JP2021013455A - 足元用発熱体の発熱面の温度制御方法及び足元用発熱体 - Google Patents

足元用発熱体の発熱面の温度制御方法及び足元用発熱体 Download PDF

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Abstract

【課題】足元用発熱体の発熱面において温度分布を制御することができる上に、発熱材料の片寄りを抑制できる発熱面の温度制御方法及び発熱体を提供する。【解決手段】発熱面6の温度制御方法は、発熱体1において、発熱面6の温度分布を制御するための温度制御方法である。発熱体1は、発熱材料4と、発熱材料4を封入し、少なくとも一面に発熱面6を有する袋体2と、を備える。発熱面6の温度制御方法は、正面から見て、発熱面6における一範囲を囲む区画部51で、区画部51の外側から区画部51の内側に向かう熱の伝導を妨げ、発熱面6の温度分布を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、足元用発熱体の発熱面の温度制御方法及び足元用発熱体に関する。
特許文献1には、従来の発熱体が開示されている。特許文献1に記載の発熱体は、空気と接触することで発熱する発熱性組成物(発熱材料)と、発熱性組成物を収納する収納袋(袋体)と、を備える。収納袋は、2枚のシート材の外周縁部同士をシールすることで袋状に形成されている。
特開平11−354号号公報
ところで、例えば、農作業、市場、雪山等の冬場の寒い屋外環境では、足元が冷えるため、上記特許文献1に記載の発熱体を、足と靴との間に配置して使用することがある。
しかし、上記特許文献1に記載の発熱体では、発熱面の温度分布を見ると、正面から見て中央部に高温領域が形成される。一方で、足元用発熱体における高温領域を所望の位置にする事で、例えば、足先(指先)を狙って温めるなど、発熱体の更なる用途拡大が期待されるが、高温領域を所望の位置にする技術は全く知られていない。他方で、足元用の発熱体は足と靴の内面との間に挟まれるため、この高温領域において局所的な高い温度上昇が生じることはあまり好ましくない。
また、上記特許文献1に記載の発熱体では、足と靴との間に配置すると、歩行の際に大きく振られるため、袋体の内部において、発熱材料が片寄りやすいという問題がある。
本発明は、足元用発熱体の発熱面の温度分布を制御することができる上に、発熱材料の片寄りを抑制できる、足元用発熱体の発熱面の温度制御方法及び足元用発熱体を提供することを目的とする。
本発明に係る一態様の足元用発熱体の発熱面の温度制御方法は、ユーザの足と靴との間に配置される足元用発熱体の発熱面の温度分布を制御するための温度制御方法である。前記足元用発熱体は、発熱材料と、前記発熱材料を封入し、少なくとも一面に発熱面を有する袋体と、を備える。正面から見て、前記発熱面における一範囲を囲む区画部で、前記区画部の外側から前記区画部の内側に向かう熱の伝導を妨げ、前記発熱面の温度分布を制御する。
また、前記足元用発熱体の発熱面の温度制御方法では、前記区画部は、正面から見て、前記発熱材料を排除することにより、前記区画部の外側から前記区画部の内側に向かう熱の伝導を妨げることが好ましい。
また、前記足元用発熱体の発熱面の温度制御方法では、正面から見て、前記区画部の内側の部分からも前記発熱材料を排除することが好ましい。
また、前記足元用発熱体の発熱面の温度制御方法では、前記袋体は、表側シート部と裏側シート部とを有し、前記区画部は、前記表側シート部と前記裏側シート部とを接合することで構成され、これにより前記発熱材料を排除するように構成されていることが好ましい。
また、前記発熱面の温度制御方法では、前記区画部よりも内側の部分(内側部)の全面は、前記表側シート部と前記裏側シート部とを接合することで構成されていることが好ましい。
また、前記足元用発熱体の発熱面の温度制御方法では、前記区画部の大きさ又は形状を変化させることで、前記発熱面の温度分布を制御することが好ましい。
本発明に係る一態様の足元用発熱体は、ユーザの足と靴との間に配置される足元用発熱体である。前記足元用発熱体は、発熱材料と、前記発熱材料を封入し、一面に発熱面を有する袋体と、を備える。前記袋体には、前記発熱面における一範囲を囲むようにして、その外側からその内側に向かう熱の伝導を妨げる区画部が形成されている。
また、前記足元用発熱体では、前記袋体は、表側シート部と裏側シート部とを有し、前記区画部は、前記表側シート部と前記裏側シート部との間から、前記発熱材料を排除することで形成されていることが好ましい。
また、前記足元用発熱体では、正面から見て、前記区画部の内側の部分からも前記発熱材料が排除されていることが好ましい。
また、前記足元用発熱体では、前記袋体は、表側シート部と裏側シート部とを有し、前記区画部は、前記表側シート部と前記裏側シート部とを接合することで構成され、これにより前記発熱材料を排除するように構成されていることが好ましい。
また、前記足元用発熱体では、前記区画部よりも内側の部分(内側部)の全面は、前記表側シート部と前記裏側シート部とを接合することで構成されていることが好ましい。
