間Rの外部に位置するように第1凹部434,435が形成されている。そのため、上記説明のように工程(S20)においてレンズ42をキャップ40に仮に設置し、工程(S40)においてレンズ42をキャップ40に仮に設置した状態で、第1凹部434,435を保持して、レンズ42のキャップ40に対する設置状態を調整し、レンズ42の中心軸Pと、第2の領域432から出射される光の光軸とが十分な精度で一致するように調整することができる。このようにすることで、レーザダイオード81,82,83およびMEMS120に対するキャップ40の設置状態の誤差を、レンズ42の設置状態の調整により相殺することができる。したがって、本実施の形態における光モジュール1によれば、レンズ42の中心軸Pと第2の領域432から出射される光の光軸とを精度良く一致させて、投影される画像の台形歪みを十分に補正することができる。
上記実施の形態において、レンズ42の第5部分445は、キャップ40の内壁面411に形成された段差部40Bの第1の面401に接合されている。この構成は本開示において必須の構成ではないが、このようにすることで、基部10とキャップ40とにより取り囲まれる内部空間Rの気密状態が維持し易くなる。
上記実施の形態において、特に図3および図8を参照して、レンズの中心軸Pに沿う方向(Z軸方向)に平面的に見て、一対の第1凹部434,435が中心軸Pを挟むように形成されている。この構成は本開示において必須の構成ではないが、レンズ42の中心軸Pの両側において、レンズを保持することができる。したがって、窓部40Aに対するレンズ42の相対的な位置を調整することが容易となる。
上記実施の形態において、一対の第1凹部434,435は、レンズの中心軸Pに垂直な平面(X−Y平面)に沿って延びる溝状の形状を有する。この構成は本開示において必須の構成ではないが、このようにすることにより、線状の領域においてレンズ42を保持して、レンズ42の位置を調整することができる。したがって、窓部40Aに対するレンズ42の相対的な位置を調整することが容易となる。
上記実施の形態において、キャップ40は、窓部40Aを取り囲み、レンズの中心軸Pに沿う方向(Z軸方向)に凹んだ表面の部分である段差部40Bを含む。段差部40Bは、環状の第1の面401と、第1の面401の外周から第1の面401に交差する方向に延びる第2の面402と、を含む。レンズ42の第5部分445は、第1の面401に接合されている。この構成は本開示において必須の構成ではないが、このような構成とすることで、段差部40Bに合わせてレンズ42が取り付けられる。したがって、レンズ42をキャップ40に取り付けることが容易となる。
特に図8を参照して、レンズの中心軸Pに沿う方向(Z軸方向)に平面的に見て、レンズ42の第5部分445は、互いに平行な一対の第1の辺(短辺)と、第1の辺に垂直な一対の第2の辺(長辺)と、を有する長方形状の形状を有する。一方の第2の辺と、一方の第2の辺と対向する第2の面の領域との第1の辺に沿った方向である第1方向(X軸方向)における最短距離と、他方の前記第2の辺と、他方の第2の辺と対向する第2の面402の領域との第1方向における最短距離との合計(L7,L8の合計)が200μm以上500μm以下である。一方の第1の辺と、一方の第1の辺と対向する第2の面の領域との第1方向に直交する第2方向(Y軸方向)における最短距離と、他方の第1の辺と、他方の第1の辺と対向する第2の面の領域との第2方向における最短距離との合計(L3,L4の合計)が200μm以上500μm以下である。
Z軸方向に平面的に見て、レンズ42の第2の領域432は、互いに平行な一対の第3の辺(短辺)と、第1の辺に垂直な一対の第4の辺(長辺)と、を有する長方形状の形状を有する。一方の第4の辺と、一方の第4の辺に対向する窓部40Aを構成する壁面403の領域とのX軸方向における最短距離と、他方の第4の辺と、他方の第4の辺に対向する壁面403の領域とのX軸方向における最短距離との合計(L5,L6の合計)が200μm以上500μm以下である。一方の第3の辺と、一方の第3の辺に対向する壁面403の領域とのY軸方向における最短距離と、他方の第3の辺と、他方の第3の辺に対向する壁面403の領域とのY軸方向における最短距離との合計(L1,L2の合計)が200μm以上500μm以下である。この構成は本開示において必須の構成ではないが、このような隙間を形成することで、X軸方向およびY軸方向において、窓部40Aに対するレンズ42の相対的な位置を調整することが容易となる。レンズ42の成形精度や窓部40Aに対するレンズ42の相対的な位置を調整可能な範囲を考慮して、L1,L2の合計値、L3,L4の合計値、L5,L6の合計値およびL7,L8の合計値の下限は、200μmであることが好ましい。また、上記合計値のそれぞれが500μmを超えると、窓部40Aに対するレンズ42の相対的な位置を調整し難くなる可能性がある。したがって、L1,L2の合計値、L3,L4の合計値、L5,L6の合計値およびL7,L8の合計値の上限は、500μmであることが好ましい。
