JP2021013906A - フィルタープレス装置の濾板構造及びフィルタープレス装置 - Google Patents

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Takamasa Furuhashi
孝將 古橋
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Abstract

【課題】シール性をより一層高めることができ、濾室からの液体の漏れをより確実に抑えることができる構成を提供する。【解決手段】フィルタープレス装置1は濾板構造3を有し、この濾板構造3は、各々の濾板10において、一方面側の周縁側凸部14には第1シール部24が形成され、他方面側の周縁側凸部14には第2シール部34が形成される。一の濾板10と他の濾板10とが重ねられたとき、一の濾板10の第1シール部24における第1シール凸部25が他の濾板10の第2シール部34における第2シール凹部36内に入り込んで当該第2シール凹部36の内壁を押圧し、他の濾板10の第2シール部34における第2シール凸部35が一の濾板10の第1シール部24における第1シール凹部26内に入り込んで当該第1シール凹部26の内壁を押圧し、一の濾板10の第1シール部24と他の濾板10の第2シール部34とが互いに押圧し合う構成をなす。【選択図】図20

Description

本発明は、フィルタープレス装置の濾板構造及びフィルタープレス装置に関するものである。
従来から提供されているフィルタープレス装置では、複数枚の濾板を重ねて配置し、濾板間に構成された空間内に泥水を流し込み、濾板間で泥水を圧搾して固体分を液体分とを分離するといった構成が採用されている。この種のフィルタープレス装置で用いられる濾板の例としては、特許文献1のような技術が提案されている。特許文献1で開示される濾板は、基板の中央部の前後両面に額縁状凸部が設けられ、複数の濾板が重なる状態では、隣り合う濾板の中央側の凹部同士が対向することで濾室を構成し、隣り合う濾板の額縁状凸部同士が押圧し合うことで濾室の周縁部を密封する構成をなす。
特開平8−281016号公報
特許文献1で開示される濾板は、隣り合う濾板の一方の濾板に圧搾用弾性体を被せ、圧搾用弾性体が被せられている濾板の額縁状凸部に環状凹陥部を設け、環状凹陥部の内部に軟質弾性体からなるシール材を収めている。そして、濾板の締付け時には、基板と圧搾用弾性体の周縁部との間が軟質弾性体からなるシール材を介して密封されるようになっている。しかし、特許文献1で開示される濾板は、隣り合う濾板の額縁状凸部同士が押圧し合うときに平面部同士が密着する構成であるため、シール性が十分とはいえず、濾室内に流れ込んだ固液混合体によって強い内圧が加わった時に周縁部から液体が漏れ出る虞がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、シール性をより一層高めることができ、濾室からの液体の漏れをより確実に抑えることができる構成を提供することを目的とするものである。
本発明の一つであるフィルタープレス装置の濾板構造は、
板厚方向に凹となる中央側凹部と、前記中央側凹部内の空間を囲んで枠状に形成されるとともに前記板厚方向に凸となる形状をなし且つ前記中央側凹部内の空間の周りに環状に配置される周縁側凸部とが、前記板厚方向の一方面側及び他方面側にそれぞれ形成された濾板を複数備えた濾板構造であって、
各々の前記濾板において、
前記一方面側の前記中央側凹部と前記他方面側の前記中央側凹部との間を前記板厚方向に貫通する貫通孔が形成され、
前記一方面側の前記周縁側凸部には、前記板厚方向に突出した第1シール凸部と、前記板厚方向に窪んだ第1シール凹部と、を備えるとともに前記中央側凹部の周りに環状に配置された第1シール部が形成され、
前記他方面側の前記周縁側凸部には、前記板厚方向に突出した第2シール凸部と、前記板厚方向に窪んだ第2シール凹部と、を備えるとともに前記中央側凹部の周りに環状に配置された第2シール部が形成されており、
複数の前記濾板のうちの一の濾板と他の濾板とが重ねられたとき、前記一の濾板の前記第1シール部における前記第1シール凸部が前記他の濾板の前記第2シール部における前記第2シール凹部内に入り込んで当該第2シール凹部の内壁を押圧するとともに、前記他の濾板の前記第2シール部における前記第2シール凸部が前記一の濾板の前記第1シール部における前記第1シール凹部内に入り込んで当該第1シール凹部の内壁を押圧し、前記一の濾板の前記第1シール部と前記他の濾板の前記第2シール部とが互いに押圧し合う構成をなす。
このように、一の濾板と他の濾板とが重ねられたとき、一の濾板の第1シール部における第1シール凸部が他の濾板の第2シール部における第2シール凹部内に入り込んで当該第2シール部の内壁を押圧するとともに、他の濾板の第2シール部における第2シール凸部が一の濾板の第1シール部における第1シール凹部内に入り込んで当該第1シール凹部の内壁を押圧し、一の濾板の第1シール部と他の濾板の第2シール部とが互いに押圧し合う構成をなしているため、両濾板を密着させて濾室(一の濾板の中央側凹部及び他の濾板の中央側凹部によって構成される固液混合体の流入領域)を構成したときに、より強固な密着性を確保し得る領域を、濾室を構成する部分を取り囲むように環状に配置することができる。
より具体的には、複数の濾板が各々の厚さ方向に重ねられたとき、各々の濾板間(隣り合う各濾板の組)において、一方の濾板の第1シール部と他方の濾板の第2シール部とが各々の厚さ方向に形成された凹凸同士を噛み合わせて押圧し合うように構成されている。このため、平坦面同士を単に重ね合わせる場合と比較して接触面積を増大させることができる。その結果、シール性をより一層高めることができ、濾室からの液体の漏れをより確実に抑えることができる。
上記濾板構造において、一方面側の周縁側凸部には中央側凹部の周りに環状に配置される第1押圧面が形成されているとともに、他方面側の周縁側凸部には中央側凹部の周りに環状に配置される第2押圧面が形成されており、複数の濾板のうちの一の濾板と他の濾板とが重ねられたとき、一の濾板の第1押圧面と他の濾板の第2押圧面とが互いに押圧し合うように構成されており、第1シール凸部は第1押圧面から突出して形成され、第1シール凹部は第1押圧面から窪んで形成され、第2シール凸部は第2押圧面から突出して形成され、第2シール凹部は第2押圧面から窪んで形成されていてもよい。
このように構成されていれば、第1シール部及び第2シール部が互いの凹凸同士を噛み合わせて押圧し合う構成に加えて、それらの周縁に形成されている第1押圧面と第2押圧面とが互いに押圧し合うので、更なるシール性の向上を図ることができる。
上記濾板構造において、第1シール部及び前記第2シール部の少なくとも一方は弾性材料によって構成されていてもよい。
このように構成されていれば、第1シール部と第2シール部とが噛み合わされた際に、押圧によって弾性材料で構成された側が相手側の形状に合わせて変形し、第1シール部と第2シール部との間での密着性をより高めることができる。
本発明の一つであるフィルタープレス装置の濾板構造によれば、シール性をより一層高めることができ、濾室からの液体の漏れをより確実に抑えることができる。