本発明に係る上記態様の足元用発熱体の発熱面の温度制御方法及び足元用発熱体は、発熱面において最高温度を下げ、局所的な高い温度上昇を抑えることができる上に、発熱材料の片寄りを抑制できる、という利点がある。
図1は、本発明の一実施形態に係る足元用発熱体の使用状態の断面図である。 図2は、同上の足元用発熱体の正面図である。 図3(A)は、図2におけるA−A線断面図である。図3(B)は、同上の足元用発熱体の底面図である。 図4(A)は、実施例1に係る発熱体の正面図である。図4(B)は、実施例2に係る発熱体の正面図である。図4(C)は、実施例3に係る発熱体の正面図である。 図5は、実施例1,2,3及び比較例に係る温度分布を示す図である。 図6は、実施例1,2,3及び比較例に係る温度分布を示すグラフである。 図7(A)は、実施例4に係る発熱体の正面図である。図7(B)は、実施例5に係る発熱体の正面図である。 図8は、実施例4,5及び比較例に係る温度分布を示す図である。 図9は、実施例4,5及び比較例に係る温度分布を示すグラフである。
(1)実施形態
以下、本実施形態に係る足元用発熱体1の発熱面の温度制御方法(以下、単に「温度制御方法」という場合がある)及び足元用発熱体1について、詳細に説明する。
本実施形態に係る足元用発熱体1は、図1に示すように、ユーザの足7と靴8との間に配置されて用いられる。本実施形態では、ユーザの足裏71のうちの指先側の部分と、靴8の内底81のつま先側の部分と、の間に配置される。靴8としては、例えば、運動靴、スニーカー、シューズ、革靴、長靴、ブーツ(ロングブーツを含む)、スリッパ等が挙げられるが、特に制限されない。また、ここでいう「ユーザの足7」とは、靴下、ストッキング、タイツ等を着用した状態の足又は素足を意味する。
足元用発熱体1では、通常、足元を温める目的で使用する場合、その発熱温度が20°環境下で25℃以上50℃以下、好ましくは30℃以上45℃以下(測温方法は、カイロ工業会足もとカイロ測温方法に準拠)になるように、設計される。
以下の説明においては、まず、足元用発熱体1の発熱面6の温度制御方法について説明し、次いで、この温度制御方法が適用された足元用発熱体1について詳細に説明する。
(1.1)温度制御方法
本実施形態に係る温度制御方法は、例えば、図2に示すような足元用発熱体1の発熱面6の温度分布を制御する方法である。この足元用発熱体1は、発熱材料4(図3(A))と、発熱材料4を封入して発熱面6を有する袋体2と、を備える。
本実施形態に係る温度制御方法では、図2に示すように、発熱面6のいずれかの位置に区画部51(好ましくは発熱材排除部5)を形成することで、区画部51の外側から内側に向かう熱の伝導を妨げ、発熱面6の温度分布を制御する。本実施形態に係る区画部51は、発熱面6のいずれかの位置に形成された発熱材料排除部5の外周部によって構成されている。
発熱材排除部5は、正面から見て、発熱材料4が排除されて発熱材料4の存在しない部分である。発熱材排除部5の外周部(すなわち、区画部51)は、発熱材排除部5の外側(発熱材料4側)から発熱材排除部5の内側への熱の伝導を妨げている。つまり、本実施形態に係る発熱体1では、発熱材料4から、区画部51の内側に向かう熱伝導が遮られているため、発熱面6の発熱材排除部5での発熱は抑えられる。本実施形態に係る発熱材排除部5は、発熱面6のいずれかの位置にあればよく、例えば、発熱面6の図心9(中心)に重なる位置に形成されてもよいし、発熱面6の図心9から外れた位置に形成されてもよい。
例えば、区画部51が形成されていない発熱面6に対し、最高温度を所定の温度に下げ、かつ低下した最高温度を含む高温域の面積を増加しようとする場合、発熱面6の中心部に所定の大きさ(面積)の区画部51(発熱材排除部5)を形成すればよい(これを基準の発熱面6及び基準の区画部51(基準の発熱材排除部5)とする)。ここでいう「発熱面6の中心部」とは、発熱面6を正面から見た(発熱面6に直交する方向に見た)とき(以下、正面視)の発熱面6の図心9を含む一範囲を意味する。この基準の発熱面6に対し、最高温度を更に下げようとする場合、区画部51(発熱材排除部5)を基準の区画部51(基準の発熱材排除部5)よりも大きくなるように設計する。一方、基準の発熱面6まで最高温度が下がらないようにする場合、区画部51(発熱材排除部5)を、基準の区画部51(発熱材排除部5)よりも小さくなるように設計すればよい。
また、発熱材排除部5が形成されていない発熱面に対し、最高温度を所定の温度に下げ、かつ低下した最高温度を含む高温域の位置を移動させようとする場合、発熱面6の図心9から外れた位置に区画部51(発熱材排除部5)を形成すればよい。この発熱面6に対し、高温域の位置を保ちながら高温域の面積を調整しようとする場合、区画部51の大きさ又は形状(発熱材排除部5の面積又は形状)を調整すればよい。
このように、本実施形態に係る温度制御方法では、区画部51を、図心9を囲むように形成することによって、区画部51が無い発熱面に対し、最高温度を下げることができ、かつ低下した最高温度を含む高温域の面積を増加させて温度分布の均一性を向上することができる。また、区画部51の大きさ又は形状を変化させることで、高温域の面積を略同等に保ちながら最高温度を調整することができる。さらに、区画部51(発熱材排除部5)の位置によって、高温域の位置を調整することができる。要するに、本実施形態に係る温度制御方法によれば、発熱面6の温度分布を制御することができる。