上記実施の形態において、第2の領域432には、レンズ42の中心軸Pを示す目印461が形成されてもよい。この構成は本開示において必須の構成ではないが、このような構成とすることで、上記目印461を視認しつつ、窓部40Aに対するレンズ42の相対的な位置を調整することができる。したがって、レンズ42の中心軸Pと第2の領域432から出射される光の光軸とのずれを調整することがさらに容易となる。
上記実施の形態において、第5部分445の内縁および外縁の短辺に沿う領域は、第2接着剤472よりもヤング率の高い第1接着剤471によって第1の面401に固定されている。第5部分445の内縁および外縁の長辺に沿う領域は、第2接着剤472によって第1の面401に固定されている。このように第5部分445の周方向においてヤング率の異なる複数の接着剤によって固定することで、レンズ42において歪みが生じ難くすることができる。
(実施の形態2)
次に、本願の光モジュールの実施の形態2について説明する。実施の形態2の光モジュール1は基本的には実施の形態1の光モジュール1と同様の構造を有し、同様の効果を奏する。しかしながら、実施の形態2においては、レンズ42がキャップ40の外壁面に形成される段差部40Bに配置される点において、実施の形態1の場合とは異なっている。以下、実施の形態1の場合とは異なる点について主に説明する。
図15および図16を参照して、キャップ40の外壁面412には、窓部40Aを取り囲み、Z軸方向に凹んだ段差部40Bが形成されている。段差部40Bは、第1の面401と、第2の面402と、を含む。レンズ42の第6部分446は、第1の面401に接合されている。Y軸方向において、レンズ42の第7部分447と、第7部分に対向する第2の面402の領域との間には、隙間L3、L4が形成されている。X軸方向において、第7部分447と、第7部分に対向する第2の面402の領域との間には、隙間L7、L8が形成されている。レンズ42の第1部分441、第2部分442、第3部分443、第4部分444および第5部分445が窓部40Aから露出するように配置されている。したがって、第1凹部434,435は、保護部材2およびレンズ42により取り込まれる内部空間Rの外部に位置するように配置されている。このように、レンズ42の第6部分446が、キャップ40の外壁面412に形成された第1の面401に接合されることで、レンズ42をキャップ40に取り付けることが容易となる。
上記実施の形態2の構造を有する光モジュール1によっても、実施の形態1と同様に、レンズ42の中心軸Pと第2の領域432から出射される光の光軸とを精度良く一致させて、投影される画像の台形歪みを十分に補正することができる。
なお、上記の実施の形態においては、光モジュール1は、赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83を含む構成としたが、これに限らず、いずれか1色または2色、すなわち、赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83のうち1つまたは2つを含む構成であればよい。また、赤外光等を加えて、光モジュール1から出射される光が4つ以上としてもよい。また、上記実施の形態においては、第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99として波長選択性フィルタが採用される場合を例示したが、これらのフィルタは、たとえば偏波合成フィルタであってもよい。また、レーザダイオード81,82,83としてチップ状のレーザダイオードが採用される場合について説明したが、レーザダイオードのチップが、たとえばCANタイプのような金属製の容器内に封入された構造を有するものを採用するようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、樹脂製のレンズ42が採用される場合について説明したが、これに限らず、レンズ42はガラスであってもよい。この場合、低融点ガラスを加熱して溶融させて、レンズ42をキャップ40の第1の面401に固定するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって規定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。