また、本発明の一つであるフィルタープレス装置によっても、同様の効果を得ることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るフィルタープレス装置の濾板構造を概略的に例示する断面図である。 図2は、図1の濾板構造において一の濾板と他の濾板が密着した状態で固液混合体が流入した状態を例示する説明図である。 図3は、図1の濾板構造の1つの濾板の正面図である。 図4は、図3の濾板から濾布を省略した状態を例示する正面図である。 図5は、図3の濾板の背面図である。 図6は、図5の濾板から濾布を省略した状態を例示する背面図である。 図7は、図1の濾板構造の一部を拡大して示す拡大図である。 図8は、図2の状態の濾板構造の一部を拡大して概念的に示す拡大図である。 図9は、図1の濾板構造を有するフィルタープレス装置を概念的に示す側面図である。 図10は、図2の構成を具体化した一例を示す説明図である。 図11は、図3の構成を具体化した一例を示す説明図である。 図12は、図4の構成を具体化した一例を示す説明図である。 図13は、図5の構成を具体化した一例を示す説明図である。 図14は、図6の構成を具体化した一例を示す説明図である。 図15は、図9のフィルタープレス装置の一部を具体化した一例を示す説明図である。 図16は、図15のフィルタープレス装置の一部を上側から見た構成を概念的に例示する説明図である。 図17は、図15のフィルタープレス装置の一部を前側から見た構成を概念的に例示する説明図である。 図18(A)は、規制部が無い場合にケーキが傾きながら落下する例を説明する説明図であり、(B)は、規制部がある場合にケーキが傾きながら落下する例を説明する説明図である。 図19(A)は、第1保持状態のときの隣り合う濾板の組の一つを上側から見た様子を例示する説明図であり、(B)は、その濾板の組を離間させてケーキを落下させる様子を例示する説明図である。 図20は、図7のXX−XX線断面の一部を拡大して示す拡大図である。 図21は、図8のXXI−XXI線断面の一部を拡大して示す拡大図である。 図22は、第2実施形態に係る濾板構造を説明するための図である。 図23は、第3実施形態に係る濾板構造を説明するための図である。 図24は、第4実施形態に係る濾板構造を説明するための図である。
<第1実施形態>
以下、本発明に係るフィルタープレス装置の濾板構造及びフィルタープレス装置の各一例を具現化した第1実施形態について、図面に基づいて説明する。これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。以下に記載されている装置の構造などは、特に特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
(フィルタープレス装置)
まず、フィルタープレス装置1の概要を説明する。
図1で示す濾板構造3は、例えば、図9のようなフィルタープレス装置1に用いられる。図9で示すフィルタープレス装置1は、固液混合体(例えば、汚泥、掘削土、セメントなどが水中にまざったスラリーなど)を脱水し、固液混合体を脱水した残余物を固めた物体(ケーキ)を排出し得る装置である。
フィルタープレス装置1は、図1等で示す濾板構造3を用いており、この濾板構造3は、濾板10を直列に配置した構成をなしており、濾板10は、中心部に貫通孔16が形成された板状の基板部11を覆うように濾布18を張った構成をなしている。図9で示すフィルタープレス装置1は、濾板構造3を構成する複数の濾板10を互いに接近及び離間し得る接近離間装置(図9では、詳細な図示は省略)を有しており、固液混合体の供給時には、隣り合う濾板10を互いに密着させた積層状態(図2、図8参照)で、固液混合体(例えば、泥水等のスラリー)をポンプによって各濾板10の貫通孔16に流し込むように加圧圧入する。圧入された固液混合体は、内圧が高い状態で図2、図8等で示す濾室(濾過室)40内に溜まり、水分が濾布18の微少の隙間から排出される。そして、隣り合う濾板10の間(具体的には、隣り合う濾板10における濾布18の間)には、ポンプから供給された固液混合体から大量の水分を除去した残余物を固めた固形物(脱水ケーキ)が形成される。なお、図1、図2等では、濾布18の目を通って濾板10の内部に流入する水の流路の詳細(排水路28の詳細)は省略しているが、実際には、濾布18の目を通って濾板10の内部に流入した水は、濾板10内の排水路28を通って濾板10の外部(下部)に排出されるようになっている。
(濾板構造)
次に、濾板構造3を詳述する。
図1のように、濾板構造3は、複数の濾板10によって構成される構造である。各々の濾板10は、自身の板厚方向の一方面側及び他方面側に中央側凹部12及び周縁側凸部14がそれぞれ形成されている。
中央側凹部12は、貫通孔16の周辺において板厚方向に凹となる部分である。図1等では、各濾板10に形成された2つの中央側凹部12のうち、一方面側(第1シール部24が形成された面側)の凹部を一方の中央側凹部12A(又は、単に中央側凹部12A)とし、他方面側(第2シール部34が形成された面側)の凹部を他方の中央側凹部12B(又は、単に中央側凹部12B)とする。図4のように一方の中央側凹部12Aは、正面側から見て外径が矩形状の凹部となっており、図6のように他方の中央側凹部12Bは、背面側から見て外径が矩形状の凹部となっている。
周縁側凸部14は、中央側凹部12内の空間を囲んで枠状に形成されるとともに板厚方向に凸となる形状をなし且つ少なくとも一部が中央側凹部12内の空間の周りに環状に配置される部分である。図4のように一方面側(第1シール部24が形成された面側)の周縁側凸部14Aは、正面側から見て矩形状の枠部となっており、濾板10の周縁部に沿うように四角形状(具体的には正方形状)に配置される。図6のように他方面側(第2シール部34が形成された面側)の周縁側凸部14Bは、正面から見て矩形状の枠部となっており、濾板10の周縁部に沿うように四角形状(具体的には正方形状)に配置される。
図4、図7のように、一方面側(第1シール部24が形成された面側)の周縁側凸部14Aには、中央側凹部12Aの周りに環状に配置される第1押圧面22が形成されている。図6、図7のように、他方面側(第2シール部34が形成された面側)の周縁側凸部14Bには、中央側凹部12Bの周りに環状に配置される第2押圧面32が形成されている。第1押圧面22及び第2押圧面32は、複数の濾板10のうちの一の濾板10と他の濾板10とが重ねられたとき、一の濾板10の第1押圧面22と他の濾板10の第2押圧面32とが互いに押圧し合うように構成されている。
図4、図7のように、一方面側(第1シール部24が形成された面側)の周縁側凸部14Aには第1シール部24が形成されている。第1シール部24は、第1シール凸部25及び第1シール凹部26を有して構成されている。第1シール凸部25は板厚方向に突出して形成されている。第1シール凹部26は板厚方向に窪んで形成されている。第1シール部24は、第1シール凸部25と第1シール凹部26とが中央側凹部12Aの周りに環状(具体的には、四角枠状)に配置されて形成されている。本実施形態では、第1シール凸部25と第1シール凹部26とは周方向に隣接して配置されている。すなわち、本実施形態に係る第1シール部24は、第1シール凸部25と、この第1シール凸部25に隣接し且つ第1シール凸部25の頂点よりも板厚方向に窪んだ第1シール凹部26とが中央側凹部12Aの周りに環状に配置されて形成されている。
図7、図20のように、本実施形態において、第1シール部24は、第1シール凸部25が第1押圧面22から突出して形成され、第1シール凹部26が第1押圧面22から窪んで形成されている。第1シール部24は、第1シール凸部25と第1シール凹部26とが平面視正弦波状に連続する凹凸形状をなしている。
図7、図20のように、本実施形態において、第1シール部24は、環状(具体的には、四角枠状)に形成された第1シール部材27を、中央側凹部12Aを囲むように第1押圧面22に形成した溝22Aに嵌め込んで周縁側凸部14Aに固定して構成されている。第1シール部材27は、溝22Aの深さよりも大きい厚み寸法を有する複数の第1シール凸部25と、溝22Aの深さよりも小さい厚み寸法を有する複数の第1シール凹部26とを交互に隣り合わせた形態で一面側に配置して形成されている。第1シール部材27は、溝22Aに嵌め込まれた際には、第1シール凸部25が第1押圧面22から突出し、第1シール凹部26が第1押圧面22から窪んだ形態となる。第1シール部材27は、ゴム、ゴム以外のエラストマーなどの弾性材料によって構成されている。