本開示にいう「高温域」とは、発熱面の温度域のうち、(最高温度−5℃)以上でかつ最高温度以下の温度域を意味する。
(1.2)足元用発熱体
本実施形態に係る足元用発熱体1は、発熱材料4が発熱することで、袋体2に接触する足7の一部に対して熱を与えることができ、これによって、足7に対して温熱効果を与え得る。本実施形態に係る足元用発熱体1は、発熱材料4に酸化反応が起こるときに生じる反応熱を熱源とした、例えば、使い捨てカイロである。本実施形態に係る足元用発熱体1は、例えば、使用前には、空気を通さない気密性を有する外袋(不図示)に収容されている。ただし、本開示に係る足元用発熱体1は、使い捨てカイロに限らず、例えば、足元用発熱体1に対して、電子レンジ等でマイクロ波の照射を行うことで、発熱材料4が熱を持つ温熱器具であってもよい。
本実施形態に係る足元用発熱体1は、袋体2の表面に発熱面6を有する。本開示で言う「発熱面6」とは、袋体2において、発熱材料4を収納するための空間を形作る外周によって囲まれた袋体2の表面を意味する。本実施形態に係る足元用発熱体1では、発熱面6は、後述の縁部31(発熱材料4を収納するための空間を形作る外周)に囲まれた略矩形状の袋体2の主面であり、足元用発熱体1は表裏一対の発熱面6を有する。発熱体1の正面図及び背面図が、発熱面6を正面から見た方向である。
発熱面6の大きさは、温熱効果を与えようとする部位に応じて適宜決定される。例えば、足裏71を対象とする使用には、比較的大きめの発熱面6を有する足元用発熱体1が適切である。例えば、足7の甲、側面、かかと、足首等のように比較的狭い部分を対象とする使用には、通常の大きさの発熱面6を有する足元用発熱体1が適切である。ただし、これは一例に過ぎず、例えば、大きめの発熱面6を有する足元用発熱体1を比較的狭い部分に用いてもよい。
(1.2.1)発熱材料
発熱材料4は、発熱し得る材料であり、本実施形態では、空気と接触することで発熱する粉状の材料である。発熱材料4は、袋体2に封入されている。
発熱材料4としては、例えば、被酸化性金属、活性炭、カーボンブラック、保水剤、金属塩(例えば、食塩)及び水を含む。被酸化性金属は、酸化反応熱を発する金属であり、例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム及びカルシウムから選ばれる1種又は2種以上の粉末又は繊維が挙げられ、この中でも、取り扱い性、安全性、製造コスト、保存性及び安定性の観点から、鉄粉が好ましい。鉄粉としては、例えば、還元鉄粉及びアトマイズ鉄粉から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。保水剤としては、例えば、木粉、バーミキュライト、けい藻土、パーライト、シリカゲル、アルミナ、吸水性樹脂等が挙げられる。発熱材料4としては、従来の使い捨てカイロに用いられている組成物をそのまま用いてもよく、特に制限されない。
発熱材料4としては、空気との接触により発熱する材料以外を用いてもよい。発熱材料4としては、例えば、電子レンジ等でマイクロ波の照射を受けることで発熱する材料(例えば、フェライト等のセラミック粉末、小豆等)を用いてもよい。
(1.2.2)袋体
袋体2は、袋状に形成されており、発熱材料4を収める収納空間を内部に有する。本実施形態に係る袋体2は、図3(A)に示すように、扁平に形成されており、表側シート部21と、裏側シート部22と、を備える。袋体2は、表側シート部21と裏側シート部22とが接合部3によって接合されることで、内部に収納空間が形成される。
本実施形態に係る袋体2は、図2に示すように、幅及び長さを有する。本実施形態に係る袋体2は、長さ方向の端部が円弧状に形成されているが、本開示に係る袋体2は、例えば、正面視正方形状、正面視三角形状、五角形以上の正面視多角形状、正面視真円形状、正面視楕円形状等に形成されてもよく、形状に制限はない。
(1.2.2.1)表側シート部
表側シート部21は、図3(A)に示すように、袋体2の一面を形成するシート状をなす部分である。本実施形態に係る表側シート部21は、一のシート材で構成されている。本実施形態に係る表側シート部21は、可とう性を有する。これによって、足元用発熱体1は、ユーザの足7に沿って変形することができる。
本実施形態に係る表側シート部21は、強度や発熱材料4の発熱に対する耐久性等の観点から、樹脂フィルムが用いられることが好ましい。樹脂フィルムに用いられる樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いられてよいし、2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
また、足7における肌触りを良好にする観点から、表側シート部21は、樹脂フィルムの外側に織布又は不織布が設けられることが好ましい。
