JP2021014411A - 安定なダビガトランエテキシラート製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を含有し、高い溶出性と安定性を両立させた医薬組成物を提供する。【解決手段】 ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を含有する医薬組成物であって、リン酸二水素塩を含み、有機酸を実質的に含まない医薬組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は、虚血性疾患の予防薬であるダビガトランエテキシラートを含有する安定性が改善された医薬組成物に関する。
ダビガトランは直接トロンビン阻害剤であり、そのプロドラッグであるダビガトランエテキシラート(3-([[2-([[4-(アミノ[[(ヘキシルオキシ)カルボニル]イミノ]メチル)フェニル]アミノ]メチル)-1-メチル-1H-ベンゾイミダゾール-5-イル]カルボニル](ピリジン-2-イル)アミノ)プロパン酸エチルエステル)は、虚血性疾患の予防薬として非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中又は全身性塞栓症の発症抑制のために臨床的に使用されている(ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を有効成分として含む「プラザキサ(登録商標)カプセル」、日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社製造及び販売)。海外では非経口的に5〜10日間の低分子へパリン投与を受けた後の患者の深部静脈血栓症(DVT)や肺塞栓症(PE)の治療や予防にも使用されている。
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩としては、国際公開WO2005/28468に記載されている2種の無水結晶多形体(I型及びII型)が知られている。この結晶物質の水に対する溶解度はpH依存性であり、酸性媒体において高い溶解度を示し、中性および塩基性媒体において極めて低い溶解度を示すが、このような物理化学的特性から、低胃酸患者(例えば胃酸のpHが5程度の患者)においては、製剤からのダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の溶出が不十分になり、バイオアベイラビリティが低下してしまうという問題がある。この問題を解決し、低胃酸患者においても高いバイオアベイラビリティを確保すべく、有機酸を配合した医薬組成物が提案されている(特許第3866715号公報、特許第4977462号公報、及び特表2015-511241号公報)。
しかしながら、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩は固体状態では安定であるものの、水分の存在下で加水分解を受け、酸に対して不安定であるという問題も有している。この特性から、有機酸を配合した上記の医薬組成物はいずれも保存安定性に大きな問題を有している。例えば、プラザキサ(登録商標)の75 mg及び110 mgカプセル剤は、14 カプセルのPTPシート2枚を乾燥剤入りのアルミピロー包装にして提供されており、薬剤を患者に手渡す際には、吸湿性があるのでできるだけアルミピロー包装のまま保管すること、及び服用直前にPTPシートから取り出して服用することを指導するように注意喚起されている(プラザキサ(登録商標)カプセル 75mg、110mgの医薬品インタビューフォーム(第11版)、2016年11月、X.管理的事項に関する項目、4.薬剤取扱い上の注意点)。
国際公開WO2005/28468 特許第3866715号公報 特許第4977462号公報 特表2015-511241号公報
プラザキサ(登録商標)カプセル 75mg及び110mgの医薬品インタビューフォーム(第11版)、2016年11月
本発明の課題は、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を含有し、高い溶出性と安定性を両立させた医薬組成物を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を解決すべく、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を含有する医薬組成物において、有機酸を使用することなく、低胃酸患者においても高い溶出性とバイオアベイラビリティを達成できる添加剤を鋭意検討した。
その結果、リン酸二水素塩を添加した医薬組成物では、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸の分解が進行せずに同成分が医薬組成物中で安定に維持され、高い保存安定性を有していること、及びこの医薬組成物ではpH5程度の弱酸性条件下においても優れた溶出性を有しており、低胃酸患者においても高いバイオアベイラビリティを達成できることを見いだした。本発明は上記の知見を基にして完成されたものである。
すなわち、本発明により、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を含有する医薬組成物であって、リン酸二水素塩を含み、有機酸を実質的に含まない医薬組成物が提供される。
本発明の好ましい態様によれば、リン酸二水素塩がリン酸二水素ナトリウム又はリン酸二水素カルシウムある上記の医薬組成物、特に好ましい態様によればリン酸二水素塩がリン酸二水素ナトリウムである上記の医薬組成物が提供される。本発明の医薬組成物の形態は特に限定されず、一般的には、経口投与に適する固形製剤の形態として提供されるが、例えば、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などの形態の医薬組成物として調製することが好ましい。特に好ましいのは錠剤である。
本発明の医薬組成物は、pH5程度の弱酸性条件下においても優れた溶出性を有しており、低胃酸患者においても高いバイオアベイラビリティを達成できる。また、有機酸を実質的に含まないことから、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸が医薬組成物中で安定に維持されており、高い保存安定性を有するという特徴も有している。