図6、図7のように、他方面側(第2シール部34が形成された面側)の周縁側凸部14Bには第2シール部34が形成されている。第2シール部34は、第2シール凸部35及び第2シール凹部36を有して構成されている。第2シール凸部35は板厚方向に突出して形成されている。第2シール凹部36は板厚方向に窪んで形成されている。第2シール部34は、第2シール凸部35と第2シール凹部36とが中央側凹部12Bの周りに環状(具体的には、四角枠状)に配置されて形成されている。本実施形態では、第2シール凸部35と第2シール凹部36とは周方向に隣接して配置されている。すなわち、本実施形態に係る第2シール部34は、第2シール凸部35と、この第2シール凸部35に隣接し且つ第2シール凸部35の頂点よりも板厚方向に窪んだ第2シール凹部36とが中央側凹部12Bの周りに環状に配置されて形成されている。
図7、図20のように、本実施形態において、第2シール部34は、第2シール凸部35が第2押圧面32から突出して形成され、第2シール凹部36が第2押圧面32から窪んで形成されている。第2シール部34は、第2シール凸部35と第2シール凹部36とが平面視正弦波状に連続する凹凸形状をなしている。
図7、図20のように、本実施形態において、第2シール部34は、環状(具体的には、四角枠状)に形成された第2シール部材37を、中央側凹部12Bを囲むように第2押圧面32に形成した溝32Aに嵌め込んで周縁側凸部14Bに固定して構成されている。第2シール部材37は、溝32Aの深さよりも大きい厚み寸法を有する複数の第2シール凸部35と、溝32Aの深さよりも小さい厚み寸法を有する複数の第2シール凹部36とを交互に隣り合わせた形態で一面側に配置して形成されている。第2シール部材37は、溝32Aに嵌め込まれた際には、第2シール凸部35が第2押圧面32から突出し、第2シール凹部36が第2押圧面32から窪んだ形態となる。第2シール部材37は、ゴム、ゴム以外のエラストマーなどの弾性材料によって構成されている。
図1のように、各々の濾板10において、一方面側(第1シール部24が形成された面側)の中央側凹部12Aと他方面側(第2シール部34が形成された面側)の中央側凹部12Bとの間を板厚方向に貫通するように貫通孔16が形成されている。貫通孔16は、濾板10の内部を通すように固液混合体を濾板10の厚さ方向に流動させる流路として機能する。
図1、図3のように、板厚方向一方面側において貫通孔16の外側の領域を覆うように濾布18が配置されており、図1、図5のように、板厚方向他方面側において貫通孔16の外側の領域を覆うように濾布18が配置されている。なお、図2、図8では、第1押圧面22と第2押圧面32との間及び第1シール部24と第2シール部34との間に介在する2つの濾布18を省略して示している。図1〜図8では、濾布18のうち一方面側(第1シール部24が形成された面側)を覆うものを濾布18Aとし、他方面側(第2シール部34が形成された面側)のものを濾布18Bとしている。
図3のように、一方面側(第1シール部24が形成された面側)の濾布18Aは、後述する環状板部15Aに固定され、環状板部15Aの外側の領域において基板部11の周縁部に至るまで全体的に配置されている。図5のように、他方面側(第2シール部34が形成された面側)の濾布18Bは、後述する環状板部15Bに固定され、環状板部15Bの外側の領域において基板部11の周縁部に至るまで全体的に配置されている。図1、図2、図7、図8等では、濾布18を二点鎖線にて概念的に示しており、図3、図5では、濾布18を模様の領域として概念的に示している。図2、図8の例では、周縁側凸部14A,14Bに挟まれた部分にも濾布18A,18Bが存在するが、この部分の濾布18A,18Bの図示(二点鎖線の図示)は省略している。図1等の例では、各々の濾板10において、濾布18Aの周縁部と濾布18Bの周縁部とが連結されているが、各々の周縁部が連結されていなくてもよい。濾布18Aは、少なくとも、貫通孔16を外れた領域において中央側凹部12Aの内面を覆うように配置されていればよく、濾布18Aの被覆領域は図1、図3等の構成に限定されない。
図1等で示す濾板構造3は、図1、図7のように隣り合う濾板10が離間している状態と、図2、図8のように隣り合う濾板10が密着する状態とに切り替え得る。なお、複数の濾板10は、図1等において図示していないレールによって図1のように厚さ方向が揃えられ(即ち、各々の濾板10の厚さ方向が同方向となるように揃えられ)且つ各々の濾板10における外周縁の位置(厚さ方向と直交する平面方向における外周縁の位置)が揃えられており、このように揃えられた状態でレールに沿って動くことにより、複数の濾板10において隣り合う濾板が互いに接近及び離間し得るようになっている。
複数の濾板10は、図2、図8のように、一の濾板10と他の濾板10とが密着するように重ねられたとき、一の濾板10の第1シール部24における第1シール凸部25が他の濾板10の第2シール部34における第2シール凹部36内に入り込んで当該第2シール凹部36の内壁を押圧するとともに、他の濾板10の第2シール部34における第2シール凸部35が一の濾板10の第1シール部24における第1シール凹部26内に入り込んで当該第1シール凹部26の内壁を押圧し、一の濾板10の第1シール部24と他の濾板10の第2シール部34とが互いに押圧し合う構成をなす。図8の例では、一の濾板10の第1押圧面22と他の濾板10の第2押圧面32との間に2つの濾板10をそれぞれ覆う2つの濾布18A,18Bが介在し、この状態で、一の濾板10の第1押圧面22と他の濾板10の第2押圧面32とが押圧し合う。つまり、一の濾板10の第1押圧面22と他の濾板10の第2押圧面32とが、一の濾板10の濾布18A及び他の濾板10の濾布18Bを介して互いに押圧し合う。そして、第1シール部24と第2シール部34との間にも2つの濾板10をそれぞれ覆う2つの濾布18A,18Bが介在し、この状態(即ち、第1シール部24と第2シール部34との間に濾布18A,18Bが介在した状態)で、第1シール部24と第2シール部34とが押圧し合う。即ち、一の濾板10の第1シール部24における第1シール凸部25が、一の濾板10の濾布18A及び他の濾板10の濾布18Bを介して他の濾板10の第2シール部34における第2シール凹部36の内壁を押圧し、他の濾板10の第2シール部34における第2シール凸部35が、他の濾板10の濾布18B及び一の濾板10の濾布18Aを介して一の濾板10の第1シール部24における第1シール凹部26の内壁を押圧する。
図8のように隣り合う濾板10を密着させた積層状態で、図15で示す第1注入装置60(例えば、ポンプを含んだスラリー供給装置)により貫通孔16を介して固液混合体を流し込めば、圧入された固液混合体は、内圧が高い状態で図2、図8等で示す濾室(濾過室)40内に溜まり(図15も参照)、水分が濾布18の微少の隙間から基板部11側(即ち、濾布18の裏側)に排出される。そして、隣り合う濾板10の間(具体的には、隣り合う濾板10における濾布の間)には、脱水ケーキが形成される。なお、脱水ケーキは、図2のように濾室40内に注入された固液混合体7からある程度の水分が除去された物体である。
本構成では、各々の濾板10において基板部11が設けられ、基板部11は、板状に構成されるとともに、2つの中央側凹部12のうちの一方の中央側凹部12Aと2つの周縁側凸部14のうちの一方の周縁側凸部14Aとが一方の板面側(上述の一方面側)に形成され、2つの中央側凹部12のうちの他方の中央側凹部12Bと2つの周縁側凸部14のうちの他方の周縁側凸部14Bとが他方の板面側(上述の他方面側)に形成されている。そして、一方の中央側凹部12Aの内壁部を覆うように濾布18Aが設けられ、他方の中央側凹部12Bの内壁部を覆うように濾布18Bが設けられている。一方の中央側凹部12A及び他方の中央側凹部12Bにおいて濾布18の裏側には、濾板10の外部に通じる排水路28(一方の排水路28A及び他方の排水路28B)が設けられている。