織布又は不織布の繊維素材としては、例えば、コットン、麻、絹、紙等の天然繊維、レーヨン、アセテート等の半合成繊維、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリブチレンテレフタレート等の合成繊維、これら繊維の混合繊維等が挙げられる。繊維素材としては、この中でも、肌触りを良好とする観点から、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等が好ましい。これらの繊維素材は単独で用いられてもよいし、2種以上を組み合わせて用いられてもよい。織布又は不織布の目付は、発熱材料4の袋体2の外側への漏出を防止できる程度であれば特に制限されないが、一例として、20g/m以上70g/m以下が例示される。
ただし、表側シート部21としては、樹脂フィルムと、織布又は不織布との積層体でなくてもよく、単独の樹脂フィルムで構成されてもよいし、単独の織布又は不織布で構成されてもよい。
本実施形態に係る表側シート部21は、通気性を有する。本実施形態に係る表側シート部21では、樹脂フィルムが、多孔質の樹脂フィルム、又は複数の孔(不図示)が形成された樹脂フィルムであることで、表側シート部21は複数の孔を有する。このため、表側シート部21は、複数の孔を通して、袋体2の内外を通気することができる。複数の孔は、表側シート部21の全面にわたって均等に形成されていてもよいし、一部に密集して形成されてもよい。また、各孔の径は、発熱材料4が孔を通して漏出するのを抑制し得る大きさであればよく、一例として、0.1μm以上30μm以下が例示される。また、孔の形状及び数量も特に制限されない。足元用発熱体1の体感温度は袋体2の通気量に応じて変化するため、孔の大きさ、形状及び数量は、足元用発熱体1の体感温度と、発熱材料4の漏出の抑制の程度とを考慮して、適宜設定される。
なお、表側シート部21として、不織布が単独で用いられる場合には、複数の孔は形成されなくてもよい。
表側シート部21は、一定の透湿度を有することが好ましい。表側シート部21の透湿度は、300g/(m・day)以上1000g/(m・day)以下であることが好ましく、400g/(m・day)以上900g/(m・day)以下であることがより好ましい。ただし、表側シート部21の透湿度は、特に制限されない。
(1.2.2.2)裏側シート部
裏側シート部22は、袋体2において、表側シート部21とは反対側の面を形成するシート状をなす部分である。本実施形態に係る裏側シート部22は、一のシート材で構成されている。本実施形態に係る裏側シート部22は、表側シート部21と同様、可とう性を有する。
裏側シート部22は、表側シート部21と同様、樹脂フィルムが用いられることが好ましい。ただし、裏側シート部22は、表側シート部21と同じ構造及び同じ素材である必要はない。裏側シート部22としては、表側シート部21と同様に、樹脂フィルムと、織布又は不織布との積層体で構成されることが好ましいが、これに制限されず、単独の樹脂フィルムで構成されてもよいし、単独の織布又は不織布で構成されてもよい。
本実施形態に係る裏側シート部22は、通気性を有する。本実施形態に係る裏側シート部22は、表側シート部21と同様、樹脂フィルムが、多孔質の樹脂フィルム又は複数の孔(不図示)が形成された樹脂フィルムであることで、裏側シート部22は複数の孔を有する。ただし、裏側シート部22は必ずしも通気性を有している必要はなく、非通気性であってもよい。
表側シート部21及び裏側シート部22の各々の厚さは、特に制限されないが、例えば、0.1mm以上2.0mm以下であることが好ましい。これによって、足元用発熱体1を、柔らかくかつ足裏71になじみやすくできる一方で、足裏71によって踏まれ続けても耐えられる程度の一定の強度を確保することができる。
裏側シート部22は、表側シート部21と同様、一定の透湿度を有することが好ましい。裏側シート部22の透湿度は、表側シート部21と同様、300g/(m・day)以上1000g/(m・day)以下であることが好ましく、400g/(m・day)以上900g/(m・day)以下であることがより好ましい。ただし、裏側シート部22の透湿度は、特に制限されない。
本実施形態に係る足元用発熱体1は、滑り止め部23を備える。滑り止め部23は、足元用発熱体1が、ユーザの足7と靴8との間で生じ得る位置ずれを抑える。本実施形態に係る滑り止め部23は、裏側シート部22に形成された複数の小突起231によって構成される。複数の小突起231は、本実施形態では、裏側シート部22の一面(外面)の全面にわたって均等に形成されているが、本開示では、少なくとも一部の領域に形成されていてもよい。
小突起231は、例えば、ゴムやアクリル樹脂によって構成される。ただし、滑り止め部23としては、滑り止めの機能を有する発泡インクを裏側シート部22に印刷することで実施されてもよい。また、滑り止め部23は、裏側シート部22ではなく、表側シート部21に形成されてもよいし、裏側シート部22と表側シート部21との両方に形成されてもよい。
また、本開示に係る足元用発熱体1では、滑り止め部23に代えて、粘着層を設けてもよい。粘着層は、裏側シート部22又は表側シート部21のいずれか一方に設けられる。これによって、足元用発熱体1をユーザの足7に貼り付けて使用してもよいし、靴8(例えば内底81)に貼り付けて使用してもよい。