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を成分とする医薬は、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中又は全身性塞栓症の発症抑制のためにすでに臨床的に使用されており、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩は当業者に容易に入手可能である。ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の性状は特に限定されないが、国際公開WO2005/28468に記載されている2種の無水結晶多形体(I型及びII型)のいずれかまたは混合物を使用することが好ましい。また、粒子径について特に限定されないが、D50が100μm以下、より好ましくはD50が50μm以下のものを使用することが好ましい。
本発明の医薬組成物はリン酸二水素塩を含むことを特徴としている。リン酸二水素塩としては、例えば、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、又はリン酸二水素カルシウムを挙げることができるが、これらのうち、リン酸二水素ナトリウム又はリン酸二水素カルシウムが好ましい。特に好ましいのはリン酸二水素ナトリウムである。リン酸二水素塩は、無水物又は水和物のいずれであってもよい。
リン酸二水素塩の配合量は特に限定されないが、一般的にはダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の重量に対して5〜100重量%程度、より好ましくは10〜50重量%程度であり、医薬組成物の全重量に対して1〜50重量%程度、より好ましくは5〜40重量%程度である。リン酸二水素塩は医薬組成物中に粉末として添加されていてもよいが、造粒物の調製の際に水溶液として添加することもでき、添加の方法及び時期は特に限定されない。リン酸二水素塩とともにヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合すると、安定性及び/又は溶出性をさらに改善できる場合があり、この態様は本発明の好ましい態様である。
本発明の医薬組成物は、医薬組成物中でのダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の安定性を高めるために、有機酸を含まないように調製される。有機酸としては、例えば、酒石酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、グルタミン酸、又はアスパラギン酸などの有機酸を挙げることができる。本明細書において、「有機酸を実質的に含まない」との用語は、上記の目的から明らかなように、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の分解を防止するために、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と直接接触する状態において有機酸を含有しない意味に解釈されるべきである。例えば、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩と直接接触しない状態であれば、有機酸を使用できる場合がある。また、有機酸が中性の塩となっている場合(例えばフマル酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウムなど)には、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の分解を促進しないので、有機酸の塩の配合は許される場合がある。
例えば、錠剤の調製には、通常の賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、色素などの医薬用添加物を用いることができる。医薬用添加物を単独で使用してもよいが、2種以上の組み合わせてとして使用してもよい。
賦形剤としては、例えば、D-マンニトール、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、乳糖水和物、無水乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース、白糖、タルク、精製ゼラチン、ヒドロキシプロピルスターチ、ポリビニルピロリドン、結晶セルロース、又はケイ酸カルシウムなどが挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、トウモロコシデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、カルメロースカルシウム、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、クロスカルメロースカルシウム、メチルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、又は結晶セルロースなどが挙げられる。
結合剤としては、例えば、部分アルファー化デンプン、酸化デンプン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマー、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ミツロウ、又は結晶セルロースなどが挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、硬化油、サラシミツロウ、カルナウバロウ、ポリエチレングリコール6000、又はフマル酸ステアリルナトリウムなどが挙げられる。
その他、必要に応じて、亜硫酸塩、トコフェロール、又はジブチルヒドロキシトルエンなどの安定化剤、ステアリン酸ポリオキシル40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ラウリル硫酸ナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン、マクロゴール、ラウロマクロゴール、ポリソルベート、ポリエチレングリコール、又はクエン酸トリエチルなどの界面活性剤を配合することもできる。もっとも、医薬用添加物は上記に例示したものに限定されることはなく、当業者であれば目的に応じて適宜選択できる。