濾板10の一方の中央側凹部12A及び他方の中央側凹部12Bの各々において、各々の深さ方向最深部側の内壁部(内面部)には、液体を自身の板厚方向に通過させる通水部を備えた排水板13(一方の排水板13A及び他方の排水板13B)がそれぞれ設けられている。排水板13A,13Bのいずれの通水部も、多数の孔部によって構成されていてもよく、溝や切欠きによって構成されていてもよい。排水板13A,13Bは、表面側で濾布18を支持している状態で表面側から裏面側に水が通過し得る構成であればよく、板状体に複数の貫通孔を多数形成したような構成であってもよく、網状の構成などであってもよい。
基板部11において各々の排水板13よりも板厚方向(濾板10の板厚方向)の内側には、各々の排水板13によって板厚方向の両側が覆われる板状体11Aが設けられている。そして、図1、図4のように、一方の周縁側凸部14Aは、この板状体11Aの一方面側において板状体11Aの周縁部に沿って固定される矩形状の枠体となっている。また、他方の周縁側凸部14Bは、この板状体11Aの他方面側において板状体11Aの周縁部に沿って固定される矩形状の枠体となっている。一方の排水板13Aは、その周縁部が板状体11Aと周縁側凸部14Aを構成する枠体の内縁部との間に挟み込まれた形で固定される。一方の排水板13Bは、その周縁部が板状体11Aと周縁側凸部14Bを構成する枠体の内縁部との間に挟み込まれた形で固定される。
各々の排水板13(一方の排水板13A及び他方の排水板13B)と板状体11Aとの間には、濾板10の外側に通じる排水路28A,28Bがそれぞれ構成されている。排水路28A,28Bはいずれも水を通す通水路として構成されている。
一方の中央側凹部12Aにおいて濾布18Aの裏側に形成された排水路28Aは、例えば、図10〜図12のようになっている。図10〜図12の例では、基板部11の一方面側の下端側(設置時における鉛直方向下端側)において、複数の排水路28Aが溝状に形成されており、各々の排水路28Aにおいて水が流れ得る構成となっている。複数の排水路28Aは、一方の端部(上端部)側が排水板13Aの裏側に位置し、排水板13Aの裏面の一部が各々の排水路28Aの内部空間に面している。そして、各々の排水路28Aの他方の端部(下端部)側は濾板10の下端部まで達しており、各々の排水路28Aの内部空間が濾板10の外側の空間に連通している。なお、排水板13Aの裏面と板状体11Aの表面との間には空間が存在し、この空間が各々の排水路28Aに連通するようになっていることが望ましく、このように構成されていれば、排水板13Aの裏面側に流れ込んだ水分が各々の排水路28Aを介して濾板10の外側に流れやすくなる。
一方の中央側凹部12Bにおいて濾布18Bの裏側に形成された排水路28Bは、例えば、図10、図13、図14のようになっている。図10、図13、図14の例では、基板部11の一方面側の下端側(設置時における鉛直方向下端側)において、複数の排水路28Bが溝状に形成されており、各々の排水路28Bにおいて水が流れ得る構成となっている。複数の排水路28Bは、一方の端部(上端部)側が排水板13Bの裏側に位置し、排水板13Bの裏面の一部が各々の排水路28Bの内部空間に面している。そして、各々の排水路28Bの他方の端部(下端部)側は濾板10の下端部まで達しており、各々の排水路28Bの内部空間が濾板10の外側の空間に連通している。なお、排水板13Bの裏面と板状体11Aの表面との間には空間が存在し、この空間が各々の排水路28Bに連通するようになっていることが望ましく、このように構成されていれば、排水板13Bの裏面側に流れ込んだ水分が各々の排水路28Bを介して濾板10の外側に流れやすくなる。
なお、図10〜図15の例では、濾板10の下端部側に複数の排水路28を設けた構成を例示したが、濾布18を通って排水板13側に流れ込んだ水を濾板10の外部に排出し得る流路であればよい。
図1、図2、図3、図5のように、濾板10は、基板部11の一方の中央側凹部12A内及び他方の中央側凹部12B内にそれぞれ固定される一対の環状板部15A,15Bを有する。そして、環状板部15A,15Bには、濾板10の板厚方向に突出する貫通孔側突起部17A,17Bが形成されている。一方面側の環状板部15Aからは、一方面側の貫通孔側突起部17Aが複数突出しており、複数の貫通孔側突起部17Aは、図11のように、貫通孔16の周囲において貫通孔16を囲むように配置されている。同様に、他方面側の環状板部15Bからは、他方面側の貫通孔側突起部17Bが複数突出しており、複数の貫通孔側突起部17Bは、図13のように、貫通孔16の周囲において貫通孔16を囲むように配置されている。貫通孔16は、一対の環状板部15A,15Bのうちの一方の環状板部15A側から他方の環状板部15B側に連通する構成で形成されており、具体的には、一対の環状板部15A,15Bを連結する筒状部の内部が貫通孔16となっている。この構成では、図2のように、一の濾板10の一方面側と他の濾板10の他方面側とが押圧し合うように重ねられたとき、一の濾板10の一方面側の貫通孔側突起部17Aと他の濾板10の他方面側の貫通孔側突起部17Bとが互いに対向する構成となっている。図2のように一の濾板10の一方面側の貫通孔側突起部17Aと他の濾板10の他方面側の貫通孔側突起部17Bとが対向したとき、これら貫通孔側突起部17A,17Bの間隔(先端部の間隔)は、環状板部15A,15Bの板面間隔よりも小さくなっており、0であってもよい(即ち、対向する貫通孔側突起部17A,17Bが接触していてもよい)。なお、図2等の例では、対向する貫通孔側突起部17A,17Bの間には濾布18が介在しない。
一方の中央側凹部12A内及び他方の中央側凹部12B内には、各々の排水板13よりも板厚方向に突出する排水板側突起部19(一方の排水板側突起部19A及び他方の排水板側突起部19B)がそれぞれ形成されている。一方の排水板側突起部19Aは、排水板13A又は板状体11Aの少なくともいずれかに固定され、排水板13Aの表面よりも板厚方向(濾板10の板厚方向)に突出した構成をなす。排水板側突起部19Aは、自身の突出方向の先端側に近づくにつれて細くなる先細り形状をなしている。図4の例では、このような構成をなす複数の排水板側突起部19Aが貫通孔16を囲むように配置されている。他方の排水板側突起部19Bは、排水板13B又は板状体11Aの少なくともいずれかに固定され、排水板13Bの表面よりも板厚方向(濾板10の板厚方向)に突出した構成をなす。排水板側突起部19Bは、自身の突出方向の先端側に近づくにつれて細くなる先細り形状をなしている。図6の例では、このような構成をなす複数の排水板側突起部19Bが貫通孔16を囲むように配置されている。そして、図2のように一の濾板10の一方面側と他の濾板10の他方面側とが押圧し合うように重ねられたとき、一の濾板10の一方面側の各々の排水板側突起部19Aと他の濾板10の他方面側の各々の排水板側突起部19Bとが互いに対向する構成となっている。図2のように一の濾板10の一方面側の排水板側突起部19Aと他の濾板10の他方面側の排水板側突起部19Bとが対向したとき、これら排水板側突起部19A,19Bの間隔(先端部の間隔)は、互いに対向する排水板13A、13Bの間隔よりも小さくなっている。なお、図2等の例では、対向する排水板側突起部19A,19Bの間に濾布18A,18Bが介在しており、対向する排水板側突起部19A,19Bによって濾布18A,18Bが挟み込まれている。