(1.2.2.3)接合部
接合部3は、表側シート部21と裏側シート部22とが接合された部分である。本実施形態に係る接合部3は、表側シート部21の一部と、裏側シート部22の一部とが溶着(ヒートシール)されて構成されている。ただし、接合部3は、溶着でなくてもよく、例えば、接着、縫合、圧着等で実現されてもよいし、これらの組み合わせで実現されてもよい。接合部3は、図2に示すように、縁部31と、中間部32と、を備える。
縁部31は、接合部3のうち、袋体2の外周部に沿って形成された部分であり、表側シート部21と裏側シート部22の外周部同士が接合された部分である。本実施形態に係る縁部31は、袋体2の外周の全長にわたって連続している。縁部31の幅寸法は、特に制限されないが、例えば、1mm以上10mm以下であることが好ましく、より好ましくは、3mm以上7mm以下である。本実施形態に係る縁部31は、全長にわたって略同じ幅寸法に形成されている。
本実施形態に係る縁部31は、長さ方向に沿って形成された一対の第一直線部315と、幅方向に沿って形成された第二直線部316と、一対の第一直線部315をつなぐ円弧状部317と、を備える。一対の第一直線部315は、本実施形態では略直線状に形成されており、互いに平行である。
中間部32は、接合部3のうち、縁部31よりも内側で、かつ縁部31から離れて形成された部分である。本実施形態に係る中間部32の大きさは特に制限されず、縁部31に対してつながっていなければよく、縁部31との間に発熱材料4が配置されていればよい。本実施形態に係る足元用発熱体1では、中間部32が発熱材排除部5を構成する。発熱材排除部5については、後述の「(1.2.2.4)発熱材排除部」で詳述する。
本実施形態に係る中間部32は、図2に示すように、正面視矩形状に形成されている。ただし、本開示に係る中間部32は、例えば、正面視円形状、五角形以上の正面視多角形状、正面視長円形(楕円形を含む)状、正面視星形状、正面視ハート状等に形成されてもよい。
(1.2.2.4)発熱材排除部
発熱材排除部5は、発熱面6を正面から見て発熱材料4が排除された部分である。本実施形態に係る発熱材排除部5は、袋体2の縁部31よりも内側において発熱材料4が存在しない部分である。本実施形態に係る発熱材排除部5は、上述の通り、中間部32によって構成されている。発熱材排除部5の外周部が区画部51をなし、区画部51の存在により、足元用発熱体1において、発熱面6の温度分布を制御することができる。
本実施形態に係る発熱材排除部5は、正面視の形状や大きさに制限はないが、発熱面6の面積(発熱面6が複数ある場合には、各発熱面6の面積)に対して、例えば、0.1%以上20%以下であることが好ましく、0.25%以上10%以下であることがより好ましく、1%以上5%以下であることが更に好ましい。
発熱材排除部5は、区画部51と、区画部51に囲まれた内側部52と、を備える。区画部51は、発熱面6の一範囲を囲むように構成されており、区画部51の外側から内側に向かう熱の伝導を妨げる。区画部51と内側部52とは、本実施形態では一体であり、境界が現れないが、境界が現れてもよい。
本実施形態に係る区画部51は、表側シート部21と裏側シート部22とを接合することで構成された枠状の部分である。本開示で言う「発熱面6の一範囲を囲む」は、発熱面6上の一範囲を全周にわたって囲むような閉じられた区画であってもよいし、例えばU字状又はC字状のような一部が解放した区画であってもよい。表側シート部21と裏側シート部22との接合は、例えば、ヒートシール、接着、縫合、圧着等で実現されてもよい。なお、区画部51は、表側シート部21と裏側シート部22とを接合することで構成する以外に、熱伝導率の低い筒状の部材で構成し、該筒状の部材を表側シート部21と裏側シート部22との間に、発熱面6の一範囲を囲むように介在させてもよい。また、区画部51は、熱伝導率の低い中実の部材で構成し、該中実の部材を表側シート部21と裏側シート部22との間に介在させてもよい。
内側部52は、区画部51に囲まれた部分であり、区画部51と同一平面状に位置している。本実施形態に係る内側部52は、区画部51と同様に、表側シート部21及び裏側シート部22が接合することで構成されており、発熱体1の厚み方向に非貫通である。発熱材料排除部5は、内側部52を備えていなくてもよく、袋体2はこの内側部52に当たる部分が貫通孔であってもよいが、本実施形態に係る発熱体1では、内側部52が貫通孔である場合に比べて、発熱面6において発熱材排除部5で温度が下がり過ぎるのを抑制することができる点で有利である。
区画部(発熱材排除部5)の存在によって、発熱面6の温度分布の制御を行うには、例えば次のように行う。
区画部51(発熱材排除部5)の無い足元用発熱体の発熱面6に対し、最高温度を所定の温度に下げ、かつ低下した最高温度を含む高温域の面積を増加しようとする場合、発熱面6の中心部に発熱材排除部5(ここでは中間部32)が設けられる(「基準の発熱面6」および「基準の区画部(発熱材排除部5)」)。