本発明の医薬組成物が錠剤の形態の場合には、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩とともに適宜の医薬用添加物の1種又は2種以上を含む混合物を調製し、その混合物を造粒した後に、打錠工程により素錠を製造しすることができる。造粒工程を経ずに、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩とともに適宜の医薬用添加物の1種又は2種以上を含む混合物を直接打錠して素錠を製造することも可能である。素錠を錠剤としてそのまま用いることもできるが、必要に応じてフイルムコーティングなどの適宜のコーティングを付することにより錠剤を製造してもよい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
実施例1
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩(Laurus製)177.56g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:LH−21、信越化学工業株式会社製)76.96gを流動層造粒機に投入し、これにヒプロメロース(商品名:TC−5R、信越化学工業株式会社製)7gを水133gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥を行い、主薬顆粒を得た。また、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:LH−21、信越化学工業株式会社製)70g、リン酸二水素ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)168gを流動層造粒機に投入し、これにヒプロメロース(商品名:TC−5R、信越化学工業株式会社製)7gを水133gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥を行い、酸性物質顆粒を得た。得られた主薬顆粒112.08gに酸性物質顆粒105g、クロスポビドン(商品名:XL−10、ISP社製)4.5g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社製)3.42gを添加し、混合した。前記混合物をロータリー式打錠機で1錠375mgになるように打錠し、実施例1の錠剤を得た。
比較例1
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩(Laurus製)177.56g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:LH−21、信越化学工業株式会社製)76.96gを流動層造粒機に投入し、これにヒプロメロース(商品名:TC−5R、信越化学工業株式会社製)7gを水133gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥を行い、主薬顆粒を得た。また、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:LH−21、信越化学工業株式会社製)70g、酒石酸(和光純薬工業株式会社製)168gを流動層造粒機に投入し、これにヒプロメロース(商品名:TC−5R、信越化学工業株式会社製)7gを水133gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥を行い、酸性物質顆粒を得た。得られた主薬顆粒112.08gに酸性物質顆粒105g、クロスポビドン(商品名:Polyplasdone XL−10、ISP社製)4.5g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社製)3.42gを添加し、混合した。前記混合物をロータリー式打錠機で1錠375mgになるように打錠し、比較例1の錠剤を得た。
比較例2
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩(Laurus製)177.56g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:LH−21、信越化学工業株式会社製)76.96gを流動層造粒機に投入し、これにヒプロメロース(商品名:TC−5R、信越化学工業株式会社製)7gを水133gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥を行い、主薬顆粒を得た。また、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:LH−21、信越化学工業株式会社製)30g、リンゴ酸(扶桑化学工業株式会社製)72gを流動層造粒機に投入し、これにヒプロメロース(商品名:TC−5R、信越化学工業株式会社製)3gを水57gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥を行い、酸性物質顆粒を得た。得られた主薬顆粒5.604gに酸性物質顆粒5.25g、クロスポビドン(商品名:XL−10、ISP社製)225mg、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社製)171mgを添加し、混合した。前記混合物をオートグラフで1錠375mgになるように打錠し、比較例2の錠剤を得た。
比較例3