図9で示すフィルタープレス装置1は、このような濾板構造3を有しており、具体的には、図15、図16のように、濾板構造3を構成する複数の濾板10を所定の姿勢(即ち、各々の濾板10の厚さ方向が同方向となる姿勢且つ各々の濾板10の外周縁の位置が揃えられた姿勢)で揃えた状態で、ガイドレール90(ガイドレール90A,90B)に沿って複数の濾板10を移動させ得るようになっており、このような移動動作によって、複数の濾板10において隣り合う濾板が互いに接近及び離間し得るようになっている。
図1〜図14では図示は省略しているが、図16、図17のように、各々の濾板10には、各々の濾板10における基板部11の左右両側部から側方に張り出す一対の張出部41,42が設けられている。そして、これら一対の張出部41,42が一対の被支持部として機能し、それぞれがガイドレール90A,90B上に載置されつつ支持される。一対の張出部41,42がガイドレール90A,90B上に載置されながら移動することで、各々の濾板10は所定姿勢を保ちながら所定方向(各々の濾板10の板厚方向)に移動するようになっている。
フィルタープレス装置1は、上述した濾板構造3に加え、保持装置50、第1注入装置60(以下、スラリー供給装置とも称する)、第2注入装置70(以下、エア供給装置とも称する)、固液混合体7を供給する供給路62、エアを供給する供給路72、供給路62の開放と遮断を切り替える第1切替部81、供給路72の開放と遮断を切り替える第2切替部82、などを備える。なお、図示はしていないが、保持装置50、第1注入装置60、第2注入装置70、第1切替部81、第2切替部82の動作(動作タイミングや制御量など)を制御する制御装置(例えばコンピュータなどの情報処理装置)も設けられている。
保持装置50は、一対のガイドレール90(ガイドレール90A,90B)と、駆動装置54と、固定壁51,52とを備えてなり、これらが一体的に組み付けられた構成をなす。駆動装置54は、濾板群5の端部(固定壁52側の端部)の濾板10に作用する作用部54Cと、作用部54Cに連結される駆動軸54Bと、駆動軸54Bを所定方向(濾板群5の各濾板10の板厚保方向)に移動させる駆動部54Aとを備える。駆動部54Aが駆動軸54Bを介して作用部54Cを固定壁51側に移動させることで、複数の濾板10が所定姿勢を保ちながら固定壁51側に押し付けられ、図15、図16のように、濾板群5において隣り合う濾板間が互いに接触した状態となる。一方、駆動部54Aが駆動軸54Bを介して作用部54Cを固定壁52側に移動させることで、濾板群5において隣り合う濾板間が互いに離間した状態となる。例えば、複数の濾板10において隣り合う濾板間の最大間隔が所定間隔となるように間隔を規制する間隔規制部(図示略)が設けられていれば、作用部54Cが濾板群5の端部(固定壁52側の端部)の濾板10と係合又は保持しながらその濾板10を固定壁52側に移動させようと動作したときに、それぞれの濾板間において隣り合う濾板が離間するように各濾板が移動するようになる。なお、ここで示す例はあくまで一例であり、複数の濾板10を所定姿勢(即ち、各々の濾板10の厚さ方向が同方向となる姿勢且つ各々の濾板10の外周縁の位置が揃えられた姿勢)で揃えつつ各々の濾板間を接近及び離間し得る構成であれば、保持装置は他の構成としてもよい。
このように、保持装置50は、作用部54Cを固定壁51側に移動させることにより、図15、図16のように、複数の濾板10を重ねた状態で配置しつつ、隣り合う濾板間において片方の濾板10の第1シール部24ともう片方の濾板10の第2シール部34とが噛み合って互いに押圧し合い且つ片方の濾板10の第1押圧面22ともう片方の濾板10の第2押圧面32とが互いに押圧し合う保持状態(第1保持状態)で保持することができる(隣り合う濾板間の具体的な状態は図2、図8を参照)。
第1注入装置60は、図示しない固液混合体収容部(例えば、スラリー収容槽など)から濾板群5側へ固液混合体を移送する移送装置であり、第1切替部81が開放状態となっており且つ供給路62が濾板群5の端部の貫通孔16に連通しているときに、供給路62を介して濾板群5の内部に固液混合体を注入し得る。具体的には、第1注入装置60は、図15、図16のように保持装置50によって複数の濾板10からなる濾板群5が第1保持状態で保持されているときに、濾板群5の一端部の濾板10の貫通孔16から複数の濾板10の内部に固液混合体7を注入するようになっている。なお、第1切替部81は、濾板群5における一端部側での流体の流出入を停止する第1停止状態と、第1停止状態を解除する第1解除状態とに切り替える装置であり、供給路62(管路)を開放状態と遮断状態とに切り替える公知の電磁弁によって構成されており、第1切替部81の開放及び遮断は図示しない制御装置によって制御される。
第2注入装置70は、エア(空気)を圧送し得る公知のエア(空気)供給装置として構成されており、第2切替部82が開放状態となっており且つ供給路72が濾板群5の端部の貫通孔16に連通しているときに、供給路72を介して濾板群5の内部にエア(空気)を注入し得る。具体的には、第2注入装置70は、図15、図16のように保持装置50によって複数の濾板10からなる濾板群5が第1保持状態で保持されているときに、濾板群5における一端部とは反対側の他端部の貫通孔16から複数の濾板10の内部にエアを注入するようになっている。なお、第2切替部82は、濾板群5における他端部側での流体の流出入を停止する第2停止状態と、第2停止状態を解除する第2解除状態とに切り替える装置であり、供給路72(管路)を開放状態と遮断状態とに切り替える公知の電磁弁によって構成されており、第2切替部82の開放及び遮断は図示しない制御装置によって制御される。
フィルタープレス装置1では、図16のように保持装置50が第1保持状態で保持しているときに、第2切替部82が第2停止状態(供給路72を遮断した状態)に切り替えた状態且つ第1切替部81が第1解除状態(供給路62を開放した状態)に切り替えた状態で第1注入装置60が濾板群5の内部に固液混合体7を注入する。そして、第1注入装置60による固液混合体7の注入後、図15、図16のように保持装置50が第1保持状態で保持されているときに、第1切替部81が第1停止状態(供給路62を遮断した状態)に切り替えた状態且つ第2切替部82が第2開放状態(供給路72を開放した状態)に切り替えた状態で第2注入装置70が濾板群5の内部にエアを注入することで、他端部の貫通孔16側から各々の濾板10の排水路28側へとエアを流し、濾板群5の内部に存在する固液混合体7の液体(水分)をエアと共に排水路28を介して濾板群5の外部に排出するようになっている。なお、各装置の動作タイミングや動作時間等は図示しない制御装置によって制御される。
更に、本構成では、図16、図17のように、一対のガイドレール90A,90Bのそれぞれの上方側に一対の規制部94(規制部94A,94B)が配置されている。一対のガイドレール90A,90Bは、それぞれが各々の濾板10の両側部に対向してそれぞれ配置されるとともに厚さ方向に沿って延びる構成をなしている。そして、一対の規制部94A,94Bは、それぞれが各々の濾板10における上下方向中央位置よりも上側の位置において各々の濾板10の両側部に対向してそれぞれ配置されるとともに厚さ方向に沿って延びる構成をなしている。具体的には、各々の濾板10に形成された一対の張出部41,42の上面部にそれぞれ凹部41A,42Aが形成されており、これら凹部41A,42A内にそれぞれ配置されつつ凹部41A,42Aに支持される形で一対の規制部94A,94Bがそれぞれ設けられている。
(効果例)
次に、本構成の効果を例示する。
上述した濾板構造3では、図2のように、一の濾板10と他の濾板10とが重ねられたとき、一の濾板10の第1シール部24が他の濾板10の第2シール部34内に入り込んで当該第2シール部34内を押圧し、一の濾板10の第1押圧面22と他の濾板10の第2押圧面32とが互いに押圧し合うようになっている。このような構成であるため、両濾板10を密着させて濾室40(一の濾板10の中央側凹部12及び他の濾板10の中央側凹部12によって構成される固液混合体の流入領域)を構成したときに、より強固な密着性を確保し得る領域を、濾室40を構成する部分を取り囲むように環状に配置することができる。