基準の発熱面6に対し、最高温度を更に下げようとする場合、基準の区画部51(発熱材排除部5)に対し、区画部51(発熱材排除部5)を大きく設定する。ここでいう「区画部51(発熱材排除部5)を大きく設定する」とは、正面視の区画部51の大きさ(発熱材排除部の面積)5を、基準の区画部51(基準の発熱材排除部5)よりも大きくなるように設定することを意味する。
基準の発熱面6まで最高温度を下げないようにする場合、基準の区画部51(発熱材排除部5)に対し、区画部51(発熱材排除部5)を小さく設定する。ここでいう「区画部51(発熱材排除部5)を小さく設定する」とは、正面視の区画部51の大きさ(発熱材排除部5の面積)を、基準の区画部(基準の発熱材排除部5)よりも小さくなるように設定することを意味する。
また、発熱面6の最高温度を下げ、かつ高温域を、長さ方向において一端部側に位置させようとする場合、例えば、区画部51(発熱材排除部5)を、長さ方向において発熱面6の図心9よりも他端部側に形成すればよい。一方、発熱面6の最高温度を下げ、かつ高温域を、幅方向において一端部側に位置させようとする場合、例えば、区画部51(発熱材排除部5)を、幅方向において発熱面6の図心9よりも他端部側に形成すればよい。
また、区画部51の形状又は大きさ(発熱材排除部5の形状又は面積)に応じて、高温域の全体に占める割合が変化するため、高温域の位置を保ちながら、高温域の面積を調整することができる。
このように、本実施形態に係る発熱体1では、区画部51(発熱材排除部5)を発熱面6の図心9を囲むように、又は発熱面6の一範囲を囲むように形成することで、発熱面6の最高温度を下げて局所的な高い温度上昇を抑えることができ、かつ高温域の面積を増加させて温度分布の均一性を高めることができる。しかも、区画部51の形状又は面積を変化させることで、目標とする温度分布を得ることも可能である。
さらに、本実施形態に係る足元用発熱体1では、区画部51(発熱材排除部5)の位置によって、高温域の位置を変化させることができるため、発熱面6において、最高温度を下げ、かつ所望の位置に高温域を位置させることができる。
(2)作用効果
以上説明したように、本実施形態に係る温度制御方法及び足元用発熱体1は、正面から見て、発熱面6における一範囲を囲むように区画部51を設けて、区画部51の外側から区画部51の内側に向かう熱の伝導を妨げている。
この態様によれば、足元用発熱体1の発熱面6において、最高温度を下げて局所的な高い温度上昇を抑えることができる上に、高温域の位置を変えることができる。したがって、例えば、足元用発熱体1を収まりがよい位置に配置しながら、ユーザの足7のうち、特に冷えやすい部分に高温域が位置するように、発熱面6を設定することも可能である。また、袋体2に封入された発熱材料4は、発熱材排除部5によって移動が妨げられる。このため、この態様に係る足元用発熱体1では、袋体2の内部において、発熱材料4を片寄りにくくすることができる。
ここで、区画部51を発熱面6の図心9を囲むように形成することで、最高温度が下がり、かつ高温域が増加するので、温度分布の均一化を図ることができ、足元を広範囲に温めることができる。一方で、区画部51を袋体2の長さ方向の一方の端部側に偏った位置に形成することで、最高温度が下がり、かつ高温域が袋体3の長さ方向の中央部から移動するので、例えば足先(指先)を狙って温めることができる。
また、区画部51が発熱材料4の排除により形成されているため、区画部51での発熱が抑えられる。したがって、足元用発熱体1の発熱面6において、最高温度を下げ、かつ高温域の面積を増加することができ、また、発熱面6の平均温度が下がるのを抑制することができる。
また、区画部51の内側の部分(内側部52)についても発熱材料が排除されているため、発熱体1の発熱面6において、最高温度を一層下げることができる。
加えて、区画部51は、表側シート部21と裏側シート部22とを接合することで構成され、これにより発熱材料4を排除するように構成されている。よって、足元用発熱体1を効率よく製造することができる。
加えて、区画部51の大きさ及び/又は形状を変化させることで、発熱面6の温度分布を制御するため、発熱面6の温度分布を、目標とする温度分布に近付けることができる。
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
上記実施形態では、発熱材排除部5は、一の中間部32で構成されたが、二つ以上の中間部32で構成されてもよい。
上記実施形態では、発熱面6は正面視で矩形状であったが、本開示では、発熱面6は矩形状に限らず、例えば、長円形状(楕円形を含む)、ハート形状、五角形以上の多角形状等に形成されてもよい。
上記実施形態では足元用発熱体1は、ユーザの足裏71と、靴8の内底81との間に配置されたが、本開示では、足7の甲と靴8との間や、足7の側面と靴8との間に配置されてもよい。
本開示にて、「略矩形状」等のように「略」を伴った表現が、用いられる場合がある。例えば、「略矩形状」とは、実質的に「矩形状」であることを意味し、厳密に「矩形状」であることだけでなく、大まかに形状を見て矩形状と認識できる形状を含む意味である。他の「略」を伴った表現についても同様である。