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩(Laurus製)177.56g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:LH−21、信越化学工業株式会社製)76.96gを流動層造粒機に投入し、これにヒプロメロース(商品名:TC−5R、信越化学工業株式会社製)7gを水133gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥を行い、主薬顆粒を得た。また、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:LH−21、信越化学工業株式会社製)30g、アスコルビン酸72gを流動層造粒機に投入し、これにヒプロメロース(商品名:TC−5R、信越化学工業株式会社製)3gを水57gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥を行い、酸性物質顆粒を得た。得られた主薬顆粒5.604gに酸性物質顆粒5.25g、クロスポビドン(商品名:XL−10、ISP社製)225mg、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社製)171mgを添加し、混合した。前記混合物をオートグラフで1錠375mgになるように打錠し、比較例3の錠剤を得た。
比較例4
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩(Laurus製)177.56g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:LH−21、信越化学工業株式会社製)76.96gを流動層造粒機に投入し、これにヒプロメロース(商品名:TC−5R、信越化学工業株式会社製)7gを水133gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥を行い、主薬顆粒を得た。また、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:LH−21、信越化学工業株式会社製)30g、フマル酸一ナトリウム(川崎化成工業株式会社製)72gを流動層造粒機に投入し、これにヒプロメロース(商品名:TC−5R、信越化学工業株式会社製)3gを水57gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥を行い、酸性物質顆粒を得た。得られた主薬顆粒5.604gに酸性物質顆粒5.25g、クロスポビドン(商品名:XL−10、ISP社製)225mg、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社製)171mgを添加し、混合した。前記混合物をオートグラフで1錠375mgになるように打錠し、比較例4の錠剤を得た。
実施例2
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩(Laurus製)177.56g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:LH−21、信越化学工業株式会社製)76.96gを流動層造粒機に投入し、これにヒプロメロース(商品名:TC−5R、信越化学工業株式会社製)7gを水133gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥を行い、主薬顆粒を得た。また、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:LH−21、信越化学工業株式会社製)30g、リン酸二水素カルシウム水和物(富士フイルム和光純薬株式会社製)72gを流動層造粒機に投入し、これにヒプロメロース(商品名:TC−5R、信越化学工業株式会社製)3gを水57gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥を行い、酸性物質顆粒を得た。得られた主薬顆粒5.604gに酸性物質顆粒5.25g、クロスポビドン(商品名:XL−10、ISP社製)225mg、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社製)171mgを添加し、混合した。前記混合物をオートグラフで1錠375mgになるように打錠し、実施例2の錠剤を得た。
比較例5
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩(Laurus製)177.56g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:LH−21、信越化学工業株式会社製)76.96gを流動層造粒機に投入し、これにヒプロメロース(商品名:TC−5R、信越化学工業株式会社製)7gを水133gに溶解した液を噴霧し造粒、乾燥を行い、主薬顆粒を得た。得られた主薬顆粒5.604gにクロスポビドン(商品名:XL−10、ISP社製)225mg、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業株式会社製)171mgを添加し、混合した。前記混合物をオートグラフで1錠200mgになるように打錠し、比較例5の錠剤を得た。
得られた実施例1、2、比較例1〜例5の錠剤について「溶出性」、実施例1、比較例1〜例5の錠剤について「保存安定性」を評価した。
<溶出性>
実施例1、2及び比較例1、2、3、4、5の錠剤について、pH5.0における360分後の溶出率を高速液体クロマトグラフィーにより測定した。結果を表1に示す。
Figure 2021014411
<保存安定性>
実施例1、比較例1、2、3、4及び5の錠剤について、アルミ包装の密栓条件下又は開栓条件下で冷所、50℃/相対湿度90%及び60℃で2週間保存した。その後、前記保管後の各試料における総類縁物質量を高速液体クロマトグラフィーにより測定した。結果を表2に示す。なお、表中の総類縁物質量の数値について、すべてのピーク面積の合計に対するダビガトラン以外の類縁物質のピーク面積の割合を百分率(%)で表した。
Figure 2021014411

Claims (4)

  1. ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩を含有する医薬組成物であって、リン酸二水素塩を含み、有機酸を実質的に含まない医薬組成物。
  2. リン酸二水素塩がリン酸二水素ナトリウム又はリン酸二水素カルシウムである請求項1に記載の医薬組成物。
  3. リン酸二水素塩がリン酸二水素ナトリウムである請求項1に記載の医薬組成物
  4. 錠剤の形態である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
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