図1のように、各々の濾板10において基板部11が設けられ、基板部11は、板状に構成されるとともに、2つの中央側凹部12のうちの一方の中央側凹部12Aと2つの周縁側凸部14のうちの一方の周縁側凸部14Aとが一方の板面側に形成され、2つの中央側凹部12のうちの他方の中央側凹部12Bと2つの周縁側凸部14のうちの他方の周縁側凸部14Bとが他方の板面側に形成されている。そして、一方の中央側凹部12Aの内壁部を覆うように濾布18Aが設けられ、他方の中央側凹部12Bの内壁部を覆うように濾布18Bが設けられている。一方の中央側凹部12A及び他方の中央側凹部12Bにおいて濾布18の裏側には、濾板10の外部に通じる排水路28が設けられている。このような構成であるため、図2のように、一の濾板10の一方面側と他の濾板10の他方面側とが押圧し合う構成で重ねられた状態で、一の濾板10の一方の中央側凹部12Aと他の濾板10他方の中央側凹部12Bの間(具体的には、これらの内壁部を覆う両濾布18A,18Bの間)に濾室40が構成される。そして、この濾室40内の領域に、貫通孔16からのスラリー(泥水等)が高い圧力で流れ込んだときに、濾室40よりも周縁部側は密着性が高められた状態でシールされるため、周縁部からのスラリーの漏れや吹き出し等が生じることが確実に抑えられ、このように周縁部からの漏れ等を確実に抑えた状態で、濾室40内に供給されたスラリーの水分については濾布18A,18Bを通過させて排水路28A,28B側に導き、スラリーの固形物(濾布18A,18Bを通過できない粒子のもの)については、濾室40内に残留させるようにして、濾布18A,18Bによって水分と固形物とに分離することができる。濾布18A,18Bを通過したスラリー内の水分については、排水路28A,28Bを介して濾板10の外部に排出することができ、濾布18A,18Bを通過できない固体は濾室40内の領域に残留させ、脱水されたケーキとして構成することができる。
また、図1等で示す濾板構造3では、第1シール部24を構成する第1シール部材27及び第2シール部34を構成する第2シール部材37がそれぞれ弾性材料によって構成されているため、第1シール部24と第2シール部34とをかみ合わせて押圧した際に、互いの形状に合わせて変形させることができ、第1シール部24と第2シール部34との間での密着性をより一層高めることができる。
図1、図2、図3、図5のように、濾板10は、基板部11の一方の中央側凹部12A内及び他方の中央側凹部12B内にそれぞれ固定される一対の環状板部15A,15Bを有する。そして、環状板部15A,15Bには、濾板10の板厚方向に突出する貫通孔側突起部17A,17Bが形成されている。そして、一対の環状板部15A,15Bのうちの一方の環状板部15A側から他方の環状板部15B側に連通する構成で貫通孔16が形成されており、図2のように、一の濾板10の一方面側と他の濾板10の他方面側とが押圧し合うように重ねられたとき、一の濾板10の一方面側の貫通孔側突起部17Aと他の濾板10の他方面側の貫通孔側突起部17Bとが互いに近接しつつ対向する構成となっている。このように構成されていれば、例えば、固液混合体が高い圧力で流入すること等に起因して一の濾板10が他の濾板10側に撓み変形しようとしても、貫通孔側突起部17A,17B同士が接触し、撓み変形が抑制される。ゆえに、濾板10が大きく変形することに起因して一の濾板10の第1シール部24と他の濾板10の第2シール部34との噛み合いが外れてしまうような事態をより効果的に防ぎやすくなる。特に、貫通孔16の近傍は濾板10が撓み変形するときに変位が大きくなる部位であるが、上記構成によれば、この部位の変位を規制することができるため、濾板10の撓み変形を抑制する効果が極めて高くなる。
貫通孔側突起部17は、先端側に近づくにつれて細くなる先細り形状をなしており、一の濾板10の一方面側の貫通孔側突起部17Aと他の濾板10の他方面側の貫通孔側突起部17Bとは、それぞれの最も細くなった部位である先端部同士が互いに対向する構成となっている。このように構成されていれば、濾板10の撓み変形を抑制する効果を生じさせつつ、濾室内に残留する固形物(ケーキ)の体積の低減を抑えることができる。
濾板10の一方の中央側凹部12A及び他方の中央側凹部12Bの各々において各々の深さ方向最深部側の内壁部には、厚さ方向に複数の孔部が形成された排水板13(一方の排水板13A及び他方の排水板13B)がそれぞれ設けられている。そして、基板部11において各々の排水板13よりも板厚方向(濾板10の板厚方向)の内側には、各々の排水板13によって板厚方向の両側が覆われる板状体11Aが設けられている。そして、各々の排水板13(一方の排水板13A及び他方の排水板13B)と板状体11Aとの間には、濾板10の外側に通じる排水路28A,28Bがそれぞれ構成されている。そして、一方の中央側凹部12A内及び他方の中央側凹部12B内には、各々の排水板13よりも板厚方向に突出する排水板側突起部19(一方の排水板側突起部19A及び他方の排水板側突起部19B)がそれぞれ形成されている。図2のように一の濾板10の一方面側と他の濾板10の他方面側とが押圧し合うように重ねられたとき、一の濾板10の一方面側の排水板側突起部19Aと他の濾板10の他方面側の排水板側突起部19Bとが互いに対向する構成となっている。このように構成されていれば、例えば、固液混合体が高い圧力で流入すること等に起因して一の濾板10が他の濾板10側に撓み変形しようとしても、排水板側突起部19同士が当接し、撓み変形が抑制される。ゆえに、濾板10が大きく変形することに起因して一の濾板10の第1シール部24と他の濾板10の第2シール部34との噛み合いが外れてしまうような事態をより効果的に防ぎやすくなる。
排水板側突起部19は、先端側に近づくにつれて細くなる先細り形状をなしており、一の濾板10の一方面側の排水板側突起部19Aと他の濾板10の他方面側の排水板側突起部19Bとは、それぞれの最も細くなった部位である先端部同士が互いに対向する構成となっている。このように構成されていれば、濾板10の撓み変形を抑制する効果を生じさせつつ、濾室内に残留する固形物(ケーキ)の体積の低減を抑えることができる。しかも、先端部側が細くなっていれば、排水板側突起部19では、相対的に細い先端部側では固液混合体から受ける圧力が低減され、相対的に太い基端部側では、基板部側との連結を強固に確保することができる。
フィルタープレス装置1において、保持装置50は、複数の濾板10を重ねた状態で配置しつつ、隣り合う濾板間において片方の濾板10の第1シール部24ともう片方の濾板10の第2シール部34とが噛み合って互いに押圧し合い且つ片方の濾板10の第1押圧面22ともう片方の濾板10の第2押圧面32とが互いに押圧し合う第1保持状態で保持し得る。更に、第2注入装置70は、保持装置50によって複数の濾板10からなる濾板群5が第1保持状態で保持されているときに、濾板群5の一端部の濾板10の貫通孔16から複数の濾板10の内部に固液混合体7を注入する第1注入装置60と、濾板群5が第1保持状態で保持されているときに、濾板群5における一端部とは反対側の他端部の貫通孔16から複数の濾板10の内部にエアを注入し得る。
このように構成されていれば、濾板群5が第1保持状態で保持されているとき(隣り合う濾板間において片方の濾板10の第1シール部24ともう片方の濾板10の第2シール部34とが噛み合ってパッキン効果が高められているとき)に固液混合体7を注入して濾板間でケーキを形成する動作を行うことができることに加え、濾板群5が第1保持状態で保持されているときにエアを注入して濾板群5の内部にエアを流動させる動作を行うことも可能となる。隣り合う濾板間において片方の濾板10の第1シール部24ともう片方の濾板10の第2シール部34とが噛み合ってパッキン効果が高められていれば、濾板群5の内部でエアを流動させるときに、各濾板10の周縁部の所定位置(上述したパッキン効果が得られる位置)からエアが漏れることを確実に抑えることができる。