また、本開示において「前端部」及び「前端」などのように、「…端部」と「…端」とで区別した表現が用いられている。例えば、「前端部」とは、「前端」を含む一定の範囲を持つ部分を意味する。他の「…端部」を伴った表現についても同様である。
(4)実施例
以下、実施例を挙げて本発明を説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されない。
(4.1)試験1
試験1として、発熱面の図心を囲むように区画部(発熱材排除部)を形成した発熱体について、所期の効果を確認する試験を行った。実施例1〜3として、発熱材排除部を有する発熱体を製造し、比較例として、発熱材排除部を有さない発熱体を製造し、発熱時の発熱面の温度をサーモグラフィーで撮影して、温度分布を比較した。
実施例1〜3に係る発熱体として、図4(A)〜図4(C)に示すように、発熱面を略矩形状に形成し、発熱面の長さ寸法E(最長部)=116mm、発熱面の幅寸法W=81mmの発熱体を製造した。また、比較例として、発熱面を略矩形状に形成し、発熱面の長さ寸法E(最長部)=116mm、発熱面の幅寸法W=81mmの発熱体を製造した。実施例1〜3及び比較例に係る発熱体では、発熱材料及び袋体の素材は、上記実施形態と同様であり、全て共通したものを使用した。また、実施例1〜3及び比較例の各々の発熱材料の量を37gにして、すべてを共通した重量とした。
実施例1に係る発熱体として、図4(A)に示すように、発熱面の中心部(つまり、E1=58mm、W1=40.5mmの位置)に、発熱材排除部として、ヒートシール部を形成した。ヒートシール部は、一辺H1=10mmの正方形とした。
実施例2に係る発熱体として、図4(B)に示すように、発熱面の中心部に、発熱材排除部として、ヒートシール部を形成した。ヒートシール部は、一辺H2=20mmの正方形とした。
実施例3に係る発熱体として、図4(C)に示すように、発熱面の中心部に、発熱材排除部として、ヒートシール部を形成した。ヒートシール部は、一辺H3=30mmの正方形とした。
実施例1,2,3と比較例とを並べてサーモグラフィーを用いて撮影した結果を、図5に示す。また、サーモグラフィーで撮影した結果から、各温度範囲における面積を算出し、各温度範囲と、その温度範囲における全体に対する面積比との関係を、表1−1に示す。また、高温域(最高温度−5℃以上で、かつ最高温度以下の温度域)の面積比について、表1から抽出したものを表1−2に示す。
表1−1をグラフ化したものを図6に示す。グラフでは、縦軸を面積比(%)とし、横軸を温度(℃)とした。
また、実施例1,2,3と比較例との各々について、表1−1から最高温度を抽出し、比較例と実施例1,2,3との最高温度の差を算出した。さらに、実施例1,2,3と比較例との各々の発熱面における平均温度を算出し、比較例と実施例1,2,3との平均温度の差を算出した。この結果を表1−3に示す。
図5からわかるように、比較例では発熱面の中央に高い温度を示す白色部が濃くはっきりと存在するが、実施例1〜3に係る発熱体は、白色部が比較例よりも薄くなっている。また、表1−1、表1−2及び図6からもわかるように、実施例1〜3に係る発熱体は、比較例に比べて、発熱面の最高温度が1〜3℃程度低く、かつ高温域の面積比が17〜25%程度大きい。すなわち、実施例1〜3に係る発熱体は、比較例に比べて、発熱面において、最高温度を下げることができ、かつ高温域の面積を増加することができる。つまり、実施例1〜3に係る発熱体によれば、最高温度を下げて局所的な高い温度上昇を抑えることができる上、低下させた最高温度を含む高温域の面積を増加させることで温度分布の均一性を高めることができる。
また、表1−2からもわかるように、実施例2に係る発熱体と比べて、実施例3に係る発熱体は、発熱面の最高温度が低く、実施例1に係る発熱体は、発熱面の最高温度が高い。すなわち、区画部(発熱材排除部)の面積を変化させることで、発熱面において最高温度を制御することができることがわかった。
また、表1−3からもわかるように、実施例1,2に係る発熱体では、比較例に比べて、最高温度の差が1.3〜2℃であるのに対し、平均温度の差が0.28〜0.85℃である。また、実施例3に係る発熱体では、比較例に比べて、最高温度の差が3.5℃であるのに対し、平均温度の差が1.72℃である。つまり、実施例1,2,3に係る発熱体は、比較例との対比において、最高温度の下がり幅に比べて、平均温度の下がり幅が小さくなった。すなわち、区画部(発熱材排除部)を発熱面の中心部に形成することで、発熱面の平均温度の低下を抑えながら最高温度を下げることができる。
(4.2)試験2
次に、試験2として、区画部(発熱材排除部)を発熱面の図心から外れた位置に形成した発熱体の効果を確認する試験を行った。
実施例4,5として、発熱材排除部を有する発熱体を製造し、比較例として、発熱材排除部を有さない発熱体を製造し、発熱時の発熱面の温度をサーモグラフィーで撮影して、温度分布を比較した。
実施例4,5に係る発熱体として、図7(A)(B)に示すように、発熱面を略矩形状に形成し、発熱面の長さ寸法E(最長部)=116mm、発熱面の幅寸法W=81mmの発熱体を製造した。また、比較例として、発熱面を略矩形状に形成し、発熱面の長さ寸法E(最長部)=116mm、発熱面の幅寸法W=81mmの発熱体を製造した。実施例4,5及び比較例に係る発熱体では、発熱材料及び袋体の素材は、上記実施形態と同様であり、全て共通したものを使用した。また、実施例4,5及び比較例の各々の発熱材料の量を37gにして、すべてを共通した重量とした。
実施例4に係る発熱体として、図7(A)に示すように、長さ方向において、発熱面の一端からE1=29mm、幅方向における中央であるW1=40.5mmの位置に、発熱材排除部として、ヒートシール部を形成した。ヒートシール部は、一辺H1=10mmの正方形とした。
実施例5に係る発熱体として、図7(B)に示すように、長さ方向において、発熱面の一端からE1=29mm、幅方向における中央であるW1=40.5mmの位置に、発熱材排除部として、ヒートシール部を形成した。ヒートシール部は、一辺H2=20mmの正方形とした。
実施例4,5と比較例とを並べてサーモグラフィーを用いて撮影し、温度域に応じて着色した結果を、図8に示す。また、サーモグラフィーで撮影した結果から、各温度範囲における面積を算出し、各温度範囲と、その温度範囲における全体に対する面積比との関係を、表2に示す。さらに、表2をグラフ化したものを図9に示す。グラフでは、縦軸を面積比(%)とし、横軸を温度(℃)とした。
図8からもわかるように、比較例では、高温域が中央部に広がっているのに対し、実施例4,5に係る発熱体では、高温域が、長さ方向において、発熱面の中央よりも区画部(発熱材排除部)とは反対側に位置している。したがって、区画部(発熱材排除部)の位置に応じて、高温域の位置が移動することがわかった。また、図9のグラフ及び表2からもわかるように、実施例4,5に係る発熱体では、比較例に比べて、最高温度が低くなっている。
したがって、実施例4,5に係る発熱体では、比較例に比べて、発熱面の最高温度を下げることができ、かつ高温域を移動させることができる。つまり、実施例4,5に係る発熱体によれば、最高温度を下げて局所的な高い温度上昇を抑えることができ、高温域の位置を制御することができる。
また、図9からわかるように、実施例5では、実施例4に比べて、高温域の面積が小さい。すなわち、図8を合わせて考察すると、高温域の位置を保ちながらも、区画部(発熱材排除部)の大きさを変化させることで、発熱面における高温域の面積を調整することができることがわかった。
1 足元用発熱体
2 袋体
21 表側シート部
22 裏側シート部
32 縁部(外周部)
4 発熱材料
51 区画部
52 内側部(区画部の内側の部分)
6 発熱面

Claims (9)

  1. ユーザの足と靴との間に配置される足元用発熱体の発熱面の温度分布を制御するための温度制御方法であって、
    前記足元用発熱体は、
    発熱材料と、
    前記発熱材料を封入し、少なくとも一面に発熱面となる面を有する袋体と、
    を備え、
    正面から見て、前記発熱面における一範囲を囲む区画部で、前記区画部の外側から前記区画部の内側に向かう熱の伝導を妨げ、前記発熱面の温度分布を制御する、
    足元用発熱体の発熱面の温度制御方法。
  2. 前記区画部は、正面から見て、前記発熱材料を排除することにより、前記区画部の外側から前記区画部の内側に向かう熱の伝導を妨げる、
    請求項1記載の足元用発熱体の発熱面の温度制御方法。
  3. 正面から見て、前記区画部の内側の部分からも前記発熱材料を排除する、
    請求項2記載の足元用発熱体の発熱面の温度制御方法。
  4. 前記袋体は、表側シート部と裏側シート部とを有し、
    前記区画部は、前記表側シート部と前記裏側シート部とを接合することで構成され、これにより前記発熱材料を排除するように構成されている、
    請求項2又は請求項3記載の足元用発熱体の発熱面の温度制御方法。
  5. 前記区画部の大きさ又は形状を変化させることで、前記発熱面の温度分布を制御する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の発熱面の温度制御方法。
  6. ユーザの足と靴との間に配置される足元用発熱体であって、
    発熱材料と、
    前記発熱材料を封入し、一面に発熱面を有する袋体と、
    を備え、
    前記袋体には、前記発熱面における一範囲を囲むようにして、その外側からその内側に向かう熱の伝導を妨げる区画部が形成されている、
    足元用発熱体。
  7. 前記袋体は、表側シート部と裏側シート部とを有し、
    前記区画部は、前記表側シート部と前記裏側シート部との間から、前記発熱材料を排除することで形成されている、
    請求項6記載の足元用発熱体。
  8. 正面から見て、前記区画部の内側の部分からも前記発熱材料が排除されている、
    請求項7記載の足元用発熱体。
  9. 前記袋体は、表側シート部と裏側シート部とを有し、
    前記区画部は、前記表側シート部と前記裏側シート部とを接合することで構成され、これにより前記発熱材料を排除するように構成されている、
    請求項6〜8のいずれか一項に記載の足元用発熱体。
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