フィルタープレス装置1では、更に、濾板群5における一端部側での流体の流出入を停止する第1停止状態と、第1停止状態を解除する第1解除状態とに切り替える第1切替部81と、濾板群5における他端部側での流体の流出入を停止する第2停止状態と、第2停止状態を解除する第2解除状態とに切り替える第2切替部82と、を有する。そして、保持装置50が第1保持状態で保持しているときに、第2切替部82が第2停止状態に切り替えた状態で第1注入装置60が濾板群5の内部に固液混合体7を注入し、第1注入装置60による固液混合体7の注入後、保持装置50が第1保持状態で保持されているときに、第1切替部81が第1停止状態に切り替えた状態で第2注入装置70が濾板群5の内部にエアを注入することで、他端部の貫通孔16側から各々の濾板10の排水路28側へとエアを流し、濾板群5の内部に存在する固液混合体7の液体をエアと共に排水路28を介して濾板群5の外部に排出する。
このように構成されていれば、固液混合体7を高圧で注入することによる排水路からの排水だけでなく、固液混合体7の内部にエアを通すことによる強制的な排水効果も加味され、より含水率の低いケーキを形成することができる。但し、このように固液混合体7の内部にエアを通す場合、極めて高圧でエアを供給する必要があるため、隣り合う濾板間の周縁部付近のパッキン効果が弱いと、隣り合う濾板間の周縁部からエアとともに固液混合体7が漏れてしまう虞がある。しかし、本構成では、「隣り合う濾板間において片方の濾板10の第1シール部24ともう片方の濾板10の第2シール部34とが噛み合ってパッキン効果を高める」という特徴と、「濾板群5の内部に存在する固液混合体7の液体をエアと共に排水路28を介して濾板群5の外部に排出する」という特徴が相乗効果を発揮し、濾板10の周縁部からのエア及び固液混合体7の漏れを抑えながら、より含水率を抑えたケーキを形成することができる。
フィルタ―プレス装置1は、複数の濾板10をそれぞれの濾板10の厚さ方向に並べた状態で各々の濾板10の移動方向が上記厚さ方向となるようにガイドする一対のガイドレール90と、一対のガイドレール90のそれぞれの上方側に配置される一対の規制部94と、を有していてもよい。そして、フィルタープレス装置1は、一対のガイドレール90のそれぞれが、各々の濾板10の両側部に対向してそれぞれ配置されるとともに上記厚さ方向に沿って延びる構成をなしている。そして、一対の規制部94のそれぞれが、各々の濾板10における上下方向中央位置よりも上側の位置において各々の濾板10の両側部に対向してそれぞれ配置されるとともに上記厚さ方向に沿って延びる構成をなしている。このように、各々の濾板10の両側部に対向するように一対の規制部94がそれぞれ配置され、各々の濾板10の厚さ方向(各々の濾板10の移動方向)に延びるように一対の規制部94がそれぞれ設けられ、それら規制部94が各々の濾板10における上下方向中央位置よりも上側の位置に設けられていれば、複数の濾板10を接触状態にして固液混合体7を注入した後、図19(A)の状態から図19(B)の状態に変化させて隣り合う濾板間の距離を大きくしてケーキ7Aを下方に落とすような排出動作を行うときに、図18(B)のように排出されるケーキが傾きながら横に外れるように落ちようとしても、一対の規制部94A,94Bによってケーキの傾斜及び横への移動を規制しながら下方に落とすことができる。このような規制部94A,94Bが存在しないと、図18(A)のように、ガイドレール90の上面部にケーキが落ちてしまう虞がある。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るフィルタープレス装置の濾板構造及びフィルタープレス装置を説明する。
図22に示すように、第2実施形態において、第1シール部224は、第1シール凸部225と第1シール凹部226とが平面視矩形波状に連続する凹凸形状をなしており、第2シール部234は、第2シール凸部235と第2シール凹部236とが平面視矩形波状に連続する凹凸形状をなしている。
この場合も、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第1実施形態のように第1シール部及び第2シール部がそれぞれ平面視正弦波状に連続する凹凸形状をなしている場合と比較して、同等の凹凸高さにおいてより大きな接触面積を確保することができる。このため、更なるシール性の向上を図ることができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係るフィルタープレス装置の濾板構造及びフィルタープレス装置を説明する。
図23に示すように、第3実施形態において、第2シール部334は、ゴム等の弾性材料からなる第2シール部材37を有して構成された第1実施形態の第2シール部34とは異なり、ゴム等よりも硬質な濾板10に一体的に硬質に形成されている点において相違する。すなわち、第2シール部334は、板厚方向に突出した第2シール凸部335と、この第2シール凸部335に隣接し且つ第2シール凸部335の頂点よりも板厚方向に窪んだ第2シール凹部336とが濾板10に一体的に形成されている。一方、第1シール部24の構成は第1実施形態と同様である。
この場合も、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第1実施形態のように第1シール部及び第2シール部の両方が弾性材料からなる場合と比較して、第2シール部における強度が確保され、過度の変形が抑制される。このため、確実なシール性を確保することができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態に係るフィルタープレス装置の濾板構造及びフィルタープレス装置を説明する。
図24に示すように、第4実施形態に係るフィルタープレス装置の濾板構造及びフィルタープレス装置は、環状凸部424及び環状凹部434を更に備えている点において上述の各実施形態と相違する。本実施形態では、第1実施形態に係るフィルタープレス装置の濾板構造に環状凸部424及び環状凹部434が備えられている形態を例示する。
図24に示すように、環状凸部424は、濾板10の板厚方向の一方面側の周縁側凸部14Aに設けられている。環状凸部424は、第1押圧面22から凸状に突出して形成されている。環状凹部434は、濾板10の板厚方向の他方面側の周縁側凸部14Bに設けられている。環状凹部434は、第2押圧面32から凹状に窪んで形成されている。環状凸部424及び環状凹部434は、複数の濾板10のうちの一の濾板10と他の濾板10とが重ねられたとき、一の濾板10の環状凸部424が他の濾板の環状凹部434にっ入り込んで当該環状凹部434内を押圧する。このとき、一の濾板10の第1押圧面22と他の濾板10の第2押圧面32とが互いに押圧し合う。
環状凸部424は、環状(具体的には、四角枠状)に形成された環状部材427を、中央側凹部12Aを囲むように第1押圧面22に形成した溝22Bに嵌め込んで周縁側凸部14Aに固定して構成されている。環状凸部424は、環状部材427が溝22Bの深さよりも大きい厚み寸法を有して構成されることにより、第1押圧面22から凸状に突出する。環状部材427は、例えば、エラストマー等の弾性材料からなることができる。
この場合も、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、環状凸部424及び環状凹部434を更に備えたことにより、より一層確実なシール性の確保を実現することができる。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した各実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような例も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上述した実施例の特徴や後述する例の特徴は矛盾しない範囲で様々に組み合わせることが可能である。
上述した各実施形態では、一方面側に1つの第1シール部が設けられ、他方面側に1つの第2シール部が設けられた例を示したが、一方面側に2以上(例えば、2つ)の第1シール部が多重に設けられ、他方面側に第1シール部に対応する複数(例えば、2つ)の第2シール部が多重に設けられていてもよい。この場合、隣り合って配置される一の第1シール部と他の第1シール部とは、一の第1シール部における第1シール凸部に他の第1シール部における第1シール凹部が隣接し、一の第1シール部における第1シール凹部には他の第1シール部における第1シール凸部が隣接する形態で設けられていてもよい。
上述した各実施形態では、第1シール部24において突出する部分の断面(第1シール部24が延びる方向に対して直交する平面方向に切断した断面)の外形が湾曲した形状をなしているが、この断面の外形が台形状であってもよく、三角形状であってもよく、その他の形状であってもよい。同様に、第2シール部34において凹む部分の断面(第2シール部34が延びる方向に対して直交する平面方向に切断した断面)の外形が湾曲した形状をなしているが、この断面の外形が台形状であってもよく、三角形状であってもよく、その他の形状であってもよい。
上述した各実施形態では、第1シール部24や第2シール部34が中央側凹部12の周囲に矩形枠状に設けられていたが、中央側凹部の周囲に配置されていれば、第1シール部24や第2シール部34は、円形状(濾板の板厚方向と直交する平面方向に沿って円形状に配置された構造)であってもよく、楕円形状であってもよく、その他の形状であってもよい。
上述した各実施形態では、中央側凹部の周りに周縁側凸部が環状に配置され、中央側凹部の一部が周縁側凸部の一部をなす例を示したが、このような例に限定されない。例えば、中央側凹部の外側において、中央側凹部から離れた位置に周縁側凸部が環状に配置されていてもよい。
上述した各実施形態では、外縁形状が矩形状(四角形状)の濾板10を例示したが、濾板の外縁形状は円形状であってもよく、楕円形状や、略矩形状などであってもよく、それ以外の他の形状であってもよい。濾板の外縁形状を円形状にする場合、周縁側凸部は、濾板の周縁に沿った円形枠状に構成すればよい。また、周縁側凸部は、中央側凹部よりも周縁側にあればよく、例えば、濾板の周縁よりも若干内側に入り込んだ構成などであってもよい。中央側凹部は、濾板の中央側において板厚方向に凹んだ構成であればよく、外縁形状は矩形状に限定されず、円形状、楕円形状、略矩形状などの他の形状であってもよい。周縁側凸部は、濾板の周縁側において板厚方向に凸となる構成であればよく、周縁側凸部の内縁形状(枠の内縁形状)は、円形状、楕円形状、略矩形状などの様々な形状を採用することができる。同様に、周縁側凸部の外縁形状(枠の外縁形状)も、円形状、楕円形状、略矩形状などの様々な形状を採用することができる。
上述した各実施形態では、第1シール部及び第2シール部の少なくとも一方が弾性材料によって構成されている形態を例示したが、第1シール部及び第2シール部の両方が弾性材料によって構成されていない形態であってもよい。
第4実施形態では、環状凸部424及び環状凹部434が第1シール部24及び第2シール部34の外側にそれぞれ設けられる形態を例示したが、環状凸部及び環状凹部は、第1シール部及び第2シール部の内側にそれぞれ設けられていてもよい。
第4実施形態では、環状凸部424が一方面側の周縁側凸部14Aに設けられ、環状凹部434が他方面側の周縁側凸部14Bに設けられる形態を例示したが、環状凸部及び環状凹部は、環状凸部が他方面側の周縁側凸部に設けられ、環状凹部が一方面側の周縁側凸部に設けられている形態であってもよい。
第4実施形態では、環状凸部424及び環状凹部434を備える形態を例示したが、環状凸部424のみを備えた形態であってもよい。この場合、複数の濾板のうちの一の濾板と他の濾板とが重ねられたとき、一の濾板に設けられた環状凸部は、他の濾板の第2押圧面に当接して互いに押圧し合い、他の濾板に設けられた環状凸部は、一の濾板の第1押圧面に当接して互いに押圧し合う形態となる。
1…フィルタープレス装置
3…濾板構造
10…濾板
12…中央側凹部
14…周縁側凸部
16…貫通孔
22…第1押圧面
24,224…第1シール部
25…第1シール凸部
26…第1シール凹部
32…第2押圧面
34…第2シール部
35,234,334…第2シール凸部
36…第2シール凹部

Claims (4)

  1. 板厚方向に凹となる中央側凹部と、前記中央側凹部内の空間を囲んで枠状に形成されるとともに前記板厚方向に凸となる形状をなし且つ前記中央側凹部内の空間の周りに環状に配置される周縁側凸部とが、前記板厚方向の一方面側及び他方面側にそれぞれ形成された濾板を複数備えた濾板構造であって、
    各々の前記濾板において、
    前記一方面側の前記中央側凹部と前記他方面側の前記中央側凹部との間を前記板厚方向に貫通する貫通孔が形成され、
    前記一方面側の前記周縁側凸部には、前記板厚方向に突出した第1シール凸部と前記板厚方向に窪んだ第1シール凹部とを備えるとともに前記中央側凹部の周りに環状に配置された第1シール部が形成され、
    前記他方面側の前記周縁側凸部には前記板厚方向に突出した第2シール凸部と前記板厚方向に窪んだ第2シール凹部と、を備えるとともに前記中央側凹部の周りに環状に配置された第2シール部が形成されており、
    複数の前記濾板のうちの一の濾板と他の濾板とが重ねられたとき、前記一の濾板の前記第1シール部における前記第1シール凸部が前記他の濾板の前記第2シール部における前記第2シール凹部内に入り込んで当該第2シール凹部の内壁を押圧するとともに、前記他の濾板の前記第2シール部における前記第2シール凸部が前記一の濾板の前記第1シール部における前記第1シール凹部内に入り込んで当該第1シール凹部の内壁を押圧し、前記一の濾板の前記第1シール部と前記他の濾板の前記第2シール部とが互いに押圧し合う
    フィルタープレス装置の濾板構造。
  2. 前記一方面側の前記周縁側凸部には前記中央側凹部の周りに環状に配置される第1押圧面が形成されているとともに、前記他方面側の前記周縁側凸部には前記中央側凹部の周りに環状に配置される第2押圧面が形成されており、
    複数の前記濾板のうちの一の濾板と他の濾板とが重ねられたとき、前記一の濾板の前記第1押圧面と前記他の濾板の前記第2押圧面とが互いに押圧し合うように構成されており、
    前記第1シール凸部は前記第1押圧面から突出して形成され、前記第1シール凹部は前記第1押圧面から窪んで形成されており、
    前記第2シール凸部は前記第2押圧面から突出して形成され、前記第2シール凹部は前記第2押圧面から窪んで形成されている請求項1に記載のフィルタープレス装置の濾板構造。
  3. 前記第1シール部及び前記第2シール部の少なくとも一方が弾性材料によって構成されている請求項1又は請求項2に記載のフィルタープレス装置の濾板構造。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のフィルタープレス装置の濾板構造を有するフィルタープレス装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6399377B1 (ja) * 2018-03-01 2018-10-03 株式会社笹山工業所 フィルタープレス装置の濾板構造及びフィルタープレス装置

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